JP4015924B2 - 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物 - Google Patents

皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4015924B2
JP4015924B2 JP2002323622A JP2002323622A JP4015924B2 JP 4015924 B2 JP4015924 B2 JP 4015924B2 JP 2002323622 A JP2002323622 A JP 2002323622A JP 2002323622 A JP2002323622 A JP 2002323622A JP 4015924 B2 JP4015924 B2 JP 4015924B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
hair
cleaning composition
group
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002323622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004155723A (ja
Inventor
哲也 宮島
宗尚 奥津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002323622A priority Critical patent/JP4015924B2/ja
Publication of JP2004155723A publication Critical patent/JP2004155723A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4015924B2 publication Critical patent/JP4015924B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗浄時の泡立ちの速さ、起泡性及び濯ぎ時の感触に優れる皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
石鹸、シャンプー、洗顔料、全身洗浄料、食器用洗剤、衣類用洗剤等の洗浄剤において、洗浄成分としてアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤が用いられており、これらは目的に応じて選ばれ、時には組み合わせて用いられる。
例えば、全自動食器洗浄機や衣類用の洗剤は、泡が立たないことが求められるため、起泡性の低い非イオン界面活性剤が主に用いられる(例えば、特許文献1参照)が、シャンプーや全身洗浄料では、髪のすべりや洗浄感を考慮し、逆に汚れが多い状態でも泡立ちの良いことが求められるため、主に起泡性に優れるアニオン界面活性剤が用いられている。また、殺菌用手洗い剤などには、殺菌成分としてカチオン界面活性剤が配合されているが、カチオン界面活性剤はほとんど泡が立たないため、非イオン界面活性剤やアニオン界面活性剤が併用されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
これらの中で泡が立つ必要がある洗浄剤には、その泡性能を向上させる目的で両性界面活性剤、長鎖脂肪酸アルカノールアミド化合物等が上記界面活性剤に組み合わせて用いられている(例えば、特許文献3参照)が、起泡性の点でその効果はいまだ満足できるものではなかった。また、毛髪を洗浄するシャンプー等では、洗浄性とともに、泡立て時及びすすぎ時のコンディショニング性能も重要な要素であるが、増泡効果や洗浄効果が増すほど、泡立て時、すすぎ時に髪がからんだりきしんでしまう傾向があるため、これらの性能を両立する洗浄剤が望まれていた。
【0004】
一方、グリセリルエーテルは、そのアルキル基の長さや形状(分岐鎖、直鎖)の違い、グリセリン基の数やアルキル基の数によって様々な性質を示し、乳化分散性を有する洗浄剤等として優れた非イオン界面活性剤である(例えば、特許文献4、5、6参照)。しかし従来洗浄剤組成物の成分として知られているグリセリルエーテルは、いずれも洗浄時の起泡性と、すすぎ時の感触との両方を満足するものではなかった
【0005】
【特許文献1】
特開2002−12890号公報
【特許文献2】
特開平7−53995号公報
【特許文献3】
特開平11−209248号公報
【特許文献4】
特開昭57−118505号公報
【特許文献5】
特開昭57−133200号公報
【特許文献6】
特開2001−213762号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、洗浄時の起泡性とすすぎ時の感触とを両立した皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、分岐基としてメチル基を持つ分岐グリセリルエーテルを含有する界面活性剤組成物を用いた洗浄剤が、洗浄時において優れた起泡性を示し、かつすすぎ時の感触に優れており、好適に使用できるものであることを見出した。
すなわち本発明は、一般式(1):
【0008】
【化3】
Figure 0004015924
【0009】
(式中、Rは平均メチル分岐基数が1.1〜4.0であるメチル分岐基を有する総炭素数7〜10の分岐アルキル基を示す)で表されるグリセリルエーテルの1種又は2種以上を含有する皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物(但し、プロペンの三量体からオキソ反応で得られるデシルアルコール異性体混合物を原料としたデシルグリセリルエーテル異性体混合物を含有する皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物を除く)。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するグリセリルエーテルの一形態は、一般式(1)で表されるグリセリルエーテルにおいて、分岐炭化水素基であるR1の分岐基の数が1〜4であり、分岐基の少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%がメチル基であるグリセリルエーテルである。
本発明で使用するグリセリルエーテルの他の形態は、一般式(1)で表されるグリセリルエーテルにおいて、R1の分岐基がすべてメチル基であるグリセリルエーテル化合物である。
本発明で使用するグリセリルエーテルの更に別の形態は、一般式(1)で表されるグリセリルエーテルにおいて、R1の分岐基がメチル基とその他の1種又は2種以上の炭化水素基、好ましくは炭素数2〜4のアルキル基、からなるグリセリルエーテル化合物である。
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物は、一般式(1)で示される2種以上の分岐グリセリルエーテル化合物の混合物を含有することができる。洗浄剤組成物が一般式(1)の2種以上の分岐グリセリルエーテル化合物の混合物を含有する場合、それぞれの分岐グリセリルエーテル化合物の割合は、泡立て時、すすぎ時のコンディショニング性の点から、それぞれが80%以下であることが好ましく、50%以下であることが更に好ましい。
【0011】
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物は、更に一般式(2):
【0012】
【化4】
Figure 0004015924
【0013】
(式中、R2は炭素数6〜14の直鎖の飽和炭化水素基を示す)で表されるグリセリルエーテルを含有してもよい。皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物が一般式(2)の直鎖グリセリルエーテルを含む場合、起泡性の点から、直鎖グリセリルエーテルの割合はグリセリルエーテル混合物全体の10%未満であることが好ましい。
【0014】
一般式(1)中のR1としての総炭素数7〜14の分岐の飽和炭化水素基としては、特に総炭素数7〜14の分岐アルキル基が好ましい。総炭素数7〜14の分岐アルキル基としては、それぞれ1〜4個のメチル分岐基を有するヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられ、平均のメチル分岐基数は1より大きいことが好ましく、1.1〜4.0が更に好ましい。
一般式(2)中のR2としての炭素数6〜14の直鎖の飽和炭化水素基としては、更に炭素数6〜14の直鎖アルキル基が好ましく、特に炭素数8〜12の直鎖アルキル基が好ましい。
【0015】
本発明で使用するグリセリルエーテルは、アルコール及びエピクロロヒドリン等のエピハロヒドリンを原料としてグリシジルエーテルを合成し、加水分解する方法、アルコールとグリセリンを酸触媒により直接反応させる方法、アルコールとグリシドールを酸又は塩基性触媒を用いて反応させる方法など、公知の方法により合成することができるが、アルコールとエピハロヒドリンを原料とする方法が好ましい。
【0016】
グリシジルエーテルの原料アルコールとしては、メチル分岐を有する総炭素数7から14の分岐鎖の飽和アルコールを使用することが望ましい。更には分岐アルコールの混合物、更に炭素数7から14の直鎖アルコールと前述の分岐アルコールの混合物であれば全て使い得るが、直鎖アルコールを含む場合、起泡性の点から、得られるグリセリルエーテル中の直鎖グリセリルエーテルの含有量が10%未満になるような原料アルコール組成であることが好ましい。また分岐アルコール混合物中の各アルコールの組成は、泡立て時、すすぎ時のコンディショニング性の点から、各アルコールが80%以下であることが好ましく、50%以下であることが更に好ましい。
【0017】
エピハロヒドリンとしては、原料の入手及びコストの点から、エピクロロヒドリンが好ましい。
【0018】
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物における、一般式(1)の分岐グリセリルエーテル又は分岐グリセリルエーテル混合物の含有量は、洗浄時の起泡性と泡立て時・濯ぎ時のコンディショニング性との両立の観点よリ、洗浄剤組成物の0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
【0019】
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物には、上記の分岐グリセリルエーテル又はその混合物と共に、通常の洗浄剤に用いられるアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びカチオン界面活性剤のような各種界面活性剤を併用することができる。
【0020】
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、スルホサクシネート系界面活性剤、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、グリセライド硫酸塩、アミドエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルリン酸エステル塩、グリセライドリン酸エステル塩、アミノ酸系界面活性剤、脂肪酸塩、アシル化サルコシン塩、ポリオキシアルキレン(ヒドロキシ)アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドカルボン酸、アミドエーテルカルボン酸塩、アルキル(ヒドロキシ)エーテルカルボン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アシル化イセチオン酸塩、タウレート系界面活性剤等が挙げられる。
【0021】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル系、モノグリセライド系、ソルビタン脂肪酸エステル系、長鎖脂肪酸アルカノールアミド系等の界面活性剤が挙げられる。
【0022】
両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン系、アミド酢酸ベタイン系、スルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、イミダゾリウムベタイン系、アミノ酸系、アミドアミン系、ホスホベタイン系、アルキルアミンオキシド、アミドアミンオキシド等の界面活性剤が挙げられる。
【0023】
カチオン界面活性剤としては、例えば次の一般式(3)又は(4)で表される第四級アンモニウム塩等が挙げられる:
【0024】
【化5】
Figure 0004015924
【0025】
(式中、R3、R4、R5及びR6のうち、少なくとも1個は、総炭素数8〜28の、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルカノイルアミノ基又はアルケノイルアミノ基が置換していてもよいアルキル基又はアルケニル墓を示し、残余はベンジル基、炭素数1〜5のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示し、Z-はハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示す。)
【0026】
【化6】
Figure 0004015924
【0027】
(式中、R7及びR8のうち、少なくとも一方は総炭素数8〜28の、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルカノイルアミノ基又はアルケノイルアミノ基が置換していてもよいアルキル基又はアルケニル基を示し、他方はベンジル基、炭素数1〜5のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、R9及びR10は炭素数2〜3のアルキレン基を示し、Z-は前記と同じ意味を示し、m及びnは1〜20の整数を示す。)
一般式(3)及び(4)中のZ-としては特に塩化物イオンが好ましい
【0028】
上記の界面活性剤は、目的に応じて1種以上を選択して使用することができる。上記の通常の界面活性剤と本発明の一般式(1)の分岐グリセリルエーテルもしくはその異性体混合物との重量比は、30:1〜1:30、特に20:1〜1:4が好ましい。
【0029】
更に、本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物には、目的に応じて、通常の洗浄剤に用いられる成分を含有させることができる。このような成分としては、防腐剤、殺菌剤、キレート剤、ビタミン剤、抗炎症剤、抗フケ剤、保湿剤(プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、パンチノール等)、コンディショニング成分(高級アルコール、エステル油、カチオン性ポリマー、シリコーン化合物及びその誘導体等)、パール化剤(エチレングリコールジステアリン酸エステル等)、着色剤(染料、顔料等)、粘度調整剤(メチルセルロース、ポリエチレングリコール、エタノール等)、pH調整剤(クエン酸、水酸化カリウム等)、塩類(塩化ナトリウム等)、植物エキス類、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
【0030】
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物は、常法に従って製造でき、例えばヘアシャンプー、全身洗浄料、洗顔料、手洗い剤等の洗浄剤に用いることができる。
【0031】
【実施例】
製造例1:ヘプチルグリセリルエーテル異性体混合物(化合物A)の製造
反応槽に、EXXAL7(EXXON社製;炭素数7のアルコールのメチル分岐位置異性体混合物)547g(4.70mol)と、アルミニウムトリイソプロポキシド8.00g(0.0392mol)、98%硫酸5.49g(0.0549mol)を仕込み、70〜80℃、2.7kPaで減圧脱水を行った.その後槽内を85〜95℃に保ちながら、エピクロロヒドリン363g(3.92mol)を1.5時間で滴下した。90℃で2時間熟成し、20重量%水酸化ナトリウム水溶液941g(4.70mol)を加え、槽内温度100℃で2時間熟成した。その後、攪拌を止め、分層を行い、更に水252gを加えて攪拌後、分層し、下層を除去して、粗ヘプチルグリシジルエーテル758gを得た。
得られた粗ヘプチルグリシジルエーテル706gを槽内温度116〜147℃、槽内圧力2.7kPaで蒸留精製してヘプチルグリシジルエーテル465gを得た。
ヘプチルグリシジルエーテル450g(2.61mol)に、ラウリン酸53.4g(0.261mol)、48%NaOH 10.9g(0.131mol)及び水94.1g(5.22mol)を加え、8.5時間還流攪拌した。ガスクロマトグラフィー(GC)でグリシジルエーテルの消失を確認した後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液(48%NaOH)5.44g(0.0653mol)を加え、1.5時間還流攪拌した。GCでエステル体の消失を確認して反応を終了した。減圧下(26.6kPa)脱水を行い、151〜165℃、1.3kPaで蒸留を行って、無色透明な粘稠液体であるヘプチルグリセリルエーテル異性体混合物403gを得た。純度(GC面積%)98.7%。400MHz 1H−NMR測定(溶媒;CDCl3,内部標準;TMS)より、平均メチル分岐数は1.1であった。総グリセリルエーテルに対して、各グリセリルエーテルの割合が32%(GC面積比)を越えるものはなかった。エピクロロヒドリンからの収率56%。
【0032】
製造例2:ドデシルグリセリルエーテル異性体混合物(化合物B)の製造
反応器にHAGE12(ラポルテ社製;炭素数12のアルキル鎖を有するグリシジルエーテルのアルキル鎖部位の異性体混合物)100.0g(0.413mol)、ラウリン酸8.43g(0.0413mol)、48%NaOH 1.72g(0.0206mol)、水13.60g(0.756mol)を加え、14時間還流攪拌した。48%NaOH 1.72g(0.0206mol)を加えて更に6.5時間還流攪拌した後、減圧下(2.7kPa)脱水を行い、1.33Paで減圧蒸留を行って、ドデシルグリセリルエーテル異性体混合物79.6gを得た〔純度(GC面積)94%〕。400MHz 1H−NMR測定(溶媒;CDCl3,内部標準;TMS)より、平均メチル分岐数は3.0であった。総グリセリルエーテルに対して、各グリセリルエーテルの割合が12%(GC面積比)を越えるものはなかった。HAGE−12からの収率74%。
【0033】
製造例3:デシルグリセリルエーテル異性体混合物(化合物C)の製造
1Lオートクレーブ中に2−メチル−2−エチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン275g(1.9mol)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)152mg(0.5mmol)、トリブチルホスフィン202mg(1.0mmol)及びt−ブトキシカリウム5.0g(0.05mol)を加え、更にイソプレン380g(5.6mol)を一括で導入し、窒素で置換した後、70℃に昇温した。そのまま70℃で16時間攪拌後、室温まで放冷し、未反応のイソプレン及び副生したジメチルオクタトリエンを減圧下で除き、更に水洗して、470gの2−メチル−2−エチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソランの(ジメチルオクタジエニル)エーテル化物を赤黄色の透明オイルとして得た。得られた(ジメチルオクタジエニル)エーテル化物300g及び5%Pd−シリカアルミナ(NEケムキャット社製)10gを500mLオートクレーブに加え、1〜5MPaの圧力の水素雰囲気下、25〜70℃で12時間攪拌した。反応終了後、触媒をろ過により除去し、300gの2−メチル−2−エチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソランの(ジメチルオクチル)エーテル化物を淡黄色透明オイルとして得た。得られた(ジメチルオクチル)エーテル化物300g(1.2mol)、水1000g及び硫酸1gを2L四つ口フラスコに入れ、50℃、200mmHgの減圧下、12時間加水分解を行った。反応終了後、更に等量の温水で水洗し、255gのモノ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルを淡黄色透明オイルとして得た。この生成モノ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルは、(3,7−ジメチル−1−オクチル)グリセリルエーテル、(3,6−ジメチル−1−オクチル)グリセリルエーテル等のメチル基の位置が異なる異性体の混合物として得られ、(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルとしての純度はGC分析より96%であった。400MHz 1H−NMR測定(溶媒;CDCl3,内部標準;TMS)より、平均メチル分岐数は2.1であった。
【0034】
製造例4:3,7−ジメチルオクチルグリセリルエーテル(化合物D)の製造
原料に3,7−ジメチルオクタノールを用いたほかは製造例1と同様の操作を行い、3,7−ジメチルオクチルグリセリルエーテルを得た。エピクロロヒドリンからの収率68%。
【0035】
比較製造例1:n−デシルグリセリルエーテルの合成
反応器に、n−デカノール1171g(7.40mol)と、アルミニウムトリイソプロポキシド5.04g(0.0247mol)、96%硫酸3.53g(0.0345mol)を仕込み、100℃、0.7kPaで減圧脱水を行った。その後槽内を100℃以下に保ちながら、エピクロロヒドリン456g(4.93mol)を1時間で滴下した。90〜105℃で5時間熟成し、60℃まで冷却後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液2.88g(0.0346mol)を添加した。余剰のn−デカノールを77〜135℃、0.3kPaで減圧下除去し、粗n−デシルハロヒドリンエーテル1186gを得た。得られた粗n−デシルハロヒドリンエーテル1210gに22重量%水酸化ナトリウム水溶液1100g(5.92mol)を加え、槽内温度90℃で1時間熟成した。その後、攪拌を止め、分層を行い、粗n−デシルグリシジルエーテルを得た。
得られた粗n−デシルグリシジルエーテル500g(2.24mol)に、酢酸33.7g(0.562mol)、48重量%水酸化ナトリウム35.0g(0.420mol)及び水82.6g(4.59mol)を加え、1Lのオートクレーブ中、200℃で2.5時間攪拌した。12重量%水酸化ナトリウム131.9g(0.396mol)を滴下した後、200℃で1.5時間攪拌した。反応混合物に390gの水を加え、攪拌、分層、下層除去の操作を3回繰り返した後、硫酸を加えてpHを3.8にした。1.3kPaで120℃まで昇温して脱水を行った後、140〜177℃、0.03kPaで減圧蒸留を行い、無色透明な粘稠液体であるn−デシルグリセリルエーテル388gを得た。純度(GC面積%)97.7%。エピクロロヒドリンからの収率72%。
【0036】
比較製造例2:2−エチルヘキシルグリセリルエーテルの合成
反応器に、2−エチルヘキサノール770.5g(5.92mol)と、アルミニウムトリイソプロポキシド4.04g(0.0198mol)、96%硫酸2.82g(0.0276mol)を仕込み、68〜80℃、1.6kPaで減圧脱水を行った。その後87〜92℃に保ちながら、エピクロロヒドリン365g(3.95mol)を1時間で滴下した。90℃で4時間熟成し、40℃まで冷却後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液2.30g(0.0276mol)を添加した。余剰の2−エチルヘキサノールを77〜135℃、0.3kPaで減圧下除去した後、22重量%水酸化ナトリウム水溶液880g(4.73mol)を加え、槽内温度90℃で3時間熟成した。その後、攪拌を止め、分層を行い、粗2−エチルヘキシルグリシジルエーテル688gを得た。
得られた粗2−エチルヘキシルグリシジルエーテル57.5g(0.309mol)に、酢酸37.0g(0.617mol)、48重量%水酸化ナトリウム38.6g(0.463mol)を加え、1Lのオートクレーブ中、200℃で1時間攪拌した。この反応混合物119.37gに水4.63gを加えて、常圧下還流するまで攪拌・昇温し、還流下上記粗2−エチルヘキシルグリシジルエーテル500gと水64.8gを6時間で滴下した。2時間還流・攪拌した後、48重量%水酸化ナトリウム53.5g(0.642mol)を添加し、留出する水を除きながら140℃まで昇温した。10時間攪拌した後、冷却した。反応混合物に371gの水を加え、攪拌、分層、下層除去の操作を4回繰り返した後、2.7kPaで110℃まで昇温して脱水を行った。得られた粗2−エチルヘキシルグリセリルエーテル564gを原料として、163〜183℃、1.3kPaで減圧蒸留を行い、無色透明な粘稠液体である2−エチルヘキシルグリセリルエーテル420gを得た。純度(GC面積%)99.7%。エピクロロヒドリンからの収率56%。
【0037】
実施例1〜4及び比較例1〜4
製造例で得られたグリセリルエーテル及びその異性体混合物、及び下記に示す化合物を用いて、表1に示す組成の皮膚用洗浄剤組成物を調製し、泡起ちの速さ、起泡量、濯ぎ時のさっぱり感について評価した。この結果を表1に併せて示す。
a)モノアルキルリン酸エステルカリウム塩水溶液;アルキル鎖長C9〜15(平均12.5)、モノエステル/ジエステル比95/5、35重量%水溶液(花王株式会社製)
b)ラウリン酸アミドプロピルベタイン水溶液;アンヒトール20AB(花王株式会社製)
c)ラウリン酸ジエタノールアミド;アミノーンL−02(花王株式会社製)
d)カーボポール941;BFGoodrich社製
e)ポリエチレングリコール400;片山化学工業株式会社製、試薬1級
【0038】
<皮膚用洗浄剤組成物の調製法>
水58.7g、ポリエチレングリコール7.0g、カーボポール9411.0gを60℃に加熱しながら均一なゲルを形成するまで攪拌混合し、これにモノアルキルリン酸エステルカリウム塩の30%水溶液100gを加え、更に60℃で均一になるまで混合した。次にラウリン酸アミドプロピルベタインの30%水溶液13.3gを加えて60℃で均一になるまで混合した。この溶液18gに、表1に比較品4として示した組成物の調製の場合は、ラウリン酸アミドプロピルベタインの30%水溶液2.0gを加え60℃で均一になるまで攪拌し、その他の組成物の調製の場合は、化合物A〜D、n−デシルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、ラウリン酸ジエタノールアミドのうちから対応する化合物1種を0.6g、水1.4gを加えて、60℃で均一になるまで攪拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、評価用組成物とした。
【0039】
<評価方法>
十分にぬらした身体洗浄用ナイロンタオルに、皮膚用洗浄剤組成物1gを塗布し、泡起てた後、前腕部を洗浄し、その後濯ぎを行った。2人の専門パネラーによって、その時の泡起ちの速さ、起泡量、濯ぎ時のさっぱり感について官能評価を行い、各評価項目について下記の5段階で相対的に表し、その平均値を求めた。
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
【0040】
【表1】
Figure 0004015924
【0041】
実施例5〜6及び比較例5〜9
表1に示した化合物、及び下記に示した化合物を用いて、表2に示す組成の毛髪用洗浄剤組成物を調製し、泡起ちの速さ、起泡量、濯ぎ時の毛髪に対する感触について評価した。この結果を表2に併せて示す。
f)ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液;エマール227SS(花王株式会社製)
g)イソステアリルグリセリルエーテル;ペネトールGE-IS(花王株式会社製)
【0042】
<毛髪用洗浄剤組成物の調製法>
ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸エーテル硫酸ナトリウムの27%水溶液74g、水100g、ラウリン酸アミドプロピルベタインの30%水溶液13gを室温で均一になるまで攪拌混合した。この溶液18.7gに、表2に比較例9として示した毛髪用洗浄剤組成物調製の場合は、ラウリン酸アミドプロピルベタインの30%水溶液1.3gを、その他の組成物調製の場合は、化合物A、B、n−デシルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル、ラウリン酸ジエタノールアミドのうちから対応する化合物1種を0.4g、及び水0.9gを加えて60℃で均一になるまで攪拌し、その後室温まで冷却して、評価用組成物とした。
【0043】
<評価方法>
健常な20〜30代の日本人女性の毛髪20g(15cm)のトレスに毛髪用洗浄剤組成物1gを塗布し、30秒間泡立て、その後濯ぎを行った。2人の専門パネラーにより、その時の泡起ちの速さ、起泡量、濯ぎ時の毛髪に対する感触について官能評価を行い、各評価項目について下記の5段階で相対的に表し、その平均値を求めた。
【0044】
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
【0045】
【表2】
Figure 0004015924
【0046】
【発明の効果】
本発明の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物は、洗浄時の泡起ちの速さ及び起泡性と濯ぎ時の感触に優れるものである。

Claims (7)

  1. 一般式(1):
    Figure 0004015924
    (式中、Rは平均メチル分岐基数が1.1〜4.0であるメチル分岐基を有する総炭素数7〜10の分岐アルキル基を示す)で表されるグリセリルエーテルの1種又は2種以上を含有する皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物(但し、プロペンの三量体からオキソ反応で得られるデシルアルコール異性体混合物を原料としたデシルグリセリルエーテル異性体混合物を含有する皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物を除く)。
  2. 一般式(1)中、分岐基の少なくとも50%がメチル基である請求項記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  3. の分岐基がすべてメチル基である請求項1又は2記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  4. の分岐基がメチル基とその他の1種又は2種以上の飽和炭化水素基からなる、請求項1又は2記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  5. 更に一般式(2):
    Figure 0004015924
    (式中、Rは炭素数6〜14の直鎖の飽和炭化水素基を示す)で表されるグリセリルエーテルを含有する請求項1〜のいずれか1項記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  6. 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物が皮膚用洗浄剤組成物である請求項1〜のいずれか1項記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
  7. 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物が毛髪用洗浄剤組成物である請求項1〜のいずれか1項記載の皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物。
JP2002323622A 2002-11-07 2002-11-07 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物 Expired - Fee Related JP4015924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002323622A JP4015924B2 (ja) 2002-11-07 2002-11-07 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002323622A JP4015924B2 (ja) 2002-11-07 2002-11-07 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004155723A JP2004155723A (ja) 2004-06-03
JP4015924B2 true JP4015924B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=32803442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002323622A Expired - Fee Related JP4015924B2 (ja) 2002-11-07 2002-11-07 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4015924B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101222646B1 (ko) 2005-02-28 2013-01-16 가오 가부시키가이샤 계면활성제 조성물
JP2007176864A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Kao Corp 水性液体皮膚洗浄剤
US7960327B2 (en) * 2006-07-04 2011-06-14 Kao Corporation Cleansing composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004155723A (ja) 2004-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2006309718B2 (en) Thickening/Foam-Promoting Agent
JP4912652B2 (ja) 洗浄剤組成物及びその製造方法
EP2496545B1 (en) Sulfomethylsuccinates, process for making same and compositions containing same
JP3961554B1 (ja) 増粘増泡剤
US9133092B2 (en) Alkyl lactyllactates and processes of making the same
US4791097A (en) Benzoic acid esters and their use
KR970011347B1 (ko) 세정제 조성물
JP5101493B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP4015924B2 (ja) 皮膚又は毛髪用洗浄剤組成物
JP2011016774A (ja) 化粧料又は洗浄剤用組成物
JPH0115482B2 (ja)
JP4018883B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2005507952A (ja) アルキル(アルケニル)グリセロールエーテルカルボン酸
JP7234746B2 (ja) クリーム状洗浄料
KR101353160B1 (ko) 세정제 조성물
JP4705505B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2006001846A (ja) 毛髪処理剤組成物
JPH06116134A (ja) 洗浄剤組成物
JP2007231021A (ja) アルキレングリコールエーテルの製造方法
JPH0987289A (ja) 界面活性剤
AU2007269005B2 (en) Alkyl lactyllactates and processes of making the same
JP2747659B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2002522356A (ja) 毛髪の状態を整える方法
JP2017078033A (ja) ポリグリセリンモノエーテル及び洗浄剤組成物
JPH10183168A (ja) 洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070405

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4015924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees