JP4039750B2 - 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料等の繊維製品に使用する液体仕上げ剤に関する。特に、本発明は、仕上がりに柔軟性や自然なハリが要求されるシャツ類、パンツ類、ブラウス類などの色柄物の繊維製品に使用するのに好適であって、低温条件下において保存されるような、繊維製品用液体仕上げ剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洗濯後の繊維製品に柔軟性を付与することを目的として、様々な4級アンモニウム塩を主成分として含む繊維製品用仕上げ剤が用いられている。4級アンモニウム塩としては、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩が一般に使用されている。しかしながら、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩を主成分とする繊維製品用仕上げ剤は、良好な柔軟性付与効果が得られるものの、織維や衣類の種類によってはハリやコシを失い好ましくない場合がある。
一方、繊維製品用仕上げ剤の各種の特性を向上させることを目的として、シリコーン系化合物を4級アンモニウム塩と併用することが試みられている。例えば、特開平1−162878号公報には、水分散性陽イオン性柔軟剤と、特定のシロキサンからなる非イオン性柔軟剤を含む、水性基材織物用コンディショニング処方物が開示されている。また、特開平2−191774号公報には、4級アンモニウム塩と特定のシリコーン誘導体を含有することを特徴とする、濃縮型の衣料用柔軟仕上剤が開示されている。しかしながら、繊維製品に好ましい柔軟性を付与すると同時に、繊維製品のハリやコシを維持することが可能な繊維製品用仕上げ剤は得られていないのが現状であった。
また、仕上げ剤で色柄ものの繊維製品を仕上げる際に、繊維製品が退色するという問題が生じていた。
さらに、繊維製品用液体仕上げ剤組成物は、流通や過程において、低温条件下で保存されることがある。しかしながら、低温条件下で仕上げ剤が凍結してしまった後に、使用にあたり常温で仕上げ剤が復元すると、粘度が上昇したり、パール状の不均一化が生じてしまうという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、繊維や衣料などの繊維製品に好ましい柔軟性を付与し、かつ繊維製品のハリやコシを維持することにより、洗濯によるシワを低減させる効果を有し、繊維製品が色柄ものである場合には退色を防止し、さらに、低温保存時、特に凍結復元性の良好な、繊維製品用液体仕上げ剤組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、(A)変性シリコーン、(B)アミン化合物またはその中和物または4級化物、(C)ノニオン界面活性剤、(D)アルコールおよび(E)アルカノールアミン又はその塩の特定の組合わせにより、上記課題を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(A)ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミド・ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる、1種以上の変性シリコーン、
(B)分子内に少なくとも1個の炭素数6〜26の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を有するアミン化合物またはその中和物または4級化物あるいはこれらの混合物、
(C)直鎖あるいは分岐の炭素数8〜22のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸、脂肪酸エステルから選ばれる化合物にアルキレンオキシドを15〜150モル付加して得られるノニオン界面活性剤
(D)炭素数2〜6の1価アルコール及び又は多価アルコール、および
(E)炭素数2〜6のアルカノールアミン及び/又はその塩
を含むことを特徴とする、繊維製品用液体仕上げ剤組成物
を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分(A)は、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミド・ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる変性シリコーンである。成分(A)としては、単一の種類の変性シリコーンを使用してもよく、複数の異なる種類の変性シリコーンを使用してもよい。これらの変性シリコーンのうち、繊維製品に柔軟性と自然なハリを付与し、洗浄・仕上げ行程で発生するシワを軽減するという効果を得る観点から、次の一般式(I)で表される変性シリコーンを使用するのが特に好ましい。
【0006】
【化1】
【0007】
(式中、Rは同一でも異なっていてもよく、いずれも炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を表し、R1 は炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を表し、R2 は水素原子または炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を表し、Xはポリオキシアルキレン基を表し、L、M、Nは平均値を示し、Lは0〜5の数を表し、Mは1〜100の数を表し、Nは10〜1000の数を表す。ただし、ポリオキシアルキレン基X中のポリオキシエチレン鎖の部分の重量割合は、分子全体の重量を基準として10%以上50%未満である)
【0008】
一般式(I)において、Rで表される置換基は、互いに同一でも異なっていてもよく、いずれも炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基である。置換基Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和炭化水素基が好ましく、中でもメチル基が好ましい。R1 で表される置換基は、炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基である。置換基R1 としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの飽和炭化水素基が好ましく、中でもプロピレン基が好ましい。R2 で表される置換基は、水素原子または炭素数1〜4の飽和あるいは不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基である。置換基R2 が炭化水素基である場合には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和炭化水素基が好ましい。置換基R2 が水素原子であるのが特に好ましい。
【0009】
また、一般式(I)において、Xはポリオキシアルキレン基を表す。ポリオキシアルキレン基Xは、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン基等であってもよく、あるいはオキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、またはオキシブチレン単位などが、ブロック状あるいはランダムに配列してなる基であってもよい。さらに、ポリオキシアルキレン基X中のポリオキシエチレン鎖の部分の重量割合が、繊維製品に好ましい柔軟性を付与し、かつ洗濯シワを低減するという観点から、分子全体の重量を基準として10%以上であり、50%未満であることを要する。ポリオキシアルキレン基X中のポリオキシエチレン鎖の部分の重量割合は、好ましくは、分子全体の重量を基準として15%〜45%であり、さらに好ましくは20%〜35%である。また、ポリオキシアルキレン基Xの重量を基準とするポリオキシエチレン鎖の部分の重量割合は、50%〜100%であるのが好ましい。
さらに、一般式(I)において、L、MおよびNは、いずれも各繰返し単位の数を表し、Lは0〜5、好ましくは0〜1であり、Mは1〜100、好ましくは1〜50であり、Nは10〜1000、好ましくは20〜500である。なお、一般式(I)で表される変性シリコーンは、各繰返し単位がブロック状に配列しているブロックコポリマーの構造を有するものであってもよく、あるいは、各繰返し単位がランダムに配列しているランダムコポリマーの構造を有するものであってもよい。
一般式(I)で表される変性シリコーンは、特に限定されるものではないが、一般に、Si−H基を有するシリコーンオイルと炭素−炭素二重結合を末端に有するポリエーテルとの付加反応により、製造することができる。
【0010】
本発明で用いる成分(A)の変性シリコーンの分子量は、3,000〜200,000の範囲であるのが好ましく、5,000〜100,000の範囲であるのがさらに好ましい。
成分(A)の変性シリコーンは、十分な仕上げ効果を得るという観点および仕上げ剤の粘度を適度なものとするという観点から、本発明の仕上げ剤組成物中に0.5〜30重量%配合するのが好適であり、さらに好ましくは1〜20重量%配合される。
【0011】
本発明で用いる成分(B)は、分子内に少なくとも1個の炭素数6〜26の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を有するアミン化合物の中和物または4級化物あるいはこれらの混合物である。成分(B)のアミン化合物の中和物または4級化物は、分子内に少なくとも1個、好ましくは2個の、炭素数6〜26、好ましくは12〜24、最も好ましくは14〜22の飽和あるいは不飽和の、アルキル基又はアルケニル基などの炭化水素基を有する。該炭化水素基は、鎖中にエステル基、逆エステル基、アミド基、逆アミド基、エーテル基を有していてもよい。なお、これらの炭化水素基は、通常工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸や不飽和部を水添或いは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸や脂肪酸エステル或いは不飽和部を水添或いは部分水添して得られる脂肪酸や脂肪酸エステル等を使用することにより、導入することができる。
【0012】
(B)成分であるアミン化合物またはその中和物または4級化物としては、たとえば、次の一般式(II) 〜(IV)で表されるアミン化合物またはその中和物または4級化物を挙げることができる。
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
(式中、R3 はエステル基などの分断基を含まない炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基であって、不飽和の炭化水素基である場合にはそのシス/トランス比は40/60以上であるのが好ましく、
R4 はR3 またはR5 であり、
R5 は炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基あるいは−(CH2 −CH(Y)−O)n −H(式中、Yは水素又はCH3 であり、nは2〜10の数である)で表される基であり、
R6 はエステル基、逆エステル基、アミド基、逆アミド基またはエーテル基で分断た炭素数6〜26の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素基であって、不飽和の炭化水素基である場合にはそのシス/トランス比は40/60以上であるのが好ましく、
R7 およびR8 はR6 またはR4 である。)
【0017】
アミン化合物の中和は、通常の酸を用いて行う。酸としては、具体的には塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、安息香酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、アクリル酸等の有機酸を挙げることができる。
アミン化合物の4級化物は、過アルキル化法により長鎖アルキル基を有する3級アミンに更にアルキル基を結合することにより得てよい。過アルキル化剤としてはジメチル硫酸又は塩化ベンジルを使用することができる。また、これらの過アルキル化剤の代わりに、沃化メチル、塩化メチル、塩化エチル、臭化ブチル等の低級ハロゲン化アルキル、ジエチル硫酸、又はエピクロロヒドリン等を使用してもよい。
アミン化合物の4級化物はまた、低級3級アミンに長鎖ハロゲン化アルキルを作用させることにより得てもよい。長鎖ハロゲン化アルキルは、鎖中にエーテル結合を有するものであってもよい。長鎖ハロゲン化アルキルの代わりに、脂肪酸のクロロメチルエステル、クロロエチルエステル、又はクロロプロピルエステル等のクロロアルキルエステル、あるいはクロロメチル化酸アミド等を使用してもよい。
本発明で用いる成分(B)として、2種以上の異なる上記アミン化合物の中和物または4級化物を併用することができる。この場合、長鎖炭化水素基を1個有する化合物と、2個以上有する化合物を併用するのが望ましい。さらに、仕上げ剤の初期の粘度を低く抑え、凍結復元時の増粘やパール状の析出物の発生を防止する観点から、長鎖炭化水素基を1個有する化合物と、2個以上有する化合物を、好ましくは3:97〜50:50、さらに好ましくは5:95〜40:60の重量比で併用するのが望ましい。
【0018】
成分(B)のアミン化合物の中和物または4級化物は、十分な仕上げ効果を得るという観点および仕上げ剤の粘度を適度なものとするという観点から、本発明の仕上げ剤組成物中に3〜50重量%配合するのが好適であり、さらに好ましくは5〜30重量%配合される。
【0019】
本発明の繊維製品用仕上げ剤組成物中の成分(A):成分(B)の重量比は、5:95〜50:50の範囲内であるのが好ましく、10:90〜40:60の範囲内であるのがさらに好ましい。
【0020】
本発明で用いる成分(C)は、直鎖あるいは分岐の炭素数8〜22、好ましくは10〜20のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸、脂肪酸エステルから選ばれる化合物にアルキレンオキシドを15〜150モル付加して得られるノニオン界面活性剤である。
これらの化合物に付加するアルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等の1種または2種以上を使用することができる。
アルキレンオキシドの平均付加モル数は、保存時の仕上げ剤の粘度上昇やゲル化を防止する観点から、15〜150モルであり、好ましくは30〜80モルである。
成分(C)として使用可能なノニオン界面活性剤の例としては、ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、牛脂アミンのエチレンオキシド付加物、ステアリルモノエタノールアミドのエチレンオキシド付加物、オクチルフェノールのエチレンオキシド付加物、牛脂脂肪酸のエチレンオキシド付加物、牛脂脂肪酸ソルビタンエステルのエチレンオキシド付加物、イソトリデシルアルコール(ブテンの3量体またはプロピレンの4量体等から得られる)のエチレンオキシド付加物などが挙げられる。
成分(C)のノニオン界面活性剤は、特に高温での保存時の仕上げ剤の粘度上昇やゲル化を有効に防止するという観点から、本発明の仕上げ剤組成物中に0.1〜5重量%配合するのが好適であり、さらに好ましくは0.3〜3重量%配合される。
【0021】
本発明で用いる成分(D)は、炭素数2〜6の、1価アルコール及び/又は多価アルコールである。成分(D)として使用可能な1価又は多価のアルコールとしては、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、へキシレングリコールなどが挙げられる。
成分(D)の1価又は多価のアルコールは、液体仕上げ剤の凍結温度を有効に低下させる観点から、本発明の仕上げ剤組成物中に1〜20重量%配合するのが好適であり、さらに好ましくは2〜10重量%配合される。
【0022】
本発明で用いる成分(E)は、炭素数2〜6の、アルカノールアミン及び/又はその塩である。成分(E)として使用可能なアルカノールアミン又はその塩としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、ブタノールアミン、及びこれらの有機酸塩、無機酸塩等が挙げられる。
成分(E)のアルカノールアミン又はその塩は、仕上げ剤の粘度を低く抑えると同時に、仕上げ剤が凍結した場合の復元性を効果的に向上させる観点から、本発明の仕上げ剤組成物中に0.05〜5重量%配合するのが好適であり、さらに好ましくは0.1〜3重量%配合される。
【0023】
本発明の仕上げ剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の家庭用仕上げ剤に使用されている添加剤などを使用することができる。そのような添加剤として、具体的には、ヘキサン酸とグリセリンまたはペンタユリスリトールとの部分エステル化物や、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム等の水溶性塩、溶剤、尿素、殺菌剤、酸化防止剤、染料、顔料、炭化水素、セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、香料等が挙げられる。
【0024】
本発明の繊維製品用仕上げ剤組成物は、成分(A)〜(E)および必要に応じて任意成分を、水または水性溶媒中に溶解あるいは分散させることにより、調製することができる。
また、仕上げ剤の使用性の観点から、本発明の繊維製品用仕上げ剤組成物が10cP〜400cP程度の粘度を有するように調製するのが望ましい。
さらに、本発明の繊維製品用仕上げ剤組成物は、実際に繊維製品の仕上げを行う際の全使用水量に対し、(B)成分の濃度が20ppm〜300ppmとなるような量で使用するのが望ましく、45ppm〜200ppmとなるような量で使用するのがさらに望ましい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、(A)変性シリコーン、(B)アミン化合物の中和物または4級化物、(C)ノニオン界面活性剤、(D)アルコールおよび(E)アルカノールアミン又はその塩の特定の組合わせにより、繊維製品に好ましい柔軟性を付与すると同時にハリやコシを維持し、洗濯によるシワを低減し、かつ低温保存時、特に凍結時の仕上げ剤の復元性を良好なものとするという効果を得ることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔変性シリコーン〕
変性シリコーンとして、前記一般式(I)で表される変性シリコーンであって、次の表1に示す構造を有する本発明の変性シリコーンA−1およびA−2を準備した。
【0027】
【表1】
【0028】
〔アミン化合物の中和物または4級化物〕
アミン化合物の中和物または4級化物として、次の表2に示す構造を有する本発明のアミン化合物の中和物または4級化物B−1〜B−10を準備した。
【0029】
【表2】
【0030】
上記B−1、B−2、およびB−5記載の長鎖炭化水素基は、炭素数18の飽和脂肪酸と炭素数18の不飽和基を1個有する不飽和脂肪酸とを混合したものから合成され、最終的に、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基の割合が、重量比で80/20であり、また、不飽和炭化水素基の立体異性体のシス/トランス比は45/55であった。また、上記記載のアシルオキシエチル基(B−3、B−4およびB−6)は、炭素数18の飽和脂肪酸と炭素数18の不飽和基を1個有する不飽和脂肪酸とを混合したものを原料とし、最終的に、飽和アシル/不飽和アシルの割合が、重量比で60/40であり、また、不飽和アシルの立体異性体のシス/トランス比は75/25であった。
【0031】
〔ノニオン界面活性剤〕
ノニオン界面活性剤として、次の表3に示す本発明のノニオン界面活性剤C−1〜C−3を準備した。
【0032】
【表3】
【0033】
〔1価又は多価のアルコール〕
1価又は多価のアルコールとして、次の表4に示すものを準備した。
【0034】
【表4】
【0035】
〔アルカノールアミンの塩〕
アルカノールアミンの塩として、次の表6に示すものを準備した。
【0036】
【表5】
【0037】
〔仕上げ剤組成物の調製〕
以下の表6に示す組成により、変性シリコーン(A)、アミン化合物の中和物または4級化物(B)、ノニオン界面活性剤(C)、1価又は多価のアルコール(D)およびアルカノールアミンの塩(E)に、任意成分として、塩化カルシウム0.3重量%、香料0.6重量%、色素(アシッドレッド138)6ppm、色素(アシッドイエロー141)25ppm、塩酸(組成物のpHを3に調整するため)適量、防腐剤としての安息香酸0.07重量%、イソチアゾロン液(ローム・アンド・ハース社製ケーソンCG)0.01重量%を、バランス量の水に乳化分散させて、仕上げ剤組成物を調製した。
【0038】
【表6】
【0039】
〔仕上げ剤組成物の評価〕
(1)仕上げ効果
市販ダンガリーシャツ(綿100%)を、市販洗剤「スーパートップ」(ライオン(株)社製)により、電気洗濯機を用いて洗浄した。次いで、すすぎ3回目に、実施例1〜6の仕上げ剤組成物を水量30リットルに対して20g加えて、衣料の仕上げ処理を行った。その後、衣料をハンガーに掛け、20℃、40%RHの条件で自然乾燥し、衣料の柔らかさ、ハリ・コシおよびシワの少なさについて評価を行った。結果は、いずれの仕上げ剤組成物についても良好であった。
(2)凍結復元性の評価
比較例1および実施例1〜7で調製した仕上げ剤組成物を、−15℃で1日凍結させた後、25℃まで戻し、BL型粘度計で粘度を測定し、外観を観察した。なお、いずれの仕上げ剤組成物も、調製直後の粘度は30〜100cPであった。結果を以下の表7に示す。
【0040】
【表7】
【0041】
なお、実施例1〜6の本発明による組成物を使用した場合、仕上げ処理時の水道水に含まれる塩素による色柄物衣料の退色が抑制されることも観察された。
Claims (4)
- (A)ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミド・ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる、1種以上の変性シリコーンを、組成物の全量を基準として2〜30重量%、
(B)分子内に少なくとも1個の炭素数6〜26の飽和あるいは不飽和の炭化水素基を有するアミン化合物の中和物とその4級化物との混合物、
(C)直鎖あるいは分岐の炭素数8〜22のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸、脂肪酸エステルから選ばれる化合物にアルキレンオキシドを15〜150モル付加して得られるノニオン界面活性剤
(D)炭素数2〜6の1価アルコール及び/又は多価アルコール、および
(E)炭素数2〜6のアルカノールアミン及び/又はその塩を含むことを特徴とする、繊維製品用液体仕上げ剤組成物。 - (C)が、直鎖あるいは分岐の炭素数8〜22のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸、脂肪酸エステルから選ばれる化合物にアルキレンオキシドを40〜150モル付加して得られるノニオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- (A)が、組成物の全量を基準にして2〜 20重量%の量で含まれることを特徴とする請求項1又は2記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
- (A)が、下記式(I)で表されるポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
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