JP4035374B2 - 反射型結像光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型結像光学系に関し、例えば投写型表示(ディスプレー)装置等の拡大投写光学系やCCD等の撮像素子を備えたカメラ等の撮影光学系として好適な反射型結像光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
投写型ディスプレー装置等の拡大投写光学系に関しては、複数枚の反射面を用いた反射型結像光学系を用いた従来例としては国際公開番号WO97/01787の投写型ディスプレー装置の結像部があげられる。
最も基本的な構成といえる、3枚の回転対称反射鏡から構成される場合については特開平10−111458号公報があげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
反射型の結像系には、色収差がないので、幾何収差のみ補正すればよく、簡単な構成が可能などの多くの利点を有している。また、この様な結像系は、投写型ディスプレー装置に留まらず、CCDに代表される撮像素子を備えた監視用カメラ等の、一般のカメラ光学系への応用も可能である。
しかしながら、反射型の結像系は一般的に光路長が長く、装置の小型化が難しい、入射Fナンバー(以下、FNOと記す)を小さく、つまり明るくすることが難しい、という問題を有している。
【0004】
例えば、3枚といった枚数が少ない場合、コマ収差等の収差補正が難しく、光路長を短くできなかった。その為、構成枚数が少なくても装置の小型化が難しかった。一方、収差補正の為に多数枚の反射面を用いると、高性能化には有利であるが、装置内で光束を折りたたむので、装置の小型化が難しくなるといった問題点があった。例えば、国際公開番号WO97/01787の実施例2では、3枚の反射面を用いているが、光路長は2450mmと長く、FNOは8.97と暗い構成であった。
【0005】
そこで、本発明は、明るいFNOと短光路長の両立が可能となる反射型結像光学系を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次の(1)〜(6)のように構成した反射型結像光学系を提供するものである。
(1)結像面側より順に、結像面に凹面を向けた回転対称面形状を有する第1の反射鏡、該第1の反射鏡からの光束に凸面を向けた回転対称非球面形状を有する第2の反射鏡、第2の反射鏡からの光束に同じく凸面を向けた回転対称非球面形状を有する第3の反射鏡を備え、これら3枚の反射鏡で構成される結像系を有する反射型結像光学系において、
前記反射型結像光学系の全系のパワーをφ、第1、第2、第3の反射鏡のパワーをそれぞれφ1、φ2、φ3、ペッツバール和をPとするとき、つぎの条件式
0.01<φ1/φ<0.1
φ3/φ<φ2/φ<0
0.1<|P/φ|<0.5
を満たすことを特徴とする反射型結像光学系。
(2)前記反射型結像光学系において、入射FナンバーをFNOとするとき、つぎの条件式
4<FNO<7
を満たすことを特徴とする上記(1)に記載の反射型結像光学系。
(3)前記結像面に画像形成素子を有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の反射型結像光学系。
(4)前記結像面に撮像素子を有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の反射型結像光学系。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学系と、該光学系による像を受ける感光体(銀塩フィルム、CCDなど)を支持する手段とを有することを特徴とするカメラ。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学系と、該光学系によって、それによる画像が投影される表示装置(液晶素子、CRTなど)とを有することを特徴とする投射型表示装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
反射鏡を用いた結像光学系を構成する場合、光束の蹴られとFNOとの両立が問題となってくる。つまり、光束の蹴られをないように配置するにはFNOは暗いほうが配置しやすいが、本発明の上記構成における条件式
0.01<φ1/φ<0.1・・・(1)
φ3/φ<φ2/φ<0・・・(2)
を満足することにより、FNOを明るく維持したまま(4<FNO<7)、光束の蹴られを防止することが可能となる。
その際、(1)の上限は、FNOを明るく維持したまま、光束の蹴られを防止する配置上の制約から決まる値であり、下限は良好な収差補正の為に決まる値である。
また、(2)は、第3の反射鏡の負のパワーが第2の反射鏡の負のパワーより強いように構成することにより、光束の蹴られを防止している。
また、本発明の上記構成における条件式
0.1<|P/φ|<0.5・・・(3)
については、ペッツバール和に関する条件である。屈折を用いた結像光学系は軸上光束を用いるので、ペッツバール和の絶対値をゼロ近傍の一定の値にする必要があるが、反射鏡を用いた結像光学系では、配置上軸上光束は使わないので、その必要はない。光学系全体の光学長を短く、かつ良好な収差補正をするために条件式(3)は必要である。下限は、配置上、光束の蹴られとFNOの両立させる為に決まった値であり、上限は収差補正上の制限から決まった値である。
【0008】
【実施例】
本発明の実施例の側面図を図1、上面図を図2、光学系の詳細側面図を図3に示す。本実施例は、投写型ディスプレーヘの応用例である。
これらの図において、1は光軸、2は照明装置、3は画像形成素子、4は合成プリズム、5、6、7はそれぞれ第1の反射面、第2の反射面、第3の反射面であり、8は折り返しミラー、9はスクリーン面である。
図中、詳細に書かれてはいないが、照明装置2、画像形成素子3はRGBの3色あり、合成プリズム4で合成され結像光学素子へ入射するよう構成されている。合成プリズム4の厚さは本実施例では25ミリである。
【0009】
照明装置2からの光束は画像形成素子3を通り、合成プリズム4でRGB3色が合成され、反射結像光学系を構成する3枚の反射鏡5、6、7で順次反射され、折り返しミラー8で反射されてから、スクリーン面9上に画像形成素子3の拡大像が形成される。
本実施例では、透過型の画像形成素子3を用い、合成プリズム4でRGB3色を合成する構成であるが、反射型の画像形成素子を用いてもよいし、合成プリズム4を用いずカラー画像形成素子を用いてもよい。
【0010】
つぎに、本実施例の要である反射型結像光学系の構成を説明する。
第1の反射面5、第2の反射面6、第3の反射面7は同一の光軸1を有しており、折り返しミラー8、スクリーン面9は光軸1と直交するよう配置されている。第1の反射鏡5は球面、第2、第3の反射鏡は軸対称の非球面である。
【0011】
図4にスクリーン面9と光軸1との配置を示す。当該図に示すように、スクリーン面は縦747ミリ、横1328ミリのサイズであり、光軸とスクリーンの中央が876ミリずれている。
図5に、本実施例のディストーションを示す。当該図に示すように、0.6%以下と良好な値を示している。
図6に、本実施例のスポットダイヤグラムを示す。一番上がスクリーン上の角、中央がスクリーン下の角、一番下がスクリーン中央のスポットである。
【0012】
数値実施例を以下の表1に示す。なお、表中の係数はレンズ設計において一般的に用いられている非球面に関する係数に対応するものである。
β=−57.650
【0013】
【表1】
φl=0.0086
φ2=−0.0078
φ3=−0.0281
φ=0.1279
P=−0.0272
φ1/ψ=0.068
φ2/ψ=−0.061
φ3/ψ=−0.220
P/ψ=−0.213
よって、
0.01<φ1/φ<0.1
φ3/φ<φ2/φ<0
0.1<|P/φ|<0.5
【0014】
以上の実施例は、投写型ディスプレーヘの応用例であったが、本発明は、銀塩カメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラなどへも応用できる。これらのカメラの結像光学系以外の構成は周知であるので、ここでは説明を省略する。
【0015】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、明るいFNOと短光路長の両立が可能となる反射型結像光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における構成の側面図である。
【図2】本発明の実施例における構成の上面図である。
【図3】本発明の実施例における構成の詳細側面図である。
【図4】本発明の実施例におけるスクリーン面と光軸との配置を示す図である。
【図5】本発明の実施例におけるディストーションを示す図である。
【図6】本発明の実施例におけるスポットダイヤグラムを示す図である。
【符号の説明】
1:光軸
2:照明装置
3:画像形成素子
4:合成プリズム
5:第1の反射面
6:第2の反射面
7:第3の反射面
8:折り返しミラー
9:スクリーン面
Claims (6)
- 結像面側より順に、結像面に凹面を向けた回転対称面形状を有する第1の反射鏡、該第1の反射鏡からの光束に凸面を向けた回転対称非球面形状を有する第2の反射鏡、第2の反射鏡からの光束に同じく凸面を向けた回転対称非球面形状を有する第3の反射鏡を備え、これら3枚の反射鏡で構成される結像系を有する反射型結像光学系において、
前記反射型結像光学系の全系のパワーをφ、第1、第2、第3の反射鏡のパワーをそれぞれφ1、φ2、φ3、ペッツバール和をPとするとき、つぎの条件式
0.01<φ1/φ<0.1
φ3/φ<φ2/φ<0
0.1<|P/φ|<0.5
を満たすことを特徴とする反射型結像光学系。 - 前記反射型結像光学系において、入射FナンバーをFNOとするとき、つぎの条件式
4<FNO<7
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の反射型結像光学系。 - 前記結像面に画像形成素子を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型結像光学系。
- 前記結像面に撮像素子を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型結像光学系。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学系と、該光学系による像を受ける銀塩フィルム、CCDなどの感光体を支持する手段とを有することを特徴とするカメラ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学系と、該光学系によって、それによる画像が投影される液晶素子、CRTなどの表示装置とを有することを特徴とする投射型表示装置。
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