JP4025176B2 - 光刺激装置およびこれを用いた生体光計測装置 - Google Patents

光刺激装置およびこれを用いた生体光計測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脳波計や生体光計測装置等を用いて被検者の刺激応答を計測する際に、被検者に光刺激を与えるために用いられる光刺激装置、および、光刺激装置を備えた生体光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体を通過した光を計測することにより、血中ヘモグロビン濃度等の生体情報を計測する生体光計測装置が知られている。生体光計測装置は、特定の波長の光を出射する光源と、光源からの光を生体表面に照射するための照射用光ファイバと、生体を通過してきた光を取り込む検出用光ファイバと、検出用光ファイバを伝搬してきた光を検出する光検出器と、検出結果を解析する解析装置等を含んで構成されている。このような生体光計測装置において、複数の計測点を同時に計測する際には、計測点ごとに異なる周波数変調を加えた計測光を照射し、変調周波数によって計測点ごとの通過光を判別する構成となっている。これらは例えば、特許文献1、2、3等に記載されている。生体光計測装置は、光照射用光ファイバの先端と光検出用光ファイバの先端とを、生体の表面に配置して光を照射するだけで、簡便に、生体に害を与えることなく生体情報を測定できるため、脳科学の分野等で臨床への応用が期待されている。
【0003】
一方、従来より脳波計を用いて生体の脳波を測定する際に、生体に光刺激を与えながら測定を行うことにより、光刺激に対する生体の応答を測定する方法が知られている。この場合、光刺激としては、ストロボが発する光や、脳波計用の光刺激装置が一定の周期で連続的に発するパルス光が用いられている。
【0004】
また、生体光計測装置で測定を行う場合にも、生体に光刺激を与えながら測定を行う方法が知られており、この測定には、例えば脳波計用の光刺激装置が使用されている。
【特許文献1】
特開平09−19408号公報
【特許文献2】
特開昭63−275323号公報
【特許文献3】
特開平09−149903号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、生体光計測装置で計測を行っている際に、上記光刺激装置を使用すると、測定結果にノイズが生じることがわかった。発明者らの実験によると、このノイズは、生体光計測装置と光刺激装置とを直接接続していない場合であっても、生体光計測装置の近くで光刺激装置を使用すると生じる。このことから、ノイズの原因は、光刺激装置の発する光が、生体光計測装置の検出用光ファイバの先端から入射することが原因であると思われる。このノイズを防ぐためには、生体光計測装置の検出用光ファイバの先端部分を測定部位とともに黒い布で覆うなどして、光刺激装置からの光を遮断することが考えられるが、黒い布等で覆う作業は煩雑である。また、生体の頭部のように計測部位によっては、黒い布で覆うことが困難なこともある。
【0006】
本発明の目的は、生体光計測装置の近くで光刺激装置を使用した場合であっても、生体光計測装置の出力にノイズが生じるのを低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、光刺激装置の発する刺激光から、生体光計測装置が使用する計測光と同じ周波数成分の光および/または同じ波長の光を実質的に除去する手段を設けるものである。具体的には、(1)刺激光として用いるパルス光の周期に対する発光時間の割合(デューティ)を調整する手段を設けることにより、生体光計測装置が計測光に重畳している変調成分と同じ周波数成分を刺激光から低減する。または、(2)刺激光の発光部として、計測光の波長成分が除去された光を発するものを用いる。もしくは(1)、(2)の両方を行う。
【0008】
すなわち、本発明の光刺激装置は、例えば、被検体に光刺激を与えるための刺激光を発する発光部と、発光部の動作を制御し、刺激光として周期的なパルス光を発光させる制御部とを有する光刺激装置において、制御部は、刺激光から高周波成分を低減するために、パルス光の周期に対する発光時間の割合の設定を受け付けるデューティ設定部を含み、デューティ設定部が受け付けた割合を満たす前記パルス光を前記発光部に発光させる構成にする。これにより、刺激光のデューティを任意の大きさに設定することができるため、刺激光のパルス幅を広げ、生体光計測装置で光刺激装置からの光が検出された場合であっても、検出信号に高周波成分が含まれないようにすることができる。よって、刺激光の高周波成分に起因する生体光計測装置のノイズを低減することができる。
【0009】
この場合、制御部は、パルス光の周期の設定を受け付ける周期設定部と、パルス光の1パルス当たりの光量の設定を受け付ける光量設定部と、デューティ設定部、周期設定部および光量設定部がそれぞれ受け付けたデューティ、周期、および光量を満たす光強度を計算により求める演算部とをさらに含む構成とすることができ、制御部は、演算部が求めた光強度で発光部を発光させる構成にすることができる。
【0010】
また、別の態様としては、光刺激装置が、発光部と、発光部の動作を制御する制御部とを含む構成とし、発光部は、生体光計測装置の計測光の波長成分を含まない光を刺激光として発光する構成とすることができる。これにより、光刺激装置の刺激光と生体光計測装置の照射光との波長成分が重なっていることに起因する、生体光計測装置のノイズを低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態の光刺激装置およびこれが接続された生体光計測装置について図面を用いて説明する。
【0012】
まず、本実施の形態の光刺激装置の構成について、図1を用いて説明する。図1に示した本実施の形態の光刺激装置100は、光刺激を与えるための刺激光を発する発光部103と、発光部103の動作を制御する制御部110とを含む。また、制御部110には、制御部110に対してユーザが発光光量、周波数、デューティ(Duty)をそれぞれ設定するための光量設定スイッチ106、周波数設定スイッチ105、デューティ設定スイッチ107、ならびに、表示装置108が接続されている。制御部110は、生体光計測装置200に接続されて入力を受け付けるインタフェース101と、発光部103の駆動等を行う光源ドライバ102と、これらの電源104とを含む。
【0013】
発光部103は、発する光の波長帯域が、可視域を含み、かつ、生体光計測装置200の使用する波長を含まないように構成されている。本実施の形態では、生体光計測装置200が使用する波長が、近赤外光の780nmおよび830nmであるため、これらの2波長を含まない白色発光ダイオードアレイを発光部103として用いる。ここでは、図2に示したように、発光スペクトルが420nm〜750nmの範囲の白色発光ダイオードを用いた。この白色発光ダイオードは、波長750nm以上の光を発しないため、生体光計測装置200の使用波長を含まない光を刺激光として発することができる。アレイを構成する白色発光ダイオードの数は、光量設定スイッチ106に設定される光量を満たす光を発することができるように、予め定められた個数に設計されている。
【0014】
なお、発光部103の構造としては、白色発光ダイオードアレイを用いたものに限らず、キセノンランプ等の光源と赤外光カットフィルタとを組み合わせた構造にすることもできる。この場合、光源のランプから発光された光が、赤外光カットフィルタを通過するようにフィルタを配置した構成とする。これにより、生体光計測装置で使用する波長を除去した光を、刺激光として生体に照射することができる。
【0015】
制御部110の光源ドライバ102は、発光部103を駆動し、図3に示したようにパルス光を周期的に発光させるため、CPU102aと、スイッチング回路102bとを含む。CPU102aは、光量設定スイッチ106、周波数設定スイッチ105およびデューティ設定スイッチ107からそれぞれ設定された値を受け取って、これに基づいて発光時の光強度を予め定められた演算(光強度=光量/(周波数×デューティ))により求め、さらに求めた光強度により何個のダイオードをオンオフすればよいかを得て、これに沿ってスイッチング回路102bの動作を制御する。スイッチング回路102bは、CPU102aの指示する電流量を、指示されたタイミングでオンオフして発光部103に供給する。これにより、光量設定スイッチ106、周波数設定スイッチ105およびデューティ設定スイッチ107にユーザが設定した光量、周波数、デューディのパルス光が、発光部103から発せられる。
【0016】
光量設定スイッチ106が設定を受け付ける光量とは、発光部103が1パルスで発する光量(すなわち発光強度を発光時間で積分した値)である。本実施の形態では、光量設定スイッチは、0.01J〜1.0Jの範囲で1パルスあたりの光量を設定可能な構成とした。この範囲は、従来の光刺激装置において1パルスあたりに発せられる光量の範囲を含んでおり、従来と同レベルまたは任意のレベルの光量を設定可能である。また、周波数設定スイッチ105が設定を受け付ける周波数とは、発光周期(=1パルスの発光時間と非発光時間との和)の逆数である。デューティ設定スイッチ107が設定を受け付けるデューティとは、発光周期あたりに占める発光時間の割合(=(発光時間)/(発光時間+非発光時間)×100)である。
【0017】
インタフェース101は、生体光計測装置200の後述する制御部31に接続され、この制御部31から刺激光の発光開始の指示および発光終了の指示を受け付ける。インタフェース101は、これらの指示を光源ドライバ102に受け渡す。光源ドライバ102は、発光開始の指示を受け取った場合、上述した条件で刺激光としてパルス光を連続して発光させ、発光終了の指示を受け取った場合には、刺激光の発光を終了させる。
【0018】
つぎに、光刺激装置100に接続されている生体光計測装置200の構造の概略を図4を用いて説明する。生体光計測装置200は、生体である被検体9に近赤外光を照射する光源部10と、被検体9を通過した光を計測し、電気信号に変換する光計測部20と、光計測部20からの信号をもとに生体情報、例えば血中ヘモグロビン濃度変化等を計算し、トポグラフィ画像の作成を行う信号処理部30と、これらが接続され、装置全体の制御を行う制御部31とを有している。さらに、生体光計測装置200は、トポグラフィ画像の表示を行うための表示部34と、信号処理部30の処理に必要な指示の入力や信号処理結果の外部への出力のための入出力部33と、信号処理データ等を格納するための記憶部32等とを有し、これらはいずれも制御部31に接続されている。光刺激装置100は、この制御部30に接続される。
【0019】
光源部10は、近赤外の複数の波長、ここでは780nmと830nmの光をそれぞれ放射する半導体レーザ11と、これら2波長の光を複数の異なる周波数で変調するための変調器を備えた複数の光モジュール12と、変調された光をそれぞれ被検体まで伝搬して出射端面から出射する複数の照射用光ファイバ13とを含んでいる。なお、波長はこの2波長とは限らない。一方、光計測部20は、被検体9の通過光を伝搬するための複数の検出用光ファイバ21と、検出用光ファイバ21が伝搬してきた光を検出するフォトダイオード22と、フォトダイオード22の出力信号から所定の周波数の信号を選択的に検出するためのロックインアンプモジュール23と、ロックインアンプモジュール23の出力をA/D変換するA/D変換器24とを含んでいる。
【0020】
照射用光ファイバ13の出射端および検出用光ファイバ21の入射端は、図5に示したように例えば3×3等の所定の大きさのマトリックス状に交互に配列された形状で、装着具40によって支持される。光ファイバ13,21の先端および装着具40とを合わせて計測用プローブという。装着具40を被検体9の計測部位に装着することにより、照射用光ファイバ13の出射端および検出用光ファイバ21の入射端は、被検体9の上皮に接触する。これにより、照射用光ファイバ13の先端から変調された近赤外光を照射し、被検体9の通過光を、隣接する検出用光ファイバ21の先端から取り込み、フォトダイオード22により検出することができる。
【0021】
例えば3×3のマトリクスのプローブの場合、中央の検出用光ファイバ21には、隣接する4つの照射用光ファイバ21から照射されて被検体9を通過した光が混合されたものが検出される。隣接する4つの照射用光ファイバ21から照射される照明光には、それぞれ周波数の異なる変調信号が重畳されているため、ロックインアンプモジュール23により、混合光に含まれる4種類の変調信号を選択して検出することにより、検出用光ファイバ21の先端と、隣接する照明用光ファイバ21の先端との間に位置する点(計測点)について、被検体9の情報を得ることができる。したがって、例えば3×3のマトリクスのプローブの場合、計測点は全部で12となる。
【0022】
また、制御部31は、光刺激の開始を要求する信号および光刺激の終了を示す信号を光刺激装置100のインタフェース101に受け渡す。これを受けて、光刺激装置100はすでに説明したように光パルスを刺激光として所定の周波数で連続的に出射する。これにより、被検体9に光刺激を与えながら、生体光計測装置200で計測を行うことができる。
【0023】
つぎに、光刺激装置100によって刺激光を被検体9に照射しながら、生体光計測装置200で生体情報を計測する動作について説明する。まず、図5のように、光刺激装置100の発光部103を被検体9に向けて配置し、被検体9の計測部位に生体光計測装置200の光照射用ファイバ13および光検出用ファイバ21を装着具40で取り付ける。図5に示した例では、計測部位を人体の側頭部とし、光刺激装置100の発光部103を頭部の前方に配置して、眼部に向かって刺激光を発光させている。また、光量設定スイッチ106、周波数設定スイッチ105には、ユーザが任意の光量および周波数値を設定する。これにより、ユーザが所望する光量および周波数の刺激光を被検体9に照射しながら、生体光計測装置200で計測を行うことができる。
【0024】
この計測の際に図5に示したように光刺激装置100と計測プローブとの位置関係によっては、光刺激装置100から出射された刺激光が、生体光計測装置200の検出用光ファイバ21の先端に到達し、被検体9との隙間から検出用光ファイバ21に入射する場合があるが、本実施の形態の光刺激装置100では、光パルスが、生体光計測装置200の照射光の波長を含まないので、ノイズレベルを大幅に低減することができる。
【0025】
一方、近赤外光の波長を含まない刺激光を用いても、わずかながらノイズが残存する場合がある。発明者らの研究によると、このノイズは、生体光計測装置200の検出用光ファイバ21に入射した刺激光の可視光成分が生体光計測装置200の光計測部20で計測される際に、刺激光の光パルス信号自体に含まれる高周波成分が計測されてしまうことに起因している。すなわち、近赤外光を含まない刺激光であっても、そのパルス波形がデューティが小さい波形である場合にはkHzオーダーの高周波成分を含む。この高周波成分は、生体光計測装置200が照射光に重畳している1〜20kHz程度の変調信号と同じ周波数帯域であるために、生体光計測装置200の光計測部20によって計測されてノイズになると考えられる。本実施の形態の光刺激装置100では、このノイズを除去するため、デューティ設定スイッチ107を設け、従来の光刺激装置では固定値であった刺激光のデューティを、任意の大きさに設定することができるようにしている。よって、周波数設定スイッチ105に設定した周波数を考慮しつつ、刺激光のパルス幅が、生体光計測装置200の照射光に重畳している変調波形の周期よりも十分大きくなるようにデューティを設定することにより、刺激光の光パルスが高周波成分を含まないようにすることができ、高周波成分によるノイズを除去することできる。例えば、周波数設定スイッチ105に、従来の光刺激装置のパルス光の周波数と同様に、10Hz程度の周波数を設定した場合、デューティ設定スイッチ107を50程度以上に設定することにより、生体光計測装置200が使用している変調周波数1〜20kHzの高周波成分が生じるのを抑制できる。
【0026】
ノイズの低減の具体例について図6(a),(b),(c)を用いて説明する。図6(a)〜(c)は、光刺激を与えながら生体光計測を行なった場合の生体光計測装置200の出力波形を示すグラフであり、(a)は従来の近赤外波長を含む刺激光を用いた場合、(b)は近赤外波長を含まない刺激光を用い、デューティを従来の光刺激装置の刺激光と同様の値(ここでは約8)に設定した場合、(c)は近赤外波長を含まない刺激光を用い且つデューティ50に設定した場合を示す。なお、いずれの場合も、周波数設定スイッチ105へ設定する周波数を10Hzとしている。図6(b)のグラフからわかるように、刺激光として近赤外波長を含まない可視光を用いた場合には、従来の近赤外波長を含む刺激光を用いた場合(a)に比べ、ノイズが大幅に低減されている。但し、この場合にもわずかながらノイズが残存している。このノイズは上述したように刺激光に含まれる高周波成分に起因するものである。これに対し、デューティを適切に設定した場合には、(c)に示すように、ノイズをほぼ完全に除去することができる。
【0027】
なお、高周波成分によるノイズ低減のためには、上述のように刺激光のパルス幅が、生体光計測装置200の照射光に重畳している変調波形の周期よりも十分大きくする必要があり、デューティ設定スイッチ107に設定すべきデューティの値は、生体光計測装置200において照射光の変調に使用される周波数と、光刺激装置100の周波数設定スイッチ105に設定される周波数とに依存する。そこで、予めわかっている生体光計測装置200の変調周波数と、周波数設定スイッチ105に設定可能な範囲の周波数との組み合わせに基づき、ノイズ低減のために設定することが望ましいデューティの範囲を予め計算または実験により求めておき、これを推奨デューティ範囲として、表示装置108に表示してユーザに知らせるように構成することができる。もしくは、デューティ設定スイッチ107の構成自体を、この望ましいデューティの値しか受け付けないような構成にすることもできる。
【0028】
また、周波数設定スイッチ105に設定可能な周波数範囲が広い場合には、設定可能な周波数の値ごとに、設定すべきデューティの最低値を予め計算により求めておき、周波数の値とデューティの値とを対応させて光源ドライバ102内に配置した図示しないメモリに格納しておく構成にすることが可能である。そして、周波数設定スイッチ105に周波数が設定された場合には、CPU102aがこれを取り込んで、取り込んだ周波数に対応するデューティの値をメモリから読み出して、これ以上のデューティの値を設定するようにユーザに促す表示を、表示装置108に表示する構成にすることが可能である。
【0029】
また、CPU102aが、インタフェース101を介して通信を行い、接続されている生体光計測装置200から生体光計測装置200の変調周波数を受け取って、上述のように設定すべきデューティの最低値を計算により求め、それをユーザに知らせるように構成することも可能である。
【0030】
また、本実施の形態では、光量設定スイッチ106により、1パルス当たりの光量を設定できる構成であるため、デューティ設定スイッチ107によりパルス幅を広げた場合であっても、1パルス当たりの光量を一定にすることができる。一般に、光刺激によって被検者に生じる刺激応答は、刺激光の光量に依存すると言われているため、本実施の形態の光刺激装置100のように光量設定スイッチ106により光量を所望の一定値に設定可能な構成とすることにより、デューティを変化させた場合であっても、一定の刺激を与えながら計測を行うことができる。
【0031】
上述してきたように、本実施の形態の光刺激装置100は、生体光計測装置200の計測プローブに刺激光が到達した場合であっても、生体光計測装置200にノイズを生じさせないように構成されている。よって、生体光計測装置200の計測部位が、光刺激装置100からの刺激光が到達するような位置である場合でも、精度よく計測を行うことができる。
【0032】
なお、上述の光刺激装置100は、(1)生体光計測装置200が使用する近赤外波長を含まない可視光の刺激光を用いる構成と、(2)光パルスのデューティを広げるデューティ設定スイッチ107を備える構成とを両方備えているが、必ずしも両方を同時に備えなければならないわけではなく、上記(1)の構成または上記(2)の構成のいずれか一方を備える光刺激装置100とすることも可能である。いずれか一方を備える構成であっても、ノイズの低減の効果を得ることができる。
【0033】
また、別の態様としては、光刺激装置100の構成を、生体光計測装置200の使用する波長を含まない可視光を刺激光として発する構成とするとともに、生体光計測装置200のフォトダイオード22の前に可視光カットフィルタを挿入する構成にすることが可能である。この場合、可視光の刺激光が、可視光カットフィルタによってカットされるため、フォトダイオード22によって検出されることがなくなり、刺激光によるノイズの発生を防ぐことができる。可視光カットフィルタは、例えば、検出用光ファイバ21とフォトダイオード22との間、または、検出用光ファイバ21の途中に挿入することができる。また、可視光カットフィルタを検出用光ファイバ21の入射端面を覆うように取り付けることも可能である。
【0034】
上述してきた実施の形態では、光刺激装置100と生体光計測装置200とを接続して計測を行う場合について説明してきたが、光刺激装置100と生体光計測装置200とは必ずしも接続されていなくとも、生体光計測装置200のノイズ低減の効果は得られる。たとえば、光刺激装置は脳波計等の別の計測機器に使用され、生体光計測装置とは接続されていない場合であっても、光刺激装置と生体光計測装置とが近くで使用される限り、従来はノイズが発生する恐れがあった。本実施の形態の光刺激装置100を用いることによりこの場合でも生体光計測装置200のノイズを低減することができる。
【0035】
【発明の効果】
上述してきたように、本発明によれば、生体光計測装置の近くで光刺激装置を使用した場合であっても、生体光計測装置の出力にノイズが生じるのを低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光刺激装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の光刺激装置において、発光部に用いられる白色発光ダイオードの発光スペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明の実施の形態の光刺激装置が出射する刺激光の波形を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態の光刺激装置が接続された生体光計測装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の光刺激装置で光刺激を与えながら、生体光計測装置で計測を行う状態を示す説明図である。
【図6】(a)は、従来の光刺激装置を接続した生体光計測装置の出力波形であり、(b)は、本発明の実施の形態の光刺激装置を用い、デューティを従来と同等にした場合の生体光計測装置の出力波形であり、(c)は、本発明の実施の形態の光刺激装置を用い、デューティを広く設定して高周波成分を低減した場合の生体光計測装置の出力波形である。
【符号の説明】
9…被検体、10…光源部、11…半導体レーザ、12…光モジュール、13…照射用光ファイバ、20…光計測部、21…検出用光ファイバ、22…フォトダイオード、23…ロックインアンプモジュール、24…A/D変換器、30…信号処理部、31…制御部、32…記憶部、33…入出力部、34…表示部、40…装着部、100…光刺激装置、101…インタフェース、102…光源ドライバ、103…発光部、104…電源、105…周波数設定スイッチ、106…光量設定スイッチ、107…デューティ設定スイッチ、110…制御部、200…生体光計測装置。

Claims (4)

  1. 被検体を光刺激するための刺激光を発する光刺激装置において、
    前記刺激光から、生体光計測装置が使用する計測光と同じ周波数成分の光および/または同じ波長成分の光を低減する手段を有することを特徴とする光刺激装置。
  2. 被検体を光刺激するための刺激光を発する発光部と、前記発光部の動作を制御し、前記刺激光として周期的なパルス光を発光させる制御部とを有し、
    前記制御部は、前記パルス光の周期に対する発光時間の割合の設定を受け付けるデューティ設定部と、前記パルス光の周期の設定を受け付ける周期設定部と、前記パルス光の1パルス当たりの光量の設定を受け付ける光量設定部と、前記デューティ設定部、前記周期設定部および前記光量設定部がそれぞれ受け付けたデューティ、周期、および光量を満たす光強度を計算により求める演算部とを含み、前記演算部が求めた光強度で前記発光部を発光させることを特徴とする光刺激装置。
  3. 請求項2に記載の光刺激装置において、生体光計測装置に接続され、指示信号を受け取る接続部をさらに有し、前記発光部は、前記接続部に接続された前記生体光計測装置が照射光として用いる波長成分を含まない光を前記刺激光として発光することを特徴とする光刺激装置。
  4. 被検体に計測光を照射し、前記被検体からの通過光を検出することにより生体の内部情報を計測する生体光計測装置と、該生体光計測装置に接続され、前記被検体を刺激するための刺激光を出射する光刺激装置とを有する生体光計測システムであって、
    前記光刺激装置は、前記刺激光を発光させる発光部と、前記生体光計測装置からの指示信号に基づいて前記発光部の動作を制御する制御部とを有し、
    前記発光部は、前記生体光計測装置の前記計測光の波長成分を含まない光を前記刺激光として発光することを特徴とする生体光計測システム。
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