JP4017764B2 - ワイヤカット放電加工に於ける基準位置の位置決め方法 - Google Patents

ワイヤカット放電加工に於ける基準位置の位置決め方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、間隔を置いて配置した一対のガイド間にワイヤ電極を張架して軸方向に走行移動させ、該ワイヤ電極に微小な放電間隙を介して被加工物を対向配置し、前記放電間隙に加工液を介在させた状態でワイヤ電極と被加工物間に間歇的な電圧パルスを印加して繰返し放電パルスを発生させると共に、両者間にワイヤ電極の軸方向と略直交する方向の相対的な加工送りを与えて所望輪郭形状の切断加工を行うワイヤカット放電加工に於て、ワイヤ電極に対する被加工物の加工基準位置、あるいは被加工物が載置される加工テーブル面に対してワイヤ電極を垂直に張架する前記一対のガイドの垂直基準位置を、ワイヤ電極を所定の張力と速度をもって走行移動させた状態で、ワイヤ電極と被加工物間またはワイヤ電極と垂直出し用治具間の接触を検知して決定する位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11はワイヤカット放電加工装置の概略を示す構成図であり、1はベッド、2は該ベッド1上に互いに直交するX及びY軸方向に移動可能に設けたXYクロステーブル、3,4は該XYクロステーブル2を移動させるX軸及びY軸駆動モータ、5,6は各モータ3,4の回転角を検出するロータリエンコーダ、7はXYクロステーブル2上に固定して設けた載物台であり、該載物台7上に、被加工物8を取付ける加工テーブル面がXY二軸平面と平行に形成されている。これ等XYクロステーブル2、モータ3,4、及びエンコーダ5,6によって加工送り機構が構成され、必要に応じ、各エンコーダ5,6により各軸移動量が検出されてフィードバック制御される。
【0003】
9はベッド1に起立させて設けたコラム、10,11はコラム9からXYクロステーブル2上に伸長させて設けた上下一対の上アームと下アームである。12,13は加工部に加工液を噴射供給する上下一対のノズル装置であり、被加工物と対向する加工部のワイヤ電極14を位置決めするダイス状の一対のガイド15,16が該ノズル装置12,13内に夫々固定支持されている。17は上アーム10に設けたXY二軸平面と直交するZ軸の移動機構であり、該Z軸移動機構17の先端部にX軸と平行なU軸及びY軸と平行なV軸方向に移動可能にUVクロステーブル18が設けられる。該テーブル18に上部ノズル装置12が固定支持され、下部ノズル装置13は下アーム11の先端部に固定支持されている。従って、上側のガイド15はU,V,及びZ軸方向に移動可能であり、下側のガイド16は固定状態である。19はUVクロステーブル18をZ軸方向に移動するZ軸駆動モータ、20は該モータ19の回転角を検出するロータリエンコーダ、21,22はUVクロステーブル18のU軸駆動モータ及びV軸駆動モータ、23,24は各モータ21,22の回転角を検出するロータリエンコーダであり、必要に応じ、各エンコーダ20,23,24により各軸移動量が検出されてフィードバック制御される。
【0004】
加工に際し、ワイヤ電極14は供給リール25から繰出され、ローラ26に案内されて上側ガイド15から被加工物8の加工スタート孔を挿通して下側ガイド16を通り、ローラ27を経て回収容器28に至る走行経路に張架され、引っ張り駆動機構29とブレーキ機構30の作動により所定の張力と速度をもって走行移動する。31は加工電源であり、ワイヤ電極14に接触して設けた通電子32と被加工物8に出力端子が接続され、被加工物8とワイヤ電極14間に所定パルス条件(τon、τoff、Ip等)の電圧パルスを間歇的に印加し、また、発生する放電状態を監視する。
【0005】
33はコンピュータであり、CPU33a、ROM33b、RAM33c、入力インターフェイス33d、出力インターフェイス33eから構成される。34は、CPU33aの指令に従いXY各軸ドライバ35、及びUVZ各軸ドライバ36にパルス分配して、各モータ3,4,19,21,22の動作を数値制御するNC装置である。37はキーボード等の入力装置であり、該入力装置37により電圧パルスのパルス条件、ワイヤ電極の張力、速度等の走行条件、加工液の流量、液圧等の供給条件等の各種加工条件、及び、その他各種設定値、初期値等が入力設定される。38はCRT等の表示装置であり、X,Y,Z,U,Vの各軸の現在位置座標値、入力装置37により設定された各種加工条件、設定値、初期値等、及び加工の進行状況等が数値表示あるいはグラフィック表示される。
【0006】
このようなワイヤカット放電加工装置に於て、ワイヤ電極14を所定の張力、速度をもって走行移動させ、ノズル12,13から放電間隙に加工液を噴射供給しつつ、被加工物8とワイヤ電極14間に間歇的に電圧パルスを印加して繰返し放電を発生させると共に、両者間にモータ3,5の駆動制御による加工送りを与えて所定輪郭形状の切断加工が行われる。加工送りは予めROM33bに格納されている加工プログラムに従ってCPU33aにより制御され、また加工中は放電状態が監視され、検出された信号により加工状態の良否が判別されて、電圧パルスの印加中止、パルス条件の変更、あるいはワイヤ電極の走行条件、加工液の供給条件の変更等の制御が行われる。
【0007】
一方、被加工物8の所定位置に良好な加工を行うために、加工の開始に先立ち、
ワイヤ電極14を加工テーブル面に対して垂直(Z軸と平行)に位置決めする上側ガイド15の垂直基準位置をUVクロステーブル18を駆動制御して求めること、及び、求められた垂直基準位置に上側ガイド15を配置した状態でワイヤ電極14に対する被加工物8の加工基準位置をXYクロステーブル2を駆動制御して求めることが必要であり、垂直基準位置の位置決め精度は加工面垂直度誤差あるいはテーパ加工を行う際の加工面傾斜誤差を左右し、加工基準位置の位置決め精度は被加工物上の加工位置誤差を左右するから、これ等基準位置を精度良く求めることが肝要である。
そして、垂直基準位置を求める方法としては、加工テーブル上に設置した垂直出し用治具とワイヤ電極との接触を検知することにより求める方法が、また加工基準位置を求める方法としては、被加工物の基準側面や基準孔の内面とワイヤ電極との接触を検知することにより求める方法が一般的に慣用されている。
【0008】
このような接触検知法により各基準位置を求めるには、図11に示すように接触検知装置39を設け、先ず、加工テーブル上に垂直出し用治具を載置し、接触検知装置39を垂直出し用治具と通電子32に接続して垂直基準位置の位置決めを行い、次いで、垂直出し用治具に代えて加工テーブル上に被加工物8を載置し、接触検知装置39を被加工物8と通電子32に接続して加工基準位置の位置決めを行う。
【0009】
また、接触検知法による各基準位置の位置決めは、予めROM33bに格納されている垂直基準位置位置決めプログラム、及び加工基準位置位置決めプログラムに従ってCPU33aの指令により行われる。その態様は、従来から操作手順の異なる様々な方法が提案されていて多様であり、冗長になるので個別的な詳しい記述は省略するが、概ね、垂直出し用治具または被加工物(以下、接触検知対象物と言う)とワイヤ電極14間に低電圧(数V〜10数V程度)の直流または交流電圧を印加した状態で、先ず、X軸モータ3を正転駆動制御して接触検知対象物をワイヤ電極14に近接移動させ、検出電圧の所定値以下への低下を判別した出力により接触を検知し、接触検知信号をコンピュータ33に送り、モータ3を逆転駆動制御して非接触状態に戻した後、再び近接移動させて接触検知する操作を複数回行い、垂直出しの場合は、モータ21を駆動制御して上側ガイド15を所定距離U軸方向に移動させてワイヤ電極14を傾ける操作、あるいは更にモータ19を駆動制御して上側ガイド15をZ軸方向に所定距離移動させる操作を組合わせて前記接触検知を行い、接触が検知されたときのX軸座標値、あるいは所定のサンプリング周期毎に検出したX軸座標値をコンピュータ33に取り込んでRAM33cに記憶し、接触検知信号データと座標値データを各基準位置位置決めプログラムに従ってCPU33aにより演算処理してU軸の垂直基準位置またはX軸の加工基準位置を算出し、次いで、Y軸に関しても同様に、Y軸モータ4を正転逆転駆動制御しての接触検知の繰返し操作、垂直出しの場合、この接触検知操作の際に上側ガイド15をモータ22駆動制御により所定距離V軸方向に移動させ、あるいは更にモータ19駆動制御により所定距離Z軸方向に移動させる操作、及び検出Y軸座標値の取り込みを行い、演算処理してV軸の垂直基準位置またはY軸の加工基準位置を算出し、求められた垂直基準位置のUV各軸座標値及び加工基準位置のXY各軸座標値を表示装置38に表示する態様で行われる方法が多い。
【0010】
また、図11では、接触検知対象物が載置される載物台7をX軸及びY軸に移動させてワイヤ電極14との接触を検知する構成であるが、この構成に限らず、例えば載物台7をベッド1上に固定して設け、コラム9をベッド1に設けたXYクロステーブル2上に設けて、ワイヤ電極14側をX軸及びY軸に移動させる構成としても良い。また、前記モータ3,4,19,21,22としては、交流モータ、直流モータ、あるいはステッピングモータ等が必要に応じて適宜用いられる。
【0011】
そして、このような態様で行われる位置決め方法に於て、接触検知対象物とワイヤ電極との相対的な近接または離隔移動を制御するサーボ機構も多様であり、例えば、
(1)電圧を常時検出しながら検出電圧が所定値以下に低下して接触が検知されるまで接触検知対象物とワイヤ電極との相対的な近接移動を継続し、接触が検知されたら直ちに近接移動を停止すると共にその時の軸座標値を記憶し、次いで両者を所定距離離隔させた後、再び近接移動を開始して接触を検知すると共にその時の軸座標値を記憶する操作を繰返し、所定回数接触が検知されたら、記憶されている多数の軸座標値の平均をとって基準位置とする。
(2)加工時と同様にワイヤ電極を走行させた状態で、接触検知対象物とワイヤ電極とを相対的に近接または離隔移動させながら、所定のサンプリング周期(例えば10μsec)で電圧を検出して接触状態か非接触状態かを判別し、接触状態判別出力と非接触状態判別出力とを分けて夫々カウントし、接触状態判別出力のカウント数が所定のプリセット値(例えば100,1000等)に達したら両者を離隔させる向きに単位長さ(例えば1μm)だけ軸を移動させると共に両カウンタをクリアし、非接触状態判別出力のカウント数が所定のプリセット値に達したら両者を近接される向きに単位長さだけ軸を移動させると共に両カウンタをクリアする制御を継続して、接触検知対象物とワイヤ電極とを付かず離れずの状態に保持し、この状態で接触状態判別時の軸座標値または所定の時間毎(例えば100msec)に検出した軸座標値を記憶し、記憶された多数の軸座標値の平均をとる等の演算処理を行って基準位置とする。(特開平9−136220号公報参照)
等、各種のサーボ機構が接触検知法による位置決め方法に採用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)のサーボ機構による位置決めは一般的に多用されている方法であるが、ワイヤ電極を走行させた状態で位置決めを行う場合、ワイヤ電極は振動状態で接触検知対象物に接近することになり、接触が検知されたときワイヤ電極が振動振幅のどの位置にあるか不明であるため、接触が検知された時点での軸位置は接触検知対象物の表面位置を示してはおらず、接触検知時毎に検出した多数の軸座標値の平均化処理をしても接触検知対象物の表面位置を示すことにはならない。
【0013】
一方、前記(2)のサーボ機構による位置決めによれば、次々と検出される軸座標値が次第にワイヤ電極の振動中心に収束することになるため、ワイヤ電極を加工時と同じ条件で走行させた状態で、ワイヤ電極の振動によって位置決め精度を低下させることなく、高精度に基準位置を位置決めすることができる。
しかし、前記(2)のサーボ機構による位置決め方法では、電圧を検出して判別した接触状態判別出力と非接触状態判別出力とを夫々別個のカウンタにカウントさせ、どちらか先にプリセット値に達したカウンタ出力により単位長さだけ軸を移動させる機構であるから、接触・非接触状態判別のための電圧サンプリング数が膨大になり、容量の大きいメモリを必要とすると共にデータ処理時間も長くなる。また、サンプリング数が或る閾値を越えると状態不安定と判断してエラー表示を出してしまう等、コンピュータ動作が不安定になる。また、接触検知法による位置決め時には、加工時の印加電圧に比べれば低いものの、10V前後の電圧が印加されていて、接触・離隔時に微弱放電が発生するから、電圧サンプリング数が多数(相対的に接触回数が多数)になると、接触検知対象物の表面を傷付けたり放電によるチップが表面に付着したりして、位置決め精度を低下させることになる。従って、データ処理に要する時間を短くし、またエラーの発生を避けてコンピュータ動作を安定化し、また接触検知対象物表面の損傷やチップの付着による位置決め精度の低下を防止するために、電圧サンプリング数はなるべく少なくすることが望ましい。
本発明は、このような問題点に鑑み、ワイヤ電極を加工時と同様の条件で走行させた状態で、接触・非接触状態を少ない電圧サンプリング数で判別して精度良く基準位置を位置決めすることのできる接触検知法による位置決め方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の実施に際して用いられる基礎的な原理技術は、ワイヤ電極と被加工物間またはワイヤ電極と垂直出し用治具間にX軸及びY軸方向の相対的な近接移動または離隔移動を与える移動機構を動作させるモータを一定のセグメント時間を単位時間として且つ該セグメント時間に移動する近接移動と離隔移動の移動距離を同じに設定して駆動すると共に、所定電圧印加状態の両者間の電圧を前記セグメント時間をサンプリング周期として検出して接触状態か非接触状態かを判別するようにし、先ず、X軸に関し、モータの正転駆動による近接移動時にサンプリング周期毎に非接触状態が判別されている間はセグメント時間の近接移動を繰返して継続し、近接移動時に接触状態が判別された場合はセグメント時間終了時にモータを停止し逆転駆動して離隔移動を開始し、離隔移動時にサンプリング周期毎に接触状態が判別されている間はセグメント時間の離隔移動を繰返して継続し、離隔移動時に非接触状態が判別された場合はセグメント時間終了時にモータを停止し正転駆動して近接移動を開始する態様で接触検知動作を行わせ、近接移動を停止した各時点と離隔移動を停止した各時点のX軸座標値を記憶し、接触検知動作の終了を判断する装置の出力により接触検知動作を終了し、記憶された多数のX軸座標値の平均座標値を演算し、算出された平均座標値を加工基準位置のX軸座標値とし、または垂直基準位置を求めるために用いるX軸座標値とし、次いで、Y軸に関しても同様の操作を行って、加工基準位置のY軸座標値または垂直基準位置を求めるために用いるY軸座標値を求めるようにするものである。
【0015】
そこで、前述の技術を基礎的技術とする本発明は、モータを一定のセグメント時間を単位時間として且つ該セグメント時間に移動する前記近接移動距離をLg、離隔移動距離をLbに設定して駆動すると共に、所定電圧印加状態の前記両者間の電圧を前記セグメント時間をサンプリング周期として検出して接触状態か非接触状態かを判別するようにし、X軸座標値の記憶を、近接移動を停止した各時点のX軸座標値と離隔移動を停止した各時点のX軸座標値とに夫々分けて記憶させるようにする他は、前述基礎的技術の場合と同様の接触検知動作を行い、該動作終了後、記憶された多数の近接移動停止時点のX軸座標値と離隔移動停止時点のX軸座標値の夫々の平均座標値を演算し、算出された両平均座標値の中点の座標値に、前記両平均座標値間の距離をDmとして、Dm(Lb−Lg)/2(Lb+Lg)を加算した座標値を加工基準位置のX軸座標値とし、または垂直基準位置を求めるために用いるX軸座標値とし、次いで、Y軸に関しても同様の操作を行って、加工基準位置のY軸座標値または垂直基準位置を求めるために用いるY軸座標値を求めるようにしたことを特徴とする。
【0016】
本発明では一定のセグメント時間中に電圧のサンプリングが一回行われて接触・非接触状態が判別され、近接移動中は接触状態が判別されるまで、離隔移動中は非接触状態が判別されるまで、X軸モータ3またはY軸モータ4をセグメント時間駆動する操作を繰返す。電圧をサンプリングする時点としては、セグメント時間の中間時点、あるいは前半または後半の適宜の時点をサンプリング時点とすることが可能である。また、モータの停止制御に関しては、近接移動中に接触状態が判別されたとき、及び離隔移動中に非接触状態が判別されたときに、当該判別が行われたセグメント時間の終了時点にモータを停止させる態様に限らず、該セグメント時間の次ぎのセグメント時間の終了時点にモータを停止させる場合もある。
また、このようなサーボ機構では、モータに対する指令値は一定のセグメント時間に移動する距離L(μm)として与えられるから、セグメント時間をTa(msec)とすると、軸の移動速度V=L/Ta(μm/msec)は設定される距離Lに比例し、また、軸移動の分解能が設定される距離Lによって決定される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、近接移動の速度Vgと離隔移動の速度Vbを同じに設定して接触検知動作を行う前述本発明の基礎的技術の一例の操作手順を示すフローチャートである。S101〜S114はステップ番号を示す。
先ず、セグメント時間Ta、該セグメント時間に移動する近接移動と離隔移動の移動距離L、記憶座標値数N値を設定し、カウントする座標値記憶回数nを0にクリヤしてリセットした後、X軸モータ3を正転駆動して近接移動を開始すると共にセグメント時間の計測を開始し(ステップS101)、当該セグメント時間中の所定の時点に電圧をサンプリングして接触・非接触状態を判別し(ステップS102)、非接触の場合は当該セグメント時間の終了を待って(ステップS103)、次ぎのセグメント時間も近接移動を継続させる操作を繰返し、ステップS102で接触状態が判別された場合は、セグメント時間の終了を待って(ステップS104)、モータを停止すると共にその時のX軸座標値をRAM33cに記憶し(ステップS105)、次いで、X軸モータ3を逆転駆動して離隔移動を開始すると共にセグメント時間の計測を開始し(ステップS106)、当該セグメント時間中の所定の時点に電圧をサンプリングして接触・非接触状態を判別し(ステップS107)、接触状態の場合は当該セグメント時間の終了を待って(ステップS108)、次ぎのセグメント時間も離隔移動を継続させる操作を繰返し、ステップS107で非接触状態が判別された場合は、セグメント時間の終了を待って(ステップS109)、モータを停止すると共にその時のX軸座標値をRAM33cに記憶し(ステップS110)、カウント数nに1を加算して(ステップS111)、該カウント数nが設定値Nに達したか否かを判別し(ステップS112)、未だN値に達していない場合は、ステップS101乃至S112の操作を繰返し、N値に達した場合は接触検知動作を終了させる(ステップS113)。
【0018】
ここで、このような手順で行われる接触検知動作の一例を、図2に基づいて説明する。
図2は、セグメント時間Ta=2msec、セグメント時間に移動する距離L=1μmに設定し、2msecのサンプリング周期で各セグメントの中間時点に電圧をサンプリングして接触・非接触状態を判別しながら、X軸方向の接触検知を行った場合の軸移動の態様を模式的に示すグラフであり、縦軸はX軸の軸座標(μm)を、横軸は時間(msec)を示す。
先ず十分に離隔した位置からモータ3を正転駆動して近接移動(前進)を開始し、このグラフの場合、第5セグメントの移動が終了(10msec経過)するまでは各セグメントに於て非接触状態が判別されて前進を続け、第6セグメントの中間時点(11msec経過時点)にサンプリングした電圧により接触状態が判別されて、時点a(第6セグメント終了時点)でモータが停止して近接移動が停止する。
【0019】
モータの停止は、接触状態で“1”を出力し非接触状態で“0”を出力する接触・非接触状態判別出力信号とセグメント時間の終了信号との論理積出力により制御され、近接移動時は該論理積出力が“1”で停止し、“0”でモータ駆動が継続され、離隔移動時は該論理積出力が“0”で停止し、“1”でモータ駆動が継続される。
【0020】
また、時点aでは軸のX軸座標位置(上下のガイドを結ぶ直線の接触検知対象物と対向する部位のX軸座標位置)は未だ接触検知対象物表面位置に到達していないが、走行状態にあるワイヤ電極は数Hz〜数KHzの周波数、数μm程度の振幅で常時振動しているため、接触検知対象物表面がワイヤ電極の振動振幅の範囲内に入れば接触が検知される可能性がある。しかし、電圧サンプリング時点にワイヤ電極が振幅のどの位置にあるかは不確定であるから、接触検知対象物表面がワイヤ電極の振動振幅の範囲内にあっても必ず接触が検知されるとは限らず、軸の座標位置が接触検知対象物の表面位置と丁度一致した状態で、接触状態が判別される確率が概ね50%である。
【0021】
次いで、時点aでモータが逆転駆動制御されて離隔移動が開始され、第7セグメントの中間時点(13msec経過時点)でサンプリングした電圧により非接触状態が判別され、時点b(第7セグメント終了時点)でモータが停止して離隔移動が停止する。次いで、モータが正転駆動制御されて再び近接移動が開始され、第10セグメントの移動が終了(20msec経過)するまでは各セグメントに於て非接触状態が判別されて前進を続け、第11セグメントの中間時点(21msec経過時点)でサンプリングした電圧により接触状態が判別され、時点c(第11セグメント終了時点)でモータが停止して近接移動が停止する。次いで、モータが逆転駆動制御されて再び離隔移動が開始され、第13セグメントの移動が終了(26msec経過)するまでは各セグメントに於て接触状態が判別されて後退を続け、第14セグメントの中間時点(27msec経過時点)でサンプリングした電圧により非接触状態が判別され、時点d(第14セグメント終了時点)でモータが停止して離隔移動が停止され、次いで、モータが正転駆動制御されて再び近接移動が開始される。
以後同様にして、各時点e,g,i,k,mでは近接移動が停止されて離隔移動が開始され、また各時点f,h,j,lでは離隔移動が停止されて近接移動が開始される如く接触検知動作が推移して行く。
【0022】
また、このような接触検知動作を行いながら、前記a乃至mの各時点(モータ停止時点)に於けるX軸の各座標値がコンピュータ33に取り込まれてRAM33cに記憶される。
【0023】
また、離隔移動停止毎にカウントを行い、カウント数が所定のプリセット値
(N値、例えば500、1000等)に達したら、カウンタ出力により接触検知動作を終了させる。あるいは、前述の特開平9−136220号公報に記載されるように、RAM33cに記憶するX軸座標値をワイヤ電極の振幅を考慮して適宜有効座標データと無効座標データとに分けて記憶し、記憶した全ての座標データの標準偏差と有効座標データの数に基づいて有効座標データ率をファジイ推論により求め、この有効座標データ率が所定値に達した時に接触検知動作を終了させるようにしても良い。
【0024】
このようにして、ステップS113で接触検知動作が終了したら、CPU33aにより、RAM33cに記憶された多数のX軸座標値の平均座標値(有効座標値と無効座標値に分類した場合は有効座標値の平均座標値)を演算し、算出された平均座標値を加工基準位置のX軸座標値とし、または垂直基準位置を求めるために用いるX軸座標値として(ステップS114)、X軸に関する基準位置の位置決め操作を終了する。
【0025】
X軸に関して位置決め操作が終了したら、Y軸に関しても同様の操作を行い、加工基準位置のY軸座標値または垂直基準位置を求めるために用いるY軸座標値を求めて基準位置の位置決めを終了する。
【0026】
図3は、図2に示すように近接(前進)と離隔(後退)移動を繰返す軸移動を平均化したグラフであり、Xgは近接移動停止時点の各X軸座標値の平均座標値、Xbは離隔移動停止時点の各X軸座標値の平均座標値を示し、この平均座標値XgとXbの間に接触検知対象物の表面が存在する。また、RAM33cに記憶した座標値数が多数であるから、平均座標値XgとXb間の距離Dmは軸移動の平均ストロークに略一致する。一方、かかる本明の基になっている技術ではモータを一定のセグメント時間を単位時間として駆動しているため、電圧サンプリングにより近接移動時に接触状態が離隔移動時に非接触状態が夫々判別されてからモータが停止するまでの時間(以下、モータ停止遅れ時間と言う)、軸位置が行過ぎることになるが、近接移動時と離隔移動時のモータ停止遅れ時間は等しく、また、この基礎的技術の一具体例では近接移動速度Vgと離隔移動速度Vbとが等しいから、近接移動時の前記行過ぎ量Dgと離隔移動時の前記行過ぎ量Dbは等しくなり、この前進時と後退時の等しい行過ぎ量が平均ストロークDmの多くの部分を形成する。このように、近接移動と離隔移動が同じ条件で行われた場合には、接触検知対象物の表面は、Xg点から後退の向きにDg離れた座標点とXb点から前進の向きにDb離れた座標点との間にあることになるから、接触検知対象物の表面位置(基準位置)を各平均座標値XbとXgの中点、即ちRAM33cに記憶した近接移動停止時点と離隔移動停止時点の多数のX軸座標値の平均座標値と見ることができ、セグメント時間の軸移動量Lを小さく設定することにより分解能を高めて位置決め精度を高めることが可能であり、前記基礎的技術 の技術原理によれば、少ない電圧サンプリング数で接触検知動作を制御して基準位置の位置決めを高精度に行うことができる。
【0027】
一方、接触検知動作に於て、前進時と後退時の速度が同じに設定されるとは限らず、例えば、接触を検知する近接移動時は比較的低速で慎重に接近させ(前述の図2の場合は前進時、後退時共に0.5μm/msec)、接触後、短絡状態を長引かせることは、接触検知対象物の損傷やワイヤ電極の断線を招く虞があり好ましくないから、短絡状態をなるべく早く解消するために離隔移動速度Vbを近接移動速度Vgよりも速く設定することがある。そこで本発明は、このように近接移動速度Vgと離隔移動速度Vbが同一及び異なる場合の如何にかかわらず基準位置の位置決め方法に係わる発明として有効なものである。
【0028】
次に本発明の一実施例について説明する。
図4は、の本発明の一実施例の操作手順を示すフローチャートであり、S201〜S214はステップ番号を示す。
図4のフローチャートの図1のフローチャートとの相違点は、初期設定に於て、
セグメント時間Taに移動する距離が、近接移動時(前進)の移動距離Lgと離隔移動時(後退)の移動距離Lbとに分けて別個に設定されること、近接移動停止時点の各座標値と離隔移動停止時点の各座標値が夫々別個にRAM33c(メモリAとB)に記憶されること(ステップS205及びステップS210)、及びステップS214に於けるデータの演算処理内容が異なっていることであり、その他の操作手順は前述の図1と同様である。
そして、図4に於けるステップS214では、CPU33aにより、メモリAに記憶された多数の近接移動停止時点のX軸(またはY軸)座標値の平均座標値Xg(またはYg)と、メモリBに記憶された多数の離隔移動停止時点のX軸(またはY軸)座標値の平均座標値Xb(またはYb)とを演算し(有効座標値と無効座標値に分類した場合は有効座標値の平均座標値を演算)、算出された両平均座標値Xg(またはYg)、Xb(またはYb)の中点の座標値に、Dm(Lb−Lg)/2(Lb+Lg)を加算する演算処理を行い、得られた座標値を加工基準位置のX軸(またはY軸)座標値とし、または垂直基準位置を求めるために用いるX軸(またはY軸)座標値とする。
【0029】
ここで、本発明につきVg<Vbの場合の接触検知動作の一例を図5に基づいて説明する。
図5は、セグメント時間Ta=2msec、近接移動時のセグメント時間に移動する距離Lg=1μm、離隔移動時のセグメント時間に移動する距離Lb=5μmに設定し、2msecのサンプリング周期で各セグメントの中間時点に電圧をサンプリングして接触・非接触状態を判別しながら、X軸方向の接触検知を行った場合の軸移動の態様を模式的に示すグラフであり、縦軸はX軸の軸座標(μm)を、横軸は時間(msec)を示す。
図5の場合も図2の場合と同様の手順で接触検知動作が行われ、各時点a,c,e,gに於て近接移動が停止して離隔移動が開始され、各時点b,d,f,hに於て離隔移動が停止して近接移動が開始される。また、近接移動停止時点の各座標値がメモリAに記憶され(ステップS205)、離隔移動停止時点の各座標値がメモリBに記憶される(ステップS210)。そして、この場合、Vg:Vb=Lg:Lb=1:5の速度比で近接及び離隔移動が行われるから、近接移動に要する時間よりも離隔移動に要する時間が平均して1/5に短くなり、Vg=Vbである図2の場合よりも接触(短絡)が速やかに解消される。
【0030】
また、図7は、前述本発明を、Vg>Vbの場合の接触検知動作の一例を示すグラフであり、セグメント時間Ta=2msec、近接移動時のセグメント時間に移動する距離Lg=5μm、離隔移動時のセグメント時間に移動する距離Lb=1μmに設定し、2msecのサンプリング周期で各セグメントの中間時点に電圧をサンプリングして接触・非接触状態を判別しながら、X軸方向の接触検知を行った場合の軸移動の態様を模式的に示す。
この図7の場合も図2の場合と同様の手順で接触検知動作が行われ、各時点a,c,e,g,iに於て近接移動が停止して離隔移動が開始され、各時点b,d,f,hに於て離隔移動が停止して近接移動が開始される。また、近接移動停止時点の各座標値がメモリAに記憶され(ステップS205)、離隔移動停止時点の各座標値がメモリBに記憶される(ステップS210)。
【0031】
図6は図5に示す軸移動を平均化したグラフ、図8は図7に示す軸移動を平均化したグラフであり、近接移動停止時点の各X軸座標値の平均座標値Xgと離隔移動停止時点の各X軸座標値の平均座標値Xbの間に接触検知対象物の表面が存在し、また、平均座標値XgとXb間の距離Dmは軸移動の平均ストロークに略一致し、近接移動時と離隔移動時のモータ停止遅れ時間は等しい。ここまではVg=Vbの前述原理的技術の場合と同様である。
しかし、前記行過ぎ量は軸移動の速度に比例するから、Vg≠Vb(Lg≠Lb)である第2の発明では、近接移動時の前記行過ぎ量Dgと離隔移動時の前記行過ぎ量Dbが異なることになり、前進時行過ぎ量Dgと後退時行過ぎ量Dbの比はLg/Lbとなって、軸移動の平均ストロークDmの多くの部分がこの前進時と後退時の各行過ぎ量により形成される。従って、接触検知対象物の表面位置(基準位置)は、Xg点とXb点間(平均ストロークDm)の中点から速度比(Lg/Lb)に応じて偏ることになるから、Xg点とXb点間DmをLg:Lbの比で内分した座標点を基準位置と見做すことができる。そして、第2の発明では、この内分点を、Xg点とXb点の中点の座標値に、補正量RxとしてDm(Lb−Lg)/2(Lb+Lg)を加算することにより求めるようにし、この補正量Rxを加算することにより、第1の発明のようにXg点とXb点間の中点を基準位置とした場合に生じる速度比に応じた偏り分の誤差を解消して高精度の位置決めを可能とする。尚、この発明に於て、軸移動の座標の正負の向きは、ワイヤ電極が接触検知対象物に近付く向きを正の向きとする。
【0032】
このように、本発明によれば、近接移動速度Vgと離隔移動速度Vbとが異なる場合にも、少ない電圧サンプリング数で接触検知動作を制御し、記憶座標値の平均座標値(Xg点とXb点間の中点)と接触検知対象物表面位置との間の誤差を補正して基準位置の位置決めを高精度に行うことができる。また、セグメント時間の軸移動量Lg、Lbを小さく設定して分解能を高めることにより位置決め精度の向上が可能である。
また、図5、図6の例では5Lg=Lbの場合について、図7、図8の例ではLg=5Lbの場合について説明したが、前進時と後退時の速度比はこれに限定されるものではなく、10Lg=Lb、Lg=10Lb等適宜の速度比が採用される。
【0033】
図9は、本発明の方法を用い、図10に示すA乃至Gの7種の速度比で、2.5mmφのピンゲージの径を、0.2mmφのワイヤ電極によりピンゲージの両側から接触検知して測定した値の誤差(測定値−2.5mm)を示すグラフであり、◇印は各平均座標値XgとXbの中点をピンゲージ表面位置とした場合の誤差を、□印は第2の発明により前記中点に補正量Rxを加算して誤差を補正した場合の誤差を示す。尚、3mm/minの軸移動速度は、2msecのセグメント時間に0.1μm移動する速度を意味する。図9から、Xg点とXb点の中点をピンゲージ表面位置とすると、前進時の速度Vgと後退時の速度Vbとの速度比が大きくなるのにしたがって誤差が増大し、前記中点に補正量Rxを加算することにより、前進時と後退時の速度比の増大による誤差増大傾向が解消されて、A乃至Gのいずれの速度比に於ても略一定の誤差となっていることが分かる。従って、第2の発明によれば、前記中点に補正量Rxを加算することにより、前進時と後退時の速度の違いにより生じる誤差を解消して高精度の位置決めを行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明の基礎的原理技術によれば、近接移動時の移動速度Vgと離隔移動時の移動速度Vbが等しい場合に、接触検知動作を少ない電圧サンプリング数で適確に制御して、基準位置の位置決めを高精度に行うことができる。そして、前記基礎的原理技術を用いた本発明によれば、近接移動時の移動速度Vgと離隔移動時の移動速度Vbが相違する場合に、接触検知動作を少ない電圧サンプリング数で適確に制御し、記憶座標値の平均座標値と接触検知対象物表面位置との間の誤差を補正して基準位置の位置決めを高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基礎的技術の一例の操作手順を示すフローチャート。
【図2】 同基礎的技術において接触検知を行った際の軸移動の態様を模式的に示すグラフ。
【図3】 図2に示す軸移動を平均化したグラフ。
【図4】 本発明の一実施例の操作手順を示すフローチャート。
【図5】 同本発明により接触検知を行った際の軸移動の態様を模式的に示すグラフ。
【図6】 図5に示す軸移動を平均化したグラフ。
【図7】 同本発において、別異の接触検知を行った際の軸移動の態様を模式的に示すグラフ。
【図8】 図7に示す軸移動を平均化したグラフ。
【図9】 実験結果を示すグラフ。
【図10】 図9のグラフに於ける前進時と後退時の速度及び速度比の条件を示す表。
【図11】 ワイヤカット放電加工装置の概略を示す構成図。
【符号の説明】
1………………ベッド
2………………XYクロステーブル
3,4…………X軸及びY軸駆動モータ
5,6…………ロータリエンコーダ
7………………載物台
8………………被加工物
9………………コラム
10,11……上アームと下アーム
12,13……上下一対の加工液噴射ノズル装置
14……………ワイヤ電極
15,16……上下一対のガイド
17……………Z軸移動機構
18……………UVクロステーブル
19……………Z軸駆動モータ
20……………ロータリエンコーダ
21,22……U軸及びV軸駆動モータ
23,24……ロータリエンコーダ
25……………ワイヤ電極供給リール
26,27……ローラ
28……………ワイヤ電極回収容器
29……………引っ張り駆動機構
30……………ブレーキ機構
31……………加工電源
32……………通電子
33……………コンピュータ
34……………NC装置
35……………XY各軸ドライバ
36……………UVZ各軸ドライバ
37……………入力装置
38……………表示装置
39……………接触検知装置

Claims (1)

  1. 間隔を置いて配置した一対のガイド間に張架したワイヤ電極に対する被加工物の加工基準位置または被加工物が載置される加工テーブル面に対してワイヤ電極を垂直に張架する前記一対のガイドの垂直基準位置を、ワイヤ電極を所定の張力と速度をもって走行移動させた状態で、ワイヤ電極と被加工物間またはワイヤ電極と垂直出し用治具間に接触検知用の電圧を印加し、両者間にX軸及びY軸方向の相対的な近接移動または離隔移動を与える移動機構を動作させて、前記電圧の高低変化から両者の接触・非接触を検知することにより決定するワイヤカット放電加工に於ける基準位置の位置決め方法に於て、
    前記移動機構を動作させるモータを一定のセグメント時間を単位時間として且つ該セグメント時間に移動する前記近接移動距離をLg、離隔移動距離をLbに設定して駆動すると共に、該セグメント時間をサンプリング周期として前記電圧を検出して接触状態か非接触状態かを判別するようにし、
    先ず、X軸に関し、モータの正転駆動による前記近接移動時に前記サンプリング周期毎に非接触状態が判別されている間はセグメント時間の近接移動を繰返して継続し、前記近接移動時に接触状態が判別された場合はセグメント時間終了時にモータを停止し逆転駆動して前記離隔移動を開始し、前記離隔移動時に前記サンプリング周期毎に接触状態が判別されている間はセグメント時間の離隔移動を繰返して継続し、前記離隔移動時に非接触状態が判別された場合はセグメント時間終了時にモータを停止し正転駆動して前記近接移動を開始する態様で接触検知動作を行わせ、
    前記近接移動を停止した各時点のX軸座標値と前記離隔移動を停止した各時点のX軸座標値とを夫々分けて記憶し、
    前記接触検知動作の終了を判断する装置の出力により前記接触検知動作を終了し、
    前記記憶された多数の前記近接移動停止時点のX軸座標値と前記離隔移動停止時点のX軸座標値の夫々の平均座標値を演算し、算出された両平均座標値の中点の座標値に、前記両平均座標値間の距離をDmとして、Dm(Lb−Lg)/2(Lb+Lg)を加算した座標値を前記加工基準位置のX軸座標値とし、または前記垂直基準位置を求めるために用いるX軸座標値とし、
    次いで、Y軸に関しても同様の操作を行って、前記加工基準位置のY軸座標値または前記垂直基準位置を求めるために用いるY軸座標値を求める、
    ことを特徴とするワイヤカット放電加工に於ける基準位置の位置決め方法。
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