JP4026609B2 - 筒型ダイナミックダンパ - Google Patents

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Description

本発明は、車両のシート内のチューブ等の相手部材に取り付けられて、相手部材側に生じる振動を減衰させる筒型ダイナミックダンパに関する。
従来、この種の筒型ダイナミックダンパとしては、例えば特許文献1に示すように、丸棒状の質量体と、質量体の外周面側に複数個接着されたリング状に連続する弾性部材とを備え、プロペラシャフトの中空部内に圧入することにより、弾性部材の外周面がプロペラシャフトの内周面に接触した状態でプロペラシャフトのダンパ取付部に取り付けられたものが知られている。また、同文献には、筒状の固定金具と、固定金具の内周面側に配置された丸棒状の質量体と、質量体と固定金具との間をつなぐ弾性部材とを備え、プロペラシャフトの中空部内に圧入することにより、固定金具の外周面とプロペラシャフトのダンパ取付部の筒壁の内周面とを密接させて、プロペラシャフトの中空部内に取り付けられたダイナミックダンパが開示されている。このダイナミックダンパは、プロペラシャフトの回転による曲げ振動やねじり振動等の径方向の有害な振動を減衰させるものである。
実開平2−103543号
しかし、上記筒型ダイナミックダンパは、いずれも弾性部材が径方向に圧縮変形することにより径方向の振動を減衰させるものであり、その共振周波数が高くなるため、高周波数の振動を減衰させる用途には適しているが、低周波数の振動を減衰させることは困難であった。
本発明は上記した問題を解決しようとするもので、低周波数の径方向の振動を減衰させることができる筒型ダイナミックダンパを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、相手部材に取り付けられる筒状金具と、筒状金具の内壁面に接着され、軸方向の少なくとも1箇所にて、内周面の少なくとも一部から径方向内方に突出した凸部又は径方向外方に凹んだ凹部である係止部を設けた筒状のゴム弾性体と、ゴム弾性体の軸孔に挿通配置された棒状の金具であって、その外周面の係止部との対応位置にて径方向内方に凹んだ凹部又は径方向外方に突出した凸部であってその軸方向両端で互いに対向方向に向けて所定角度で傾斜した傾斜面と傾斜面に挟まれた内側面を有する係合部を設けており、該係合部にて前記係止部に係止されて前記ゴム弾性体に支持される質量金具とを備え、質量金具の傾斜面がゴム弾性体の軸方向両側部に径方向に圧接していると共に、圧接部分以外の互いに対向するゴム弾性体の内周面と質量金具の外周面との間に隙間が設けられていることにある。
上記のように構成した発明においては、ゴム弾性体内に挿入配置された質量金具は、係合部がゴム弾性体の係止部に対して係止されており、質量金具の係合部の傾斜面がゴム弾性体の係止部の軸方向両側部に径方向に圧接していると共に、圧接部分以外の互いに対向するゴム弾性体の内周面と質量金具の外周面との間に隙間が設けられている。このように、質量金具がその傾斜面においてゴム弾性体の軸方向両側部に圧接していることにより、ゴム弾性体は質量金具の径方向の振動に対して圧縮方向のみならず剪断方向に変形するため、ゴム弾性体のバネ特性が柔かくされる。その結果、本発明によれば、ダイナミックダンパの共振周波数が低周波数に設定され、相手部材の径方向の低周波数の振動を効果的に抑えることができる。
また、本発明において、ゴム弾性体の係止部が、その軸方向両端の互いに対向方向に向けて所定角度で傾斜した一対の傾斜面と該傾斜面に挟まれた内側面とを有することができる。これにより、ゴム弾性体の成形後に、軸孔からの成形型の抜き取りがスムーズに行われる。また、ゴム弾性体内への質量金具の挿入がスムーズに行われる。その結果、ゴム弾性体の損傷が防止される。
また、本発明において、ゴム弾性体の係止部の少なくとも質量金具の係合部と接触する部分の軸断面形状を円弧状とすることができる。これにより、ゴム弾性体の質量金具との接触面積が減少し、そのため、ゴム弾性体の剪断変形が有効に生じることにより、ダイナミックダンパの共振周波数が確実に低くされる。
また、本発明において、ゴム弾性体の係止部及び質量金具の係合部を、周方向全周に沿った円環形状とすることができる。このように、ゴム弾性体の係止部及び質量金具の係合部が、周方向全周に沿った円環形状であることにより、ゴム弾性体内への質量金具の挿入の際の方向性がないため、質量金具のゴム弾性体内への挿入の作業性が高められる。
また、本発明において、ゴム弾性体の係止部と質量金具の係合部の径方向の重なり部分の寸法を1〜3mmとすることができる。ゴム弾性体の係止部と質量金具の係合部の径方向の重なり部分の寸法が1mmより小さいと、係合部の係止部への係止状態が不安定になり、質量金具がゴム弾性体への係止状態から外れるおそれがある。また、重なり部分の寸法が3mmより大きくなると、重なり部分が無駄になると共に、ダイナミックダンパの径方向寸法が必要以上に大きくなる。すなわち、重なり部分の寸法を1mm〜3mmの範囲とすることにより、係合部の係止部への安定した係止状態が得られ、質量金具のゴム弾性体からの抜けが防止されて、安定した振動減衰効果が得られる。また、ダイナミックダンパの径方向寸法が不必要に大きくされないため、細い相手部材への挿嵌が可能になる。
また、本発明において、ゴム弾性体の係止部が凸部の場合は、係止部の軸方向長さをゴム弾性体の他の部分の軸方向長さより短くすると共に、質量金具の係合部の軸方向長さを質量金具の他の部分の軸方向長さより短くし、ゴム弾性体の係止部が凹部の場合は、係止部の軸方向長さをゴム弾性体の他の部分の軸方向長さより長くすると共に、質量金具の係合部の軸方向長さを質量金具の他の部分の軸方向長さより長くすることができる。このように、ゴム弾性体の係止部の凹凸に応じて、係止部の軸方向長さ及びこれに係合する質量金具の係合部の軸方向長さを調節することにより、ゴム弾性体の軸方向のバネ特性を柔かくすることができ、ゴム弾性体の圧縮方向に加えて剪断方向の変形を効果的に発生させることができる。そのため、本発明によれば、径方向の低周波数の振動を効果的に減衰させることができる。
本発明によれば、質量金具の係合部の傾斜面がゴム弾性体の係止部の軸方向両側部に圧接していると共に、圧接部分以外の対向するゴム弾性体の内周面と質量金具の外周面との間に隙間が設けられていることにより、ゴム弾性体の係止部には質量金具の径方向の振動に対して圧縮変形に加えて剪断変形が生じるため、そのバネ特性が柔かくされる。その結果、本発明においては、ダイナミックダンパの共振周波数が低周波数に設定されるため、相手部材の径方向の低周波数の振動を効果的に抑えることができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1,図2、図3は、実施例1である自動車のシートに設けたパイプ内に挿嵌される筒型ダイナミックダンパを、II−II線方向の断面図、I−I線方向の断面図及び要部拡大断面図により示したものである。筒型ダイナミックダンパ10は、円筒形の外筒金具11と、外筒金具11の内壁面に接着され、軸方向の両端側の2箇所にて、周方向全周に沿って径方向内方に突出した一対の環状の係止凸部(係止部)14を設けた筒状のゴム弾性体13と、ゴム弾性体13の軸孔に挿通配置された丸棒状の質量金具17とを備えている。質量金具17は、外周面の軸方向における上記係止凸部14との対応位置にて周方向全周に沿って径方向内方に凹んだ一対の環状の係合凹部(係合部)18を設け、係合凹部18にて係止凸部14に係止されることによりゴム弾性体13に支持される。
ゴム弾性体13は、外筒金具11内壁面に加硫接着された上記外筒金具11と同一軸方向長さの円筒形であって、軸方向の両端から軸方向全長の略1/3長さ位置にて、内周面から係止凸部14が突出している。係止凸部14は、軸方向に平行な内側面14aとその軸方向両側で内側面14aの中央側に略45°に傾斜した傾斜面14bとからなる軸方向断面形状が略等脚台形状になっている。さらに、内側面14aと両傾斜面14bの境界の上記係合凹部18と接触する面がそれぞれ円弧状の曲面15となっている。ゴム弾性体13において、係止凸部14の軸方向長さは、両係止凸部14間の長さ及び係止凸部14とゴム弾性体13の軸方向両端間の長さに比べて十分に短くされている。また、係止凸部14の軸方向両端側が傾斜面14bとなっていることにより、ゴム弾性体13の成形後に、軸孔からの成形型の抜き取りがスムーズに行われる。また、ゴム弾性体13内への質量金具17の挿入がスムーズに行われる。そのため、ゴム弾性体13の損傷が防止される。
質量金具17は、外周面17aの外径がゴム弾性体13の内周面13aの内径よりわずかに小さくかつ外筒金具11より軸方向長さがわずかに長い丸棒状の金具であり、軸方向の両側のゴム弾性体13の係止凸部14と対応する位置にて、外周面から軸方向に凹んだ一対の係合凹部18を設けている。係合凹部18は、軸方向に平行な底面(内側面)18aと、その軸方向両側で底面18a中央側に略45°に傾斜した傾斜面18bとにより構成されて、その軸方向断面形状が略等脚台形状になっている。また、質量金具17において、係合凹部18の軸方向長さは、ゴム弾性体13における係止凸部14と同様に、一対の係合凹部18間の長さ及び係合凹部18と質量金具17の軸方向両端間の長さに比べて十分に短くされている。
質量金具17は、図3に示すように、両傾斜面18bの外端側で上記係止凸部14の円弧状の曲面15に周方向全周にわたって圧接している。また、ゴム弾性体13の内周面13aと質量金具17の外周面17aとの間、及び係止凸部14と係合凹部18との間には両者の接触部分を除いて隙間が設けられている。このように、ゴム弾性体13は、上記係止凸部14の2箇所の円弧状の曲面15において質量金具17の係合凹部18の傾斜面18bの径方向外端側に圧接されることにより、質量金具17を支持した状態となっている。ここで、互いに係止状態にある係止凸部14と係合凹部18との径方向の重なり部分の長さは2mm程度になっている。
上記のように構成した実施例1においては、ゴム弾性体13内に挿通配置された質量金具17は、係合凹部18にてゴム弾性体13の係止凸部14に係止されており、質量金具17の傾斜面18bが係止凸部14の軸方向両側の傾斜面14bに周方向に沿って圧接していると共に、圧接部分以外の互いに対向するゴム弾性体13の内周面13a(内側面14a及び傾斜面14bを含む)と質量金具17の外周面17a(底面18a及び傾斜面18bを含む)との間に隙間が設けられている。そのため、ゴム弾性体13は質量金具17の径方向の振動に対して圧縮変形のみならず剪断変形するため、そのバネ特性が柔かくされる。その結果、実施例1によれば、ダイナミックダンパ10の共振周波数が低周波数にされるため、ダイナミックダンパ10が圧入により挿嵌されたシート内のパイプの径方向の低周波数の振動を抑えることができる。
また、実施例1においては、質量金具17の係合凹部18と接触するゴム弾性体13の係止凸部14が断面円弧状であることにより、ゴム弾性体13の質量金具17との接触面積が減少する。そのため、ゴム弾性体13に圧縮変形に加えて剪断変形が有効に生じるため、ダイナミックダンパの共振周波数が確実に低くされる。さらに、実施例1においては、ゴム弾性体13の係止凸部14及び質量金具17の係合凹部18が、周方向全周に沿った円環形状であることにより、ゴム弾性体13内への質量金具17の挿入の際の方向性がないため、質量金具17のゴム弾性体13内への挿入の作業性が高められる。
また、実施例1において、ゴム弾性体13の係止凸部14と質量金具17の係合凹部18の径方向の重なり部分の寸法を略2mmとしたことにより、係合凹部18の係止凸部14への安定した係止状態が確保される。そのため、質量金具17のゴム弾性体13からの抜けが防止され、ダイナミックダンパ10による安定した振動減衰効果が得られる。また、ダイナミックダンパ10の径方向寸法が不必要に大きくされることもないので、小径のパイプ内への挿嵌も可能となる。
さらに、実施例1において、ゴム弾性体13の係止凸部14の軸方向長さを、ゴム弾性体13の他の部分である一対の係止凸部14間及び係止凸部14とゴム弾性体13の両端間の軸方向長さに対して十分に短くし、同様に質量金具17の係合凹部18の軸方向長さを一対の係合凹部18間及び係合凹部18と質量金具17の両端間の軸方向長さより短くしたことにより、ゴム弾性体13の係止凸部14の軸方向のバネ特性が柔かくされる。そのため、係止凸部14が圧縮変形に加えて確実に剪断変形することにより、ゴム弾性体13の共振周波数が低くされる。その結果、ダイナミックダンパ10は、径方向の低周波数の振動を減衰させることができる。
また、実施例1の変形例1として、図4に示すように、ゴム弾性体13の係止凸部19を、その断面全体を円弧形としたものである。これにより、質量金具17の係合凹部18が係止凸部19のどの位置においても圧接した状態にされる。そのため、係止凸部19に安定した剪断変形が生じ、ゴム弾性体13の共振周波数が確実に低くされる。その結果、ダイナミックダンパ10は、径方向の低周波数の振動を安定して減衰させることができる。
つぎに、変形例2について説明する。
変形例2の筒型ダイナミックダンパ20においては、図5及び図6に示すように、外筒金具21の内壁面に接着されたゴム弾性体23は、軸方向の中間において軸方向長さが両側部分より長い1つの係止凸部24を設けており、これに対応して、質量金具27も軸方向中間位置に上記係止凸部24に係止する1つの係合凹部28を設けたものである。係止凸部24は、軸方向に平行な軸方向長さの長い内側面24aとその軸方向両側で内側面24a中央側に略45°に傾斜した一対の傾斜面24bとからなる軸方向断面形状が略等脚台形状になっており、内側面24aと両傾斜面24bの境界の上記係合凹部28と接触する面がそれぞれ円弧状の曲面25となっている。質量金具27は、両傾斜面28bの径方向外端側で上記係止凸部24の曲面25に周方向全周にわたって圧接している。また、ゴム弾性体23の内周面23aと質量金具27の外周面27aとの間、及び係止凸部24と係合凹部28との間には両者の接触部分を除いて隙間が設けられている。また、互いに係止状態にある係止凸部24と係合凹部28との径方向の重なり部分の長さは2mm程度になっている。
変形例2においては、上記実施例1に比べて係止凸部24の軸方向長さが十分に長いので、係止凸部24の剪断変形が圧縮変形に比べて少なく、そのため、ダイナミックダンパ20の共振周波数も実施例1に比べて比較的高くなり、減衰させる振動の周波数も高くなる。なお、ゴム弾性体23の係止凸部24の軸方向長さが十分に長いので、これに係止される1つの係合凹部28を質量金具27に設けるのみで、質量金具27を十分に同軸状に支持することが可能になる。そのため、ゴム弾性体23及び質量金具27の構造が簡易にされる。
つぎに、実施例2について説明する。実施例2のダイナミックダンパ30は、図7に示すように、上記変形例2のゴム弾性体23の係止凸部24及び質量金具27の係合凹部28の代りに、外筒金具31の内壁面に接着されたゴム弾性体33の軸方向中間に径方向外方に凹んだ1つの係止凹部34を設け、これに対応して質量金具37に径方向外方に突出した1つの係合凸部38を設けたものである。係止凹部34は、軸方向に平行な軸方向長さの長い内側面34aとその軸方向両側で内側面34a中央側に略45°に傾斜した一対の傾斜面34bとからなる軸方向断面形状が略等脚台形状になっている。係止凹部34の両傾斜面34bの径方向内側の質量金具37の係合凸部38と接触する面がそれぞれ円弧状の曲面25となっている。ゴム弾性体33の係止凹部34の軸方向長さが、係止凹部34とゴム弾性体33の両端間の軸方向長さより長くされ、同様に質量金具37の係合凸部38の軸方向長さが、係合凸部38と質量金具37の両端間の軸方向長さより長くされている。
質量金具37は、ゴム弾性体33の軸孔に挿通することにより、係合凸部38の両傾斜面38bの径方向外端側にて上記係止凹部34の傾斜面34bの円弧状曲面35に周方向全周にわたって圧接しており、係止凹部34に係止されることにより、ゴム弾性体33に支持されている。係止凹部34と係合凸部38との径方向の重なり部分の長さは2mm程度になっている。また、係止凹部34の傾斜面34bと係合凸部38の傾斜面38bとが圧接した圧接部分以外の互いに対向するゴム弾性体33の内周面33a(内側面34a及び傾斜面34bを含む)と質量金具37の外周面37a(底面38a及び傾斜面38bを含む)との間に隙間が設けられている。
上記構成の実施例2においては、ゴム弾性体33は、径方向の振動に対して、係止凸部34と軸方向両端との間の部分が圧縮変形すると共に剪断変形を生じることにより、その共振周波数が上記変形例2と同等程度に低くされる。その結果、ダイナミックダンパ30は、径方向の低周波数の振動を減衰させることができる。
なお、上記各実施例及び変形例においては、互いに係合するゴム弾性体の係止凹部ないし凸部及び質量金具の係合凹部ないし凸部が、周方向全周にわたる環状にされているが、これらは周方向の一部に設けられたものであってもよい。また、上記各実施例及び変形例においては、ゴム弾性体の係止凹部ないし凸部及び質量金具の係合凹部ないし凸部は、軸方向の1箇所あるいは2箇所に設けられているが、3箇所以上に設けることもできる。さらに、上記各実施例及び変形例においては、ゴム弾性体の係止凹部ないし凸部の軸方向両側部が傾斜面になっているが、内周面に対して径方向に延びた垂直面とすることもできる。また、上記各実施例及び変形例においては、筒型ダイナミックダンパは、シート内のパイプにおける径方向の振動を減衰させるために用いられているが、これに限らず、車両のドライブシャフト内等に挿嵌されて使用することもできる。その他、上記各実施例及び変形例に示した筒型ダイナミックダンパについては、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
本発明によれば、質量金具が傾斜面において、ゴム弾性体の傾斜面に線状に接触していると共に、対向するゴム弾性体の内周面と質量金具の外周面との間に隙間が設けられていることにより、ゴム弾性体は質量金具の径方向の振動に対して圧縮のみならず剪断変形することができ、そのバネ特性が柔かくされる。その結果、ダイナミックダンパの共振周波数が低周波数にされ、相手部材の径方向の低周波数の振動を抑えることができるので、本発明は有用である。
本発明の実施例1である筒型ダイナミックダンパを示す図2のI−I線方向の断面図である。 同筒型ダイナミックダンパを示す図1のII−II線方向の断面図である。 筒型ダイナミックダンパの要部を示す拡大断面図である。 変形例1である筒型ダイナミックダンパの要部を示す拡大断面図である。 変形例2である筒型ダイナミックダンパを示す図6のV−V線方向の断面図である。 同筒型ダイナミックダンパを示す図5のVI−VI線方向の断面図である。 実施例2である筒型ダイナミックダンパを示す軸線位置での断面図である。
符号の説明
10…筒型ダイナミックダンパ、11…外筒金具、13…ゴム弾性体、14…係止凸部、14a…内側面、14b…傾斜面、15…曲面、17…質量金具、18…係合凹部、18a…底面、18b…傾斜面、20…筒型ダイナミックダンパ、21…外筒金具、23…ゴム弾性体、24…係止凸部、24a…内側面、24b…傾斜面、25…曲面、27…質量金具、28…係合凹部、28a…底面、28b…傾斜面、30…筒型ダイナミックダンパ、31…外筒金具、33…ゴム弾性体、34…係止凸部、34a…内側面、34b…傾斜面、35…曲面、37…質量金具、38…係合凹部、38a…底面、38b…傾斜面。

Claims (6)

  1. 相手部材に取り付けられる筒状金具と、
    該筒状金具の内壁面に接着され、軸方向の少なくとも1箇所にて、内周面の少なくとも一部から径方向内方に突出した凸部又は径方向外方に凹んだ凹部である係止部を設けた筒状のゴム弾性体と、
    該ゴム弾性体の軸孔に挿通配置された棒状の金具であって、その外周面の前記係止部との対応位置にて径方向内方に凹んだ凹部又は径方向外方に突出した凸部であってその軸方向両端で互いに対向方向に向けて所定角度で傾斜した傾斜面と該傾斜面に挟まれた内側面を有する係合部を設けており、該係合部にて前記係止部に係止されて前記ゴム弾性体に支持される質量金具とを備え、
    前記質量金具の傾斜面が前記ゴム弾性体の軸方向両側部に径方向に圧接していると共に、該圧接部分以外の互いに対向する該ゴム弾性体の内周面と該質量金具の外周面との間に隙間が設けられている
    ことを特徴とする筒型ダイナミックダンパ。
  2. 前記ゴム弾性体の係止部が、その軸方向両端の互いに対向方向に向けて所定角度で傾斜した一対の傾斜面と該傾斜面に挟まれた内側面とを有することを特徴とする前記請求項1に記載の筒型ダイナミックダンパ。
  3. 前記ゴム弾性体の係止部の少なくとも前記質量金具の係合部と接触する部分の軸断面形状が円弧状であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の筒型ダイナミックダンパ。
  4. 前記ゴム弾性体の係止部及び前記質量金具の係合部が、周方向全周に沿った円環形状であることを特徴とする前記請求項1から3のいずれか1項に記載の筒型ダイナミックダンパ。
  5. 前記ゴム弾性体の係止部と前記質量金具の係合部の径方向の重なり部分の寸法が1〜3mmであることを特徴とする前記請求項1から4のいずれか1項に記載の筒型ダイナミックダンパ。
  6. 前記ゴム弾性体の係止部が凸部の場合は、該係止部の軸方向長さを該ゴム弾性体の他の部分の軸方向長さより短くすると共に、前記質量金具の係合部の軸方向長さを該質量金具の他の部分の軸方向長さより短くし、前記ゴム弾性体の係止部が凹部の場合は、該係止部の軸方向長さを該ゴム弾性体の他の部分の軸方向長さより長くすると共に、前記質量金具の係合部の軸方向長さを該質量金具の他の部分の軸方向長さより長くしたことを特徴とする前記請求項1から5のいずれか1項に記載の筒型ダイナミックダンパ。
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