JP4039045B2 - バンドパスフィルタ及び映像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバンドパスフィルタ及び映像表示装置に関するものであり、更に詳しくは、表示素子(例えばLCD:Liquid Crystal Display)の2次元映像を接眼光学系で観察者眼に投影表示する映像表示装置(例えばHMD:Head Mounted Display)、それに用いるバンドパスフィルタや照明光学系等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
映像表示装置において必要な波長分布の光は、バンドパスフィルタを用いることにより得られる。しかし、シャープな波長分布を確保しながらバンドパスフィルタの軽量・コンパクト化を図ることは困難である。光学素子のコンパクト化を図るために、ホログラフィック光学素子(HOE:Holographic Optical Element)の角度選択性を利用した光学構成が、米国特許第3,940,203号,米国特許第4,830,464号,米国特許第4,874,214号等の各明細書や特開2000-28925号公報で提案されている。それらが提案している光学構成では、対向配置された2枚の光学素子で透過と反射を繰り返す、いわゆるパンケーキ型構造を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例はいずれも、光路の折り曲げにより光学素子の薄型化を図りながら、接眼光学系のパワーにHOEの回折作用を利用している。このため、反射や透過の際に光の波長分布が変化することはなく、コンパクトではあってもバンドパスフィルタの効果は得られない。また、映像表示装置に必要な照明やビーム整形にも用いることができない。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、シャープな波長分布が得られる軽量・コンパクトなバンドパスフィルタと、それを用いて高品位な映像表示を行うことが可能な映像表示装置を提供することにある。また他の目的は、コンパクトな照明光学系及びビーム整形光学系を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明のバンドパスフィルタは、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子を備え、前記反射光学素子において最初に反射が行われ次に前記反射の際とは異なる入射角度で透過が行われる光路を有し、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
第2の発明のバンドパスフィルタは、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子を備え、前記反射光学素子において最初に透過が行われ次に前記透過の際とは異なる入射角度で反射が行われる光路を有し、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
【0006】
の発明のバンドパスフィルタは、波長及び入射角度に応じて入射光の反射及び透過を行う反射光学素子を備え、前記反射光学素子に対する入射光を、第1の入射角度で少なくとも1回反射させ、前記第1の入射角度とは異なる第2の入射角度で少なくとも1回透過させるように光路が構成されており、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
第4の発明のバンドパスフィルタは、波長及び入射角度に応じて入射光の反射及び透過を行う反射光学素子を備え、前記反射光学素子に対する入射光を、第1の入射角度で少なくとも1回反射させ、前記第1の入射角度とは異なる第2の入射角度で少なくとも1回透過させるように光路が構成されており、前記反射光学素子での反射,透過のうち、一方により入射光の波長分布のうちの長波長側の波長領域がカットされ、他方により入射光の波長分布のうちの短波長側の波長領域がカットされることを特徴とする。
【0007】
の発明のバンドパスフィルタは、上記第1〜第4のいずれか1つの発明の構成において、さらに、前記反射光学素子での反射,透過のうちの一方が行われた後の光を反射させるミラーを有することを特徴とする。
【0008】
の発明のバンドパスフィルタは、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ第1,第2の反射光学素子を備え、最初に前記第1の反射光学素子において入射光の透過が行われ、次に前記第2の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での透過により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記第2の反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
第7の発明のバンドパスフィルタは、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ第1,第2の反射光学素子を備え、最初に前記第1の反射光学素子において入射光の反射が行われ、次に前記第2の反射光学素子において入射光の透過が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記第2の反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
【0009】
の発明のバンドパスフィルタは、上記第6の発明の構成において、前記第2の反射光学素子での反射の後に、前記第1の反射光学素子での透過の際とは異なる入射角度で、前記第1の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする。
第9の発明のバンドパスフィルタは、上記第7の発明の構成において、前記第1の反射光学素子での反射の前に、前記第2の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第2の反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められることを特徴とする。
【0010】
第10の発明のバンドパスフィルタは、上記第の発明の構成において、前記第1の反射光学素子での反射の後に、前記第2の反射光学素子での反射の際とは異なる入射角度で、前記第2の反射光学素子において入射光の透過が行われるように光路が構成されており、前記第2の反射光学素子での透過により入射光の波長分布の波長幅が狭められることを特徴とする。
【0011】
11の発明のバンドパスフィルタは、上記第6〜第10のいずれか1つの発明の構成において、前記第1の反射光学素子と前記第2の反射光学素子とが、同じ入射角度に対して反射主波長の異なる反射角度選択特性を有し、かつ、互いに平行に配置されていることを特徴とする。
第12の発明のバンドパスフィルタは、上記第6〜第10のいずれか1つの発明の構成において、前記第1の反射光学素子と前記第2の反射光学素子とが、同じ反射角度選択特性を有し、かつ、互いに非平行に配置されていることを特徴とする。
【0012】
13の発明のバンドパスフィルタは、上記第1〜第12のいずれか1つの発明の構成において、前記反射光学素子が、体積位相ホログラフィック光学素子,多層フィルム又は多層フィルタであることを特徴とする。
【0013】
14の発明の照明光学系は、上記第1〜第13のいずれか1つの発明に係るバンドパスフィルタを光路中に有することを特徴とする。
第15の発明の映像表示装置は、表示面に映像を表示する映像表示素子と、その映像を拡大投影する接眼光学系と、を有する映像表示装置であって、上記第1〜第13のいずれか1つの発明に係るバンドパスフィルタが光路中に配置されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施したバンドパスフィルタ,映像表示装置等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0015】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図1〜図7)…反射光学素子:1枚,波長制限:透過時又は反射時》
図1に、第1の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第1の実施の形態は、平板状の反射光学素子(D)と、それに対して略平行に対向するように配置されたミラー(M)と、を備えたバンドパスフィルタである。反射光学素子(D)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っており、その角度選択性により光の入射角度に応じた反射・透過が共に可能になっている。
【0016】
反射光学素子(D)としては、体積位相型・反射型のホログラフィック光学素子(HOE:Holographic Optical Element)が用いられる。その材料としては、ドライプロセスでの製造が可能なフォトポリマーが望ましいが、銀塩材料,重クロム酸ゼラチン等でもよい。また、反射光学素子(D)は上記HOEやその他の回折光学素子に限らず、例えば多層膜や多層フィルム(米国特許第6,157,490号等参照。)等でもよい。一方、ミラー(M)は光の反射を波長分布に影響を与えることなく行う通常のミラーである。反射光学素子(D)とミラー(M)とは所定間隔をあけて対向配置されているが、反射光学素子(D)への光(L0)の入射が妨げられなければ、反射光学素子(D)とミラー(M)とを貼り合わせて用いてもよい。反射光学素子(D)とミラー(M)との貼り合わせにより、バンドパスフィルタを更に薄型化することが可能である。
【0017】
図1に示すバンドパスフィルタでは、光源(例えばLED:Light Emitting Diode)からの入射光(L0)が反射光学素子(D)に対して斜めに入射し、そこでの回折作用により略垂直に反射され、その反射光(L1)がミラー(M)で反射され、その反射光(L2)が反射光学素子(D)を略垂直に透過して、透過光(L3)として射出するように光路が設定されている。反射光学素子(D)では反射と透過がそれぞれ1回ずつ行われ、その際に入射光(L0)と反射光(L2)とが互いに異なった入射角度で反射光学素子(D)に入射する。反射光学素子(D)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っているので、反射光学素子(D)での反射により得られた反射光(L1,L2)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を反射光学素子(D)での透過によりカットすることが可能である。その一例を図2に示す。
【0018】
図2のグラフは、長波長側の波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図2(A)に示すように、まず入射光(L0)の波長分布が反射光学素子(D)での反射により波長幅の狭いもの(L1,L2)となる。次に、反射光(L2)の波長分布のうち長波長側の一部の波長領域(E:破線右側の斜線部分)が、反射光学素子(D)での透過によりカットされて、波長幅は更に狭くなる。その結果、図2(B)に示すように波長幅の狭いシャープな波長分布(L3)が得られる。
【0019】
上記のように、特定の波長に対して角度選択性を有する反射光学素子(D)で、少なくとも1回の反射と少なくとも1回の透過を互いに異なる入射角度で行う構成とすることにより、バンドパスフィルタの薄型化が可能になるとともに、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させる波長制限が可能となる。その際、少なくとも1回の反射又は透過によって得られた波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域をカットする透過又は反射を少なくとも1回行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L3)に変化させることができる。したがって、反射光学素子(D)に対する入射角の適切な制御により、バンドパスフィルタの軽量・コンパクト化が可能であり、しかもシャープな波長分布を容易に得ることが可能である。この観点から言えば、反射光学素子(D)での光に対する作用は反射,透過の順に限らず、透過,反射の順であっても構わない。そのように構成された第2〜第5の実施の形態を以下に説明する。
【0020】
図3,図4に、第2,第3の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。第2の実施の形態(図3)は、平板状の反射光学素子(D)と、それに対して傾斜するように配置されたハーフミラー(HM)と、を備えたバンドパスフィルタであり、第3の実施の形態(図4)は、球面状の反射光学素子(D)と、それに対して傾斜するように配置されたハーフミラー(HM)と、を備えたバンドパスフィルタである。反射光学素子(D)を構成する光学面は、第1,第2の実施の形態のように平面であってもよく、第3の実施の形態のように曲面であってもよい。反射光学素子(D)に曲面を用いることにより、光学パワーを容易に持たせることが可能である。ただし、反射光学素子(D)をHOEで構成する場合には、その光学面が平面であっても光学パワーを持たせることは可能である。図5の断面図に、第1〜第3の実施の形態に用いられる、HOEから成る反射光学素子(D)の一例を示す。図5中、d1はARコート(Anti Reflection coating)、d2はガラス基板、d3はHOE層、d4はバリア層である。
【0021】
図3,図4に示すバンドパスフィルタでは、入射光(L0)が反射光学素子(D)を透過し、その透過光(L1)がハーフミラー(HM)で反射され、その反射光(L2)が反射光学素子(D)での回折作用により反射され、その反射光(L3)がハーフミラー(HM)を透過して、透過光(L4)として射出するように光路が設定されている。第1の実施の形態と同様、反射光学素子(D)では反射と透過がそれぞれ1回ずつ行われ、その際に入射光(L0)と反射光(L2)とが互いに異なった入射角度で反射光学素子(D)に入射する。反射光学素子(D)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っているので、反射光学素子(D)での透過により得られた光(L1,L2)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を反射光学素子(D)での反射によりカットすることが可能である。
【0022】
反射光学素子(D)での光に対する作用を透過,反射の順で行う構成では、光量選択性を有するハーフミラー(HM)のような選択反射ミラーを、反射光学素子(D)と組み合わせて用いることが容易である。選択反射ミラーとしては、ハーフミラー(HM)以外に、PBS(Polarizing Beam Splitter),シート状ビームスプリッター(例えば住友スリーエム(株)製の商品名:DBEF),ワイヤーグリッド,コレステリック液晶等が挙げられる。ハーフミラー(HM)以外の選択反射ミラーを備えた第4,第5の実施の形態の光学構成及び光路を図6,図7にそれぞれ示す。
【0023】
第4の実施の形態(図6)は、平板状の反射光学素子(D)と、それに対して略平行に対向するように配置された1/4波長板(W)及びシート状ビームスプリッター(P1)の貼り合わせ構造体と、を備えたバンドパスフィルタであり、第5の実施の形態(図7)は、平板状の反射光学素子(D)と、それに対して略平行に対向するように配置された1/4波長板(W)及びコレステリック液晶(P2)の貼り合わせ構造体と、を備えたバンドパスフィルタである。シート状ビームスプリッター(P1)やコレステリック液晶(P2)等の偏光光学素子は、偏光選択性(つまり特定の直線偏光のみを反射し他は透過させる特性)を有する反射部材であり、PBSやワイヤーグリッドも同様である。
【0024】
図6,図7に示すバンドパスフィルタでは、例えば、表示素子(LCD等)からの円偏光が入射光(L0)として反射光学素子(D)を透過し、その透過光(L1)が1/4波長板(W)を透過することにより直線偏光(例えばS偏光)となり、偏光光学素子(P1,P2)で反射された後、1/4波長板(W)を再び透過することにより円偏光の反射光(L2)となる。その反射光(L2)は反射光学素子(D)での回折作用により反射され、その反射光(L3)が1/4波長板(W)を透過することにより直線偏光(例えばP偏光)となる。そして、偏光光学素子(P1,P2)を透過して、透過光(L4)として射出する。このように偏光光学素子(P1,P2)を用いて反射光学素子(D)に偏光を入射させる構成にすれば、ゴースト光等の余分な光をカットすることができる。
【0025】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図8〜図14)…反射光学素子:2枚又は3枚,波長制限:透過時》
図8に、第6の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第6の実施の形態は、2枚の平板状の第1,第2反射光学素子(D1,D2)が略平行に対向するように配置されたバンドパスフィルタである。第1,第2反射光学素子(D1,D2)はいずれも、前記反射光学素子(D)と同様、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っており、その特定の波長に対する角度選択性により光の入射角度に応じた反射・透過が共に可能になっている(HOE,多層膜,多層フィルム等)。ただし、第1,第2反射光学素子(D1,D2)の反射角度選択領域は、互いに異なっている。その角度選択性の違いにより第1,第2反射光学素子(D1,D2)の略平行配置が可能となり、バンドパスフィルタの更なる薄型化を可能にする。なお光路を変更することにより、反射角度選択領域が同一の第1,第2反射光学素子(D1,D2)を用いることも可能である。
【0026】
図8に示すバンドパスフィルタでは、光源(例えばLED)からの入射光(L0)が第1反射光学素子(D1)に対して斜めに透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)で斜めに反射され、その反射光(L2)が第1反射光学素子(D1)で反射され、その反射光(L3)が第2反射光学素子(D2)を略垂直に透過して、透過光(L4)として射出するように光路が設定されている。第1,第2反射光学素子(D1,D2)では、共に反射と透過がそれぞれ1回ずつ行われる。その際、入射光(L0)と反射光(L2)とが互いに異なった入射角度で第1反射光学素子(D1)に入射し、透過光(L1)と反射光(L3)とが互いに異なった入射角度で第2反射光学素子(D2)に入射する。第2反射光学素子(D2)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っているので、第1反射光学素子(D1)での透過と第1,第2反射光学素子(D1,D2)での反射により得られた反射光(L3)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を第2反射光学素子(D2)での透過によりカットすることが可能である。その一例を図9に示す。
【0027】
図9のグラフは、長波長側の波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図9(A)に示すように、反射光(L3)の波長分布のうち長波長側の一部の波長領域(E:破線右側の斜線部分)が、第2反射光学素子(D2)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図9(B)に示すように波長幅の狭いシャープな波長分布(L4)が得られる。2枚の反射光学素子(D1,D2)を用いているため、波長幅のより一層狭いバンドパス効果を得ることができる。
【0028】
上記のように、第1反射光学素子(D1)での透過及び反射並びに第2反射光学素子(D2)での反射を行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L3)とし、更にその反射光(L3)の波長を制限する透過を第2反射光学素子(D2)で行うことにより、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることができる。つまり第6の実施の形態は、前記第1の実施の形態(図1)におけるミラー(M)の代わりに第1反射光学素子(D1)を用いることにより、波長制限の自由度を増やしたものと言える。したがって、バンドパスフィルタを薄型化するために第1,第2反射光学素子(D1,D2)において少なくとも1回の透過と少なくとも1回の反射を行う構成にすれば、その透過及び反射後の光の波長を制限するための別の透過を行うことによって、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることが可能となる。
【0029】
その際、少なくとも1回の反射又は透過によって得られた波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域をカットする透過を少なくとも1回行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L4)に変化させることができる。したがって、第1,第2反射光学素子(D1,D2)に対する入射角の適切な制御により、バンドパスフィルタの軽量・コンパクト化が可能であり、しかもシャープな波長分布を容易に得ることが可能である。この観点から言えば、各反射光学素子(D1,D2)の配置,光路,枚数等は上記第6の実施の形態(図8)の場合に限らない。そのような構成を有する第7〜第11の実施の形態を以下に説明する。
【0030】
図10〜図14に、第7〜第11の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。第7の実施の形態(図10)では、第6の実施の形態(図8)において第1,第2反射光学素子(D1,D2)の光に対する作用及び光路を入れ替えた構成になっている。したがって、入射光(L0)は第1反射光学素子(D1)に対して略垂直に入射し、透過光(L4)は第2光学素子(D2)に対して斜めに射出する。第8,第9の実施の形態(図11,図12)では、第1,第2反射光学素子(D1,D2)が非平行に対向配置されている。このように互いに傾斜した配置をとることにより、同一の角度選択性を有する反射光学素子(D1,D2)であっても、別の波長領域の光を反射又は透過させることが可能となる。したがって、反射又は透過させる光の波長領域が異なるバンドパスフィルタを容易に作製することができる。また互いに傾斜した配置をとることにより、反射光学素子(D1,D2)を構成するHOEの回折効率を良くすることができるというメリットもある。ただし、第1,第2反射光学素子(D1,D2)をHOEで構成する場合には、平行な対向配置でも傾けたときの効果を容易に持たせることが可能である。
【0031】
第10の実施の形態(図13)は、第1〜第3反射光学素子(D1,D2,D3)の3枚で構成されたバンドパスフィルタである。このように反射光学素子(D1,…)を3枚以上組み合わせることにより、より大きなバンドパス効果を得ることができる。また、光学パワーを持たせる等の複数の機能を付加することも可能である。第9,第10の実施の形態(図12,図13)では、第1,第2反射光学素子(D1,D2)や第3反射光学素子(D3)での反射を計4回行う構成になっており、さらに第10の実施の形態(図13)では、第1〜第3反射光学素子(D1〜D3)での透過を計5回行う構成になっている。このように反射光学素子(D1,…)での反射・透過を3回以上行う構成にすることにより、反射光学素子(D1,…)に対する入射角度を徐々に変化させて段階的に波長カットを行うことが可能となる。したがって、よりシャープな波長分布を得ることができる。
【0032】
第11の実施の形態(図14)は、第8,第9の実施の形態(図11,図12)と同様に第1,第2反射光学素子(D1,D2)が非平行に対向配置された構成になっているが、第1反射光学素子(D1)では1回の反射のみが行われ、第2反射光学素子(D2)では1回の透過のみが行われる。入射光(L0)は第1反射光学素子(D1)で反射され、その反射光(L1)が第2反射光学素子(D2)を透過することにより波長が制限される。その結果、入射光(L0)の波長分布は波長幅の狭いもの(L2)に変化して、シャープな波長分布が得られる。
【0033】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図15〜図18)…反射光学素子:2枚,波長制限:反射時》
図15に、第12の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第12の実施の形態の特徴は、第1反射光学素子(D1)で光を反射する際に波長制限を行う点にあり、それ以外は第6の実施の形態(図8)と同様の構成になっている。第1反射光学素子(D1)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っているので、第1反射光学素子(D1)での透過と第2反射光学素子(D2)での反射により得られた反射光(L2)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を第1反射光学素子(D1)での反射によりカットすることが可能である。その一例を図16に示す。
【0034】
図16のグラフは、短波長側の波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図16(A)に示すように、第1反射光学素子(D1)で反射される光の波長分布(L3')は、反射光(L2)の波長分布の長波長側にあるため、反射光(L2)の波長分布のうち短波長側の一部の波長領域が、第1反射光学素子(D1)での反射によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図16(B)に示すように波長幅の狭いシャープな波長分布(L3,L4)が得られる。なお第2反射光学素子(D2)は、垂直に入射してくる反射光(L3)の波長分布をすべて透過させる角度選択性を有するため、反射光(L3)と透過光(L4)とで波長分布は同じである。
【0035】
上記のように、第1反射光学素子(D1)での透過及び第2反射光学素子(D2)での反射を行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L2)とし、更にその反射光(L2)の波長を制限する反射を第1反射光学素子(D1)で行うことにより、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることができる。つまり第12の実施の形態は、前記第2〜第5の実施の形態(図3,図4,図6,図7)における選択反射ミラー{例えばハーフミラー(HM)}の代わりに第2反射光学素子(D2)を用いることにより、波長制限の自由度を増やしたものと言える。したがって、バンドパスフィルタを薄型化するために第1,第2反射光学素子(D1,D2)において少なくとも1回の透過と少なくとも1回の反射を行う構成にすれば、その透過及び反射後の光の波長を制限するための別の反射を行うことによって、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることが可能となる。
【0036】
その際、少なくとも1回の反射又は透過によって得られた波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域をカットする反射を少なくとも1回行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L3,L4)に変化させることができる。したがって、第1,第2反射光学素子(D1,D2)に対する入射角の適切な制御により、バンドパスフィルタの軽量・コンパクト化が可能であり、しかもシャープな波長分布を容易に得ることが可能である。この観点から言えば、各反射光学素子(D1,D2)の配置等は上記第12の実施の形態(図15)の場合に限らない。そのような構成を有する第13,第14の実施の形態を以下に説明する。
【0037】
図17,図18に、第13,第14の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。いずれも第1,第2反射光学素子(D1,D2)が非平行に対向配置された構成になっている。第13の実施の形態(図17)では、第1反射光学素子(D1)で透過と反射が1回ずつ行われ、第2反射光学素子(D2)で1回の反射のみが行われる。入射光(L0)は第1反射光学素子(D1)を透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)で反射される。そして、第1反射光学素子(D1)での透過時とは異なる角度で入射した反射光(L2)が、第1反射光学素子(D1)で反射されることにより波長制限される。その結果、入射光(L0)の波長分布は波長幅の狭いもの(L3)に変化して、シャープな波長分布が得られる。第14の実施の形態(図18)では、第1,第2反射光学素子(D1,D2)でそれぞれ1回の反射のみが行われる。入射光(L0)は第1反射光学素子(D1)で反射され、その反射光(L1)が第2反射光学素子(D2)で反射されることにより波長制限される。その結果、入射光(L0)の波長分布は波長幅の狭いもの(L2)に変化して、シャープな波長分布が得られる。
【0038】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図19〜図22)…反射光学素子:2枚,波長制限:反射時及び透過時》
図19に、第15の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第15の実施の形態の特徴は、第1反射光学素子(D1)で光が反射する際と第2反射光学素子(D2)を光が透過する際とに波長制限を行う点にあり、それ以外は第6,第12の実施の形態(図8,図15)と同様の構成になっている。第1,第2反射光学素子(D1,D2)は、前述したように特定の波長に対する角度選択性を有しているため、反射光(L2)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を第1反射光学素子(D1)での反射によりカットすることが可能であり、反射光(L3)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を第2反射光学素子(D2)での透過によりカットすることが可能である。その一例を図20に示す。
【0039】
図20のグラフは、波長分布の両側(長波長側と短波長側)で波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図20(A)に示すように、第1反射光学素子(D1)で反射される光の波長分布(L3')は、反射光(L2)の波長分布の長波長側にあるため、反射光(L2)の波長分布のうち短波長側の一部の波長領域が、第1反射光学素子(D1)での反射によりカットされて波長幅が狭くなる。そして、反射光(L3)の波長分布のうち長波長側の一部の波長領域(E:破線右側の斜線部分)が、第2反射光学素子(D2)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図20(B)に示すように波長分布の両側がカットされた、波長幅の狭いシャープな波長分布(L4)が得られる。
【0040】
上記のように、第1反射光学素子(D1)での透過及び第2反射光学素子(D2)での反射を行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L2)とし、更にその反射光(L2)の波長を制限する反射及び透過を第1,第2反射光学素子(D1,D2)で行うことにより、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることができる。つまり第15の実施の形態は、前記第6,第12の実施の形態(図8,図15)の両方の特徴点を有することにより、波長制限の回数を増やしたものと言える。したがって、バンドパスフィルタを薄型化するために第1,第2反射光学素子(D1,D2)において少なくとも1回の透過と少なくとも1回の反射を行う構成にすれば、その透過及び反射後の光の波長を制限するための別の反射及び透過を行うことによって、入射光(L0)の波長分布を任意に変化させることが可能となる。
【0041】
その際、少なくとも1回の反射又は透過によって得られた波長分布に対し、その長波長側及び短波長側の波長領域をカットする反射を少なくとも1回行うことにより、入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L4)に変化させることができる。したがって、第1,第2反射光学素子(D1,D2)に対する入射角の適切な制御により、バンドパスフィルタの軽量・コンパクト化が可能であり、しかもシャープな波長分布を容易に得ることが可能である。この観点から言えば、上記第15の実施の形態(図19)に波長制限機能を更に付加することも可能である。そのような構成を有する第16の実施の形態を以下に説明する。
【0042】
図21に、第16の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第16の実施の形態の特徴は、第1反射光学素子(D1)で光が反射する際と第2反射光学素子(D2)を光が透過する際とに波長制限を行うことに加え、更に第1反射光学素子(D1)を光が透過する際にも波長制限を行う点にある。それ以外は第15の実施の形態(図19)と同様の構成になっている。第1反射光学素子(D1)は、ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持っているので、入射光(L0)の波長分布に対し、その長波長側又は短波長側の波長領域を第1反射光学素子(D1)での透過によりカットすることが可能である。その一例を図22に示す。
【0043】
図22のグラフは、波長分布の両側(長波長側と短波長側)で波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図22(A)に示すように、入射光(L0)の波長分布のうち短波長側の一部の波長領域(E1:破線左側の斜線部分)が、第1反射光学素子(D1)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。第1反射光学素子(D1)で反射される光の波長分布(L3')は、第2反射光学素子(D2)で反射される光(L2')の波長分布の長波長側にあるため、反射光(L2)の波長分布のうち短波長側の一部の波長領域が、第1反射光学素子(D1)での反射によりカットされて波長幅が狭くなる。そして、反射光(L3)の波長分布のうち長波長側の一部の波長領域(E2:破線右側の斜線部分)が、第2反射光学素子(D2)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図22(B)に示すように波長分布の両側がカットされた、波長幅の更に狭いシャープな波長分布(L4)が得られる。
【0044】
上記第16の実施の形態のように、反射や透過を複数回繰り返すことにより波長制限回数を増やせば、波長分布の半値幅が狭い光線が得られる。なお、第1反射光学素子(D1)での反射により制限される波長と、第2反射光学素子(D2)での反射により制限される波長と、は同一であってもよい。つまり、反射光(L2)と反射光(L3)とは、同一波長幅の波長分布であってもよい。したがって、第1反射光学素子(D1)での反射時に波長を制限する代わりに、第2反射光学素子(D2)での反射時に波長を制限してもよい。
【0045】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図23,図24)…反射光学素子:2枚,波長制限:多波長透過時》
図23に、第17の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第17の実施の形態の特徴は、第2反射光学素子(D2)を光が透過する際に3つの波長を制限する点にあり、それ以外は第6の実施の形態(図8)と同様の構成になっている。つまり、第1,第2反射光学素子(D1,D2)が3つの異なる回折中心波長{例えば3原色に対応したR(赤)・G(緑)・B(青)}を有する回折光学素子(HOE)であって、反射光(L3)の波長分布に対し、回折中心波長に対応したそれぞれの長波長側の波長領域をカットする透過が、第2反射光学素子(D2)で行われる構成になっている。図24に、その波長分布の変化を示す。
【0046】
図24のグラフは、3つの波長について長波長側の波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図24(A)に示すように、反射光(L3)の波長分布のうち長波長側の一部の波長領域(E:破線右側の斜線部分)が、第2反射光学素子(D2)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図24(B)に示すように各回折中心波長に対応した波長領域について、波長幅の狭いシャープな波長分布(L4)が得られる。
【0047】
第1,第2反射光学素子(D1,D2)は、それぞれが1枚の素子から成るもの(例えば多重露光により作製されたHOE)でもよく、各波長を制限する素子の2枚以上の重ね合わせや貼り合わせから成るものでもよい。本実施の形態のように多波長対応の構成では、多重露光の方が作製容易ではあるが、複数枚の重ね合わせや貼り合わせで構成すれば高い効率の回折効果を得ることができる。また、第12,第15,第16の実施の形態(図15,図19,図21)のように、波長制限を反射の際や反射及び透過の際に行う構成としてもよい。
【0048】
上記のように、第1,第2反射光学素子(D1,D2)が2つ以上の異なる回折中心波長を有する回折光学素子(HOE等)であって、少なくとも1回の反射又は透過によって得られた波長分布に対し、回折中心波長に対応したそれぞれの長波長側又は短波長側の波長領域をカットする透過又は反射を少なくとも1回行う構成とすることにより、回折中心波長に対応した各波長領域について入射光(L0)の波長分布を波長幅の狭いもの(L4)に変化させることができる。例えばLED光源のRGBに対応した波長の光線をそれぞれ狭波長化することが可能であり、薄型で安価なカラー対応(RGB)のバンドパスフィルタを得ることができる。なお、作製容易なHOEで第1,第2反射光学素子(D1,D2)を構成すれば、各波長の制限を効率良く行うことができる。
【0049】
《バンドパスフィルタの実施の形態(図25,図26)…反射光学素子:2枚(光学パワー),波長制限:透過時》
図25に、第18の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第18の実施の形態の特徴は、第2反射光学素子(D2)が正の光学パワーを有する点にあり、それ以外は第6の実施の形態(図8)と同様の構成になっている。このバンドパスフィルタでは、光源(例えばLED)から発散した入射光(L0)が第1反射光学素子(D1)を透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)の正の光学パワーにより略垂直に反射され、その反射光(L2)が第1反射光学素子(D1)で略垂直に反射される。その反射光(L3)が第2反射光学素子(D2)を略垂直に透過する際に波長制限されて、平行光の透過光(L4)として射出する。図26に、その波長分布の変化を示す。
【0050】
図26のグラフは、波長制限を行う前と後の光の波長分布を示している(横軸:波長,縦軸:光強度)。図26(A)に示すように、透過光(L1)の波長分布のうちの一部の波長領域が、第2反射光学素子(D2)での透過によりカットされて波長幅が狭くなる。その結果、図26(B)に示すように波長幅の狭いシャープな波長分布(L4)が得られる。
【0051】
ここでは、第2反射光学素子(D2)に正の光学パワーを持たせているが、第1反射光学素子(D1)に光学パワーを持たせてもよく、また、第1,第2反射光学素子(D1,D2)共に正・負いずれかの光学パワーを持たせてもよい。第1,第2反射光学素子(D1,D2)のうちの少なくとも一方に正又は負の光学パワーを持たせることにより、バンドパスフィルタにレンズ機能(例えばコンデンサレンズ機能)を付加することができ、多機能なバンドパスフィルタとすることができる。
【0052】
《照明光学系の実施の形態(図27,図28)…反射光学素子:2枚(レンズ機能)》
図27,図28に、第19,第20の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。第19の実施の形態の特徴は第2反射光学素子(D2)が正の光学パワーを有する点にあり、第20の実施の形態の特徴は第1反射光学素子(D1)が負の光学パワーを有する点にある。そして第19,第20の実施の形態の照明光学系では、入射光(L0)が第1反射光学素子(D1)を透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)で反射され、その反射光(L2)が第1反射光学素子(D1)で反射された後、反射光(L3)が第2反射光学素子(D2)を透過して透過光(L4)が射出するように光路が設定されており、回折光学素子から成る第1,第2反射光学素子(D1,D2)の光学パワーにより、全体として正レンズ(コンデンサレンズ等),負レンズとして機能する。これらの基本構成は、前記第18の実施の形態(図25)と同様である。
【0053】
上記のように、第1,第2反射光学素子(D1,D2)のうちの少なくとも一方を回折光学素子で構成し、光の反射又は透過の際に回折作用により光を曲げるレンズ構成にすれば、軽量・小型で簡便な照明光学系を容易に得ることができる。なお、第18の実施の形態(図25)と同様、波長制限機能をレンズ機能と共に有する構成としてもよい。また、2枚の反射光学素子(D1,D2)の光学特性は異なることが望ましいが、同一であっても構わない。反射光学素子(D1,D2)の光学面は平面に限らず曲面であってもよく、反射光学素子(D1,D2)を傾斜配置したり枚数を3枚以上に増やしたりしてもよく、偏光を用いる構成としてもよい。また第1,第2反射光学素子(D1,D2)は、それぞれが1枚の素子から成るもの(例えば多重露光により作製されたHOE)でもよく、2枚以上の重ね合わせや貼り合わせから成るものでもよい。反射光学素子(D1,D2)として、2つ以上の異なる回折中心波長を有する回折光学素子を用いることにより、例えばLED光源のRGBに対応した波長の光線をそれぞれ曲げるレンズ構成にしてもよい。
【0054】
《照明光学系の実施の形態(図29〜図31)…反射光学素子:2枚(色合わせ機能)》
図29〜図31に、第21〜第23の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。第21の実施の形態の特徴は、第2反射光学素子(D2)がRGBの色合わせ機能を有する点にあり、第22の実施の形態の特徴は、第1,第2反射光学素子(D1,D2)がRGBの色合わせ機能を有する点にある。また、第23の実施の形態の特徴は、楔プリズム(PR)の両面に貼り付けられた第1,第2反射光学素子(D1,D2)がRGBの色合わせ機能を有する点にある。
【0055】
第21〜第23の実施の形態の照明光学系では、RGBの入射光(L0)が第1反射光学素子(D1)を透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)で反射され、その反射光(L2)が第1反射光学素子(D1)で反射された後、反射光(L3)が第2反射光学素子(D2)を透過して透過光(L4)が射出するように光路が設定されており、回折光学素子から成る第1,第2反射光学素子(D1,D2)の回折作用によりRGBの色合わせを行う。この色合わせ機能により、RGBの各照明光源の虚像位置がおおよそ一致するように光を曲げて色合わせを行うことができる。また、楔プリズム(PR)の両面に貼られた第1,第2反射光学素子(D1,D2)で色合わせを行う第23の実施の形態によれば、楔プリズム(PR)の色分散作用により光線のズレを直すことができるため、色合わせがより一層容易になる。
【0056】
上記のように、第1,第2反射光学素子(D1,D2)のうちの少なくとも一方を回折光学素子で構成し、光の反射又は透過の際に回折作用により光を曲げる色合わせ構成にすれば、軽量・小型で簡便な照明光学系を容易に得ることができる。なお、前記波長制限機能を色合わせ機能と共に有する構成としてもよい。また、2枚の反射光学素子(D1,D2)の光学特性は異なることが望ましいが、同一であっても構わない。反射光学素子(D1,D2)の光学面は平面に限らず曲面であってもよく、反射光学素子(D1,D2)を傾斜配置したり枚数を3枚以上に増やしたりしてもよく、偏光を用いる構成としてもよい。また第1,第2反射光学素子(D1,D2)は、それぞれが1枚の素子から成るもの(例えば多重露光により作製されたHOE)でもよく、2枚以上の重ね合わせや貼り合わせから成るものでもよい。反射光学素子(D1,D2)として、2つ以上の異なる回折中心波長を有する回折光学素子を用いることにより、例えばLED光源のRGBに対応した波長の光線をそれぞれ曲げる色合わせ構成にしてもよい。
【0057】
《照明光学系の実施の形態(図32)…反射光学素子:2枚(レンズ機能と色合わせ機能)》
図32に、第24の実施の形態の光学構成及び光路を示す。第24の実施の形態の特徴は、第19の実施の形態(図27)のレンズ機能と第22の実施の形態(図30)の色合わせ機能とを共に有する点にある。この組み合わせは本実施の形態の構成に限らず、レンズ機能に関しては第20の実施の形態(図28)との組み合わせでもよく、色あわせ機能に関しては第21,第23の実施の形態(図29,図31)との組み合わせでもよい。
【0058】
《ビーム整形光学系の実施の形態(図33〜図35)…反射光学素子:2枚》
図33,図34に、第25の実施の形態のx方向(短軸方向),y方向(長軸方向)の光学断面構成及び光路をそれぞれ示し、図35(A),(B)に整形前後のビーム形状(PN1,PN2)をそれぞれ示す。第25の実施の形態の特徴は、x方向とy方向とで異なった光学パワーを有する点にある。つまり、この実施の形態のビーム整形光学系は、x方向とy方向とで異なる光学パワーを有するアナモルフィック光学系であり、その負の光学パワーによりビーム径をx方向に伸ばすとともに、正の光学パワーによりビーム径をy方向に縮める。したがって、図35(A)に示すようにレーザ光源(s,半導体レーザ等)から射出した楕円状ビーム(PN1)は、図35(B)に示すように円形ビーム(PN2)に整形される。
【0059】
第25の実施の形態のビーム整形光学系では、入射光(L0)が第1反射光学素子(D1)を透過し、その透過光(L1)が第2反射光学素子(D2)で反射され、その反射光(L2)が第1反射光学素子(D1)で反射された後、反射光(L3)が第2反射光学素子(D2)を透過して透過光(L4)が射出するように光路が設定されており、回折光学素子から成る反射光学素子(D1,D2)で光を反射させる際に回折作用によりビーム断面形状を変化させる。このように、第1,第2反射光学素子(D1,D2)のうちの少なくとも一方を回折光学素子で構成し、光の反射又は透過の際に回折作用によりビーム断面形状を変化させる構成にすれば、軽量・小型で簡便なビーム整形光学系を容易に得ることができる。なお、第1,第2反射光学素子(D1,D2)は、それぞれが1枚の素子から成るもの(例えば多重露光により作製されたHOE)でもよく、2枚以上の重ね合わせや貼り合わせから成るもの(つまりx方向とy方向でアナモルフィックな光学パワーになるように配置されたもの)でもよい。
【0060】
《映像表示装置の実施の形態(図36〜図40)》
図36〜図40に、第26〜第30の実施の形態の光学構成及び光路をそれぞれ示す。図36〜図40において、1はLED、2は照明用のコンデンサレンズ、3は透過型のLCD、4はホログラフィック拡大光学素子、5は観察者眼、6はプリズムであり、BPは前述した第1〜第18の実施の形態に相当するバンドパスフィルタ(BP)である。LED(1)はLCD(3)の表示面(3s)を照明するための照明光を発する照明光源であり、コンデンサレンズ(2)はLED(1)からの光を平行光にするコリメータレンズである。またLCD(3)は、表示面(3s)に2次元映像を表示する透過型の空間変調素子である。このLCD(3)は非発光型の表示素子であるため、その2次元映像はLED(1)からの照明光で表示面(3s)が照明されることにより視覚可能となり、ホログラフィック拡大光学素子(4)が接眼光学系として2次元映像を観察者眼(5)に拡大投影する。
【0061】
第26〜第30の実施の形態のそれぞれの特徴は、光路中のバンドパスフィルタ(BP)の配置にある。第26の実施の形態(図36)では、コンデンサレンズ(2)とLCD(3)との間にバンドパスフィルタ(BP)が配置されている。第27の実施の形態(図37)では、LED(1)とLCD(3)との間にバンドパスフィルタ(BP)が配置されている。第27の実施の形態(図37)に用いられているバンドパスフィルタ(BP)はコンデンサレンズ機能を有するものであり、前述の第19の実施の形態の照明光学系(図27)に相当する。したがって、コンデンサレンズ(2)は不要である。第28の実施の形態(図38)では、LED(1)とコンデンサレンズ(2)との間にバンドパスフィルタ(BP)が配置されており、第29の実施の形態(図39)では、LCD(3)とプリズム(6)及びホログラフィック拡大光学素子(4)との間にバンドパスフィルタ(BP)が配置されている。第30の実施の形態(図40)では、LCD(3)とホログラフィック拡大光学素子(4)との間のプリズム(6)にバンドパスフィルタ(BP)が配置されており、第1反射光学系(D1)で2回反射と1回透過が行われ、第2反射光学素子(D2)で1回反射と1回透過が行われる。そして、そのいずれかの反射・透過の際に波長制限が行われることにより、バンドパス効果が得られる。
【0062】
第26〜第30の実施の形態のようにバンドパスフィルタ(BP)を用いることにより、波長幅の狭いシャープな波長分布が得られるため、軽量・小型の安価で簡素な構成でありながら高品位な映像表示を行うことが可能である。また、バンドパスフィルタ(BP)を用いることにより、ホログラフィック拡大光学素子(4)による回折光の色収差を適度に低減することも可能である。
【0063】
図41に、本発明のバンドパスフィルタ(BP)を眼鏡型の映像表示装置に用いた例を示す。図41において、4はホログラフィック拡大光学素子、6はプリズムであり、7はケーブル、8は連結部、8R,8Lは鼻当て部、9R,9Lはレンズ、10は表示部、11R,11Lはテンプル部、14は筐体である。右目用のレンズ(9R)の一部にはプリズム(6)が埋め込まれており、プリズム(6)の上部には映像を表示する表示部(10)が取り付けられている。表示部(10)には電源供給部及び信号供給用のケーブル(7)が接続されている。表示部(10)は筐体(14)に覆われており、筐体(14)によりプリズム(6)が挟まれている。前述したLED(1),コンデンサレンズ(2),LCD(3)等は、筐体(14)内に設けられている。このような構成にすることにより、軽量で小型の映像表示装置を構成することができる。
【0064】
なお、上述した第1〜第30の実施の形態には、以下の構成を有する発明(j1〜j22)が含まれている。
(j1) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子で構成され、その反射光学素子で少なくとも1回の反射と少なくとも1回の透過がなされる光路を有することを特徴とするバンドパスフィルタ。この構成により、1つの反射光学素子で反射と透過が行われるので、容易に波長幅の狭いバンドパス効果が得られる。
(j2) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ2枚以上の反射光学素子で構成され、その反射光学素子のうち少なくとも1枚で、少なくとも1回の反射がなされ、かつ、別の1枚で反射又は透過がなされる光路を有することを特徴とするバンドパスフィルタ。この構成により、2つ以上の反射光学素子で反射と透過が行われるので、波長幅の更に狭いバンドパス効果が得られる。
(j3) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ2枚以上の反射光学素子で構成され、その反射光学素子のうち少なくとも1枚で、少なくとも1回の反射と少なくとも1回の透過がなされ、かつ、別の1枚で反射又は透過がなされる光路を有することを特徴とするバンドパスフィルタ。この構成により、2つ以上の反射光学素子で反射と透過が行われるので、波長幅の更に狭いバンドパス効果が得られる。また1つの反射光学素子を光が反射及び透過するので、バンドパスフィルタの軽量・小型化が可能である。
(j4) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ2枚以上の反射光学素子で構成され、その反射光学素子のうち少なくとも2枚で、1回の反射と1回の透過がなされる光路を有することを特徴とするバンドパスフィルタ。この構成により、2つの反射光学素子で反射と透過が行われるので、薄型でありながら波長幅の狭いバンドパス効果が得られる。
【0065】
(j5) 反射光学素子で反射する光の波長を透過する際にカットして狭くすることを特徴とする上記(j1)〜(j4)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、簡便で軽量・小型の反射光学素子でありながら、波長幅の狭いバンドパスフィルタ効果が容易に得られる。
(j6) 1枚の反射光学素子で反射する光の波長を、別の1枚を反射する際にカットして狭くすることを特徴とする上記(j2)〜(j4)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、簡便で軽量・小型の反射光学素子でありながら、波長幅の狭いバンドパスフィルタ効果が容易に得られる。
(j7) 1枚の反射光学素子で反射する光の波長を、別の1枚を反射する際と透過する際にカットして狭くすることを特徴とする上記(j2)〜(j4)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、1枚の反射光学素子が反射と透過での2回カットに用いられるため、波長幅の更に狭いバンドパスフィルタ効果が得られる。
(j8) 入射光線の波長を1枚の反射光学素子で反射する際と透過する際にカットし、更に別の1枚を反射する際と透過する際にカットして狭くすることを特徴とする上記(j2)〜(j4)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、2枚の反射光学素子が反射と透過での2回カットに用いられるため、波長幅の更に狭いバンドパスフィルタ効果が得られ、しかも薄型化が可能である。
【0066】
(j9) 反射光学素子が体積位相型HOE,多層膜又は多層フィルタであることを特徴とする上記(j1)〜(j8)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、軽量・小型・薄型・安価にバンドパスフィルタを作製することが可能である。
(j10) 体積位相型HOEが、2つ以上の異なる回折中心波長を有しており、2つ以上の波長を制限することを特徴とする上記(j9)記載のバンドパスフィルタ。この構成により、薄型のバンドパスフィルタを容易に作製することが可能であり、しかもカラー対応を安価に行うことができる。
(j11) 反射光学素子が正又は負の光学パワー(例えばコンデンサパワー)を有することを特徴とする上記(j1)〜(j10)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ。この構成により、波長制限機能,コンデンサレンズ機能等の複数の機能をあわせ持つ高機能化が可能である。
【0067】
(j12) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子と、それと同一又は別の反射光学素子を、複数枚、略対向して配置し、それぞれの反射光学素子で少なくとも1回の反射と少なくとも1回の透過により光を曲げる回折光学素子を用いることを特徴とする照明光学装置。この構成により、簡便で軽量・小型の反射光学素子でありながら、光を曲げる効果(コンデンサレンズ効果,色合わせ効果)が容易に得られる。
(j13) 回折光学素子が正又は負のレンズ機能を有することを特徴とする上記(j12)記載の照明光学装置。この構成により、軽量・小型・薄型・安価・簡便な反射光学素子で容易にレンズ機能が得られる。
(j14) 回折光学素子で複数の照明光源の虚像位置がおおよそ一致するように色合わせすることを特徴とする上記(j12)又は(j13)記載の照明光学装置。この構成により、軽量・小型・薄型・安価・簡便な反射光学素子で色合わせ機能が容易に得られ、カラー対応が可能である。
(j15) 回折光学素子がバンドパスフィルタ機能を兼ねることを特徴とする上記(j12)〜(j14)のいずれか1つに記載の照明光学装置。この構成により、波長制限機能,コンデンサレンズ機能,色合わせ機能等の複数の機能をあわせ持つ高機能化が可能である。
【0068】
(j16) ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子を、複数枚、略対向して配置し、それぞれの反射光学素子で少なくとも1回の反射と少なくとも1回の透過により、光のビームの断面形状を整形することを特徴とする回折光学系。この構成により、簡便で軽量・小型の反射光学素子でありながら、光源光のビーム径を容易に整形することができる。
(j17) 2枚の反射光学素子から成り、それぞれの反射光学素子がアナモルフィックな光学パワーを有することを特徴とする上記(j16)記載の回折光学系。この構成により、軽量・小型化とともに、x方向とy方向とで非対称な光学パワーにより光を曲げてビーム整形することができる。
【0069】
(j18) 反射光学素子が体積位相型HOEであることを特徴とする上記(j12)〜(j15)のいずれか1つに記載の照明光学装置、又は反射光学素子が体積位相型HOEであることを特徴とする上記(j16)又は(j17)記載の回折光学系。この構成により、軽量・小型・薄型・安価に照明光学装置又は回折光学系を作製することが可能である。
(j19) 上記(j1)〜(j11)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタを用いたことを特徴とする映像表示装置。この構成により、映像表示装置の小型化が可能である。
(j20) 上記(j12)〜(j15)のいずれか1つに記載の照明光学装置を用いたことを特徴とする映像表示装置。この構成により、映像表示装置の小型化が可能である。
(j21) 上記(j1)〜(j11)のいずれか1つに記載のバンドパスフィルタ又は上記(j12)〜(j15)のいずれか1つに記載の照明光学装置を用いたことを特徴とする映像表示装置。この構成により、映像表示装置の小型化が可能である。
(j22) HOEを含む拡大光学系を備えたことを特徴とする上記(j19)〜(j21)のいずれか1つに記載の映像表示装置。この構成により、HOEによる回折光の色収差を適度に低減することが可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のバンドパスフィルタによれば、シャープな波長分布が得られるとともに、その軽量・コンパクト化が可能である。本発明の照明光学系によれば、回折作用で光を曲げる構成になっているため、コンパクトな構成でありながらコンデンサレンズ機能や色合わせ機能を得ることができる。また本発明のビーム整形光学系によれば、回折作用によりビーム断面形状を変化させる構成になっているため、コンパクトな構成でありながら優れたビーム整形機能が得られる。そして、本発明に係るバンドパスフィルタや照明光学系を用いることにより、安価で簡素な構成でありながら高品位な映像表示を行うことが可能な軽量・小型の映像表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図2】第1の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図3】第2の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図4】第3の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図5】第1〜第3の実施の形態に用いられる反射光学素子の一例を示す断面図。
【図6】第4の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図7】第5の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図8】第6の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図9】第6の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図10】第7の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図11】第8の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図12】第9の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図13】第10の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図14】第11の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図15】第12の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図16】第12の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図17】第13の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図18】第14の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図19】第15の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図20】第15の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図21】第16の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図22】第16の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図23】第17の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図24】第17の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図25】第18の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図26】第18の実施の形態における波長制限前後の光の波長分布を示すグラフ。
【図27】第19の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図28】第20の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図29】第21の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図30】第22の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図31】第23の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図32】第24の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図33】第25の実施の形態のx方向の概略断面構成を示す光学構成図。
【図34】第25の実施の形態のy方向の概略断面構成を示す光学構成図。
【図35】第25の実施の形態における整形前後のビーム形状を説明するための模式図。
【図36】第26の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図37】第27の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図38】第28の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図39】第29の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図40】第30の実施の形態の概略構成を示す光学構成図。
【図41】本発明に係る実施の形態を眼鏡タイプの映像表示装置に応用したときの外観概略構成を示す斜視図。
【符号の説明】
D …反射光学素子(回折光学素子)
D1 …第1反射光学素子(回折光学素子)
D2 …第2反射光学素子(回折光学素子)
D3 …第3反射光学素子(回折光学素子)
1 …LED
2 …コンデンサレンズ
3 …LCD(映像表示素子)
3s …表示面
4 …ホログラフィック拡大光学素子(接眼光学系)
5 …観察者眼
6 …プリズム
BP …バンドパスフィルタ(照明光学系)

Claims (15)

  1. ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子を備え、前記反射光学素子において最初に反射が行われ次に前記反射の際とは異なる入射角度で透過が行われる光路を有し、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ反射光学素子を備え、前記反射光学素子において最初に透過が行われ次に前記透過の際とは異なる入射角度で反射が行われる光路を有し、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  3. 波長及び入射角度に応じて入射光の反射及び透過を行う反射光学素子を備え、前記反射光学素子に対する入射光を、第1の入射角度で少なくとも1回反射させ、前記第1の入射角度とは異なる第2の入射角度で少なくとも1回透過させるように光路が構成されており、前記反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  4. 波長及び入射角度に応じて入射光の反射及び透過を行う反射光学素子を備え、前記反射光学素子に対する入射光を、第1の入射角度で少なくとも1回反射させ、前記第1の入射角度とは異なる第2の入射角度で少なくとも1回透過させるように光路が構成されており、前記反射光学素子での反射,透過のうち、一方により入射光の波長分布のうちの長波長側の波長領域がカットされ、他方により入射光の波長分布のうちの短波長側の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  5. さらに、前記反射光学素子での反射,透過のうちの一方が行われた後の光を反射させるミラーを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタ。
  6. ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ第1,第2の反射光学素子を備え、最初に前記第1の反射光学素子において入射光の透過が行われ、次に前記第2の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での透過により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記第2の反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ。
  7. ある領域の波長に対して一定の反射角度選択領域を持つ第1,第2の反射光学素子を備え、最初に前記第1の反射光学素子において入射光の反射が行われ、次に前記第2の反射光学素子において入射光の透過が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められ、前記第2の反射光学素子での透過により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とするバンドパスフィルタ
  8. 前記第2の反射光学素子での反射の後に、前記第1の反射光学素子での透過の際とは異なる入射角度で、前記第1の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第1の反射光学素子での反射により入射光の波長分布のうちの一部の波長領域がカットされることを特徴とする請求項6記載のバンドパスフィルタ
  9. 前記第1の反射光学素子での反射の前に、前記第2の反射光学素子において入射光の反射が行われるように光路が構成されており、前記第2の反射光学素子での反射により入射光の波長分布の波長幅が狭められることを特徴とする請求項7記載のバンドパスフィルタ
  10. 前記第1の反射光学素子での反射の後に、前記第2の反射光学素子での反射の際とは異なる入射角度で、前記第2の反射光学素子において入射光の透過が行われるように光路が構成されており、前記第2の反射光学素子での透過により入射光の波長 分布の波長幅が狭められることを特徴とする請求項8記載のバンドパスフィルタ。
  11. 前記第1の反射光学素子と前記第2の反射光学素子とが、同じ入射角度に対して反射主波長の異なる反射角度選択特性を有し、かつ、互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタ。
  12. 前記第1の反射光学素子と前記第2の反射光学素子とが、同じ反射角度選択特性を有し、かつ、互いに非平行に配置されていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタ。
  13. 前記反射光学素子が、体積位相ホログラフィック光学素子,多層フィルム又は多層フィルタであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタ。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタを光路中に有することを特徴とする照明光学系。
  15. 表示面に映像を表示する映像表示素子と、その映像を拡大投影する接眼光学系と、を有する映像表示装置であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタが光路中に配置されていることを特徴とする映像表示装置。
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