JP4018504B2 - 画像形成システム、その制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙上に画像を形成する画像形成システム、その制御方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機などの画像形成装置にフィニッシャなどの後処理装置を接続し、束排出処理、綴じ処理、折り処理、製本処理など、ユーザが所望する様々な後処理を行うことが可能な画像形成システムが提供されている。ここで、束排出処理、綴じ処理、折り処理、製本処理などユーザが必要とする全ての後処理を1つのシステムで可能にするには、各処理を専用に行う複数の後処理装置を画像形成装置と重連に接続することで達成することが可能である。
【0003】
このような画像形成システムにおいては、ユーザがジャム処理を行う場合や、サービスマンが部品交換、調整、清掃などのメンテナンスを行う場合、ユーザまたはサービスマンなどの作業者が装置内部にアクセス可能なように画像形成装置および後処理装置の各装置の外装には開閉可能なカバーが設けられている。
【0004】
上記カバーが設けられている従来の画像形成装置の一例について図23を参照しながら説明する。図24は従来の画像形成装置の主要部構成を示す縦断面図である。
【0005】
従来の画像形成装置は、図24に示すように、電子写真方式により用紙上に画像を形成するプリンタ300を備える。プリンタ300は、ポリゴンミラー110aを含む露光制御部110と、感光ドラム111と、現像器113と、転写部116と、定着部117と、フラッパ121と、排出ローラ118と、反転パス122と、両面搬送パス124と、2つのカセット114,115と、手差給紙部125とを有する。カセット114,115、手差給紙部125または両面搬送パス124からは用紙が給紙され、この用紙は感光ドラム111と転写部116との間に搬送される。そして、感光ドラム111に形成された現像剤像が転写部116により給紙された用紙上に転写され、用紙に転写された現像剤像は定着部117において用紙上に定着される。
【0006】
ここで、画像形成装置には、用紙を搬送する複数の搬送路(各カセット114,115から感光ドラム111へ至る用紙の搬送路、用紙を機外へ排出するための搬送路、反転パス122、両面搬送パス124などを含む)の全てに機外からアクセス可能にするためのカバー351が開閉可能に設けられている。このカバー351は、通常の画像形成動作中には開けられないものであり、非動作中にジャム処理やメンテナンスなどのために開けられるものである。よって、画像形成動作中にカバー351が開けられると、異常な状態が発生したと判断して、全ての動作を停止する。
【0007】
また、後処理装置にも、上記画像形成装置と同様のカバーが設けられている。
【0008】
また、画像形成装置または後処理装置に対するメンテナンスの管理方法として、メンテナンス項目を時系列に設定し、画像形成装置などの現時点までのメンテナンス作業回数に基づき各メンテナンス項目が適切に実施されるようにメンテナンス項目を設定することにより、メンテナンスを管理するものがある(例えば、特開平09−090826号公報参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平09−090826号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の画像形成システムでは、全ての用紙が同じ搬送路を通過するとは限らず、ユーザの設定次第で、用紙が通過する搬送路が異なる場合がある。例えば、画像形成装置の場合、片面モードと両面モードでは用紙の搬送路が異なり、後処理装置の場合、綴じモード、折りモード、製本モードのそれぞれのモード間で用紙の搬送路が異なる。よって、それぞれでの搬送路での通紙枚数が異なり、システムの各装置や各搬送路によってメンテナンスのタイミングが異なることになる。また、メンテナンスのうち、部品交換を例に取ると、通紙枚数が同じでも部品自身の耐久枚数が異なるため、システムの各装置や各搬送路によってメンテナンスのタイミングが異なる。
【0011】
従って、従来のような構成のシステムでは、メンテナンスのためにカバーを開けると、システム全体を停止させる必要がある。また、後処理装置が重連接続されているシステムの場合、システム全体を止めずに後処理装置のメンテナンスを行うことは可能であるが、この場合、メンテナンスを行う装置のみをシステムから取り外し、移動させる必要があるとともに、この装置の取り外しに伴い、システム全体の制御を行うコントロール部により、接続されている後処理装置を認識するために、再度初期化動作を行うことが必要になる。
【0012】
このように、従来の画像形成システムにおいては、様々なタイミングでメンテナンスを行う必要があり、それぞれのメンテナンスを実行する際には、システム全体の停止、または装置の取り外し、それに伴う再初期化動作などが発生する。その結果、メンテナンスによって、システムの稼働時間が減少し、システムの稼働効率が低下する。
【0013】
本発明の目的は、交換や清掃および調整などのメンテナンス項目に対するメンテナンスを実施した後に必要なサブメンテナンス項目に対するメンテナンスの実施忘れを未然に防止することができる画像形成システム、その制御方法およびプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、用紙上に画像を形成する画像形成システムであって、表示手段と、複数のメンテナンス項目と各メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、前記複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により前記選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中であるか否かを判定する第3の判定手段と、前記第3の判定手段により画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、前記表示制御手段は、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、シートに対して異なる動作をそれぞれ行う複数の処理モジュールを備え、前記複数の処理モジュールのうち、ジョブ実行中に該ジョブに使用されていない処理モジュールに対してメンテナンスを行うことが可能な画像形成システムであって、表示手段と、前記処理モジュール毎にそのメンテナンス項目と該メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、前記複数の処理モジュールのメンテナンス項目の中から選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定手段と、前記第3の判定手段により画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、前記表示制御手段は、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記目的を達成するため、複数のメンテナンス項目と各メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、表示手段とを備え、用紙上に画像を形成する画像形成システムの制御方法であって、前記複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定ステップと、前記第1の判定ステップにより前記選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにより前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定ステップと、前記第3の判定ステップにより画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる第1の表示ステップと、前記画像形成終了後に前記サブメンテナンスに関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させる第2の表示ステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記目的を達成するため、シートに対して異なる動作をそれぞれ行う複数の処理モジュールと、前記処理モジュール毎にそのメンテナンス項目と該メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、表示手段とを備え、前記複数の処理モジュールのうち、ジョブ実行中に該ジョブに使用されていない処理モジュールに対してメンテナンスを行うことが可能な画像形成システムの制御方法であって、前記複数の処理モジュールのメンテナンス項目の中から選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定ステップと、前記第1の判定ステップにより前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにより前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定ステップと、前記第3の判定ステップにより画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる第1の表示ステップと、前記画像形成終了後に前記サブメンテナンスに関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させる第2の表示ステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項7に記載の画像形成システムの制御方法の各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする。
【0019】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項8に記載の画像形成システムの制御方法の各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る画像形成システムの主要部構成を示す縦断面図である。
【0024】
画像形成システムは、図1に示すように、画像形成装置本体10と、折り装置500と、製本装置600と、フィニッシャ700とから構成され、画像形成装置本体10は、原稿画像を読み取るイメージリーダ200、プリンタ300および操作表示装置400を備える。
【0025】
イメージリーダ200には、原稿給送装置100が搭載されている。原稿給送装置100は、原稿トレイ上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつ左方向へ給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上を左から流し読取り位置を経て右へ搬送し、その後外部の排紙トレイ112に向けて排出する。この原稿がプラテンガラス102上の流し読取り位置を左から右へ向けて通過するときに、この原稿画像は流し読取り位置に対応する位置に保持されたスキャナユニット104により読み取られる。この読取り方法は、一般的に、原稿流し読みと呼ばれる方法である。具体的には、原稿が流し読取り位置を通過する際に、原稿の読取り面がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像する。
【0026】
このように流し読取り位置を左から右へ通過するように原稿を搬送することによって、原稿の搬送方向に対して直交する方向を主走査方向とし、搬送方向を副走査方向とする原稿読取り走査が行われる。すなわち、原稿が流し読取り位置を通過する際に主走査方向に原稿画像を1ライン毎にイメージセンサ109で読み取りながら、原稿を副走査方向に搬送することによって原稿画像全体の読取りが行われ、光学的に読み取られた画像はイメージセンサ109によって画像データに変換されて出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、後述する画像信号制御部202において所定の処理が施された後にプリンタ300の露光制御部110にビデオ信号として入力される。
【0027】
また、原稿給送装置100により原稿をプラテンガラス102上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット104を左から右へ走査させることにより原稿を読み取ることも可能である。この読取り方法は、いわゆる原稿固定読みと呼ばれる方法である。
【0028】
原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取るときには、まず、ユーザにより原稿給送装置100を持ち上げてプラテンガラス102上に原稿を載置し、そして、スキャナユニット104を左から右へ走査させることにより原稿の読取りを行う。すなわち、原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取るときには、原稿固定読みが行われる。
【0029】
プリンタ300の露光制御部110は、入力されたビデオ信号に基づきレーザ光を変調して出力し、該レーザ光はポリゴンミラー110aにより走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。ここで、露光制御部110は、原稿固定読み時には、正しい画像(鏡像でない画像)が形成されるようにレーザ光を出力する。
【0030】
この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。また、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、各カセット114,115、手差給紙部125または両面搬送パス124から用紙が給紙され、この用紙は感光ドラム111と転写部116との間に搬送される。感光ドラム111に形成された現像剤像は転写部116により給紙された用紙上に転写される。
【0031】
現像剤像が転写された用紙は定着部117に搬送され、定着部117は用紙を熱圧することによって現像剤像を用紙上に定着させる。定着部117を通過した用紙はフラッパ121および排出ローラ118を経てプリンタ300から外部(折り装置500)に向けて排出される。
【0032】
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出するときには、定着部117を通過した用紙をフラッパ121の切換動作により一旦反転パス122内に導き、その用紙の後端がフラッパ121を通過した後に、用紙をスイッチバックさせて排出ローラ118によりプリンタ300から排出する。以下、この排紙形態を反転排紙と呼ぶ。この反転排紙は、原稿給送装置100を使用して読み取った画像を形成するときまたはコンピュータから出力された画像を形成するときなどのように先頭頁から順に画像形成するときに行われ、その排紙後の用紙順序は正しい頁順になる。
【0033】
また、手差給紙部125からOHPシートなどの硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成するときには、用紙を反転パス122に導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ)で排出ローラ118により排出する。
【0034】
さらに、用紙の両面に画像形成を行う両面記録が設定されている場合には、フラッパ121の切換動作により用紙を反転パス122に導いた後に両面搬送パス124へ搬送し、両面搬送パス124へ導かれた用紙を上述したタイミングで感光ドラム111と転写部116との間に再度給紙する制御が行われる。
【0035】
プリンタ300から排出された用紙は折り装置500に送られる。この折り装置500は、用紙をZ形に折り畳む処理を行う。例えば、A3サイズやB4サイズのシートでかつ折り処理が指定されているときには、折り装置400で折り処理を行い、それ以外の場合、プリンタ300から排出された用紙は折り装置500を通過して、製本装置600、さらには、フィニッシャ700に送られる。製本装置600は、用紙を半分に折りたたみ閉じ処理を行う。フィニッシャ700では、綴じ処理などの各処理を行う。
【0036】
次に、本画像形成システム全体の制御を司るコントローラの構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1の画像形成システム全体の制御を司るコントローラの構成を示すブロック図である。
【0037】
コントローラは、図2に示すように、CPU回路部150を有し、CPU回路部150は、CPU(図示せず)、ROM151、RAM152を内蔵し、ROM151に格納されている制御プログラムにより各ブロック101,201,202,209,301,401,501,601,701を総括的に制御する。RAM152は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
【0038】
原稿給送装置制御部101は、原稿給送装置100をCPU回路部150からの指示に基づき駆動制御する。イメージリーダ制御部201は、上述のスキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202に転送する。
【0039】
画像信号制御部202は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部301に出力する。また、コンピュータ210から外部I/F209を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部301に出力する。この画像信号制御部202による処理動作は、CPU回路部150により制御される。プリンタ制御部301は、入力されたビデオ信号に基づき上述の露光制御部110を駆動する。
【0040】
操作表示装置制御部401は、操作表示装置400(図1に示す)とCPU回路部150との間で情報のやり取りを行う。ここで、操作表示装置400は、後述するように、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有する。この操作表示装置400の各キーの操作に対応するキー信号は操作表示装置制御部401を介してCPU回路部150に出力される。また、操作表示装置制御部401は、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置400の表示部に表示するように制御する。
【0041】
折り装置制御部501は折り装置500に搭載され、CPU回路部150と情報のやり取りを行うことによって折り装置全体の駆動制御を行う。
【0042】
製本装置制御部601は製本装置600に搭載され、CPU回路150と情報のやり取りを行うことによって製本装置全体の駆動制御を行う。
【0043】
フィニッシャ制御部701はフィニッシャ700に搭載され、CPU回路部150と情報のやり取りを行うことによってフィニッシャ全体の駆動制御を行う。この制御内容については後述する。
【0044】
次に、折り装置500、製本装置600、およびフィニッシャ700の構成について図3を参照しながら説明する。図3は図1の折り装置500、製本装置600、およびフィニッシャ700の構成を示す図である。
【0045】
折り装置500は、図3に示すように、プリンタ300から排出された用紙を導入し、製本装置600側に導くための折り搬送水平パス502を有する。折り搬送水平パス502上には、搬送ローラ対503および搬送ローラ対504が設けられている。また、折り搬送水平パス502の出口部(製本装置600側)には、折りパス選択フラッパ510が設けられている。この折りパス選択フラッパ510は、折り搬送水平パス502上の用紙を折りパス520または製本装置600側に導くための切換動作を行う。
【0046】
ここで、折り処理を行う場合には、折りパス選択フラッパ510がオンされ、用紙が折りパス520に導かれる。折りパス520に導かれた用紙は、折りパス522に導かれ、先端を第1折りストッパ525に到達まで搬送される。その後、折りローラ521によって、折りパス523へ導かれると同時に端部より1/4の部分が折られ、端部が第2折りストッパ526に到達するまで搬送される。さらに、折りローラ521によって、折りパス524へ導かれると同時に用紙中央部が折られてZ形に折りたたまれる。これに対し、折り処理を行わない場合には、折りパス選択フラッパ510がオフされ、用紙はプリンタ300から折り搬送水平パス502を介して製本装置600に直接送られる。
【0047】
製本装置600は、折り装置500を介して排出された用紙を導入し、フニッシャ700側に導くための製本搬送水平パス612を有する。製本搬送水平パス612上には、各搬送ローラ対602,603,604が設けられている。また、製本搬送水平パス612の入口部(折り装置500側)には、製本パス選択フラッパ610が設けられている。この製本パス選択フラッパ610は、製本搬送水平パス612上の用紙を製本パス611またはフィニッシャ700側に導くための切換動作を行う。
【0048】
ここで、製本処理を行う場合には、製本パス選択フラッパ610がオンされ、用紙が製本パス611に導かれる。製本パス611に導かれた用紙は、搬送ローラ対605によって、用紙先端が可動式のシート位置決め部材625に接するまで搬送される。製本パス611の途中位置には、2対のステイプラ615が設けられており、このステイプラ615はそれに対向するアンビル616と協働して用紙束の中央を閉じるように構成されている。
【0049】
ステイプラ615の下流位置には、折りローラ対620が設けられている。折りローラ対620の対向位置には、突出し部材621が設けられている。この突出し部材621を製本パス611に収納された用紙束に向けて突き出すことにより、この用紙束は折りローラ対620間に押し出され、この折りローラ対620によって折り畳まれた後に、製本排出トレイ630に排出される。
【0050】
また、ステイプラ615で綴じられた用紙束を折る場合には、ステイプル処理終了後に用紙束のステイプル位置が折りローラ対620の中央位置になるように、位置決め部材625を所定距離分下降させる。
【0051】
これに対して、製本処理を行わない場合には、製本パス選択フラッパ610がオフされ、用紙は折り装置500から製本搬送水平パス612を介してフィニッシャ700に送られる。
【0052】
フィニッシャ700は、折り装置500および製本装置600を介して排出された用紙を順に取り込み、取り込んだ複数の用紙を整合して1つの束に束ねる処理、束ねた用紙束の後端をステイプルで綴じるステイプル処理、ソート処理、ノンソート処理などの各シート後処理を行う。
【0053】
フィニッシャ700は、プリンタ300から折り装置500および製本装置600を介して排出された用紙を内部に導くための入口ローラ対702を有する。入口ローラ対702で搬送された用紙は、フィニッシャパス711に導かれる。フィニッシャパス711の下流には、切換フラッパ710が配置されている。切換フラッパ710は、ノンソートパス712、または、ソートパス713に導くためのフラッパである。
【0054】
ノンソート処理を行う場合は、切換フラッパ710がオンされ、用紙がノンソートパス712に導かれる。そして、用紙は、ノンソータパス712上に設けられた搬送ローラ対706およびノンソート排出ローラ対703を介してサンプルトレイ721上に排出される。
【0055】
これに対して、ステイプル処理やソート処理を行う場合は、切換フラッパ710がオフされ、用紙がソートパス713に導かれる。ソートパス713に導かれた用紙は、ソート排出ローラ704を介して中間トレイ730上に積載される。
【0056】
中間トレイ630上に束状に積載された用紙は、必要に応じて整合処理、ステイプル処理などが施された後に、排出ローラ705a,705bによりスタックトレイ722上に排出される。中間トレイ730上に束状に積載された用紙を綴じるステイプル処理には、ステイプラ720が用いられる。このステイプラ720の動作については後述する。スタックトレイ722は、上下方向に自走可能に構成されている。
【0057】
次に、折り装置500を駆動制御する折り装置制御部501の構成について図4を参照しながら説明する。図4は図2の折り装置制御部の構成を示すブロック図である。
【0058】
折り装置制御部501は、図4に示すように、CPU561、ROM562、RAM563などで構成されるCPU回路部560を有する。CPU回路部560は、通信IC564を介して画像形成装置本体10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM562に格納されている各種プログラムを実行して折り装置500の駆動制御を行う。
【0059】
この駆動制御を行う際には、CPU回路部560に、搬送中の用紙の遅延や滞留ジャムを検知するための各種パスセンサS1,S2,S3からの検出信号およびカバー開閉検知センサS4,S5からの検出信号が取り込まれる。CPU回路部560にはドライバ565,566が接続され、ドライバ565はCPU回路部560からの信号に基づき搬送処理モジュールのモータM1およびソレノイドSL1を駆動し、ドライバ566はCPU回路部560からの信号に基づき折り処理モジュールのモータM2,M3を駆動する。
【0060】
ここで、搬送処理モジュールとしては、搬送ローラ対503、504の駆動源である水平パス搬送モータM1、パス切換フラッパ510の切換を行うソレノイドSL1がある。また、折り処理モジュールとしては、折りローラ521の駆動源である折りモータM2、搬送ローラ527,528の駆動源である折りパス搬送モータM3がある。
【0061】
カバー開閉検知センサS4は、後述するカバー551の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS4からの検出信号によって、カバー551が開状態と検出された場合、ドライバ565の電源がオフされ、上記搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止される。また同時に、ドライバ566の電源もオフされ、上記折り処理モジュールの駆動も強制的に停止される。
【0062】
カバー開閉検知センサS5は、後述のカバー552の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS5からの検出信号によって、カバー552が開状態と検出された場合、ドライバ566の電源のみがオフされ、上記折り処理モジュールの駆動が強制的に停止される。
【0063】
また、各カバー551,552の開閉を制限するための搬送カバーロックソレノイドSL2および折りカバーロックソレノイドSL3が設けられている。
【0064】
次に、製本装置600を駆動制御する製本装置制御部601の構成について図5を参照しながら説明する。図5は図2の製本装置制御部の構成を示すブロック図である。
【0065】
製本装置制御部601は、図5に示すように、CPU661、ROM662、RAM663などで構成されるCPU回路部660を有する。CPU回路部660は、通信IC664を介して画像形成装置本体10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM662に格納されている各種プログラムを実行して製本装置600の駆動制御を行う。
【0066】
この駆動制御を行う際には、CPU回路部660に各種パスセンサS1,S2,S3からの検出信号およびカバー開閉検知センサS4,S5,S6からの検出信号が取り込まれる。CPU回路部660にはドライバ665,666,667が接続され、ドライバ665はCPU回路部660からの信号に基づき搬送処理モジュールのモータM1およびソレノイドSL1を駆動し、ドライバ666はCPU回路部660からの信号に基づき製本処理モジュールのモータM2,M3,M5を駆動し、ドライバ667はCPU回路部660からの信号に基づき積載処理モジュールのモータM4を駆動する。
【0067】
ここで、搬送処理モジュールとしては、搬送ローラ対602,603,604の駆動源である水平パス搬送モータM1、パス切換フラッパ610の切換を行うソレノイドSL1がある。また、製本処理モジュールとしては、折りローラ620の駆動源である折りモータM2、搬送ローラ605の駆動源である折りパス搬送モータM5、シート位置決め部材625の駆動源である位置決めモータM3がある。また、積載処理モジュールとしては、製本排出トレイ630の駆動源であるトレイ昇降モータM4がある。さらに、カバー開閉検知センサS4は、後述のカバー651の開閉を検出するためのセンサ、カバー開閉検知センサS5は後述のカバー652の開閉を検出するためのセンサ、カバー開閉検知センサS6は後述のカバー653の開閉を検出するためのセンサである。
【0068】
カバー開閉検知センサS4は、後述するカバー651の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS4からの検出信号によって、カバー651が開状態と検出された場合、ドライバ665の電源がオフされ、上記搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ666および667の電源がオフされ、製本装置600の全ての駆動が強制的に停止される。
【0069】
カバー開閉検知センサS5は、後述のカバー652の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS5からの検出信号によって、カバー652が開状態と検出された場合、ドライバ666の電源がオフされ、製本処理モジュールの駆動が強制的に停止される。
【0070】
カバー開閉検知センサS6は、後述のカバー653の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS5からの検出信号によって、カバー653が開状態と検出された場合、ドライバ667の電源がオフされ、積載処理モジュールの駆動が強制的に停止される。
【0071】
また、各カバー651,652,653の開閉を制限するための搬送カバーロックソレノイドSL2、折りカバーロックソレノイドSL3および取り出しカバーロックソレノイドSL4が設けられている。
【0072】
次に、フィニッシャ700を駆動制御するフィニッシャ制御部701の構成について図6を参照しながら説明する。図6は図2のフィニッシャ制御部の構成を示すブロック図である。
【0073】
フィニッシャ制御部701は、図6に示すように、CPU761、ROM762、RAM763などで構成されるCPU回路部760を有する。CPU回路部760は、通信IC764を介して画像形成装置本体10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM762に格納されている各種プログラムを実行してフィニッシャ700の駆動制御を行う。
【0074】
この駆動制御を行う際には、CPU回路部760に各種パスセンサS1,S2,S3からの検出信号およびカバー開閉検知センサS4,S5,S6からの検出信号が取り込まれる。CPU回路部760にはドライバ765,766,767,768が接続され、ドライバ765はCPU回路部760からの信号に基づき搬送処理モジュールのモータM1およびソレノイドSL1を駆動し、ドライバ766はCPU回路部760からの信号に基づきノンソート排紙処理モジュールのモータM2を駆動し、ドライバ767はCPU回路部760からの信号に基づきソート排紙処理モジュールのモータM3,M5を駆動し、ドライバ768はCPU回路部760からの信号に基づき積載処理モジュールのモータM4を駆動する。
【0075】
ここで、搬送処理モジュールとしては、入口ローラ対702の駆動源である搬送モータM1、パス切換フラッパ710の切換を行うソレノイドSL1がある。ノンソート排紙処理モジュールとしては、搬送ローラ対706、ノンソート排出ローラ703の駆動源である排紙モータM2がある。ソート処理モジュールとしては、ソート排出ローラ704の駆動源であるソート排紙モータM5、束排出ローラ705a、705bの駆動源である束搬送モータM3がある。積載処理モジュールとしては、スタックトレイ722の駆動源であるトレイ昇降モータM4がある。搬送モータM1、ノンソート排紙モータM2、ソート排紙モータM5はステッピングモータからなり、励磁パルスレートを制御することによって各モータにより駆動するローラ対を等速で回転させたり、独自の速度で回転させたりすることができる。束搬送モータM3はDCモータからなる。
【0076】
カバー開閉検知センサS4は、後述のカバー751の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS4からの検出信号によりカバー751が開状態にあると検出した場合、ドライバ765の電源がオフされ、搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ766,767,768の電源がオフされ、フィニッシャ700の全ての駆動が強制的に停止される。
【0077】
カバー開閉検知センサS5は、後述のカバー752の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS5からの検出信号によって、カバー752が開状態と検出された場合、ドライバ766の電源がオフされ、ノンソート処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
【0078】
カバー開閉検知センサS6は、後述のカバー753の開閉を検出するためのセンサであり、カバー開閉検知センサS5からの検出信号によって、カバー753が開状態と検出された場合、ドライバ767の電源がオフされ、ソート処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
【0079】
また、各カバー751,752,753の開閉を制限するための搬送カバーロックソレノイドSL2、ノンソートカバーロックソレノイドSL3およびソートカバーロックソレノイドSL4が設けられている。
【0080】
次に、折り装置500、製本装置600、フィニッシャ700の外装カバーを開けて対応するモジュールを取り出した状態について図7ないし図10を参照しながら説明する。図7は折り装置500、製本装置600、フィニッシャ700の外装カバーの配置を模式的に示す図、図8および図9は製本装置600のカバーを開けて対応するモジュールを引き出した状態を模式的に示す斜視図、図10は折り装置500およびフィニッシャ700のカバーをそれぞれ開けて対応するモジュールを引き出した状態を模式的に示す斜視図である。
【0081】
折り装置500には、図7に示すように、折り搬送水平パス502を含む水平パス部を覆うカバー551と、折りパス520および折りローラ521を含む折り処理部を覆うカバー552とが開閉可能に設けられている。カバー551とカバー552は、それぞれ独立に開閉可能であり、これらは、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整などのメンテナンス時に開閉される。各カバー551,552の開閉は、上述したカバー開閉検知センサにより検知される。また、各カバー551,552には、後述する開閉ロック機構(図11に示す)が設けられている。ここで、カバー552を開けると、図10に示すように、折り処理部540を機外に引き出すことが可能になる。
【0082】
製本装置600には、図7に示すように、製本水平搬送パス612を含む製本水平パス部を覆うカバー651と、製本パス611を含む製本処理部を覆うカバー652と、カバー652に取り付けられたカバー653とが設けられている。カバー651とカバー652はそれぞれ独立に開閉可能であり、これらは、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整などのメンテナンス時に開閉される。また、カバー653は、カバー652と独立して開閉可能であり、製本排出トレイ630上に排出された製本処理後の用紙束を機外に取り出すときに開閉される。各カバー651,652,653の開閉は、上述したカバー開閉検知センサにより検知される。また、各カバー651,652には、後述するような開閉ロック機構(図示せず)が設けられている。
【0083】
ここで、製本装置600のカバー651を開けると、図8に示すように、製本搬送水平パス612、製本パス選択フラッパ610および各搬送ローラ対602,603,604に対して、機外からアクセス可能になる。製本パス611は、製本水平パス部に設けられた上部611aと製本処理部に設けられた下部611bに分割され、製本パス611の上部611aには、製本装置600のカバー651を開けることによってアクセス可能になる。また、カバー652を開けると、図9に示すように、製本パス611の下部611bを含むモジュール化された製本処理部640をスライドレール641に沿って機外に引き出すことが可能になる。製本処理部640を引き出すと、製本パス611の下部611bとその下流に配置された搬送ローラ対605、ステイプラ615、折りローラ620などに対してアクセス可能になる。
【0084】
フィニッシャ700には、図7に示すように、フィニッシャパス711を覆うカバー751と、ノンソートパス712を覆うカバー752と、ステイプラ720を含むステイプル処理部を覆うカバー753とが設けられている。各カバー751,752,753はそれぞれ独立に開閉可能であり、これらは、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整などのメンテナンス時に開閉される。各カバー751,752,753の開閉は、上述したカバー開閉検知センサにより検知される。また、各カバー751,752,753には、後述するような開閉ロック機構(図示せず)が設けられている。ここで、カバー753を開けると、図10に示すように、ソート処理部740を機外に引き出すことが可能になる。
【0085】
次に、画像形成装置本体10のプリンタ300の外装カバーの配置について図23を参照しながら説明する。図23は図1の画像形成装置本体10のプリンタ300に設けられた外装カバーの配置を模式的に示す図である。
【0086】
プリンタ300には、図23に示すように、カバー352およびカバー353が設けられている。カバー352は、感光ドラム111、転写部116、定着部117、フラッパ121およびそれぞれに用紙を導くための搬送パスを覆うためのカバーである。ここで、片面、両面のいずれの画像形成時においても、用紙は上記搬送パス上を搬送される。カバー353は、両面搬送パス124を覆うためのカバーである。カバー352とカバー353は独立に開閉可能であり、これらは、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整などのメンテナンス時に開閉される。各カバー352,353の開閉は、折り装置500、製本装置600やフィニッシャ700と同様に、カバー開閉検知センサ(図示せず)により検知される。また、各カバー352,353には、図11に示すと同様な開閉ロック機構(図示せず)が設けられている。
【0087】
ここで、カバー353が開けられた場合は、両面搬送パス124に配置された搬送ローラ対の駆動を行うドライバがオフされ、搬送ローラ対は停止状態に保持される。カバー352が開けられた場合は、カバー352に覆われた、感光ドラム111や定着部117などの駆動部、カバー353に覆われた駆動部を含むプリンタ300の全ての駆動部が停止される。よって、両面搬送パス124内のローラ清掃などのメンテナンスのためにカバー353が開けられても、画像形成動作は停止されない。
【0088】
このように、搬送パス毎にカバーを分割したことにより、画像形成動作中でもシートが搬送されていない部分であれば、カバーを開閉して対応する処理モジュールのメンテナンスを行うことが可能となり、様々なタイミングで個々の処理モジュールに対するメンテナンスを行ってもシステムが停止する時間を低減することができる。
【0089】
次に、各カバー551,552,651,652,751,752,753のロック機構について図11を参照しながら説明する。図11は折り装置500のカバー552のロック機構を模式的に示す図であり、同図(a)はカバー非ロック状態、同図(b)はカバーロック状態を示す。各カバー551,552,651,652,751,752,753のロック機構は同様の構成を有し、ここでは、折り装置500の折り処理部に設けられたカバー552を例として説明する。
【0090】
折り装置500のカバー552は、図11(a),(b)に示すように、ヒンジ555によって折り装置500の支柱などに回転可能に支持されている。カバー552には開閉検知センサフラグ553が設けられており、カバー552の開閉に応じて、カバー開閉検知センサS5の光路が開閉検知センサフラグ553によって開放または遮断される。これにより、カバー552の開閉状態が検出される。また、カバー552には、後述するフック557が引っ掛かる鍵穴を有する板554が設けられている。
【0091】
カバー552の開閉を制限するための折りカバーロックソレノイドSL3は、電磁ソレノイドからなり、その先端にはフック557が連結されている。フック557は、装置に固定された軸556を中心に回転可能に保持されている。フック557は、引っ張りバネ558で、カバー552に設けられた板554から遠ざかる方向に引っ張られている。折りカバーロックソレノイドSL3が動作すると、フック557は板554の鍵穴にささる方向に回転する。このときカバー552が閉まっていると、板554の鍵穴にフック557が引っ掛かり、カバー552がロックされ、カバー552が開けられない状態となる。折りカバーロックソレノイドSL3がオフすると、引っ張りバネ558によってフック557が鍵穴から外れてカバー552のロックが解除される。
【0092】
次に、操作表示装置400および操作表示装置制御部401について図12ないし図14を参照しながら説明する。図12は図1の操作表示装置400の概観構成を示す図、図13は図2の操作表示装置制御部401の構成を示すブロック図、図14(a)は操作表示装置400に表示されるメイン画面例を示す図、同図(b)は操作表示装置400に表示されるメニュー選択画面例を示す図、同図(c)はメンテナンス実行中におけるメイン画面の表示例を示す図である。
【0093】
操作表示装置400には、図12に示すように、画像形成動作を開始するためのスタートキー402、画像形成動作を中断するためのストップキー403、置数設定などを行うテンキー404〜412,414、IDキー413、クリアキー415、リセットキー416、メンテナンスキー417などの各キーが配置されているとともに、ビープ音などの報知用ブザー421が設けられている。また、操作表示装置400の上部には、タッチパネルが形成された液晶表示部420が配置されており、この画面上にはソフトキーを作成することが可能である。
【0094】
操作表示装置制御部401は、図13に示すように、CPU461、ROM462、RAM463および464などで構成されるCPU回路部460を有する。RAM463には、液晶表示部420に表示する画面の各種データが記憶される。RAM464は、CPU461のワークエリアなどとして利用される。液晶表示部420は、タッチパネル上のソフトキーによるキー入力部465aと液晶ディスプレイ部465bにより構成されている。
【0095】
CPU回路部460は、画像形成装置本体10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示や各種キー402〜416および465aの入力に基づきROM462に格納されている各種プログラムを実行し、RAM463に格納されている画面データを液晶ディスプレイ部465bに出力して表示を行う。
【0096】
本画像形成システムは、後処理モードとして、ノンソート(グループ)、ソート、ステイプルソート(綴じモード)、製本モードなどの各処理モードを有する。このような処理モードの設定などは、操作表示装置400からの入力操作により行われる。例えば、後処理モードとしてソートを設定する際には、図14(a)に示すメイン画面上で、ソフトキーである“ソータ”を選択する。この“ソータ”の選択に応じて、図14(b)に示すソータ種類選択画面が液晶表示部420に表示され、この選択画面を用いて処理モードの設定が行われる。
【0097】
また、後述するメンテナンス実行中において、上記メイン画面への復帰が行われた際には、図14(c)に示すように、“メンテナンス実行中です”のメッセージが表示されたメイン画面が表示される。
【0098】
次に、本画像形成システムのメンテナンスについて図15ないし図18を参照しながら説明する。図15および図16はメンテナンス時の操作画面例を示す図、図17は処理モードとして片面画像形成モードでかつソート処理が選択されている場合の各モジュールに対してメンテナンスが可能か否かの状態を表示した画面例を示す図、図18はメンテナンス項目とそれに関連するサブメンテナンス項目を示すテーブルである。
【0099】
本実施形態では、複数のメンテナンス項目と該複数のメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを示すテーブルを保持し、複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了すると、上記テーブルを参照して選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定し、選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると、該サブメンテナンス項目を液晶表示部420に表示する。
【0100】
ここで、まずメンテナンス項目とサブメンテナンス項目について説明すると、CPU回路部150のROM151(またはRAM152)には、図18に示すように、複数のメンテナンス項目とこれらのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記述した示すテーブルが格納されている。このテーブルは、折り装置500に関するメンテナンス項目とそれに関連するサブメンテナンス項目とを記述したものであるが、他の装置(製本装置600、フィニッシャ700など)のテーブルも同様の構成を有し、ROM151(またはRAM152)に格納されている。
【0101】
ここで、例えば、ローラを交換後に、ローラ圧を調整しなければならないケースや、センサの清掃を行った後に、センサ光量調整を行わなければならないケースなど、あるメンテナンス項目に関して、メンテナンスを実施した後に必ず実施しなければならない他のメンテナンス項目のことをサブメンテナンス項目と定義している。また、メンテナンス項目に対してサブメンテナンス項目の数は限定されることはなく、その数は1つであってもよいし複数であってもよい。さらに、サブメンテナンス項目に対して、その下位に1つ以上のサブメンテナンス項目があってもよい。
【0102】
例えば、折り装置500の折りローラ521の交換を実施した場合、図18のテーブルに示すように、サブメンテナンス項目として折りローラ圧接力調整、第1折り位置調整、第2折り位置調整を行う必要がある。折りローラ圧接力調整、第1折り位置調整の実施には順番の制約はないが、第2折り位置調整は第1折り位置調整を行った後に行わなければならない。よって、この場合は、サブメンテナンス実施順序としては、折りローラ圧接力調整、第一折り位置調整、第二折り位置調整の順に実施されるように設定されている。
【0103】
メンテナンスを行う場合、まず操作表示装置400のメンテナンスキー417がユーザによって押下される。このメンテナンスキー417が押下されると、図17に示すように、操作表示装置制御部401は、各処理モジュール(画像形成装置本体10、折り装置500、製本装置600、フィニッシャ700)がメンテナンス可能か否かの状態を表すモジュール状態画面を液晶表示部420に表示する。図17のモジュール状態画面では、メンテナンス可能か否か、すなわち、各処理モジュールを覆うカバーが開閉可能か否かを表示している。ここで、開けることが許可されているカバーはハイライト表示され、開けることが禁止されているカバーは網掛け表示されている。
【0104】
具体的に、片面画像形成モードで、ソート処理を行っているときに折り装置500をメンテナンスする場合を例にして説明すると、プリンタ300においては、片面画像形成モードであるので、シートが搬送されない両面処理モジュール部のカバー353がハイライト表示され、画像形成部のカバー352が網掛け表示されている。折り装置500と製本装置600においては、画像形成されたシートをフィニッシャ700へ搬送する折り搬送水平パス502を覆うカバー551と製本搬送水平パス612を覆う651が網掛け表示となり、折り処理部540を覆うカバー552と製本処理部640を覆うカバー652がハイライト表示されている。フィニッシャ700においては、シートがフィニッシャパス711からソートパス713を経て中間トレイ730、さらにスタックトレイ722へ排出されるため、カバー751,753のそれぞれが網掛け表示され、カバー752がハイライト表示される。
【0105】
図17の表示画面からメンテナンスが可能なモジュールを確認した後、この画面において、ユーザが液晶表示部420に表示されているソフトキーの“OK”キーを押下すると、図15(a)に示すメンテナンス選択画面が表示される。このメンテナンス選択画面では、メンテナンスが必要な全てのモジュールが選択メニューとして表示される。この選択画面上においてユーザが対応画面位置を押下し、選択可能なモジュールからメンテナンスを行うモジュールを選択すると(本例では、“折り装置”を選択する)、ユーザが選択したモジュールに関連するメンテナンスの項目メニューが表示される(図15(b))。図15(b)の選択画面上で、ユーザが対応画面位置を押下してメンテナンス項目を選択すると(本例では、“調整”を選択する)、ユーザにより選択されたメンテナンス項目の詳細が表示される(図15(c))。図15(c)の選択画面上において、ユーザが対応画面位置を押下してメンテナンス項目を選択すると(本例では、“折りローラ圧接力調整”を選択する)、選択されたメンテナンス項目に対するメンテナンスの設定および実行画面が表示される(図15(d))。図15(d)の実行画面上において、設定値を入力し、“OK”キーを押下すると、所望のメンテナンスが実行されるとともに、メンテナンス実行中画面が表示される(図16(a))。本例では、折りローラ521の圧接力が自動調整される。
【0106】
一方、清掃や交換、または、手動で調整しなければならない項目など、ユーザがメンテナンスの終了を判断するメンテナンスの場合は、図15(b)の画面で“清掃”または“部品交換”を選択した後にメンテナンス実行中画面(図16(b))が表示される(本例では、“部品交換”を選択する)。メンテナンスが終了した場合、図16(b)のメンテナンス実行中画面において、ユーザにより“完了”キーが押下される。これにより、メンテナンスが終了したと判断される。
【0107】
メンテナンスが終了すると、または、メンテナンス終了に伴いユーザにより図16(b)のメンテナンス実行中画面上の“完了”キーが押下されると、上記テーブルを参照してメンテナンスが終了したメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する。ここで、上記関連するサブメンテナンス項目がある場合は、サブメンテナンス継続選択画面が表示される(図16(c))。このサブメンテナンス継続選択画面上では、サブメンテナンス項目のメンテナンスを続けて実行するかジョブ終了後に実行するかを選択するかを選択することが可能である。上記画面上で“続けて実行する”キーが押下された場合、サブメンテナンス項目に対するメンテナンスの設定および実行画面が表示される(図16(d))。本例は、図18のテーブルに示すように、折りローラ521を交換した場合に必要なサブメンテナンス項目である折りローラ圧接力調整を行う例を示している。そして、この図16(d)の画面上で、設定値を入力し、“OK”キーを押下すると、折りローラ521の圧接力が入力された設定値に自動調整される。
【0108】
また、上記サブメンテナンス継続選択画面上“JOB終了後に実行する”キーを選択した場合、ジョブ終了後に、“続けて実行する”キーが押下された場合と同様に、サブメンテナンス項目に対するメンテナンスの設定および実行画面が表示される(図16(d))。
【0109】
次に、上述したメンテナンス時の操作画面表示処理について図19ないし図21を参照しながら説明する。図19ないし図21はメンテナンス時の操作画面表示処理の手順を示すフローチャートである。図19から図21のフローチャートで示される手順は、操作表示装置制御部460のROM462に格納されているプログラムに従いCPU461により実行されるものである。
【0110】
CPU461は、図19に示すように、ステップS2001において、ユーザによって操作表示装置400のメンテナンスキー417が押下されるのを監視する。ここで、このメンテナンスキー417が押下されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2002において、ユーザに対して各モジュールがメンテナンス可能状態にあるか否かを提示するためのモジュール状態画面(図17に示す)を表示する。そして、CPU461は、ステップS2003において、上記モジュール状態画面上で“戻る”が選択されたか否かを判定し、“戻る”が選択されたと判定した場合、ステップS2008において、メイン画面を表示する。ここで、ジョブ実行中である場合、図14(c)に示すメイン画面が表示され、ジョブ実行中でないときには、図14(a)に示すメインが表示される。これに対し、“戻る”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2004において、“OK”が選択されたか否かを判定する。ここで、“OK”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、再び上記ステップS2003に戻り、“OK”が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2005において、モジュールを選択するためのモジュール選択画面(図15(a))を表示する。
【0111】
次いで、CPU461は、ステップS2006において、“戻る”が選択されたか否かを判定し、“戻る”が選択されたと判定した場合、ステップS2008において、メイン画面を表示する。これに対し、“戻る”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2007において、上記モジュール選択画面上でユーザによりモジュールが選択されたか否かを判定する。ここで、モジュールが選択されていない場合、CPU461は、再び上記ステップS2006に戻る。これに対し、モジュール選択画面(図15(a))においてユーザによりモジュールが選択されたと判定した場合、CPU461は、図20のステップS2101へ進む。
【0112】
ステップS2101において、CPU461が、上記ステップS2007でユーザが選択したモジュールに関連するメンテナンスの項目メニュー(図15(b))を表示する。そして、CPU461は、ステップS2102において、“戻る”が選択されたか否かを判定する。ここで、“戻る”が選択されたと判定した場合、CPU461は、再び上記ステップS2005に戻る。これに対し、“戻る”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2103において、調整項目の表示が選択されたか否かを判定する。
【0113】
上記ステップS2103において調整項目の表示が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2104において、清掃項目の表示が選択されたか否かを判定する。ここで、清掃項目の表示が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2105において、部品交換項目の表示が選択されたか否かを判定し、部品交換項目の表示が選択されなかったと判定した場合、再び上記ステップS2102に戻る。
【0114】
上記ステップS2103で調整項目の表示が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS216において、ユーザが選択したモジュールに関連する調整メンテナンスの項目メニュー(図15(c))を表示し、そして、ステップS2109へ進む。
【0115】
上記ステップS2104で清掃項目の表示が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2107において、ユーザが選択したモジュールに関連する清掃メンテナンスの項目メニュー(図示せず)を表示し、そして、ステップS2109へ進む。
【0116】
上記ステップS2105で部品交換項目の表示が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2108において、ユーザが選択したモジュールに関連する部品交換メンテナンスの項目メニュー(図示せず)を表示し、そして、ステップS2109へ進む。
【0117】
ステップS2109においては、CPU461が、ユーザにより“戻る”が選択されたか否かを判定する。ここで、ユーザにより“戻る”が選択されたと判定した場合、CPU461は、再び上記ステップS2101に戻る。これに対し、ユーザにより“戻る”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2110において、メンテナンスの項目メニュー画面上で項目が選択されたか否かを判定し、項目が選択されていないと判定した場合、再び上記ステップS2109に戻る。
【0118】
上記ステップS2110で項目が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2111において、メンテナンスの実行、入力設定画面(図15(d))を表示する。そして、CPU461は、ステップS2112において、ユーザにより“戻る”が選択されたか否かを判定する。ここで、“戻る”が選択されたと判定した場合、CPU461は、再び上記ステップS2101に戻る。これに対し、“戻る”が選択されなかったと判定した場合、CPU461は、ステップS2113において、ユーザにより“OK”が選択されたか否かを判定し、“OK”が選択されなかったと判定した場合、再び上記ステップS2112に戻る。“OK”が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2114において、選択されたメンテナンス項目に関してのメンテナンスの実行および入力の実行を行う。そして、CPU461は、図21のステップS2201へ進む。
【0119】
ステップS2201においては、CPU461が、ユーザにより選択されたメンテナンスの実行中画面(図16(a)または図16(b))を表示する。ここで、メンテナンス実行中画面はユーザが上記ステップS2110において選択したメンテナンスの項目によって区別される。具体的には、CPU461がユーザのキー入力を必要とすることなく、メンテナンスの実行終了を判断可能なメンテナンス項目の場合は、図16(a)の画面が表示される。これに対し、CPU461がメンテナンスの実行終了をユーザからの“完了”キーの入力により判断するメンテナンス項目の場合は、図16(b)の画面が表示される。
【0120】
次いで、CPU461は、ステップS2202において、メンテナンスが終了したか否かを判定する。上記ステップS2201において、図16(b)の画面を表示する場合、すなわちCPU461がメンテナンスの実行終了をユーザからの“完了”キーの入力により判断するメンテナンス項目の場合は、図16(b)の画面においてユーザによって“完了”キーが押下されたときに、メンテナンスの終了と判断する。ここで、メンテナンスが終了していないと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2201に戻る。
【0121】
上記ステップS2202においてメンテナンスが終了した判定した場合、CPU461は、ステップS2203において、メンテナンスが終了したメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目がないか否かを判定する。ここで、サブメンテナンス項目がないと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2101に戻る。これに対し、サブメンテナンス項目があると判定した場合、CPU461は、ステップS2204において、ジョブ実行中であるか否かを判定し、ジョブ実行中でなければ、上記ステップS2111に戻る。
【0122】
上記ステップS2204でジョブ実行中と判定した場合、CPU461は、ステップS2205において、サブメンテナンス項目に対するメンテナンス実行時期を選択するための選択画面(図16(c))を表示する。そして、CPU461は、上記選択画面上で“続けて実行する”が選択されたか否かを判定する。ここで、“続けて実行する”が選択されなかったすなわち“ジョブ終了後に実行する”が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2207において、サブメンテナンス項目をメンテナンス予約項目に登録し、上記ステップS2101に戻る。
【0123】
上記ステップS2206で“続けて実行する”が選択されたと判定した場合、CPU461は、ステップS2208において、サブメンテナンス項目の入力設定画面(図16(d))を表示する。次いで、CPU461は、ステップS2209において、上記入力設定画面上で“OK”すなわちメンテナンスの実行および入力の実行が選択されるのを待ち、“OK”が選択されたと判定した場合、ステップS2210において、サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスの実行および入力の実行を行う。そして、CPU461は、ステップS2211において、サブメンテナンスの実行中画面(図16(a)または(b))を表示する。メンテナンスの実行中画面は、サブメンテナンスの項目によって分かれることになり、具体的にはCPU461がサブメンテナンスの実行終了を判断することができるメンテナンス項目に関しては図16(a)の画面を表示し、CPU461がサブメンテナンスの実行終了を判断することができないメンテナンス項目に関しては図16(b)の画面を表示する。
【0124】
次いで、CPU461は、ステップS2212において、メンテナンスが終了したか否かを判定する。上記ステップS2211において図16(b)の画面を表示する場合、すなわちCPU461がメンテナンスの実行終了をユーザからの“完了”キーの入力により判断するメンテナンス項目の場合は、図16(b)の画面においてユーザによって“完了”キーが押下されたときに、メンテナンスの終了と判断する。ここで、メンテナンスが終了していないと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2211に戻り、メンテナンスが終了したと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2203に戻り、次のメンテナンス項目があるか否かを判定する。
【0125】
次に、ジョブ終了時にメンテナンスを行うようにサブメンテナンス項目がメンテナンス予約項目に登録されている場合の処理について図22を参照しながら説明する。図22はサブメンテナンス項目がメンテナンス予約項目に登録されている場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0126】
CPU461は、図22に示すように、ステップS2401において、ユーザによって操作表示装置400のコピースタートキー402が押下されるのを待ち、コピースタートキー402が押下されたと判定した場合、ステップS2402において、設定された処理モードに従いジョブを開始する。そして、CPU461は、ステップS2403において、ジョブが終了したか否かを判定する。ここで、ジョブが終了していないと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2402に戻る。これに対し、ジョブが終了したと判定した場合、CPU461は、ステップS2404において、メンテナンス予約項目にサブメンテナンス項目が登録されているか否かを判定する。メンテナンス予約項目にサブメンテナンス項目が登録されていないときには、CPU461は、上記ステップS2401に戻り、次のジョブを待つ。
【0127】
上記ステップS2404においてメンテナンス予約項目にサブメンテナンス項目が登録されていると判定した場合、すなわち、上記ジョブの実行中において、メンテナンス項目に対するメンテナンスが実施され、このメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目がメンテナンス予約項目に登録されている場合、CPU461は、ステップS2405において、サブメンテナンス項目の入力設定画面(図16(d))を表示する。そして、CPU461は、上記入力設定画面上で“OK”すなわちメンテナンスの実行および入力の実行が選択されるのを待ち、“OK”が選択されたと判定した場合、ステップS2407において、サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスの実行および入力の実行を行う。そして、CPU461は、ステップS2408において、サブメンテナンスの実行中画面(図16(a)または(b))を表示する。メンテナンスの実行中画面は、上述したように、サブメンテナンスの項目によって分かれる。
【0128】
次いで、CPU461は、ステップS2409において、メンテナンスが終了したか否かを判定する。上記ステップS2409において図16(b)の画面を表示する場合、すなわちCPU461がメンテナンスの実行終了をユーザからの“完了”キーの入力により判断するメンテナンス項目の場合は、図16(b)の画面においてユーザによって“完了”キーが押下されたときに、メンテナンスの終了と判断する。ここで、メンテナンスが終了していないと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2408に戻り、メンテナンスが終了したと判定した場合、CPU461は、上記ステップS2404に戻り、メンテナンス予約項目に次のサブメンテナンス項目があるか否かを判定する。
【0129】
このように、本実施形態では、複数のメンテナンス項目と該複数のメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを示すテーブルを保持し、複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了すると、上記テーブルを参照して選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定し、選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると、該サブメンテナンス項目を液晶表示部420に表示するので、交換や清掃および調整などのメンテナンス項目に対するメンテナンスを実施した後に必要なサブメンテナンス項目に対するメンテナンスの実施忘れを未然に防止することができる。
【0130】
また、メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目はメンテナンス実施順位に応じて階層化されているので、サブメンテナンス項目に対するメンテナンスの実施順位を誤ることはない。
【0131】
また、ジョブ実行中においては、メンテナンス項目のメンテナンスに続けてサブメンテナンス項目を実施するか、サブメンテナンス項目をジョブ終了後に実施するかを選択することが可能であるので、状況に応じたメンテナンス作業を行うことが可能になる。また、サブメンテナンス項目をジョブ終了後に実施することを選択した場合でも、このサブメンテナンス項目の入力設定画面がジョブ終了後に表示されるので、サブメンテナンス項目をジョブ終了後に確実に実施することが可能になる。
【0132】
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0133】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはうまでもない。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のメンテナンス項目と各メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを示すテーブルを保持し、複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了すると、上記テーブルを参照して選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定し、選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると、該サブメンテナンス項目を表示するので、交換や清掃および調整などのメンテナンス項目に対するメンテナンスを実施した後に必要なサブメンテナンス項目に対するメンテナンスの実施忘れを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの主要部構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の画像形成システム全体の制御を司るコントローラの構成を示すブロック図である。
【図3】図1の折り装置500、製本装置600、およびフィニッシャ700の構成を示す図である。
【図4】図2の折り装置制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】図2の製本装置制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】図2のフィニッシャ制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】折り装置500、製本装置600、フィニッシャ700の外装カバーの配置を模式的に示す図である。
【図8】製本装置600のカバーを開けて対応するモジュールを引き出した状態を模式的に示す斜視図である。
【図9】製本装置600のカバーを開けて対応するモジュールを引き出した状態を模式的に示す斜視図である。
【図10】折り装置500およびフィニッシャ700のカバーをそれぞれ開けて対応するモジュールを引き出した状態を模式的に示す斜視図である。
【図11】折り装置500のカバー552のロック機構を模式的に示す図であり、(a)はカバー非ロック状態、(b)はカバーロック状態を示す。
【図12】図1の操作表示装置400の概観構成を示す図である。
【図13】図2の操作表示装置制御部401の構成を示すブロック図である。
【図14】(a)は操作表示装置400に表示されるメイン画面例を示す図、(b)は操作表示装置400に表示されるメニュー選択画面例を示す図、(c)はメンテナンス実行中におけるメイン画面の表示例を示す図である。
【図15】メンテナンス時の操作画面例を示す図である。
【図16】メンテナンス時の操作画面例を示す図である。
【図17】処理モードとして片面画像形成モードでかつソート処理が選択されている場合の各モジュールに対してメンテナンスが可能か否かの状態を表示した画面例を示す図である。
【図18】メンテナンス項目とそれに関連するサブメンテナンス項目を示すテーブルである。
【図19】メンテナンス時の操作画面表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】メンテナンス時の操作画面表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】メンテナンス時の操作画面表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】サブメンテナンス項目がメンテナンス予約項目に登録されている場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】図1の画像形成装置本体10のプリンタ300に設けられた外装カバーの配置を模式的に示す図である。
【図24】従来の画像形成装置の主要部構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置本体
150 CPU回路部
151 ROM
152 RAM
300 プリンタ
352,353,551,552,651,652,653,751,752,753 カバー
400 操作表示装置
421 警告用ブザー
401 操作表示装置制御部
461 CPU
500 折り装置
600 製本装置
700 フィニッシャ
Claims (10)
- 用紙上に画像を形成する画像形成システムであって、
表示手段と、
複数のメンテナンス項目と各メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、
前記複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中であるか否かを判定する第3の判定手段と、
前記第3の判定手段により画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有し、
前記表示制御手段は、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。 - 前記サブメンテナンス項目とは、前記メンテナンス項目のメンテナンス終了後に行う必要があるメンテナンス項目であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行することが選択された場合、前記表示制御手段は前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- ユーザによりメンテナンス終了指示を入力する入力手段を有し、前記第1の判定手段は、前記入力手段を介して前記ユーザによってメンテナンス終了指示の入力があると、前記メンテナンスが終了したと判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記表示制御手段は、前記画像形成システムのどこがメンテナンス可能であるかの状態を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- シートに対して異なる動作をそれぞれ行う複数の処理モジュールを備え、前記複数の処理モジュールのうち、ジョブ実行中に該ジョブに使用されていない処理モジュールに対してメンテナンスを行うことが可能な画像形成システムであって、
表示手段と、
前記処理モジュール毎にそのメンテナンス項目と該メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、
前記複数の処理モジュールのメンテナンス項目の中から選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定手段と、
前記第3の判定手段により画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択する ための選択画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有し、
前記表示制御手段は、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させることを特徴とする画像形成システム。 - 複数のメンテナンス項目と各メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、表示手段とを備え、用紙上に画像を形成する画像形成システムの制御方法であって、
前記複数のメンテナンス項目の中から選択されたメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップにより前記選択されたメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにより前記選択されたメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定ステップと、
前記第3の判定ステップにより画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる第1の表示ステップと、
前記画像形成終了後に前記サブメンテナンスに関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させる第2の表示ステップと、
を有することを特徴とする画像形成システムの制御方法。 - シートに対して異なる動作をそれぞれ行う複数の処理モジュールと、前記処理モジュール毎にそのメンテナンス項目と該メンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目とを記憶する記憶手段と、表示手段とを備え、前記複数の処理モジュールのうち、ジョブ実行中に該ジョブに使用されていない処理モジュールに対してメンテナンスを行うことが可能な画像形成システムの制御方法であって、
前記複数の処理モジュールのメンテナンス項目の中から選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスの実行後に該メンテナンスが終了したか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップにより前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目のメンテナンスが終了したと判定された場合、前記記憶手段を参照して前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があるか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにより前記選択された処理モジュールのメンテナンス項目に関連するサブメンテナンス項目があると判定された場合、画像形成中か否かを判定する第3の判定ステップと、
前記第3の判定ステップにより画像形成中であると判定された場合、前記サブメンテナンス項目に関してのメンテナンスを続けて実行するか画像形成終了後に実行するかを選択するための選択画面を前記表示手段に表示させる第1の表示ステップと、
前記画像形成終了後に前記サブメンテナンスに関してのメンテナンスを実行することが選択された場合、画像形成終了後に前記サブメンテナンス項目を前記表示手段に表示させる第2の表示ステップと、
を有することを特徴とする画像形成システムの制御方法。 - 請求項7に記載の画像形成システムの制御方法の各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とするプログラム。
- 請求項8に記載の画像形成システムの制御方法の各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とするプログラム。
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