JP4024916B2 - 防水栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子接続された電線に装着させてコネクタハウジングの電線挿通路に装着した際、電線と電線挿通路との間を水密にする防水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のワイヤーハーネス等は、コネクタを介して電気機器等のリード線等に接続されるが、コネクタ同士による接続箇所が、外部からの雨滴等の進入が予測される場合には、コネクタは防水処置を施す必要がある。防水処置としては、電線毎に防水栓を被着してコネクタハウジングの電線挿通路に引き込む簡易タイプのものがある。
【0003】
図7および図8は、このような従来の防水構造を示したもので、図7はその防水構造で使用される防水栓を示し、図8は該防水栓を使用して電線をコネクタハウジングに挿嵌させたコネクタを示している。防水栓50は、図7に示すように、電線60を挿通可能な電線挿通孔51を有する略筒状からなって、ゴム等の一体成形品として形成され、端子加締筒部52と、シール部53とを備えている。
【0004】
ここに、前記端子加締筒部52は、挿通された電線60とともに端子61(図8参照)の加締片62により締め付け固定される筒状部であり、前記加締片62によって締め付けられる細径部54と、該細径部54の前端に位置して前記加締片62による締め付け部からの抜けを防止する拡径部55とを具備して構成されている。また、前記シール部53は、該端子加締筒部52の後端部に連なって設けられるとともに、その外周面に、コネクタハウジング70に挿入した際、コネクタハウジング70の電線挿通路71の内周面と密着する複数条のシール用環状突起57を設けた筒状部である。前記端子61は、この例の場合はいわゆる雄型端子で、基端側に、防水栓50の細径部54を前記電線60とともに加締圧着する加締片62と、前記電線60の導体60bを圧着して該電線60と導通接続される圧着片63とを設けている。また、この基端部に連なる先端部64は、電線挿通路71と連通の端子収容室72により突出して雌型端子と電気接続される舌状突片となっている。
【0005】
上記のように構成された防水栓50は、端子61に接続された電線60に被着されて、コネクタハウジング70の電線挿通路71内に挿入されると、端子61の凹部65が端子収容室72に設けた可撓係止片(ランス)73と後ろ抜け不能に係合することで、電線挿通路71内に装着される。そして、この装着状態において、防水栓50はシール用環状突起56が電線挿通路71の内周面に圧接して電線60とコネクタハウジング70との間を水密にすることで防水が好適に図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなコネクタでは、各種のサイズ(径)の電線が使用される。そして、それらの2〜3のサイズのものを共用して、大、中、小の3種類の端子61の1つが選択される。したがって、電線サイズが太い場合には、図9に示すように端子61の加締片62の両端部62a,62aを重ね合わすことができず、その状態で加締片62を絞り込んでいくと、防水栓50の肉が加締片62の変形に伴って一方に寄せられ、加締片62の両端部62a,62aで防水栓50の一部を挟み込んでしまい、防水栓50に傷を付ける恐れがある。このような状態で、長期にわたって使用すると、亀裂が拡がって遂には切断に至り、端子61と防水栓50とが離反して防水栓50がコネクタハウジング70から抜け出る恐れがある。
【0007】
本発明はこのような従来技術の有する課題を解決するためになされたもので、その目的は、太い電線に端子を加締圧着する場合でも傷を付けることなく端子を加締圧着することのできる防水栓を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の防水栓では、軸芯に電線挿通孔を有し、先端に端子の加締片が加締係着される端子加締筒部を備えるとともに、後端外周にシール用環状突起を有するシール部を備えてなり、前記電線挿通孔に電線を挿通させ、前記端子加締筒部に前記端子の加締片を係着させてコネクタハウジングに挿着させ、前記シール用環状突起を前記コネクタハウジングの防水栓挿通路に密接させる防水栓において、前記端子加締筒部が、前記加締片によって締め付けられる細径部と、該細径部の前端に前記加締片の抜けを防止する拡径部とを具備しており、前記端子加締筒部の少なくとも前記細径部の係着面全体に略半球形状の突起を多数形成し、前記加締片を加締めた際に、前記突起を変形させて、前記加締片の変形量を吸収させるようにしている。
【0009】
前記突起としては、略半球形状のものが前記端子加締筒部に多数形成される。
【0010】
本発明の防水栓によれば、加締片を絞り込んだとき、端子の加締片を端子加締筒部に形成した各突起が加締片の変形量をそこで吸収させるため、端子加締筒部の肉が加締片の変形に伴って一方に寄せられことなく、加締片の両端部で端子加締筒部の一部を挟み込む恐れはない。したがって、端子加締筒部が加締片の長さに対して太い場合でも端子加締筒部が加締片の両端部によって挟み込まれるのが防止され、防水栓の損傷が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る防水栓の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態の説明に先立ち、本発明と主要部の構成が同じである参考例を説明する。図1は本発明に係る防水栓の第1参考例を示し、図2はその防水栓に電線および端子を組み付けた状態を示し、図3は電線,端子が組み付けられた防水栓をコネクタハウジングに組み込んだ状態を示している。
【0012】
防水栓10は、図1に示したように、全体として電線60が挿通可能な電線挿通孔11を有する略筒状を呈して、合成ゴム等の一体成形品として形成されるものであり、機能的に端子加締筒部12とシール部13の2つの部位を備える。ここに、前記端子加締筒部12は、電線挿通孔11に挿通された電線60とともに端子20の加締片21(図2参照)により外方より締め付け固定される筒状部であり、前記加締片21によって締め付けられる細径部14、該細径部14の前端に位置して前記加締め片21による締め付け部からの抜けを防止する拡径部15とを具備して構成されている。そして、細径部14の外周面には等間隔に電線挿通孔11と平行な例えば6本の凸条16が形成されている。なお、図示していないが、前記電線挿通孔11は、その内径が前記シール部13の部分で一番小さくなるように設定されるとともに、内周面に沿って複数の凹凸部が形成されている。このような構造により、防水栓10は、電線60の挿通性と密着性という相反する機能が同時に達成されるようになされている。また、シール部13は、端子加締筒部12の後端部に連なるとともに、シール用環状突起17が外周部に一定間隔で3個所に設けられた筒状部である。なお、シール用環状突起17は、コネクタハウジング30(図3参照)の端子収容室31に連通した防水栓挿通路32の内周面に密着するようにその外径寸法が設定されており、端子加締筒部12の拡径部15よりも大きい。
【0013】
前記端子20は、この例の場合はいわゆる雄型の端子で、基端側には、前記電線60を挿通させた防水栓10の細径部14を把持する加締片21と、前記電線60の導体60bに圧着させて電線60との電気的接続を果たす圧着片22とが備えられ、また、この基端部に連なる先端部23は、雌型端子の先端に嵌合される舌状の突片となっている。
【0014】
前記電線60への端子20の圧着は、先ず前記電線60の先端を外部被覆60aを付けた状態のまま前記防水栓10の電線挿通孔11に貫通させ、該防水栓10の端子加締筒部12より一定長だけ、前記電線60の先端を突出させた状態にして行われる。次いで、この電線60の先端側の外部被覆60aを剥いで導体60bを露出させた状態にし、露出している導体60bが前記端子20の圧着片22の位置にくるように、前記防水栓10の端子加締筒部12および端子加締筒部12から突出した導体60bに前記端子20を縦添えする。そして、端子20の加締片21を防水栓10の端子加締筒部12に加締めて端子20を防水栓10に結合する。その際、図4に示したように、各凸条16がそれぞれ変形して加締片21の変形量を吸収する。したがって、端子加締筒部12が加締片21の長さに対して太い場合にも端子加締筒部12が加締片21の両端部21a,21aによって挟み込まれることはない。次いで前記圧着片21を加締めて導体60bと端子20とを電気的に接続する。
【0015】
このようにして端子20が結合された防水栓10は、コネクタハウジング30に挿着される。コネクタハウジング30は、絶縁性に優れた合成樹脂等によって形成され、端子収容室31内の先端寄りの位置には、各端子収容室31に挿入された雄型の端子20に係合することにより該端子20の後ろ抜けを防止するランス33が装備されている。そして、このコネクタでは、端子20に接続した電線60に被着される防水ゴム栓10によって、コネクタハウジング30内において電線単位で防水が図られる。
【0016】
このようにして、電線60の先端に接続された端子20がコネクタハウジング30の端子収容室31の規定位置まで挿入されると、前記ランス33が端子20の凹部24に係合することによって該端子20の後ろ抜け止めがなされると同時に、前記防水栓10が防水栓挿通路32内に圧入され、シール用環状突起17が該防水栓挿通路32の内周面に緊密に嵌合してコネクタハウジング30と防水栓10との間の防水が実現される。また、前記電線挿通孔11の凸部が電線60の外部被覆60aに密着することにより、防水栓10と電線60との間の防水も実現される。
【0017】
なお、上記第1参考例では、防水栓20の細径部14に凸条16を形成することによって加締片21の変形量を吸収し、端子加締筒部12が加締片21の長さに対して太い場合でも端子加締筒部12が加締片21の両端部21a,21aによって挟み込まれるのを防止しているが、図5に示した第2参考例のように、細径部14に溝18aを形成し、該溝18aによって画成される部分で凸条18を形成してもよく、図6に示した本発明の実施の形態のように、細径部14の外周面全体に多数の半球形等の突起19を形成してもよい。要は、細径部14に突起を形成することによって、その各突起で加締片21の変形量を吸収すればよい。
【0018】
【発明の効果】
以上に記載した実施の形態からも明らかなように、本発明に係る防水栓では、端子の加締片を圧着させる細径部に略半球形状の突起を多数形成することによって、それぞれの突起で加締片の変形量を吸収させている。したがって、端子加締筒部が加締片の長さに対して太い場合でも端子加締筒部が加締片の両端部によって挟み込まれるのが防止され、防水栓の損傷が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防水栓の第1参考例を示した概念的な斜視図である。
【図2】 図1に示した防水栓に電線を装着して端子を取り付けた状態を示した斜視図である。
【図3】 図2に示した端子を装着した電線をコネクタハウジングへ装着させた状態を示した断面図である。
【図4】 図1に示した防水栓の加締筒部に端子の加締片を加締圧着した状態を示した断面図である。
【図5】 本発明に係る防水栓の第2参考例を示した概念的な斜視図である。
【図6】 本発明に係る防水栓の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図7】 従来の防水栓の斜視図である。
【図8】 図7に示した従来の防水栓を使用して、電線をコネクタハウジングに装着させた状態の断面図である。
【図9】 図7に示した従来の防水栓の問題点を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10 防水栓
11 電線挿通孔
12 端子加締筒部
13 シール部
14 細径部
15 拡径部
16 凸条
17 シール用環状突起
18 凸条
18a 溝
19 突起
20 端子
21 加締片
21a 端部
22 圧着片
23 先端部
30 コネクタハウジング
31 端子収容室
32 防水栓挿通路
33 ランス
60 電線
60a 外部被覆
60b 導体
Claims (1)
- 軸芯に電線挿通孔を有し、先端に端子の加締片が加締係着される端子加締筒部を備えるとともに、後端外周にシール用環状突起を有するシール部を備えてなり、前記電線挿通孔に電線を挿通させ、前記端子加締筒部に前記端子の加締片を係着させてコネクタハウジングに挿着させ、前記シール用環状突起を前記コネクタハウジングの防水栓挿通路に密接させる防水栓において、
前記端子加締筒部が、前記加締片によって締め付けられる細径部と、該細径部の前端に前記加締片の抜けを防止する拡径部とを具備しており、前記端子加締筒部の少なくとも前記細径部の係着面全体に略半球形状の突起を多数形成し、前記加締片を加締めた際に、前記突起を変形させて、前記加締片の変形量を吸収させるようにしたことを特徴とする防水栓。
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