JP4031249B2 - 傾斜部高速エスカレーター - Google Patents

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    • B66B23/028Driving gear with separate drive chain or belt that engages directly the carrying surface chain

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  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、中間傾斜部における踏段の移動速度が上側乗降口部及び下側乗降口部における踏段の移動速度よりも速い傾斜部高速エスカレーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は例えば特開昭51−116586号公報に示された従来の傾斜部高速エスカレーターの要部を示す側面図である。図において、主枠1には、無端状に連結され循環移動される複数の踏段2が設けられている。各踏段2は、踏板3、踏板3の下段側一端部に屈曲形成されているライザー4、踏板3の幅方向に延びる駆動ローラ軸5、駆動ローラ軸5を中心として回転可能な一対の駆動ローラ6、駆動ローラ軸5に平行に延びる追従ローラ軸7、及び追従ローラ軸7を中心として回転可能な一対の追従ローラ8を有している。
【0003】
互いに隣接する踏段2の駆動ローラ軸5は、一対のリンク機構9により互いに連結されている。各リンク機構9には、補助ローラ10が設けられている。
【0004】
主枠1には、踏段2の循環路を形成し駆動ローラ6を案内する一対の駆動レール11、追従ローラ7を案内し踏段2の姿勢を制御するための一対の追従レール12、及び補助ローラ10を案内し隣接する踏段2の間隔を変化させるための一対の補助レール13が設けられている。
【0005】
このような従来の傾斜部高速エスカレーターでは、補助レール13の形状に応じて駆動ローラ軸5に対して補助ローラ10が変位されることにより、リンク機構9が屈伸するように変態され、隣接する駆動ローラ軸5の間隔が変化される。これにより、踏段2の移動速度が循環路内の位置に応じて変化される。即ち、上側及び下側乗降口部では低速運行され、中間傾斜部では高速運行される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された従来の傾斜部高速エスカレーターにおいては、ライザー4が平面状の形状を有しているのに対して、変速領域の補助レール13の形状が滑らかな円弧状になっている。このため、互いに隣接する踏段2の段差が変化する過程で、踏板3の端部が、上段側に隣接する踏段2のライザー4の表面に沿う軌跡で変位せず、ライザー4と干渉したり、ライザー4との間に隙間が生じるなどの問題があった。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、隣接する踏段の段差が変化する過程で、隣接する踏段のライザーに踏板が干渉したり、ライザーと踏板との間に隙間が生じたりするのを防止することができる傾斜部高速エスカレーターを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上側乗降口部と上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が−R+√(R −X )≦Y<0であるとき、上側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X=−X+√(−2R・Y−Y )、Y=R、X=X+X、及びY=Y+Yで表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ}、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されている。
【0009】
また、この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、中間傾斜部の斜度をα、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上側乗降口部と上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲がRcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X )であるとき、上側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X=[−p+√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)、Y=√(R −X1 )、X=X+X、及びY=Y+Y(ただし、p=X/Y、q=(X +Y )/2Y)で表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ})、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されているものである。
【0010】
また、この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、中間傾斜部の斜度をα、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上側乗降口部と上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が−Xtanα≦Y<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}であるとき、上側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X=[−ps−√{(ps)−(p +1)(s−R)}]/(p +1)、Y=√(R −X1 )、X=X+X、及びY=Y+Y(ただし、p=−tanα、q=R(cosα+sinα・tanα)、s=p+q−Y)で表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ})、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されているものである。
【0011】
また、この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、下曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の下側乗降口部と下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が−R+√(R −X )≦Y<0であるとき、下側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X=−√(2R・Y−Y )、Y=−√(R −X1 )、X=X+X、及びY=Y+Yで表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ})、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されているものである。
【0012】
また、この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、下曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、中間傾斜部の斜度をα、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の下側乗降口部と下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲がRcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X )であるとき、下側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X=[−p−√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)、Y=−√(R −X1 )、X=X+X、及びY=Y+Y(ただし、p=X/Y、q=(X +Y )/2Y)で表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ})、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されているものである。
【0013】
また、この発明に係る傾斜部高速エスカレーターは、主枠、主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上側乗降口部と下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する上曲部と、下側乗降口部と中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、駆動ローラ軸と、駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され循環路に沿って循環移動される複数の踏段、駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び主枠に設けられ、補助ローラの移動を案内しリンク機構を屈伸動作させ、踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レールを備え、隣接する駆動ローラ軸の軸心が下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、下曲部における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、中間傾斜部の斜度をα、駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の下側乗降口部と下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が−Xtanα≦Y<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}であるとき、下側変速部における隣接する駆動ローラの相対位置と、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式X={−(p+p+X)+√A}/(p +1)、A=(p+p+X)−(p +1){(q+Y)−R +X }、Y=p+q=X+X、及びY=Y+Y(ただし、p=−tanα、q=−R(cosα+sinα・tanα))で表され、リンク連結点の位置は、式X=X+Lcos{β−γ})、及びY=Y+Lsin{β−γ}(ただし、β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、W=√{(X−X+(Y−Y}、X:リンク連結点の水平方向の座標、Y:リンク連結点の垂直方向の座標、L:上段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ、L:下段側の駆動ローラ軸の軸心からリンク連結点までの長さ)により設定されているものである。
【0014】
また、第1のリンクは、その一部が屈曲した形状を有しており、隣接する駆動ローラの相対位置から、補助ローラの軸心の位置は、式X=X+Vcos{β−γ−δ}、及びY=Y+Vsin{β−γ−δ}(ただし、V=√(L +L −2Lcosθ)、δ=sin−1(Lsinθ/V)、X:補助ローラの軸心の水平方向の座標、Y:補助ローラの軸心の垂直方向の座標、L:リンク連結点から補助ローラの軸心までの長さ、θ:上段側の駆動ローラ軸の軸心とリンク連結点とを結ぶ線分と、補助ローラの軸心とリンク連結点とを結ぶ線分とのなす角度の大きさ)により設定されている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による傾斜部高速エスカレーターを示す側面図である。図において、図において、主枠1には、無端状に連結された複数の踏段2が設けられている。踏段2は、駆動ユニット14により駆動され、循環移動される。主枠1には、踏段2の循環路を形成する一対の駆動レール21、踏段2の姿勢を制御するための一対の追従レール22、及び隣接する踏段2の間隔を変化させるための一対の補助レール23が設けられている。
【0016】
駆動レール21により形成される踏段2の循環路は、往路側区間、帰路側区間、上側反転部及び下側反転部を有している。また、循環路の往路側区間は、水平な上側乗降口部(上側水平部)A、上側変速部である上曲部B、傾斜角度が一定の中間傾斜部(一定傾斜部)C、下側変速部である下曲部D、及び水平な下側乗降口部(下側水平部)Eを含んでいる。
【0017】
中間傾斜部Cは、上側乗降口部Aと下側乗降口部Eとの間に位置している。上曲部Bは、上側乗降口部Aと中間傾斜部Cとの間に位置している。下曲部Dは、下側乗降口部Eと中間傾斜部Cとの間に位置している。
【0018】
図2は図1の上側反転部付近を拡大して示す側面図である。各踏段2は、乗客を乗せる踏板3、踏板3の下段側端部に屈曲形成されたライザー4、踏板3の幅方向に沿って延びる駆動ローラ軸5、駆動ローラ軸5を中心として回転自在な一対の駆動ローラ6、駆動ローラ軸5と平行に延びる追従ローラ軸7、及び追従ローラ軸7を中心として回転自在な一対の追従ローラ8を有している。駆動ローラ6は、駆動レール21に沿って転動する。追従ローラ8は、追従レール22に沿って転動する。
【0019】
互いに隣接する踏段2の駆動ローラ軸5は、一対のリンク機構(屈折リンク)24により互いに連結されている。各リンク機構24は、第1及び第2のリンク25,26を有している。
【0020】
第1のリンク25の一端部は、駆動ローラ軸5に回動自在に連結されている。第1のリンク25の他端部には、回転自在の補助ローラ27が設けられている。補助ローラ27は、補助レール23に沿って転動する。第2のリンク26の一端部は、第1のリンク25の中間部に位置するリンク連結点に、軸28を介して回動自在に連結されている。また、第2のリンク26の他端部は、下段側に隣接する踏段2の駆動ローラ軸5に回動自在に連結されている。
【0021】
第1のリンク25は、リンク連結点を中心として屈曲されたくの字状の形状を有している。また、第2のリンク26は、直線状の形状を有している。
【0022】
補助ローラ27が補助レール23で案内されることにより、リンク機構24が屈伸するように変態し、駆動ローラ軸5の間隔、即ち隣接する踏段2相互の間隔が変化される。逆に言えば、隣接する踏段2相互の間隔が変化するように、補助レール23の軌道が設計されている。
【0023】
次に、動作について説明する。踏段2の循環路の往路側区間のうち、上側乗降口部A及び下側乗降口部Eでは、駆動ローラ軸5の間隔が最小になっている。この状態から、駆動レール21と補助レール23との間の間隔が小さくなると、第1及び第2のリンク25,26のなす角度が大きくなり、駆動ローラ軸5の間隔が大きくなる。中間傾斜部Cでは、駆動レール21と補助レール23との間の間隔が最小であり、駆動ローラ軸5の間隔が最大になっている。
【0024】
踏段2の速度は、駆動ローラ軸5の間隔を変化させることにより変化される。即ち、乗客が乗り降りする上側及び下側乗降口部A、Eでは、駆動ローラ軸5の間隔が最小となり、踏段2は低速で移動される。また、中間傾斜部Cでは、駆動ローラ軸5の間隔が最大となり、踏段2は高速で移動される。さらに、上曲部B及び下曲部Dでは、駆動ローラ軸5の間隔が変化され、踏段2は加減速される。
【0025】
次に、図3〜図9により、実施の形態1によるリンク連結点の位置の設定方法について説明する。図3は図1の上側乗降口部A及び上曲部B付近の駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。図において、上曲部Bにおける駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡の曲率半径はRである。また、座標の原点は、駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡3上の上側乗降口部Aと上曲部Bとの境界点29から垂直方向(y方向)に−Rだけ離れた点にとっている。
【0026】
ここで、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心(駆動ローラ軸5の軸心)は、上側乗降口部Aに位置し、その座標は(X,X)であるとする。また、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心(駆動ローラ軸5の軸心)は、上曲部Bに位置し、その座標は(X,X)であるとする。さらに、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は(X,Y)であるとする。
【0027】
このときの上側乗降口部Aにおける駆動ローラ6aの軸心の移動軌跡は、
y=R
と表されるので、上段側の駆動ローラ軸6aの軸心の座標の関係は、
=R・・・(1)
である。また、上曲部Bでは、
=R −x
の関係が成り立ち、下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の座標は、
(X,Y)=(X+X,Y+Y
である。このため、下段側の駆動ローラ6bの軸心の座標の関係は、
(Y+Y=R −(X+X・・・(2)
である。
【0028】
ここで、(1)式及び(2)式の双方を満たす(X,Y)が、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置が(X,Y)のときの上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標であるので、(1)式及び(2)式を連立させて、Xを求める。
【0029】
まず、(2)式に(1)式を代入して変形すると、次の(3)式が求められる。
+2X+(X +2R+Y )=0・・・(3)
次に、(3)式を二次方程式の解の公式でXについて解く。
=−X+√(−2R・Y−Y )・・・(4)
そのY座標は(3)式より
=R
であり、下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の座標は、(X+X,Y+Y)である。
【0030】
ただし、この関係は、下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点29に位置するときと、上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点29に位置するときとの間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心が上側乗降口部Aに、下段側の駆動ローラ軸5の軸心が上曲部Bに位置している状態)で適用される。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点29に位置する状態は、(2)式を適用できる上曲部Bの上側乗降口部A側の限界点である。また、上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点29に位置する状態は、(1)式を適用できる上側乗降口部Aの上曲部B側の限界点である。
【0031】
下段側の駆動ローラ6bの軸心が上側乗降口部Aと上曲部Bとの境界点29に位置するときは、(2)式においてY=R、(X+X)=0であるので、これらを(2)式に代入してYを求めればよい。即ち、
(R+Y=R
(Y+2R)=0
となる。よって、
=0(Y=−2Rは、不適)・・・(6)
となる。
【0032】
また、上段側の駆動ローラ6aの軸心が上側乗降口部Aと上曲部Bとの境界点29に位置するときは、(2)式においてX=0、Y=Rであるので、これらを(2)式に代入してYを求めればよい。即ち、
(R+Y=R −X
+2R+X =0
となる。よって、
=−R+√(R −X
(Y=−R−√(R −X )は不適)・・・(7)
となる。
【0033】
従って、(4)式は、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Yが、
−R+√(R −X )≦Y<0
の範囲で適用される。
【0034】
図4は図3よりも中間傾斜部C側の区間における駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。図において、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心と下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心とは、共に上曲部Bに位置し、その座標をそれぞれ(X,X)、(X,X)とする。また、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は、(X,Y)であるとする。
【0035】
このときの上曲部Bにおける駆動ローラ6a,6bの軸心の移動軌跡は、
=R −x
と表される。従って、上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標の関係は、
=R −X ・・・(8)
=√(R −X1
(Y=−√(R −X1 )は不適)・・・(8)’
であり、下段側の駆動ローラ6bの軸心の座標の関係は、
(Y+Y=R −(X+X・・・(9)
である。
【0036】
ここで、(8)式及び(9)式の双方を満たす(X,Y)が、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置が(X,Y)のときの上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標であるので、(8)式と(9)式とを連立させて、Xを求める。
【0037】
まず、(9)式を展開する。
+2Y・Y+Y =R −X −2X・X−X ・・・(9)’
次に、(9)’式に(8)’式を代入する。
+2Y√(R −X1 )+Y =Y −2X・X−X
2Y√(R −X1 )=−2X・X−(X +Y
√(R −X1 )=−(X/Y)X−(X +Y )/2Y
【0038】
ここで、p=−X/Y、q=−(X +Y )/2Yとおくと、
√(R −X1 )=p+q
となる。両辺を二乗して変形すると、
(p +1)X +2p・X+(q −R )=0・・・(10)
【0039】
(10)式を二次方程式の解の公式でXについて解くと、
=[−p+√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)・・・(11)
(X=[−p−√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)は不適)
となる。ただし、p=X/Y、q=(X +Y )/2Y(符号省略可)
【0040】
そのY座標は、(3)式より、
=√(R −X1
であり、下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の座標は(X+X,Y+Y)である。
【0041】
ただし、この関係は、上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点29に位置するときと、下段側の駆動ローラ6bの軸心が上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30に位置するときとの間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心と下段側の駆動ローラ軸5の軸心との両方が上曲部Bに位置している状態)で適用される。上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点29に位置する状態は、(8)式を適用できる上曲部Bの上側乗降口部A側の限界点である。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点30に位置する状態は、(9)式を適用できる上曲部Bの中間傾斜部C側の限界点である。
【0042】
上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30の座標は、(Rsinα,Rcosα)であるので、境界点30上に下段側の駆動ローラ6bの軸心が位置するときは、次の式が成り立つ。
=Rsinα−X・・・(12)
=Rcosα−Y・・・(13)
【0043】
(12)式及び(13)式を(8)式に代入し、変形する。
(Rcosα−Y=R −(Rsinα−X
cosα−2Rcosα・Y+Y
=R −R sinα+2Rsinα・X−X
−2Rcosα・Y−(2Rsinα・X−X )=0・・・(14)
【0044】
(14)式を二次方程式の解の公式でYについて解き、下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点30に位置するときのYを求める。
=Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}・・・(15)
(Y=Rcosα+√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}は、不適)
【0045】
上段側の駆動ローラ6aの軸心が上側乗降口部Aと上曲部Bとの境界点29に位置するときのYは、(7)式で既に求めているので、その式を採用すると、(11)式は、上段側の踏段の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Y
cosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X
の範囲のときに適用される。
【0046】
図5は図4よりも中間傾斜部C側の区間における駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。ここで、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心は上曲部Bに位置し、その座標は(X,X)、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心は中間傾斜部Cに位置し、その座標は(X,X)、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は(X,Y)であるとする。
【0047】
このときの上側乗降口部Aにおける駆動ローラ6aの軸心の移動軌跡は、
=R −x
と表されるので、上段側の駆動ローラ軸の軸心の座標の関係は、
=R −X ・・・(16)
である。中間傾斜部Bにおける駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の直線は、
y=px+q2
で、表されるので、
(Y+Y)=p(X+X)+q・・・(17)
=p(X+X)+(q−Y)・・・(17)’
となる。
【0048】
この直線は、上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30の座標(Rsinα,Rcosα)を通る勾配pの直線であり、ここでは、
=−tanα、q=R(cosα+sinα・tanα
である。
【0049】
ここで、(16)式及び(17)式の双方を満たす(X,Y)が、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置が(X,Y)のときの上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標であるので、(16)式と(17)式を連立させて、Xを求める。
【0050】
まず、(17)’式の両辺を二乗して(18)式を求める。
={p(X+X)}+2p(X+X)(q−Y)+(q−Y・・・(18)
次に、(16)式を(18)式に代入して変形する。
−X ={p(X+X)}+2p(X+X)(q−Y)+(q−Y
(p +1)X +2psX+(s−R )}=0・・・(19)
ただし、s=p+q−Y
【0051】
(19)式を二次方程式の解の公式を用いてXにてついて解く。
=[−ps−√{(ps)−(p +1)(s−R )}]/(p +1) ・・・(20)
(X=[−ps+√{(ps)−(p +1)(s−R )}]/(p +1)は、不適)
ただし、p=−tanα、q=R(cosα+sinα・tanα)、s=p+q−Y
である。
【0052】
そのY座標は、(16)式より、
=√(R −X1
(Y=−√(R −X1 )は、不適)
である。また、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の座標は(X+X,Y+Y)である。
【0053】
ただし、この関係は、下段側の駆動ローラ6bの軸心が上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30に位置するときと、上段側の駆動ローラ6aの軸心が上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30に位置するときとの間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心が上曲部Bに、下段側の駆動ローラ軸5の軸心が中間傾斜部Cに位置している状態)で適用される。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点30に位置する状態は、下段側の駆動ローラ6bの軸心が(16)式を適用できる上曲部の中間傾斜部C側の限界点である。上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点30に位置する状態は、(17)式を適用できる中間傾斜部Cの上曲部B側の限界点である。
【0054】
上曲部Bと中間傾斜部Cとの境界点30の座標は、(Rsinα,Rcosα)であるので、境界点30上に上段側の駆動ローラ6aの軸心が位置するときは次の式が成り立つ。
=Rsinα・・・(21)
=Rcosα・・・(22)
(21)式及び(22)式を(17)式に代入する。
(Rcosα+Y)=p(Rsinα+X)+q
=−tanα、q=R(cosα+sinα・tanα
であるので、
(Rcosα+Y)=
−tanα(Rsinα+X)+R(cosα+sinα・tanα
=−X.tanα
【0055】
下段側の駆動ローラ6bの軸心が上曲部Bと中間傾斜部Cの境界点30に位置するときのYは、(15)式で既に求めているので、その式を採用すると、(20)式は、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Yが、
−X.tanα≦Y
<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}
の範囲のときに適用される。
【0056】
図6は図1の下側乗降口部E及び下曲部D付近の駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。図において、下曲部Dにおける駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡5aの曲率半径はR2である。また、座標の原点は、駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡5aの下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31から垂直方向(y方向)にR2だけ離れた点にとっている。
【0057】
ここで、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心は、下曲部Dに位置し、その座標は(X,X)であるとする。また、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心は、下側乗降口部Eに位置し、その座標は(X,X)であるとする。さらに、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は(X,Y)であるとする。
【0058】
このときの下曲部Dにおける駆動ローラ6aの軸心の移動軌跡は、
=R −x
と表される。このため、上段側の駆動ローラ軸5の軸心の座標の関係は、
=R −X ・・・(23)
である。また、下側乗降口部Eでは、
y=−R
の関係が成り立ち、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の座標は、
(Y+Y)=−R・・・(24)
=−R−Y・・・(24)'
である。
【0059】
ここで、(23)式及び(24)式の双方を満たす(X,Y)が、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置が(X,Y)のときの上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標であるので、(23)式及び(24)式を連立させて、Xを求める。
【0060】
(23)式に(24)'式を代入して変形すると次の(25)式が求められる。
=2R−Y ・・・(25)
よって、
=−√(2R・Y−Y )・・・(26)
(X=+√(2R・Y−Y )は、不適)
そのY座標は、(23)式より、
=−√(R −X1
(Y=√(R −X1 )は、不適)
である。従って、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の座標は、(X+X,Y+Y)である。
【0061】
ただし、この関係は、上段側の駆動ローラ6aの軸心が下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31に位置するときと、下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点31に位置するときのと間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心が下曲部Dに、下段側の駆動ローラ軸5の軸心が下側乗降口部Eに位置している状態)で適用される。上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点31に位置する状態は、(23)式を適用できる下曲部Dの下側乗降口部E側の限界点である。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点31に位置する状態は、(24)式を適用できる下側乗降口部Eの下曲部D側の限界点である。
【0062】
上段側の駆動ローラ6aの軸心が下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31に位置するときは、Y=−Rであるので、これを(24)式に代入してYを求めると、
=0・・・(27)
となる。また下段側の駆動ローラ6bの軸心が下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31に位置するときは、
+X=0であり、X=−X・・・(28)
+Y=−R、Y=−(R+Y)・・・(29)
さらに(28)式と(29)式を(23)式に代入すると
(R+Y=R −X
+2R・Y−X =0・・・(30)
【0063】
(30)式を二次方程式の解の公式を用いてYにてついて解くと
=−R+√(R −X )・・・(31)
(Y=R−√(R −X )は、不適)
となる。従って、(26)式は、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Yが(27)式と(31)式の間の
−R+√(R −X )≦Y<0
の範囲で適用される。
【0064】
図7は図6よりも中間傾斜部C側の区間における駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。図において、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心と下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心とは、共に下曲部Dに位置し、その座標はそれぞれ(X,X)、(X,X)であるとする。また、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は(X,Y)であるとする。
【0065】
このときの下曲部Dにおける駆動ローラ6a,6bの軸心の移動軌跡は、
=R −x
と表される。従って、上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標の関係は、
=R −X ・・・(32)
=−√(R −X
(Y=√(R −X )は不適)・・・(32)'
であり、下段側の駆動ローラ6bの軸心の座標の関係は、
(Y+Y=R −(X+X・・・(33)
である。
【0066】
ここで、(32)式及び(33)式の双方を満たす(X,Y)が、上段側の踏段の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の相対位置が(X,Y)のときの上段側の駆動ローラ6aの軸心の座標であるので、(32)式及び(33)式を連立させて、Xを求める。
【0067】
まず、(33)式を展開する。
+2Y・Y+Y =R −X −2X・X−X ・・・(33)'
次に、(33)'式'に(32)'式を代入する。
−2Y√(R −X )+Y =Y −2X・X−X
−2Y√(R −X )=−2X・X−(X +Y
√(R −X )=(X/Y)X+(X +Y )/2Y
【0068】
ここで、p=X/Y、q1=(X +Y )/2Yとおくと、
√(R −X )=p1+q1
となる。両辺を二乗して変形すると、
(p1 +1)X +2p11.X+(q1 −R2 )=0・・・(34)
となる。(10)式を二次方程式の解の公式でXについて解く。
=[−p−√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)・・・(35)
(X=[−p+√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)は不適)
ただしp=X/Y、q=(X +Y )/2Y
そのY座標は(32)'式より
=−√(R −X1
(Y=√(R −X1 )は、不適)
であり、下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の座標は(X+X,Y+Y)である。
【0069】
ただし、この関係は、下段側の駆動ローラ6bの軸心が下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31に位置するときと、上段側の駆動ローラ6aの軸心が下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32に位置するときの間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心と下段側の駆動ローラ軸5の軸心とも下曲部Dに位置している状態)で適用される。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点31に位置する状態は、(32)式を適用できる下曲部Dの下側乗降口部E側の限界点である。上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点32に位置する状態は、(33)式の適用できる下曲部Dの中間傾斜部C側の限界点である。
【0070】
下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32の座標は、(−Rsinα,−Rcosα)であるので、境界点32上に上段側の駆動ローラ6aの軸心が位置するときは、次の式が成り立つ。
=−Rsinα・・・(36)
=−Rcosα・・・(37)
(36)式、(37)式を(32)式に代入し、変形する。
(−Rcosα+Y=R −(−Rsinα+X
cosα−2Rcosα.Y+Y =R −R sinα+2Rsinα.X−X
−2Rcosα.Y−(2Rsinα.X−X )=0・・・(38)
【0071】
(38)式を二次方程式の解の公式でYについて解き、上段側の駆動ローラ6aの軸心が下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32に位置するときのYを求める。
=Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}・・・(39)
(Y=Rcosα+√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}は、不適)
【0072】
下段側の駆動ローラ6bの軸心が下側乗降口部Eと下曲部Dとの境界点31に位置するときのYは、(31)式で既に求めているので、その式を採用すると、(35)式は上段側の踏段の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Y
cosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X
の範囲で適用される。
【0073】
図8は図7よりも中間傾斜部C側の区間における駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡を示す説明図である。図において、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心は、中間傾斜部Cに位置し、その座標は(X,X)であるとする。また、下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心は、下曲部Dに位置し、その座標は(X,X)であるとする。さらに、上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心の相対位置は、(X,Y)であるとする。
【0074】
中間傾斜部Cにおける駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の直線は、
y=px+q
で表される。従って、中間傾斜部Cに位置する上段側駆動ローラ6aの軸心の座標は、
=p+q・・・(40)
この直線は、下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32の座標(−Rsinα,−Rcosα)を通る勾配pの直線であり、ここでは、
=−tanα、q=−R(cosα−sinα・tanα
である。
【0075】
さらに、下側曲部Dにおける下段側駆動ローラ6bの軸心の移動軌跡は、
=R −x
と表される。従って、下段側の駆動ローラ6bの軸心の座標の関係は、
(Y+Y=R −(X+X・・・(41)
である。(41)式を展開して(40)式を代入して変形すると、
(p +1)X +2(p+p+X)X+{(q+Y−R +X }=0・・・(42)
【0076】
(42)式を二次方程式の解の公式を用いてXについて解く。
={−(p+p+X)+√A}/(p +1)
=(p+p+X)−(p +1){(q+Y)−R +X }・・・(43)
(X={−(p+p+X)−√A}/(p +1)は、不適)
ただし、p=−tanα、q=−R(cosα+sinα・tanα)である。
そのときのY座標は(40)式より
=p+q
であり、下段側の踏段の駆動ローラ6bの軸心の座標は(X+X,Y+Y)である。
【0077】
ただし、この関係は、上段側の駆動ローラ6aの軸心が下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32に位置するときと、下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点32に位置するときとの間の領域(上段側の駆動ローラ軸5の軸心が中間傾斜部Cに、下段側の駆動ローラ軸5の軸心が下曲部Dに位置している状態)で適用される。上段側の駆動ローラ6aの軸心が境界点32に位置する状態は、(40)式を適用できる中間傾斜部Cの下曲部D側の限界点である。下段側の駆動ローラ6bの軸心が境界点32に位置する状態は、(41)式を適用できる下曲部Dの中間傾斜部C側の限界点である。
【0078】
下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32の座標は(−Rsinα,−Rcosα)であるので、境界点32上に下段側の駆動ローラ6aの軸心が位置するときは次の式が成り立つ。
+X=−Rsinαより、X=−Rsinα−X・・・(44)
+Y=−Rcosαより、Y=−Rcosα−Y・・・(45)
(44)式と(45)式を(40)式に代入して変形すると
−Rcosα−Y=p(−Rsinα−X)+q・・・(46)
【0079】
ここで、p=−tanα、q=−R(cosα+sinα・tanα)であるから、
−Rcosα−Y=Rsinα.tanα+Xtanα−Rcosα−Rsinα・tanα
=−Xtanα
となる。
【0080】
下段側の駆動ローラ6bの軸心が下曲部Dと中間傾斜部Cとの境界点32に位置するときのYは、(39)式で既に求めているので、その式を採用すると、(43)式は上段側の踏段2の駆動ローラ6aの軸心に対する下段側の踏段2の駆動ローラ6bの軸心のy方向の相対位置Yが、
−Xtanα≦Y<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}
の範囲で適用される。
【0081】
以上の方法により、踏段2の段差が変化する上曲部Bと下曲部Dとにおいて、隣接する駆動ローラ軸5の軸心の相対座標より、上段側の駆動ローラ6aの軸心座標と下段側の駆動ローラ6bの軸心座標とを求めることができる。
【0082】
次に、図9は図1の傾斜部高速エスカレーターにおける駆動ローラ軸の軸心の位置、リンク連結点の位置、及び補助ローラの軸心の位置の関係を示す説明図である。ここでは、上記の手順によって求められた隣接する駆動ローラ軸5の軸心G,Fの位置から、リンク連結点M(軸28)の位置を求める手順を説明する。
【0083】
上段側の駆動ローラ軸5(駆動ローラ6a)の軸心Gの座標を(X,Y)と下段側の駆動ローラ軸5(駆動ローラ6b)の軸心Fの座標を(X,Y)とすると、それらの軸心間距離Wは、
W=√{(X−X+(Y−Y}
である。また、その2つの軸心を結んだ線分FGと水平線のなす角度βは、
β=tan―1{(Y−Y)/(X−X)}
である。
【0084】
ここで、上段側の駆動ローラ軸5の軸心Gからリンク連結点Mまでの線分GMの距離をL、下段側の駆動ローラ軸5の軸心Fからリンク連結点Mまでの線分FMの長さをLとすると、線分GFと線分GMとのなす角度γは、
γ=cos―1{(L −L +W)/2LW}・・・第二余弦定理
である。線分FMの水平線に対する角度は、β−γであるから、リンク連結点Mの座標(X,Y)は、
=X+Lcos{β−γ}
=Y+Lsin{β−γ}
として求めることができ、駆動ローラ軸5の軸心の相対位置とリンク連結点の位置との関係を得ることができる。
【0085】
また、リンク連結点Mの座標(X,Y)を駆動ローラ軸5の軸心の相対座標の移動軌跡に沿って逐次計算すれば、リンク連結点Mの移動軌跡を求めることができる。さらに、リンク連結点Mの移動軌跡から、補助ローラ27の軸心Nの移動軌跡も求めることができる。そして、求めた補助ローラ27の軸心Nの移動軌跡を補助ローラ27の半径分オフセットした形状を、補助レール23の形状とすることができる。
【0086】
また、ライザー4の形状を隣接する駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡に略一致させておけば、隣接する踏段2の段差が変化する過程で、隣接する踏段2のライザー4に踏板3が干渉したり、ライザー4と踏板3との間に隙間が生じたりするのを防止することができる。即ち、駆動ローラ軸5の軌跡とリンク連結点の軌跡とを別々に設定することも可能ではあるが、その場合、干渉や隙間が発生してしまう。これに対し、駆動ローラ軸5の軌跡とリンク連結点の軌跡とに上記のような関係を持たせることで、干渉や隙間の発生を防止できる。
【0087】
次に、補助ローラ27の軸心の位置の設定方法について説明する。図9において、補助ローラ27の軸心Nの座標を(X,Y)とする。また、軸心Nからリンク連結点Mまでの線分MNの長さをLとする。さらに、線分MNと長さLの線分GMとのなす角度をθとする。このとき、上段側の駆動ローラ軸5の軸心Gの座標と補助ローラ27の軸心Nとを結んだ線分GNの長さVは、
=L +L −2Lcosθ・・・第二余弦定理
から、
V=√(L +L −2Lcosθ)
となる。また、θは、
V/sinθ=L/sinδ・・・正弦定理
から、
δ=sin―1(Lsinθ/V)
となる。
【0088】
ここで、線分GNの水平線に対する角度は、β−γ−δである。従って、補助ローラ27の軸心Nの座標は、
=X+Vcos{β−γ−δ}
=Y+Lsin{β−γ−δ}
として求めることができる。
【0089】
このような軸心Nの座標(X,Y)を駆動ローラ軸5の軸心の相対座標の移動軌跡に沿って逐次計算して求めれば、補助ローラ27の軸心Nの移動軌跡を求めることができる。そして、補助ローラ27の軸心の移動軌跡を駆動ローラ27の半径分オフセットすることにより、補助レール23の形状を求めることができる。
【0090】
実施の形態2.
なお、実施の形態1では、第1及び第2のリンク25,26を有するリンク機構24を用いたが、例えば図10に示すようなパンタグラフ式4連リンク機構を構成するリンク機構41を用いてもよい。図10において、リンク機構41は、第1ないし第5のリンク42〜46を有している。
【0091】
第1のリンク42の一端部は、駆動ローラ軸5に回動自在に連結されている。第1のリンク42の他端部は、第3のリンク44の中間部に軸47を介して回動自在に連結されている。第2のリンク43の一端部は、隣接する踏段2の駆動ローラ軸5に回動自在に連結されている。第2のリンク43の他端部は、第3のリンク44の中間部に軸47を介して回動自在に連結されている。
【0092】
第1のリンク42の中間部には、第4のリンク45の一端部が回動自在に連結されている。第2のリンク43の中間部には、第5のリンク46の一端部が回動自在に連結されている。第4及び第5のリンク45,46の他端部は、摺動軸48を介して第3のリンク44の一端部に連結されている。
【0093】
第3のリンク44の一端部には、第3のリンク44の長手方向への摺動軸48の摺動を案内する案内溝44aが設けられている。第3のリンク44の他端部には、回転自在の補助ローラ27が設けられている。
【0094】
このようなリンク機構42を用いる場合でも、実施の形態1と同様に、上段側の駆動ローラ6aの軸心及び下段側の駆動ローラ6bの軸心の相対位置から、リンク連結点(軸47)の位置を求め、リンク連結点の移動軌跡を求めることができる。また、リンク連結点の移動軌跡から、補助ローラ27の軸心の移動軌跡も求めることができる。さらに、ライザー4の形状を隣接する駆動ローラ軸5の軸心の移動軌跡に略一致させておけば、隣接する踏段2の段差が変化する過程で、隣接する踏段2のライザー4に踏板3が干渉したり、ライザー4と踏板3との間に隙間が生じたりするのを防止することができる。
【0095】
なお、実施の形態1、2では、隣接する駆動ローラ軸5の軸心の相対位置の移動軌跡にライザー4の形状を略一致させるようにしたが、まずライザー4の形状を決定した後に、隣接する駆動ローラ軸5の軸心の相対位置の移動軌跡をそれに合わせるように決定する手順としてもよい。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の傾斜部高速エスカレーターによれば、隣接する駆動ローラ軸心の相対位置の移動軌跡からリンク連結点の位置を求め、補助ローラレールの形状を設定することができ、ライザー形状を駆動ローラ軸心の相対位置の移動軌跡に略一致させておけば、隣接する踏段のライザーに踏板が干渉したり、ライザーと踏板との間に隙間が生じたりすることのない傾斜部高速エスカレーターを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による傾斜部高速エスカレーターを示す側面図である。
【図2】 図1の上側反転部付近を拡大して示す側面図である。
【図3】 図1の上側乗降口部及び上曲部付近の駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図4】 図3よりも中間傾斜部側の区間における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図5】 図4よりも中間傾斜部側の区間における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図6】 図1の下側乗降口部及び下曲部付近の駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図7】 図6よりも中間傾斜部側の区間における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図8】 図7よりも中間傾斜部側の区間における駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡を示す説明図である。
【図9】 図1の傾斜部高速エスカレーターにおける駆動ローラ軸の軸心の位置、リンク連結点の位置、及び補助ローラの軸心の位置の関係を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による傾斜部高速エスカレーターの要部を示す側面図である。
【図11】 従来の傾斜部高速エスカレーターの一例の要部を示す側面図である。
【符号の説明】
1 主枠、2 踏段、5 駆動ローラ軸、6 駆動ローラ、21 駆動レール、23 補助レール、24 リンク機構、25 第1のリンク、26 第2のリンク、27 補助ローラ。

Claims (7)

  1. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記上曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記上側乗降口部と上記上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    −R+√(R −X )≦Y<0
    であるとき、
    上記上側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    =−X+√(−2R・Y−Y )、
    =R
    =X+X、及び
    =Y+Y
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ}、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  2. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記上曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記中間傾斜部の斜度をα、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記上側乗降口部と上記上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    cosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X
    であるとき、
    上記上側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    =[−p+√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)、
    =√(R −X1 )、
    =X+X、及び
    =Y+Y
    (ただし、p=X/Y、q=(X +Y )/2Y
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ})、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  3. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記上側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記上曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記中間傾斜部の斜度をα、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記上側乗降口部と上記上曲部との境界点から垂直方向に−Rだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    −Xtanα≦Y<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}
    であるとき、
    上記上側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    =[−ps−√{(ps)−(p +1)(s−R)}]/(p +1)、
    =√(R −X1 )、
    =X+X、及び
    =Y+Y
    (ただし、p=−tanα、q=R(cosα+sinα・tanα)、s=p+q−Y
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ})、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  4. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記下曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記下側乗降口部と上記下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    −R+√(R −X )≦Y<0
    であるとき、
    上記下側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    =−√(2R・Y−Y )、
    =−√(R −X1 )、
    =X+X、及び
    =Y+Y
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ})、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  5. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記下曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記中間傾斜部の斜度をα、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記下側乗降口部と上記下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    cosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}≦Y<−R+√(R −X
    であるとき、
    上記下側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    =[−p−√{(p)−(p +1)(q −R )}]/(p +1)、
    =−√(R −X1 )、
    =X+X、及び
    =Y+Y
    (ただし、p=X/Y、q=(X +Y )/2Y
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ})、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  6. 主枠、
    上記主枠に設けられ、上側乗降口部と、下側乗降口部と、上記上側乗降口部と上記下側乗降口部との間に位置する中間傾斜部と、上記上側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する上曲部と、上記下側乗降口部と上記中間傾斜部との間に位置する下曲部とを含む循環路を形成する駆動レール、
    駆動ローラ軸と、上記駆動ローラ軸を中心として回転可能であり、上記駆動レールに案内されて転動する駆動ローラとをそれぞれ有し、無端状に連結され上記循環路に沿って循環移動される複数の踏段、
    上記駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第1のリンクと、上記第1のリンクのリンク連結点及び隣接する踏段の駆動ローラ軸に回動自在に連結されている第2のリンクとをそれぞれ有し、屈伸動作を行うことにより上記駆動ローラ軸の間隔を変化させる複数のリンク機構、
    上記各リンク機構にそれぞれ設けられている回転自在の補助ローラ、及び
    上記主枠に設けられ、上記補助ローラの移動を案内し上記リンク機構を屈伸動作させ、上記踏段の移動速度を上側変速部と下側変速部とで変化させる補助レール
    を備え、
    隣接する上記駆動ローラ軸の軸心が上記下側変速部にあって、その駆動ローラ軸の軸心の水平方向及び垂直方向の相対座標を(X,Y)、上記下曲部における上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の曲率半径をR、上記中間傾斜部の斜度をα、上記駆動ローラ軸の軸心の移動軌跡の上記下側乗降口部と上記下曲部との境界点から垂直方向にRだけ離れた点を座標の原点として、Yの範囲が
    −Xtanα≦Y<Rcosα−√{(Rcosα+(2Rsinα・X−X )}
    であるとき、
    上記下側変速部における隣接する上記駆動ローラの相対位置と、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、上段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Y、下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標X、及び下段側の上記駆動ローラ軸の軸心の水平方向の座標Yとの関係は、式
    ={−(p+p+X)+√A}/(p +1)、
    =(p+p+X)−(p +1){(q+Y)−R +X }、
    =p+q
    =X+X、及び
    =Y+Y
    (ただし、p=−tanα、q=−R(cosα+sinα・tanα))
    で表され、
    上記リンク連結点の位置は、式
    =X+Lcos{β−γ})、及び
    =Y+Lsin{β−γ}
    (ただし、
    β=tan−1{(Y−Y)/(X−X)}、
    γ=cos−1{(L −L +W)/2LW}、
    W=√{(X−X+(Y−Y}、
    :上記リンク連結点の水平方向の座標、
    :上記リンク連結点の垂直方向の座標、
    :上段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ、
    :下段側の上記駆動ローラ軸の軸心から上記リンク連結点までの長さ)
    により設定されていることを特徴とする傾斜部高速エスカレーター。
  7. 上記第1のリンクは、その一部が屈曲した形状を有しており、隣接する上記駆動ローラの相対位置から、上記補助ローラの軸心の位置は、式
    =X+Vcos{β−γ−δ}、及び
    =Y+Vsin{β−γ−δ}
    (ただし、
    V=√(L +L −2Lcosθ)、
    δ=sin−1(Lsinθ/V)、
    :上記補助ローラの軸心の水平方向の座標、
    :上記補助ローラの軸心の垂直方向の座標、
    :上記リンク連結点から上記補助ローラの軸心までの長さ、
    θ:上段側の上記駆動ローラ軸の軸心と上記リンク連結点とを結ぶ線分と、上記補助ローラの軸心と上記リンク連結点とを結ぶ線分とのなす角度の大きさ)により設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の傾斜部高速エスカレーター。
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