JP4021166B2 - 自動車用シートベルト巻取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用シートベルトの巻取り装置に関し、特に、シートベルト装着状態で乗員に作用する拘束力を軽減する為の副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に座屈しないように構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用シートベルトは乗員を衝突事故から保護する為に乗員の身体を座席に拘束するものである。シートベルトの巻取り装置は、シートベルトの巻取りを行うゼンマイばねを有し、シートベルトの装着時には、ゼンマイばねのばね力に抗してシートベルトを引き出し、タングをバックルに挿入する。その状態で、ゼンマイばねのばね力でシートベルトは巻取り方向へ付勢されているため乗員の胸部が締めつけられ、乗員はシートベルトによる圧迫感を覚える。そのため、シートベルト装着状態におけるシートベルトの巻取り力を軽減して胸部の締め付けを緩和し、乗員の圧迫感を軽減してシートベルト装着フィーリングを改善する必要がある。
【0003】
そこで、シートベルト巻取り力を軽減するため、種々の自動車用シートベルトの巻取り装置が提案されているが、例えば、本願出願人は次のような巻取り装置を開発中である。即ち、図12に示すように、この自動車用シートベルトの巻取り装置100は、シートベルト巻取軸(図示略)に連動する巻軸101と、巻軸101に巻心部が固定され巻軸101を巻取り方向(図12の矢印方向)に付勢する主ゼンマイばね(図示略)と、巻軸101に外嵌されたクラッチばね102とリング103とを有しシートベルト引き出し方向(図12の矢印方向と逆方向)への巻軸101の回転をリング103に伝達するばねクラッチ104と、主ゼンマイばねと逆方向の回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばね105とを備えている。副ゼンマイばね105の一端はリング103に固定され、他端はラチェットホイール106に固定されている。シートベルトを装着している状態(シートベルトのタングがバックルに連結されている状態)ではラチェットホイール106の回転はラチェット爪107により規制され、シートベルトを装着していない状態ではラチェットホイール106は自由に回転可能である。
【0004】
乗員がシートベルトを装着していない状態から主ゼンマイばねの付勢力に抗してシートベルトが引き出されると、巻軸101が引き出し方向に回転するが、ラチェットホイール106は回転可能であるので、ばねクラッチ104により巻軸101の回転が伝達されて副ゼンマイばね105とラチェットホイール106も引き出し方向に回転し、巻軸101には副ゼンマイばね105による回転付勢力は作用しない。シートベルトが装着されるとラチェットホイール106の回転がラチェット爪107により規制されるため、主ゼンマイばねの回転付勢力により副ゼンマイばね105は巻締まり状態になり、副ゼンマイばね105により主ゼンマイばねと逆方向の回転付勢力が巻軸101に作用する。また、副ゼンマイばね105が巻締められた後、主ゼンマイばねと逆方向にクラッチばね102と巻軸101間に滑りが発生し、その摩擦力が巻軸101に作用する。従って、シートベルト装着時には、主ゼンマイばねによる巻取り力(乗員に対する拘束力)は副ゼンマイばね105及びクラッチばね102により軽減されて乗員に作用することになる。
【0005】
シートベルトを装着した状態、つまり副ゼンマイばね105の巻締まり状態からシートベルトを外すと、巻軸101が主ゼンマイばねにより巻取り方向に回転すると共に、ラチェットホイール106の回転規制が解除されるため、副ゼンマイばね105は蓄えられた弾性エネルギーを解放して解放状態へ移行し、この弾性エネルギーによりラチェットホイール106がリング103に対して相対的に巻取り方向に回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記の自動車用シートベルトの巻取り装置において、副ゼンマイばね105が巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばね105の内端側部分が図12に鎖線で示すような状態でラチェットホイール106が回転すれば問題ないが、実際には、副ゼンマイばね105に蓄えられた弾性エネルギーが一気に解放されるためラチェットホイール106に急激な回転が生じ、リングに固定された副ゼンマイばね105の内端の近傍部が図12に実線で示すように座屈に近い状態に変形する。従って、シートベルトの装着を繰り返すと短期間のうちにこの一端近傍部において副ゼンマイばね105が折損して故障状態になり、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が消滅してしまうことになる。
本発明の目的は、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に座屈しないようにすること、副ゼンマイばねの耐久性を向上させること、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周側部分に、径方向に突出した突出部が形成され、前記副ゼンマイばねの前記一端が、前記突出部の先端部に固定されたことを特徴とするものである。
【0008】
シートベルトを乗員に装着する(タングをバックルに連結する)までは、規制手段が作動せず、ラチェットホイールが自由に回転できるため、副ゼンマイばねには巻締まりが生じておらず、副ゼンマイばねはその弾性エネルギーを全て解放した解放状態にある。タングをバックルに連結すると、規制手段によりラチェットホイールが巻取り方向へ回転しないように規制される。この状態で、シートベルトの余りの部分を巻取らせる時に、ばねクラッチの摩擦伝達作用を介して巻軸の回転がリングに伝達されてリングが回転し、副ゼンマイばねは巻締まり状態になる。こうして、乗員に作用する主ゼンマイばねによる巻取り力(拘束力)は、副ゼンマイばねによる主ゼンマイばねと逆方向(引き出し方向)の回転付勢力により軽減される。
【0009】
シートベルト装着状態からタングとバックルの連結を解除してシートベルトを乗員から外したときには、ラチェットホイールの回転規制が解除され、副ゼンマイばねは蓄えられた弾性エネルギーを解放しつつ巻締まり状態から解放状態に移行する。このとき、主ゼンマイばねによる巻軸の巻取り方向への回転がばねクラッチの摩擦伝達作用によりリングに伝達されてリングが回転すると共に、副ゼンマイばねに蓄えられていた弾性エネルギーによりラチェットホイールがリングに対して相対的に巻取り方向に回転する。そのため、リングに固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、リングの外周側部分に突出部が形成され、この突出部の先端部に副ゼンマイばねの一端が固定されているので、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【0010】
副ゼンマイばねの一端が固定されている突出部の先端部においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばねが十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【0011】
請求項2に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周面は、その軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成され、前記副ゼンマイばねの前記一端は、前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位に固定されたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2により得られる作用は、請求項1により得られる作用と基本的に同様であるので、異なる作用についてのみ説明する。ラチェットホイールが巻締まり状態から解放状態に移行するときには、リングに固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、リングの外周面はその軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成され、このリングのうちの、巻軸の軸心から離れた部位に副ゼンマイばねの一端を固定することで、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【0013】
請求項3に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、請求項2の発明において、前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位は、前記巻軸の軸心から最も離れた部位であることを特徴とするものである。従って、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が非常に小さくなるため、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態は、自動車に装備される乗員拘束用のシートベルトを巻取る巻取り装置に本発明を適用した場合の一例である。尚、図1の前後左右を前後左右として説明する。
【0015】
図1に示すように、シートベルト装置1は、巻取り装置2、ハウジング3、ハウジング3に収容されてシートベルト4を巻取り可能なリール5、リール5に内嵌状に固定され且つリール5を貫通してハウジング3に回転自在に支持されたシートベルト巻取軸6(以下、巻取軸6という)等を備えている。ここで、図1の矢印aはシートベルト4を巻取る際の巻軸16(巻取軸6)の回転方向(巻取り方向)を示し、矢印bはシートベルト4を引出す際の巻軸16の回転方向(引出し方向)を示している。
【0016】
図1〜図4に示すように、巻取り装置2は、主ゼンマイばね10、ディスク11、ラチェットホイール12、副ゼンマイばね13、本願特有のリング14、クラッチばね15、巻軸16、ラチェット爪17、捩じりばね18、ソレノイドアクチュエータ19を備え、これらの部材10〜19はハウジング3の右側壁に固定されるカバー部材20の内部に収容されている。
【0017】
カバー部材20の右部のキャップ部20aに主ゼンマイばね10が収容され、主ゼンマイばね10の左側にディスク11と環状のラチェットホイール12が配設されている。ディスク11とラチェットホイール12とは一体形成されており、ラチェットホイール12の内側に副ゼンマイばね13が収容されている。副ゼンマイばね13の内側には合成樹脂製のリング14が配設され、リング14の内側にクラッチばね15が配設されている。図5〜図8に示すように、リング14の外周面は、その軸心14dが巻軸16の軸心16fから偏心した偏心円筒面に形成されている。カバー部材20にはディスク11が回転自在に収容されて、ラチェットホイール12が軸心16f回りに回転可能である。
【0018】
巻軸16は、第1軸部16aと、その右側の第2軸部16b(第1軸部16aよりも小径)と、第1軸部16aの左端付近のフランジ部16cとを一体形成した構造である。第1軸部16aに形成された矩形孔16dに巻取軸6の右端部の方形連結部6aが嵌合され、巻軸16が巻取軸6に連動連結されている。
【0019】
第1軸部16aがクラッチばね15とリング14の内側に配設され、第2軸部16bがディスク11の挿通孔11aを挿通して主ゼンマイばね10の内側に配設され、フランジ部16cがリング14の左面に略当接している。尚、巻軸16の右端部に右方へ突出する軸部(図示略)が形成され、この軸部がカバー部材20の中心部の凹部(図示略)に回転可能に支持されている。
【0020】
主ゼンマイばね10は巻心部10aから外側に巻取り方向aに向かって巻かれた構造であり、その内端部を第1軸部16bに形成されたスリット16eに係合させて巻心部10aが巻軸16に固定され、その外端部がカバー部材20の内部に形成された係合部20bに係合して固定されている。シートベルト4がリール5に略全て巻取られている状態から引出され、巻軸16が引出し方向bへ回転すると主ゼンマイばね10が巻締められ、その付勢力により巻取軸6とともに巻軸16が巻取り方向aへ付勢される。
【0021】
副ゼンマイばね13は内側から外側に引出し方向bに向かって例えば3〜10回巻かれた構造であり、内端部がリング14のうちの、軸心16fから最も離れた部位に形成されたスリット14aに係合して固定され、その外端部がラチェットホイール12に形成されたスリット12aに係合して固定されている。この副ゼンマイばね13は、巻軸16に対して引出し方向b(主ゼンマイばね10と逆向き)の回転付勢力を発生可能である。
【0022】
クラッチばね15は、弾性のある線材を略コイル状に複数回(例えば、2回)密に巻いて構成されたトーションばねからなり、巻軸16の第1軸部16aに摩擦結合可能に圧嵌状に外嵌されている。このクラッチばね15は内端部15aから巻取り方向aに向かって巻かれ、外端部15bが上方へ屈曲してリング14の内周側部分に形成された係合溝14bに係合固定されている。
【0023】
前記巻軸16とクラッチばね15とリング14は、シートベルト引出し方向bへの巻軸16の回転をリング14に伝達するばねクラッチ25を構成している。即ち、巻軸16が引出し方向bへ回転するとき、巻軸16との間に作用する摩擦力によりクラッチばね15に巻締まりが生じてばねクラッチ25が締結状態となり、クラッチばね15と巻軸軸16がトルク伝達可能に強力に結合されて、引出し方向bへの巻軸16の回転をリング14に確実に伝達する。一方、巻軸16が巻取り方向aへ回転するときは、このばねクラッチ25の摩擦伝達作用を介して、巻軸16の巻取り方向aの回転力がリング14に伝達される。ここで、主ゼンマイばね10の回転付勢力をT1、副ゼンマイばね13の回転付勢力をT2、ばねクラッチ25の摩擦伝達作用を介してスリップなしに伝達されるトルクをT3とした場合、T1>T3>T2の関係が成立している。
【0024】
また、前記ラチェット爪17と捩じりばね18とソレノイドアクチュエータ19等は、ラチェットホイール12を巻取り方向aへ回転させないように規制可能な回転規制機構26を構成している。ラチェット爪17は、枢支部17aとアーム部17bとレバー部17cを一体形成した構造であり、枢支部17aがラチェットホイール12の略下側においてカバー部材20の支軸部20cに揺動可能に支持され、この枢支部17aからアーム部17bが後方へ延びレバー部17cが下側へ延びている。
【0025】
捩じりばね18はカバー部材20のピン部20dに装着され、この捩じりばね18によりアーム部17bがラチェットホイール12の歯に係合する方向に付勢されている。ソレノイドアクチュエータ19は、レバー部17cの後側においてカバー部材20に固定され、その出力部19aでレバー部17cを前方へ押動し、アーム部17bとラチェットホイール12との係合を解除可能である。
【0026】
このシートベルト装置1には、図示していないが、シートベルト4に取付けられたタングと、車体側に固定的に設けられたバックルが設けられ、このタングがバックルに連結されるとシートベルト4が乗員に装着された状態となる。そして、このバックルの連結状態を検出する検出スイッチとソレノイドアクチュエータ19は制御装置(図示略)に電気的に接続され、この制御装置により、タングとバックルの連結状態に応じてソレノイドアクチュエータ19が駆動制御される。
【0027】
シートベルト4を装着するまでは、図8に示すように、ソレノイドアクチュエータ19がOFFで、ラチェット爪17がラチェットホイール12から係合解除されてラチェットホイール12が自由に回転できる状態になる。シートベルト4を装着すると(タングがバックルに連結された状態では)、図7に示すように、ソレノイドアクチュエータ19がONとされ、ラチェット爪17がラチェットホイール12に係合してラチェットホイール12が巻取り方向aへ回転しないように規制される。
【0028】
ラチェットホイール12が自由に回転できる状態では、副ゼンマイばね13に巻締りが生じていないため、巻軸16に対する回転付勢力が発生していない。一方、シートベルト4が乗員に装着され、回転規制機構26によりラチェットホイール12が巻取り方向aへ回転しないように規制された状態で、主ゼンマイばね10の回転付勢力により巻軸16が巻取り方向aに回転するとき、ばねクラッチ25の摩擦伝達作用を介してリング14も巻取り方向aに回転するため副ゼンマイばね13が巻締められ、巻軸16に対して引出し方向bへの回転付勢力を発生する。
【0029】
尚、巻軸16に対して副ゼンマイばね13による引出し方向bへの回転付勢力が発生した場合でも、その回転付勢力は主ゼンマイばね10による巻取り方向aへの回転付勢力よりも小さくなるように構成されている。つまり、ラチェットホイール12が巻取り方向aへ回転しないように規制された状態で、巻軸16とともにリング14が巻取り方向aに過剰に回転した場合でも、副ゼンマイばね13が所定の回転付勢力(主ゼンマイばね10よりも少し小さな付勢力)を発生させる状態にまで巻締められると、クラッチばね15と巻軸16との間に滑りが生じ、これ以上副ゼンマイばね13が巻締って回転付勢力が大きくなることはない。
【0030】
次に、本願特有のリング14について説明する。
図5〜図8に示すように、リング14の外周面は、その軸心14dが巻軸16の軸心16fから偏心した偏心円筒面に形成されている。このリング14のうちの軸心16fから最も離れた部位にスリット14aが形成され、このスリット14aに副ゼンマイばね13の内端側部分が固定されている。リング14の内周側部分には、クラッチばね15の外端部15bが係合固定される係合溝14bが形成されている。リング14の外周側部分には、スリット14aから周方向に延び副ゼンマイばね13の内端近傍部を収容する収容部14cが形成されている。
【0031】
図7に示すように、シートベルト4が乗員に装着された状態では、前述のように、副ゼンマイばね13は主ゼンマイばね10の巻取り方向aの回転付勢力により巻締められた巻締まり状態にある。この状態からシートベルト4の装着を解除すると、図8に示すように、ラチェットホイール12の回転規制が解除される。このとき、主ゼンマイばね10による巻軸16の巻取り方向aの回転がリング14に伝達されてリング14が回転すると共に、副ゼンマイばね13は蓄えた弾性エネルギーを解放して解放状態に移行するので、この弾性エネルギーによりラチェットホイール12は巻取り方向aに付勢されてリング14に対して相対的に巻取り方向aに回転する。
【0032】
このラチェットホイール12の回転により、副ゼンマイばね13の内端近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、図8に示すように、副ゼンマイばね13の内端側部分は、リング14のうち軸心16fから最も離れた部位に固定されているため、副ゼンマイばね13の内端近傍部とラチェットホイール12の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね13の内端近傍部は座屈しにくくなる。
【0033】
ここで、副ゼンマイばね13の内端側部分が固定されている部位では、ラチェットホイール12の内周面とリング14の外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイール12の内周面とリング14の外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばね13が十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【0034】
次に、巻取り装置2の作用を図9,図10により説明する。
1)シートベルト4を乗員に装着する際にシートベルト4を引出す場合、巻取り軸6とともに巻軸16が引出し方向bに回転するため、ばねクラッチ25が締結状態となり、巻軸16と一体的にリング14と副ゼンマイばね13を介してラチェットホイール12が引出し方向bに回転する。ラチェットホイール12は自由に回転できる状態であるため、副ゼンマイばね13は解放状態であり、巻軸16には副ゼンマイばね13による引出し方向bへの回転付勢力は作用していない。つまり、シートベルト4の引出し力は、主ゼンマイばね10の回転付勢力(トルク)だけが作用する図9の曲線〔I〕の特性となる。
【0035】
2)シートベルト4を乗員に装着した後にシートベルト4の余分な弛み部分を巻取らせる場合、主ゼンマイばね10により巻軸16が巻取り方向aに回転するため、ばねクラッチ25の摩擦伝達作用を介して巻軸16の回転がリング14に伝達され、リング14が巻取り方向aに回転する。回転規制機構26によりラチェットホイール12が巻取り方向aへ回転規制された状態であるため、リング14が巻取り方向aに回転すると、副ゼンマイばね13は巻締まり状態となり、巻軸16に対して引出し方向bへの回転付勢力を発生する。
【0036】
つまり、シートベルト4を巻取る巻軸16の巻取り力は、副ゼンマイばね13の巻締りにより軽減されて図9の曲線[II]の特性となり、乗員に対してシートベルト4から弱い拘束力しか作用しない。但し、図9の曲線[II]に示すように、巻取り開始後点Pまではクラッチばね15と巻軸16の間に滑りが生じず、また、この間において副ゼンマイばね13の巻締りが略完了する。点P以降の巻取りにおいては、クラッチばね15と巻軸16の間に滑りが発生してブレーキ作用が得られる。
【0037】
3)シートベルト4が乗員にフィットした状態では、副ゼンマイばね13の巻締まりが大きくなり、巻軸16の巻取り力が小さくなり図9の点Qで止まっており、シートベルト4は弱い拘束力で乗員に優しくフィットした状態となる。
【0038】
ここで、図9の曲線[IIa],曲線[IIb] は、曲線[II]の場合よりもシートベルト4を多く引出して装着した後にシートベルト4の余分な弛み部分を巻取らせる場合の特性を示している。この場合も、シートベルト4を装着した直後から、副ゼンマイばね13が巻締められるため、巻軸16の巻取り力は軽減され曲線[II]と略同様の特性となる。但し、曲線[II]の場合よりも巻軸16が巻取り方向aに多く回転するが、副ゼンマイばね13が所定の回転付勢力を発生させる状態にまで巻締められると、クラッチばね15と巻軸16との間に滑りが生じ、これ以上副ゼンマイばね13が巻締められて回転付勢力が大きくなることはないため、シートベルト4が乗員にフィットした場合の拘束力も、曲線[II]を経て収束した拘束力と略同じになる。
【0039】
4)シートベルト4を乗員に装着した状態でシートベルト4を引出す場合、副ゼンマイばね13に巻締まりが生じている範囲内、例えば、シートベルト4が 200mm以内において引出される場合、巻軸16が引出し方向bに回転するためばねクラッチ25が締結(伝達)状態となり、副ゼンマイばね13による引出し方向bへの回転付勢力がばねクラッチ25を介して巻軸16に伝達される。つまり、巻軸16の巻取り力は、副ゼンマイばね13の解放弾性力でアシストされて軽減され、図9の曲線[III],[IV]の特性となり、乗員に対してシートベルト4から弱い拘束力しか作用しない。但し、副ゼンマイばね13に巻締まりがなくなるまで、例えば、シートベルト4が 200mm以上引出される場合には、図9の曲線〔I〕の特性に移行し、主ゼンマイばね10の回転付勢力に抗してシートベルト4を引出すことになる。
【0040】
5)シートベルト4を乗員に装着した状態で、シートベルト4を引出した後に、再度シートベルト4を巻取らせる場合、前述のように、ばねクラッチ25の摩擦伝達作用を介して副ゼンマイばね13が巻締められ、巻軸16の巻取り力が副ゼンマイばね13の巻締めにより軽減されて、図9の曲線[II],曲線[IIa] ,曲線[IIb] 等の同等の特性となり、乗員に対してシートベルト4から弱い拘束力しか作用しない。
【0041】
6)シートベルト4の装着を解除してシートベルト4を巻取らせる場合、先ず、シートベルト4の解除とともに、回転規制機構26によるラチェットホイール12の巻取り方向aへの回転規制も解除され自由に回転できる状態になるため、副ゼンマイばね13が巻締まり状態から解放状態に移行し、巻締まりにより蓄えられていた弾性エネルギーが解放される。つまり、シートベルト4の解除直後に、巻軸16に主ゼンマイばね10による巻取り方向aへの回転付勢力だけが作用するため、巻軸16の巻取り力が急激に上昇して図9の曲線[V] の特性となり、シートベルト4は急速に巻取られる。
【0042】
シートベルト4の装着を解除して副ゼンマイばね13が巻締まり状態から解放状態へ移行する際に、副ゼンマイばね13に蓄えられていた弾性エネルギーにより、ラチェットホイール12はリング14に対して相対的に巻取り方向に回転するため、副ゼンマイばね13の内端近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、図7、図8に示すように、副ゼンマイばね13の内端側部分は、リング14のうち軸心16fから最も離れた部位に固定されているため、副ゼンマイばね13の内端近傍部とラチェットホイール12の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね13の内端近傍部は座屈しにくくなる。
【0043】
以上の巻取り装置2によれば、シートベルト4の装着を解除したときには副ゼンマイばね13が巻締まり状態から解放状態に移行するが、副ゼンマイばね13の内端近傍部とラチェットホイール12の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね13の内端近傍部が座屈しにくくなるので、シートベルト4の装着を繰り返してもこの内端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト4の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【0044】
リング14の外周面は、その軸心が巻軸16の軸心から偏心した偏心円筒面に形成されたので、副ゼンマイばね13の内端側部分が固定されている部位では、ラチェットホイール12の内周面とリング14の外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイール12の内周面とリング14の外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばね13が十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【0045】
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。
図11に示すように、リング14Aの外周側部分に、径方向に突出した突出部30を形成し、この突出部30の先端部に副ゼンマイばね13の内端側部分を固定してもよい。この変更形態では、前記実施形態と同様に、副ゼンマイばね13の内端近傍部とラチェットホイール12の内周面との隙間が小さくなるため、副ゼンマイばね13が巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばね13の内端近傍部は座屈しにくくなる。その他の作用・効果は前記実施形態と同様であるので、その説明を省略する。尚、突出部30は、副ゼンマイばね13の内端近傍部をラチェットホイール12の内周面に近づけることが可能なものであれば種々の形状を採用できるが、突出部30の外周面は滑らかに形成されていることが望ましい。
【0046】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、シートベルトの装着を解除したときには、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行するが、リングの外周側部分に突出部が形成され、この突出部の先端部に副ゼンマイばねの一端が固定されているので、副ゼンマイばねの一端部近傍とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばねの一端近傍部が座屈しにくくなるため、シートベルトの装着を繰り返してもこの一端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【0047】
副ゼンマイばねの一端が固定されている突出部の先端部においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばねが十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【0048】
請求項2の発明によれば、リングの外周面はその軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成されているので、このリングのうちの、巻軸の軸心から離れた部位に副ゼンマイばねの一端を固定することで、固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなるため、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に、この一端近傍部が座屈しにくくなるため、シートベルトの装着を繰り返しても一端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【0049】
請求項3の発明によれば、副ゼンマイばねの一端は、リングのうちの、巻軸の軸心から最も離れた部位に固定されたので、固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が非常に小さくなるため、この一端近傍部が座屈しにくくなる。その他、請求項2と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実発明の実施形態に係るシートベルト装置の分解斜視図である。
【図2】巻取り装置の斜視図である。
【図3】巻取り装置の要部の斜視図である。
【図4】巻取り装置の要部の分解縦断面図である。
【図5】リング(主ゼンマイばね側)の斜視図である。
【図6】リング(主ゼンマイばねと反対側)の斜視図である。
【図7】巻取り装置(ラチェットホイール回転規制時)の側面図である。
【図8】巻取り装置(ラチェットホイール回転規制解除時)の側面図である。
【図9】巻取り装置による巻取り力/引出し力の特性図である。
【図10】各動作における種々の部材の状態を示す図表である。
【図11】変更形態の図8相当図である。
【図12】従来の巻取り装置の図8相当図である。
【符号の説明】
2 巻取り装置
4 シートベルト
6 シートベルト巻取軸
10 主ゼンマイばね
12 ラチェットホイール
13 副ゼンマイばね
14 リング
15 クラッチばね
16 巻軸
16f 軸心
25 ばねクラッチ
26 回転規制機構
30 突出部
Claims (3)
- 自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周側部分に、径方向に突出した突出部が形成され、前記副ゼンマイばねの前記一端が、前記突出部の先端部に固定されたことを特徴とする自動車用シートベルトの巻取り装置。
- 自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周面は、その軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成され、
前記副ゼンマイばねの前記一端は、前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位に固定された、
ことを特徴とする自動車用シートベルト巻取り装置。 - 前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位は、前記巻軸の軸心から最も離れた部位であることを特徴とする請求項2に記載の自動車用シートベルト巻取り装置。
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