JP4018215B2 - 2個の同軸ロータを有する電磁モータ - Google Patents

2個の同軸ロータを有する電磁モータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの回転可能方向のいずれかの方向に相互に独立して回転し得る2個の同軸ロータを有すると共に、特に、時計(timepiece) もしくはカウンタの2本の針などの同軸的な2個の可動機械的要素を直接的に、即ち、ギア列の介在なしに駆動することが企図された電磁モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
相互に独立した運動が企図された少なくとも一対の同軸針を含む時計は、数多く知られている。これらの時計の中でも、クロノグラフ・ウォッチを例にすると、計測した時間の“秒”を示す針は、現在時刻の“時間”と“分”とを夫々示す針と同様に時計文字盤の中央に位置せしめられて同一の回転軸心を有している。また、通常は現在時刻の“時間”と“分”とを表すべく企図された同軸的な針同士が相互に独立して動き、日付、アラーム時刻もしくは測定された時間などの別の情報を表示する時計もある。
【0003】
この型式の時計においては、2本の同軸針の独立した運動は、ギア列により針の一方に各々接続された別個の2個のモータにより確保されるのが一般的である。
更に、従来の2極(bipolar) モータのロータは180 °のステップで回転するが、ロータが数度(数°)のステップで回転するという所謂る多極(multi-polar) モータが知られている。時計においては、斯かるモータが駆動すべき針をそのロータのシャフトに直接的に取付け得るという利点がある。従って、2極モータが駆動すべき針に該モータを接続する上でギア列は不要となることから、時計の設計が容易になると共にそのコストも低くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
欧州公開特許EP-A-0 312 946は、重ねて配置された2個の多極モータから成るユニットを開示している。一方のモータのロータのシャフトは中空とされて他方のモータのシャフトの貫通を許容しており、従って、2本の針はこれらのシャフトに直接的に固着されるとともに相互に独立して駆動され得る。
【0005】
このユニットの厚みは更に重要である、と言うのも、2個のモータ間には無視できない程の間隙を設けて一方から他方への磁気効果を回避せねばならないからである。従って、このモータユニットを時計に使用すると、通常は望ましくない相当の厚さが必要になるという欠点がある。
従って、本発明の目的は、相互に独立して動く時計の針などの如き2個の同軸的機械要素を直接的に駆動することを企図し乍らも、上述の公報中に開示された2個のモータユニットの厚みよりも飛躍的に小さな厚みを有することにより、それほどの時計の厚みは必要としないモータを提案するにある。
【0006】
この点、特開昭50-77811(JP-A-50 77811) は、相互に独立して起動され得る複数個のロータを含むモータを開示しているが、これらのロータは同軸的でない。また、これらのロータの各々を独立して起動するには、別個の形態の信号をモータに付与せねばならない。
これらの異なる形態の信号を作成することから製造が複雑になり、従って、このモータの電子制御回路の費用が増大する。更に、これらの信号の形態はモータの作動の信頼性を低下させると共に、モータのエネルギ効率も低下する。
【0007】
従って、本発明の別の目的は、簡素で廉価な電子回路により生成され得るパルス形態の信号に応じ極めて高い信頼性で相互に独立して制御され得る2個のロータを含むと共に、パルス形態信号によりエネルギ効率が高められたモータを提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
これらの課題は、本明細書に添付された請求の範囲で定義された電磁モータの特徴により達成される。
請求の範囲の第1項のモータの特徴の結果、このモータの空間要件は、上述の欧州公開特許EP-A-0 312 946に開示された2個のモータユニットのものよりも小さくなっている。特に、第1固定子部材と第2固定子部材との間の第3固定子部材の存在により、前者の両部分間の完全な磁気的遮断が確実なものとされる。従って、欧州公開特許EP-A-0 312 946に開示された2個のモータユニットを分離する如き空間は、斯かる2個のモータユニットの厚みよりも飛躍的に薄寸とされた本発明に係るモータでは不要となる。
【0009】
更に、本明細書で列挙した特徴の更なる結果として、本発明に係るモータは、従来の2極ステッピングモータを制御する為に使用される公知の形態のパルスと同様の単純な形態のパルスにより制御され得る。従って、特開昭50-77811に開示されたモータに対し、本発明に係るモータは、簡素であり従ってその操作が更に信頼性を以て行われると共にエネルギ効率が高く、一層経済的な電子回路により制御され得る。
【0010】
当業者であれば、第3固定子部材は、本発明に係るモータを外部磁界に対しても遮蔽する効果があることから、このモータの信頼性を更に高めることを容易に理解し得よう。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照した非限定的な実施例に関して為される以下の記述において明らかになろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図8には、本発明の実施例に係るモータ1 が概略的に示されている。モータ1 は、共通回転軸心Aの回りに相互に独立して回転し得る様に配置された2個のロータ2 、3 を含んでいる。図示内容を不必要に複雑化することを回避すべく、図1中にはこれらのロータ2 および3 は示されていない。
【0012】
ロータ2 および3 は永久磁石4 、5 を各々含み、それらは回転軸心A上に中心を有するディスク形状とされると共に、その周囲部に規則的に配置された複数個の磁極(magnetic dipolel)6 を含んでいる。磁極6 の全ての磁化軸心は回転軸心Aと平行とされると共に、それらの各々の磁化方向は、それに隣接する2個の磁極6 の磁化方向と逆方向とされている。換言すると、磁石4 、5 は、軸心方向に磁化が為された多極永久磁石である。
【0013】
以下の説明においては、磁石4 、5 が含む磁極6 の個数をN1およびN2で表す。同様に、磁極6 の中央を通る半径を、その幾何軸心と称する。更に、磁石4 の隣接する2個の磁極6 の幾何軸心、および、磁石5 の隣接する2個の磁極6 の幾何軸心により各々形成された中心角を、α1 およびα2 と表す。これらの角度α1 およびα2 は各々、360 °/N1 および360 °/N2 であることは明らかである。
【0014】
ロータ2 および3 の各々は、回転軸心Aと同一の軸心を有すると共にその一端が磁石4 、5 に各々取付けられたシャフト7 、8 を各々含んでいる。
ロータ2 のシャフト7 は中空であり、それは、回転軸心Aと同一の軸心を有するガイドパイプ9 の回りに配置されている。また、シャフト7 はガイドパイプ9 の回りに配置されて回転軸心A回りを自由回転し得るが、後者に関して並進しない様にブロックされている。
【0015】
ロータ3 のシャフト8 はガイドパイプ9 の内部に配置され、同様に回転軸心Aの回りに自由回転し乍らも後者に関して並進しない様にブロックされている。
ガイドパイプ9 は回転および並進からブロックされているが、その手法を以下に説明する。
シャフト7 および8 の回転軸心Aに対する回転を許容し乍らも回転軸心Aに対する一切の並進を阻止する手段は当業者であれば熟知していることから、不必要に図示内容を繁雑化せぬ様に図2には示されていない。同様に、シャフト7 および8 に対して磁石4 および5 を各々固定する手段は図2には示されておらず、同図中ではロータ2 および3 は磁石4 および5 ならびにシャフト7 および8 によってのみ示されている。
【0016】
磁石4 および5 がディスク形状を有するという本実施例においては、以下の詳細な説明から明らかとなる理由により、シャフト7 および8 並びにガイドパイプ9 は例えば黄銅などの非磁性材料から作成される。
モータ1の別の実施例(図示なし)においては、磁石4 および/または5 は、回転軸心Aに中心合せされると共にディスク上に固定されたリング形状を有している。もし、このディスクが黄銅などの非磁性材料から成れば、シャフト7 および8 並びにガイドパイプ9 は鋼などの磁性材料から成っても良い。
【0017】
モータ1 により駆動されるべき図示されていない2個の同軸的機械要素は、ガイドパイプ9 から好適に突出するシャフト8 の自由端と、シャフト7 の自由端とに対し、各々固着しても良い。これらの機械的要素をシャフト7 および8 に固定する手段は示されていない、と言うのも、それらの特徴は極めて多様であるが、いずれにしても当業者に公知だからである。
【0018】
モータ1 はまた、第1および第2の固定子部材11および12を含んでおり、これらの固定子部材11および12は第3の固定子部材13の各側に配置されている。
これらの3個の固定子部材11、12および13は透磁率の高い材料から作成されており、それは例えば、現在において製造されている多種多様な時計の針を駆動するステッピングモータの固定子を製造すべく一般的に用いられる公知の材料のひとつである。
【0019】
本実施例における固定子部材11、12および13は、平坦であると共に相互に平行とされ、且つ、回転軸心Aに対して直交している。
更に、ロータ2 および3 の永久磁石4 および5 は固定子部材13の各側であって、各々、該部分13と固定子部材11および12との間に位置せしめられている。
固定子部材11は開口14を有するが、これは、回転軸心A上に中心を有する円により画成されると共に、ロータ2 の磁石4 と略々同様の直径を有している。この開口14は固定子部材11を2つの部分に分割している。以下にては、これらの2つの部分が固定子極15および16を構成していることが分かる。
【0020】
固定子部材11の形状および寸法は、磁気抵抗が極めて大きくなる様に十分に断面積が小さなものとされた領域すなわちネック17および18によってのみ固定子極15および16が接続される如く選択されている。
固定子極15および16の各々は複数個の歯19および20を含み、それらは開口14の縁部から回転軸心Aに向けて径方向に延伸している。これらの歯19および20は空間により相互に離間されているが、それらの厳密な配置構成は以下で説明する。ここでは、ネック17に最も近い歯19および20を各々19a および20a で表す。
【0021】
図1には現われないが図2および図8に部分的に示された固定子部材12もまた、開口21を有している。この開口21もまた、回転軸心A上に中心を有する円により画成されると共に、ロータ3 の磁石と略々同様の直径を有している。開口21は固定子12を2つの部分に分割している。以下にては、これらの2つの部分が固定子極22および23を構成していることが分かる。固定子部材12の形状および寸法は、磁気抵抗が極めて大きくなる様に十分に断面積が小さなものとされた領域すなわちネック24および25によってのみ固定子極22および23が接続される如く選択されている。
【0022】
固定子極22および23の各々もまた複数個の歯26および27を含み、それらは開口21の縁部から回転軸心Aに向けて径方向に延伸すると共に、空間により相互に離間されている。歯26および27の厳密な配置構成は以下で説明する。ここでは、ネック24に最も近い歯26および27を夫々26a および27a で表す。
尚、図2においては不要な繁雑さを回避すべく、歯19および26は示されていない。
【0023】
また、後に明らかとなる理由により、隣接する2個の歯19の軸心および隣接する2個の歯20の軸心により形成される中心角は図6でβ1 として示されるが、これらは相互に等しいものであり、且つ、前述の角度α1 の2倍である。
更に、この実施例においては、ひとつの歯19もしくは20の両側面により形成される中心角は、隣り合う2個の歯を隔絶する空間を画成すべくこれらの2個の歯19もしくは20の側面により形成される中心角と実質的に等しい。従って、これらの角度はいずれも角度α1 と実質的に等しい。
【0024】
逆に、図6にてはγ1 と表される、歯19a および歯20a の軸心により形成される中心角は、角度α1 もしくは角度β1 のいずれの整数倍でもなく、k1を整数とした場合、(k1・β1 + β1/3)に等しい。
歯19および20は前述の様に開口14の回りに規則的に配置され、従って、角度周期性とも言うべきものを有していることから、以下の説明では、負の三角法方向(negative trigonometric direction =時計方向) において、歯20は歯19に関してβ1/3 すなわち2・α1/3 の角度だけ位相外(out of phase) とされもしくは位相シフトされていると言えることになる。この角度は、歯19に関する歯20の位相シフトもしくは位相差角度と称される。
【0025】
同様に、隣接する2個の歯26の軸心もしくは隣接する2個の歯27の軸心により形成される中心角は図8でβ2 として示されるが、これらは相互に等しいものであり、且つ、前述の角度α2 の2倍である。
更に、この実施例においても、ひとつの歯26もしくは27の両側面により形成される中心角は、隣り合う2個の歯を隔絶する空間を画成すべくこれらの2個の歯26もしくは27の側面により形成される中心角と実質的に等しい。従って、これらの角度はいずれも角度α2 と実質的に等しい。
【0026】
逆に、図8にてはγ2 と表される、歯26a および歯27a の軸心により形成される中心角は、角度α2 もしくは角度β2 のいずれの整数倍でもなく、k2を整数とした場合、(k2・β2 + β2/3)に等しい。また、歯19および20に関して上述したのと同様の理由により、以下の説明においては、負の三角法方向において、歯27は歯26に関してβ2/3 すなわち2・α2/3 の角度だけ位相外とされもしくは位相シフトされていることになる。この角度は、歯26に関する歯27の位相シフトもしくは位相差角度と称される。
【0027】
以下においては、モータ1 のロータ2 および3 が連続的なステップにより回転されると共に、完全な1回転すなわち360 °を通して回転すべくこれらのロータ2 および3 の各々により行われるステップ数は、それらの永久磁石4 、5 に夫々含まれた磁極6 の各々の数N1、N2に各々等しい。故に、それらの各ステップにおいてロータ2 および3 の各々が移動する角度は、既に定義した角度α1 およびα2 である。
【0028】
従って、例えば、ロータ2 のシャフト7 に固定される機械要素が時計の秒針であることから該ロータ2 が1回転を60ステップで回転すべきときは、磁石4 は60個の磁極6 を含まねばならない。故に、角度α1 およびβ1 の値は各々6 °および12°である。
更に、歯19に関する歯20の位相シフト角度は、既に定義した通り、12°/3に等しく、即ち、4 °である。
【0029】
再度この実施例に関し、もし整数k1が2 に選択されれば、既に定義した角度γ1 は(2 x12°+ 12 °/3) に等しく、即ち、28°に等しい。
斯かる実施例は図1に示されると共に、図5および図6に更に詳細に示されている。
再度例示的なものとして、もしロータ3 が1回転を20ステップで回転すべきときは、その磁石5 は20個の磁極6 を含まねばならない。従って、角度α2 およびβ2 は夫々18°および36°の値を有すると共に、歯26に関する歯27の位相シフト角度は36°/3に等しく、即ち、12°である。
【0030】
もし整数k2が1 に等しければ、角度γ2 は(36 °+ 12°) に等しく、即ち48°である。
斯かる実施例は、図7および図8に詳細に示されている。
本発明が上記実施例に限定されないことは明らかであるが、磁石4 および5 に各々含まれた磁極の個数N1およびN2は、それらが偶数であることのみを条件として、任意の数とされ得る。特に、これらの数N1およびN2は等しいものともされ得る。
【0031】
この実施例において固定子部材13は環状部を含むが、以下に見られる様に、これは固定子極31を構成する。
固定子極31を画成する2個の円は回転軸心Aに中心合せされており、且つ、それらの直径もまた、固定子極31が、固定子極15、16、22および23の一部を夫々形成する歯部19、20、26および27に臨むごとく位置せしめられている。
【0032】
固定子極31の中央開口32は、ディスク形状のエンドプレート33により占有されており、これは黄銅などの非磁性材料から成れば好適である。
エンドプレート33は、該プレートの中央に固定された上述のガイドパイプ9 の支持部材として作用する。
ガイドパイプ9 をエンドプレート33に固定する手段、並びに、後者を固定子極31に固定する手段は、図示内容の不必要な繁雑化を回避すべく図示されていない、と言うのも、それらの特徴は極めて多様であり乍らも当業者に公知だからである。
【0033】
固定子部材13はまた、例えばその縦棒部分が固定子極31に接続された略T字形状の接続部分34をも含んでいる。接続部分34の水平部分の両端部35および36に関しては後述する。
尚、固定子部材11乃至13、及び、特に固定子極15、16、22、23および31は、ロータ2 および3 が自由回転し得る様に配置構成されていることは明らかである。
【0034】
従って、ロータ2 の磁石4 と、固定子極15の歯部19および固定子極16の歯部20との間には、空間もしくは空気間隙41および42が夫々存在している。同様に、ロータ3 の磁石5 と、固定子極22の歯部26および固定子極23の歯部27との間には、空間もしくは空気間隙43および44が夫々存在している。
更に、磁石4 と固定子極31との間には、空気間隙41および42に各々面する如く位置せしめられた空気間隙45および46が存在している。最後に、磁石5 と固定子極31との間には、空気間隙43および44に各々面する如く位置せしめられた空気間隙47および48が存在している。
【0035】
モータ1 はまた、コア54、55および56を夫々有する3個のコイル51、52および53も含んでいる。
これらのコイル51乃至53は此処では詳述しない、と言うのも、それらは、現在使用されている従来のステッピングモータに使用される公知のコイルと同様だからである。
【0036】
コイル51のコア54の各端部は、固定子部材11の固定子極15と、固定子極13の接続部分34の端部35に機械的かつ磁気的に各々接続されている。
又、コイル52のコア55の各端部は、固定子部材12の固定子極22と、固定子極13の接続部分34の端部35に機械的かつ磁気的に各々接続されている。
更に、コイル53のコア56の各端部は、固定子部材11の固定子極16と、固定子極13の接続部分34の端部36に機械的かつ磁気的に夫々接続されている。
【0037】
モータ1 はまた、透磁率の高い材料から作成されたスペーサすなわち支柱61を含み、それは例えば、現在においてステッピングモータの固定子を製造すべく一般的に用いられる公知の材料のひとつである。
支柱61の各端部は、固定子部材11の固定子極16および固定子部材12の固定子極23に各々、機械的および磁気的に接続されている。従って、この固定子極23は、コイル53に対しても磁気的に接続されている。
【0038】
尚、コア54乃至56および支柱61を固定子部材11乃至13に対して接続する機械的かつ磁気的手段は多様な特徴を有しており、当業者に公知のものである。これらの手段は、図示内容の不必要な繁雑化を回避すべく、図示されていない。
図9および図10は、モータ1 の歯部19、20、26および27、磁石4 および5 、および、固定子極31などの要素を回転軸心Aと同一の軸心を有する円筒面により切断すると共に、この円筒自身をその発生線(generating line) の内の1本に沿って切断してから図9および図10の平面を形成すべく平坦化して概略的に示している。尚、図9および図10においては、ネック17および24の近傍に位置せしめられた要素の一部のみが示されている。
【0039】
図9および図10を作成した手法によれば、上述した種々の中心角および下記において定義する種々の中心角は、水平な線分のセグメントとして示される。更に、ロータ2 もしくは3 、従って各々の磁石4 もしくは5 の負の三角法方向における回転は、図9および図10の矢印Rの方向におけるこれらの磁石4 もしくは5 の並進に対応する。
【0040】
図9および図10において磁石4 および5 の磁極6 の磁化軸心は、通常通りS 極からN 極に向けられた矢印により記号化されている。
以下の記述を簡素化する為に、その磁化軸心が固定子極31に向いている磁極6 の全てを6aと表し、その磁化軸心が固定子極31の逆を向いている磁極6 の全てを6bと表す。
【0041】
磁石4 に臨む歯部19および20ならびにそれらを分離する空間の存在により、ロータ2 には位置決めトルク(positioning torque)が生じ、これは、ロータ2 の休止位置と称される複数個の所定角度位置の一つもしくは別の位置にロータ2 を維持もしくは移動する役割を果たす。同様に、磁石5 に臨む歯部26および27ならびにそれらを分離する空間の存在により、ロータ3 には位置決めトルクが生じ、これは、ロータ3 の休止位置と称される複数個の所定角度位置の一つもしくは別の位置にロータ3 を維持もしくは移動する役割を果たす。
【0042】
ロータ2 および3 の休止位置の個数は当然乍ら、磁石4 および5 に含まれた磁極6 の数N1およびN2に各々等しい。
従って、一方向もしくは他方向においてそれらの休止位置のいずれか一つからそれに引続く休止位置へロータ2 および3 が移動すべき角度は、上記で定義した角度α1 およびα2 に各々等しい。この点、当業者であれば、ロータ2 および3 が休止位置の一つから次の休止位置へと回転するに際し、実質的にα1/2 およびα2/2 に等しい角度を各々移動した後に、不安定な均衡位置(unstable equilibrium position) を通過することを理解し得よう。また、当業者であれば、ロータ2 および3 がこの不安定な均衡位置に達する前に、それらに作用する位置決めトルクがそれらを出発位置に戻す役割を果たし、且つ、この不安定な均衡位置をそれらが通過した直後にこの位置決めトルクがそれらをそれらの終端位置に押しやる役割を果たすことを理解し得よう。
【0043】
対称性という明らかな理由に拠り、先行するものに引続く処の、磁極6aの一つおよび磁極6bの一つは両者共に、これらのロータ2 および3 の休止位置の各々における歯部19、20、26および27の各々に部分的に臨む位置に置かれる。
より詳細には、ロータ2 の休止位置の各々において、歯部19のいずれかひとつに臨むべく位置せしめられた2個の磁極6aおよび6bの幾何軸心は、歯部19の軸心と2・α1/3 およびα1/3 の角度を各々形成する。これらの角度は図9および図10において夫々δ1 およびδ1'と示されている。
【0044】
ところで、上記においては、隣接する2個の歯部19の軸心により形成される角度β1 が、隣接する2個の磁極6aおよび6bの幾何軸心により形成される角度α1 の2倍に等しいことが分かっている。従って、ロータ2 のN1個の休止位置の半分において、歯部19の軸心に関して既に定義された角度δ1 を形成するのは、常に、磁極6aの幾何軸心である。図9は、ロータ2 がこれらの休止位置のひとつを占めている処を示しており、ロータ2 の第1休止位置と称することにする。
【0045】
ロータ2 のN1個の休止位置の別の半分においては、歯部19の軸心と角度δ1 を形成するのは常に磁極6bの幾何軸心であることは明らかである。図10は、ロータ2 がこれらの休止位置のひとつを占めている処を示しており、ロータ2 の第2休止位置と称することとする。
磁極6aおよび6bもまた、角度周期性とも称されるものを有している。従って、上記で定義した角度δ1 は、ロータ2 がその第1休止位置の一つおよび第2休止位置の一つに各々位置せしめられたときの、歯部19に関する磁極6aおよび6bの位相シフト角である、と言えるだろう。
【0046】
本実施例においては、ロータ2 の休止位置の全てにおいて、その軸心が歯部19の軸心と上記定義角度δ1 を形成する磁極6aもしくは6bの各々は、矢印Rにより記号化された負の三角法方向に関してこの歯部19の背後に位置せしめられる、と言うのも、歯部20は歯部19に関する負の三角法方向において+2・ α1/3 だけ位相から外れているからである。
【0047】
従って、ロータ2 がその第1休止位置のひとつもしくは第2休止位置のひとつに位置せしめられているとき、歯部19に関する磁極6aもしくは6bの位相シフト角δ1 は、負の三角法方向において-2・ α1/3 に等しい、と言えるだろう。
上記においては、歯部20が歯部19に関して負の三角法方向においてβ1/3 すなわち+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相から外れていることが分かった。従って、ロータ2 の休止位置の各々において、先行する磁極に引続く一つの磁極6aおよび一つの磁極6bは、両者ともに、歯部20の一つに部分的に臨む様に位置せしめられる。更に、これらの2個の磁極6aおよび6bの幾何軸心は、この歯部20の軸心に関し同様に2・α1/3 およびα1/3 の値の2つの角度を形成する。これらの角度もまた、図9および図10ではδ1 およびδ1'として夫々示されている。
【0048】
更に、ロータ2 の第1休止位置の全てにおいて、歯部20の軸心と角度δ1 を形成するのも磁極6aの幾何軸心である。従って、ロータ2 の第2休止位置の全てにおいて、歯部20の軸心と角度δ1 を形成するのも磁極6bの幾何軸心である。
逆に、上記で定義した歯部19に関する歯部20の位相シフトもしくは位相差は、ロータ2 の休止位置の全てにおいて、その幾何軸心が歯部20の軸心と上記角度δ1 を形成する磁極6aもしくは6bの各々が負の三角法方向に関して歯部20の前方に位置せしめられる、という効果を発揮する。従って、換言すると、ロータ2 がその第1休止位置の一つもしくは第2休止位置の一つに在るとき、歯部20に関する磁極6aもしくは6bの各々の位相シフト角度δ1 は負の三角法方向において+2・ α1/3 に等しい、と言えるであろう。
【0049】
要約すると、歯部20が負の三角法方向において歯部19に関して+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相的にシフトされている本実施例の場合、ロータ2 がその第1休止位置および第2休止位置を占めている際に、磁石4 の磁極6aおよび6bは負の三角法方向において歯部19に関して-2・ α1/3 に等しい角度だけ、且つ、歯部20に関して+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相的にシフトされていることが理解される。
以上においてロータ2 に関して為されたのと同様な考察によれば、ロータ3 もまた、歯部26および27の各々の軸心が磁極6aもしくは6bの夫々の幾何軸心に関して2・α2/3 に等しい位相シフトδ2 を形成するという第1および第2休止位置を有することが示される。
【0050】
更に、歯部27が負の三角法方向において歯部26に関して+ α2/3 に等しい角度だけ位相的にシフトされている本実施例の場合、ロータ3 がその第1休止位置および第2休止位置を占めている際に、磁石5 の磁極6aおよび6bは負の三角法方向において歯部26に関して-2・ α2/3 に等しい角度だけ、且つ、歯部27に関して+2・ α2/3 に等しい角度だけ位相的にシフトされている。
【0051】
図9および図10はまた、ロータ3 がその第1休止位置の一つおよび第2休止位置の一つを各々占めている2つの場合も示している。
一方、コイル51を電流が通過するとき、コア54内に発生される磁束F1は、固定子極15、その歯部19、空気間隙41、ロータ2 の磁石4 、空気間隙45、固定子極31および接続部分34の順に連続する経路を通り、それ自身が閉じている。
【0052】
同様に、コイル52を電流が通過するとき、コア55内に発生される磁束F2は、固定子極22、その歯部26、空気間隙43、ロータ3 の磁石5 、空気間隙47、固定子極31および接続部分34の順に連続する経路を通り、それ自身が閉じている。
更に、コイル53を電流が通過するとき、コア56内に発生される磁束F3は、両者共に固定子極16を通る2個の平行な経路を通り、それ自身が閉じている。この固定子極16から、経路の一方は、歯部20、空気間隙42、ロータ2 の磁石4 、空気間隙46、固定子極31および接続部分34の順に通過する。他方の経路は、固定子極16から出発し、支柱61、固定子極23、その歯部27、空気間隙44、ロータ3 の磁石5 、空気間隙48、固定子極31および接続部分34の順に通過する。
【0053】
これらの2つの経路を通る磁束F3の部分を、各々磁束F3a およびF3b と称することにする。
尚、磁束F1、F2もしくはF3の一部はネック17および18、且つ/またはネック24および25を通過すると共に上述の経路の全てもしくは一部を通って閉じていることは明らかである。しかし乍ら、これらのネック17、18、24および25の磁気抵抗は、磁束F1、F2もしくはF3の斯かる一部を無視できる程に十分に大きなものである。
【0054】
また、磁束F1、F2、F3a およびF3b の全ては、一方では固定子部材11および12との間の回転軸心であり且つ他方では固定子部材13の回転軸心である方向Aに対して実質的に平行な方向を有していることにも注意すべきである。従って、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b が磁石4 もしくは5 を通過するとき、そらは磁極6 の磁化軸心の方向と平行な方向を有することになる。
【0055】
尚、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b の向きは、これらを発生するコイル51乃至53を通る電流の向きに依存することは明らかである。
ところで、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b は、固定子部材11および12から出発する方向へ磁石4 もしくは5 を通過するとき、即ち、より詳細には、歯部19、20、26もしくは27から固定子部材13、即ち、より詳細には固定子極31に向けて通過するときに、正であるものとする。又、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b が逆の場合、負と称されることは明らかである。
【0056】
以下にては図11乃至図14を説明するが、図中、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b を合成したものが、それらの符号を付した矢印で示されている。但し、これらの矢印は、図11乃至図14を更に明確なものとする為に歯部19、20、26もしくは27の軸心から僅かに逸されていることを銘記されたい。但し、これらの磁束F1、F2、F3a およびF3b を合成したものの方向は、歯部19、20、26もしくは27の軸心の方向と実際には同一であることは明らかである。
【0057】
モータ1 の制御回路は図示されておらず、また、本明細書中でも記述していない、と言うのも、当業者であれば以下の説明に鑑みてそれを困難無く設計し得るだろうからである。
但し、この制御回路は、ロータ2 もしくはロータ3 が1ステップだけ回転すべきとき毎に、コイル51、52および/または53に対して駆動パルスを付与すべく配置構成されることだけは言及しておく。
【0058】
更に、この制御回路は、各駆動パルスの間にこれらのコイル51乃至53の一つおよび/もしくはその他に付与される電圧が一定となり、または、一定となるのはこれらのコイル51乃至53の一つおよび/もしくはその他を流れる電流である様に配置構成され得るものである。当業者であれば、モータ1 のコイル51、52および/または53に如何なる形式の駆動パルスが付与されても該モータが作動することは容易に理解し得よう。従って、以下の説明においては、駆動パルスの形式は特定していない。但し、コイル51、52および/または53に付与されることによりコイル51、52および/または53を通る正もしくは負の磁束F1、F2、F3a および/またはF3b を生成せしめる任意の駆動パルスを、各々正もしくは負と簡単に称することにする。
【0059】
当業者であれば、駆動パルスの持続時間は固定もしくは可変とされ得ることを容易に理解し得よう。全ての場合において、この持続時間は、該当するロータ2 もしくは3 が駆動パルスの各々に応じてステップを正しく完了し、これを、斯かる駆動パルスの間にそれが克服すべき抵抗トルクがモータ1 の設計最大値を有していたとしても完了する様に決定されることは当然である。
【0060】
また、当業者であれば、この持続時間は実際には、駆動パルスが遮断されたときに少なくとも上記で定義した不安定な均衡位置の僅かに前の角度位置に問題のロータ2 もしくは3 が到達する様に決定するのが好適であることを熟知していよう。ロータ2 もしくは3 がこの角度位置に到達したとき、それは自身もしくはそれが駆動する機械的要素の慣性の結果としてそのステップを終了し、且つ、それがその不安定な均衡位置を通過した後は、次にそれをその次の休止位置にもたらす位置決めトルクの結果として終了する。
【0061】
以下の説明の不要な複雑化を回避するために、モータ1 の制御回路は、コイル51、52および/または53に付与する駆動パルスの全ての持続時間が上記した様に決定される配置構成となることは是認されよう。
図11乃至図14は、前述の図9及び図10に類似している。但し、図11乃至図14の不要な繁雑化を回避すべく、説明中で用いた参照符号のみが図示されている。
【0062】
また、この様に説明したモータ1 の作動が開始するとき、ロータ2 はその第1休止位置の内の一つに在ることは是認されよう。従って、歯部19に関してδ1 だけ位相シフトされているのは磁石4 の磁極6aであり、且つ、この位相シフト角度δ1 は負の三角法方向において−β1/3 に等しい。図11は斯かる状況を示している。
【0063】
このとき、モータ1 の制御回路が正の駆動パルスをコイル51に対して付与したとすれば、これにより生成される磁束F1は、図11に示される様に歯部19から固定子極31に向かう方向において磁石4 を貫通する。従って、磁束F1は磁石4 内において、磁極6aの磁化軸心と同一の方向を有している。
磁束F1と、部分的に歯部19に臨む如く位置せしめられた磁極6aおよび6bにより生成された磁束との相互作用は、公知の手法により、これらの磁極6aの磁化軸心を磁束F1と整列させる役割を果たすトルクを発生する。従って、駆動トルクとも称されるこのトルクは、矢印Rで示された負の三角法方向に磁石4 を回転し従ってロータ2 を回転する。
【0064】
この正駆動パルスの終端がコイル51に付与された後、ロータ2 は上述したステップを終了すると共に次の第2休止位置に停止する。その後、ロータ2 は、モータ1 の制御回路が以下に記述する状況でコイル51、52および/または53に対して新たな駆動パルスを付与するまで、この第2休止位置に留まる。
ところで、ロータ2 がその第2休止位置のいずれか一つに在るとき、歯部19の一つと上述の角度δ1 を形成する幾何軸心を有する磁極6 を全て磁極6bとしたことを回想されたい。図12は、斯かる状況を示している。
【0065】
もし、このときにモータ1 の制御回路が負の駆動パルスをコイル51に付与したとすれば、これにより生成された磁束F1は、図12に示されるように固定子極31から歯部19に向かう方向において磁石4 を貫通する。
従って、磁石4 内において、磁束F1は、歯部19に部分的に臨む如く位置せしめられた磁極6bの磁化軸心と同一の方向を有する。
【0066】
故に、磁束F1と、歯部19に部分的に臨む磁極6aおよび6bにより発生された磁束との相互作用もまた、ロータ2 に付与されるモータトルクを発生する。この駆動トルクは、磁極6bの磁化軸心を磁束F1と整列させる役割を果たし、従って、ロータ2 をも負の三角法方向に回転させる。
前述したのと同様にして、コイル51に付与された負の駆動パルスの終端の後、ロータ2 はそのステップを終了すると共に、それの次の休止位置に達するが、それはその第1休止位置のひとつであることは明らかである。
【0067】
要約すると、ロータ2 は、極性を交互に変えて連続的にコイル51に付与される駆動パルスに応じ、負の三角法方向にステップで回転することが理解される。
また、ロータ3 はコイル51に付与された駆動パルスにより絶対的に影響を受けないことも理解される、と言うのも、これらの駆動パルスはこのロータ3 の磁石5 内に磁束経路を一切発生させないからである。
【0068】
図11および図12はまた、ロータ3 がその第1休止位置のひとつにある場合と、ロータ3 がその第2休止位置のひとつにある場合を夫々示している。コイル52に付与された正の駆動パルスおよび負の駆動パルスにより夫々生成された磁束F2もまた、これらの図11および図12に示されている。
ロータ2 の場合に関して上記したのと同様の理由により、ロータ3 もまた、モータ1 の制御回路により極性を交互に変えてコイル52に付与される駆動パルスに応じて負の三角法方向に連続的なステップで回転することは容易に理解される。故に、ロータ3 が斯かる回転を行う理由は此処では詳述しない。
【0069】
但し、ロータ2 もまた、コイル52に付与された駆動パルスの影響をうけないことは銘記されたい、と言うのも、これらの駆動パルスはロータ2 の磁石4 内に磁束経路を一切発生させないからである。
図13は、ロータ2 および3 の両者がそれらの第1休止位置のひとつに在る場合を示している。
【0070】
既に為されたことから反復はしないが、此処まで行われたのと同様の考察によれば、ここでモータ1 の制御回路が正の駆動パルスをコイル53に付与したとすれば、コイル53により発生された磁束F3の二つの部分F3a およびF3b は、磁石4 および5 の磁極6aの磁化軸心の方向においてロータ2 の磁石4 およびロータ3 の磁石5 を夫々貫通する。これらの磁束F3a およびF3b もまた、図13中に記号で示されている。従って、コイル53に付与されたこの正の駆動パルスは、ロータ2 および3 に付与されてこれらを図13中の矢印R’で示される正の三角法方向(positive trigonometric direction =反時計方向) に回転する役割を果たすトルクを引起こす。
【0071】
もし、他の手段が採られなければ、これらの2個のロータ2 および3 はコイル53に対して付与されたこの正の駆動パルスに応じて正の三角法方向に同時に回転する。この駆動パルスの終端の後、ロータ2 および3 の各々はそのステップを完了すると共にそれの次の休止位置に到達するが、それは当然乍らその第2休止位置のひとつである。この状況が図14に示されている。
【0072】
もし、このときにモータ1 の制御回路が負の駆動パルスをコイル53に付与したとすれば、磁束F3a およびF3b は、磁石4 および5 内において、図14に既に示された様に磁極6bの磁化軸心と同一の方向を有することは容易に理解される。従って、ロータ2 および3 に付与されたトルクもまた、それらを矢印R’で示される正の三角法方向に回転する役割を果たす。
【0073】
ここでも、もし他の手段が採られなければ、これらの2個のロータ2 および3 はコイル53に対して付与されたこの負の駆動パルスに応じて正の三角法方向に同時に回転すると共に、この駆動パルスの終端の後、それらのステップを完了し且つそれの次の休止位置に到達するが、それは当然乍らその第1休止位置のひとつである。
【0074】
以上においては、ロータ2 もしくはロータ3 がそれらの第1休止位置に在るときに、正の駆動パルスがコイル51もしくはコイル52に夫々付与されたとすればロータ2 もしくはロータ3 を負の三角法方向に回転させ、且つ、もしコイル53に付与されたとすれば正の三角法方向に回転させることが分かった。
従って、上述した様にコイル53に対して付与された駆動パルスに応じてロータ2 および3 が同時に回転するという一般的には望まれないことを回避することが可能となる。
【0075】
これを実現する為にモータ1 の制御回路は、それが駆動パルスをコイル53に付与すると同時に、同一の極性の別の駆動パルスを、もしロータ2 のみが回転すべきときはコイル52に付与し、或いは、もしロータ3 のみが回転すべきときにはコイル51に付与する如く、配置構成される。
図13は斯かる場合を示しており、ロータ2 は、コイル53に付与された正の駆動パルスに応じて正の三角法方向に回転せねばならない。従って、モータ1 の制御回路は、コイル53と同時に、やはり正の別の駆動パルスをコイル52に付与する。この第2の駆動パルスに応じてコイル52により発生された磁束F2もまた、図13に示されている。
【0076】
モータ1 およびその制御回路の特徴は、ロータ3 に付与される2種類のトルクの絶対値が等しくなるように決定される。これらの2種類のトルクは相互に逆の方向を有していることから、相互に相殺される。従って、ロータ3 は不動のままであり乍らも、コイル53に付与された正の駆動パルスに応じてロータ2 のみは正の三角法方向に1ステップだけ回転する。
【0077】
図14は、コイル53に付与された負の駆動パルスに応じ、ロータ3 のみがその第2休止位置のひとつから正の三角法方向に1ステップだけ回転すべき場合を示している。
斯かる場合、モータ1 の制御回路がコイル51に対して負の別の駆動パルスを付与することは容易に理解される。図14に示された磁束F1およびF3は、逆方向であり乍らも等しい絶対値を有する2種類のトルクをロータ2 に対して付与し、従って、ロータ2 は停止されると共に、ロータ3 のみがコイル53に付与された負の駆動パルスに応じて1ステップだけ回転する。
【0078】
他の全ての場合において生ずるモータ1 の作動は本明細書中では記述しない、と言うのも、それは上述の説明から容易に導かれ得るからである。
以上に記述した本発明の第1実施例に係るモータにおいては、歯部19に関する歯部20の位相シフト角、および、歯部26に関する歯部27の位相シフト角は、負の三角法方向において各々+2・ α1/3 および+2・ α2/3 に等しい。
【0079】
また、図示されてはいないが、本発明の第2実施例に係るモータにおいては、これらの位相シフト角は各々負の三角法方向において-2・ α1/3 および-2・ α2/3 に等しい。
当業者であれば、この第2実施例においては、ロータ2 がそれの第1および第2休止位置のひとつを占めるとき、磁石4 の磁極6aおよび6bは負の三角法方向において各々、歯部19に関して+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相シフトされており、従って、歯部20に関しては-2・ α1/3 に等しい角度だけ位相シフトされている、ということを容易に理解し得よう。
【0080】
同様に、ロータ3 の第1および第2休止位置において、磁石5 の磁極6aおよび6aは負の三角法方向において各々、歯部26に関して+2・ α2/3 に等しい角度だけ位相シフトされており、従って、歯部27に関して-2・ α2/3 に等しい角度だけ位相シフトされている。
当業者であれば、この第2実施例においては、コイル51乃至コイル52に各々付与された交極性の駆動パルスはロータ2 もしくはロータ3 を正の三角法方向に回転させる一方、斯かる駆動パルスがコイル53に付与されたときにはロータ2 もしくはロータ3 を負の三角法方向に回転させる、ということも容易に理解し得よう。更に、コイル53に付与されたのと同様の極性を以て、駆動パルスがコイル52またはコイル51に対して同時に付与されたとすれば、上記ロータ2 または上記ロータ3 のみが上記負の三角法方向に回転する。
【0081】
尚、固定子部材11および12の一方の歯部形成部および固定子部材11および12の他方の歯部形成部分を夫々上記第1実施例および第2実施例における様に各々配置すれば、上記した二つの実施例を組合せ得ることは明らかである。
上述の第2実施例において、歯部20は歯部19に関し、負の三角法方向において-2・ α1/3 に等しい角度だけ位相シフトされていた。この事実は、歯部19が歯部20に関して負の三角法方向において+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相シフトされている、と称することによっても表現されることは明らかである。
【0082】
従って、上述の二つの実施例においては、2種類の複数個の歯部の内の第2の複数個の歯部に関して負の三角法方向において+2・ α1/3 に等しい角度だけ位相シフトされた、固定子部材の2種類の複数個の歯部の内の第1の複数個の歯部が常に存在することが理解される。上述の第1実施例においてはこの第1および第2の複数個の歯部は夫々歯部20および19により構成され、一方、上述の第2実施例においては、これらの2種類の複数個の歯部は夫々歯部19および20により構成されている。
【0083】
また、同一の語句を用いれば、上述の両実施例において、磁石4 の磁極6aおよび6bは夫々、ロータ2 の第1および第2休止位置において、第1の複数個の歯部に関して+2・ α1/3 に等しい角度だけかつ第2の複数個の歯部に関して-2・ α1/3 に等しい角度だけ負の三角法方向において位相シフトされていることも理解される。
【0084】
また、固定子部材12の歯部26および27、および、それらと連携されたロータ3 に関しても、同様の考察を行うことができる。例えば、上述の両実施例において、固定子部材12の2種類の複数個の歯部の第1のもの、即ち、歯部27または歯部26は、これらの2種類の複数の歯部の第2のもの、即ち、歯部26または歯部27に関し、負の三角法方向において+2・ α2/3 に等しい角度だけ位相シフトされている。同様に、上述の両実施例において、磁石5 の磁極6aおよび6bは各々、ロータ3 の第1および第2休止位置において、固定子部材12の第1の複数個の歯部に関して+2・ α2/3 に等しい角度だけ、かつ、斯かる固定子部材12の第2の複数個の歯部に関して-2・ α2/3 に等しい角度だけ、負の三角法方向に位相シフトされている。
【0085】
以上から理解された様に、複数個の歯部19は磁気的にコイル51に対してのみ接続され、かつ、複数個の歯部26は磁気的にコイル52に対してのみ接続されている。逆に、複数個の歯部20および複数個の歯部27は共に、磁気的にコイル53に対して接続されている。一方、ロータ2 の磁石4 は歯部19および歯部20に磁気的に連結されており、又、ロータ3 の磁石5 は歯部26および歯部27に磁気的に連結されている。
【0086】
上述したモータ1 の二つの実施例の作動を比較すると共に上記で定義した用語を用いた場合に分かることは、これらの二つの実施例においてロータ2 および3 の各々は、コイル51、52および53の内で、このロータ2 もしくは3 の磁石4 もしくは5 に磁気的に連結された第1および第2の複数個の歯部に各々磁気的に連結されたもの、に対して付与された交極性の駆動パルスに応じて正の三角法方向および負の三角法方向に回転する、ということである。
【0087】
また、上述の実施例におけるコイル53の場合であるが、これらの駆動パルスが付与されるコイルが2種類の歯部に接続されたものであり、且つ、ロータ2 もしくは3 の一方のみがこれらの駆動パルスに応じて回転すべきであれば、他の2つのコイル51もしくは52の内で、これらのロータ2 もしくは3 の他方の磁石4 もしくは5 に連結された複数個の歯部に接続されたものに対し、上記駆動パルスと同期しかつ該駆動パルスと同一の極性の別の駆動パルスも付与せねばならない。
【0088】
本発明の範囲から逸脱すること無く本発明に係るモータの多くの別の実施例が成され得ることは明らかである。斯かる実施例の幾つかは以下に簡単に述べるが、ここでも非限定的な例としてであり、また、図示しないが、その構成要素は上述の記述におけるのと同様の参照符号を用いて示すものとする。
これらの実施例の一つにおいて、固定子部材11および/または12、および固定子部材13は、図1に示された如きモータ1 の平面図において、コイル51および52は重ねられておらず、相互にずらして配置される。斯かる配置によれば、モータ1の総計厚みがそれほど重要でなければ、図1および図2に示された実施例におけるよりも大きな直径を有するコイル51および52を使用することが可能となる。
【0089】
これらの実施例の別のものにおいては、ロータ2 および3 の磁石4 および5 は同一である。従って、磁石4 および5 に含まれる磁極6 の個数N1およびN2は同一であり、角度α1 およびα2 、並びに、β1 およびβ2 も同一である。更に、上述の整数k1およびk2も同一であり、従って、角度γ1 およびγ2 も等しい。
最後に、固定子部材11および12は、開口14および21を画成する円が等しい直径を有すると共に、歯部19および歯部26は相互に臨み、更に歯部20および歯部27も同様とされる如く、配置構成されると共に位置決めされる。
【0090】
この実施例においては、固定子部材13もまた開口を有し、該開口は、回転軸心Aに中心合せされると共に固定子部材11および12内に各々配置された開口14および21を画成する円と実質的に同一の直径を有する。固定子部材11および12と同様に、固定子部材13内に配置された開口の回転軸心Aの方向の縁部からは歯部が径方向に延伸する。更に、これらの歯部の各々は、固定子部材11の歯部19もしくは20の一方に臨む如く配置され、従って、固定子部材12の歯部26もしくは27の一方にも臨んでいる。
【0091】
固定子部材13のこれらの歯部は全て、それらを囲繞する固定子部材13の一部分を介して磁気的に連結され、この一部分と共に固定子極を形成する。固定子部材13のこの固定子極はまた、上述の接続部分34と同様の接続部分を介し、コイル51乃至53のコア54乃至56に対して磁気的に連結されている。この様にして形成された固定子部材13は、空気間隙41乃至48内における磁束F1、F2、F3a およびF3b のより良い通過を許容し、従って、モータ1 の効率は高められる。
【0092】
本発明に係るモータの別の実施例においては、固定子極16および23とコイル53のコア56との間の機械的接続および磁気的連結は確実なものとされるが、これは、開口14および歯部20ならびに開口21および歯部27から離間した領域において、斯かる固定子極16および23が相互に接触する如く固定子部材11および/または12が屈曲される、という事実により達成される。更に、これらの固定子極16および23はこの同一の領域において相互に固定されると共に、それらの一方はこの同一の領域に於いてコイル53のコア56の端部にも固定される。
【0093】
この実施例の代替例において、固定子極16および23は上記領域において相互に直接的に接触されていないが、コア56の端部の両面の一方と各々接触され、従ってそれを挟持している。
従って、この後者の実施例においては、図1及び図3に示された特定の実施例において固定子極16および23の機械的接続および磁気的連結を確かなものとした支柱61は、存在しない。
【0094】
上述した実施例において、歯部19の各々の側面により形成される中心角および歯部20の各々の側面により形成される中心角は、相互に等しく、且つ、隣接する2個の歯部19の側面により形成される中心角および隣接する2個の歯部20の側面により形成される中心角にも等しい。これらの中心角は全て角度α1 に等しく、かつ、角度β1 の半分に等しい。換言すると、歯部19の各々の側面により形成される中心角および歯部20の各々の側面により形成される中心角をd1およびd2と表せば、d1=d2=α1 =0.5・β1 である。
【0095】
当業者であれば、ロータ2 に付与される位置決めトルクは、歯部19および歯部20の夫々の存在に拠る2つの対立的なトルクの代数和の結果であることを容易に理解し得よう。更に、当業者であれば、これらの2種類のトルクの各々の大きさは特に、上記定義したd1およびd2の各々と、角度β1 との比率に依存することも容易に理解し得よう。
【0096】
もし角度d1およびd2に対して等しい値が選択されれば、ロータ2 の休止位置は常に上述の実施例で記載した位置であり、即ち、歯部19および歯部20に関する磁極6 の位相シフト角の絶対値は常に両者共に2・α1/3 に等しいことになる。逆に、斯かる場合、ロータ2 に付与される位置決めトルクの大きさは、角度d1およびd2が0.5・β1 より大きくなりもしくは小さくなるかに従って減少もしくは増大する。実用上は、角度d1およびd2に対しては0.3・β1 と0.7・β1 との間の値を選択するのが好適である。同様に、角度d1およびd2に対して異なる値が選択されれば、歯部19および歯部20に関する磁極6 の位相シフト角は相互に異なることになる。従って、例えば、もし角度d1が角度d2より大きければ、歯部19の存在に依るトルクの大きさは、歯部20の存在に依るトルクの起きさよりも大きい。この場合は、ロータ2 の休止位置の全てにおいて、歯部19に関する磁極6 の位相シフト角は、歯部20に関する磁極6 の位相シフト角よりも絶対値が小さい。
【0097】
この後者の関係は、角度d1が角度d2より小さければ逆転することは当然である。
実用上は、歯部19もしくは20に関する磁極6 の位相シフト角の一方の値は、α1/2 と2.5・α1/2 との間に選択しても良い。その場合、これらの位相シフト角の他方の値は、これらの2つの角度の和が明らかに常に4・α1/3 であるという事実により決定される。
【0098】
残念乍ら、選択された値を有すべく決定されるものとして上記で述べた位相シフト角を有すべき角度d1およびd2に対する値を許容する簡潔な関係を確立することはできない。
実用上は、これらの角度d1およびd2の値は、実験および/またはコンピュータの助けを借りて為されるシミュレーションにより決定される。ロータ2 および歯部19および20に関して上記で為された考察がロータ3 および歯部26および27に関しても成され得ることは明らかであろう。これらの考察は繰り返さないものとする。
【0099】
但し、ロータ3 に付与される位置決めトルクは、歯部26および27の側面により夫々形成される中心角d3およびd4に0.5・β2 とは異なる値、好適には0.3・β2 と0.7・β2 との間の値を与えることにより、変更することが可能である。更に、これらの角度d3およびd4の値は、実験および/またはコンピュータの助けを借りて為されるシミュレーションにより、歯部26および歯部27に関する磁石5 の磁極6 の位相シフト角の一方が2・α2/3 とは異なる値、好適にはα2/2 と2.5・α2 との間の値を有し、且つ、これらの位相シフト角の他方は、これらの位相シフト角の和が4・α2/3 となる様な値を有する如く決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータの全体図である。
【図2】図1のモータのII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1のモータのIII −III 線に沿った断面図である。
【図4】図1のモータの一つの構成要素を示す図である。
【図5】図1のモータの幾つかの構成要素の詳細部分を示す図である。
【図6】図1のモータの幾つかの構成要素の詳細部分を示す図である。
【図7】図1のモータの幾つかの構成要素の詳細部分を示す図である。
【図8】図1のモータの幾つかの構成要素の詳細部分を示す図である。
【図9】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【図10】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【図11】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【図12】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【図13】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【図14】図1のモータの作動の理解を助けるためのモータの図解的断面図である。
【符号の説明】
1…モータ
2,3…ロータ
4,5…永久磁石
6…磁極
7,8…シャフト
9…ガイドパイプ
11,12,13…固定子部材
14,21…開口
15,16,22,23,31…固定子極
19,20,26,27…歯
33…エンドプレート
51,52,53…コイル
54,55,56…コア

Claims (10)

  1. −共通の回転軸心(A) の回りに相互に独立して回転すると共に各々第1の永久磁石(4) および第2の永久磁石(5) を備えて成る第1のロータ(2) および第2のロータ(3) と、
    前記第1の永久磁石(4) および第2の永久磁石(5) は、前記回転軸心(A) の回りに環状に規則的に配置されると共に前記回転軸心と実質的に平行な第1の方向およびこれと逆の第2の方向に交互に配向され且つ径方向の幾何軸心を各々規定する第1および第2の複数個の磁極(6) を各々有し、
    前記第1の磁石の隣接する2個の磁極(6) の幾何軸心は、N1を前記第1の磁石(4) の磁極(6) の個数とした場合にα1 =360 °/N1 である第1の中心角を形成し、
    前記第2の磁石の隣接する2個の磁極(6) の幾何軸心は、N2を前記第2の磁石(5) の磁極(6) の個数とした場合にα2 =360 °/N2 である第2の中心角を形成し、
    −第1の開口(14)により分割されると共に第1の複数個の歯部(19)および第2の複数個の歯部(20)を各々含む第1の固定子極(15)および第2の固定子極(16)を含む第1の固定子部材(11)と、
    前記第1および第2の複数個の歯部の歯(19,20) は、前記固定子開口(14)の縁部から前記回転軸心(A) に向けて径方向に延伸して前記第1の磁石(4) に臨むと共に、各々が径方向軸心および2個の側面を有しており、
    前記第1の複数個の歯部の隣接する2個の歯(19)の軸心、および、前記第2の複数個の歯部の隣接する2個の歯(20)の軸心は、β1 =2・α1 の値を有する第3の中心角を形成し、
    前記第1および第2の複数個の歯部の一方の歯(20,19)は、該第1および第2の複数個の歯部の他方の歯(19,20) に関し、 +2・ α1/3に等しい値を有する位相シフト角により位相シフトされており、
    −第2の開口(21)により分割されると共に第3の複数個の歯部(26)および第4の複数個の歯部(27)を各々含む第3の固定子極(22)および第4の固定子極(23)を含む第2の固定子部材(12)と、
    前記第3および第4の複数個の歯部の歯(26,27) は、前記第2の固定子開口(21)の縁部から前記回転軸心(A) に向けて径方向に延伸して前記第2の磁石(5) に臨むと共に、各々が径方向軸心および2個の側面を有しており、
    前記第3の複数個の歯部の隣接する2個の歯(26)の軸心、および、前記第4の複数個の歯部の隣接する2個の歯(27)の軸心は、β2 =2・α2 の値を有する第4の中心角を形成し、
    前記第3および第4の複数個の歯部の一方の歯(27,26) は、該第3および第4の複数個の歯部の他方の歯(26,27) に関し、 +2・ α2/3に等しい値を有する第2の位相シフト角により位相シフトされており、
    −前記磁石(4,5) 間に配置された第5の固定子極(31)を含む第3の固定子部材(13)と、
    前記磁石(4,5) は更に、前記第5の固定子極(31)と、前記第1の固定子極(15)および第2の固定子極(16)との間、および、前記第3の固定子極(22)および第4の固定子極(23)との間、に各々配置されており、
    −前記第1の固定子極(15)および前記第5の固定子極(31)に各々磁気的に接続された第1端および第2端を有するコア(54)を含む第1コイル(51)と、
    −前記第3の固定子極(22)および前記第5の固定子極(31)に夫々磁気的に接続された第1端および第2端を有するコア(55)を含む第2コイル(52)と、
    −前記第2の固定子極(16)および前記第4の固定子極(23)に磁気的に連結された第1端と、前記第5の固定子極(31)に磁気的に連結された第2端とを含む、第3コイル(53)と、
    を含んで成る、電磁モータ。
  2. 前記第2の固定子極(16)および第4の固定子極(23)は、スペーサもしくは支柱(61)により磁気的に連結されている、請求項1に記載の電磁モータ。
  3. 前記第2の固定子極(16)および第4の固定子極(23)は、前記第1の固定子開口(14)および第2の固定子開口(21)から各々離間した領域において相互に接触せしめられている、請求項1に記載の電磁モータ。
  4. 前記第1の磁石(4) の磁極(6) の個数N1は、前記第2の磁石(5) の磁極(6) の個数N2と等しく、
    前記第1および第2の複数個の歯部の歯(19,20) の各々は、前記第3および第4の複数個の歯部の歯(26,27) の一方に面して配置され、且つ、
    前記第5の固定子極は、前記第1および第2の複数個の歯部の歯(19,20) の一方に面して各々配置された第5の複数個の歯部を含む、請求項1に記載の電磁モータ。
  5. 前記第1の複数個の歯部の歯(19)の各々の側面間に形成される中心角、および、前記第2の複数個の歯部の歯(20)の各々の側面により形成される中心角は、前記第1の磁石(4) の磁極(6) の幾何軸心が、第1の複数個の歯部(19)および第2の複数個の歯部(20)の一方の歯の軸心に関し、 + α1/2 と+2.5・ α1/3 との間に含まれる第3の位相シフト角により位相シフトされる角度位置を前記第1のロータ(2) が占めるように選択される、請求項1に記載の電磁モータ。
  6. 前記第3の複数個の歯部の歯(26)の各々の側面間に形成される中心角、および、前記第4の複数個の歯部の歯(27)の各々の側面により形成される中心角は、前記第2の磁石(5) の磁極(6) の幾何軸心が、第3の複数個の歯部(26)および第4の複数個の歯部(27)の一方の歯の軸心に関し、 + α2/2 と+2.5・ α2/3 との間に含まれる第3の位相シフト角により位相シフトされる角度位置を前記第2のロータ(3) が占めるように選択される、請求項1に記載の電磁モータ。
  7. 前記第3位相シフト角は実質的に+2・ α1/3 に等しい値を有する、請求項5に記載の電磁モータ。
  8. 前記第3位相シフト角は実質的に+2・ α2/3 に等しい値を有する、請求項6に記載の電磁モータ。
  9. 前記第1の複数個の歯部の歯(19)の各々の側面により形成される中心角、および、前記第2の複数個の歯部の歯(20)の各々の側面により形成される中心角は、0.3・β1 と0.7・β1 との間の値を有する、請求項5に記載の電磁モータ。
  10. 前記第3の複数個の歯部の歯(26)の各々の側面により形成される中心角、および、前記第4の複数個の歯部の歯(27)の各々の側面により形成される中心角は、0.3・β2 と0.7・β2 との間の値を有する、請求項に記載の電磁モータ。
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