JP4031253B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アンテナ装置に関し、特に、通信/レーダ等に好適な、直交する2つの偏波を放射する直交偏波共用マイクロストリップアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、従来の直交偏波共用マイクロストリップアンテナを示す図であり、例えば特開2000―312112号公報に示されたものである。
図において、1は板状の金属導体からなる導体パッチ、2は金属導体からなる地導体、3は誘電体基板、5aは例えば垂直偏波の電波を放射するために導体パッチ1に給電する給電点、5bは垂直偏波と直交する水平偏波の電波を放射するために導体パッチ1に給電する給電点、6は導体パッチ中心である。
【0003】
また、図13は、従来の2点給電円偏波励振のマイクロストリップアンテナを示す図であり、例えば特開平1−284104号公報に示されたものである。
図において、32aおよび32bは給電点であり、33は給電点32aと給電点32bのなす角度で90度以上の角度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図12のように構成された従来の直交偏波共用マイクロストリップアンテナにおいては、給電点5aは導体パッチ中心6を通り、垂直偏波に平行な軸上に設けられており、給電点5bは導体パッチ中心6を通り、水平偏波に平行な軸上に設けられていた。すなわち、給電点5aと導体パッチ中心6を通る軸と、給電点5bと導体パッチ中心6を通る軸とは直交していた。上記のような位置に給電点を設けた場合、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間に高次モードによる相互結合が生じる。その結果、所望の直線偏波と直交する偏波、すなわち交差偏波特性が劣化するという問題点があった。
【0005】
また、上記2つの給電点間の相互結合による放射特性劣化を改善するものとして、図13に示すマイクロストリップアンテナが従来技術としてある。この従来のマイクロストリップアンテナは、2つの給電点オフセット角度をずらし給電点間のアイソレーション値を下げることにより円偏波特性を改善するものであるが、単一の円偏波に対する特性改善であり、直交する2つ直線偏波を共用したときの交差偏波改善を目的にしていないという問題があった。そのため、所望の直交する2つ直線偏波の方向と2つの給電点の位置関係が明らかになっていないという問題点があった。
【0006】
この発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので,直交偏波の給電点間の相互結合により生じた交差偏波を相殺する位置に給電点を定めることにより、交差偏波発生を抑制した直交偏波共用マイクロストリップアンテナを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの第1の辺から上記誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するため第1のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するため第2のマイクロストリップ線路とを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないものである。
【0008】
請求項2の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路とを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行でないものである。
【0009】
請求項3の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の垂直偏波給電用スロットと、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の水平偏波給電用スロットと、上記地導体の第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記垂直偏波給電用スロットとクロスして上記垂直偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第1の辺まで、上記垂直偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側とは反対側の面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、上記水平偏波給電用スロットとクロスして上記水平偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第2の辺まで、上記水平偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側とは反対側の面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路とを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記垂直偏波給電用スロットと第1のマイクロストリップ線路のクロス点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記水平偏波給電用スロットと第2のマイクロストリップ線路のクロス点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と垂直でないものである。
【0010】
請求項4の発明に係るアンテナ装置は、上記垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットとをそれぞれ上記給電パッチの中心方向へ中心を越える位置まで伸延させ、伸延させた垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットを十文字に重ねあわせることによりクロススロットとしたものである。
【0011】
請求項5の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸は、それぞれ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸と平行であり、上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記水平偏波軸および上記垂直偏波軸と平行でないものである。
【0012】
請求項6の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチの第1の辺から上記第1の誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記第1の誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でなく、上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないものである。
【0013】
請求項7の発明に係るアンテナ装置は、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、上記給電パッチと上記地導体を短絡し金属導体からなる短絡導体とを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、かつ上記給電パッチと短絡導体との接続点に短絡点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行であり、上記垂直偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないものである。
【0014】
請求項8の発明に係るアンテナ装置は、上記第1の同軸線路に接続された第1の出力端子と、上記第2の同軸線路に接続された第2の出力端子とを有し、上記第1及び第2の出力端子から上記垂直偏波給電点及び水平偏波給電点に等振幅かつ位相差が+90度あるいは−90度の信号を供給する円偏波発生回路をさらに備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、アンテナ装置として直交偏波共用マイクロストリップアンテナを例にとり、図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図1(a)はその斜視図、図1(b)はその正面図である。
図において、1は板状の金属導体からなる給電パッチとしての導体パッチであり、ここでは例えば正方形の方形パッチとする。2は金属導体からなる地導体、3は誘電体基板である。4aは方形パッチ1から第1の直線偏波の電波である垂直偏波を放射させるための第1の給電回路としての垂直偏波給電回路であり、ここでは例えば誘電体基板3上に形成されたマイクロストリップ線路とする。4bは方形パッチ1から垂直偏波と直交する第2の直線偏波の電波である水平偏波を放射させるための第2の給電回路としての水平偏波給電回路であり、ここでは例えば誘電体基板3上に形成されたマイクロストリップ線路とする。
【0017】
5aは方形パッチ1と垂直偏波給電回路4aとの接続点である第1の給電点としての垂直偏波給電点、5bは方形パッチ1と水平偏波給電回路4bとの接続点である第2の給電点としての水平偏波給電点である。6は方形パッチ中心であり、7aは方形パッチ中心6を通り、垂直偏波と平行な垂直偏波軸であり、7bは方形パッチ中心6を通り、水平偏波と平行な水平偏波軸である。8aは垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を通る垂直偏波給電軸、8bは水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を通る水平偏波給電軸である。垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きく、かつ垂直偏波給電軸8aおよび水平偏波給電軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではないものとする。
【0018】
以上のように構成された直交偏波共用マイクロストリップアンテナでは、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制することが可能である。
以下にその原理を、図2に基づいて説明する。
【0019】
まず、上記角度9が90度の場合、すなわち垂直偏波軸7aと垂直偏波給電軸8a、水平偏波軸7bと水平偏波給電軸8bがそれぞれ一致する従来の直交偏波共用マイクロストリップアンテナにおいて垂直偏波の電波を給電した時を考える。このとき方形パッチ1上に流れる電流の様子を示したのが図2(a)である。つまり、この場合所望の垂直偏波を発生させるために方形パッチ1上に垂直偏波電流10が流れる。しかし、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により方形パッチ上には相互結合量に相当する水平偏波電流11があたかも水平偏波給電点5bから給電されたように流れる。この給電点間の相互結合により生じた水平偏波電流11により水平偏波、すなわち所望の垂直偏波にとっては交差偏波が発生する。
【0020】
ここで、図2(b)に示すように、垂直偏波給電軸8aが垂直偏波軸7aと平行でなく、かつ角度9が90度よりも大きくなるように垂直偏波給電点5aを摂動させることを考える。この場合上記垂直偏波給電点から給電すると、方形パッチ1上には垂直偏波電流10に加え、新たに水平偏波電流12が流れる。水平偏波電流12と水平偏波電流11は互いに逆向きであるので、これらが打ち消しあうことにより交差偏波の発生を抑制することが可能である。
【0021】
以上のことは水平偏波給電点5bから給電した場合も同じである。すなわち、垂直偏波給電軸8aが垂直偏波軸7aと平行でなく、かつ水平偏波給電軸8bが水平偏波軸7bと平行ではないものとし、なおかつ垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きいものとすることにより、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0022】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図3(a)はその斜視図、図3(b)はその正面図、図3(c)は図3(b)中のA−A’断面図である。
図において、13aは方形パッチ1から垂直偏波を放射させるための垂直偏波給電回路であり、ここでは例えば同軸線路とする。13bは方形パッチ1から上記垂直偏波と直交する水平偏波を放射させるための水平偏波給電回路であり、ここでは例えば同軸線路とする。また、図に示すように、同軸線路13aおよび13bの内導体は、それぞれ垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bにおいて方形パッチ1と接続されており、同軸線路13aおよび13bの外導体は地導体2と接続されている。さらに、垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きく、かつ垂直偏波給電軸8aおよび水平偏波給電軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、すなわちそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。
【0023】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナでは、上記実施の形態1と同じく、垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きく、かつ垂直偏波給電軸8aおよび水平偏波給電軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではないので、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0024】
実施の形態3.
図4および図5は、この発明の実施の形態3による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図4(a)はその正面透視図、図4(b)は図4(a)中のA−A’断面図、図5はその地導体透視図である。
図において、14aは地導体2の背面に設けられ、方形パッチ1から垂直偏波を放射させるための垂直偏波給電回路であり、ここでは例えばマイクロストリップ線路とする。14bは地導体2の背面に設けられ、方形パッチ1から垂直偏波と直交する水平偏波を放射させるための水平偏波給電回路であり、ここでは例えばマイクロストリップ線路とする。
【0025】
15aは方形パッチ1と垂直偏波給電回路14aを垂直偏波給電点5aにおいて電磁結合させるために地導体2に設けられた垂直偏波給電用スロットであり、15bは方形パッチ1と上記水平偏波給電回路14bを水平偏波給電点5bにおいて電磁結合させるために地導体2に設けられた水平偏波給電用スロット、16はマイクロストリップ線路14aおよび14bを形成するための誘電体基板である。また、図に示すように、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸17aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸17bとのなす角度18は90度よりも小さく、かつ軸17aおよび軸17bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと垂直ではない、すなわち所望の垂直偏波および所望の水平偏波と垂直ではないものとする。
【0026】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナにおいて、垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bの摂動方向と上記方形パッチ1の相対的な位置関係は、上記実施の形態1あるいは2と同じである。したがって、本実施の形態においても図2記載の原理により交差偏波の発生を抑制することができる。すなわち、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0027】
実施の形態4.
図6および図7は、この発明の実施の形態4による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図6(a)はその正面透視図、図6(b)は図6(a)中のA−A'断面図、図7はその地導体透視図である。
図において、19は方形パッチ1と垂直偏波給電回路14aを垂直偏波給電点5aにおいて電磁結合させ、かつ方形パッチ1と水平偏波給電回路14bを水平偏波給電点5bにおいて電磁結合させるために地導体2に設けられた十文字状のクロススロットである。また、図に示すように、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸17aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸17bとのなす角度18は90度よりも小さく、かつ軸17aおよび軸17bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと垂直ではないものとする。
【0028】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナでは、上記実施の形態3と同じく、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸16aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸16bとのなす角度は90度よりも小さく、かつ軸16aおよび軸16bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと垂直ではないので、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0029】
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図8(a)はその斜視図、図8(b)はその正面透視、図8(c)は図8(b)中のA−A’断面図である。
図において、20は方形パッチ1上方に設けられた無給電パッチ、21は無給電パッチ20を形成するための誘電体基板、22は無給電パッチ中心、23aは垂直偏波給電点5aと無給電パッチ中心22を結ぶ軸、23bは水平偏波給電点5bと無給電パッチ中心22を結ぶ軸である。また、図に示すように、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸8aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸8bのなす角度は90度であり、かつ軸8aおよび軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行である、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行であるものとする。なおかつ垂直偏波給電点5aと無給電パッチ中心22を結ぶ軸23aと水平偏波給電点5bと無給電パッチ中心23bを結ぶ軸23bのなす角度24は90度よりも大きく、かつ軸23aおよび軸23bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。
【0030】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナにおいて、垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bと無給電パッチ20の摂動方向との相対的な位置関係は、実施の形態1あるいは2と同じである。したがって、本実施の形態においても、図2記載の原理により交差偏波の発生を抑制することができる。すなわち、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0031】
実施の形態6.
図9は、この発明の実施の形態6による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図9(a)はその斜視図、図9(b)はその正面透視図である。
本実施の形態では、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸8aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸8bのなす角度は90度よりも大きく、かつ軸8aおよび軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。なおかつ垂直偏波給電点5aと無給電パッチ中心22を結ぶ軸23aと水平偏波給電点5bと無給電パッチ中心23bを結ぶ軸23bのなす角度24は90度よりも大きく、かつ軸23aおよび軸23bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。
【0032】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナにおいて、垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bと無給電パッチ20の摂動方向との相対的な位置関係は、上記実施の形態1と同じである。したがって、本実施の形態においても、図2記載の原理により交差偏波の発生を抑制することができる。すなわち、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0033】
また、無給電パッチ20を上記実施の形態2から4のいずれかに記載の給電パッチ1上方に設けた場合においても垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bと無給電パッチ20の摂動方向との相対的な位置関係は、上記実施の形態1と同じである。したがって、本実施の形態においても、図2記載の原理により交差偏波の発生を抑制することができる。すなわち、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0034】
実施の形態7.
図10は、この発明の実施の形態7による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図10(a)はその斜視図、図10(b)はその正面透視、図10(c)は図10(b)中のA−A’断面図である。
図において、25は方形パッチ1と地導体2を短絡する短絡点、26aは垂直偏波給電点5aと短絡点25を結ぶ軸、26bは水平偏波給電点5bと短絡点25を結ぶ軸、27は方形パッチ1と地導体2を短絡し金属導体からなる短絡導体である。また、図に示すように、垂直偏波給電点5aと方形パッチ中心6を結ぶ軸8aと水平偏波給電点5bと方形パッチ中心6を結ぶ軸8bのなす角度は90度であり、かつ軸8aおよび軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行である、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行であるものとする。なおかつ垂直偏波給電点5aと短絡点25を結ぶ軸26aと水平偏波給電点5bと短絡点25を結ぶ軸26bのなす角度28は90度よりも小さく、かつ軸26aおよび軸26bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、つまりそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。
【0035】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナにおいて、図に示す位置に短絡点を設けると、そこでの電界を強制的に零とする電界があらたに生じる。短絡点が方形パッチ中心6を挟んで、垂直偏波給電点5aおよび水平偏波給電点5bと反対側に有るため、この新たに生じた電界は、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる電界と逆向きとなる。したがって、垂直偏波給電点5aと水平偏波給電点5bとの間の相互結合により生じる交差偏波を抑制する効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0036】
実施の形態8.
図11は、この発明の実施の形態8による直交偏波共用マイクロストリップアンテナの構成を説明するための図であって、図11(a)はその正面図、図11(b)は図11(a)中のA−A’断面図である。
図において、29は円偏波発生回路であり、30aおよび30bはそれぞれ円偏波発生回路29の入力端子、31a、31bはそれぞれ円偏波発生回路29の出力端子である。円偏波発生回路の特性としては、入力端子30aに電波を入力すると、出力端子31aおよび31bから等振幅かつ位相差が+90°の電波が出力され、入力端子30bに電波を入力すると、出力端子31aおよび31bから等振幅かつ位相差が−90°の電波が出力されるものとする。また、図に示すように、出力端子31aと垂直偏波給電回路13aが接続され、出力端子31bと垂直偏波給電回路13bが接続されているものとする。さらに、図に示すように、垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きく、かつ垂直偏波給電軸8aおよび水平偏波給電軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではない、すなわちそれぞれ所望の垂直偏波および所望の水平偏波と平行ではないものとする。
【0037】
以上のように構成された直交偏波共用のマイクロストリップアンテナにおいては、垂直偏波給電回路13aにより給電される電波と水平偏波給電回路13bにより給電される電波は等振幅かつ位相差+90度あるいは−90度なので、方形パッチ1からは左旋円偏波あるいは右旋円偏波が放射される。さらに、垂直偏波給電軸8aと水平偏波給電軸8bのなす角度9は90度よりも大きく、かつ垂直偏波給電軸8aおよび水平偏波給電軸8bはそれぞれ垂直偏波軸7aおよび水平偏波軸7bと平行ではないので、上記左旋円偏波あるいは右旋円偏波の垂直偏波成分および水平偏波成分は交差偏波が抑制された良好な直線偏波となる。したがって、低交差偏波な左旋円偏波あるいは右旋円偏波を得る効果がある。また、交差偏波抑制のための特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの第1の辺から上記誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するため第1のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するため第2のマイクロストリップ線路とを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないので、交差偏波発生を抑制し、また、この交差偏波発生の抑制に特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0040】
また、請求項2の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路とを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行でないので、交差偏波発生の抑制、アンテナの構成の簡略化に寄与できるという効果がある。
【0041】
また、請求項3の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の垂直偏波給電用スロットと、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の水平偏波給電用スロットと、上記地導体の第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記垂直偏波給電用スロットとクロスして上記垂直偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第1の辺まで、上記垂直偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側とは反対側の面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、上記水平偏波給電用スロットとクロスして上記水平偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第2の辺まで、上記水平偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側とは反対側の面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路とを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記垂直偏波給電用スロットと第1のマイクロストリップ線路のクロス点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記水平偏波給電用スロットと第2のマイクロストリップ線路のクロス点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と垂直でないので、交差偏波発生を抑制し、また、この交差偏波発生の抑制に特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0042】
また、請求項4の発明によれば、上記垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットとをそれぞれ上記給電パッチの中心方向へ中心を越える位置まで伸延させ、伸延させた垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットを十文字に重ねあわせることによりクロススロットとしたので、交差偏波発生の抑制、アンテナの構成の簡略化に寄与できるという効果がある。
【0043】
また、請求項5の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸は、それぞれ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸と平行であり、上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記水平偏波軸および上記垂直偏波軸と平行でないので、交差偏波発生を抑制し、また、この交差偏波発生の抑制に特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0044】
また、請求項6の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチの第1の辺から上記第1の誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記第1の誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でなく、上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないので、交差偏波発生の抑制、アンテナの構成の簡略化に寄与できるという効果がある。
【0045】
また、請求項7の発明によれば、板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、金属導体からなる地導体と、上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、上記給電パッチと上記地導体を短絡し金属導体からなる短絡導体とを備え、上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、かつ上記給電パッチと短絡導体との接続点に短絡点を設け、上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行であり、上記垂直偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でないので、交差偏波発生を抑制し、また、この交差偏波発生の抑制に特別な回路などを必要としないため、アンテナの構成が簡易なものになるという効果がある。
【0046】
さらに、請求項8の発明によれば、上記第1の同軸線路に接続された第1の出力端子と、上記第2の同軸線路に接続された第2の出力端子とを有し、上記第1及び第2の出力端子から上記垂直偏波給電点及び水平偏波給電点に等振幅かつ位相差が+90度あるいは−90度の信号を供給する円偏波発生回路をさらに備えたので、交差偏波発生の抑制、アンテナの構成の簡略化に寄与でき、また、低交差偏波な左旋円偏波あるいは右旋円偏波を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の原理を説明するための図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態4によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態6によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態7によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態8によるアンテナ装置を示す構成図である。
【図12】 従来の直交偏波共用マイクロストリップアンテナを示す構成図図である。
【図13】 従来の2点給電円偏波励振のマイクロストリップアンテナを示す構成図である。
【符号の説明】
1 方形パッチ(導体パッチ)、2 地導体、3,16 誘電体基板、4a,14a マイクロストリップ線路(垂直偏波給電回路)、4b,14b マイクロストリップ線路(水平偏波給電回路)、5a 垂直偏波給電点、5b 水平偏波給電点、6 方形パッチ中心、7a 垂直偏波軸、7b 水平偏波軸、8a 垂直偏波給電軸、8b 水平偏波給電軸、13a 垂直偏波給電用同軸線路、13b 水平偏波給電用同軸線路、15a 垂直偏波給電用スロット、15b 水平偏波給電用スロット、17a 垂直偏波給電点と方形パッチ中心を結ぶ軸、17b 水平偏波給電点と方形パッチ中心を結ぶ軸、19 クロススロット、25短絡点、26a 垂直偏波給電点と短絡点を結ぶ軸、26b 水平偏波給電点と短絡点を結ぶ軸、27 短絡導体、29 円偏波発生回路、30a,30b 入力端子、31a,31b 出力端子。

Claims (8)

  1. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、
    上記給電パッチの第1の辺から上記誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するため第1のマイクロストリップ線路と、
    上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するため第2のマイクロストリップ線路とを備え、
    上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路とを備え、
    上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  3. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、
    上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の垂直偏波給電用スロットと、
    上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と垂直に、上記給電パッチと積層方向で重なるように上記地導体に設けられた矩形状の水平偏波給電用スロットと、
    上記地導体の第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、
    上記垂直偏波給電用スロットとクロスして上記垂直偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第1の辺まで、上記垂直偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側と は反対側の面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、
    上記水平偏波給電用スロットとクロスして上記水平偏波給電用スロットから上記第2の誘電体基板の第2の辺まで、上記水平偏波軸と平行に上記第2の誘電体基板の地導体側とは反対側の面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路とを備え、
    上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記垂直偏波給電用スロットと第1のマイクロストリップ線路のクロス点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路とを電磁結合させる上記水平偏波給電用スロットと第2のマイクロストリップ線路のクロス点に水平偏波給電点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と垂直でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  4. 上記垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットとをそれぞれ上記給電パッチの中心方向へ中心を越える位置まで伸延させ、伸延させた垂直偏波給電用スロットと水平偏波給電用スロットを十文字に重ねあわせることによりクロススロットとした
    ことを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。
  5. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第1の誘電体基板と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が第1の誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、
    上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、
    上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、
    上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸は、それぞれ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸と平行であり、
    上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記水平偏波軸および上記垂直偏波軸と平行でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  6. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、
    上記給電パッチの第1の辺から上記第1の誘電体基板の第1の辺まで、上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、垂直偏波の電波を放射するための第1のマイクロストリップ線路と、
    上記給電パッチの第1の辺と直交する第2の辺から上記第1の誘電体基板の第2の辺まで、上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行に上記第1の誘電体基板の一面に設けられ、水平偏波の電波を放射するための第2のマイクロストリップ線路と、
    上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記給電パッチの第1の誘電体基板側とは反対側の面に設けられた方形の第2の誘電体基板と、
    上記給電パッチよりも小さく、中心が上記給電パッチの中心からずれて、上記第2の誘電体基板の給電パッチ側とは反対側の面に設けられた方形の無給電パッチとを備え、
    上記給電パッチと第1のマイクロストリップ線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2のマイクロストリップ線路との接続点に水平偏波給電点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でなく、
    上記垂直偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記無給電パッチの中心を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも大きく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  7. 板状の金属導体からなる正方形の給電パッチと、
    金属導体からなる地導体と、
    上記給電パッチが一面に設けられ、上記地導体が一面とは反対側の他面の全面に設けられた方形の誘電体基板と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の所定箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の所定箇所に外導体が接続され、垂直偏波の電波を放射するための第1の同軸線路と、
    上記給電パッチの誘電体基板側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に内導体が誘電体基板を貫通して接続され、上記地導体の誘電体基板側の面と反対側の面の上記所定箇所とは異なる別の箇所に外導体が接続され、水平偏波の電波を放射するための第2の同軸線路と、
    上記給電パッチと上記地導体を短絡し金属導体からなる短絡導体とを備え、
    上記給電パッチと第1の同軸線路との接続点に垂直偏波給電点を設けるとともに、上記給電パッチと第2の同軸線路との接続点に水平偏波給電点を設け、かつ上記給電パッチと短絡導体との接続点に短絡点を設け、
    上記垂直偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ垂直偏波給電軸と上記水平偏波給電点と上記給電パッチの中心を結ぶ水平偏波給電軸のなす角度が90度であり、かつ上記垂直偏波給電軸および上記水平偏波給電軸はそれぞれ上記給電パッチの中心を通り垂直偏波と平行な垂直偏波軸および上記給電パッチの中心を通り水平偏波と平行な水平偏波軸と平行であり、
    上記垂直偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第1の軸と上記水平偏波給電点と上記短絡点を結ぶ第2の軸のなす角度が90度よりも小さく、かつ上記第1の軸および上記第2の軸はそれぞれ上記垂直偏波軸および上記水平偏波軸と平行でない
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  8. 上記第1の同軸線路に接続された第1の出力端子と、上記第2の同軸線路に接続された第2の出力端子とを有し、上記第1及び第2の出力端子から上記垂直偏波給電点及び水平偏波給電点に等振幅かつ位相差が+90度あるいは−90度の信号を供給する円偏波発生回路をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
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