JP4026443B2 - 溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材およびその製造方法 - Google Patents

溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイプラインあるいは建築構造物に使用される大径溶接鋼管素材、特に強度がAPI-5LX80級を超える、溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石油のパイプライン敷設コストの低減のため、鋼管を高強度化して管厚を薄くすることで、素材コストを削減する試みがなされている。厚鋼板を素材としてUOE プロセスあるいはロールベンダープロセスで成形される大径溶接鋼管においては、従来、特開平08-35011号公報に示されるように、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vといった元素を多量に添加した鋼を熱間圧延し、圧延後加速冷却を施すことで素材厚鋼板の高強度化が図られている。また、特開平08-269544 号公報においては、Ar1〜Ar3温度間のいわゆる2相域で圧延をし、フェライトの加工強化を付与した後に同様に加速冷却を行ってさらなる高強度化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年このような高強度鋼管の安全性評価の研究がさかんに行われており、使用環境温度で脆性破壊を起こさないようにすると同時に、突発的な外力の作用によって鋼管に延性亀裂が発生しても、パイプライン全体にその亀裂が伝播しないよう、その亀裂がある長さで止まることが要求されるようになった。この亀裂伝播停止特性は、鋼管母材のシャルピー吸収エネルギーが高いほど向上することが調査の結果知られており、API-5LX80 級を超えるような高強度鋼管において、300Jを超えるような高吸収エネルギーが必要であると見積もられている。
【0004】
しかしながら、特開平08-35011号公報に示されるような合金元素と加速冷却の組み合わせによる高強度化手法は、必ずしも母材のシャルピー高吸収エネルギー化を安定して達成することはできず、また、特開平08-269544 号公報によるようなフェライトの加工強化を付与した場合には、フェライトに形成された集合組織に起因してシャルピー試験時に試験片にセパレーション(破面が圧延面にほぼ平行になる脆性破壊)が発生することによりむしろ吸収エネルギーは下がってしまう。このように、高吸収エネルギーを満足しつつ高強度化を達成する手段は明確にされていなかった。
【0005】
また、パイプライン建設においては、パイプとパイプの接合手段は現地での被覆ガスアーク溶接(SMAW)が一般的であるが、この溶接法では環境からの水分を溶接金属に巻き込みやすく、結果として溶接金属から母材の方へ拡散してくる水素が、溶接の熱影響を受けて硬化した領域に集まって、いわゆる遅れ割れを起こしやすい。そのため、水素の拡散を促進させて鋼板の外に逃がしてやるための、いわゆる予熱処理が必要となるが、このような予熱処理は溶接作業時間の増大、および溶接作業者の作業環境の悪化を招くため、高強度パイプといえど、予熱フリーでの施工が可能となることが望まれる。すなわち、鋼板側の対策としては、溶接熱影響を受けても硬化しないことが望まれる。
【0006】
本発明は、上記従来技術の現状に鑑み、高吸収エネルギーを満足しつつ高強度に達し、溶接熱影響を受けても硬化しない、溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ミクロ組織制御による高強度化について鋭意研究を重ね、素材鋼板のミクロ組織をベイナイトとすることで、フェライト‐ベイナイトやフェライト‐マルテンサイトといった組織制御を行った場合に較べ、強度とシャルピー吸収エネルギーのバランスが良好になることを見いだした。さらに、ベイナイト組織の第2相に注目し、これらの第2相組織を低減してやることで、ベイナイトの引張強度は低下するものの、-46 ℃で300Jを超える高いシャルピー吸収エネルギーが達成されることを見いだした。このベイナイト中の第2相の低減は、鋼の炭素量をbcc鉄の固溶限である0.02mass% 以下として、オーステナイトからベイナイトへの変態時にCの拡散移動と濃化が起こらないようにすることにより達成できる。
【0008】
次に、これら第2相組織を極力減らしたベイナイト組織の高強度化手法の確立について、研究を続けた結果、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nbといった焼入れ性向上元素の組み合わせと、圧延後の冷却との組み合わせによってベイニティックフェライト(bainitic ferrite:記号α°B ) と呼ばれる形態のベイナイト組織の体積率を増加させてやることで、強度が増加することを見いだした。さらにこのα°B 形態を呈するベイナイト組織の相分率を70vol.% 以上に増量すると、変態前のオーステナイトを低温域で強加工することでオーステナイトに導入された歪を受け継ぐため、熱間圧延時の制御圧延条件によっても強度を上昇させうることもわかった。これら、オーステナイトの強加工によるα°B 形態のベイナイトの高強度化は、オーステナイト加工温度域が低くなりすぎて変態後のベイナイトにセパレーションが発生するような場合を除き、第2相組織を排除したベイナイトの持つシャルピー高吸収エネルギー特性を維持する。
【0009】
以上の合金元素調整と熱間圧延および熱間圧延後の加速冷却制御により、高強度かつシャルピー高吸収エネルギーという課題が解決された。
次に、このような手段で高強度化した場合の溶接時の溶接遅れ割れ性について種々評価を行ったところ、溶接時の熱履歴でマルテンサイト変態を起こさずにα°B 形態になるようなベイナイト変態が起きた場合は溶接熱影響部の硬さの上昇が抑えられ、10℃といった低い予熱条件でも、遅れ割れを起こさないことを見出した。具体的にはMn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb添加量(添加による含有量の意、以下同じ)の組み合わせにおいて、熱間圧延とそれに次ぐ加速冷却後の変態組織がα°B の形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むものとなり、かつ、溶接時の熱履歴ではマルテンサイト組織にならないような範囲を決めてやればよいと考え、実験結果を回帰分析した結果、かかる範囲は次式(2) で定義される指標X2でよく記述することができ、
X2=970-130*Mn-55*Cu-30*Ni-70*Cr-90*Mo-1450*Nb ‥‥(2)
マルテンサイト変態の抑制のためには、X2≧400 とし、α°B の形態のベイナイト変態を70vol.% 以上起こさせるためには、X2≦650 としてやればよいことがわかった。
【0010】
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、さらに、下式(1) で定義されるX1が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼管素材としての鋼板であって、該鋼板のミクロ組織がα°B の形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むことを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材。
【0011】
X1=970-130*Mn-1450*Nb ‥‥(1)
(2)C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、さらに、Cu:0.5 〜3.0mass%、Ni:0.2 〜3.0mass%、Cr:0.2 〜1.0mass%、Mo:0.1 〜1.0mass%のうちの1種または2種以上、および/または、Ca:0.001 〜0.020mass%、REM :0.005 〜0.020mass%のうちの1種または2種を含有し、かつ、下式(2) で定義されるX2が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼管素材としての鋼板であって、該鋼板のミクロ組織がα°B の形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むことを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材。
【0012】
X2=970-130*Mn-55*Cu-30*Ni-70*Cr-90*Mo-1450*Nb ‥‥(2)
(3)C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、
あるいはさらに、Cu:0.5 〜3.0mass%、Ni:0.2 〜3.0mass%、Cr:0.2 〜1.0mass%、Mo:0.1 〜1.0mass%のうちの1種または2種以上、および/または、Ca:0.001 〜0.020mass%、REM :0.005 〜0.020mass%のうちの1種または2種を含有し、
かつ、下式(2) で定義されるX2が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、1000〜1250℃に加熱後熱間圧延して鋼板となし、該圧延では、900 ℃以下の低温オーステナイト温度域での累積圧下率を50%以上、圧延終了温度を700 〜850 ℃とし、次いで前記鋼板を前記圧延終了温度-50 ℃以上の温度から冷却速度5℃/s以上で400 ℃以下の温度まで水冷することを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材の製造方法。
【0013】
X2=970-130*Mn-55*Cu-30*Ni-70*Cr-90*Mo-1450*Nb ‥‥(2)
なお、式(1) 、(2) において、各元素記号は当該元素の鋼中含有量(mass% )、「* 」は積の演算子、「- 」は差の演算子を意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明において化学組成(化学成分含有量)、ミクロ組織、および製造プロセス(加熱、熱間圧延、加速冷却)を上記のように限定した理由について説明する。
まず、化学組成の限定理由について述べる。
【0015】
C:0.005 〜0.020mass%
C量はベイナイト組織化した鋼板のシャルピー吸収エネルギーを低下させる第2相の生成に影響する。C量を0.020mass%以下とすることにより、この第2相の生成をほぼ抑制でき、300Jを超えるような高吸収エネルギーを達成できることから、上限を0.020mass%とした。一方、0.005mass%を下回るような極低C化を行ってもこれ以上のシャルピー吸収エネルギーの向上は見込まれず、かつ製鋼時のコストが増大するだけなので、下限を0.005mass%とした。
【0016】
Si:0.05〜1.0mass%
Siは製鋼上0.05mass% 以上が必要であり、かつ添加量の増加に伴い固溶強化で鋼の強度を上昇させる。しかし、1.0mass%を超えて添加すると、母材が低温で脆性破壊を起こしやすくなるため、上限は1.0mass%とした。なお、好適な範囲は0.1 〜0.5mass%である。
【0017】
Mn:1.0 〜4.0mass%
Mnは焼入れ性を高める元素であり、後述する式(1) または式(2) に従って添加することで、ベイナイトの形態をα°B とすることができる。また他と較べて安価であるため、下限を1.0mass%とすることで、コスト増加を抑えて高強度化が可能となる。しかし、4.0mass%を超えて添加すると溶接部のマルテンサイト変態を引き起こして溶接部の遅れ割れを助長するため、上限は4.0mass%とした。なお、好適な範囲は1.5 〜2.5mass%である。
【0018】
Al:0.01〜0.10mass%
Alは製鋼時に脱酸剤として添加されるが、鋼板での含有量が0.01mass% 未満になるような少量の添加では脱酸不足になりやすいので、下限を0.01mass% とした。一方、4.0mass%を超えて添加すると母材の清浄度が劣化し、シャルピーの吸収エネルギーが低下するため、上限を0.10mass% とした。
【0019】
Nb:0.01〜0.50mass%
Nbはオーステナイトの未再結晶温度範囲を高温側に拡大するために0.01mass% 以上は必要である。また、後述する式(1) または式(2) に従って添加することで、ベイナイトの形態をα°B とすることができる。このNb添加の効果(:900 ℃以下の圧延で導入された加工歪の受け継ぎ)により変態後のα°B 形態を呈するベイナイトがさらに高強度化される。一方、0.50mass% を超えて添加すると、母材が低温で脆性破壊を起こしやすくなるので、上限は0.50mass% とした。なお、好適な範囲は0.015 〜0.06mass% である。
【0020】
Ti:0.005 〜0.10mass%
Tiは、不可避的に存在する鋼中のフリーNをTiN として固定するために0.005mass%以上必要である。また、このTiN は溶接熱影響部のオーステナイト粒成長抑制にも寄与する。一方、0.10mass% を超えて添加すると、余剰Tiが炭化物を形成し、鋼の強度が著しく上昇するとともに脆性破壊を起こしやすくなるので、上限を0.10mass% とした。なお、好適な範囲は0.005 〜0.020mass%である。
【0021】
B:0.0010〜0.010mass%
Bは熱間圧延後の冷却過程で起こる変態に際し、オーステナイト粒界からのフェライト変態を抑制してベイナイト変態を起こりやすくさせる作用がある。特に、本発明ではC量を低減しているので、フェライト変態を抑制するためには0.0010mass% 以上必要である。一方、0.010mass%を超えて添加しても効果が飽和するため、上限は0.010mass%とした。なお、好適な範囲は0.0015〜0.0030mass% である。
【0022】
S:0.003mass%以下
Sは不純物元素として、鋼中に不可避的に混入するが、特に形態制御等を行っていない場合、MnS として鋼中に存在する。MnS はフェライトの変態核となりやすく、ベイナイト変態に先立ってフェライトを生成する原因となるため、S量を低減してMnS の量を減らす必要があるため、S量の上限は0.003mass%とした。CaやREM 添加による形態制御を行わない場合、0.0010mass% 未満まで低減することが好ましい。
【0023】
X1:400 〜650
本発明では、Cu、Ni、Cr、Moを添加しない場合、前記式(1) (前記式(2) からCu、Ni、Cr、Moの項を削除したもの)で定義されるX1が、400 ≦X1≦650 となるようにMn、Nb量を調整する。X1≧400 とすることにより、溶接時の熱履歴下でのマルテンサイト変態を抑制できて、下限予熱温度10℃でも遅れ割れ発生を抑制できる。一方、X1≦650 とすることにより、熱延‐冷却条件の実用的制御範囲内でα°B 形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むミクロ組織の鋼板を得ることができ、鋼板の高強度化が達成される。
【0024】
X2:400 〜650
本発明では、上記のように限定される成分元素のほか、必要に応じてCu、Ni、Cr、Moのうちから選ばれた1種または2種以上を添加することができる。その場合、前記式(2) で定義されるX2が、400 ≦X2≦650 となるようにMn、Nb量、さらにはCu、Ni、Cr、Mo量を調整する。X2≧400 とすることにより、溶接時の熱履歴下でのマルテンサイト変態を抑制できて、下限予熱温度10℃でも遅れ割れ発生を抑制できる。一方、X2≦650 とすることにより、熱延‐冷却条件の実用的制御範囲内でα°B 形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むミクロ組織の鋼板を得ることができ、鋼板の高強度化が達成される。
【0025】
ただし、Cu、Ni、Cr、Moを添加する場合には、各成分含有量は次の範囲とすることが好ましい。
Cu:0.5 〜3.0mass%
Cuは0.5mass%以上の添加でα°B 形態化に寄与するが、3.0mass%を超えて添加すると、析出物分散効果により、母材の脆性破壊が起こりやすくなるため、上限を3.0mass%とした。なお、好適な範囲は0.05〜1.50mass% である。
【0026】
Ni:0.2 〜3.0mass%
Niは0.2mass%以上の添加でα°B 化促進に寄与する。一方、3.0mass%を超えて添加してもその効果が飽和するため、上限を3.0mass%とした。なお、好適な範囲は0.25〜1.0mass%である。
Cr:0.2 〜1.0mass%
Crは0.2mass%以上の添加でα°B 化促進に寄与する。一方、1.0mass%を超えて添加すると、母材の脆性破壊が起こりやすくなるので、上限を1.0mass%とした。なお、好適な範囲は0.25〜0.60mass% である。
【0027】
Mo:0.1 〜1.0mass%
Moは0.1mass%以上の添加でα°B 化促進に寄与する。一方、1.0mass%を超えて添加すると、Mo炭化物の析出物分散強化が過剰となって脆性破壊が起こりやすくなるため、上限は1.0mass%とした。なお、好適な範囲は0.1 〜0.6mass%である。また、本発明では、介在物形態制御の目的で、Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種を、以下の成分含有量範囲で添加することができる。
【0028】
Ca:0.001 〜0.020mass%
Caは、鋼中に不可避的に存在する非金属介在物MnS がHAZ 靭性等で問題となる場合、0.001mass%以上添加することで、より高温で生成するCaS に介在物形態を制御して、その影響をなくすことができる。しかし、0.020mass%を超えて添加すると、CaS がクラスター状に生成するためむしろ悪影響を及ぼすので、上限を0.020mass%とした。
【0029】
REM :0.005 〜0.020mass%
REM は、鋼中に不可避的に存在する非金属介在物MnS がHAZ 靭性等で問題となる場合、0.005mass%以上添加することで、より高温で生成するREM 硫化物に介在物形態を制御して、その影響をなくすことができる。しかし、0.020mass%を超えて添加すると、鋼の清浄度を劣化させるため、上限を0.020mass%とした。
【0030】
次に、鋼板のミクロ組織の限定理由を述べる。
α°B (bainitic ferrite)形態のベイナイト相≧70vol.%
炭素量が少ない鋼のベイナイト組織は、その形態がαB (guranular bainitic ferrite)およびα°B に区分される(αB 、α°B の形態については、「日本鉄鋼協会・基礎研究会ベイナイト調査研究部会編:鋼のベイナイト写真集−1、--- 低炭素鋼の連続冷却(中間段階)変態組織--- 、1992年6月、第24頁」参照)。このうち、α°B 形態を呈するベイナイト組織は、その分率が70vol.% 以上であると、変態前のオーステナイトを低温域で強加工することでオーステナイトに導入された歪を受け継ぐため、熱間圧延時の制御圧延条件によっても強度を上昇させうるほか、このようなオーステナイトの強加工による高強度化を行っても、-46 ℃で300Jを超える高いシャルピー吸収エネルギーを達成することができるため、ミクロ組織の限定として、α°B 形態のベイナイト組織が70vol.% 以上の分率で存在するものとした。なお、本発明で得られる鋼のベイナイト組織以外の相として生成するマルテンサイトあるいはセメンタイトは、2vol.% 以下と少なくなっており、このマルテンサイトあるいはセメンタイトが少ないことが、シャルピー吸収エネルギーの向上につながっているものと考えられる。
【0031】
次に、製造プロセスについて説明する。
本発明に係る製造プロセスでは、上記限定範囲の組成になる鋼片(スラブ)を、加熱‐熱間圧延‐加速冷却の順次工程からなる製造プロセスにより製品鋼板となし、その際、以下の諸条件を満たすものとする。
加熱温度:1000〜1250℃
スラブの加熱温度を1000℃以上とすることで、均一なオーステナイトとなることから、加熱温度の下限を1000℃とする。一方、1250℃超に加熱すると、オーステナイト粒が著しく粗大化し、そのまま熱間圧延すると鋼板の靭性劣化が著しいので、上限を1250℃とした。なお、より好ましくは、1050〜1150℃である。
【0032】
900 ℃以下の低温オーステナイト域での累積圧下率≧50%
加熱されたスラブはただちに熱間圧延に供するが、特に900 ℃以下のいわゆるオーステナイト未再結晶域での累積圧下率が50%以上になるような圧下スケジュールで圧延することにより、累積圧下率の増加とともにα°B 形態のベイナイトの強度が上昇し、所望の高強度化を達成しうる。よって、熱間圧延における900 ℃以下での累積圧下率を50%以上とした。
【0033】
熱間圧延終了温度:700 〜850 ℃
オーステナイトが再結晶しない低温域での圧延は、その圧延温度が低いほど歪蓄積効果が大きくなるが、700 ℃を下回る温度まで継続すると、オーステナイトに圧延集合組織が形成され、それに起因して変態後のベイナイト組織がセパレーション発生性向の強いものとなり、シャルピー吸収エネルギーが著しく低下する。そのため、圧延終了温度の下限を700 ℃とした。一方、圧延終了温度が850 ℃より高い場合、実操業において上述の900 ℃以下での累積圧下率50%以上を確保するのが困難となるため、圧延終了温度の上限は850 ℃とした。
【0034】
冷却(水冷)開始温度≧圧延終了温度-50 ℃
熱間圧延成品(鋼板)は、これをベイナイト変態させるために、圧延終了後可及的速やかに(水冷までの空冷の時間をできるだけ短くして)水冷する必要がある。特に、鋼板温度が圧延終了温度-50 ℃を下回ってからの水冷開始では、圧延終了から水冷開始までの間でフェライト変態が起きてフェライト生成によるYSおよびTSの低下を招くので、水冷開始温度は圧延終了温度-50 ℃以上とした。
【0035】
冷却速度≧5℃/s
Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb量の最適化により、製造プロセス条件に係る上記限定範囲内での熱間圧延後の水冷において、5℃/s以上の冷却速度が確保されれば、フェライト変態を起こさせずベイナイト変態を起こさせ、狙いとするα°B 形態のベイナイト組織が得られるため、熱間圧延後の水冷における冷却速度の下限は5℃/sとした。なお、冷却速度の上限は特に設けないが、実操業上可能な最大冷却速度は50℃/sであるため、好ましくは5〜50℃/sとする。
【0036】
冷却停止温度≦400 ℃
本発明における合金元素設計では連続冷却変態での変態終了温度は400 ℃以上と考えられる。よって、オーステナイトが完全にベイナイト組織化するのは低くとも400 ℃であり、この400 ℃を上回らない温度まで水冷を続ければ十分であることから、冷却停止温度の上限は400 ℃とする。
【0037】
なお、本発明に係る製造プロセスに供するスラブについては、その製造方法は特に限定されず、常法に従い、平炉法、転炉法あるいは電炉法で鋼を溶製して成分調整を行った後、連続鋳造法、造塊法の何れで鋳造してもよい。また、製造した鋼板を鋼管に成形するにあたり、UOE プロセス、ロールベンダープロセスの何れを用いたとしても、本発明の目的とした高強度かつ高吸収エネルギー、および高い耐溶接遅れ割れ性が達成される。
【0038】
【実施例】
表1に示す化学組成になる鋼片を用い、表2に示す加熱‐熱間圧延‐冷却条件で板厚15〜30mmの厚鋼板を製造した。
【0039】
【表1】
Figure 0004026443
【0040】
【表2】
Figure 0004026443
【0041】
得られた鋼板からミクロ組織観察用の全厚×20mm幅×10mm高さのブロック試料をL断面(圧延方向に平行な板厚方向断面)が被検面となるように採取し、その被検面を3%ナイタール腐食液で処理してミクロ組織を現出させ、そのミクロ組織を走査型電子顕微鏡にて800 〜2000倍の適当な倍率で無作為に4視野以上写真撮影し、それぞれの写真中に観察されたα°B 形態のベイナイトの領域をトレース後、画像解析処理により前記トレース領域の全視野面積に対する面積率を計算し、ベイナイト組織が等方的形状であると仮定して(この仮定と実際との誤差は無視できる程度に小さいと考えられる。)、この計算値をα°B 形態のベイナイト相の体積率とした。この体積率を表2に示す。なお、フェライト、マルテンサイト、セメンタイトについても同様の方法で体積率を求めた。その値を表3に示す。なお、表3にはα°B 形態のベイナイト相の体積率も再掲した。
【0042】
次に、上記の各鋼板から、JIS Z 2201に規定されている4号引張試験片をL方向(圧延方向に平行な方向)が引張方向となるように採取し、JIS Z 2241に規定されている引張試験を行い、0.2%耐力および引張強度を評価した。また、同鋼板からJIS Z 2202に規定されている4号シャルピー試験片をC方向(圧延幅方向に平行な方向)が試験片長手方向となるように採取し、JIS Z 2242に規定されているシャルピー衝撃試験を行い、-46 ℃における吸収エネルギー(略号:vE-46 )、および、脆性破面率の遷移曲線から50%破面遷移温度(略号:vTrs)を評価した。
【0043】
最後に、上記の各鋼板から、JIS Z 3158に従ってy型溶接割れ試験(yスリット割れ試験)用試験体を採取・組立加工した後、環境温度10℃、相対湿度80%に設定した環境室内で1時間放置したJIS Z 3212に規定される低水素系溶接棒を乾燥処理せずに用いて、予熱温度10℃とした試験体に試験ビードを溶接した。48時間経過後、試験体の溶接部の5箇所から断面割れ観察用試料を切り出し、研削・研磨加工後に溶接部の割れを5倍の拡大投影機を用いて観察し、割れ長さを測定して断面割れ率を計算した。
【0044】
上記の引張、衝撃試験結果およびyスリット割れ試験結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
Figure 0004026443
【0046】
化学組成およびミクロ組織が本発明要件を満たし、該ミクロ組織が満たすべき本発明要件(:α°B 形態のベイナイト相≧70vol.% )が本発明に係る製造プロセスにより具現した発明例A1〜G1、S1では、いずれも引張強度が700N/mm2を超える高強度でvE-46 も300Jを超えるような高い吸収エネルギーを示した。また、y型溶接割れ試験においても溶接部断面に割れは発生しなかった。
【0047】
また、圧延終了温度が下限を下回った比較例G2および冷却開始温度が下限を下回った比較例G3は、いずれもミクロ組織観察でフェライト相が認められ、α°B の体積率が低下した結果、強度が低く、さらには同程度のvTrsであってもvE-46 も低い。特に、フェライト変態温度域で圧延していたG2では、セパレーションの発生で著しく吸収エネルギーが低下した。
【0048】
また、冷却速度が下限を下回った比較例G4、および冷却停止温度が上限を上回った比較例G5は、ともにミクロ組織観察でαB 組織が多く、α°B の体積率が低下した結果、強度、vE-46 ともG1に較べて低い。
一方、X2が600 を上回った比較例H1も同様にα°B の体積率が低下し、強度、vE-46 とも低い値となった。逆に、X2が400 を下回った比較例J1は、強度は高いものの、y型溶接割れ試験において、断面割れ率が85%となり、実溶接施工では予熱が必須となる。これは、溶接部のミクロ組織がマルテンサイトとなり、非常に溶接割れを起こしやすくなったからである。
【0049】
さらに、Cの上限を超えた比較例K1、Mnの上限を超えた比較例L1も同様に、y型溶接割れ試験で割れが発生した。また、比較例K1はα°B 中に第2相として島状マルテンサイトが多数観察され、この第2相の増加に伴いvE-46 が低下した。また、Nbの上限を超えた比較例M1およびTiの上限を超えた比較例Q1はいずれも析出に伴う硬化から脆性破壊が起こりやすくなり、vTrsが上昇した結果、vE-46 は低下した。また、Sの上限を超えた比較例N1とBの下限を下回った比較例R1はいずれもα°B の体積率が70%を下回っており、目標とする強度とvE-46 が得られなかった。
【0050】
このように、本発明の鋼板では、従来なしえなかった高強度・高靭性と溶接時の低予熱温度でも割れが発生しないという優れた溶接性との両方を兼ね備えることができるようになった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、炭素量の低減と、適切な合金元素添加と、適切な加熱‐熱間圧延‐加速冷却条件の組み合わせにより、α°B 形態のベイナイト体積率を70%以上にすることにより、高強度かつ高シャルピー吸収エネルギーの鋼板特性と、溶接時の低予熱温度条件を許容する優れた溶接性とを具備する高強度鋼管素材が実現するという効果を奏する。

Claims (3)

  1. C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、さらに、下式(1) で定義されるX1が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼管素材としての鋼板であって、該鋼板のミクロ組織がα°B の形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むことを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材。
    X1=970-130*Mn-1450*Nb ‥‥(1)
  2. C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、さらに、Cu:0.5 〜3.0mass%、Ni:0.2 〜3.0mass%、Cr:0.2 〜1.0mass%、Mo:0.1 〜1.0mass%のうちの1種または2種以上、および/または、Ca:0.001 〜0.020mass%、REM :0.005 〜0.020mass%のうちの1種または2種を含有し、かつ、下式(2) で定義されるX2が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼管素材としての鋼板であって、該鋼板のミクロ組織がα°B の形態のベイナイト相を70vol.% 以上含むことを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材。
    X2=970-130*Mn-55*Cu-30*Ni-70*Cr-90*Mo-1450*Nb ‥‥(2)
  3. C:0.005 〜0.020mass%、Si:0.05〜1.0mass%、Mn:1.0 〜4.0mass%、Al:0.01〜0.10mass% 、Nb:0.01〜0.50mass% 、Ti:0.005 〜0.10mass% 、B:0.0010〜0.010mass%を含有し、S:0.003mass%以下とし、
    あるいはさらに、Cu:0.5 〜3.0mass%、Ni:0.2 〜3.0mass%、Cr:0.2 〜1.0mass%、Mo:0.1 〜1.0mass%のうちの1種または2種以上、および/または、Ca:0.001 〜0.020mass%、REM :0.005 〜0.020mass%のうちの1種または2種を含有し、
    かつ、下式(2) で定義されるX2が400 〜650 であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、1000〜1250℃に加熱後熱間圧延して鋼板となし、該圧延では、900 ℃以下の低温オーステナイト温度域での累積圧下率を50%以上、圧延終了温度を700 〜850 ℃とし、次いで前記鋼板を前記圧延終了温度-50 ℃以上の温度から冷却速度5℃/s以上で400 ℃以下の温度まで水冷することを特徴とする溶接性に優れた高強度高靭性鋼管素材の製造方法。
    X2=970-130*Mn-55*Cu-30*Ni-70*Cr-90*Mo-1450*Nb ‥‥(2)
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