JP4037154B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子デバイスや光通信デバイスを製造する半導体基板などの各種基板の処理に好適に適用されるプラズマ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子デバイスや光通信デバイスなどの製造分野において、化合物半導体基板が注目され始めている。それは、化合物半導体基板を主体としたデバイスは、従来のSi半導体基板を主体としたデバイスよりも、高出力、低歪、高周波数特性などに優れていることによる。
【0003】
この化合物半導体基板のプラズマ処理には、従来から種々のプラズマ処理方法が適用されている。その中で、第1の従来例のプラズマ処理方法として、ICPプラズマ源(誘導結合方式でプラズマを発生させるプラズマ源)を搭載した設備における化合物半導体基板のドライエッチングプロセスについて、図4を参照して説明する。
【0004】
図4において、21は真空容器、22はガス供給口、23は排気手段としての分子ターボポンプ、24はICPコイル、25はICPコイル24に電力を供給する第1の高周波電源、26は真空容器21内で半導体基板28を載置する基板電極、27は基板電極26に高周波電力を供給する第2の高周波電源、29は基板電極26を冷却する冷却ユニットである。
【0005】
半導体基板28の処理に際しては、予備処理として自然酸化膜除去処理を行った。この表面処理は、NH3 の濃度が30%の水溶液中で液温を60℃にしてウエットエッチング処理を行い、十分に水洗した。その直後に、半導体基板28を真空容器21内に投入して基板電極26上に載置した。そして、真空容器21内にガス供給口22からエッチングガスであるCl2 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ23により排気を行い、真空容器21内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、プラズマ源としてのICPコイル24に対して第1の高周波電源25により13.56MHzの高周波電力600Wを供給しつつ、基板電極26に対して第2の高周波電源27により13.56MHzの高周波電力30Wを供給することで、真空容器21内にCl2 プラズマを発生させ、半導体基板28に対してプラズマ処理を行った。この際、半導体基板28のプラズマに曝される表面にはGaN薄膜を成膜させたものを用いた。また、基板電極26は水冷ユニット29にて18℃に制御した。
【0006】
次に、第2の従来例のプラズマ処理方法を、第1の従来例と同様に図4を参照しながら説明する。
【0007】
半導体基板28を真空容器21内に搬入して基板電極26上に載置した。そして、真空容器21内にガス供給口22から還元性ガスであるNH3 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ23により排気を行い、真空容器21内を所定の圧力5Paに保った。その状態で、プラズマ源としてのICPコイル24に対して第1の高周波電源25により13.56MHzの高周波電力200Wを供給しつつ、基板電極26に対して第2の高周波電源27により13.56MHzの高周波電力20Wを供給することで、真空容器21内にNH3 プラズマを発生させ、半導体基板28に対してプラズマ処理を行った。この際、半導体基板28のプラズマに曝される表面にはGaN薄膜を成膜させたものを用いた。また、基板電極26は水冷ユニット29にて18℃に制御した。
【0008】
この工程の後、エッチングガスであるCl2 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ23により排気を行い、真空容器21内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、プラズマ源としてのICPコイル24に対して第1の高周波電源25により13.56MHzの高周波電力600Wを供給しつつ、基板電極26に対して第2の高周波電源27により13.56MHzの高周波電力30Wを供給することで、真空容器21内にCl2 プラズマを発生させ、半導体基板28に対してプラズマ処理を行った。
【0009】
以上のように、従来は上記第1の従来例や第2の従来例のようなプラズマ処理方法によって化合物半導体基板を処理していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記第1の従来例のプラズマ処理方法で適用したように、NH3 水溶液にて前処理を行うと、エッチングレートの向上の障害となるGaOx 層が除去されることは、橋詰らの報告〔1〕(橋詰保、大友晋哉、小山晋、中崎竜介、長谷川英機、電子情報通信学会、7、37、2000年)によって明らかとなっている。上記第1の従来例のプラズマ処理方法では、GaNをプラズマ処理した際のエッチングレートが67.1(Å/min)±3%程度、面間ばらつき±5%程度であった。
【0011】
しかし、GaN表面をNH3 水溶液に曝すと、理由は明確ではないが、GaN表面でのリーク電流が増大するなどの問題を生じることになる。
【0012】
また、大気中における自然酸化膜の生成は非常にシビアであるため、自然酸化膜除去された直後に基板を大気に曝すことなく、所望の薄膜をプラズマ処理方法が求められている。
【0013】
さらに、第2の従来例のプラズマ処理方法では、前工程でNH3 プラズマで処理しているが、GaNをプラズマ処理した際のエッチングレートは38.8(Å/min)±12%程度、面間ばらつき±12%程度であり、第1の従来例に比べてエッチングレートが62%程度まで減少し、面内、面間のばらつきがともに大きな値となった。
【0014】
その原因は、エッチング後のレジスト側壁に反応生成物の堆積があったことから次のように考えられる。この反応生成物の堆積は、前工程での残留NH3 ガスと後工程でのCl2 ガスにより生成される塩化アンモニウム(沸点:520℃)である可能性が高く、この反応生成物の堆積がエッチングレートの低下及び面内、面間のばらつきの主な原因であると考えられる。また、真空容器内の壁等に付着したNH3 やH元素とCl元素との反応にCl2 ガスが消費されることも、エッチングレートの低下などを誘発していると考えられる。
【0015】
以上のように、NH3 プラズマ処理後にCl2 プラズマ処理を行うと、GaNの面内、面間のばらつきが大きくなり、かつエッチングレートが低下し、エッチング寸法がばらつくという問題があった。
【0016】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、基板の処理レートの低下や処理レートの面内、面間のばらつきを低減できるプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ処理方法は、真空容器内にガスを供給するとともに排気し、真空容器内を所定圧力に維持しながら、コイルに高周波電力を印加することでプラズマを発生し、コイルに対向して配置された窒化ガリウムを含む化合物半導体基板又はアルミニウム窒化ガリウムを含む化合物半導体基板を処理するプラズマ処理方法において、前記ガスとしてアンモニア、硫化水素、水素から選択された少なくとも1種類のガスを含むガスを供給して基板表面の自然酸化膜を除去する処理を行う第1の工程の後、前記ガスとして少なくとも1種類の不活性ガス又は窒素ガス又はフッ素ガスを含むガスを供給して前記基板表面若しくは前記真空容器内をクリーニングする第2の工程を行い、その後前記ガスとして塩素系ガスを少なくとも1種類含むガスを供給して前記基板をエッチング処理する第3の工程を行うものである。
【0018】
本発明によれば、第1の工程で基板表面の自然酸化膜を除去し、第2の工程で真空容器内若しくは基板表面をクリーニングし、第3の工程で少なくとも自然酸化膜の除去により基板表面に露出した薄膜をエッチング処理するので、自然酸化膜除去処理工程と薄膜処理工程の間にクリーニング工程を介在させることで、自然酸化膜除去に用いた反応ガスの残留ガスを除去して反応堆積物の発生を防止することにより、半導体基板の処理レートの低下や処理レートの面内、面間のばらつきを低減することができ、処理特性の向上を図ることができる。
【0022】
また、上記フッ素系ガスは、SF6 、NF3 、CF4 、C2 6 、C3 8 、C4 8 、C5 8 、CHF3 、CH3 F、HF、F2 、フロンから選択されたものであるのが好適である。
【0023】
また、塩素系ガスは、塩素(Cl2)、三塩化ホウ素(BCl3)、四塩化珪素(SiCl4)から選択されたものであるのが好適である。
【0024】
また、第2の工程で供給するガスが、第3の工程の反応ガスを含むと、プラズマ処理時間を短縮できてスループットを向上できる。
【0026】
また、真空容器内で基板を載置する基板電極を所定温度以上の温度に保持し、又は真空容器、もしくは真空容器内で基板を載置する基板電極と対向する位置に配置した電極、又は真空容器に設けられた高周波電力を導入する誘電窓を所定温度、好適には50℃以上の温度に保持すると、反応堆積物を生成する残留ガスの脱離を促進できて効果である。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明のプラズマ処理方法の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。
【0029】
図1において、1は真空容器で、ガス供給口2と、排気手段としての分子ターボポンプ3を備えている。また、真空容器1の上壁は誘電体板1aにて構成され、その上部にコイル4が配設されている。このコイル4に第1の高周波電源5から高周波電力を供給するように構成されている。真空容器1内には、コイル4に対向して基板8を載置する基板電極6が配設されている。この基板電極6に第2の高周波電源7から高周波電力を供給するように構成されている。また、基板電極6は冷却ユニット9によって冷却される仕組みになっている。
【0030】
次に、基板8のプラズマ処理動作を説明する。基板8を真空容器1内に搬入して基板電極6上に載置し、真空容器1内にガス供給口2から還元性ガスであるNH3 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1内を所定の圧力5Paに保った。その状態で、真空容器1の外部に配設されたコイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力200Wを供給しつつ、基板電極6に対して第2の高周波電源7により13.56MHzの高周波電力20Wを供給し、真空容器1内にNH3 プラズマを発生させ、化合物半導体薄膜を有する基板8に対してプラズマ処理を行った。この際、基板8のプラズマに曝される表面にはGaN薄膜を成膜させたものを用いた。また、基板電極6は水冷ユニット9にて18℃に制御した。
【0031】
その後、Arガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、コイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力600Wを供給することで真空容器1内にArプラズマを発生させ、基板8に対してプラズマ処理を行った。
【0032】
その後、エッチングガスであるCl2 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、コイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力600Wを供給しつつ、基板電極6に対して第2の高周波電源7により13.56MHzの高周波電力30Wを供給することで、真空容器1内にCl2 プラズマを発生させ、基板8に対してプラズマ処理を行った。
【0033】
以上のプラズマ処理方法によりGaNをプラズマ処理した際のエッチングレートは63.2(Å/min)±4%、面間ばらつき±4%であり、第2の従来例に比べてエッチングレートが大きく向上し、面内、面間のばらつきが大きく低減した。
【0034】
また、このとき第2の従来例で見られたようなレジスト側面への反応生成物の堆積は見られなかった。これは、第1の工程においてNH3 ガスが基板表面の自然酸化膜を除去したことによる効果と、第2の工程におけるArガスが基板表面及び真空容器1内に吸着した残留ガスに対して不活性であるため、反応生成物を生成させずに残留ガスを除去したことによる効果であると考えられる。
【0035】
(第2の実施形態)
次に、本発明のプラズマ処理方法の第2の実施形態について、図1を参照して説明する。
【0036】
上記第1の実施形態では第1の工程で基板表面の自然酸化膜を除去した後、第2の工程で反応生成物を生成させずに残留ガスを除去し、その後第3の工程で基板8に対するエッチング処理を行うことで、エッチングレートの向上を達成したが、基板電極6の温度については特に制御していなかった。
【0037】
これに対し、本実施形態においては、冷却ユニット9にて基板電極6の温度を、室温よりも高温の50℃に制御した状態で第1の実施形態と同様のプロセス条件でプラズマ処理を行った。
【0038】
このプラズマ処理方法によると、GaNをプラズマ処理した際のエッチングレートは68.9(Å/min)±3%、面間ばらつき±4%となり、第2の従来例に比べてエッチングレートが大きく向上し、面内、面間のばらつきが大きく低減し、さらに第1の実施形態に比べて一層エッチングレートが向上した。
【0039】
また、このとき第2の従来例で見られたようなレジスト側面への反応生成物の堆積は見られなかった。これは、第1の実施形態による効果に加えて、基板電極6を少なくとも室温よりも高温とすることで、基板8に吸着したNH3 ガスが脱離しやすくなったことの効果であると考えられる。
【0040】
(第3の実施形態)
次に、本発明のプラズマ処理方法の第3の実施形態について、図2を参照して説明する。
【0041】
上記第2の実施形態では基板電極6の温度を制御してエッチングレートの一層の向上を図ったが、本実施形態では基板電極6に代えて、真空容器1の側壁温度を制御した状態で、第1の実施形態と同様のプロセス条件でプラズマ処理を行った。
【0042】
すなわち、本実施形態においては、ヒーターユニット10により真空容器1の側壁温度を、室温よりも高温の50℃に制御し、第1の実施形態と同様のプロセス条件においてプラズマ処理を行った。
【0043】
このプラズマ処理方法によると、GaNをプラズマ処理した際のエッチングレートは65.2(Å/min)±4%、面間ばらつき±4%となり、第2の従来例に比べてエッチングレートが大きく向上し、面内、面間のばらつきが大きく低減し、さらに第2の実施形態と同様に第1の実施形態に比べて一層エッチングレートが向上した。
【0044】
また、このとき第2の従来例で見られたようなレジスト側面への反応生成物の堆積は見られなかった。これは、第1の実施形態による効果に加えて、真空容器1を少なくとも室温よりも高温とすることで、真空容器1内の壁などに吸着したNH3 ガスが脱離しやすくなったことの効果であると考えられる。
【0045】
(第4の実施形態)
次に、本発明のプラズマ処理方法の第4の実施形態について、図3を参照して説明する。
【0046】
上記各実施形態では、単一の真空容器1内で第1の工程〜第3の工程を行うようにしたが、本実施形態では複数の真空容器を用い、前処理工程である第1と第2の工程と第3の処理工程を別の真空容器で行うようにしている。
【0047】
図3において、1Aは第1の真空容器、1Bは第2の真空容器、11は基板8を各真空容器1A、1Bに対して搬送する搬送用真空容器である。各真空容器1A、1Bの内部構成は図1、図2に示した上記実施形態における真空容器1と同様である。
【0048】
次に、基板8のプラズマ処理動作を説明する。
【0049】
まず、基板8を第1の真空容器1A内に搬入して基板電極6上に載置した。次に、真空容器1A内にガス供給口2から還元性ガスであるNH3 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1A内を所定の圧力5Paに保った。その状態で、コイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力200Wを供給しつつ、基板電極6に対して第2の高周波電源7により13.56MHzの高周波電力20Wを供給することで、真空容器1A内にNH3 プラズマを発生させた。こうして、化合物半導体薄膜を有する基板8に対してプラズマ処理を行った。この際、基板8のプラズマに曝される表面にはGaN薄膜を成膜させたものを用いた。また、基板電極6は水冷ユニット9にて18℃に制御した。
【0050】
その後、真空容器1A内にArガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1A内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、コイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力600Wを供給することで、真空容器1A内にArプラズマを発生させた。こうして、基板8に対してプラズマ処理を行った。
【0051】
次に、真空容器1A内より半導体基板8を取り出し、搬送用真空容器11を経由して真空容器1Bに半導体基板8を投入した。その後、この真空容器1B内にエッチングガスであるCl2 ガスを15sccmの流量で導入しつつ、ターボ分子ポンプ3により排気を行い、真空容器1B内を所定の圧力2Paに保った。その状態で、コイル4に対して第1の高周波電源5により13.56MHzの高周波電力600Wを供給しつつ、基板電極6に対して第2の高周波電源7により13.56MHzの高周波電力30Wを供給し、真空容器1内にCl2 プラズマを発生させた。こうして、基板8に対してプラズマ処理を行った。
【0052】
このプラズマ処理方法により、GaNをプラズマ処理した際のエッチングレートは69.9(Å/min)±3%、面間ばらつき±4%となり、第2の従来例に比べてエッチングレートが大きく向上し、面内、面間のばらつきが大きく低減し、さらに第1〜第3の実施形態と比べて一層エッチングレートが向上した。
【0053】
また、このとき第2の従来例で見られたようなレジスト側面への反応生成物の堆積は見られなかった。これは、第1の実施形態による効果に加えて、第1のプラズマ処理工程と第3のプラズマ処理工程を異なる真空容器1A、1Bにて行うことで、半導体基板表面だけでなく、真空容器内に付着した残留ガスの少ない状態にて第3のプラズマ処理を行うことによる効果であると考えられる。
【0054】
なお、上記実施形態の説明では半導体基板8としてGaNについてのみ説明したが、例えばGa、N、Al、In、P、Asの内、少なくとも1種類の元素を含む化合物半導体基板においても、デバイス構造として用いられる場合に極薄膜で構成されることが多く、還元性ガスプラズマによる自然酸化膜の除去工程の必要性が高く、本発明のプラズマ処理方法を効果的に適用することができる。
【0055】
特に、アルミニウム窒化ガリウム(AlGaN)を含む化合物半導体基板である場合も、デバイス構造として用いられる場合に極薄膜で構成されることが多く、還元性ガスプラズマによる自然酸化膜の除去工程の必要性が高く、本発明のプラズマ処理方法を効果的に適用することができる。
【0056】
また、第2、第3の実施形態では基板電極6又は真空容器1の温度として50℃を例示したが、温度が50℃以上の場合、半導体基板8及び真空容器内の残留ガスの脱離が促進されることが容易に予想され、なお良い。
【0057】
また、上記実施形態の説明では、第1のプラズマ処理工程における反応ガスとして、NH3 ガスを例示したが、還元性を有する他のガス、例えば硫化水素(H2 S)、水素(H2)などにおいても同様の効果が得られる。
【0058】
また、上記実施形態の説明では、第2のプラズマ処理工程における反応ガスとして、Arガスを例示したが、第1のプラズマ処理工程における残留ガスに対して化学的反応性に富み、かつ半導体基板とりわけ化合物半導体に対して不動態や高融点の反応生成物を生成しやすいフッ素系ガス、例えばSF6 、NF3 、CF4 、C2 6 、C3 8 、C4 8 、C5 8 、CHF3 、CH3 F、HF、F2 、フロンにおいても、残留ガス除去が進行しやすいため、同様の効果が得られる。
【0059】
さらに、第2のプラズマ処理工程における反応ガスとして、塩素系ガスを少なくとも1種類含めると、半導体基板や真空容器に付着した残留ガスをクリーニングしつつ、Cl元素を含むガスによるプラズマ処理を行うことで、プラズマ処理時間を短縮でき、スループットが向上する。
【0060】
また、上記実施形態の説明では、第3のプラズマ処理工程における反応ガスとして、Cl2 ガスを例示したが、Cl元素を含む他のガス、例えば三塩化ホウ素(BCl3)、四塩化珪素(SiCl4)においても同様の効果が得られる。
【0061】
また、上記実施形態の説明では、被処理基板として化合物半導体基板を例示したが、本発明のプラズマ処理方法は、それ以外半導体基板、例えばSi半導体基板、液晶基板、プラズマディスプレイパネルなどに適用することができ、同様の効果が得られる。
【0062】
また、以上の説明ではドライエッチング工程についてのみ説明したが、それ以外のプラズマ処理、例えばCVD、スパッタ、蒸着などの成膜処理工程に適用しても同様の効果が得られる。
【0063】
また、プラズマ処理方法として、ICPプラズマ源を用いたものを例示したが、それ以外のプラズマ源、例えば平行平板型、RIEプラズマ源、VHFプラズマ源、ECRプラズマ源、μ波プラズマ源、マグネトロンプラズマ源、マグネトロンRIEプラズマ源を用いたものにも適用でき、同様の効果が得られる。
【0064】
【発明の効果】
本発明のプラズマ処理方法によれば、窒化ガリウムを含む化合物半導体基板又はアルミニウム窒化ガリウムを含む化合物半導体基板を処理するプラズマ処理方法において、アンモニア、硫化水素、水素から選択された少なくとも1種類のガスを含むガスを供給して基板表面の自然酸化膜を除去する処理を行う第1の工程の後、少なくとも1種類の不活性ガス又は窒素ガス又はフッ素ガスを含むガスを供給して前記基板表面若しくは前記真空容器内をクリーニングする第2の工程を行い、その後塩素系ガスを少なくとも1種類含むガスを供給して前記基板をエッチング処理する第3の工程とを行うことで、自然酸化膜除去処理工程と薄膜処理工程の間にクリーニング工程が介在されて自然酸化膜除去に用いたガスの残留ガスを除去して反応堆積物の発生を防止でき、処理レートや処理の面内ばらつきの低減などの処理特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理方法の第1、第2、第4の実施形態における装置構成を示す断面図。
【図2】本発明のプラズマ処理方法の第3の実施形態における装置構成を示す断面図。
【図3】本発明のプラズマ処理方法の第4の実施形態における全体配置構成を示す平面図。
【図4】従来例のプラズマ処理方法における装置構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 真空容器
1A 第1の真空容器
1B 第2の真空容器
4 コイル
6 基板電極
8 基板
10 ヒータユニット

Claims (7)

  1. 真空容器内にガスを供給するとともに排気し、真空容器内を所定圧力に維持しながら、コイルに高周波電力を印加することでプラズマを発生し、コイルに対向して配置された窒化ガリウムを含む化合物半導体基板又はアルミニウム窒化ガリウムを含む化合物半導体基板を処理するプラズマ処理方法において、前記ガスとしてアンモニア、硫化水素、水素から選択された少なくとも1種類のガスを含むガスを供給して基板表面の自然酸化膜を除去する処理を行う第1の工程の後、前記ガスとして少なくとも1種類の不活性ガス又は窒素ガス又はフッ素ガスを含むガスを供給して前記基板表面若しくは前記真空容器内をクリーニングする第2の工程を行い、その後前記ガスとして塩素系ガスを少なくとも1種類含むガスを供給して前記基板をエッチング処理する第3の工程を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. フッ素系ガスは、SF6 、NF3 、CF4 、C2 F6 、C3 F8 、C4 F8 、C5 F8 、CHF3 、CH3 F、HF、F2 、フロンから選択されたものであることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理方法。
  3. 塩素系ガスは、塩素、三塩化ホウ素、四塩化珪素から選択されたものであることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理方法。
  4. 第2の工程で供給するガスは、第3の工程の反応ガスを含むことを特徴とする請求項記載のプラズマ処理方法。
  5. 真空容器内で基板を載置する基板電極を所定温度以上の温度に保持することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のプラズマ処理方法。
  6. 真空容器、もしくは真空容器内で基板を載置する基板電極と対向する位置に配置した電極、又は真空容器に設けられた高周波電力を導入する誘電窓を所定温度以上の温度に保持することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のプラズマ処理方法。
  7. 所定温度は50℃であることを特徴とする請求項5又は6記載のプラズマ処理方法。
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