JP4014370B2 - 電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ディスプレイに貼着できる電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、家電、情報機器の高機能化、小型・軽量化に伴い粘着剤を用いた製品が多く使用されるようになっている。例えば、液晶ディスプレイ、複写機およびファクシミリ等の液晶操作板、色度調整や反射防止、防眩機能を付与したフィルムを貼着したCRT(カソードレイチューブ)、近赤外線及び/又は電磁波カット機能を有するフィルムを貼着したプラズマディスプレイパネル(PDP)用前面保護板などに粘着剤が使用されている。
【0003】
具体的には、テレビなどのCRTでは、画面の平面化の対応とも相まって、ガラスを着色するために着色されたシートを粘着剤を介してCRT前面に貼着するようになっている。また、PDPにおいても、樹脂板又はガラス板に色補正用の粘着剤付きシートや反射防止用の粘着剤付きシートが貼着されるようになっている。従来このような用途における粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、ポリビニルエーテル系、シリコーン系等が挙げられるが、ゴム系は耐老化性に、ポリビニルエーテル系は耐熱性に問題があり、シリコーン系は接着力が充分でないため、アクリル系のものが多く使われていた。
【0004】
また、最近では、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネッセンスディスブレイ(ELD)等のフラットディスプレイにおいては、軽量、薄型、耐破損性、リサイクル率向上等の目的でガラス板の代わりにプラスチック板を使用した電子ディスプレイも実用化されている。しかしながら、ガラス板に用いた粘着剤付フィルムをプラスチック板に貼合すると、高温下または高温高湿下において剥がれや発泡等が生じ、ディスプレイの表示を阻害するという問題があった。従来、このような問題を解決するため、粘着剤とプラスチックとの密着性を向上させる方法として、粘着剤にタッキファイヤー(TF)を添加することが行われている。タッキファイヤーは、一般に口ジン系または石油系の物質よりなり、その添加によってプラスチックとの密着性が向上することが知られており、剥がれや発泡等の問題を解決することができる。しかしながら、これらタッキファイヤーを用いた粘着剤付フィルムをガラス板に貼合すると、高温下または高温高湿下において、剥がれや発泡等が生じ、ディスプレイの表示を阻害するという問題があった。また、高温下または高温高湿下において、タッキファイヤーがブリードし易く、白濁等による光学特性の悪化、接着力の低下等の問題があった。特に染料が含まれている粘着剤を用いた粘着剤付フィルムでは、高温下または高温高湿下において着色に使用した染料が退色するという問題がおこりやすかった。
【0005】
したがって、従来の粘着剤については、高温下または高温高湿下で電子ディスプレイに光透過性フィルムを貼着するための十分な機能を備えた粘着剤は存在していないのが実情であった。したがって、ガラス板及びプラスチック板に対しても光透過性フィルムを貼着することが可能な着色粘着剤が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高温下または高温高湿下において、染料を含有する粘着剤層の剥がれや発泡を生じることなくガラス板及びプラスチック板を有する電子ディスプレイに対しても十分な信頼性をもって貼着することができ、且つ染料を含有する粘着剤層の色が退色しない着色粘着剤付光透過性フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムは、光透過性フィルムの一面に(メタ)アクリル系樹脂と染料を含有する粘着剤層を設けてなり、該(メタ)アクリル系樹脂が、重量平均分子量が20万以上の高分子量体と重量平均分子量が20万未満の低分子量体とから少なくとも構成され、且つ官能基を有し、前記高分子量体と低分子量体の少なくとも一方が、アマイド基を有し、前記(メタ)アクリル系樹脂中に脂肪族不飽和カルボン酸が5重量%以下含有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムを構成する光透過性フィルムについて詳説する。本発明に使用する光透過性フィルムは光学的透明性を有するものが好ましく用いられ、例えば光学特性、強度及び経済性等の点から、トリアセチルセルロース等のセルロース系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム等、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムが好ましいものとして挙げられる。光透過性フィルムの膜厚は、一般に10〜500μmの範囲であり、好ましくは25〜250μmの範囲である。
【0009】
この光透過性フィルムは、その一面にハードコート層、導電層、防眩層および反射防止層の少なくとも1つを有することが好ましい。ハードコート層としては、例えば、一般的な無機、有機のコーティング剤等が挙げられる。導電層としては、金属や金属酸化物の蒸着、スパッタ膜等が挙げられる。防眩層としては、シリカ粒子、アクリル樹脂粒子等のビーズ含有樹脂のコーティング剤、マット処理等が挙げられる。反射防止層としては、低屈折率の物質と高屈折率の物質とを交互に塗工や蒸着、スパッタ処理して積層されたものが挙げられる。
下記に述べる粘着剤層は、上記ハードコート層、導電層、防眩層および反射防止層を設けた光透過性フィルムの反対面に設ける。
【0010】
次に上記光透過性フィルムに設ける粘着剤層を構成する粘着剤について詳説する。該粘着剤としては、−40℃〜80℃程度で粘着性を示す(メタ)アクリル系樹脂が使用される。この(メタ)アクリル系樹脂は、分子量の高い高分子量体と分子量が低い低分子量体とから少なくとも構成される。より詳細には、重量平均分子量が20万以上の(メタ)アクリル樹脂(高分子量体)と、重量平均分子量が20万未満の(メタ)アクリル樹脂(低分子量体)との混合物より少なくとも構成される。これらの(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体および好ましくは共重合体である。
【0011】
前記分子量が異なる(メタ)アクリル樹脂に単量体として用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数1〜12のアルキル基を有するものがあげられ、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独または2種類以上組み台わせて用いることができる。
【0012】
上記(メタ)アクリル酸エステルの外に、他の不飽和二重結合を有する単量体、例えば、オレフィン系、ビニル系(アクリル系を除く)等の単量体、例えば、エチレン、酢酸ビニル、スチレン等を共重合成分として含有させることもできる。これら他の不飽和二重結合を有する単量体は、20重量%以下の範囲で含有させることができる。
【0013】
また、(メタ)アクリル系樹脂には官能基を有する単量体を含有させる。これにより上記(メタ)アクリル酸エステルと官能基を有する単量体が共重合し、官能基を有する(メタ)アクリル系樹脂を得ることができる。(メタ)アクリル系樹脂に官能基を有する単量体を含有させることによって、該官能基と後述する架橋剤が反応して(メタ)アクリル系樹脂を架橋させることが可能になる。上記官能基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基を有する脂肪族不飽和カルボン酸が挙げられる。該脂肪族不飽和カルボン酸は、高分子量体と低分子量体との混合物からなる(メタ)アクリル系樹脂中に5重量%以下とすることが必要であり、3.5重量%以下の範囲で含有させることが好ましい。5重量%より多い場合では、粘着層に含有させた染料が退色しやすく、剥離した後に糊残りが生じやすい。その他の官能基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシビニルエーテル等のヒドロキシル基を有するもの、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ターシャリーブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するもの、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有するもの、その他、アクリロニトリルおよびアクリルアミド等があげられ、これらは単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。官能基を有する単量体の全含有量は、(メタ)アクリル系樹脂中に20重量%以下の範囲が好ましい。この中でも特にアクリルアミド等のアマイド基を有する単量体を粘着剤の剥がれや発泡を防止するために含有させる。
【0014】
上記官能基を有する(メタ)アクリル系樹脂に含有させる架橋剤としては、多官能イソシアネート系架橋剤であるトリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチロールプロパン変成トリレンジイソシアナートなど、多官能エポキシ架橋剤であるエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテルなど、多官能アジリジン系架橋剤であるN,N’−へキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート等、金属キレート系架橋剤であるアルミニウムのアセチルアセトン錯体、過酸化物であるベンゾイルパーオキサイド、メラミン系架橋剤等が挙げられる。これらは単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。その含有量は、0.01〜5重量%の範囲が好ましい。
【0015】
本発明において、高分子量体としては、重量平均分子量20万〜200万のものが好ましく、より好ましくは50万〜200万、さらに好ましくは70万〜150万のものである。また、低分子量体としては、重量平均分子量1000〜20万のものが好ましく、より好ましくは1000〜10万、さらに好ましくは1000〜5万のものである。なお、重量平均分子量はゲルパーミュエーシヨンクロマトグラフィー法にて測定した値である。
【0016】
また、前記(メタ)アクリル系樹脂を構成する高分子量体のガラス転移温度(Tg)は−20℃以下が好ましく、更に好ましくは−30℃以下、より好ましくは−40℃以下を有するものであり、一方低分子量体のガラス転移温度(Tg)は50℃以上が好ましく、更に好ましくは70〜200℃、より好ましくは80〜150℃を有するものである。
【0017】
本発明において、粘着剤層における高分子量体の好ましい配合割合は、架橋剤を含む全樹脂成分(所望により含有される架橋剤も含む)の50〜97重量%の範囲であり、より好ましくは70〜97重量%の範囲である。高分子量体の割合が50重量%未満の場合はアクリル系樹脂の粘着性が発現されにくくなる。本発明において、粘着剤層の特に好ましい樹脂成分の組成は、上記高分子量体が80〜97重量%と低分子量体が3〜20重量%よりなるものである。
【0018】
また、前記粘着剤層は染料によって自由に着色される。染料としては直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、バット染料、分散染料、反応染料、蛍光増白染料等が挙げられ、単独もしくは2種類以上混合で使用することで目的の着色を行うことが出来る。
また、前記粘着剤層は、上記樹脂成分以外の他の成分が含有されていてもよい。そのような成分としては、可塑剤、シランカップリング剤等の粘着特性改質剤、カーボンブラック、顔料等の着色剤、シリカ、二酸化チタン、アルミナ、金属粉、金属酸化物粉等の無機フィラー、樹脂微粒子等があげられ、それぞれ目的に応じて適宜の量で使用される。
【0019】
本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムは、上記の成分を適当な有機溶剤に添加して得た塗布液を、剥離処理が施された剥離性フィルムの上に塗布した後、形成される粘着剤層の上に光透過性フィルムを重ねて貼り合わせることによって製造することができる。使用に際して剥離性フィルムを剥離して用いればよい。又、本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムは、上記の塗布液を直接上記の光透過性フィルムの一面に塗布することによって作製することもできる。形成される粘着剤層の膜厚は、一般に5〜50μmの範囲に設定される。
【0020】
本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムは、ガラスおよびプラスチックに対して良好な貼着性を示す。例えば、ガラスとしては、ソーダガラス、カリガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス類、石英、高純度アルミナ等の透明セラミック類等に対して良好な貼着性を示し、プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン、スチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等に良好な貼着性を示す。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。
<アクリル系粘着剤の合成>
製造例1
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中に、n−ブチルアクリレート95重量部、アクリル酸5重量部、過酸化ベンゾイル0.3重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を投入し、窒素導入管より窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした。その後、混合物を65℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子量約100万、Tg約−49℃の高分子量体の溶液を得た。この溶液に固形分が20重量%となるように酢酸エチルを加え、多官能エポキシ(エチレングリコールジグリシジルエーテル)0.05重量部を加えて、高分子量体の溶液Aを得た。
【0022】
製造例2
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中に、n−ブチルアクリレート96.5重量部、アクリル酸3.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル90重量部、トルエン60重量部を投入し、窒素導入管より窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした。その後、混合物を65℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子量約80万、Tg約−48℃の高分子量体の溶液を得た。この溶液にポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名 コロネートL)1重量部を加えて、固形分が20%となるように酢酸エチルを加えて高分子量体の溶液Bを得た。
【0023】
製造例3
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中に、メタクリル酸メチル99重量部、アクリル酸1重量部、アゾビスイソブチロニトリル1重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を投入し、窒素導入管より窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした。その後、混合物を80℃に加温して6時間重合反応を行い、重量平均分子量約2万、Tg約104℃の低分子量体の溶液Cを得た。
【0024】
製造例4
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中に、メタクリル酸メチル96重量部、アクリルアミド4重量部、アゾビスイソブチロニトリル1重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を投入し、窒素導入管より窒素を導入しフラスコ内を窒素雰囲気とした。その後、混合物を80℃に加温して6時間重合反応を行い、重量平均分子量約2万、Tg約100℃の低分子量体の溶液Dを得た。
【0025】
製造例5
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中に、n−ブチルアクリレート94重量部、アクリル酸6重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、酢酸エチル90重量部、トルエン60重量部を投入し、窒素導入管より窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした。その後、混合物を65℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子量約110万、Tg約−51℃の高分子量体の溶液を得た。このアクリルポリマーの溶液にポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名 コロネートL)1重量部を加えて、固形分が20%となるように酢酸エチルを加えて高分子量体の溶液Eを得た。
【0026】
<粘着塗工液の作製>
前記溶液A〜Eを用いて下記表1の組み合わせで混合し粘着塗工液(1)〜()を作製した。
【0027】
【表1】
Figure 0004014370
【0028】
<粘着剤付きフィルムの作製>
実施例1
前記粘着塗工液(1)100重量部に銅フタロシアニンブルー染料0.1重量部を溶解して塗布液を作製した。次にシリコーン樹脂により剥離処理が施された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)の一面に乾燥後の厚さが25μmになるようアプリケータで上記塗布液を塗工して粘着剤層を形成した。一方、光透過性フィルムとして、片面に低屈折率の物質と高屈折率の物質とを交互に積層されたものよりなる反射防止層を有する厚さ188μmのPETフィルムを用意し、該フィルムの他面に、上記のPETフィルムに形成された粘着剤層面を重ねラミネーターで貼り合わせ本発明の粘着剤付フィルムを得た。
【0029】
実施例2
上記反射防止層を有する厚さ188μmPETフィルムの代わりに、一面に上記のPETフィルムと同様の反射防止層を有する厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを使用した以外は、実施例1と同様にして本発明の粘着剤付フィルムを得た。
【0030】
実施例3
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の粘着剤付フィルムを得た。
実施例4
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液(2)を用いた以外は、実施例2と同様にして本発明の粘着剤付フィルムを得た。
【0035】
比較例1
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
比較例2
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例2と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
【0036】
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例2と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
【0037】
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに粘着塗工液()を用いた以外は、実施例2と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
【0038】
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに、前記高分子量体の溶液A90重量部とタッキファイヤー(軟化点100℃のα−メチルスチレン樹脂)10重量部との混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
比較例
粘着塗工液(1)の代わりに、前記高分子量体の溶液A90重量部とタッキファイヤー(軟化点100℃のα−メチルスチレン樹脂)10重量部との混合物を用いた以外は、実施例2と同様にして比較用の粘着剤付フィルムを得た。
【0039】
次に前記実施例および比較例で得られた粘着剤付フィルムを、200×300mmのサイズに切り出し、アクリル板及びガラス板にラミネーターで貼合した後、以下の試験を行った。
(耐高温試験)
100℃(DRY)の恒温槽に1000時間投入し、試験終了後の粘着剤付フィルムの外観を目視にて評価した。
(耐高温高湿試験)
60℃/95%RHの恒温恒湿槽に1000時間投入し、試験終了後の粘着剤付フィルムの外観を目視にて評価した。
【0040】
上記耐高温試験及び耐高温高湿試験後の粘着剤付フィルムの外観は次の基準に基づいて評価した。
(粘着剤層の剥がれ)○:剥がれなし、△:外周部に外観を阻害しない程度の剥がれ有り、×:外観を阻害する剥がれ有り
(粘着剤層の発泡)○:発泡なし、△:外観を阻害しない程度の発泡有り、×:外観を阻害する発泡有り
(染料の退色)○:退色なし、△:若干の退色有り、×:完全に退色
(粘着剤付フィルムの透明性)○:透明性良好、△:○より透明性悪い、×:△より透明性悪い
【0041】
次に実施例および比較例で得られた粘着剤付フィルムを、25×150mmのサイズに切り出し、アクリル板及びガラス板に手押しローラー(重量2kg)で貼合せた後、前記耐高温試験及び耐高温高湿試験と同様の試験条件下においた。その後粘着剤付フィルムを手で剥離し、糊残り状態を評価した。
(評価基準)○:糊残りなし、△:面積にして10%程度の糊残り有り、×:全面糊残り有り
【0042】
前記の試験結果を表2にまとめて示した。表2から明らかなように本発明の粘着剤付フィルムでは、耐高温試験及び耐高温高湿試験共に剥がれ、発泡、退色、透明性及び糊残りになんら問題のない結果であった。これに対し比較例の粘着剤付フィルムでは剥がれ、発泡、退色、透明性及び糊残りのいずれかに問題のある結果であった。
【0043】
【表2】
Figure 0004014370
【0044】
【発明の効果】
本発明の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルムは、上記の構成を有するから、電子ディスプレイのガラス板及びプレスチック板からなる被着体に対しても十分な信頼性をもって貼着することが可能である。すなわち、CRTやPDP用前面板に用いられるガラス材料、例えば、ソーダガラス、カリガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス類、石英、高純度アルミナ等の透明セラミック類等に対して良好な貼着性を示し、又、液晶、EL、PDP用前面板に用いられるプラスチック、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン、スチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等に対して良好な貼着性を示す。また、高温及び高温高湿環境下において染料を含有する粘着層の色が退色しにくい。したがって、本発明の着色粘着剤付フィルムは、電子ディスプレイ用として極めて有用である。

Claims (7)

  1. 光透過性フィルムの一面に(メタ)アクリル系樹脂と染料を含有する粘着剤層を設けてなり、該(メタ)アクリル系樹脂が、重量平均分子量が20万以上の高分子量体と重量平均分子量が20万未満の低分子量体とから少なくとも構成され、且つ官能基を有し、前記高分子量体と低分子量体の少なくとも一方がアマイド基を有し、前記(メタ)アクリル系樹脂中に脂肪族不飽和カルボン酸が5重量%以下含有することを特徴とする電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  2. 前記高分子量体の重量平均分子量が50万〜200万であり、前記低分子量体の重量平均分子量が1000〜10万であることを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  3. 前記高分子量体の割合が全樹脂成分の50〜97重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  4. 前記(メタ)アクリル系樹脂が架橋剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  5. 前記高分子量体と低分子量体が互いに異なるガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  6. 前記光透過性フィルムが、ポリエステル系のポリマーよりなることを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
  7. 前記光透過性フィルムが、前記粘着剤層を設けた面の反対面にハードコート層、導電層、防眩層および反射防止層の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1に記載の電子ディスプレイ用着色粘着剤付フィルム。
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