JP4017144B2 - 土質改良装置 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製作した改良土を搬出コンベヤ等で外部に搬出し、ダンプトラック等に積み込む作業に好適な土質改良装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路を掘削したときの土等の原料土と、石灰などの改良材とを解砕、混合して製作する改良土は、前記掘削した溝などの埋め戻しに用いられている。この改良土を製作する、例えば自走式の土質改良装置等は埋め戻し現場の設置スペースの広さや、最大必要処理量の大小の関係から、前記現場から離れた場所に設置されることも多く、従ってこの場合、土質改良装置で製作した改良土をダンプトラック等に積載して現場に運搬する必要がある。
一般的に、土質改良装置からは、改良土を搬出コンベヤで外部に搬出し、ダンプトラックに積み込むことが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダンプトラックへの改良土積載重量が最大積載重量をオーバーしないようにするために、ダンプトラックに積載後、専用測定機器(例えば、車両全体の重量を測定する測定機器)を用いて測定する必要があるので、積込作業の能率が良くないという問題がある。
また、このため、積載重量オーバーにならない程度に少なめに積載して上記による測定をせず運搬することもあり、このときには、ダンプトラックの最大積載重量よりも少ないから、運搬の往復回数が多くなり、運搬コストが高くなると共に、作業能率が低下する。
【0004】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、改良土の遠隔地への運搬作業の能率を向上し、運搬コストを低減できる土質改良装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、土質改良装置において、改良土の目標処理重量又は目標処理体積である目標処理量W、及び該目標処理量を1台の運搬車両に分割して排出するときの該目標処理量の積込完了までに前記運搬車両に移動の要求を報知する回数である途中報知回数nを設定する目標処理量設定手段と、改良土の実処理重量または実処理体積を測定または算出により求める実処理量検出手段と、予め、前記設定した改良土の目標処理量W、及び途中報知回数nを記憶し、前記記憶した目標処理量W及び途中報知回数nに基づき、排出をm回目に途中停止する累積処理量閾値Zmを式「Zm=W×m/(n+1)」により演算し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記累積処理量閾値に達したとき、報知指令を出力し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記目標処理量に達したとき、改良土の搬出を停止させる指令を出力する制御部とを備えた構成としている。
また、第2発明は、土質改良装置において、改良土の目標処理重量又は目標処理体積である目標処理量、及び該目標処理量を1台の運搬車両に分割して排出するときの該目標処理量の積込完了までに前記運搬車両に移動の要求を途中報知する報知処理量を設定する目標処理量設定手段と、改良土の実処理重量または実処理体積を測定または算出により求める実処理量検出手段と、予め、前記設定した改良土の目標処理量、及び報知処理量を記憶し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記報知処理量に達したとき、報知指令を出力し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記目標処理量に達したとき、改良土の搬出を停止させる指令を出力する制御部とを備えた構成としている。
【0006】
第1発明または第2発明によると、改良土実処理量(重量または体積)を測定または演算により求め、求めた改良土実処理量の積算値が、目標処理量(例えば、改良土運搬用のダンプトラックの最大積載重量に相当する量)を1台の運搬車両に分割して排出するときの排出を途中停止する累積処理量閾値または報知処理量に達したとき、警報等により報知して土質改良装置のオペレータに手動停止させるように促す、及び目標処理量に達したとき、土質改良装置の搬出コンベヤを自動的に停止させるので、積載後にダンプトラックの積載重量を測定する必要がなく、作業能率を向上できる。しかも、最大積載重量限度まで積載して運搬できるので、運搬効率が良く、運搬コストを低減できる。
また、従来、改良土の搬出量を、搬出コンベヤの先端部に装着したレベルセンサ(光や超音波の反射波で高さ検出)によって、搬出コンベヤから搬出された改良土が積み上がったときのその山の高さ(レベル)として検出するものがあったが、これに比べて、埃による誤動作がなく、搬出コンベヤの先端部に装着したセンサは外部障害物との干渉により破損し易かったが、この恐れも無くなる。
【0007】
発明は、第1または第2発明において、前記制御部が、改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記累積処理量閾値または前記報知処理量、及び目標処理量に達したとき、改良土積込車両の運転手に報知する報知手段を有する構成としている。
【0008】
発明によると、ダンプトラック等の運搬車両の運転手は、累積処理量閾値または報知処理量、及び積載目標値に達したことを運転席から離れることなく容易に知ることができ、よって分割積込時の排出途中停止時及び積込完了時から短時間の間にダンプトラックをスタートさせることができ、能率的に作業できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る土質改良装置の適用例としての自走式土質改良装置の側面図である。図1において、自走式土質改良装置1はクローラ式走行装置を有する下部走行体2を備え、下部走行体2の上部に基台3を取付けている。そして、該基台3の前後方向一側上部には原料土ホッパ5を備え、原料土ホッパ5の下方には原料土を搬送するコンベヤ等からなる原料土フィーダ8を配設している。また、基台3の略中央上部には混合機7が搭載されており、前記原料土フィーダ8の搬送下流側端部は前記混合機7の投入口に向けて配設されている。
【0010】
原料土ホッパ5と混合機7との間で、原料土フィーダ8の上方には、改良材を貯溜する改良材ホッパ6が設けられている。また、改良材ホッパ6の下部には図示しない回転フィーダの回転速度を制御することにより改良材供給量を制御可能とされた改良材フィーダ6bが配設され、さらに該改良材フィーダ6bの図示しない改良材排出口には改良材シュータ6aが設けられており、原料土フィーダ8で搬送される原料土に改良材シュータ6aを経由して改良材が供給されるようになっている。
【0011】
また、混合機7の下方には、混合機7で原料土と改良材とを解砕、混合して製作した改良土を外部に搬出する搬出コンベヤ9が配設されており、該搬出コンベヤ9の下流側は基台3より前後方向他端側外方に向けて上向きに設けられている。そして、搬出コンベヤ9の中間部の所定区間には、該区間のコンベヤ上の改良土の重量を測定するコンベヤスケール12が設けられている。
【0012】
図2〜図6に基づき、第1実施形態を説明する。
まず、図2に示す制御装置のハード構成ブロック図により、ハード構成を説明する。
目標処理量設定手段21は、バッチ処理でのトータルの改良土の目標処理重量又は目標処理体積(以下、両者を総称して目標処理量と呼ぶ)や、途中報知回数nを設定するものであり、例えばキーボード、設定専用スイッチ、ダイヤル付設定ボリュームなどで構成されている。ここで、バッチ処理とは、ダンプトラック等の運搬車両の1台に1回運搬分の改良土を積み込む作業のことであり、途中報知回数nとは、積込完了までの途中で所定量に達したときに報知する回数のことである。設定された目標処理量データおよび途中報知回数nは、制御器10に入力される。
前記コンベヤスケール12の測定した改良土重量値は、制御器10に入力される。
【0013】
第1流量制御弁13aは、制御器10が後述の制御処理に基づき演算して求めた原料土フィーダ8の駆動油圧モータ14の流量指令を受けて、図示しない油圧ポンプから吐出された圧油を制御して前記流量指令(停止指令も含む)に応じた流量を出力し、駆動油圧モータ14の回転数を制御している。また、第2制御弁13bは、制御器10から改良材フィーダ6bの駆動油圧モータ15の流量指令を受けて、図示しない油圧ポンプから吐出された圧油を制御して前記流量指令(停止指令も含む)に応じた流量を出力し、駆動油圧モータ15の回転数を制御している。これらの駆動油圧モータ14,15の回転数は速度センサ16,17によりそれぞれ検出され、制御器10にフィードバックされている。
また、切換弁23は搬出コンベヤ9の駆動油圧モータ24を駆動または停止するものであり、制御器10からの駆動または停止指令を受けて、図示しない油圧ポンプから吐出された圧油を制御して前記駆動または停止指令に応じた流量を出力し、駆動油圧モータ24を駆動している。
【0014】
制御器10はコンピュータ等の高速演算装置及び図示しない記憶装置を有しており、前記目標処理量設定手段21から入力した目標処理量データをこの記憶装置に予め記憶する。そして、実制御時には、前記コンベヤスケール12が所定時間毎に測定した改良土重量値を入力し、この入力データに基づき後述の所定の演算処理を行ない、改良土重量積算値が前記記憶した目標処理量に達したかの比較結果に基づいて、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6b及び搬出コンベヤ9の起動、停止を制御し、また報知手段22に報知指令を出力している。
【0015】
報知手段22は、制御器10からの報知指令を受けて、土質改良装置のオペレータに、改良土重量積算値が前記目標処理量設定値に対して所定の判定閾値に達したかを報知するものであり、ブザーやチャイム等の警報器、パトライトやランプ表示器等の表示器、及び報知メッセージやエラー番号等を表示する文字表示器の組み合わせにより構成されている。また、この報知手段22はダンプトラック等の運転手にも上記同様に報知が可能なように、前記警報器の設置位置や音量、前記表示器や文字表示器の設置位置や向きがそれぞれ設定されている。なお、この報知手段22として、ダンプトラック等の運転室に上記の警報器や表示器等を設け、前記報知指令を無線送受信によって該運転室の警報器や表示器等に送信して報知するようにしてもよい。
【0016】
次に、図3に示す制御機能ブロック図により、制御装置の各制御機能を説明する。
実処理量検出手段は実作業での改良土の処理重量(実処理重量と言う)または処理体積(実処理体積と言う)を検出するもので、本実施例ではコンベヤスケール12により実処理重量を測定しており、以後、簡易のため、実処理量検出手段12と言う。また、処理重量及び処理体積を総称して処理量と呼ぶ。
なお、処理体積を測定する場合には、原料土の供給体積を、例えば原料土フィーダ8の搬送原料土高さを一定値に制限して、その原料土高さとそのときの搬送速度とから算出し、また改良材フィーダ6bの改良材添加体積を、改良材フィーダ6bの回転速度から算出し、これらの原料土の供給体積と改良材処理体積とを加算して測定することができる。
【0017】
実処理量積算手段52は、上記実処理量検出手段12にて求めた実処理量をバッチ処理開始時より積算した積算値ΣWiを求める。
【0018】
目標処理量設定手段は、バッチ処理の目標処理量Wと、途中で警報等により報知する回数n(ただし、n≧0)とを設定するものである。前記目標処理量設定手段21で構成され、以下同一符号21で呼ぶ。
閾値演算手段51は、前記設定された目標処理量Wと警報回数nとから、各m回目の累積処理量閾値Zmを次式により求める。
Zm=W×m/(n+1) (1)
ただし、m=1〜nの整数とする。
【0019】
次に、処理量比較手段53は、制御が進むに伴って上記で求めた実処理量積算値ΣWiと前記累積処理量閾値Zmとを順次比較してゆき、実処理量積算値ΣWiが累積処理量閾値Zmに達したかをチェックする。そして、累積処理量閾値Zmに達したとき、報知指令を出力する。また、目標処理量Wに達したとき、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6b及び搬出コンベヤ9を停止させ、改良土の搬出を停止させる。
【0020】
次に、図4に示すフローチャートに基づき、図5および図6を参照して、制御手順を説明する。なお、図5は、分割積込時の運搬車両移動説明図であり、土質改良装置1およびダンプトラック60の平面図で示している。また、図6は、分割積込時の運搬車両の積込位置説明図であり、警報回数n=2の例である。
まず、ステップS1では、予め目標処理量W及び警報回数nを設定しておく。(目標処理量設定手段21)そして、ステップS2で、n≧1と設定されている場合、バッチ処理途中でm回目の警報を発するときの判定のための累積処理量閾値Zmを、前記(1)式で求める。(閾値演算手段51)さらに、ステップS3で、引数mの初期値を1にセットする。(処理量比較手段53)
【0021】
次に、実作業での制御時には、まずステップS4で、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6b、混合機7および搬出コンベヤ9をそれぞれ駆動して土質改良作業を行い、製作した改良土を搬出コンベヤ9で搬出して、ダンプトラックに積み込む。(処理量比較手段53、各駆動部13a,13b,23)このとき、ダンプトラックは、図5及び図6に示すように、搬出コンベヤ9の先端部がベッセル(荷台)の前側位置になるように停車させておく。そして、ステップS5で、改良土の実処理量を検出する。(実処理量検出手段12)さらに、ステップS6で、この検出した実処理量を積算し、積算値ΣWiを演算する。(実処理量積算手段52)
【0022】
次に、ステップS7でnが0かチェックし、0のときには途中での報知は無いのでステップS12へ処理を移行し、nが0でないとき、即ちn≧1のときは、ステップS8でm=n+1かをチェックする。そして、m=n+1のときには、ステップS12へ処理を移行し、m≠n+1のときには、ステップS9で前記積算値ΣWiが累積処理量閾値Zmに達したかをチェックする。積算値ΣWiが累積処理量閾値Zmに達していないときには、ステップS4へ戻って処理を繰り返し、積算値ΣWiが累積処理量閾値Zmに達した(すなわちΣWi≧Zm)ときには、ステップS10で、土質改良装置のオペレータおよびダンプトラックの運転手へ、報知手段22によりm回目の累積処理量閾値Zmに達したことを報知する。ダンプトラックの運転手は、これを受けて図5の矢印方向にダンプトラックを前進させて2点鎖線で示す位置に停車させ、図6に示すように次の積込位置に搬出コンベヤ9から搬出される改良土を積み込む。なお、このとき、土質改良装置のオペレータは改良土の搬出を手動で停止させてもよいし、または継続させてもよい。次に、ステップS11で、引数mを1だけ増加して累積処理量閾値Zmのレベルを上げ、ステップS4へ戻る。(処理量比較手段53)
【0023】
ステップS12では、前記実処理量積算値ΣWiが目標処理量Wに達したかチェックし、達してないときにはステップS4に戻る。そして、達しているときには、土質改良装置のオペレータおよびダンプトラックの運転手へ、報知手段22により目標処理量Wに達したことを報知すると共に、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6bおよび搬出コンベヤ9を自動停止して、改良土の搬出を停止させる。(処理量比較手段53)なお、このとき、土質改良装置のオペレータが、改良土の搬出を手動停止するようにしてもよい。
【0024】
上記第1実施形態によると、以下の効果が得られる。
各ダンプトラックの積載重量や容積に応じて、バッチ処理毎の改良土の目標処理量(重量または体積)を設定可能とし、このバッチ処理中の実処理量積算値がこの設定された目標処理量に達したら、警報等でオペレータに報知して改良土搬出を手動停止させるように促したり、または自動的に改良土搬出を停止させるので、ダンプトラックの積載重量を精度良く管理できる。このため、積込み後に積載重量の測定の必要がないので、積込作業が能率良く行なえる。また、ダンプトラック等の運搬車両の最大積載重量限度まで積み込み可能となるので、運搬効率が良くなり、運搬コストを低減できる。
【0025】
また、従来、搬出コンベヤの先端部に装着したレベルセンサ(光や超音波の反射波で高さ検出するもの)によって、搬出コンベヤから搬出された改良土が積み上がったときのその山の高さ(レベル)を検出し、このレベルに基づき改良土の搬出量を検出するものがあったが、これに比べて、埃や振動等による誤動作がなく、さらに搬出コンベヤの先端部にセンサが装着してあることによるセンサと外部障害物との干渉による破損も発生しなくなる。
【0026】
目標処理量を所定回数に分割してその分割した処理量に実処理量積算値が達したときに警報等で土質改良装置のオペレータに報知するようにし、このとき分割する警報回数nを設定可能としたので、運搬車両のベッセルの大きさや形状に応じて上記警報回数nを設定することにより、報知手段からの途中の報知の度に運搬車両の積込位置を順次変えて、目標処理量を分割してベッセルに積み込むことができる。したがって、積込後のベッセル上の改良土の均し作業の手間を最小限にできて積込作業の能率向上ができると共に、ベッセルに略均一に万遍無く積み込めるので、ダンプトラックの最大積載重量まで確実に積み込むことができる。
【0027】
また、途中の分割処理量に達したとき、またはダンプトラック等の運搬車両の最大積載量(重量または体積)に達したときに、報知手段22で運搬車両の運転手にも報知するようにしたため、運転手は運転席から離れなくてもこれを容易に知ることができ、報知に従ってすぐに運搬車両を次の積込位置へ移動させる、または運搬目的地に向けて出発できるので、積込作業を短時間で終了でき、作業能率を向上できる。
【0028】
次に、図7〜図13により第2実施形態を説明する。
図7は、第2実施形態に係る改良材ホッパ取付部の正面図であり、図1のX視図である。本実施形態の土質改良装置1の構成は、前記図1に示したものに対して、さらに図7に示すように、改良材ホッパ6の下部には改良材添加重量を測定するロードセル11が設けられており、改良材ホッパ6はロードセル11を介して基台3上に搭載されている。このロードセル11は、改良材ホッパ6及び改良材フィーダ6bの重量と該改良材ホッパ6及び改良材フィーダ6b内の改良材の重量とを測定している。
【0029】
図8は、第2実施形態に係る制御装置の構成ブロック図であり、ここでは図2に示す第1実施形態と異なる構成のみを説明する。
前記ロードセル11により所定時間毎に測定した重量値は、制御器10に入力される。
制御器10は、この測定した重量値及び前記コンベヤスケール12が所定時間毎に測定した改良土重量値をそれぞれ入力し、これらの入力データに基づき後述の所定の演算処理を行ない、改良材フィーダ6bの回転数及び原料土フィーダ8の搬送速度を制御する。また、このときの演算により求めた改良土の実処理量積算値が前記記憶した目標処理量に達したかの比較結果に基づいて、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6b及び搬出コンベヤ9の起動、停止を制御し、また報知手段22に報知指令を出力している。
なお、本例では、原料土フィーダ8の搬送速度及び改良材フィーダ6bの回転数の制御を行う場合について説明するが、いずれか一方のみの制御でもよい。
【0030】
また、データ入力のための操作部18を備えており、オペレータの操作によって操作部18から後述のような作業量(単位時間当りの原料土処理量)目標値、原料土比重、添加率(原料土処理重量に対する改良材添加重量の比)、原料土の含水比(単位重量の原料土に含まれる水の重量)、及び改良材比重(改良材比重の初期値)などの値が入力され、作業開始前に予め制御器10に設定される。
【0031】
次に、図9に示す制御機能ブロック図に基づき、制御器10の演算処理手順を説明する。なお、図9で、各機能を表すブロック内にはオペレータにより設定されるデータ、演算により求められるそれぞれのデータ名、またはその機能等を記載している。
【0032】
オペレータは、予め原料土重量Wj、原料土密度q、重量添加率Vj、含水比j、原料土体積修正係数Kw、改良材比重C及び改良材比重修正係数Kvを制御器10に設定しておく。ここで、原料土重量Wjは目標作業量の時間当りの原料土重量Wj(単位:例えばt/H)であり、原料土密度qは単位体積当りの原料土重量(単位:例えばt/m)を表し、重量添加率Vjは単位重量の原料土に対する改良材の重量添加割合(単位:例えば%)を表し、また含水比jは単位重量の原料土内の水分の重量比(単位:例えば%)を表している。また、原料土体積修正係数Kwは、詳細は後述するように使用原料土重量の実績(実測値に略近い)と計算値とのずれに応じて目標作業量の原料土体積を修正するための係数で、その初期値は通常1に設定される。さらにまた、改良材比重Cは単位体積当りの改良材の重量(単位:例えばt/m)であり、改良材比重修正係数Kvは、目標改良材添加体積を演算するために用いる前記改良材比重Cを、改良材添加重量の実測値と計算値とのずれに応じて修正するための係数で、その初期値は通常1に設定される。
【0033】
制御器10は制御開始時に、まず、原料土体積演算部27で、前記設定された原料土重量Wj及び原料土密度qに基づき、目標作業量として、時間当り処理する原料土体積WT(単位:例えばm/H)を数式「WT=Wj/q」により求める。
【0034】
そして、制御時は、まず理論原料土体積演算部28で、この時間当り処理する原料土体積WTと、前記設定された原料土体積修正係数Kwとに基づき、時間当り処理する理論原料土体積W0を数式「W0=WT/Kw」によって求める。
次に、原料土フィーダ目標速度演算部29で、前記求めた時間当りの理論原料土体積W0を満たす原料土フィーダ8の目標速度を演算し、これを速度指令Caとして出力する。そして、原料土フィーダ速度制御部30は、この速度指令Caと、原料土フィーダ8の速度センサ16からの速度フィードバック信号との偏差値に応じて前記流量制御弁13の第1制御弁13aの流量を制御し、原料土フィーダ8の駆動油圧モータ14の回転数を制御する。
【0035】
また、制御器10は制御開始時に、まず改良材添加重量比演算部32で、前記設定された原料土密度q、重量添加率Vj及び含水比jに基づき、単位体積当りの原料土から水分を除いた真の原料土に対する改良材の添加重量比V(単位:例えばkg/m)を、数式「V=q×Vj×(1−j)」によって求める。
【0036】
そして、制御時は、まず理論改良材添加体積比演算部34で、前記求めた真の原料土に対する改良材の添加重量比Vと、前記設定された改良材比重修正係数Kvによって修正された改良材比重Cn(=Cn-1×Kv、但しnは所定サーボ演算周期時間毎の演算回数を表す)に基づき、原料土に対する改良材添加体積を表す理論改良材添加体積比VL (単位:例えばリットル/m)を数式「VL =V/Cn」によって演算する。次に、改良材添加速度演算部35で、この求めた理論改良材添加体積比VL と、前記求めた時間当り処理する原料土体積Wとに基づき、時間当りに要する改良材添加速度Q(単位:例えばリットル/H)を数式「Q=W×VL 」によって演算し、これを改良材添加速度目標値として出力する。
【0037】
次に、改良材フィーダ目標速度演算部36で、上記改良材添加速度Qを満たす改良材フィーダ6bの駆動油圧モータ15の速度を求め、これを速度指令Cbとして出力する。なお、この速度指令Cbは、改良材フィーダ6bの駆動油圧モータ15の回転速度と改良材添加量との関係を表す関係式又はデータテーブルに基づいて求められる。そして、改良材フィーダ速度制御部37で、この求めた速度指令Cbと、改良材フィーダ6bの速度センサ17からの速度フィードバック信号との偏差値に応じて前記流量制御弁13の第2制御弁13bの流量を制御し、改良材フィーダ6bの駆動油圧モータ15の回転数を制御する。
【0038】
さらに、積分器39で、速度センサ17からの速度フィードバック信号に基づく改良材フィーダ6bの速度の積分値S1を演算する。
次に、改良材添加重量積算値演算部40で、この積算値S1と、前記改良材比重Cnとから、前記駆動油圧モータ15の回転速度と改良材添加量との関係に基づき、改良材添加重量の積算計算値Vsを数式「Vs=S1×Cn」によって求める。この改良材添加重量の積算計算値Vsは、図示しない表示器に表示される。
【0039】
次に、積分器31で速度センサ16からの速度フィードバック信号に基づく原料土フィーダの積分値S2を演算する。そして、原料土体積積算値演算部42で、この積算値S2と前記原料土体積修正係数Kwとから、原料土体積積算値Waを数式「Wa=S2×Kw」によって求める。
【0040】
そして、第1原料土重量積算値演算部43で、この求めた原料土体積積算計算値Waと前記原料土密度qとに基づき、第1原料土重量積算値Wwを数式「Ww=Wa×q」によって演算する。
【0041】
また一方、搬出コンベヤ9に設けられたコンベヤスケール12により測定された改良土重量値を、改良土測定重量積算値演算部45で作業開始時から積分して改良土測定重量積算値を求める。そして、次に、第2原料土重量積算値演算部47で、この求めた改良土測定重量積算値から前記演算した改良材添加重量積算計算値Vsを差し引いた原料土重量の積算値を第2原料土重量積算計算値Wsとして求める。
【0042】
さらに、原料土重量補正率演算部48で、この求めた第2原料土重量積算計算値Wsと、前記求めた第1原料土重量積算値Wwとの比Mを求める。
次に、原料土体積修正係数演算部25で、この求めた比Mを新たな原料土体積修正係数Kwとして更新する。
これにより、原料土の供給重量が、設定された原料土重量Wjと等しくなるように制御する。
【0043】
また、実測改良材添加重量積算値演算部46は、ロードセル11で測定した重量値から実測改良材添加重量積算値Vaを演算する。すなわち、所定時間毎の重量測定値と前回測定値との差がその間の改良材添加重量であり、この添加重量の積算値を求めている。
次に、改良材比重補正率演算部49で、この求めた実測改良材添加重量積算値Vaと、前記求めた改良材添加重量積算計算値Vsとの比Pを求める。そして、改良材比重修正係数演算部26で、この求めた比Pを新たな改良材比重修正係数Kvとして更新する。
【0044】
本実施形態の目標処理量設定手段21は、バッチ処理の目標処理量Wと、バッチ処理途中で報知するための処理量Wmとを設定するものである。ただし、0<Wm<Wで、引数mは正の整数であり、Wk<Wk+1 ;k=1〜(n−1)の整数で、nはWmの設定個数とする。すなわち、処理量Wmの各設定値は、バッチ処理途中で報知するための判定閾値である。
【0045】
本実施形態の実処理量積算手段52は、前記改良材添加重量積算値演算部40で求めた改良材添加重量積算計算値Vsと、前記第1原料土重量積算値演算部43で求めた第1原料土重量積算値Wwとを加算して、バッチ処理開始時より積算した改良土実処理量の積算値ΣWiを求める。
そして、処理量比較手段53は、制御が進むに伴って上記で求めた改良土実処理量積算値ΣWiと前記途中報知処理量Wmとを順次比較してゆき、実処理量積算値ΣWiが処理量Wmに達したかをチェックする。そして、処理量Wmに達したとき、報知指令を報知手段22に出力する。また、前記目標処理量Wに達したとき、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6b及び搬出コンベヤ9を停止させ、改良土の搬出を停止させる。
【0046】
以上の処理を繰り返すことにより、改良材添加重量の実測値と計算値(制御値)とのずれの大きさに応じて、制御演算時に用いる改良材比重の大きさを補正することができ、また改良土重量の実測値と改良材添加重量の実測値との差から求めた原料土重量の実測値と計算値(制御値)とのずれの大きさに応じて、制御演算時に用いる原料土体積すなわち制御作業量目標値の大きさを適正に補正することができる。このため、改良材比重の設定値が実際値と異なっていても、適正値に補正され、これに基づいて改良材添加量及び原料土供給量が補正されて制御されるので、図11に示すように改良材添加重量すなわち改良材重量実測値の減少カーブが目標に略等しくなるように制御される。この結果、混合比精度が良い改良土を製作できる。
【0047】
ここで、実測改良材添加重量積算値演算部46での演算処理方法について図11〜図13により詳細に説明する。図11は、ロードセル11で測定した重量値の経過時間に対する変化を示している。
ロードセル11で測定した重量値は改良材ホッパ6と改良材フィーダ6b及びその中に貯溜されている改良材の合計重量を示しており、土質改良作業で改良材が添加されるに従ってその添加量に応じた傾斜角度で減少する。所定のサーボ演算周期時間Δtの間隔を有する時刻t1,t2の時に読み込まれたロードセル11の測定値の差値が、前回演算処理時から今回演算処理時までの間の改良材添加重量ΔVに相当する。そして、この改良材添加重量ΔVの積算値を実測改良材添加重量積算値Vaとする。
【0048】
一方、改良材ホッパ6内の貯溜改良材量が減少すると、作業員は新たな改良材袋から改良材ホッパ6内に投入するので、重量測定値は図12に示すようにステップ状に増加する。また、作業員が改良材ホッパ6回りの監視やメンテナンス等を行なう場合には改良材ホッパ6部に昇降して作業することがあり、この場合にも図13に示すようにステップ状の重量測定値の増減が起こる。また、自走式土質改良装置の場合、走行しながら改良作業を行っている時に車体の振動に伴って重量測定値が変動することもある。このような重量測定値の急激な増減は、前述の実測改良材添加重量積算値Vaの演算処理においては誤差要因(ノイズ)となるので、この影響を除去するために以下の処理が成される。
【0049】
(誤差要因の発生判定)
下記の少なくともいずれかの場合に、誤差要因の発生と判定される。
(1)重量測定値がこれまでの減少傾向による予測ラインから所定値以上大きく外れたとき
(2)重量測定値が所定値以上の傾斜角で急激に変化したとき
【0050】
(誤差要因の除去処理)
誤差要因の発生と判定したら、次のような処理が行なわれる。
(1)その時の急激な変化分の測定値は無視し、前述の原料土体積修正係数Kw及び改良材比重修正係数Kvの更新による補正演算を中止し、それまでの係数を用いて制御演算処理を行う。補正演算の中止の間は、チャイム等を鳴らしたり、警告ランプ等を点灯したり、警告メッセージを表示したりなど、オペレータに対して注意を促すようにする。
(2)誤差要因の発生後、重量測定値の急激な変化が安定したら、上記補正演算中止処理を自動的に解除し、測定値に基づく改良材添加重量及び実測改良材添加重量積算値Vaの演算を行ない、これによる上記各係数の更新、及びこの更新による補正演算を再開する。
なお、補正演算中止処理の解除方法としては上記に限らず、例えば、図示しない解除スイッチ等を設けてオペレータが改良材投入の完了後やメンテナンスで改良材ホッパ6部から降りた後にこの解除スイッチ等を手動で操作したとき、または所定時間経過後に自動的に、解除するようにしても構わない。
【0051】
このようにして、改良材重量の測定値に外乱が生じても、この外乱の影響を除去するように演算処理しているので、正確に改良材重量を測定でき、精度の良い混合比の改良土を製作できる。
また、エア圧送によって改良材を投入する場合の比重の変化や、改良材ホッパの上部と下部での比重の変化等があっても、正確に改良材の供給重量を管理できる。
【0052】
次に、第2実施形態での改良土実処理量の監視に係る制御手順を、図10に示すフローチャートにより説明する。なお、前述の図4のフローチャートでの処理と同じ処理内容のステップには同一符号を付し、ここでは、簡単に説明する。
まず、ステップS21では、予め目標処理量W及び途中での報知処理量Wmを設定しておく。ただし、報知処理量Wmの設定個数をnとする。(目標処理量設定手段21)そして、ステップS22で、引数mの初期値を1にセットする。(処理量比較手段53)
【0053】
次に、実作業での制御時には、ステップS4で、土質改良作業を行い、製作した改良土を搬出コンベヤ9で搬出してダンプトラックに積み込み(処理量比較手段53、各駆動部13a,13b,23)、そしてステップS23で、この間の原料土重量積算値Ww及び改良材添加重量積算値Vsを演算により求める。(第1原料土重量積算値演算部43、改良材添加重量積算値演算部40)さらに、ステップS6で、この求めた各積算値の加算により改良土実処理量の積算値ΣWiを演算する。(実処理量積算手段52)
【0054】
次に、ステップS24で報知処理量Wmが設定されているかチェックし、設定されていないとき、すなわち設定値が無いときには途中での報知は無いのでステップS12へ処理を移行し、報知処理量Wmが設定されているときは、ステップS8でm=n+1かをチェックする。そして、m=n+1のときには、ステップS12へ処理を移行し、m≠n+1のときには、ステップS25で前記積算値ΣWiが報知処理量Wmに達したかをチェックする。積算値ΣWiが報知処理量Wmに達していないときには、ステップS4へ戻って処理を繰り返し、積算値ΣWiが報知処理量Wmに達したときには、ステップS10で、土質改良装置のオペレータおよびダンプトラックの運転手へ、報知手段22によりm回目の報知処理量Wmに達したことを報知する。ダンプトラックの運転手は、これを受けて前述と同様にダンプトラックを所定距離前進させ、次の積込位置に搬出コンベヤ9から搬出される改良土を積み込む。なお、このとき、土質改良装置のオペレータは改良土の搬出を手動で停止させてもよいし、または継続させてもよい。次に、ステップS11で、引数mを1だけ増加して報知処理量Wmのレベルを上げ、ステップS4へ戻る。(処理量比較手段53)
【0055】
ステップS12では、前記実処理量積算値ΣWiが目標処理量Wに達したかチェックし、達してないときにはステップS4に戻る。そして、達しているときには、土質改良装置のオペレータおよびダンプトラックの運転手へ、報知手段22により目標処理量Wに達したことを報知すると共に、原料土フィーダ8、改良材フィーダ6bおよび搬出コンベヤ9を自動停止して、改良土の搬出を停止させる。(処理量比較手段53)なお、このとき、土質改良装置のオペレータが、改良土の搬出を手動停止するようにしてもよい。
【0056】
なお、上記実施形態では、改良土実処理量の積算値を、演算して求めた原料土重量積算値と改良材添加重量積算値との加算により求めたが、演算により改良土実処理量の積算値を求める方法はこれに限定されず、等価的に求めることができる方法であればよい。
【0057】
また、改良材重量の測定手段にロードセルを用いた例で説明したが、これに限定されず、例えば歪ゲージ、又はコンベヤスケール等を用いてもよい。
また、自走式土質改良装置としてクローラ式走行装置を有する例で説明したが、車輪式であってもよい。
【0058】
さらに、実施形態では、改良材重量の実測値と演算値(制御値)とのずれ量に基づいて、このずれ量が小さくなるように改良材添加量の制御量を補正しているが、これに限らず、目標の混合比を満たすように改良材重量の前記実測値に応じた原料土供給重量とする制御を行なっても構わないことは勿論である。
また、改良材の添加重量を測定し、この測定値と改良材添加重量の計算値(制御値)とのずれ量に基づいて、このずれ量が小さくなるように改良材添加の制御量又は原料土供給制御量を補正するための演算方法は、上記に限定するものではない。例えば、改良材添加重量積算値Vsと改良材添加重量比Vとに基づき、前記原料土体積積算値Waを求めるようにしてもよい。
【0059】
第2実施形態によると、演算して求めた原料土重量積算値と改良材添加重量積算値との加算により改良土実処理量の積算値を求め、この積算値が予め設定した目標処理量に達したときに報知するので、第1実施形態と同様の効果が得られ、運搬車両への改良土積込作業の能率向上、運搬効率向上、および運搬コスト低減ができる。このとき、改良材の添加重量の実測値と上記演算値との差異に応じて、上記演算に用いる改良材比重を補正しているため、上記演算により求めた改良土実処理量の積算値の精度が良く、改良土運搬量を精度良く管理できる。
【0060】
また、積込完了までの途中で報知する処理量レベルをそれぞれ設定可能としたので、積込む対象のダンプトラック等運搬車両の最大積載重量、ベッセルの大きさや形状、積込位置等に応じて前記報知処理量レベルをそれぞれ設定し、積込位置を変更すべき時に適切に報知できるから、積込後のベッセル上の改良土の均し作業の手間を最小限にできて積込作業の能率向上ができると共に、ベッセルに略均一に万遍無く積み込めるので、ダンプトラックの最大積載重量まで確実に積み込むことができる。
さらに、ダンプトラック等の運転手にこのときの積込位置変更時点や、積込完了時点を報知するので、運転手は運転席から離れなくても容易にこれを知り、報知に従って運搬車両を移動できるから、作業性が良い。
その他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0061】
次に、図14により第3実施形態を説明する。図14は、第3実施形態に係る制御装置の構成ブロック図である。図2に示した第1実施形態の構成と異なる構成を説明する。
本実施形態は、演算により実処理体積及び実処理重量を求め、この求めた結果に基づいて途中警報を出力する方法である。
制御装置は操作部18aを備えており、この操作部18aから上記実処理体積及び実処理重量を求めるための以下のような制御定数を入力可能となっている。制御定数としては、原料土フィーダ8のすり切り高さh、原料土フィーダ8の幅A、原料土比重α等があり、これらは予め操作部18aで設定されて制御器10内に記憶されている。なお、原料土フィーダ8のすり切り高さhは、原料土フィーダ8の原料土搬出口の上部に設けたかき出しロータ5a(図1参照)によって擦り切られた搬出原料土の高さを表しており、原料土フィーダ8の幅Aは、原料土フィーダ8の搬送方向に対して左右方向幅を表している。
【0062】
実作業時に、制御器10は、原料土フィーダ8の速度センサ16から入力した原料土フィーダ速度Vfと、前記記憶している原料土フィーダ8のすり切り高さhおよび幅Aとに基づき、単位時間時間当りの実処理体積を数式「実処理体積=h×A×Vf」により演算して求める。そして、実処理重量積算値ΣWを、数式「実処理重量積算値ΣW=Σ(実処理体積×原料土比重α)」により求める。次に、以下第1実施形態と同様にして、この求めた実処理重量積算値ΣWと、前記m回目の累積処理量閾値Zmとを順次比較してゆき、実処理重量積算値ΣWが累積処理量閾値Zmに達したかをチェックし、累積処理量閾値Zmに達したとき、m回目の報知を行う。なお、本例での累積処理量閾値Zmとしては、混合比を考慮した改良材の累積重量分を差し引いた値を設定している。
【0063】
本実施形態によると、原料土重量または改良土重量の測定に、コンベヤスケールを用いることなく、所定の演算により求めているので、コンベヤスケールが不要となり、構成が簡単で、製造コストを安くできる。また、演算処理が非常に簡単になり、処理時間がかからない。
なお、改良材の単位時間当りの実処理体積および実処理重量を改良材フィーダ6bの回転速度から演算により求め、この改良材の実処理重量積算値と、上記で求めた原料土実処理重量積算値との加算から改良土の実処理重量積算値を求め、これとm回目の累積処理量閾値Zmとの比較を行なうようにしてもよい。
【0064】
以上説明したように、本発明によると、以下の効果を奏する。
土質改良装置において、改良土を運搬する運搬車両の最大積載重量または最大積載容量に応じて、予め目標処理量(重量または体積)を設定しておき、実作業時に改良土の実処理量(重量または体積)を測定または演算により求め、この求めた実処理量が前記目標処理量に達したときに報知するようにしたため、運搬車両の積載重量を精度良く管理することができ、従って、改良土の運搬車両への積込後に運搬車両の積載重量を測定する必要がなくなり、積込作業の能率を向上できると共に、運搬効率向上および運搬コスト低減ができる。また、搬出コンベヤの先端部に装着する処理量レベルセンサが不要となるので、埃等による誤動作がなく、センサ破損もなく、実処理量検出の信頼性を向上できる。
【0065】
さらに、目標処理量までの途中の報知処理量または報知回数を設定し、これに基づき、前記実処理量が所定の報知処理量に達したときに報知するようにしたため、目標処理量を分割してベッセルに積み込むことが精度良くできる。したがって、積込後のベッセル上の改良土の均し作業の手間を最小限にできて積込作業の能率向上ができると共に、ベッセルに略均一に万遍無く積み込めるので、ダンプトラックの最大積載重量まで確実に積み込むことができる。
また、途中の報知処理量に達したとき、または運搬車両の最大積載量(重量または体積)に達したときに、運搬車両の運転手にも報知するようにしたため、運転手は運転席から離れなくてもこれを容易に知ることができ、報知に従って作業することにより積込作業の能率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自走式土質改良装置の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る制御装置の構成ブロック図である。
【図3】第1実施形態の制御機能ブロック図である。
【図4】第1実施形態の制御フローチャートである。
【図5】本発明に係る分割積込時の運搬車両移動説明図である。
【図6】本発明に係る分割積込時の運搬車両の積込位置説明図である。
【図7】第2実施形態に係る改良材ホッパ取付部の正面図である。
【図8】第2実施形態に係る制御装置の構成ブロック図である。
【図9】第2実施形態の制御機能ブロック図である。
【図10】第2実施形態の制御フローチャートである。
【図11】ロードセルで測定した重量値の経過時間に対する変化図である。
【図12】改良材投入時の重量測定値の変化図である。
【図13】改良材ホッパ部に人が昇降した場合の重量測定値の変化図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る制御装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1…自走式土質改良装置、2…下部走行体、3…基台、5…原料土ホッパ、6…改良材ホッパ、6a…改良材シュータ、6b…改良材フィーダ、7…混合機、8…原料土フィーダ、9…搬出コンベヤ、10…制御器、11…ロードセル、12…コンベヤスケール(実処理量検出手段)、13,13a,13b…流量制御弁、14,15…駆動油圧モータ、16,17…速度センサ、18,18a…操作部、21…目標処理量設定手段、22…報知手段、23…切換弁、24…駆動油圧モータ、25…原料土体積修正係数演算部、26…改良材比重修正係数演算部、27…原料土体積演算部、28…理論原料土体積演算部、29…原料土フィーダ目標速度演算部、30…原料土フィーダ速度制御部、32…改良材添加重量比演算部、34…理論改良材添加体積比演算部、35…改良材添加速度演算部、36…改良材フィーダ目標速度演算部、37…改良材フィーダ速度制御部、39…積分器、40…改良材添加重量積算値演算部、41…、42…原料土体積積算値演算部、43…第1原料土重量積算値演算部、44…、45…改良土測定重量積算値演算部、46…実測改良材添加重量積算値演算部、47…第2原料土重量積算値演算部、48…原料土重量補正率演算部、49…改良材比重補正率演算部、51…閾値演算手段、52…実処理量積算手段、53…処理量比較手段(制御部)、60…ダンプトラック。

Claims (3)

  1. 土質改良装置において、
    改良土の目標処理重量又は目標処理体積である目標処理量(W)
    、及び該目標処理量を1台の運搬車両に分割して排出するときの該目標処理量の積込完了までに前記運搬車両に移動の要求を報知する回数である途中報知回数(n) を設定する目標処理量設定手段(21)と、
    改良土の実処理重量または実処理体積を測定または算出により求める実処理量検出手段(12)と、
    予め、前記設定した改良土の目標処理量(W) 、及び途中報知回数(n)
    を記憶し、前記記憶した目標処理量(W) 及び途中報知回数(n) に基づき、排出をm回目に途中停止する累積処理量閾値(Zm)を式「Zm=W×m/(n+1)」により演算し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記累積処理量閾値(Zm)に達したとき、報知指令を出力し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記目標処理量(W)に達したとき、改良土の搬出を停止させる指令を出力する制御部(53)とを備えた
    ことを特徴とする土質改良装置。
  2. 土質改良装置において、
    改良土の目標処理重量又は目標処理体積である目標処理量、及び該目標処理量を1台の運搬車両に分割して排出するときの該目標処理量の積込完了までに前記運搬車両に移動の要求を途中報知する報知処理量(Wm)を設定する目標処理量設定手段(21)と、
    改良土の実処理重量または実処理体積を測定または算出により求める実処理量検出手段(12)と、
    予め、前記設定した改良土の目標処理量、及び報知処理量(Wm)を記憶し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記報知処理量(Wm)に達したとき、報知指令を出力し、前記求めた改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記目標処理量に達したとき、改良土の搬出を停止させる指令を出力する制御部(53)とを備えた
    ことを特徴とする土質改良装置。
  3. 前記制御部(53)が、改良土の実処理重量または実処理体積の積算値が前記累積処理量閾値(Zm)または前記報知処理量(Wm)、及び目標処理量に達したとき、改良土積込車両の運転手に報知する報知手段(22)を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の土質改良装置。
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