JP4031309B2 - プラスチゾル組成物、ゲル化膜、及び物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材密着性や機械的物性が良好なゲル化膜や物品が得られるプラスチゾル組成物、該組成物を用いて得られるゲル化膜及び物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
重合体粒子を可塑剤に分散させたプラスチゾル組成物(いわゆるペーストレジン)は、自動車、床材、壁紙、鋼板等のコーティング剤や、スラッシュ成形、ディップ成形、ローテーション成形等の成形材料等として様々な用途に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、プラスチゾル組成物としては、重合体粒子として塩化ビニル樹脂を用いた塩化ビニル系プラスチゾル組成物が広く使用されている。しかしながら、塩化ビニル樹脂は、低温で焼却すると塩化水素ガスやダイオキシンが発生するなどの環境上の問題を有しているため、かかる問題のないプラスチゾル組成物として、例えば、特開平7−233299号公報には、重合体粒子としてアクリル系樹脂を用いたアクリル系プラスチゾル組成物が提案されている。
しかしながら、近年、プラスチゾル組成物への要求性能はさらに高くなっており、例えば、配合する接着剤成分を低減させて低コスト化を図るために、得られるゲル化膜や物品の基材密着性を向上させることが要求されるようになっている。また、無機フィラーを配合すると配合しないものに比較して、得られるゲル化膜や物品の機械的強度が低下する傾向にあり、配合する前に無機フィラーにあらかじめ表面処理を施すなどの対策が必要となっているが、かかる対策を講じなくても、得られるゲル化膜等の機械的強度を向上させることが要求されるようになっている。
なお、得られるゲル化膜等の機械的強度向上を目的として、特開昭56−82838号公報には、アクリル系プラスチゾル組成物に架橋剤として機能する酸無水物等を配合し、樹脂を架橋することが提案されている。しかしながら、このように樹脂を架橋した場合、ゲル化膜等の硬度は向上するが、柔軟性が失われるため、用途が制限されてしまうという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、環境上の問題がなく、かつ、得られるゲル化膜や物品の柔軟性を損なうことなく、これらの基材密着性や機械的物性の向上を図ることが可能なプラスチゾル組成物を提供することを目的とする。また、柔軟性が良好であると共に、基材密着性や機械的物性が良好なゲル化膜や物品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、アクリル系プラスチゾル組成物に酸無水物及び水酸基含有化合物を配合することにより、得られるゲル化膜や物品の基材密着性を著しく向上できることを見出した。また、この組成物を用いることにより、無機フィラーを配合した場合においても、得られるゲル化膜や物品の機械的物性を著しく向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のプラスチゾル組成物は、アクリル系重合体粒子(A)を可塑剤に分散させたプラスチゾル組成物において、酸無水物(B)及び水酸基含有化合物(C)を含有することを特徴とするものである。なお、本発明のプラスチゾル組成物においては、水酸基含有化合物(C)を可塑剤として配合しても良い。
また、本発明のゲル化膜は、本発明のプラスチゾル組成物をゲル化した膜である。また、本発明の物品は、本発明のプラスチゾル組成物を用いて得られたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
[プラスチゾル組成物]
本発明のプラスチゾル組成物は、アクリル系重合体粒子(A)を可塑剤に分散させたアクリル系プラスチゾル組成物であり、酸無水物(B)及び水酸基含有化合物(C)を含有することを特徴とするものである。
本発明者は、酸無水物(B)及び水酸基含有化合物(C)を配合することにより、ゲル化膜や物品を得る際の加熱工程時に、成分(B)の酸無水物基と成分(C)の水酸基が反応して活性の高いカルボキシル基が生成されること、また、このカルボキシル基が基材の表面や無機フィラーの界面と反応する結果、基材密着性や無機フィラーを配合した場合の機械的強度が著しく向上することを見出した。
以下、各成分について詳述する。
【0007】
(アクリル系重合体粒子(A))
本発明で用いるアクリル系重合体粒子(A)としては特に限定されず、得られる組成物がゾル状態を維持し貯蔵安定性に優れると共に、加熱後に可塑剤保持性を発現するものであれば良い。また、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、その粒子構造も特に限定されないが、例えば、均一構造や、コア重合体とシェル重合体の2層構造からなるコアシェル構造、3層以上の積層構造からなる多段階構造、あるいはその各層を非常に薄くしてほぼ連続的に組成が変化するように構成したグラディエント構造等が具体的に挙げられる。中でも、重合体粒子(A)の調製が容易であり、かつ得られるプラスチゾル組成物の物性が良好であることなどから、コアシェル構造の粒子が好適であるが、これに限定されるものではない。
【0008】
アクリル系重合体粒子(A)は、(メタ)アクリル酸又はそのエステル等の誘導体(以下、これらを総称して(メタ)アクリレートモノマーと称す。)を単独重合したもの、あるいは(メタ)アクリレートモノマーを含む複数のモノマーを共重合したものである。なお、(メタ)アクリレートモノマーを含む複数のモノマーを共重合する場合には、メタクリレートモノマーとアクリレートモノマーの双方を用いて共重合しても良いし、これらのうちいずれかを用いて共重合しても良い。
【0009】
ここで、(メタ)アクリレートモノマーの具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の直鎖アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の環式アルキルアルコールの(メタ)アクリレート類、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート類、t−ブチル(メタ)アクリレート等の3級アルコールエステル基含有(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸2−サクシノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、メタクリル酸2−マレイノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリル酸2−フタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリル酸2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有モノマー、アセトアセトキエチル(メタ)アクリレート等のカルボニル基含有(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基含有(メタ)アクリレート類、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等のアクリルアミド又はその誘導体、ウレタン変性(メタ)アクリレート類、エポキシ変性(メタ)アクリレート類、シリコーン変性(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。これらは用途に応じて使い分けることができる。
中でも、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。これらのモノマーは、容易に入手することができ、工業的実用性の観点から有用である。但し、本発明において用いて好適なモノマーは、例示したものに限定されるものではない。
また、上記の(メタ)アクリレートモノマーに、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー、スチレン、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマーを共重合することもできる。
【0010】
また、アクリル系重合体粒子(A)としては、エポキシ基を有するものが好ましい。アクリル系重合体にエポキシ基を導入する方法としては特に限定されないが、例えばグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有化合物を共重合する方法が挙げられる。アクリル系重合体にエポキシ基を導入することで、成分(B)の酸無水物基と成分(C)の水酸基との反応により生成されるカルボキシル基がエポキシ基と反応し、アクリル系重合体粒子(A)のポリマー鎖に水酸基含有化合物(C)がグラフトされる。このため、アクリル系重合体粒子(A)にグラフトした水酸基含有化合物(C)と、基材や無機フィラーと反応した水酸基含有化合物(C)との相互作用により、得られるゲル化膜や物品の基材密着性や機械的強度を一層向上することができる。
【0011】
(酸無水物(B))
酸無水物(B)としては特に限定されないが、分子内に2以上のカルボキシル基を有する酸の無水物が好ましく、その具体例としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水マロン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、メチルシクロペンタジエン無水マレイン酸付加物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの中でも、ゾルとして室温下で貯蔵中には水酸基含有化合物(C)との反応性が低いものが好ましく、具体的には無水マレイン酸や無水コハク酸等が好ましい。
また、酸無水物(B)の配合量は特に限定されないが、水酸基含有化合物(C)の水酸基の合計に対して、1〜100mol%であることが好ましい。酸無水物の配合量が1mol%未満では、強度や基材密着性が充分に発現されない傾向にあり、100mol%超では、未反応の酸無水物が残存するため、揮発成分(VOC)が増加する傾向にある。
【0012】
(水酸基含有化合物(C))
水酸基含有化合物(C)には、用いる可塑剤と相溶すること、及び重合体粒子(A)を可塑化することが要求される。なお、水酸基含有化合物(C)とは別に可塑剤を配合する代わりに、水酸基含有化合物(C)を単独で可塑剤として用いても良い。
水酸基含有化合物(C)としては分子内に1以上の水酸基を有するものであれば特に限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコールや、ポリアルキレングリコールの末端に存在する水酸基の一部を他の官能基に置換したポリアルキレングリコール誘導体等が好ましい。これらは1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリアルキレングリコールやその誘導体は低価格で、分子量等によっては低粘度であるため、単独で可塑剤として使用することができる。可塑剤として水酸基含有化合物(C)を用いる場合には、別途可塑剤を配合する必要がないので、組成物の調製を簡略化できると共に、低コスト化を図ることができ、好適である。
【0013】
(可塑剤)
本発明のプラスチゾル組成物において、水酸基含有化合物(C)が可塑剤として機能しない場合には、可塑剤を配合する必要がある。また、水酸基含有化合物(C)が可塑剤として機能する場合には他の可塑剤を配合する必要はないが、水酸基含有化合物(C)と他の可塑剤とを併用することもできる。
ここでいう可塑剤は、特に限定されるものではなく、公知の可塑剤を使用することができる。その中でも、本発明において好適な可塑剤(但し、水酸基含有化合物(C)を除く)の具体例としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸ジアルキル系、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸アルキルベンジル系、フタル酸アルキルアリール系、フタル酸ジベンジル系、フタル酸ジアリール系、あるいはリン酸トリクレシル等のリン酸トリアリール系、リン酸トリアルキル系、リン酸アルキルアリール系、さらには安息香酸エステル系、硫酸エステル系、アジピン酸エステル系、ポリエステル系、エポキシ化大豆油等の大豆油系、液状ポリマー系等が挙げられる。
【0014】
(その他の成分)
本発明のプラスチゾル組成物には、得られるゲル化膜や物品に柔軟性を付与することなどを目的として、酸無水物(B)以外に、重合体粒子(A)のエポキシ基と反応する求核体や求電子体を配合することもできる。
また、成分(B)の酸無水物基と成分(C)の水酸基との反応や、該反応により生成されるカルボキシル基と重合体粒子(A)のエポキシ基との反応を促進することを目的として、反応触媒を配合することもできる。
また、本発明のプラスチゾル組成物には、無機フィラーを配合することもできる。その具体例としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、バライタ、クレー、コロイダルシリカ、マイカ粉、珪砂、珪藻土、カオリン、タルク、ベントナイト、ガラス、酸化アルミニウム等が挙げられる。本発明の組成物では、酸無水物(B)と水酸基含有化合物(C)とを配合する構成を採用しているので、無機フィラーに対して表面処理を施すなどの対策を講じなくても、得られるゲル化膜や物品は良好な機械的物性を有するものとなる。
また、本発明のプラスチゾル組成物には、用途に応じて各種の添加剤や添加材を配合することができる。その具体例としては、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料、ミネラルターペン、ミネラルスピリット等の希釈剤、消泡剤、防黴剤、防臭剤、抗菌剤、界面活性剤、滑剤、紫外線吸収剤、香料、発泡剤、レベリング剤、接着剤等が挙げられる。
【0015】
[ゲル化膜]
本発明のゲル化膜は、以上の本発明のプラスチゾル組成物をゲル化した膜であり、例えば、本発明のプラスチゾル組成物を基材に塗布した後、得られた塗膜を加熱しゲル化することにより、本発明のゲル化膜を得ることができる。
本発明のプラスチゾル組成物を塗布する基材としては特に限定されないが、例えば、鉄鋼板、ステンレス鋼板、亜鉛メッキ鉄板、アルミニウム板、ブリキ板、銅板、黄銅板、リン青銅板、マグネシウム合金板、チタン板等の金属板や、スレート、モルタル、タイル、レンガ、コンクリート、ガラス等の無機系建材等が挙げられる。
また、ゲル化条件は特に限定されるものではないが、例えば、温度条件は70〜260℃の範囲、処理時間は30秒〜90分の範囲とすることにより、均一なゲル化膜を形成することができる。
【0016】
[物品]
本発明の物品は、上記の本発明のプラスチゾル組成物を用いて得られる物品である。
例えば、所定の形状の基材の表面に本発明のプラスチゾル組成物を用いてゲル化膜を形成した物品や、本発明のプラスチゾル組成物を成形した成形品、本発明のプラスチゾル組成物を用いて得られるゲル化膜からなるフィルム状物品等が挙げられる。
本発明の物品は、床材、自動車用アンダーコート材、自動車用ボディシーラー材、ゲル化膜で被覆された金属板や電線、電気絶縁性のゲル化膜で被覆された物品、壁紙、自動車内装表皮材等のフィルム状物品、雑貨、玩具、食品見本等の三次元形状の物品等として好適に利用できる。
【0017】
本発明のプラスチゾル組成物は、酸無水物(B)及び水酸基含有化合物(C)を配合する構成を採用しているので、本発明のプラスチゾル組成物を用いることにより、基材密着性や機械的強度が良好なゲル化膜や物品を提供することができる。本発明の組成物は特に無機フィラーを配合する場合に好適であり、無機フィラーに対してあらかじめ表面処理を施すなどの対策を講じなくても、機械的強度が良好なゲル化膜や物品が得られる。
また、本発明のプラスチゾル組成物では、酸無水物を単独で架橋剤として用いた場合のような架橋点間の短い架橋が起こりにくいので、柔軟性が良好なゲル化膜や物品が得られる。
また、本発明のプラスチゾル組成物は、非ハロゲン系重合体粒子であるアクリル系重合体粒子(A)を用いる構成を採用しているので、焼却時などに塩化水素ガスやダイオキシン等を排出する恐れがなく、環境面からも優れている。
このように、本発明のプラスチゾル組成物は、工業的利用価値が高く、環境面からも優れたものである。
【0018】
【実施例】
次に、本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(重合体粒子(A1)の調製)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌棒、滴下漏斗、冷却管を装備した2リットルの4つ口フラスコに、純水500gを入れ、30分間十分に窒素ガスをバブリングし、純水中の溶存酸素を窒素置換した。
次に、窒素バブリングを窒素フローに変えた後、メチルメタクリレート16.3g、及びn−ブチルメタクリレート12.5gを添加し、200rpmの攪拌速度で攪拌しながら80℃に昇温した。内温が80℃に達した時点で、10gの純水に溶解した過硫酸カリウム0.25gをフラスコ内に一度に添加し、重合を開始させた。その後、80℃にて攪拌を60分間継続し、シード粒子分散液を得た。なお、この重合は乳化剤を使用しないソープフリー重合である。
次いで、得られたシード粒子分散液に、メチルメタクリレート310.9g、n−ブチルメタクリレート189.1g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム5.0g、及び純水250.0gを混合攪拌し乳化したモノマー乳化液を5時間かけて滴下した。引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、重合体分散液を得た。
この重合体分散液を室温まで冷却した後、これをスプレードライヤによって噴霧乾燥して、アクリル系重合体微粒子(A1)を得た。
なお、スプレードライヤの乾燥条件は、入口温度170℃、出口温度75℃、アトマイザ回転数25000rpmとした。
【0019】
(重合体粒子(A2)の調製)
重合体粒子(A1)の調製と同様にシード粒子分散液を得た後、該シード粒子分散液に、メチルメタクリレート277.2g、n−ブチルメタクリレート211.8g、メタクリル酸11.0g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.50g、及び純水125.0gを混合攪拌し乳化したモノマー乳化液を2時間かけて滴下した。引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コア粒子の重合体分散液を得た。
次いで、得られた重合体分散液に、メチルメタクリレート431.9g、n−ブチルメタクリレート68.1g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.50g、及び純水125.0gを混合攪拌し乳化したモノマー乳化液を2時間かけて滴下した。引き続き80℃にて1時間攪拌を継続して、コアシェル型重合体分散液を得た。
このコアシェル型重合体分散液を室温まで冷却した後、これをスプレードライヤによって噴霧乾燥して、アクリル系重合体微粒子(A2)を得た。スプレードライヤの乾燥条件は、重合体粒子(A1)の調製と同様とした。
【0020】
(重合体粒子(A3)の調製)
滴下するモノマー乳化液のモノマー組成を変えた以外は重合体粒子(A2)と同様の方法で、エポキシ基を有するアクリル系重合体微粒子(A3)を調製した。
なお、コアを形成する際のモノマー組成をメチルメタクリレート256.9g及びn−ブチルメタクリレート243.1gとし、シェルを形成する際のモノマー組成をメチルメタクリレート369.0g、n−ブチルメタクリレート65.5g、及びグリシジルメタクリレート65.5gとした。
【0021】
調製した重合体粒子(A1)〜(A3)の組成を表1に示す。
【表1】
表中の各略号は、以下の化合物を示す。
MMA:メチルメタクリレート
n−BMA:n−ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
【0022】
(実施例1)
上記で得られた重合体粒子(A1)100質量部に対して、水酸基含有化合物(C)であるポリプロピレングリコール(旭電化工業(株)製、商品名:アデカポリエーテルP−700)100質量部に、酸無水物(B)である無水マレイン酸3質量部を溶解したものを添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行い、均一な本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(実施例2、3)
重合体粒子(A1)の代わりに重合体粒子(A2)又は(A3)を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(比較例1)
重合体粒子(A1)100質量部に対して、水酸基含有化合物(C)であるポリプロピレングリコール100質量部のみを添加し、酸無水物(B)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、プラスチゾル組成物を得た。
【0023】
(評価項目及び評価方法)
<ゲル化膜の基材密着性>
実施例1〜3、比較例1において得られたプラスチゾル組成物について、ゲル化膜の基材密着性を以下のようにして評価した。
基材として2枚のSPC鋼板を用い、得られたプラスチゾル組成物の塗膜を介して該2枚の基材を貼着した。この時、プラスチゾル組成物の塗膜の厚みが1mmになるように調節した。次いで、160℃のオーブン中で20分間加熱して該塗膜をゲル化させてゲル化膜を形成し、該ゲル化膜を介して2枚の基材を接着した。
25℃で24時間放置した後、JIS−K6850に基づいて引張せん断破壊試験を行った。試験後、ゲル化膜のSPC鋼板に対する密着状態を目視にて観察し、下記基準に基づいて評価した。
また、基材としてモルタル板を用いる以外は、前記と同様にしてゲル化膜を介して2枚の基材を接着し、モルタル板に対する密着状態を評価した。
判定基準:
○:基材とゲル化膜との界面での剥離はなく、ゲル化膜が材料破壊を起こしており、ゲル化膜は十分な基材密着性を有していた。
×:基材とゲル化膜との界面で剥離しており、ゲル化膜の基材密着性は不十分であった。
【0024】
(結果)
実施例1〜3、比較例1において調製したプラスチゾル組成物の配合成分及び評価結果を表2に示す。
表2に示すように、酸無水物(B)である無水マレイン酸と、水酸基含有化合物(C)であるポリプロピレングリコールを配合して、プラスチゾル組成物を調製した実施例1〜3において得られたゲル化膜は、鋼板、モルタル板の双方に対して良好な基材密着性を示した。
これに対して、水酸基含有化合物(C)であるポリプロピレングリコールを配合したが、酸無水物(B)を配合しなかった比較例1において得られたゲル化膜は、鋼板、モルタル板の双方について、基材との界面で剥離が見られ、基材密着性が不良であった。
【0025】
【表2】
表中の略号は、以下の化合物を示す。
PPG:ポリプロピレングリコール
【0026】
(実施例4)
上記で得られた重合体粒子(A1)100質量部に対し、水酸基含有化合物(C)である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(協和発酵工業(株)製、商品名:キョーワノールM)120質量部に、酸無水物(B)である無水マレイン酸3質量部を溶解したもの、及び無機フィラーである炭酸カルシウム(清水工業(株)製、商品名:LS−30)360質量部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行い、均一な本発明のプラスチゾル組成物を得た。
【0027】
(実施例5)
水酸基含有化合物(C)として、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートの代わりにポリプロピレングリコールを用いた以外は実施例4と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(実施例6、7)
重合体粒子(A1)の代わりに重合体粒子(A2)又は(A3)を用いた以外は実施例5と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(実施例8)
無水マレイン酸の配合量を1.5質量部とした以外は実施例7と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(実施例9)
無水マレイン酸の配合量を4.5質量部とした以外は実施例7と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
(実施例10、11)
酸無水物(B)として無水マレイン酸の代わりに無水コハク酸又はテトラヒドロフタル酸無水物を用いた以外は実施例7と同様にして、本発明のプラスチゾル組成物を得た。
【0028】
(実施例12)
上記で得られた重合体粒子(A3)100質量部に対し、水酸基含有化合物(C)であるポリプロピレングリコール120質量部に、酸無水物(B)である無水マレイン酸3質量部を溶解したもの、エポキシ基と反応する求核体である3,5,5−トリメチルヘキサン酸5質量部、反応触媒である1,2−ジメチルイミダゾール0.5質量部、及び無機フィラーである炭酸カルシウム360質量部を添加し、ディスパーミキサーにて混合攪拌し、さらに減圧脱泡を行い、均一な本発明のプラスチゾル組成物を得た。
【0029】
(比較例2)
上記で得られた重合体粒子(A1)100質量部に対し、水酸基含有化合物(C)である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート120質量部、及び無機フィラーである炭酸カルシウム360質量部を添加し、酸無水物(B)を配合しなかった以外は実施例4と同様にして、均一なプラスチゾル組成物を得た。
(比較例3)
水酸基含有化合物(C)として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートの代わりにポリプロピレングリコールを用いた以外は、比較例2と同様にしてプラスチゾル組成物を得た。
【0030】
(評価項目及び評価方法)
<ゲル化膜の機械的強度>
実施例4〜12、比較例2、3において得られたプラスチゾル組成物について、ゲル化膜の機械的強度を以下のようにして評価した。
得られたプラスチゾル組成物をテフロン(登録商標)コーティングした鉄板上に2mm厚で塗布した後、160℃のオーブン中で20分間加熱してゲル化させ、ゲル化膜を形成した。得られたゲル化膜を基材から剥離し、ダンベル形状2号形に裁断して試験片とし、JIS−K7113に従って、引張破壊強さの測定を行った。測定条件は、引張速度200mm/分、ロードセル定格980N、環境温度25℃とした。測定結果から下記基準に基づいて評価した。
判定基準:
◎:引張破壊強さが2.0MPa以上であり、機械的強度に優れていた。
○:引張破壊強さが1.0MPa以上2.0MPa未満であり、十分な機械的強度を有していた。
×:引張破壊強さが1.0MPa未満であり、機械的強度が不十分であった。
【0031】
(結果)
実施例4〜12、比較例2、3において調製したプラスチゾル組成物の主な配合成分及び評価結果を表3に示す。
酸無水物(B)として無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロフタル酸無水物のうちいずれかを配合し、水酸基含有化合物(C)として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート又はポリプロピレングリコールを配合し、無機フィラーとして炭酸カルシウムを配合した実施例4〜12において得られたゲル化膜の引張破壊強さは1.2〜6.0MPaであり、いずれも良好な機械的強度を示した。
特に、エポキシ基を有する重合体粒子(A3)を用いた実施例7〜12において得られたゲル化膜の引張破壊強さは2.5〜6.0MPaであり、機械的強度が極めて良好であった。
これに対して、水酸基含有化合物(C)である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート又はポリプロピレングリコールを配合したが、酸無水物(B)を配合しなかった比較例2、3において得られたゲル化膜は、引張破壊強さが0.5MPa以下であり、機械的強度が極めて不良であった。
以上の結果から、酸無水物(B)と水酸基含有化合物(C)とを配合することにより、無機フィラーを配合する場合においても、機械的強度が良好なゲル化膜が得られることが判明した。
【0032】
【表3】
表中の各略号は、以下の化合物を示す。
PPG:ポリプロピレングリコール
TMPDMB:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
【0033】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、環境上の問題がなく、かつ、得られるゲル化膜や物品の柔軟性を損なうことなく、これらの基材密着性や機械的物性の向上を図ることが可能なプラスチゾル組成物を提供することができる。また、このプラスチゾル組成物を用いることにより、柔軟性が良好であると共に、基材密着性や機械的物性が良好なゲル化膜や物品を提供することができる。
Claims (7)
- アクリル系重合体粒子(A)を可塑剤に分散させたプラスチゾル組成物において、酸無水物(B)及び水酸基含有化合物(C)を含有することを特徴とするプラスチゾル組成物。
- 水酸基含有化合物(C)が、ポリアルキレングリコール及び/又はポリアルキレングリコールの末端に存在する水酸基の一部を他の官能基に置換したポリアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチゾル組成物。
- 水酸基含有化合物(C)が可塑剤として配合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2にプラスチゾル組成物。
- アクリル系重合体粒子(A)がエポキシ基を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のプラスチゾル組成物。
- さらに、無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のプラスチゾル組成物。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のプラスチゾル組成物をゲル化した膜であることを特徴とするゲル化膜。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のプラスチゾル組成物を用いて得られたことを特徴とする物品。
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