JP4023292B2 - 移動体の制御装置 - Google Patents

移動体の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4023292B2
JP4023292B2 JP2002324571A JP2002324571A JP4023292B2 JP 4023292 B2 JP4023292 B2 JP 4023292B2 JP 2002324571 A JP2002324571 A JP 2002324571A JP 2002324571 A JP2002324571 A JP 2002324571A JP 4023292 B2 JP4023292 B2 JP 4023292B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traveling
deceleration
distance
travel
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002324571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004155571A (ja
Inventor
和浩 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daifuku Co Ltd filed Critical Daifuku Co Ltd
Priority to JP2002324571A priority Critical patent/JP4023292B2/ja
Publication of JP2004155571A publication Critical patent/JP2004155571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4023292B2 publication Critical patent/JP4023292B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の制御装置、特に移動体が移動する一定経路の終端における移動のための制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動体、たとえばスタッカークレーンでは、スタッカークレーンを案内する走行レール(一定経路)の終端の走行制御のために、走行レールの両終端近くにそれぞれに被検出板を設け、スタッカークレーンにこれら被検出板を検出する検出センサを設け、検出センサにより被検出板を検出すると、スタッカークレーンを停止させる終端走行制御が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
またスタッカークレーンが走行速度が速くて走行レールの終端から飛び出したりしないように、終端での走行制御(停止制御)をより滑らかに確実に実行するために、走行レールの一端側端部のクレーン停止定位置HPの近傍に、スタッカークレーンの減速位置および減速する方向を判定するための後退限高速カット用被検出板と中速カット用被検出板を並設し、また走行レールの他端側端部のクレーン停止定位置OPの近傍に、同様の前進限高速カット用被検出板と中速カット用被検出板とを並設し、また定位置HPに定位置HP用被検出板を設置し、また定位置OPに定位置OP用被検出板を設置し、さらに走行レールの両終端にそれぞれ非常停止用ドックを設け、スタッカークレーンに、後退限高速カット用被検出板を検出する後退限高速カット用検出器と、前進限高速カット用被検出板を検出する前進限高速カット用検出器と、中速カット用被検出板を検出する中速カット用検出器と、定位置用被検出板をそれぞれ検出する2台の定位置検出用検出器と、非常停止用ドックにより動作する非常停止用リミットスイッチを設け、後退限高速カット用検出器または前進限高速カット用検出器が動作すると走行速度を高速から中速まで減速させ、中速カット用検出器が動作すると走行速度を中速から低速まで減速させ、定位置検出用検出器が動作するとスタッカークレーンを停止させ、仮に定位置HPまたは定位置OPでスタッカークレーンが停止せずに非常停止用リミットスイッチが動作すると、スタッカークレーンを強制的に停止させている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−229707号公報
【0005】
【特許文献2】
特公平4−19129号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の上記スタッカークレーンでは、終端の走行制御(停止制御)をより滑らかに確実に実行しようとすると、後退限高速カット用検出器と前進限高速カット用検出器と中速カット用検出器と2台の定位置検出用検出器と非常停止用リミットスイッチの計6台のセンサが必要であり、これら6台のセンサのコスト、さらにこれらセンサのスタッカークレーンへ取り付けるためのコスト、また走行レールに沿って後退限高速カット用被検出板と、前進限高速カット用被検出板と、2枚の中速カット用被検出板と、2枚の定位置用被検出板と、2つの非常停止用ドックを据え付けるコストがかかるために、設備全体のコストを押し上げているという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、コストを低減できる移動体の制御装置を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、設定された範囲の一定経路を移動する移動体の制御装置であって、前記一定経路の両端部にそれぞれ、前記移動体の移動速度を減速させる減速被検出体を設け、前記移動体に、前記減速被検出体を検出する減速検出手段と、光を使用して前記一定経路の定点と前記移動体と間の距離を測定する距離測定手段とを設け、前記距離測定手段により測定される距離の変化により移動体の移動方向を判断しており、前記減速検出手段により前記減速被検出体を検出し、かつ前記判断している移動体の移動方向が、前記検出している減速被検出体の設けられた一定経路の端部への移動方向のとき、移動方向への移動速度を減速し、前記減速検出手段により減速被検出体を検出できなくなると、予め設定された時間後に、前記移動体を停止することを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、距離測定手段により測定される距離の変化により移動体の移動方向を検出することから、減速検出手段は1台でも減速する方向が検出され、移動体を正常な向きに減速することができる。また減速被検出体を検出できなくなると移動体の走行を停止させることにより、従来の定位置HP用被検出板と定位置OP用被検出板が不要となり、コストを削減することが可能となる。
【0010】
また請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、前記一定経路の両終端にそれぞれ、終端被検出体を設け、前記移動体に、前記終端被検出体を検出する終端検出手段を設け、前記終端検出手段により前記終端被検出体を検出すると、前記移動体を強制的に停止させることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、終端検出手段により終端被検出体が検出されると、移動体は強制停止され、両終端(設定範囲)を飛び出してしまう恐れが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態における移動体の制御装置を備えた物品保管設備の概略斜視図である。
【0013】
図1に示すように、物品保管設備FSには、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置した2基の保管棚Aと、それらの保管棚Aどうしの間に形成された作業通路Bを自動走行するスタッカークレーンCとが設けられ、各保管棚Aには物品(商品など)Fを載せたパレットPを保管する複数の物品保管部Dが上下多段かつスタッカークレーンCの走行方向(以下、前後方向と称す)に並設されている。
【0014】
前記作業通路Bには、保管棚Aの長手方向に沿って走行レール1が設置され、作業通路Bの一端側(スタッカークレーンのホームポジション側;HP側)に設置した物品搬出入部Eには、スタッカークレーンCを制御して搬入出口と物品保管部Dとの間において物品Fの出し入れを行うとともに、各物品保管部Dに保管されている物品Fを管理する地上コントローラ39(図6)を内蔵した地上制御盤E1と、走行レール1を挟んで、物品捌き手段および搬入出口を形成する一対の物品受け台E2(E2a,E2b)とが設けられ、スタッカークレーンCは、後述する入出庫データに基づいて走行レール1に沿って走行して、物品受け台E2と物品保管部Dとの間での物品Fの出し入れを行う入出庫用の搬送車として構成されている。
【0015】
前記物品保管部Dの保管棚Aにおける位置(棚番;物品保管部Dを特定する情報)は、バンクのナンバー(保管棚Aの列ナンバー)とレベルのナンバー(保管棚Aの最も下段の物品保管部Dからの段のナンバー)とベイのナンバー(HP位置からの物品保管部Dの前後方向ナンバー)により特定され、物品保管部Dに対する前記入出庫データは、「作業モード(実行する作業情報;入庫作業、出庫作業、ピッキング作業のいずれかが指定される)」、「使用する物品受け台E2の別(左右のいずれか一方が指定される)」、「棚番(作業を実行する物品保管部Dのバンク−ベイ−レベル)」から構成される。
【0016】
前記スタッカークレーンCは、一定経路に相当する走行レール1に案内されて物品保管部Dに沿って走行する走行車体(移動体の一例)2と、この走行車体2に垂設された、一定経路な相当する前後一対の昇降マスト(柱体)4に沿って(支持案内されて)物品保管部Dと物品受け台E2へ昇降される昇降台(移動体の一例)3を有し、この昇降台3に、物品保管部Dと物品受け台E2において物品Fの移載を行うフォーク装置(移載手段)5を設けており、スタッカークレーンCは、前記昇降台3(フォーク装置5)に物品Fを載置して搬送する。上記フォーク装置5は、ランニングフォークを使用したフォーク方式としている。
【0017】
また天井部には、走行レール1に対向して保管棚Aの長手方向に沿ってガイドレール6が敷設され、上記一対の昇降マスト4の上端部には、これら上端部を連結するとともに、前記ガイドレール6を左右から挟み込んで、スタッカークレーンCの走行に伴ってスタッカークレーンCの上部位置を規制する上部フレーム7が設けられている。
【0018】
なお、走行レール1(走行車体2が移動する設定された範囲に相当する)において、物品受け台E2と対向して走行車体2が停止する位置を前記ホームボジション(HP)とし、また最も物品受け台E2より遠いベイの物品保管部Dに対向して走行車体2が停止する位置をアウトボジション(OP)としており、また昇降台3が昇降する設定された範囲(以下、昇降範囲と称す)において、最も下方のレベルの物品保管部Dに保管されたパレットPに対して掬い動作が可能な高さ位置をホームボジション(HP)とし、また最も上方のレベルの物品保管部Dに対してパレットPの卸し動作が可能な高さ位置をアウトボジション(OP)としている。
【0019】
前記昇降台3は、図2および図3に示すように、その左右両側に連結した昇降用チェーン8にて吊下げ支持され、この昇降用チェーン8は、上部フレーム7に設けた案内スプロケット9と一方の昇降マスト4に設けた案内スプロケット10とに巻き掛けられて、走行車体2の一端に装備した巻き取りドラム11に連結されている。そして、巻き取りドラム11を、この巻き取りドラム11に連結されている昇降用電動モータ12にて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーン8の繰り出しや巻き取り操作で昇降台3を駆動昇降させるように構成されている。また昇降台3の昇降動作を制動するブレーキ装置13(図6)が巻き取りドラム11の回転軸に設けられている。
【0020】
また図2および図3に示すように、走行車体2上に、光を使用して昇降台3のHP位置(一定経路の定点の一例)と昇降台3との距離を測定する距離測定手段として第1測距装置14が設けられている。この第1測距装置14は、垂直測距用のビーム光を投射し、その反射光により距離を測定する第1レーザ測距計15と、昇降台3の下面に設置され、レーザ測距計15から投射されたビーム光を反射する第1反射体(ミラー)16から構成されている。また一方の昇降マスト4の昇降台3に対向する面には、図4(a)に示すように、昇降マスト4に沿って昇降台3が昇降する設定された範囲の一定経路iにおいて、前記昇降台3のHP位置より下方の昇降範囲の終端近傍に、下方終端被検出体(終端被検出体の一例)17aが設けられ、また前記昇降台3のOP位置より上方の昇降範囲の終端近傍に、上方終端被検出体(終端被検出体の一例)17bが設けられており、さらに前記HP位置より上方の昇降範囲に、下降してくる昇降台3を強制的に減速させるために下方減速被検出体(減速被検出体の一例)18aが設けられ、また前記OP位置より下方の昇降範囲に、上昇してくる昇降台3を強制的に減速させるために上方減速被検出体(減速被検出体の一例)18bが設けられている。上記下方終端被検出体17aおよび上方終端被検出体17bは同じ垂線上に配置され、また下方減速被検出体18aおよび上方減速被検出体18bは同じ垂線上に配置されており、図4(b)に示すように、被検出体17a,17bを検出する、光電スイッチからなる昇降終端検出器(終端検出手段の一例)19と、被検出体18a,18bを検出する、光電スイッチからなる昇降減速検出器(減速検出手段の一例)20が、昇降台3に設けられている。
【0021】
前記走行車体2には、図2および図3に示すように、走行レール1上を走行自在な前後二つの車輪(輪体)21と、走行レール1に対する車体横幅方向での位置を規制するように走行レール1に係合する前後二箇所に且つスタッカークレーンCの走行方向とは直角な方向(以下、左右方向と称す)に一対に設けた下部位置規制用ローラ22と、車輪21に連結された走行用電動モータ23と、走行車体2の走行動作を制動するブレーキ装置24(図6)が設けられている。そして、二つの車輪21のうちの車体前後方向の一端側の車輪が、走行用電動モータ23にて駆動させる推進用の駆動輪21aに構成され、車体前後方向の他端側の車輪が、遊転自在な従動輪21bとして構成されている。またブレーキ装置24は推進用の駆動輪21aに動作して走行動作を制動する。
【0022】
また図1に示すように、走行車体2の一方の側面に、光を使用して走行レール1のHP位置(一定経路の定点の一例)と走行車体2との距離を測定する距離測定手段として第2測距装置25が設けられている。この第2測距装置25は、所定時間毎に、水平測距用のビーム光を投射し、その反射光により距離を測定する第2レーザ測距計26と、作業通路Bの一端側(HP側)に設置され、第2レーザ測距計26から投射されたビーム光を反射する第2反射体(図示せず)から構成されている。また走行レール1に沿って、図5(a)に示すように、設定された範囲の一定経路を形成する走行レール1のHP位置より地上制御盤E1側の終端近傍に、HP終端被検出体(終端被検出体の一例)27aが設けられ、また前記走行レール1のOP位置より外方の終端近傍に、OP終端被検出体(終端被検出体の一例)27bが設けられており、さらに前記HP位置よりOP位置側の走行範囲に、後進してくる走行車体2を強制的に減速させるためにHP減速被検出体(減速被検出体の一例)28aが設けられ、また前記OP位置よりHP側の走行範囲に、前進してくる走行車体2を強制的に減速させるためにOP減速被検出体(減速被検出体の一例)28bが設けられている。また上記HP終端被検出体27aおよびOP終端被検出体27bは、走行レール1と平行な平行線上に配置され、またHP減速被検出体28aおよびOP減速被検出体28bは、前記平行線とは異なる走行レール1と平行な平行線上に配置されており、図5(b)に示すように、被検出体27a,27bを検出する、光電スイッチからなる走行終端検出器(終端検出手段の一例)29と、被検出体28a,28bを検出する、光電スイッチからなる走行減速検出器(減速検出手段の一例)30が、走行車体2に設けられている。
【0023】
また上部フレーム7に、ガイドレール6に対する車体横幅方向での位置を規制するようにガイドール6に係合する前後二箇所に且つ左右一対に設けた上部位置規制用ローラ31(図2)が設けられ、スタッカークレーンCは、上記下部位置規制用ローラ22と上部位置規制用ローラ31にて倒れ止めされながら、走行用電動モータ23による駆動で走行レール1に沿って自走自在に構成されている。
【0024】
また走行車体2上には、HP側の昇降マスト4の外方位置に、移動体の制御装置を形成するコンピュータからなる本体コントローラ(移動体の制御手段)33を内蔵した本体制御盤Gが設けられており、走行車体2の他方の側面には、物品搬出入部Eの地上コントローラ39とのデータの送受信を行う第1光送受信器34が設けられている。
【0025】
また図6に示すように、本体制御盤Gには、本体コントローラ33の他に、走行用電動モータ23およびフォーク装置5のフォークを出退駆動する移載用電動モータ35(図6)がリレイ36により切り換えられて接続される走行用インバータ37と、昇降用電動モータ12が接続される昇降用インバータ38が設けられている。前記走行用インバータ37は、本体コントローラ33より出力される速度指令(詳細は後述する)に応じて電動モータ23または35を駆動する駆動手段であり、また前記昇降用インバータ38は、本体コントローラ33より出力される速度指令(詳細は後述する)に応じて電動モータ12を駆動する駆動手段である。
【0026】
また地上制御盤E1に前記地上コントローラ39が収納され、物品搬出入部Eには、上記第1光送受信器34に対向して第2光送受信器40(図6)が設けられ、地上コントローラ39に接続されている。
【0027】
また上記本体コントローラ33は、昇降用インバータ38を介して昇降用電動モータ12を制御し、またブレーキ装置13を駆動して昇降台3の昇降制御を実行する昇降制御部41と、走行用インバータ37を介して走行用電動モータ23を制御し、またブレーキ装置24を駆動して走行車体2の走行制御を実行する走行制御部42と、リレイ36を切り換えて走行用インバータ37を介して移載用電動モータ35を制御してフォーク装置5のフォークの出退制御を実行する移載制御部43と、地上制御盤E1から第2光送受信器40、第1光送受信器34を介して上記入出庫データを受けて、これら昇降制御部41、走行制御部42、移載制御部43へ指令してスタッカークレーンCの動作を統括する統括制御部44と、昇降台3の昇降動作を監視する昇降監視部45と、走行車体2の走行動作を監視する走行監視部46から形成されている。前記昇降制御部41に、第1測距装置14の検出情報と昇降終端検出器19の検出情報が入力され、また走行制御部42に、第2測距装置25の検出情報と走行終端検出器29の検出情報が入力され、さらに昇降監視部45に、第1測距装置14の検出情報と昇降減速検出器20の検出情報が入力され、また走行監視部46に、第2測距装置25の検出情報と走行減速検出器30の検出情報が入力されている。
【0028】
上記本体コントローラ33の各部の動作を詳細に説明する。
『本体コントローラ33の統括制御部44』
前記統括制御部44には、走行レール1のHP位置を原点として物品保管部Dの各ベイ位置の走行距離のデータと、昇降台3のHP位置を原点として、物品受け台E2のパレットPの掬い位置と卸し位置の昇降距離のデータ、および物品保管部Dの各レベルにおけるパレットPの掬い位置と卸し位置の昇降距離のデータが予め記憶されており、上記作業モードと物品受け台の別と棚番(バンク−ベイ−レベル)からなる入出庫データを入力すると、入出庫データの作業モードにより次の動作を実行する。
【0029】
「入庫モード」
1.走行制御部42へ、目標走行位置(移動先の原点からの距離のデータ)を「原点」とした走行指令を出力して走行車体2をHP位置へ走行させ、同時に昇降制御部41へ、目標昇降位置(移動先の原点からの距離のデータ)を「物品受け台E2の掬い位置」の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品受け台E2の掬い位置まで昇降させる。
【0030】
2.走行制御部42より目標走行位置への到着信号を入力し、かつ昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、入出庫データの「物品受け台の別」のデータに基づいてフォークの出退方向を確認し、移載制御部43へ、この出退方向を含む突出指令を出力して物品受け台E2の卸し位置へフォークを突出させる。
【0031】
3.移載制御部43より突出信号を入力すると、昇降制御部41へ、目標昇降位置を「物品受け台E2の卸し位置」の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品受け台E2の卸し位置まで昇降させる。これによりフォークによりパレットPが掬われる。
【0032】
4.昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、移載制御部43へ、退入指令を出力して物品受け台E2よりフォークを退入させる。これによりフォークによりパレットPが昇降台3上へ移載される。
【0033】
5.移載制御部43より退入信号を入力すると、走行制御部42へ、目標走行位置を入出庫データの棚番「ベイ」の走行距離のデータとした走行指令を出力して走行車体2を棚番「ベイ」位置へ走行させ、同時に昇降制御部41へ、目標昇降位置を入出庫データの棚番「レベル」の卸し位置の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を棚番「レベル」の卸し位置まで昇降させる。
【0034】
6.走行制御部42より目標走行位置への到着信号を入力し、かつ昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、入出庫データの棚番「バンク」のデータに基づいてフォークの出退方向を確認し、移載制御部43へ、この出退方向を含む突出指令を出力して物品収納部Dの卸し位置へフォークを突出させる。
【0035】
7.移載制御部43より突出信号を入力すると、昇降制御部41へ、目標昇降位置を入出庫データの棚番「レベル」の掬い位置の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品収納部Dの掬い位置まで下降させる。これによりパレットPがフォークより物品収納部Dへ卸される。
【0036】
8.昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、移載制御部43へ、退入指令を出力して物品受け台E2よりフォークを退入させる。これによりフォークが昇降台3上へ戻される。
【0037】
このような入庫モードの動作により、「走行車体2のHP位置への走行→昇降台3の物品受け台E2の昇降位置への昇降→フォーク装置5によるパレットPの掬い→走行車体2の棚番の物品収納部Dの走行位置への走行→昇降台3の棚番の物品収納部Dの昇降位置への昇降→フォーク装置5によるパレットPの卸し」、が実行される。
【0038】
「出庫モード」
1.走行制御部42へ、目標走行位置(移動先の原点からの距離のデータ)を入出庫データの棚番「ベイ」の走行距離のデータとした走行指令を出力して走行車体2を棚番「ベイ」位置へ走行させ、同時に昇降制御部41へ、目標昇降位置(移動先の原点からの距離のデータ)を入出庫データの棚番「レベル」の掬い位置の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を棚番「レベル」の掬い位置まで昇降させる。
【0039】
2.走行制御部42より目標走行位置への到着信号を入力し、かつ昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、入出庫データの棚番「バンク」のデータに基づいてフォークの出退方向を確認し、移載制御部43へ、この出退方向を含む突出指令を出力して物品収納部Dの卸し位置へフォークを突出させる。
【0040】
3.移載制御部43より突出信号を入力すると、昇降制御部41へ、目標昇降位置を入出庫データの棚番「レベル」の卸し位置の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品収納部Dの卸し位置まで上昇させる。これによりフォークによりパレットPが掬われる。
【0041】
4.昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、移載制御部43へ、退入指令を出力して物品受け台E2よりフォークを退入させる。これによりフォークによりパレットPが昇降台3上へ移載される。
【0042】
5.移載制御部43より退入信号を入力すると、走行制御部42へ、目標走行位置を「原点」とした走行指令を出力して走行車体2をHP位置へ走行させ、同時に昇降制御部41へ、目標昇降位置を「物品受け台E2の卸し位置」の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品受け台E2の卸し位置まで昇降させる。
【0043】
6.走行制御部42より目標走行位置への到着信号を入力し、かつ昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、入出庫データの「物品受け台の別」のデータに基づいてフォークの出退方向を確認し、移載制御部43へ、この出退方向を含む突出指令を出力して物品受け台E2の卸し位置へフォークを突出させる。
【0044】
7.移載制御部43より突出信号を入力すると、昇降制御部41へ、目標昇降位置を「物品受け台E2の掬い位置」の昇降距離のデータとした昇降指令を出力して昇降台3を物品受け台E2の掬い位置まで昇降させる。これによりパレットPがフォークより物品収納部Dへ卸される。
【0045】
8.昇降制御部41から目標昇降位置への到着信号を入力すると、移載制御部43へ、退入指令を出力して物品受け台E2よりフォークを退入させる。これによりフォークが昇降台3上へ戻される。
【0046】
このような出庫モードの動作により、「走行車体2の棚番の物品収納部Dの走行位置への走行→昇降台3の棚番の物品収納部Dの昇降位置への昇降→フォーク装置5によるパレットPの掬い→走行車体2のHP位置への走行→昇降台3の物品受け台E2の高さ位置までの昇降→フォーク装置5によるパレットPの卸し」、が実行される。
『本体コントローラ33の走行監視部46』
上記本体コントローラ33の走行監視部46の制御ブロック図を図7に示す。
【0047】
第2測距装置25が測定している距離は、走行車体2が前進中(OP側へ走行中)に増加することから、この距離を微分してその微分値、すなわち走行速度vがプラスのとき前進中、走行速度vがマイナスのとき後進中と判断できる。そこで、第2測距装置25の検出情報を微分する微分器51とこの微分器51の出力を“−(マイナス)δ”,“+(プラス)δ”と比較する比較器52,53を設け、微分値が(−δ)未満となるとリレイRY−B(後進中でオン)を動作させ、微分値が+δを超えるとリレイRY−F(前進中でオン)を動作させている。δは0(ゼロ)の近くのプラスの値である。
【0048】
また走行減速検出器30の検出情報が入力され、かつ後進中を検出しているリレイRY−Bが動作しているとき、後進の減速指令を形成し、またこの後進の減速指令でセットされるRSフリップフロップ54を設け、RSフリップフロップ54が動作しており、かつ前記後進の減速指令がオフとなると、すなわち走行減速検出器30の検出情報がオフとなると動作する第1タイマー55を設け、この第1タイマー55が予め設定された時間をカウントすると、HP停止信号を走行制御部42へ出力し、さらにHP停止信号が出力され、かつリレイRY−Bがオフとなると、すなわち走行車体2が停止すると、HP検出信号を走行制御部42へ出力している。この構成により、図5(a)に示すように、後進中にHP減速被検出体28aの検出が途切れると、第1タイマー55が駆動され、タイマー55の設定時間後にHP停止信号が出力され、走行車体2が停止すると、HP検出信号が出力される。なお、RSフリップフロップ54は、前進中を検出しているリレイRY−Fの動作でリセットしている。
【0049】
また走行減速検出器30の検出情報が入力され、かつ前進中を検出しているリレイRY−Fが動作しているとき、前進の減速指令を形成し、またこの前進の減速指令でセットされるRSフリップフロップ56を設け、RSフリップフロップ56が動作しており、かつ前記前進の減速指令がオフとなると、すなわち走行減速検出器30の検出情報がオフとなると動作する第2タイマー57を設け、この第2タイマー57が予め設定された時間をカウントすると、OP停止信号を走行制御部42へ出力している。この構成により、図5(a)に示すように、前進中にOP減速被検出体28bの検出が途切れると、第2タイマー57が駆動され、タイマー57の設定時間後にOP停止信号が出力される。なお、RSフリップフロップ56は、後進を検出しているリレイRY−Bの動作でリセットしている。
【0050】
また後進の減速指令または前進の減速指令が形成されているとき、強制的に減速させる減速指令を走行制御部42へ出力している。
『本体コントローラ33の走行制御部42』
上記本体コントローラ33の走行制御部42の制御ブロック図を図8に示す。
【0051】
走行制御部42は、第2測距装置25の検出情報を入力し、走行監視部46から出力されるHP検出信号により較正してスタッカークレーンCの移動位置(HP位置からの移動距離)として出力する距離測定部60と、後述するスタート信号によりスタート時の距離測定部60に検出されているスタッカークレーンCの移動位置(スタート位置と称す)を記憶し、以後、距離測定部60に検出されているスタッカークレーンCの移動位置よりスタート位置を減算して走行本体2の実移動距離を測定する移動距離検出部61と、移動距離検出部61により測定された移動距離を微分して実速度vを測定する速度検出部62と、統括制御部44から入力した目標走行位置(移動先の原点からの距離のデータ)および距離測定部60に検出されている、スタート位置の原点(HP位置)からの距離のデータに基づいて走行パターンを設定する走行パターン設定部64(詳細は後述する)と、移動距離検出部61により測定された実移動距離、速度検出部62により検出された走行本体2の実速度、走行監視部46から出力されるHP停止信号,OP停止信号,減速指令信号、走行終端検出器29の検出情報、および走行パターン設定部64から入力した走行パターンの設定値により速度指令値を走行用インバータ37へ出力し、またブレーキ装置24を駆動する走行パターン発生部65(詳細は後述する)から構成されている。
【0052】
上記走行パターン設定部64は、目標走行位置(移動先の原点からの距離のデータ)から距離検出部60により検出されている現時点(スタート位置)の原点からの距離のデータを減算して、走行車体2が移動しなければならない距離(移動距離)Qを求め、この移動距離Qにより、図9(a)に示す走行パターンを設定するための設定値を演算するものであり、予め設定された加減速度αと停止前の「低速」の走行速度vLとこの走行速度vLによる移動距離により、図9(b)に示す高速の一定速度vHと減速を開始する移動距離(減速開始ポイント)Rを求め、これら高速の一定速度vH、減速開始移動距離R、および移動距離(停止距離に相当する)Qを走行パターン発生部65へ出力する。走行速度vを積分したものが移動距離になることから、加減速度αと停止前の「低速」の走行速度vLとこの走行速度vLによる移動距離が設定されていると、高速の一定速度vHと減速を開始する移動距離(減速開始ポイント)Rを求めることができる。
【0053】
走行パターン発生部65にも、予め加減速度αと停止前の「低速」の走行速度vLとこの走行速度vLによる移動距離が設定されており、走行パターン設定部64より高速の一定速度vH、減速開始移動距離R、および移動距離Qを入力すると、図9(a)に走行パターンを設定でき、走行パターンを設定すると、上記スタート信号を移動距離検出部61に出力し、同時に設定走行パターンにしたがって、さらに速度検出部62により検出された走行本体2の実速度vをフィードバックしながら速度指令値を走行用インバータ37へ出力する。そして、移動距離検出部61により測定された実移動距離が減速開始移動距離Rに達すると、高速の一定速度vHから低速の走行速度vLへ減速し、走行車体2の走行速度が低速vLに移行し、移動距離Qより一定距離手前位置に達すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を停止させ、目標走行位置に到着すると、到着信号を統括制御部44へ出力する。また上記減速指令信号を入力すると、設定走行パターンを離れて、加減速度αで低速の走行速度vLまで速度指令値を下げて走行用インバータ37へ出力し、続いてHP停止信号またはOP停止信号を入力すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を停止させる。また走行終端検出器29の検出情報を入力すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を緊急停止させる。
【0054】
上記本体コントローラ33の走行制御部42の構成による作用を説明する。
走行制御部42は、統括制御部44から目標走行位置(移動先の原点からの距離のデータ)を入力すると、走行パターンを形成(設定)し、この設定走行パターンに基づき、検出している実速度vをフィードバックしながら速度指令値を走行用インバータ37へ出力して走行車体2の走行を行う。
【0055】
そして測定された実移動距離が減速開始移動距離Rに達すると、走行車体2の走行速度を低速vLに移行させ、移動距離Qより一定距離手前位置に達すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を停止させる。
【0056】
また終端、すなわち上記HP位置またはOP位置を目標として走行しているとき、減速指令信号を入力すると、走行車体2の走行速度を加減速度αで低速の走行速度vLまで減速し、続いてHP停止信号またはOP停止信号を入力すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を停止させる。また仮にHP位置またはOP位置を通り過ぎて走行終端検出器29の検出情報を入力すると、ブレーキ装置24を作動させて走行車体2を緊急停止させる。
『本体コントローラ33の昇降監視部45』
上記本体コントローラ33の昇降監視部45の制御ブロック図を図10に示す。
【0057】
第1測距装置14が測定している距離は、昇降台3が上昇中(OP側へ移動中)に増加することから、この距離を微分してその微分値、すなわち昇降速度wがプラスのとき上昇中、昇降速度wがマイナスのとき下降中と判断できる。そこで、第1測距装置14の検出情報を微分する微分器71とこの微分器71の出力を“+(プラス)β”、“−(マイナス)β”と比較する比較器72,73を設け、微分値が+βを超えるとリレイRY−U(上昇中でオン)を動作させ、微分値が(−β)未満となるとリレイRY−D(下降中でオン)を動作させている。βは0(ゼロ)の近くのプラスの値である。
【0058】
また昇降減速検出器20の検出情報が入力され、かつ上昇中を検出しているリレイRY−Uが動作しているとき、上昇の減速指令を形成し、またこの上昇の減速指令でセットされるRSフリップフロップ74を設け、RSフリップフロップ74が動作しており、かつ前記上昇の減速指令がオフとなると、すなわち昇降減速検出器20の検出情報がオフとなると、動作する第3タイマー75を設け、この第3タイマー75が予め設定された時間をカウントすると、OP停止信号を昇降制御部41へ出力している。この構成により、図4(a)に示すように、上昇中に上方減速被検出体18bの検出が途切れると、第3タイマー75が駆動され、タイマー75の設定時間後にOP停止信号が出力される。なお、RSフリップフロップ74は、下降を検出しているリレイRY−Dの動作でリセットしている。
【0059】
また昇降減速検出器20の検出情報が入力され、かつ下降を検出しているリレイRY−Dが動作しているとき、下降の減速指令を形成し、またこの下降の減速指令でセットされるRSフリップフロップ76を設け、RSフリップフロップ76が動作しており、かつ前記下降の減速指令がオフとなると、すなわち昇降減速検出器20の検出情報がオフとなると動作する第4タイマー77を設け、この第4タイマー77が予め設定された時間をカウントすると、HP停止信号を昇降制御部41へ出力し、さらにHP停止信号が出力され、かつリレイRY−Dがオフとなると、すなわち昇降台3が停止すると、HP検出信号を昇降制御部41へ出力している。この構成により、図4(a)に示すように、下降中に下方減速被検出体18aの検出が途切れると、第4タイマー77が駆動され、タイマー77の設定時間後にHP停止信号が出力され、昇降台3が停止すると、HP検出信号が出力される。なお、RSフリップフロップ76は、上昇中を検出しているリレイRY−Uの動作でリセットしている。
【0060】
また上昇の減速指令または下降の減速指令が形成されているとき、強制的に減速させる減速指令を昇降制御部41へ出力している。
『本体コントローラ33の昇降制御部41』
上記本体コントローラ33の昇降制御部41の制御ブロック図を図11に示す。
【0061】
昇降制御部41は、第1測距装置14の検出情報を入力し、昇降監視部45から出力されるHP検出信号により較正して昇降台3の移動位置(HP位置からの距離)を検出する距離測定部80と、後述するスタート信号により現時点(スタート時)の距離測定部80に検出されている昇降台3の移動位置(スタート位置と称す)を記憶し、以後、距離測定部80に検出されている昇降台3の移動位置よりスタート位置を減算して昇降台3の実移動距離を測定する移動距離検出部81と、移動距離検出部61により測定された移動距離を微分して実速度wを測定する速度検出部82と、統括制御部44から入力した目標昇降位置(移動先の原点からの距離のデータ)および距離測定部80に検出されている、スタート位置の原点(HP位置)からの距離のデータに基づいて昇降パターンを設定する昇降パターン設定部84(詳細は後述する)と、移動距離検出部81により測定された実移動距離、速度検出部82により検出された昇降台3の実速度、昇降監視部45から出力されるHP停止信号,OP停止信号,減速指令信号、昇降終端検出器19の検出情報、および昇降パターン設定部84から入力した昇降パターンの設定値により速度指令値を昇降用インバータ38へ出力し、またブレーキ装置13を駆動する昇降パターン発生部85(詳細は後述する)から構成されている。
【0062】
上記昇降パターン設定部84は、目標昇降位置(移動先の原点からの距離のデータ)からスタート位置の原点からの距離のデータを減算して、昇降台3が移動しなければならない距離(移動距離)Uを求め、この移動距離Uにより、上記走行制御部42の走行パターン設定部64と同様に、加減速度γの昇降パターンを設定するための設定値を演算するものであり、高速の一定速度wH、減速開始移動距離X、および移動距離(停止距離に相当する)Uを昇降パターン発生部85へ出力する。
【0063】
昇降パターン発生部85にも、上記走行制御部42の走行パターン発生部65と同様に、高速の一定速度wH、減速開始移動距離X、および移動距離Uを入力すると、昇降パターンを設定でき、昇降パターンを設定すると、上記スタート信号を移動距離検出部81に出力し、同時に設定昇降パターンにしたがって、さらに速度検出部82により検出された昇降台3の実速度wをフィードバックしながら速度指令値を昇降用インバータ38へ出力する。そして、移動距離検出部81により測定された実移動距離が減速開始移動距離Xに達すると、高速の一定速度wHから低速の一定速度wLへ減速し、昇降台3の昇降速度が低速wLに移行し、移動距離Uの一定距離手前に達するとブレーキ装置13を作動させて昇降台3を停止させ、目標昇降位置に到着すると、到着信号を統括制御部44へ出力する。また上記減速指令信号を入力すると、設定昇降パターンを離れて、加減速度γで低速の走行速度wLまで速度指令値を下げて昇降用インバータ38へ出力し、続いてHP停止信号またはOP停止信号を入力すると、ブレーキ装置13を作動させて昇降台3を停止させる。また昇降終端検出器19の検出情報を入力すると、ブレーキ装置13を作動させて昇降台3を緊急停止させる。
【0064】
上記本体コントローラ33の昇降制御部41の構成による作用を説明する。
昇降制御部41は、統括制御部44から目標昇降位置(移動先の原点からの距離のデータ)を入力すると、昇降パターンを形成(設定)し、この設定昇降パターンに基づき、検出している実速度wをフィードバックしながら速度指令値を昇降用インバータ38へ出力して昇降台3の昇降を行う。
【0065】
そして測定された実移動距離が減速開始移動距離Xに達すると、昇降台3の昇降速度を「低速」wLに移行させ、移動距離Uの一定距離手前に達するとブレーキ装置13を作動させて昇降台3を停止させる。
【0066】
また一定経路iの終端、すなわち上記HP位置またはOP位置を目標として昇降しているとき、減速指令信号を入力すると、昇降台3の昇降速度を加減速度γで低速の走行速度wLまで減速し、続いてHP停止信号またはOP停止信号を入力すると、ブレーキ装置13を作動させて昇降台3を停止させる。また仮にHP位置またはOP位置を通り過ぎて昇降終端検出器19の検出情報を入力すると、ブレーキ装置13を作動させて昇降台3を緊急停止させる。
【0067】
上記物品保管設備FSの構成によれば、地上制御盤E1から第2光送受信器40、第1光送受信器34を介して上記入出庫データが本体コントローラ33へ出力されると、本体コントローラ33の統括制御部44がこの入出庫データを受けて、上述したように入出庫データの作業モードに基づいて昇降制御部41、走行制御部42、移載制御部43へ指令しスタッカークレーンCの入出庫動作が実行される。上記HP位置またはOP位置を目標として走行または昇降しているとき、走行監視部46と昇降監視部45により強制的に減速する区間(減速指令信号が出力されている区間)とHP位置とOP位置が確認される。
【0068】
以上のように本実施の形態によれば、測距装置14または25により測定される昇降距離または走行距離の変化により昇降台3または走行車体2の移動方向を判断できることから、昇降方向と走行方向の減速検出器(昇降減速検出器20と走行減速検出器29)はそれぞれ1台でも、昇降台3または走行車体2を正常な向きに減速することができる。またセンサ(減速検出器)の数を減少させることができ、コストを削減することができる。さらに減速被検出体18a,18bまたは減速被検出体28a,28bを検出できなくなると昇降台3または走行車体2の移動を停止させることにより、従来の定位置HP用被検出板と定位置OP用被検出板が不要となり、コストを削減することができる。
【0069】
また本実施の形態によれば、昇降終端検出器19により終端被検出体17a,17bが検出されると、昇降台3は強制的に停止されることにより、両終端(設定範囲)を超えて上部フレーム7や走行車体2へ衝突する恐れを防止することができる。また走行終端検出器29により終端被検出体27a,27bが検出されると、走行車体2は強制的に停止されることにより、走行レール1の両終端(設定範囲)を超えてスタッカークレーンCが脱線あるいは地上制御盤E1に衝突する恐れを防止することができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、移動体を、物品保管設備FSのスタッカークレーンCの走行車体2と昇降台3としているが、このような物品保管設備FSのスタッカークレーンCに限ることはなく、設定された範囲の一定経路を移動する自走搬送台車とすることもできる。このとき、前記一定経路の両端部にそれぞれ、自走搬送台車の移動速度を減速させる減速被検出体を設け、自走搬送台車に、減速被検出体を検出する減速検出器と、光を使用して前記一定経路の定点と自走搬送台車と間の距離を測定する測距装置とを設け、測距装置により測定される距離の変化により自走搬送台車の移動方向を判断し、減速検出器により減速被検出体を検出している間、判断した移動方向への移動速度を減速し、減速被検出体を検出できなくなると自走搬送台車の走行を停止する。
【0071】
また本実施の形態では、移動体を、物品保管設備FSのスタッカークレーンCの走行車体2と昇降台3としているが、このような物品保管設備FSのスタッカークレーンCに限ることはなく、図12に示すような、物品保管庫FS’の走行体2’と昇降台3としてもよい。この物品保管庫FS’では、前方側に位置する一方の保管棚Aの下部側の物品収納部Dを利用して上下2段の物品Fの搬入出口が設けられ、この搬入出口にそれぞれ物品Fを保管棚Aに対して搬出入するためにコンベヤ装置E2a,E2bが設けられ、また搬出入口の近傍に、地上制御盤E1が設けられている。また、一対の保管棚Aの前後中間部には、物品Fを各物品収納部Dとコンベヤ装置E2a,E2bとの間に亘って搬送し、入出庫を行う搬送装置として、保管棚Aの上下高さのほぼ全域にわたって垂直方向に昇降される昇降体である昇降台(移動体の一例)3と、この昇降台3上に横動自在に設けられる走行体(移動体の一例)2’と、この走行体2’上に設けられ、保管棚Aの物品保管部Dまたはコンベヤ装置E2a,E2bに対して物品Fの受け渡しを行うフォーク装置5を備えた搬送装置を設け、走行体2’の移動位置(走行位置)を測定する第2測距装置25を設け、昇降台3の移動位置(昇降位置)を測定する第1測距装置14を設けている。このとき、昇降台3の両端部(走行体2’の設定された走行範囲の両端部)にそれぞれ、走行体2’の移動速度を減速させる減速被検出体を設け、走行体2’に、減速被検出体を検出する減速検出器を設け、第2測距装置25により測定される距離の変化により走行体2’の移動方向を判断し、減速検出器により減速被検出体を検出している間、判断した移動方向への移動速度を減速し、減速被検出体を検出できなくなると走行体2’の走行を停止する。また昇降マストの両端部(昇降台3の設定された昇降範囲の両端部)にそれぞれ、昇降台3の移動速度を減速させる減速被検出体を設け、昇降台3に、減速被検出体を検出する減速検出器を設け、第1測距装置14により測定される距離の変化により昇降台3の昇降方向を判断し、減速検出器により減速被検出体を検出している間、判断した昇降方向への移動速度を減速し、減速被検出体を検出できなくなると昇降台3の昇降を停止する。
【0072】
また本実施の形態では、走行用インバータ37を移載用電動モータ35と走行用電動モータ23で共用しているが、移載用電動モータ35に専用のインバータを設けてもよい。
【0073】
また本実施の形態では、左右方向に並設された各保管棚Aをそれぞれ、前後方向に物品保管部Dを有する構成としているが、各保管棚Aを前後方向のみでなく左右方向(奥行き方向)に物品保管部Dを並べた構成とすることもできる。このとき、フォーク装置5を、フォーク(出し入れ具)が各保管棚Aの左右方向の各物品保管部Dに対して位置決め出退可能な構成(ダブルディープタイプ)とする。
【0074】
また本実施の形態では、物品Fの移載を行うフォーク装置(移載手段の一例)5をランニングフォークを使用したフォーク方式としているが、フォーク方式に限ることはなく、互いに接近離間方向に移動自在で物品Fの側面を挟持する一対の搬送用ベルトを備えたサイドベルト方式、あるいは互いに接近離間方向に移動自在で物品Fの側面を挟持して物品Fを移載する一対のフォークを備えたサイドクランプ方式、あるいは物品Fに取っ手がある場合にこの取っ手を把持あるいは支持して物品Fを移載するフック方式、あるいは物品Fに裏面にフォークが移動して裏面から物品Fを押して物品保管部Dから昇降台3上へ移載し、物品Fの前面にフォークが移動して前面から物品Fを押して昇降台3から物品保管部D上へ移載するアーム方式のフォーク装置とすることができる。
【0075】
また本実施の形態では、搬入出部Eの一対の固定式の物品受け台E2a,E2bを物品Fの搬入出を行う搬入出口として使用しているが、これら物品受け台E2a,E2bを、物品Fの搬入口専用または搬出口専用として使用することもできる。また物品Fの捌き手段として、物品受け台E2a,E2bを使用しているが、コンベヤ装置、自走台車、リフター付物品受け台などを使用することもできる。
【0076】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、距離測定手段により測定される距離の変化により移動体の移動方向を検出することから、減速検出手段は移動体を正常な向きに減速することができ、また減速検出手段の数を減少させることができ、コストを削減することができる。さらに減速被検出体を検出できなくなると移動体を停止させることにより、従来の定位置ホームポジション用被検出板と定位置アウトポジション用被検出板が不要となり、コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における移動体の制御装置を備えた物品保管設備の斜視図である。
【図2】同物品保管設備のスタッカークレーンの概略構成図である。
【図3】同物品保管設備のスタッカークレーンの要部拡大図である。
【図4】同物品保管設備のスタッカークレーンの昇降台の昇降制御のための検出体の配置と、これら検出体と検出器の配置を示す図である。
【図5】同物品保管設備のスタッカークレーンの走行制御のための検出体の配置と、これら検出体と検出器の配置を示す図である。
【図6】同物品保管設備の制御構成図である。
【図7】同物品保管設備の本体コントローラの走行監視部のブロック図である。
【図8】同物品保管設備の本体コントローラの走行制御部のブロック図である。
【図9】同物品保管設備の設定走行パターンの説明図である。
【図10】同物品保管設備の本体コントローラの昇降監視部のブロック図である。
【図11】同物品保管設備の本体コントローラの昇降制御部のブロック図である。
【図12】本発明の他の実施の形態における移動体の制御装置を備えた物品保管庫の要部斜視図である。
【符号の説明】
FS 物品保管設備
FS’ 物品保管庫
A 保管棚
B 作業通路
C スタッカークレーン
D 物品保管部
E 搬入出部
E1 地上制御盤
E2 物品受け台(搬入出口)
F 物品
G 本体制御盤
P パレット
1 走行レール
2 走行車体
2’ 走行体
3 昇降台
4 昇降マスト
5 フォーク装置
12 昇降用電動モータ
13,24 ブレーキ装置
14,25 測距装置
17a,17b,27a,27b 終端被検出板
18a,18b,28a,28b 減速被検出板
19 昇降終端検出器
20 昇降減速検出器
23 走行用電動モータ
29 走行終端検出器
30 走行減速検出器
33 本体コントローラ
34,40 光送受信器
35 移載用電動モータ
37,38 インバータ
39 地上コントローラ

Claims (2)

  1. 設定された範囲の一定経路を移動する移動体の制御装置であって、
    前記一定経路の両端部にそれぞれ、前記移動体の移動速度を減速させる減速被検出体を設け、
    前記移動体に、前記減速被検出体を検出する減速検出手段と、光を使用して前記一定経路の定点と前記移動体と間の距離を測定する距離測定手段とを設け、
    前記距離測定手段により測定される距離の変化により移動体の移動方向を判断しており、前記減速検出手段により前記減速被検出体を検出し、かつ前記判断している移動体の移動方向が、前記検出している減速被検出体の設けられた一定経路の端部への移動方向のとき、移動方向への移動速度を減速し、前記減速検出手段により減速被検出体を検出できなくなると、予め設定された時間後に、前記移動体を停止すること
    を特徴とする移動体の制御装置。
  2. 前記一定経路の両終端にそれぞれ、終端被検出体を設け、
    前記移動体に、前記終端被検出体を検出する終端検出手段を設け、
    前記終端検出手段により前記終端被検出体を検出すると前記移動体を強制的に停止させること
    を特徴とする請求項1記載の移動体の制御装置。
JP2002324571A 2002-11-08 2002-11-08 移動体の制御装置 Expired - Fee Related JP4023292B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002324571A JP4023292B2 (ja) 2002-11-08 2002-11-08 移動体の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002324571A JP4023292B2 (ja) 2002-11-08 2002-11-08 移動体の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004155571A JP2004155571A (ja) 2004-06-03
JP4023292B2 true JP4023292B2 (ja) 2007-12-19

Family

ID=32804073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002324571A Expired - Fee Related JP4023292B2 (ja) 2002-11-08 2002-11-08 移動体の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4023292B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4775650B2 (ja) * 2006-09-05 2011-09-21 株式会社ダイフク 移動体の走行設備
CN108974951B (zh) * 2018-07-16 2023-08-18 玖龙纸业(重庆)有限公司 堆垛机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004155571A (ja) 2004-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4586990B2 (ja) 物品収納設備
JP4666213B2 (ja) 物品収納設備
TWI380939B (zh) 物品搬運裝置
TWI397493B (zh) Item handling device
JP4756371B2 (ja) 物品収納設備
JP4089154B2 (ja) 移動体の走行制御方法
KR101949300B1 (ko) 물품 수납 설비
KR100308870B1 (ko) 스태커크레인
JP6298314B2 (ja) 搬送台車
RU2323149C1 (ru) Транспортная система склада высокоплотного ярусного хранения груза на поддонах
JP6627677B2 (ja) 物品収納設備
JP4552766B2 (ja) 物品保管設備
JP2015214381A (ja) 搬送台車
JP4023292B2 (ja) 移動体の制御装置
JP4314521B2 (ja) 物品搬送装置
JP4023266B2 (ja) 走行体の走行装置
JP3261423B2 (ja) 物品収納設備
JP3589336B2 (ja) 物品搬送装置
JP4026436B2 (ja) 物品搬送設備
JP4026462B2 (ja) 物品保管設備
JPH0692409A (ja) スタッカークレーンの走行制御方法及び装置
JP4433014B2 (ja) 移動体の走行制御方法
JP2000229706A (ja) 移動体の走行装置
JP2004157885A (ja) 移動体の位置検出装置
JPH07115725B2 (ja) 物品搬送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4023292

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101012

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121012

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121012

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131012

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees