JP4035969B2 - 画像生成装置、画像形成装置、印刷制御装置、データ転送方法、データ変換方法、データ転送プログラムおよびデータ変換プログラム - Google Patents
画像生成装置、画像形成装置、印刷制御装置、データ転送方法、データ変換方法、データ転送プログラムおよびデータ変換プログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は画像生成装置、画像形成装置、印刷制御装置、データ転送方法、データ変換方法、データ転送プログラムおよびデータ変換プログラムに関し、特に、効率的な画像データの転送を行なうことのできる画像生成装置、画像形成装置、印刷制御装置、データ転送方法、データ変換方法、データ転送プログラムおよびデータ変換プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタ等の印刷制御装置(プリンタ)は、通常、画像データを生成する画像生成部(プリンタコントローラ部)と画像データを出力する画像形成部(プリンタエンジン部)とから構成される。以下、このような印刷制御装置(プリンタ)における印刷処理の手順を簡単に説明する。
【0003】
まず、ホストコンピュータ等の外部機器より印刷データが送られてくると、画像生成部(プリンタコントローラ部)は、その印刷データを受信し、メモリ上に画像データとして展開する。そして、展開した画像データを画像形成部(プリンタエンジン部)に転送する。画像形成部(プリンタエンジン部)では、受信した画像データに基づいてプリント出力を行なう。
【0004】
プリンタエンジンは一定のプロセス速度でプリント出力を行なうため、プリンタコントローラから転送される画像データは、プリンタエンジンの機械的な動作に同期した一定の速度で転送されることになる。このようにプリンタコントローラとプリンタエンジン間の接続には、一定の帯域を保証する同期(アイソクロナス)転送が要求されるため、インタフェースとしては、ビデオ信号を用いたものが一般的であった。
【0005】
しかし最近は、一定の帯域を保証するアイソクロナス転送機能と十分高速なデータ転送レートを有するインタフェースであるIEEE1394(High Performance Serial Bus 以下「1394シリアルバス」と言う)を利用する方法が用いられつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プリンタコントローラとプリンタエンジン間のインターフェイスとして1394シリアルバスを用いた場合では、次のような問題があった。
【0007】
1394シリアルバスのアイソクロナス転送モードでは、一定時間内(125μs)にデータを転送することが保証されるが、送信したパケットに対する送信先からの応答は得られない。このため、ノイズなどの通信エラーが発生してプリンタエンジンにおいて正常に画像データが受信されない場合、すなわちデータ欠損が発生した場合であっても、プリンタコントローラからは画像データが同期転送され続けることになる。したがって、プリント出力された画像にはデータ欠損に該当する部分に画像欠損が生じることになる。
【0008】
このような画像欠損の発生を防止するために、連続印刷中に通信エラーによるデータ欠損が発生したときには、直ちにリカバリのためのエラー処理がとられていた。すなわち、データ欠損が発生したときには、それ以降の印刷動作が停止され、プリンタエンジン内部にある用紙がすべて排紙される。そして、このようなリセット(エラー処理)が一旦完了してから、データ受信が再開され、連続印刷が行なわれる。
【0009】
この方法では、確かに画像欠損が生じるという問題は回避される。しかしながら、連続印刷が中断される上、エラー処理に長時間が必要とされるため、最終的に所望の印刷処理が終了するのに要する時間も長くなる。この問題は、プリンタエンジン内部の用紙枚数が多くなる高速機ほど顕著になる。
【0010】
このため、1394シリアルバスのアイソクロナス転送モードを用いて、画像データの送信を行なう際のエラー処理方法は、特開2000−332775を始め、従来から種々提案されている。
【0011】
特開2000−332775号公報には、データ欠損等のエラーがある場合に、受信ノードがアイソクロナス転送によりエラーデータの再送信要求を繰返し行なうことで、送信ノードによるデータ再送を可能にするという技術が記載されている。しかしながら、特開2000−332775号公報における技術は連続印刷を対象にしたものではなく、必ずしも適切なデータ再送が行なわれるとは限られない。すなわち、データの再送信を行なう送信ノードは、どの時点で受信ノードから再送要求の同期バケットが送られてくるかが分からず、一定速度のデータ転送を定期的に行なえるか否かは明確にされていない。
【0012】
本発明は係る実情に鑑みてなされたものであり、その目的はアイソクロナス転送によるデータ転送中に通信エラーによるデータ欠損が発生した場合であっても、効率的なエラー回復を行なうことでデータ遅延を防止し、一定のシステム速度で印刷を行なうことのできる画像生成装置、画像形成装置、印刷制御装置、データ転送方法、データ変換方法、データ転送プログラムおよびデータ変換プログラムを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像生成装置は、画像データを、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割する画像分割制御手段と、画像分割制御手段でライン単位に分割された画像データを圧縮する画像圧縮制御手段と、圧縮された画像データを、画像形成装置に対して、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なう画像転送制御手段とを備える。
【0014】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置は、画像生成装置から受信した、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割された画像データに基づいて、元の画像データを復元する画像伸張制御手段と、画像生成装置から受信した画像データを所定期間保存する保存手段と、画像生成装置から画像データを受信する際に生じた通信エラーにより、画像欠損が発生したことを検知する検知手段と、画像欠損が検知された場合に、当該画像データを補間する補間手段と、補間された画像データの内容の成否を判定する判定手段と、判定手段で補間された画像データの内容が不正であると判断された場合、保存手段で保存される画像生成装置から受信した画像データに基づいて、内容が不正であると判断された補間された画像データを正常な画像データに復元し、内容が不正であると判断された補間された画像データに基づいて、画像伸張制御手段で復元された元の画像データを正常な画像データに復元する復元手段とを備える。
【0015】
本発明の他の局面に従うと、印刷制御装置は、上述の画像生成装置と、上述の画像形成装置とからなる。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、データ転送方法は、データを、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割する分割制御ステップと、分割制御ステップでライン単位に分割されたデータを圧縮する圧縮制御ステップと、圧縮されたデータを、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なう転送制御ステップとを備える。
【0017】
本発明の他の局面に従うと、データ変換方法は、受信した、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割されたデータに基づいて、元のデータを復元する伸張制御ステップと、受信したデータを所定期間保存する保存ステップと、データを受信する際に生じた通信エラーにより、データ欠損が発生したことを検知する検知ステップと、データ欠損が検知された場合に、当該データを補間する補間ステップと、補間されたデータの内容の成否を判定する判定ステップと、判定ステップで補間されたデータの内容が不正であると判断された場合、保存ステップで保存される受信したデータに基づいて、内容が不正であると判断された補間されたデータを正常なデータに復元し、内容が不正であると判断された補間されたデータに基づいて、画像伸張制御ステップで復元された元のデータを正常なデータに復元する復元ステップとを備える。
【0018】
本発明の他の局面に従うと、データ転送プログラムは、データ転送方法をコンピュータに実現させるプログラムであって、データを、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割する分割制御ステップと、分割制御ステップでライン単位に分割されたデータを圧縮する圧縮制御ステップと、圧縮されたデータを、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なう転送制御ステップとをコンピュータに実現させる。
【0019】
本発明の他の局面に従うと、コンピュータ読取可能な記録媒体は、上述のデータ転送プログラムを記録する。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、データ変換プログラムは、データ変換方法をコンピュータに実現させるプログラムであって、受信した、ライン単位の基準ラインデータおよび前ラインと当該ラインとの差分データに分割されたデータに基づいて、元のデータを復元する伸張制御ステップと、受信したデータを所定期間保存する保存ステップと、データを受信する際に生じた通信エラーにより、データ欠損が発生したことを検知する検知ステップと、データ欠損が検知された場合に、当該データを補間する補間ステップと、補間されたデータの内容の成否を判定する判定ステップと、判定ステップで補間されたデータの内容が不正であると判断された場合、保存ステップで保存される受信したデータに基づいて、内容が不正であると判断された補間されたデータを正常なデータに復元し、内容が不正であると判断された補間されたデータに基づいて、画像伸張制御ステップで復元された元のデータを正常なデータに復元する復元ステップとをコンピュータに実現させる。
【0021】
本発明の他の局面に従うと、コンピュータ読取可能な記録媒体は、上述のデータ変換プログラムを記録する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0023】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態における印刷制御装置(プリンタ)1の制御系の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1を参照して、本実施の形態における印刷制御装置1は、画像生成部(プリンタコントローラ部)10と、画像形成部(プリンタエンジン部)20とを含む。
【0025】
さらに画像生成部10は、コントローラ制御部11と、通信入出力部12と、操作パネル部13と、構文解析部14と、画像生成部15と、画像圧縮部16と、画像出力部17と、記憶部18とを含む。
【0026】
コントローラ制御部11はCPU(Central Processing Unit)であり、各種プログラムに従い画像生成部10全体の制御を行なう。
【0027】
通信入出力部12はネットワークインタフェースであり、インターネットやLAN(Local Area Network)を介して外部のホストコンピュータとの間で行なわれる印刷情報の送受信を行なう。
【0028】
操作パネル部13は、エラーを含む印刷制御装置1の状態の表示や、操作パネルからの印刷指示の制御を行なう。
【0029】
記憶部18は画像生成部10の設定値や各種プログラム等を記憶するROMと、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAMと、大容量の記憶領域を有し各種プログラムやデータを記憶するハードディスク等とからなる。
【0030】
構文解析部14はプログラムのモジュールとして記憶部18に記憶されており、外部のホストコンピュータより受信した、PDL(Page Description Language;ページ記述言語)などの印刷制御データを解釈し、内部処理可能な形式のデータである中間レコードに変換する。
【0031】
画像生成部15はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路で構成されており、構文解析部14が生成した中間レコードに基づき、画像データ(ビットマップデータ)を生成する。なお、画像生成部15はソフトウェアで実装されてもよい。
【0032】
画像圧縮部16はASIC等の集積回路で構成されており、画像生成部15が生成した画像データのライン圧縮を行なう。なお、画像圧縮部16はソフトウェアで実装されてもよい。なお、後に説明を行なう、プロセス速度に応じた一定速度で処理を行なう場合は、ハードウェアにより実装されることが望ましい。
【0033】
画像出力部17は、1394シリアルバスのインタフェースとその制御部分とから構成され、画像形成部20との間で、1394シリアルバスを介して、印刷指示などを送受信する。また、画像形成部20へ、1394シリアルバスを介して、画像データを送信する。
【0034】
なお、画像生成部15における画像生成処理、画像圧縮部16における画像圧縮処理、および画像出力部17における画像出力処理は、それぞれ独立して逐次的に行なわれるものではなく、並行して実行される。
【0035】
上述の画像生成部10は、外部のホストコンピュータから受信する印刷データに基づいて、画像データを生成し、画像形成部20へ送信する。
【0036】
次に、画像形成部20は、画像生成部10からの指示に基づき、画像形成部20の各部を制御して、画像生成部10で生成された印刷画像データを印刷出力する。
【0037】
次に、画像形成部20は、エンジン制御部21と、スキャナ制御部22と、高圧制御部23と、レーザ制御部24と、画像入力部25と、画像伸張部26と、搬送制御部27と、記憶部28とを含む。さらに、画像生成部10の画像出力部17と画像形成部20の画像入力部25とは、1394シリアルバスで接続されている。
【0038】
エンジン制御部21はCPUであり、各種プログラムに従い画像形成部20全体の制御を行なう。
【0039】
スキャナ制御部22は、ポリゴンミラーによる走査を制御する。
高圧制御部23は、感光体ドラムへの帯電、現像バイアスおよび転写ローラへの転写バイアスの電圧印加などの高電圧制御を行なう。
【0040】
レーザ制御部24は、レーザ光の変調制御を行なう。
画像入力部25は、1394シリアルバスのインタフェースとその制御部分とから構成され、画像生成部10との間で、1394シリアルバスを介して、印刷指示などを送受信する。また、画像生成部10より、1394シリアルバスを介して、画像データを受信する。
【0041】
画像伸張部26はASIC等の集積回路で構成されており、画像生成部10の画像圧縮部16でライン圧縮された画像データを伸張する。なお、画像伸張部26はソフトウェアで実装されてもよい。なお、後に説明を行なう、プロセス速度に応じた一定速度で処理を行なう場合は、ハードウェアにより実装されることが望ましい。
【0042】
搬送制御部27は、記録用紙の給紙制御を行なう。
記憶部28は画像形成部20の設定値や各種プログラム等を記憶するROMと、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM等とからなる。
【0043】
上述の画像形成部20は、画像生成部10からの指示に基づき、画像形成部20の各部を制御して、画像生成部10で生成された印刷画像データを印刷出力する。
【0044】
このような構成の印刷システムにおいて、画像生成部10は、画像形成部20に対して、画像データを、プリンタエンジンが印刷を行なう機械的な動作に同期して送り、印刷出力する。すなわち、画像生成部10は、画像形成部20のプロセス速度に応じた一定の速度で画像データを供給しなければならない。
【0045】
したがって、画像生成部10と画像形成部20との接続は、一定の帯域を保証する同期転送が要求される。そこで、画像生成部10と画像形成部20とは1394シリアルバスを用いて接続され、1394シリアルバスの同期転送モードが使用されている。
【0046】
続いて、図1に示される印刷制御装置1において印刷が行なわれる際の動作について説明する。図2は、画像生成部10における印刷処理の流れを示したフローチャートである。
【0047】
図2を参照して、画像生成部10は、通信入出力部12において、外部のホストコンピュータから印刷ジョブを受信する(S10)。
【0048】
続いて構文解析部14では、ステップS10で受信した印刷ジョブから、印刷ジョブ制御情報を取得する(S11)。すなわち、ステップS11において、画像生成部10で実行解釈可能なページ記述言語(PDL等)で記述された印刷データを取得する。
【0049】
次に構文解析部14で、インタープリタプログラムを使用してそのページ記述言語(PDL等)を実行解釈し(S12)、中間レコードを作成する(S13)。
【0050】
コントローラ制御部11は、ステップS13で、1ページ分の中間レコードの生成が終了したか否かを判断する(S14)。
【0051】
1ページ分の中間レコードの生成が終了すると(ステップS14でYes)、コントローラ制御部11は、その生成された中間レコードをページキューに登録する(S15)。
【0052】
次に、コントローラ制御部11は、ページキューから1ページ分の中間レコードを取出し、取出ポインタを1つインクリメントする(S16)。
【0053】
ステップS16で取出された中間レコードは、画像生成部15において、画像形成部20に出力可能な画像データへと変換される(S17)。
【0054】
ステップS17で変換された画像データは、1394シリアルバスを介して、画像出力部17から画像形成部20に送信される(S18)。
【0055】
ステップS12〜S18に示される一連の処理が、印刷ジョブが終了するまで(ステップS19でYes)繰返されることで、ステップS10で受信した全ての印刷ジョブの画像データが画像形成部20に送信される。
【0056】
以上が、印刷制御装置1により印刷が行なわれる際の画像生成部10における大まかな処理の流れである。
【0057】
一方、画像形成部20のエンジン制御部21は、画像生成部10からのプリント要求信号を画像入力部25で受信すると、搬送制御部27に給紙指示信号を出力して給紙の開始を指示する。また同時に、スキャナ制御部22に走査準備を指示する。またさらに高圧制御部23を介して感光体ドラムへの帯電、現像バイアスなどの設定をし、プリントの準備を行なう。次に、レーザ制御部24は、後に説明を行なう垂直同期信号に同期して、画像生成部10から画像入力部25を介して入力された画像信号に基づいて、レーザ光の変調を行なう。これによって感光体ドラム上に静電潜像が形成され、印刷処理が行なわれる。
【0058】
次に、印刷制御装置1により印刷が行なわれる際の各種信号のタイミングについて説明を行なう。図3は、1ページ分の印刷が行なわれる場合の画像形成部20の動作を説明するための各種信号のタイミングを示した図である。
【0059】
図3を参照して、L6およびL7は1ページ分の縦横の用紙幅を示しており、これらの用紙幅からL3、L4、およびL1、L2を除いた領域が印字可能領域となっている。/VSYNC信号は1ページ分のプリントを開始するための垂直走査方向(副走査方向)の同期信号であり、/VSREQ信号は、/VSYNC信号を要求する信号である。また、/HSYNC信号は、1ライン毎の印刷を開始するための水平走査方向(主走査方向)の同期信号であり、/VIDEO信号は、実際に画像形成部20が印字を行なうか否かを示す画像信号である。たとえばモノクロの場合、/VIDEO信号の有効状態で黒く、/VIDEO信号の無効状態で白く印字される。
【0060】
画像形成部20は、画像を印刷する際、直ちに給紙できる状態であれば給紙を開始し、所定時間後に/VSYNC信号(垂直同期信号)を要求する/VSREQ信号をアクティブにする。画像生成部10は、/VSREQ信号がアクティブであるとき/VSYNC信号をアクティブにし、所定時間後に/HSYNC信号(水平同期信号)に同期して1ライン分ずつ画像データを出力する。
【0061】
/HSYNC信号のサイクル幅(t10)は画像形成部20のプロセス速度に対応しており、個々のプリンタエンジンの性能により規定される。画像データは、このサイクルに応じて、すなわち画像形成部20のプロセス速度に応じて、一定速度で画像形成部20に供給される。
【0062】
なお、各信号のタイミング幅(t1〜t11、L1〜L4)は、個々のプリンタエンジンの性能により規定されるが、エンジンの出力速度が高く、解像度(画像記録密度)が高いほど、/HSYNC信号のサイクル幅(t10)は短くなる。
【0063】
通常、/HSYNC信号の周期(t10)とIEEE1394の同期転送サイクル(125μ秒)とは一致しないが、画像形成部20にバッファメモリを持たせることによりこの周期の違いを緩衝して対応することが可能となる。図4に、画像形成部20に備えられるバッファメモリが行なう、周期の違いの緩衝を説明する概略図を示す。図4を参照して、画像形成部20は、パケット単位に受信したデータの格納用と、実際のエンジンへの出力用とに、共用バッファメモリを備える。すなわち上述の共用バッファメモリは、パケット単位に受信したデータを格納するための受信バッファ(受信履歴バッファ)と、エンジンへデータを出力するためのデータバッファとを含む。画像形成部20が上述の共有バッファを備えることで、受信データの格納(入力)とエンジンへの出力とが同時に実行される。
【0064】
例えば、同期転送モードによる受信周期が、エンジンへの出力周期(t10)よりも遅い場合には、バッファメモリへの書込み(1394受信周期)がバッファメモリからの読出し(エンジンへの出力周期)に遅れをとらないようにある程度の余裕を持たせてバッファメモリのサイズが設定される。また、逆の場合は、バッファメモリへの書込みがバッファメモリの読出しを超えないように余裕を持たせてバッファメモリのサイズが設定される。本実施の形態においても、/HSYNC信号の周期とIEEE1394の同期転送サイクルとの周期の違いは適切なサイズのバッファメモリにより緩衝されるものとする。
【0065】
上述の印刷制御装置1において、画像生成部10から画像形成部20へ、スキャンライン毎の画像データを、パケットデータとして転送する。本実施の形態においては、1ページの画像データを、任意(本実施の形態においては8スキャンライン)に分割し、ラインブロック毎に差分の元データ(基準ラインのラインデータ)と差分データとを転送する。すなわち、画像生成部10でデルタロー圧縮法により圧縮された当該スキャンラインと前スキャンラインとの差分データおよび差分の元データ(基準ラインのラインデータ)とが、パケットデータとして転送される。受信した画像形成部20ではパケットデータを復元(伸張)し、画像を形成する。なおデルタロー圧縮法の圧縮法および復元(伸張)法については、後の具体例の中で説明を行なう。
【0066】
図5および図6は、本実施の形態における、画像形成部20のデータ復元処理を示すフローチャートである。
【0067】
図5を参照して、処理に先だって、画像形成部20のエンジン制御部21は全体の処理回数を制御するために、受信パケットカウンタを0に初期化する(S30)。
【0068】
画像入力部25が1394シリアルバスを介して、画像生成部10の画像出力部17からパケットを受信すると(S31)、エンジン制御部21は、受信パケットカウンタを1加算し、更新する(S32)。
【0069】
さらにエンジン制御部21は、通信エラーが発生しているか否かを確認する(S33)。
【0070】
通信エラーが発生していない場合は(S34でNo)、エンジン制御部21は、ステップS31で受信したパケットデータを、図4に示される受信バッファ(受信履歴バッファ)に保存する(S35)。
【0071】
次にステップS31で受信したパケットデータが基準ラインのデータであるか否かを確認する(S36)。
【0072】
ステップS31で受信したパケットデータが基準ラインのラインデータでない場合は(S36でNo)、画像伸張部26は、すでに復元(伸張)されている現ラインの1つ前の前ラインデータと、前ラインデータからの差分データである受信したパケットデータとに基づいて、現ラインのラインデータを復元する(S37)。なお、受信した差分データが、前ラインデータから差がないことを示している場合は、現ラインと前ラインとは同一データであるから、ステップS37では前ラインのラインデータがそのまま用いられる。
【0073】
ステップS36において、ステップS31で受信したパケットデータが基準ラインのデータである場合(S36でYes)、エンジン制御部21は通信エラー発生フラグを確認し(S38)、前ブロックにおける通信エラーの発生の有無を確認する。
【0074】
ステップS38において通信エラー発生フラグがOFFの(前ブロックで通信エラーが発生していない)場合(S39でNo)、ステップS31で受信したパケットデータが基準ラインのデータとしてそのまま用いられる。
【0075】
ステップS34において、ステップS31のパケット受信時に通信エラーが発生している場合(S34でYes)、エンジン制御部21は通信エラー発生フラグをONにセットする(S40)。
【0076】
さらに通信エラー発生時の受信パケットが、1ライン目(基準ライン)のデータであるか否かを確認する(S41)。
【0077】
通信エラー発生時の受信パケットが1ライン目以外のデータである場合(S41でNo)、画像伸張部26は、現ラインデータを1つ前の前ラインデータで補填する(S42)。通信エラー発生時の受信パケットが1ライン目のデータである場合(S41でYes)、画像伸張部26は、基準ラインである現ラインデータをヌルデータ(0データ)で補填する(S43)。
【0078】
ステップS37で復元された現ラインデータおよびステップS42,S43で補填された現ラインデータは、図4に示されるエンジンへ出力するためのデータバッファに格納される(S44)。
【0079】
ステップS39において、ステップS31で基準ラインのデータを受信しており、さらに通信エラーフラグがONの(前ブロックで通信エラーが発生している)場合(S39でYes)、図6を参照して、受信した基準ラインの前ラインのラインデータとその差分データとから、ステップS31で受信した基準ラインのラインデータを復元する(S51)。
【0080】
さらにステップS51で復元された基準ラインのラインデータと、ステップS31で受信した基準ラインのラインデータとを比較する(S52)。
【0081】
ステップS51で復元された基準ラインのラインデータと、ステップS31で受信した基準ラインのラインデータとが一致する場合(S53でYes)、前ブロックで通信エラーが発生した際のステップS42またはS43における補填処理で完全な補填が行なわれたとして、ステップS31で受信した基準ラインのラインデータをそのままデータバッファに格納する(S44)。
【0082】
ステップS51で復元された基準ラインのラインデータと、ステップS31で受信した基準ラインのラインデータとが一致しない場合(S53でNo)、前ブロックで通信エラーが発生した際のステップS42またはS43における補填処理で完全な補填が行なわれなかったと判断し、復元処理を行なう。
【0083】
前ブロックにおける通信エラー発生ラインからステップS31で受信した現ラインである基準ラインまでのライン数を計算する。算出されたライン数を、復元処理回数を制御するための復元ラインカウンタにセットする(S54)。
【0084】
ステップS31で受信した現ラインである基準ラインのデータと、その差分データとから、ステップS37で行なわれた復元処理と逆方向の処理を行ない、1つ前の前ラインのラインデータを復元する(S55)。
【0085】
ステップS55で復元された前ラインのラインデータは、データバッファに格納され(S56)、復元ラインカウンタの処理回数が1減算される(S57)。
【0086】
通信エラー発生ラインまでの全ラインの復元処理が終了したか否かが監視され(S58)、ステップS54でセットされた復元ラインカウンタが0になるまで、さらに前ラインデータの復元処理(S59)、およびデータバッファへの格納処理(S56)が繰返される。
【0087】
ステップS32で更新された受信パケットカウンタが確認され(S45)、全ラインの復元処理が終了されるまで(S46)、上述のステップS31〜S45およびS51〜S59の処理が繰返される。
【0088】
以下に具体例を挙げて、本実施の形態における印刷制御装置1で行なわれるデータ転送について詳細な説明を行なう。
【0089】
図7は、画像生成部10において画像データの転送を行なう際の、1ページの画像データの分割構成を示す図である。
【0090】
図7を参照して、1ページの画像データは、1ラインを1パケットとし、本実施の形態においては8ラインを単位とするブロックで構成される。すなわち、8ライン毎に差分データを復元するための基準データが転送される。なお、1ブロックのサイズは8ラインに限定されるものではなく、実装されるハードウェアの性能により、最適なサイズを決定するものであってもよい。
【0091】
さらに図8および図9は、1394シリアルバスを用いた同期転送モードにおけるパケット転送の、時間的な遷移を示す図である。図8および図9に示されるパケットは、画像生成部10から画像形成部20に転送される画像データである。
【0092】
図8を参照して、本実施の形態における同期転送モードでは、1サイクル毎に、サイクル開始データと、差分データまたは基準ラインのデータとを含むデータがパケットとして転送される。
【0093】
なお、本実施の形態では、図7に示される、8分された1ブロックの第1ラインのデータが基準データとして転送される。図8を参照して、同期転送モードのサイクル#m−1では、当該ブロックの第1ラインのデータが基準データとして転送される。さらにサイクル#mでは当該ライン(第2ライン)と前ライン(第1ライン)の差分データが転送される。
【0094】
さらに図9を参照して、画像生成部10は、ブロックの最終のパケットデータとして、当該ブロックの最後のラインと、当該ブロックの次ブロックの先頭ライン(次ブロックの基準ライン)との差分データを転送する(9パケット目)。このため、8ラインからなる1ブロックのデータに対して、9パケットのデータが転送される。このパケットデータは、図6に示される、通信エラー発生時のデータ復元処理に用いられる。したがって、通信エラーが発生しなければ、次パケットに、次ブロックの先頭ラインが基準データとして転送されるため、当該(差分のデータの)パケットデータはラインデータの復元処理に必要とされない。なお、データ復元処理については、後に詳細な説明を行なう。
【0095】
図10に、転送パケットデータ(差分データ)(a)および復元されたラインデータ(b)を示す。図10に示された場合においては、通信エラー発生のため、パケット番号7の差分データ、すなわち6ライン目と7ライン目の差分データが欠損している。
【0096】
図10に示される場合を参照しながら、図5および図6に示される画像形成部20のデータ復元処理の説明を行なう。
【0097】
図5のステップS31で受信したパケットが、図10(a)のパケット番号2〜6などに示される、基準データではない差分データである場合(ステップS36でNo)、ステップS37においてラインデータの復元が行なわれる。
【0098】
図10(a)のライン番号2に示されるパケットデータを図5のステップS31で受信した場合、ステップS37では、前ラインデータである、図10(b)のライン番号1に示されるラインデータと、パケット番号2に示される差分データとに基づいて、ライン番号2に示されるラインデータが復元される。以下同様の処理が、図10(a)のパケット番号3〜6のパケットデータを用いて行なわれ、図10(b)のライン番号3〜6のラインデータが復元される。
【0099】
また図5のステップS31で受信したパケットが、図10(a)のパケット番号10などに示される、基準データである場合(ステップS36でYes)、図5のステップS39で、全ブロックであるパケット番号1〜9の受信時に通信エラーの発生がない場合は(ステップS39でNoのとき)、図10(b)のライン番号9に示されるように、図5のステップS44でそのままデータバッファに格納される。
【0100】
しかし、図10においては、図5のステップS34の通信エラーが、図10(a)のパケット番号7受信時に発生した場合(ステップS34でYes)が示されている。
【0101】
この場合、図5のステップS42において、前ラインのデータで補填し復元処理が行なわれる。すなわち、図10(a)のパケット番号7のパケットデータが通信エラーのため欠損しているので、図10(b)のライン番号7において、前ラインであるライン番号6のラインデータをライン番号7のラインデータであると仮定して処理を続行する。したがって、ライン番号8のラインデータは、ライン番号7のデータであると仮定されたライン番号6のラインデータと、パケット番号8の差分データとに基づいて復元される。
【0102】
なお、図10に示される通信エラー発生個所はパケット番号7であり、ライン番号6のラインデータで補填しているが、エラー発生個所がパケット番号1などのブロックの1ライン目のデータ(基準データ)であるとき(図5のステップS41でYesのとき)、前ラインのデータがないため、ヌル(0)データで補填し復元する。
【0103】
また図10に示されるように、通信エラー発生時には、図5のステップS40で通信エラー発生フラグがセットされる。1ブロックのパケットデータの受信終了し、次ブロックの1ライン目である基準ラインのパケットデータ受信時に、図5のステップS38で、前ブロックにおける通信エラーの発生が確認される。すなわち、図10(a)のパケット番号7での通信エラーは、次ブロックの基準データであるパケット番号10のパケットデータ受信時に確認され、図6に示される復元処理が行なわれる。
【0104】
図6のステップS51では、図10(b)のライン番号8のラインデータと、図10(a)のパケット番号9のパケットデータ(差分データ)とを用いて、9ライン目のラインデータが復元される。
【0105】
さらに図10(a)のパケット番号10で受信した9ライン目のパケットデータである基準データと、上述の復元された9ライン目のラインデータとが、図6のステップS52で比較される。
【0106】
図6のステップS53で、上記の比較の結果、両ラインデータが一致した場合、図5のステップS42またはS43で行なわれた補填処理が適切であったことが示される。すなわち、図5のステップS42で行なわれた、図10(b)のライン番号7のラインデータをライン番号6のラインデータと同一であるとした仮定が正しかったことが示される。そのため、以降の処理が続行される。
【0107】
図6のステップS53で、上記の比較の結果、両ラインデータが一致しなかった場合、ステップS54では、復元処理をするべきライン数を算出し、復元ラインカウンタをセットする。すなわち図10(a)では、復元処理をするべきライン数として2をセットする。
【0108】
図6のステップS55〜S59の処理において、上記のカウンタが0になるまで、すなわち、復元処理をするべきライン数の回数、前ラインデータの復元処理が繰返される。
【0109】
ここで図11に、図6のステップS55〜S59に示された復元処理を、模式的に示す。
【0110】
図11を参照して、図10のライン番号9の、パケット番号10で受信した基準データと、パケット番号9の差分データとを用いて(図11の▲1▼)、ライン番号8のラインデータを復元する(図11の▲1▼’)。さらに同様の処理を繰返し、復元されたライン番号8のラインデータと、パケット番号8の差分データとを用いて(図11の▲2▼)、ライン番号7のラインデータを復元する(図11の▲2▼’)。これによって、ライン番号7の正しいラインデータを得ることができる。
【0111】
なお、基準ラインデータ受信時に通信エラーが発生した場合は、正常な基準ラインデータが受信できる次ブロックまで処理を続行し、その後、受信した次ブロックの基準データを用いて上述の復元処理を行なう。
【0112】
さらに以下に、欠損したパケットデータよりラインデータを復元する処理について、具体的な値を用いてより詳細な説明を行なう。
【0113】
図12に、1ブロックのサイズが3ラインであるデータの具体例を示す。
図12を参照して、上段はオリジナルデータを示し、下段はデルタロー圧縮法により圧縮され、1つ前のラインデータとの排他的論理和(EXOR;Exclusive-OR)に変換されたパケットデータを示す。
【0114】
なお、デルタロー圧縮法は、プリンタのページ記述言語のデータ圧縮法として考案された圧縮法であり、ここでの詳細な説明は行なわない。
【0115】
さらに本実施の形態においては、上述の復元処置を可能にするため、1つ前のラインのラインデータと当該ラインのラインデータとの排他的論理和演算の値でパケットデータを構成する。第1値および第2値を知るところであれば、その2値の排他的論理和を算出することで、第3値目を得ることができる。したがって、本実施の形態においては、排他的論理和演算の値が、差分であるとして扱う。なお、ここでの排他的論理和演算についての詳細な説明は行なわない。
【0116】
図12を参照して、オリジナルデータの1ライン目は、基準データとして、そのままの値で1パケット目のパケットデータに変換される。
【0117】
変換データの2パケット目は、オリジナルデータの1ライン目と2ライン目との差分を示すデータである。具体的には、2パケット目の0バイト目の上位3ビットで、変化のあるバイト数(置換データ数)が1個であり、下位5ビットでその位置(相対オフセット)がオリジナルデータの4バイト目であることを示す。また1バイト目で、1ライン目から2ライン目へ変化のあるバイトの排他的論理和演算の値を示す。これによって、オリジナルデータの1ライン目の4バイト目のデータである(0000000)が、2ライン目では(00001111)に変化していることを示している。
【0118】
同様に変換データの2バイト目で、次に2ライン目において変化のあるバイトが0バイト目で示された4バイト目から換算して1バイト目であること、すなわちオリジナルデータの5バイト目であることを示す。また、3バイト目で、変化のあるバイトの排他的論理和演算の値を示す。これにより、オリジナルデータの1ライン目の5バイト目のデータである(0000000)が、2ライン目では(11110000)に変化していることを示している。
【0119】
以下同様に、前ラインのラインデータと比較して、変化の発生したバイト数および位置と、そのバイトの前ラインの該当するバイトとの差分との組合わせで、変換データが構成される。
【0120】
次に図13に、図12に示されるデータの、変換されたパケットデータに一部欠損が発生した場合の具体例を示す。さらに図14および図15に、図13に示される具体例において、欠損したデータを復元する処理についてフローチャートを示す。またさらに、図16に、図14および図15に示される復元処理において復元されるデータの遷移を示す。
【0121】
図13に示される場合においては、図12に示される変換データの2パケット目が、通信エラーによって失われたものとする。図16を参照して、この段階の、復元処理を行なう以前の2ライン目の復元データをデータ01に示す。
【0122】
図14を参照して、まず、欠損のあるパケットの次パケットである3パケット目の“バイト数−1”を、処理カウンタとしてセットする(S70)。処理カウンタは処理回数を指し、3パケット目の、2ライン目と3ライン目との差分データ(以下、当該場合の説明においては差分データとだけ言う)を1バイト読込む毎に1減算されて、処理の終了の確認に用いられる。
【0123】
次に、3パケット目の差分データから0バイト目を1バイト読込む。同時に処理カウンタが1減算される(S71)。
【0124】
差分データの0バイト目の下位5ビットの値を読込むことで、3ライン目の2ライン目に対する相対オフセット(変化の発生したバイト位置)が取得される(S72)。図13を参照して、相対オフセットが1であることが取得される。これより、2ライン目のラインデータは、3ライン目の1バイト目のデータを置換し、0バイト目のデータは置換せず3ライン目の0バイト目のデータと同一であることがわかる。
【0125】
そこで、3ライン目の0バイト目のデータを、2ライン目の0バイト目のデータとして、図4に示される復元用のデータバッファ(以下、復元バッファと言う)に転送する(S73)。これにより、図16を参照して、2ライン目の復元データはデータ02に示されるデータになる。
【0126】
また、差分データの0バイト目の上位3ビットの値を読込むことで、3ライン目の2ライン目に対する置換データ数(変化の発生したバイト数)が取得される(S74)。すなわち、図13を参照して、2ライン目から3ライン目への置換データ数は1であることが取得される。
【0127】
さらに2ライン目の置換データを求めるために、差分データの1バイト目のデータを読込む。さらにステップS72で取得された相対オフセット(変化の発生したバイト位置)より、3ライン目の1バイト目のデータとの排他的論理和を計算する。計算されたデータは、2ライン目の1バイト目のデータとして復元バッファに転送される(S75)。これより、図16を参照して、2ライン目の復元データはデータ03に示されるデータになる。
【0128】
この時点において、ステップS70でセットされた処理カウンタは0でないため(S76でNo)、処理は続行される。
【0129】
上述の処理と同様に、差分データから次の1バイトを読込み(S77)、相対オフセットを取得する(S78)。図13を参照して、相対オフセットが4であることが取得される。これより、2ライン目のラインデータは、3ライン目の5バイト以降のデータを置換し、2〜4バイト目のデータは置換せず3ライン目の2〜4バイト目のデータと同一であることがわかる。
【0130】
そこで、3ライン目の2〜4バイト目のデータを、2ライン目の2〜4バイト目のデータとして、復元バッファに転送する(S79)。これにより、図16を参照して、2ライン目の復元データはデータ04に示されるデータになる。
【0131】
また、上述の処理と同様に、置換データ数が取得される(S80)。すなわち、図13を参照して、2ライン目から3ライン目への置換データ数は2であることが取得される。
【0132】
さらに差分データの3バイト目のデータを読込み、3ライン目の5バイト目のデータとの排他的論理和を計算する。計算されたデータは、2ライン目の5バイト目のデータとして復元バッファに転送される(S81)。これより、図16を参照して、2ライン目の復元データはデータ05に示されるデータになる。
【0133】
さらに差分データの4バイト目のデータを読込み、3ライン目の6バイト目のデータとの排他的論理和を計算する。計算されたデータは、2ライン目の6バイト目のデータとして復元バッファに転送される(S82)。これより、図16を参照して、2ライン目の復元データはデータ06に示されるデータになる。
【0134】
ここで行なうべき復元処理の回数が終了し、処理カウンタが0になる(S83でYes)ため、復元処理が終了する。この段階で、図16を参照して、2ライン目のデータは全て復元される。
【0135】
なお、このとき処理カウンタが0でない場合は(S83でNo)、何らかのエラーが起こっていることが想定されるので、ここには説明を行なわない、必要とされるエラー処理を行なう(S84)。
【0136】
図17に、上述の図14および図15に示される復元処理を模式的に示す。
図17を参照して、受信されたパケットデータは、画像形成部20の受信バッファ(受信履歴)に保存される。上述の如く、図13に示される具体例においては、2パケット目が通信エラーによって欠損しているため、受信バッファには保存されていない。したがって、1パケット目に1ライン目のラインデータ(基準データ)、3パケット目に2ライン目と3ライン目との差分データ、および4パケット目に3ライン目のラインデータ(基準データ)が保存されている。
【0137】
平常時は、画像形成部20の画像伸張部26は、受信バッファに保存された受信パケットデータに基づき、前ラインのデータと、当該ラインとの差分データとを用いて、当該ラインデータを復元する。復元されたラインデータは、復元データバッファに保存される。
【0138】
図17を参照して、上述の図14および図15に示される復元処理において、画像形成部20の画像伸張部26は、3パケット目の2ライン目と3ライン目との差分データ、および4パケット目の3ライン目のラインデータ(基準データ)とを用いて、欠損により復元されなかった2ライン目のラインデータを復元する。
【0139】
上述のデータ転送処理および復元処理を行なう印刷制御装置1を用いることで、通信エラーによる画像欠損が発生した場合であっても、差分データの履歴から欠損した画像データを修復できるため、エラー回復(リカバリ)処理を行なう必要がなく、確実に印刷データの印刷を行なうことができる。
【0140】
したがって、通常の画像欠損時のエラー回復方法よりも、エラー回復処理によるシステム全体のオーバーヘッドをなくすことができるため、高い印刷パフォーマンスを実現することができる。
【0141】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、パーソナルコンピュータなどからなるホストコンピュータと、印刷制御装置とがIEEE1394シリアルインタフェースを介して接続された印刷制御システムにおける印刷制御処理について説明を行なう。
【0142】
図18に、第2の実施の形態における印刷制御システムの構成を示す。
図18を参照して、第2の実施の形態における印刷制御システムは、印刷制御装置1と、ホストコンピュータ3とを含み、IEEE1394シリアルバスにより接続される。
【0143】
図18に示される印刷制御装置1は、コントローラ制御部11と、通信入出力部12と、操作パネル部13と、画像出力部17と、画像伸張部18と、画像形成部20としてエンジン制御部21とスキャナ制御部22と、高圧制御部23と、レーザ制御部24と、画像入力部25と、搬送制御部27とを含む。
【0144】
上述の印刷制御装置1は、第1の実施の形態における印刷制御装置1に含まれる画像生成部10を備えず、画像形成部20と、画像形成部20を制御するために最低限必要なコントローラ部とから構成される。
【0145】
一般的に、図18に示される印刷制御装置1はイメージプリンタと呼ばれ、ホストコンピュータ3から直接に画像データを受信し、印刷出力する。
【0146】
また、図18に示されるホストコンピュータ3はパーソナルコンピュータなどから構成され、プリンタ制御部アプリケーション31と、画像圧縮部32と、プリンタ入出力部33と、画像生成部34と、構文解析部35とを含む。
【0147】
上述のホストコンピュータ3は、第1の実施の形態における印刷制御装置1に含まれる画像生成部10を、構成要素として備える。
【0148】
上述の印刷制御システムにおいては、ホストコンピュータ3は印刷制御装置1に対して、画像データを、印刷制御装置1の画像形成部20が印刷を行なう機械的な動作に同期して送信する。
【0149】
すなわち、ホストコンピュータ3は、印刷制御装置1の画像形成部20のプロセス速度に応じた一定速度で、画像データを印刷制御装置1に供給する必要があるため、一定の帯域が保証される同期転送を行なう1394シリアルバスの同期転送モードで画像データを転送する。
【0150】
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態における印刷制御装置1の画像生成部10および画像形成部20が、ホストコンピュータ3および印刷制御装置1そのものに置換わったシステムの構成である。そのため、上述の印刷制御システムは、第1の実施の形態における印刷処理と同様のデータ転送処理および復元処理を行なう。
【0151】
上述の印刷制御システムが、第1の実施の形態と同様のデータ転送処理および復元処理を行なうことで、本実施の形態における印刷制御装置1がページバッファメモリや画像生成に必要な複雑な機構を必要としないため、低コストで、パフォーマンスの高い印刷処理を実現することができる。
【0152】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、画像生成部に複数台の画像形成部を並列(テンダム)に接続し、それらを並列して動作させることにより高速印刷を実現する印刷制御システム、いわゆるクラスタ型プリントシステムにおける印刷制御処理について説明を行なう。
【0153】
図19に、第3の実施の形態における印刷制御システム(クラスタ型プリントシステム)の構成を示す。
【0154】
図19を参照して、第3の実施の形態における印刷制御システムは、画像生成部10と、複数台の画像形成部20a〜cとを含む。また、複数台の画像形成部20a〜cは、IEEE1394シリアルバスにより、画像生成部10に並列に接続される。
【0155】
なお、画像生成部10および画像形成部20a〜cの構成は、図1に示される第1の実施の形態における構成と同様であるため、ここでの説明は行なわない。
【0156】
図19に示される印刷システムにおいては、画像生成部10は、接続された複数台の画像形成部20a〜cに対して、画像データを同期的に転送する。
【0157】
すなわち、画像生成部10は、非常に短い時間間隔で、プリンタエンジンの出力に比例して大きくなる一定量のデータを、途切れることなく画像形成部20a〜cに供給する必要がある。そのため、本実施の形態の印刷システムでは、高速シリアルバスである1394シリアルバスをバス機構として採用する。
【0158】
上述の印刷システムを採用することで、画像形成部20a〜cが個々に多量のページバッファメモリを必要としない。また、帯域幅が保証され、かつ同報(ブロードキャスト)機能を有するバス機構を採用することで、コストを抑えつつ、高速印刷処理を実現することができる。
【0159】
本実施の形態における上述の印刷制御システムが、第1の実施の形態における印刷制御装置1と同様のデータ転送処理および復元処理を行なうことで、同報通信中に生じた通信エラーにより画像欠損が発生した場合、画像形成部20の出力を止める必要が無く、効率的なエラーリカバリ処理を実現することができる。また、印刷処理の効率を大幅に向上することができる。
【0160】
[第4の実施の形態]
さらに、本発明は、1394シリアルバスを利用して相互に接続された機器間の制御にも応用することができる。
【0161】
第4の実施の形態として、1394シリアルバスを介して接続された複数台のパーソナルコンピュータ(以下、PCと言う)の制御を行なう場合について説明を行なう。
【0162】
図20に、第4の実施の形態における画像転送システムの構成を示す。
図20を参照して、第4の実施の形態における画像転送システムは、画像読取装置4と、複数台のPC5a〜dとを含む。複数台のPC5a〜dは1394シリアルバスにより相互接続され、画像読取装置4を共有する。
【0163】
図20に含まれる画像読取装置4は、スキャナなどから構成され、コントローラ部の制御を行なうコントローラ制御部41と、外部との通信を行なう通信入出力部42と、エラーを含む画像読取装置4の状態の表示や、操作パネルからの画像読取指示の制御を行なう操作パネル部43と、原稿から画像情報を読取り画像データを作成する画像読取部44と、画像読取部44が生成した画像データのライン圧縮を行なう画像圧縮部45と、PC5へ1394シリアルバスを介して画像データを送信する画像出力部46とを含む。
【0164】
また図20に示されるPC5は、一般的なパーソナルコンピュータから構成され、画像転送システムに含まれる画像読取装置4の制御を行なうための、スキャナ制御アプリケーション51と、画像読取装置4から画像を入力する画像入力部52と、上述の画像の復元処理を行なう画像伸張部53と、各種画像処理を行なう画像処理部54と、外部との通信を行なう通信入出力部55と、ユーザの操作を実現するユーザインタフェース(I/F)(GUI;Graphical User Interface)部56とを含む。
【0165】
上述の画像転送システムにおいて、1394シリアルバスの同期転送モードの同報転送を行なうことで、画像読取装置4から全てのPC5a〜dに対して、1回のデータ転送で同一の画像データを送信することができる。
【0166】
本実施の形態においては、上述の画像転送処理に際して、第1の実施の形態の印刷システムにおいて行なわれたデータ転送処理を行なう。すなわち、転送する画像データをライン分割し、基準データまたは前ラインとの差分データをパケットデータとして同期転送する。
【0167】
さらに画像データの同報転送中に生じた通信エラーにより画像欠損が発生した場合に、第1の実施の形態において行なわれる復元処理を行なうことで、画像読取装置4の出力を中止する必要がない。
【0168】
このように、1394シリアルバスを利用して相互に接続された機器間において、上述のデータ転送処理および復元処理を用いることで、効率的な画像データの転送を実現することができる。
【0169】
[第5の実施の形態]
さらに第5の実施の形態として、1394シリアルバスを利用して構築された小規模なネットワークにおいて上述の制御を行なう場合について説明を行なう。
【0170】
図21に、第5の実施の形態における画像転送システムの構成例を示す。
図21を参照して、第5の実施の形態における画像転送システムは、PC5a〜5dを含み、それらは1394シリアルバスにより相互に接続され、小規模なネットワークを構築している。
【0171】
PC5の構成は、第4の実施の形態におけるPC5の構成要素であるスキャナ制御アプリケーション51に代えて、PC5全体の制御を行なう制御部57を含む。その他の構成要素は図20に示される第4の実施の形態におけるPC5と同様のため、ここでの説明は繰返さない。
【0172】
上述の画像転送システムにおいて、1394シリアルバスの同期転送モードの同報転送を行なうことで、1台のPC5から他の複数台のPC5に対して、1回のデータ転送で同一の画像データを送信することができる。
【0173】
本実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、上述のデータ転送処理に際して、第1の実施の形態の印刷システムにおいて行なわれたデータ転送処理を用いた画像データの転送を行なう。すなわち、転送する画像データをライン分割し、基準データと前ラインとの差分データとをパケットデータとして送信する。
【0174】
さらに画像データの同報転送中に、受信するPC5にエラーが発生し画像欠損が発生した場合であっても、第1の実施の形態において行なわれる復元処理を行なうことで、画像データの再送を行なう必要がない。
【0175】
このように、1394シリアルバスを利用して構築された小規模なネットワークにおいて、上述のデータ転送処理および復元処理を行なうことで、効率的な画像データの転送を実現することができる。
【0176】
なお、上述の第1〜第5の実施の形態においては、画像データの転送を、1394シリアルバスによるデータ通信に限定した説明を行なったが、USB(Universal Serial Bus)等の高速シリアル通信規格や、その他のネットワークにおけるパケット通信によるデータ通信であっても構わない。
【0177】
またさらに、上述の第1〜第5の実施の形態において、転送されるデータとして画像データに限定した説明を行なったが、転送されるデータは画像データのみに限定されず、その他のデータであってもよい。本発明では、転送データの内容に関わらず、転送するパケットに対して差分圧縮を適用することが可能である。
【0178】
さらに、上述のデータ転送方法および復元方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータ読取り可能なプログラムである。
【0179】
プログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM、ROM、RAMおよびメモリカードなどの記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0180】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。
【0181】
なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0182】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における印刷制御装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
【図2】 画像生成部10における印刷処理の流れを示したフローチャートである。
【図3】 1ページ分の印刷が行なわれる場合の画像形成部20の動作を説明するための各種信号のタイミングを示した図である。
【図4】 画像形成部20に備えられるバッファメモリが行なう、周期の違いの緩衝を説明する概略図である。
【図5】 画像形成部20のデータ復元処理を示すフローチャート(その1)である。
【図6】 画像形成部20のデータ復元処理を示すフローチャート(その2)である。
【図7】 画像生成部10において画像データの転送を行なう際の、1ページの画像データの分割構成を示す図である。
【図8】 1394シリアルバスを用いた同期転送モードにおけるパケット転送の、時間的な遷移を示す図(その1)である。
【図9】 1394シリアルバスを用いた同期転送モードにおけるパケット転送の、時間的な遷移を示す図(その2)である。
【図10】 転送パケットデータ(差分データ)(a)および復元されたラインデータ(b)を示す図である。
【図11】 図6のステップS55〜S59に示された復元処理を、模式的に示す図である。
【図12】 1ブロックのサイズが3ラインであるデータの具体例を示す図である。
【図13】 図12に示されるデータの、変換されたパケットデータに一部欠損が発生した場合の具体例を示す図である。
【図14】 図13に示される具体例において、欠損したデータを復元する処理を示すフローチャート(その1)である。
【図15】 図13に示される具体例において、欠損したデータを復元する処理を示すフローチャート(その2)である。
【図16】 図14および図15に示される復元処理において復元されるデータの遷移を示す図である。
【図17】 図14および図15に示される復元処理を模式的に示す図である。
【図18】 第2の実施の形態における印刷制御システムの構成を示す図である。
【図19】 第3の実施の形態における印刷制御システム(クラスタ型プリントシステム)の構成を示す図である。
【図20】 第4の実施の形態における画像転送システムの構成を示す図である。
【図21】 第5の実施の形態における画像転送システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 印刷制御装置、3 ホストコンピュータ、4 画像読取装置、5,5a〜d PC、10 画像生成部、11 印刷制御装置のコントローラ制御部、12印刷制御装置の通信入出力部、13 印刷制御装置の操作パネル部、14 印刷制御装置の構文解析部、15 印刷制御装置の画像生成部、16 印刷制御装置の画像圧縮部、17 印刷制御装置の画像出力部、18 画像生成部の記憶部、20,20a〜c 画像形成部、21 エンジン制御部、22 スキャナ制御部、23 高圧制御部、24 レーザ制御部、25 印刷制御装置の画像入力部、26 印刷制御装置の画像伸張部、27 搬送制御部、28 画像形成部の記憶部、31 プリンタ制御アプリケーション、32 ホストコンピュータの画像圧縮部、33 プリンタ入出力部、34 ホストコンピュータの画像生成部、35 ホストコンピュータの構文解析部、41 画像読取装置のコントローラ制御部、42 画像読取装置の通信入出力部、43 画像読取装置の操作パネル部、44 画像読取部、45 画像読取装置の画像圧縮部、46 画像読取装置の画像出力部、51 スキャナ制御アプリケーション、52 PCの画像入力部、53 PCの画像伸張部、54 画像処理部、55 PCの通信入出力部、56 ユーザI/F(GUI)部、57 PCの制御部、L1〜L7,t1〜t11 信号のタイミング幅。
Claims (9)
- 画像データを、所定のライン数のブロックに分割する画像分割制御手段と、
前記画像分割制御手段で分割された第Nブロックの、ライン単位の基準ラインデータ、第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データ、および第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データを圧縮する画像圧縮制御手段と、
前記圧縮された第Nブロックに関するデータを、画像形成装置に対して、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なう画像転送制御手段とを備える、画像生成装置。 - 画像生成装置から元の画像データの第Nブロックに関するデータとして受信した、前記第Nブロックの、ライン単位の基準ラインデータ、第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データ、および前記第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データのうち、前記第Nブロックの基準ラインデータおよび前記第1の差分データに基づいて、前記元の画像データの前記第Nブロックを復元する画像伸張制御手段と、
前記画像生成装置から受信した前記第Nブロックに関するデータおよび前記第(N+1)ブロックに関するデータを所定期間保存する保存手段と、
前記画像生成装置から前記第Nブロックに関するデータを受信する際に生じた通信エラーにより、前記第Nブロックの第mラインと第(m−1)ラインとの差分データの欠損が発生したことを検知する検知手段と、
前記欠損が検知された場合に、当該画像データの前記第mラインを補間する補間手段と、
前記画像伸長制御手段において、前記補間された前記第Nブロックの第mラインからライン番号の正方向に順次復元して得られた前記第(N+1)ブロックの基準ラインと、前記保存手段で保存される前記画像生成装置から受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインとを比較することによって、前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容の成否を判定する判定手段と、
前記判定手段で前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容が不正であると判断された場合、前記保存手段で保存された前記画像生成装置から受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインデータ、前記第Nブロックに関するデータのうちの前記第1の差分データ、および前記第2の差分データに基づいて、前記画像生成装置から受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインから前記第Nブロックの前記第mラインまでライン番号の負方向に順次復元する復元手段とを備える、画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像生成装置と、請求項2に記載の画像形成装置とからなる、印刷制御装置。
- 画像生成装置から他の装置に第1のデータを転送する方法であって、
前記画像生成装置は、第2のデータを処理して前記第1のデータを得るための演算部、前記他の装置に前記第1のデータを送信するための通信部、および前記通信部での通信を制御するための通信制御部を含み、
前記演算部が、前記第2のデータを、所定のライン数のブロックに分割する分割制御ステップと、
前記演算部が、前記画像分割制御ステップで分割された第Nブロックの、ライン単位の基準ラインデータ、第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データ、および第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データを圧縮する画像圧縮制御ステップと、
前記通信制御部が、前記通信部において、前記圧縮されて得られた前記第1のデータを、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なうための制御を行なう転送制御ステップとを備える、データ転送方法。 - 画像形成装置において、第1のデータを第2のデータに変換する方法であって、
前記画像形成装置は、前記第1のデータを受信する受信部と、前記第1のデータに対して処理を行なうための演算部と、前記第1のデータを記憶する記憶部とを含み、
前記受信部が、前記第2のデータの第1ブロックから最終ブロックまでの各ブロックに関するデータとして、第Nブロックのライン単位の基準ラインデータと、第Nブロックの第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データと、前記第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データと、を含んだ前記第1のデータを受信する受信ステップと、
前記演算部が、前記受信した前記第1のデータを前記記憶部に保存する保存ステップと、
前記演算部が、受信した前記第1のデータの、前記第Nブロックの基準ラインデータおよび前記第1の差分データに基づいて、前記第Nブロックの先頭ラインから第(m−1)ラインまで順次復元し、前記第2のデータの、前記第Nブロックの先頭ラインから第(m−1)ラインまで得る伸張制御ステップと、
前記受信部が前記第1のデータを受信する際に生じた通信エラーにより、前記演算部が、前記第Nブロックの第mラインと第(m−1)ラインとの差分データの欠損が発生したことを検知する検知ステップと、
前記データ欠損が検知された場合に、前記演算部が、前記第mラインを補間する補間ステップと、
前記演算部が、前記補間された前記第Nブロックの第mラインからライン番号の正方向に順次復元して、前記第(N+1)ブロックの基準ラインを復元する第1復元ステップと、
前記演算部が、前記復元された前記第(N+1)ブロックの基準ラインと、前記受信して前記保存ステップで前記記憶部に保存されている前記第(N+1)ブロックの基準ラインとを比較することによって、前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容の成否を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容が不正であると判断された場合、前記演算部が、前記保存ステップで前記記憶部に保存された前記受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインデータ、前記第Nブロックのデータのうちの前記第1の差分データ、および前記第2の差分データに基づいて、前記受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインから前記第Nブロックの前記第mラインまでライン番号の負方向に順次復元し、前記第2のデータの、前記第Nブロックの第mラインから前記第Nブロックの最終ラインまで得る第2復元ステップとを備える、データ変換方法。 - コンピュータに、第1のデータを他の装置に転送するための処理を実現させるプログラムであって、
前記コンピュータは演算部、通信部、および前記通信部での通信を制御するための通信制御部を含み、
前記演算部が、第2のデータを、所定のライン数のブロックに分割する分割制御ステップと、
前記演算部が、前記分割制御ステップで分割された第Nブロックの、ライン単位の基準ラインデータ、第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データ、および第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データを圧縮する圧縮制御ステップと、
前記通信制御部が、前記通信部において、前記圧縮されて得られた前記第1のデータを、一定の帯域が保証された同期転送モードで転送を行なうための制御を行なう転送制御ステップとをコンピュータに実現させる、データ転送プログラム。 - 請求項6に記載のデータ転送プログラムを記録した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
- 第1のデータを第2のデータに変換する処理をコンピュータに実現させるプログラムであって、
前記コンピュータは、受信部と、演算部と、記憶部とを含み、
前記受信部が、前記第2のデータの第1ブロックから最終ブロックまでの各ブロックに関するデータとして、第Nブロックのライン単位の基準ラインデータと、第Nブロックの第(n−1)ラインと第nラインとの差分データである第1の差分データと、前記第Nブロックの最終ラインと第(N+1)ブロックの基準ラインとの差分データである第2の差分データと、を含んだ前記第1のデータを受信する受信ステップと、
前記演算部が、前記受信した前記第1のデータを前記記憶部に保存する保存ステップと、
前記演算部が、受信した、前記第1のデータの、前記第Nブロックの基準ラインデータおよび前記第1の差分データに基づいて、前記第Nブロックの先頭ラインから第(m−1)ラインまで順次復元し、前記第2のデータの、前記第Nブロックの先頭ラインから第(m−1)ラインまで得る伸張制御ステップと、
前記受信部が前記第1のデータを受信する際に生じた通信エラーにより、前記演算部が、前記第Nブロックの第mラインと第(m−1)ラインとの差分データの欠損が発生したことを検知する検知ステップと、
前記データ欠損が検知された場合に、前記演算部が、前記第mラインを補間する補間ステップと、
前記演算部が、前記補間された前記第Nブロックの第mラインからライン番号の正方向に順次復元して、前記第(N+1)ブロックの基準ラインを復元する第1復元ステップと、
前記演算部が、前記復元された前記第(N+1)ブロックの基準ラインと、前記受信して前記保存ステップで前記記憶部に保存されている前記第(N+1)ブロックの基準ラインとを比較することによって、前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容の成否を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記補間された前記第Nブロックの第mラインの内容が不正であると判断された場合、前記演算部が、前記保存ステップで前記記憶部に保存された前記受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインデータ、前記第Nブロックのデータのうちの前記第1の差分データ、および前記第2の差分データに基づいて、前記受信した前記第(N+1)ブロックの基準ラインから前記第Nブロックの前記第mラインまでライン番号の負方向に順次復元し、前記第2のデータの、前記第Nブロックの第mラインから前記第Nブロックの最終ラインまで得る第2復元ステップとをコンピュータに実現させる、データ変換プログラム。 - 請求項8に記載のデータ変換プログラムを記録した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
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