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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに用いられるシャッタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンパクトカメラやインスタントカメラ等では、絞り羽根をシャッタ羽根に兼用させたプログラムシャッタを用いたものがある。このプログラムシャッタでは、露出値毎に予め決められた絞り値とシャッタ速度との組み合わせで露出を行うものであり、一般に2枚以上のシャッタ羽根を組み合わせ、これらをモータやソレノイド等のアクチュエータで一斉に開閉させている。そして、このようなプログラムシャッタでは、露出値に対応させてシャッタ羽根の開き時間を決定し、絞り値に相当するシャッタ羽根による開口径は、開き時間によって決まるシャッタ羽根の移動量にしたがって増減されるのが一般的であり、また簡便な方法である。
【0003】
図15は、従来の制御方式でプログラムシャッタを駆動したときの様子を示し、時間の経過にともなうシャッタ羽根の移動位置(量)の変化を特性曲線S4として表している。なお、移動位置D0は、シャッタ羽根によって開口の形成が開始されるシャッタ羽根の位置である。測光によりEV値が算出されると、これに対応して開き時間T0 が一義的に決定される。シャッタレリーズ操作により、トリガ信号が与えられて、例えばモータが正転を開始すると、これによりシャッタ羽根が開き方向に移動してゆく。また、モータが正転を開始した時点から開き時間T0 の計時が開始される。
【0004】
シャッタ羽根の移動量が増加して、それが移動位置D0となると、シャッタ羽根が開口の形成を開始し、さらに移動量が増加することで開口径が増大する。そして開き時間T0 の計時が完了した時点でシャッタ閉じ信号が発生される。このシャッタ閉じ信号に応答してモータが逆転を開始し、それまで開き方向に移動していたシャッタ羽根が閉じ方向に移動して、閉じ位置に戻って1回の露出動作が完了する。なお、シャッタ閉じ信号の発生直後も、慣性などの影響でシャッタ羽根は開き方向に移動し、またシャッタ羽根が閉じてゆく間にも露出が継続されるが、これらによる露光量を見込んで開き時間T0 が決められている。上記によれば、EV値に対応して開き時間T0 を決めるだけで種々の露光量が得られ、比較的構成が簡単となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した制御方式のシャッタ装置では、シャッタ羽根が常に同じ条件で移動する限り問題はないが、実際には例えばカメラの撮影姿勢を変更したような場合、シャッタ羽根相互間、さらにはシャッタ基板との間の摩擦力が変化したり、またシャッタ羽根の個体差や経時変化,周囲環境の変化,アクチュエータの応答性等により、シャッタ羽根の開閉時の動作状態が変動しやすい。特に、シャッタ羽根が開き方向へ移動を開始する動作開始時には、シャッタ羽根を静止状態から移動状態に変移させるため、そのときの動作開始タイミングや移動速度が変動しやすい。
【0006】
例えばシャッタ羽根の動作開始時に、動作開始タイミングが遅くなったり移動速度が遅くなった場合には、図15の特性曲線S5に示すようになる。このような特性曲線S5で作動するシャッタ羽根に対して、測光で得られたEV値に対応する開き時間T0 で露出を行うと、特性曲線S4のもとで露出を行った場合と比較して露出不足になることが分る。また、最悪の場合には、特性曲線S6のように、シャッタ羽根は開口を形成することなく閉じ方向にシャッタ羽根が移動を開始しまうといった現象が生じる。この現象は、特に被写体輝度が高輝度の場合に発生確率が高くなる。これは、被写体輝度が高輝度の場合には、開口径を小さくするために開き時間T0 を短くして、シャッタ羽根の移動量を小さくするからである。結果、シャッタが開かれず撮影が完了してしまい、撮影によって露光が行われないといった問題があった。なお、この現象の発生を防止するには、開き時間T0 を一定時間よりも短くしないで開口が形成されるように余裕をもたせればよいが、このようにすると本来可能である高輝度域における露出制御を無効にしてしまう。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、確実にシャッタを開いて良好な露光を行うことができるシャッタ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のシャッタ装置では、開口を形成する開き方向と開口を閉じる閉じ方向とに移動自在とされ、開き方向への移動量が増大することにより開口の開口径を漸増させるシャッタ羽根と、前記シャッタ羽根を開き方向に移動して閉じ信号に応答して前記シャッタ羽根を閉じ方向に移動させるアクチュエータと、動作特性のバラツキの範囲内でシャッタ羽根の移動速度が一番遅い場合に、開き方向への移動の際にシャッタ羽根が基準位置に達するのと同時にシャッタ閉じ信号を発生しても、一連のシャッタ開閉動作における最大の開口径が、各露出値毎に決められた露光時間に対応させて決められたシャッタ羽根によって形成される絞り値に相当する開口径のうちの最小の開口径となるように基準位置が調整され、この基準位置に前記シャッタ羽根が達したときに検出信号を発生する検出手段と、被写体輝度に応じて露出値を決定するとともに、前記検出信号の発生により計時を開始し、この計時された時間が被写体輝度に応じて決められた露出値に対応する開き時間に達した時点でシャッタ閉じ信号を発生させる制御手段とを備えたものである。また、請求項2記載のシャッタ装置では、制御手段を、対応すべき露出値の範囲を所定の間隔で分割した各露出値のそれぞれに対応する開き時間が予め決められているようにしたものである。さらに、請求項3記載のシャッタ装置では、制御手段を、露出値の範囲の上限以上の露出値に対応した開き時間が「0」となるようにしたものである。
【0009】
請求項4記載のシャッタ装置では、アクチュエータをモータとし、シャッタ羽根に連結されてこれを開閉移動するための駆動部材に前記モータの回転軸を直接に連結し前記シャッタ羽根を前記モータでダイレクトドライブするようにしたものである。また、請求項5記載のシャッタ装置では、シャッタ羽根の開き方向への移動速度を遅くするための速度調節機構を備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のシャッタ装置を内蔵したインスタントカメラを図2に示す。カメラ本体10には、ファインダ11,ストロボ発光部12,撮影レンズ13を保持した鏡胴14等が設けられている。この鏡胴14内には、撮影レンズ13を被写体までの撮影距離に応じて繰り出す繰り出し機構、本発明のシャッタ装置等が組み込まれている。また、鏡胴14の前面にはオートフォーカスのための測距用投光窓15及び測距用受光窓16と、被写体輝度を測定するための測光窓17と、ストロボ光の光量を測定するためのストロボ測光窓18とが設けられている。
【0011】
カメラ本体10内には、その背面側にフイルムパック収納室(図示せず)が形成されており、このフイルムパック収納室にモノシートタイプのフイルムユニット20を複数枚積層したフイルムパックが装填される。グリップ部21に設けられたレリーズボタン22を押圧操作して撮影を行うと、積層されたフイルムユニット20のうちの露光された最上層のフイルムユニット20がカメラ本体10の上部の排出口23より排出される。この排出の際に、フイルムユニット20は、その現像液ポッド20aが排出口23内に設けられた一対の展開ローラにより裂開され、この現像液ポッド20aに内蔵された現像処理液が拡布されてから排出される。これにより、フイルムユニット20に必要な現像処理が完了され、所定時間の経過後にプリント写真が得られる。
【0012】
図3に示すように、シャッタ装置は、被写体輝度を測定する測光部60と、測光部60からの被写体輝度に応じてアクチュエータの駆動を制御して、シャッタ羽根の開閉を制御するコントローラ70とを含んでいる。
【0013】
撮影レンズ13の背後には、撮影レンズ13からの撮影光をフイルムパック収納室に導くための露光開口30が設けられている。この露光開口30を開閉するために、絞り羽根として兼用される2枚のシャッタ羽根31,32が用いられている。これらのシャッタ羽根31,32は、それぞれガイド部31a,32aと、露光開口30を覆うための羽根部31b,32bとからなり、各羽根部31b,32bには略「V」字形状に切り欠かれた開口形成部31c,32cが形成されている。各シャッタ羽根31,32は、それぞれガイド部31a,32aに細長く形成されたガイド孔35にガイドピン35aが通されることによって、図中左右方向にスライド自在にされている。
【0014】
回動レバー37は、腕37a,37bを有し、軸37cを中心にして回動自在とされている。この回動レバー37は、各腕37a,37bの端部に設けられた連結ピン38a,38bがガイド部31a,32aの一端に設けられた連結孔41,42に嵌合されることにより、各シャッタ羽根31,32と連結されている。回動レバー37の一方の腕37bには、アクチュエータとしてのソレノイド45のプランジャ45aが連結板46を介して連結され、他方の腕37aは例えばコイルバネ47の一端が取り付けられ、このコイルバネ47によって、回動レバー37が図中反時計方向に付勢されている。
【0015】
ソレノイド45は、コントローラ70によって制御されるドライバ48で駆動される。ドライバ48は、コントローラ70からの駆動信号が入力されている間に、ソレノイド45のコイル部45bに駆動電流を流す。ソレノイド45は、駆動電流が流れると、プランジャ45aをコイル部45bに引き込むことにより、コイルバネ47の付勢に抗して回動レバー37を図中時計方向に回転させる。
【0016】
この回動レバー37の時計方向への回転により、一方のシャッタ羽根31が図中右方向、他方のシャッタ羽根32が図中左方向の開き方向にスライド移動し、各羽根部31b,32bの開口形成部31c,32cが露光開口30の前面で重なって開口を形成する。そして、シャッタ羽根31,32の開き方向へのスライド移動量が増加することによって形成される開口径が大きくなる。
【0017】
また、駆動信号が停止して駆動電流が遮断されると、コイルバネ47の付勢力によって、回動レバー37がプランジャ45aをコイル部45bから引き出しながら反時計方向に回転される。この回動レバー37の反時計方向の回転により、各シャッタ羽根31,32は、それぞれ開き方向と逆向きの閉じ方向にスライド移動し、各羽根部31b,32bが重なって露光開口30を閉じる。なお、この例では、駆動信号の停止がシャッタ閉じ信号となっている。また、ソレノイド45の応答性,回動レバー37や各シャッタ羽根31,32の慣性により、駆動信号が絶たれた瞬間から遅れてシャッタ羽根31,32が閉じ方向にスライド移動を開始する。
【0018】
このシャッタ装置では、シャッタが開かずに露光が行われないといった不都合を防止するとともに、本来の露出値の上限値まで露出制御可能とするために、シャッタ羽根31,32が開き方向へのスライド移動を開始して、詳細を後述する基準位置に達した時点からの時間を計時し、露出値に対応する時間が経過した時点で駆動信号が停止されるとともに、露出値の上限値についてはシャッタ羽根31,32が基準位置に達すると同時に駆動信号を停止しても、開口が得られるようにしてある。
【0019】
シャッタ羽根31,32が基準位置に達したことを検知するために、突起部50と、フォトインタラプタ51とが設けられている。突起部50は、一方のシャッタ羽根31の上側の縁部に矩形に突出させて形成され、フォトインタラプタ51は、突起部50の通過域を挟むようにして受光部と投光部が配置されている。
【0020】
シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動を開始する前では、フォトインタラプタ51の受光部と投光部との間、すなわち検出位置51aに突起部50が位置し、シャッタ羽根31,32が基準位置に達したときに突起部50の図中左側の辺50aが検出位置51aに位置するようにすることによって、フォトインタラプタ51からの光電信号が「Lレベル」から「Hレベル」に変化する。この光電信号の「Lレベル」から「Hレベル」への変化がシャッタ羽根31,32が基準位置に達したことを示す基準位置検出信号となっている。この基準位置検出信号は、コントローラ70に送られ、駆動信号を停止するまでの時間の計時開始用として用いられる。
【0021】
前述の基準位置は、シャッタ羽根31,32の移動速度、駆動信号の停止からシャッタ羽根31,32が閉じ方向にスライド移動を開始するまでの応答性(以下、これらを総称して動作特性という)が考慮されて決められ、開き方向に移動中の各シャッタ羽根31,32が基準位置に達したと同時に駆動信号を停止(シャッタ閉じ信号を発生)しても、少なくとも規定された最小開口径の開口がシャッタ羽根31,32によって形成される位置に調節されている。
【0022】
より具体的には、シャッタ羽根31,32のスライド移動が開き方向から閉じ方向に変わる瞬間に一連のシャッタ開閉動作における最大の開口径が得られるが、動作特性のバラツキの範囲内でシャッタ羽根31,32の移動速度が一番遅い場合に、シャッタ羽根31,32が基準位置に達するのと同時に駆動信号を停止しても、この一連のシャッタ開閉動作における最大の開口径が規定された最小開口径となるように基準位置が調節されている。なお、最小開口径は、各露出値毎に決められた露光時間に対応させて決められたシャッタ羽根31,32によって形成される絞り値に相当する開口径のうちの最小のものである。
【0023】
この例では、インスタントカメラの撮影姿勢の違いによるプランジャ45aや各シャッタ羽根31,32への重力の作用方向の違い、シャッタ羽根相互間等の摩擦力のバラツキ、所定範囲での温度や湿度による影響、一定範囲内の経時変化の度合い等に基づいて動作特性のバラツキを実験的に求め、この動作特性のバラツキのもとで上記条件に合った基準位置を調節している。そして、例えば、図4に示すように、各シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動している間に各開口形成部31c,32cが重なってピンホールを形成する位置が基準位置とされ、突起部50の辺50aがフォトセンサ51の検出位置51aに対峙するようにされている。もちろん、この基準位置は一例であって、動作特性のバラツキによって基準位置は変わる。
【0024】
なお、最小開口径が形成されるか否かを問わずに単に開口を形成することで、露光がされないといった現象を簡易的に防止するだけであるのならば、突起部50の1辺50aとフォトセンサ51の検出位置51aとの位置関係を変更して、図5に示すようにシャッタ羽根31,32が開口の形成を開始する時点の位置を基準位置としてもよい。このようにすれば、基準位置に達したと同時に駆動信号を停止してもシャッタ羽根31,32,回動レバー37,プランジャ45a等の慣性によってシャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動することにより、開口が形成される。また、このように簡易的に基準位置を調節する場合には、基準位置をシャッタ羽根31,32が開口の形成を開始する時点の位置よりも進んだ位置にしてもよいが、閉じ方向へのスライド移動の開始は遅れるだけであり、また露出量が過多にオーバとならないようにすることを考慮すると、基準位置は最大でも最小開口径が形成される位置までとすべきである。
【0025】
また、シャッタ羽根31,32が基準位置に達したことを検出する構成はシャッタ羽根の位置、あるいは移動量を検出できるものであれば、上記のものに限らないが、非接触で検出するのがよい。また、直接にシャッタ羽根31の位置を検出するのではなく、例えばシャッタ羽根と連結されたプランジャ45aや回動レバー37等の位置、あるいは移動量を検出することで間接的にシャッタ羽根31,32が基準位置に達したことを検出してもよい。
【0026】
測光部60は、受光素子60aと、輝度変換回路60bとから構成されている。受光素子60aは、測光窓17の背後に設けられており、被写体からの被写体光を受光し、この被写体光の強度、すなわち被写体輝度に比例した光電信号を輝度変換回路60bに出力する。この輝度変換回路60bは、受光素子60aからの光電信号に基づいた被写体輝度LVを出力する。得られた被写体輝度LVは、コントローラ70に送られる。
【0027】
コントローラ70は、演算回路71と、タイマ72と、駆動信号発生回路73とから構成されている。演算回路71は、レリーズボタン22が押圧操作される毎に、撮影シーケンスを管制するマイクロコンピュータからレリーズ信号が入力され、その時点で入力されている被写体輝度LVを取り込み、この被写体輝度LVと、カメラに装填されたフイルムユニット20のフイルム感度とから被写体輝度LVに応じた露出値EVを算出する。そして、得られた露出値EVに対して決まる開き時間としてのタイマ時間Tを変換テーブルを用いて求め、これをタイマ72にセットするとともに、トリガ信号を発生して、これを駆動信号発生回路73に送る。また、演算回路71には、フォトインタラプタ50からの基準位置検出信号が入力され、この基準位置検出信号が入力された瞬間に計時開始信号をタイマ72に送る。
【0028】
演算回路71の変換テーブルは、予め設定された露出制御が可能な露出値EVの全範囲を適当なステップごとに分割し、各々の露出値EVごとに特定のタイマ時間Tを対応づけたものとなっている。タイマ時間Tは、シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動して基準位置に達した時点から、閉じ方向に移動させるためのシャッタ閉じ信号を発生させるまでの時間(この例では、駆動信号を停止するまでの時間)であって、一連の開閉動作を行ったときに、対応する露出値EVに応じたほぼ適正な露光量が得られるように決められている。そして、制御可能な露出値EVの範囲の上限値に対応させたタイマ時間Tには、規定された最小開口径で露出を行うために「0」が与えられ、この上限値から露出値EVが小さくなるにしたがってタイマ時間Tが大きくなるようにされている。なお、露出値EVが上限値を超えるものは、上限値に対応したタイマ時間T(=「0」)に変換される。
【0029】
シャッタ羽根31,32の動作特性にバラツキがあるため、各露出値EVに対応する変換テーブルの各タイマ時間Tをどのような動作特性に基づいて決めても、少なからず露光量にバラツキが生じる。このため、「0」以外のタイマ時間Tについては、例えば頻度の高いシャッタ羽根31,32の動作特性に応じて決めることで、より多くの場合に最適な露光量が得られるようにしたり、動作特性のバラツキの範囲のうちの中間的な動作特性に応じてタイマ時間Tを決めることで、露光量のバラツキが適正露光量を中心とした一定の範囲に収まるようにするのがよい。
【0030】
タイマ72は、演算回路71からの計時開始信号が入力された時点から計時を開始し、その計時する時間がセットされたタイマ時間Tになった瞬間に停止信号を発生し、これを駆動信号発生回路73に送るが、セットされたタイマ時間Tが「0」の場合には、タイマ時間Tがセットされた時点で停止信号を送る。駆動信号発生回路73は、演算回路71からのトリガ信号が入力されると駆動信号を発生し、タイマ72からの停止信号が入力されると駆動信号を停止する。これにより、駆動信号発生回路73は、シャッタ羽根31,32が基準位置に達した時点からタイマ時間Tが経過するまでの間に駆動信号を発生し、タイマ時間Tが経過した時点で駆動信号を停止する。この駆動信号は、ドライバ48に送られる。
【0031】
このようにして、シャッタ羽根31,32が開き方向に移動を開始して、基準位置に達した時点で計時を開始した時間に基づいて駆動信号を停止することにより、シャッタ羽根31,32の開き方向への移動開始のタイミングのズレや、移動開始初期におけるシャッタ羽根31,32の移動速度のバラツキによるシャッタ羽根31,32が形成する開口の開口径への影響をできるだけなくしている。
【0032】
次に上記構成の作用について図1を参照しながら説明する。なお、図1では、設計上の動作開始タイミング,移動速度で動作するシャッタ羽根31,32の標準的な特性曲線を符号S0で示し、符号S1,S2は、それぞれ基準位置を調節する際に考慮した動作特性のバラツキの範囲内の最悪の場合の特性曲線である。特性曲線S1は、標準的な特性曲線S0に対して動作開始タイミングが遅れるとともに移動速度が遅い場合を、特性曲線S2は、標準的な特性曲線S0に対して動作開始タイミングが速くなるとともに移動速度が速い場合をそれぞれ表している。
【0033】
フイルムパックが装填された状態でフレーミングを行って、レリーズボタン22を押圧操作して撮影を行う。フレーミングされることにより、測光部60は、被写体光を受光し、その強度に応じた被写体輝度LVを演算回路71に出力している。一方、レリーズボタン22が押圧操作されると、マイクロコンピュータは、レリーズ信号を演算回路71に送る。
【0034】
このレリーズ信号により、演算回路71は、測光部60から出力されている被写体輝度LVを取り込み、この被写体輝度LVとフイルムユニット20のフイルム感度とから露出値EVを求め、この露出値EVを変換テーブルを用いてタイマ時間Tに変換する。例えば、被写体輝度が高く、得られた露出値EVが上限値であると、その露出値EVは「0」のタイマ時間Tに変換し、これをタイマ72にセットする。この後、演算回路71は、トリガ信号を駆動信号発生回路73に送る。
【0035】
駆動信号発生回路73は、トリガ信号を受け取ると駆動信号の発生を開始(ON)し、ドライバ48を介してソレノイド45に駆動電流を流す。すると、プランジャ45aがコイル部45bに引き込まれて、回動レバー37がコイルバネ47の付勢に抗して図3中で時計方向に向けて回転を開始する。この回動レバー37の回転により、回動レバー37の各腕37a、37bに連結された各シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動する。
【0036】
プランジャ45aの引き込み量が増えて回動レバー37の回転角度が大きくなるのにしたがって、シャッタ羽根31,32の開き方向へのスライド移動量も大きくなる。そして、シャッタ羽根31,32の移動位置D0に達した時点でシャッタ羽根31,32の開口形成部31c,32cが重なり、この後に図4に示すように、シャッタ羽根31,32が基準位置(図1中の符号D1)に達すると、フォトインタラプタ51の検出位置51aに突起部50の辺50aが対峙して、フォトインタラプタ51から基準位置検出信号が演算回路71に送られる。
【0037】
基準位置検出信号が入力されると、その瞬間に演算回路71は、計時開始信号をタイマ72に送る。すると、この瞬間にタイマ72は計時を開始するが、セットされているタイマ時間Tが「0」であるため、タイマ時間Tがセットされた計時開始信号が入力された瞬間、すなわち基準位置検出信号の発生と同時に停止信号を発生し、これを駆動信号発生回路73に送る。この駆動信号発生回路73は、停止信号の入力と同時に駆動信号を停止(OFF)する。これにより、ソレノイド45は、ドライバ48からの駆動電流が遮断される。
【0038】
ソレノイド45の駆動電流が遮断されることにより、回動レバー37は、ソレノイド45からの時計方向に回転される力が作用しなくなるため、コイルバネ47の付勢によって反時計方向に回転しようとするが、回動レバー37、プランジャ45a、シャッタ羽根31,32の慣性等によって、すぐにはその回転を開始しない。したがって、シャッタ羽根31,32についても、駆動電流が遮断された瞬間には閉じ方向に向かってスライド移動を開始しない。そして、駆動電流が遮断されてからしばらくすると、回動レバー37がコイルバネ47の付勢によって反時計方向の回転を開始するとともに、シャッタ羽根31,32が閉じ方向に向かってスライド移動を開始する。また、プランジャ45aは、この回動レバー37の回転によってコイル部45bから引き出される。
【0039】
このようにして、シャッタ羽根31,32は、開き方向から閉じ方向にスライド移動の向きを変える瞬間に露光開口30の前面で、この一連の開閉動作の最大な開口径の開口を形成する。そして、基準位置は、動作特性のバラツキを考慮して、一連の開閉動作中の最大な開口径が少なくとも最小開口径となるように調節されているから、シャッタ羽根31,32が基準位置を調節する際に考慮した動作特性のバラツキの範囲内で動作するのであれば、特性曲線S1、あるいは特性曲線S0,S2に示されるように、最小開口径の開口を形成する移動位置D2に達すると同時に、あるいはさらに開き方向にスライド移動してから閉じ方向へのスライド移動を開始する。これにより、図6に示すように、シャッタ羽根31,32は、露光開口30の前面に開口形成部31c,32cで少なくとも最小開口径の開口を形成する。
【0040】
この後に、シャッタ羽根31,32は、閉じ方向に向かってスライド移動することにより、開口径を次第に小さくしていく。この閉じ方向へのスライド移動中にシャッタ羽根31,32が移動位置D0を通過すると、シャッタ羽根31,32によって露光開口30が完全に閉じられる。
【0041】
このようにして、露出値EVが上限値の場合のシャッタ羽根31,32の開閉動作が行われ、シャッタ羽根31,32が開口を形成している間に、この開口を介して露光開口30を通った被写体光でフイルムユニット20が露光される。シャッタ羽根31,32の開閉動作が完了して露光が完了すると、露光されたフイルムユニット20がインスタントカメラから排出される。この排出の間に、フイルムユニット20の現像液ポッド20aが裂開され、この現像液ポッド20aに内蔵された現像処理液による現像処理が完了され、所定時間の経過後にプリント写真が得られる。このプリント写真は、露光時にシャッタ羽根31,32が少なくとも最小開口径で開口を形成するのでなにも画像が写っていないといったことはない。
【0042】
また、このようにして、シャッタ装置が対応することができる本来の露出値EVの上限値に対応させて、「0」のタイマ時間Tでも少なくとも最小開口径の開口が形成されることができることから分かるように、シャッタ羽根31,32の動作特性のバラツキに応じて実際の露出値EVの上限値を本来の対応可能な露出値EVの上限値よりも低く設定する必要がなくなるから、多少の露光量にバラツキが生じるが高い被写体の輝度域でも露出制御が可能になる。
【0043】
なお、被写体輝度に応じた露出値EVが上限値を超えている場合には、露出値EVが上限値の場合と同様に「0」のタイマ時間Tでシャッタ羽根31,32の開閉動作が行われる。そして、この場合には、その被写体輝度が高くなるにしたがって露光オーバとなってしまうことはいうまでもない。また、被写体輝度に応じた露出値EVが上限値より小さい場合には、その露出値EVに対応した有限なタイマ時間T(>0)がタイマ72にセットされた後に駆動信号が発生し、シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動される。そして、シャッタ羽根31,32が基準位置に達してから、セットされたタイマ時間Tが経過した時点で駆動信号が停止され、この駆動信号の停止から遅れを持ってシャッタ羽根31,32が閉じ方向にスライド移動する。これにより、シャッタ羽根31,32は、一連の開閉動作で露出値EVに対応した露光時間と開口径とでフイルムユニット20を露光する。
【0044】
図7,図8は、シャッタ羽根の開閉動作をモータによるダイレクトドライブ方式で行うようにした例を示すものである。なお、以下に詳細を説明する以外の部分については、上記実施形態と同様であり、実質的に機能が同じ構成部材については、上記実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0045】
図7において、ガイドピン35a等が形成されたシャッタ基板80の背面側には、シャッタ羽根31,32,回動レバー37,フォトインタラプタ51,露光開口30が形成されたマスク板81が組み付けられる。各シャッタ羽根31,32は、回動レバー37が回動することによって、それぞれ開き方向(図中の矢線方向)と、この開き方向と逆向きの閉じ方向とにスライド移動される。
【0046】
捩じりバネ82は、その中央部が回動レバー37に形成されたピン83に通され、それぞれ一端が回動レバー37の軸37cに掛けられ、他端がシャッタ羽根31,32の連結孔41,42に掛けられている。これらの捩じりバネ82によって、各シャッタ羽根31,32は、その連結孔41,42の内周を連結ピン38a,38bに押しつけられるようにして付勢されて、がたつきがないように回動レバー37と連結される。
【0047】
図8に示すように、シャッタ基板80の前面側には、シャッタ羽根31,32の開閉動作を行うためのアクチュエータとしてのモータ84と、緩速機構85とが組み付けられている。モータ84は、永久磁石からなるロータ86と、ステータ87a,87bが形成されたステータ部87とからなるムービングマグネットタイプのものが用いられている。
【0048】
ロータ86には、回転軸86aが一体に設けられており、この回転軸86aがシャッタ基板80に形成された孔を介して背面側の回転レバー37の軸37cに固定されている。また、回転軸86aには、これと速度調節機構85に連結するクラッチ機構の一部であるモータ側レバー88が固定されている。ステータ部87には、コイル87cが巻き付けられており、このコイル87cに駆動電流を流すことによってロータ86が所定の角度だけ回転する。
【0049】
コイル87cの一方の端子にプラス電圧を加えるようにして駆動電流を流すと、図9(a)に示すように、一方のステータ87aがN極となり、他方のステータ87bがS極となり、ロータ86は、そのS極を一方のステータ87aに近づけた全開回転位置まで回転する。また、コイル86bに逆向きの駆動電流を流すと、図9(b)に示すように各ステータ87a,87bの磁極が逆向きになり、ロータ86は、全開回転位置から図9中で時計方向に回転し、そのN極が一方のステータ87aに近づいた閉鎖回転位置まで回転する。
【0050】
ロータ86が閉鎖回転位置にある場合には、回転軸86a,回動レバー37を介して連結された各シャッタ羽根31,32で露光開口30が閉じられ、ロータ86が閉鎖位置から全開回転位置に向けて回転されると、各シャッタ羽根31,32が開き方向にスライド移動し、ロータ86が全開回転位置まで回転されると露光開口30が全開される。
【0051】
このようにして、モータ84をシャッタ羽根31,32に連結された駆動部材としての回動レバー37に直接に連結して、シャッタ羽根31,32をダイレクトドライブすることにより、シャッタ羽根31,32の開閉動作を行うための機構を簡単なものとすることができる。また、少ない部材でシャッタ羽根31,32の開閉が行われるため、モータ84に連結された部材の慣性を小さくすることができ、シャッタ羽根31,32を開き方向から閉じ方向に転じさせる際の応答性を良くすることができる。
【0052】
図8に示されるように、シャッタ基板80の前面には、質量が大きなフライホイール90と、ホイール側レバー91とが軸着されている。フライホイール90には、捩じりバネ92が組み付けられている。この捩じりバネ92は、その一端92aがシャッタ基板80のピンに掛けられ、他端92bがフライホイール90の前面に形成された溝90aに掛けられており、フライホイール90を図中矢線方向に付勢している。また、フライホイール90の背面側(シャッタ基板側)には、ギア93(図10参照)が一体に設けられている。
【0053】
ホイール側レバー91は、その一端にフライホイール90のギア93と噛合するセクタギア91aが設けられ、また他端にはモータ側レバー88とともにクラッチ機構を構成し、モータ側レバー88と係合する受け部91bが設けられている。このホイール側レバー91は、その背面側に形成されたピン91c(図10参照)がシャッタ基板80に円弧状に設けられたガイド溝94に挿入されることにより、セクタギア91aとギア93との噛合が解除されない範囲で揺動可能となっている。
【0054】
図10は、モータ84のロータ86が閉鎖回転位置にあるときのフライホイール90,ホイール側レバー91,モータ側レバー88の状態を示すものである。ホイール側レバー91は、セクタギア91aがフライホイール90のギア93と噛合しているため、このギア93を介して捩じりバネ92によって図中時計方向に付勢されており、ホイール側レバー91は、ロータ86が閉鎖回転位置にあるときには、その受け部91bがモータ側レバーの押圧部88aと当接した初期位置にある。なお、ホイール側レバー91は、ガイド溝94によって揺動範囲が規制されるため、モータ側レバー88を介して閉鎖回転位置にあるロータ86を回動させるように揺動されることはない。
【0055】
シャッタ羽根31,32を開き方向にスライド移動させる際に、モータ84の回転軸86aが回転すると、これとともにモータ側レバー88が反時計方向に回動する。このときに、モータ側レバー88は、その押圧部88aで受け部91bを押圧して、これらの係合を維持したままホイール側レバー91を図中時計方向に揺動する。これにより、ホイール側レバー91は、図11に示すように、最大でシャッタ羽根31,32で露光開口30を全開する位置に対応する位置まで揺動される。また、このようにしてホイール側レバー91が揺動する際には、このホイール側レバー91でフライホイール90が捩じりバネ92の付勢力に抗した方向に回転される。
【0056】
このようにして、質量が大きく慣性の大きなフライホイール90を捩じりバネ92の付勢に抗して回転させながら、モータ側レバー88の回転が行われるため、ロータ86の全開回転位置に向けての回転、すなわちシャッタ羽根31,32の開き方向のスライド移動は、モータ84だけの場合よりもゆっくりと行われる。
【0057】
ロータ86の回転方向が閉鎖回転位置に向く方向に転じた際には、ホイール側レバー91の受け部91bから押圧部88aが離れる方向にモータ側レバー88が回転する。また、フライホイール90は、捩じりバネ92で付勢されているが、慣性が大きくすぐに捩じりバネ92で付勢されている方向に回転を開始しないので、これにともなってホイール側レバー91の初期位置に向かう方向の揺動もすぐには開始されない。これにより、図12に示すように、受け部91bと押圧部88aとの係合が解除された状態で、モータ84でシャッタ羽根31,32が閉じ方向にスライド移動される。
【0058】
上記のようにして、シャッタ羽根31,32を開き方向へスライド移動させるときに、これの移動速度を遅くすることで、シャッタ羽根31,32の慣性が小さくなるため、スライド移動を開き方向から閉じ方向に転る際の応答性が良くなる。このため、例えば動作開始タイミングが遅れ移動速度が遅い動作特性を持つシャッタ羽根31,32に対応させて、制御可能な露出値EVの範囲の上限値に対応した最小開口径を得られるようにして基準位置を設定しても、これよりも動作特性が良い場合における露光量のバラツキを少なくすることが可能となる。
【0059】
なお、シャッタ羽根31,32を閉じ方向にスライド移動させるときには、上記のように受け部91bと押圧部88との係合が解除されることで、フライホイール90の慣性,捩じりバネ92の付勢力に影響されてシャッタ羽根31,32の閉じ方向にスライド移動を開始するときの応答性が悪くなることはない。ホイール側レバー91は、捩じりバネ92の付勢力によってフライホイール90が回動することにより、モータ側レバー88の回転開始から遅れて、初期位置に戻る。
【0060】
捩じりバネ92の付勢力は、フライホイール90の回転角度に応じて変化する。このため、フライホイール90に設けた孔90bと、ホイール側レバー91に設けた孔91dとが一致するようにして位置決めしてこれらを組み付けることにより、適切な捩じりバネ92の付勢力がモータ84にかかるようにして、シャッタ羽根31,32の開き方向へ動作するときの移動速度が適切になるようにされている。
【0061】
図13に電気的な構成を示すように、モータ84は、コントローラ70の駆動信号発生回路95からの駆動信号で制御されるドライバ96によって駆動される。この例における駆動信号発生回路95は、「Hレベル」と「Lレベル」との2種類の駆動信号を発生し、演算回路71からのトリガ信号が入力されてからタイマ72からの停止信号が入力されるまでの間に「Hレベル」の駆動信号を出力し、停止信号が入力されると「Lレベル」の駆動信号を所定の時間だけ出力し、さらに、「Lレベル」の出力後には駆動信号を停止、すなわち駆動信号の出力する出力端子をハイインピーダンスとする。
【0062】
ドライバ96は、「Hレベル」の駆動信号が入力されている間に、モータ84のロータ86を全開回転位置に向けた方向に回転する方向の駆動電流をコイル87cに流し、「Lレベル」の駆動信号が入力されている間に、ロータ86を閉鎖回転位置に向けた方向に回転する方向の駆動電流をコイル87cに流す。
【0063】
シャッタ羽根31,32が基準位置に達したことは、上記実施形態と同様にしてシャッタ羽根31に設けられた突起部50がフォトインタラプタ51の検出位置51aを通過したことで検出されるが、開き方向から閉じ方向に転じる際のシャッタ羽根31,32の応答性が良くされていることに対応させて、例えば突起部50のスライド方向の長さを調節することによって、シャッタ羽根31,32が最小開口径が形成する位置の近くまでスライド移動されたときに突起部50がフォトインタラプタ51の検出位置51aを通過するようにされている。
【0064】
すなわち、基準位置は、シャッタ羽根31,32の動作特性を考慮して、開き方向に移動中の各シャッタ羽根31,32が基準位置に達したと同時に、シャッタ閉じ信号の発生として駆動信号を「Lレベル」としても、少なくとも規定された最小開口径の開口がシャッタ羽根31,32によって形成される位置に調節されるが、シャッタ羽根31,32の移動速度が速い場合に比べて、その位置がシャッタ羽根31,32が最小開口径が形成する位置の近くにされている。
【0065】
次に上記構成の作用について図14を参照しながら簡単に説明する。なお、図14は、図1と同様にして、設計上の動作開始タイミング,移動速度で動作するシャッタ羽根31,32の標準的な特性曲線を符号S0で示し、符号S1,S2は、それぞれ基準位置を調節する際に考慮した動作特性のバラツキの範囲内の最悪の場合の特性曲線を示している。また、符号D0,D1,D2についても、図1と同様に、開口形成部31c,32cが重なる位置,基準位置,最小開口径の開口を形成する移動位置をそれぞれ示している。
【0066】
レリーズ信号の入力により演算回路71が測光部60からの被写体輝度LVを取り込み、この被写体輝度LVとフイルムユニット20のフイルム感度とから露出値EVが求められる。そして、この露出値EVをタイマ時間Tに変換する。例えば、露出値EVが上限値である場合には、その露出値EVは「0」のタイマ時間Tに変換されてタイマ72にセットされ、この後、演算回路71がトリガ信号を駆動信号発生回路95に送る。
【0067】
このトリガ信号の入力で駆動信号発生回路73から「Hレベル」の駆動信号が出力されると、ドライバ96からモータ84のコイル87cに駆動電流が流される。これにより、モータ84のロータ86が全開回転位置に向けて回転を開始する。
【0068】
ロータ86とともに回転軸86aが回転を開始すると、これに固定されたモータ側レバー88がホイール側レバー91の受け部91bと係合した状態でこれを押圧して、ホイール側レバー91を揺動させながら回転する。ホイール側レバー91は、そのセクタギア91aがギア93に噛合しているから、捩じりバネ92の付勢に抗して、質量の大きなフライホイール90を回転させる。これにより、捩じりバネ92の付勢力及びフライホイール90の慣性がモータ84の回転軸86aに負荷としてかかり、回転軸86aの回転速度が遅くされる。
【0069】
回転軸86aの回転は、これに固定された回動レバー37に伝達され、この回動レバー37が図7において時計方向に回転を開始する。この回動レバー37の回転により、シャッタ羽根31,32がそれぞれ開き方向にスライド移動する。回転軸86aの回転は、上記のようにして速度調節機構85によって遅くされているから、これに応じてシャッタ羽根31,32の移動速度も遅くなっている。
【0070】
ロータ86の回転量が増えて回動レバー37の回転角度が大きくなるのにしたがって、シャッタ羽根31,32の開き方向へのスライド移動量も大きくなり、シャッタ羽根31,32の移動位置D0に達した時点でシャッタ羽根31,32の開口形成部31c,32cが重なり、この後にシャッタ羽根31,32が最小開口径を形成する位置D2の少し手前の基準位置D1に達すると、フォトインタラプタ51から基準位置検出信号が演算回路71に送られる。
【0071】
基準位置検出信号が入力されると、その瞬間に演算回路71は、計時開始信号をタイマ72に送り、タイマ72は計時を開始するが、セットされているタイマ時間Tが「0」であるため、計時開始信号が入力された瞬間に停止信号が発生し、これが駆動信号発生回路95に送られる。駆動信号発生回路95は、この停止信号の入力により、駆動信号を「Lレベル」とする。
【0072】
駆動信号が「Lレベル」となると、ドライバ96は、駆動電流の流れる方向を逆転して、ロータ86は回転方向を逆向きに転じさせる。モータ側レバー88の押圧部88aは、ロータ86が閉鎖回転位置に向けて回転するときには、ホイール側レバー91の受け部91bとの係合を解除した状態で回転できるようになっているから、フライホイール90の慣性が回転軸86aの回転に影響を与えることがない。したがって、駆動電流が逆向きに転じられてから、シャッタ羽根31,32は、それ自体の慣性,回動レバー37,ロータ86の慣性やモータ84の応答性による遅れを持って閉じ方向にスライド移動を開始する。そして、このときの遅れは、シャッタ羽根31,32の開き方向への移動速度が遅いので、移動速度が速い場合に比べて小さい。
【0073】
このようにして、シャッタ羽根31,32は、開き方向から閉じ方向にスライド移動の向きを変える瞬間に、この一連の開閉動作の最大な開口径の開口を形成し、この後に、シャッタ羽根31,32は、閉じ方向に向かってスライド移動することにより、露光開口30が完全に閉じられる。
【0074】
基準位置は、動作特性のバラツキを考慮して、一連の開閉動作中の最大な開口径が少なくとも最小開口径となるように調節されているから、図14に示されるように、露出値EVが上限値の場合で、特性曲線S1となるシャッタ羽根31,32の場合では、最小開口径の開口を形成する移動位置D2に達すると同時に、閉じ方向へのスライド移動を開始して露光開口30を閉じる。
【0075】
また、特性曲線S0、あるいは特性曲線S1となるシャッタ羽根31,32の場合では、最小開口径の開口を形成する移動位置D2に達してから開き方向にスライド移動し、この後に閉じ方向へのスライド移動を開始するが、シャッタ羽根31,32の移動速度、ロータ86,回転レバー37の回転速度が遅く、これらの慣性が小さいので、シャッタ羽根31,32は開き方向から閉じ方向にスライド方向を転じる際の遅れが小さいから、このときに余分に開き方向へ移動する移動量が小さくなる。結果として、動作特性のバラツキがあっても露光量のバラツキが少なくなる。もちろん、被写体輝度に応じた露出値EVが上限値より小さい場合にも、露光量のバラツキが低減される。
【0076】
上記実施形態では、ムービングマグネットタイプのモータを用いてシャッタ羽根の開閉動作を行っているが、その他のタイプのモータでシャッタ羽根の開閉動作を行ってもよい。また、上記各実施形態では、シャッタ羽根がスライド移動する例について説明したが、シャッタ羽根が回動することにより開口を形成し、その移動量(回転角度)に応じて開口径が変化されるものであってもよい。さらに、上記説明では、インスタントカメラについて説明したが、135タイプ等のロールフイルムを使用するカメラにも本発明を利用することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のシャッタ装置によれば、アクチュエータの駆動によりシャッタ羽根が開き方向に移動されて基準位置に達したときに計時を開始し、この計時された時間が露出値に対応する開き時間に達した時点でシャッタ閉じ信号でシャッタ羽根を閉じ方向に移動させるようにアクチュエータの駆動を制御するシャッタ装置で、シャッタ羽根が基準位置に達すると同時にシャッタ閉じ信号を発生しても、シャッタ羽根によって少なくとも所定の範囲内の最小開口径の開口が形成されるようにしたから、被写体が高輝度で露出値が高い場合にでも確実に露光が行われる。
【0078】
また、アクチュエータとしてのモータの回転軸を、シャッタ羽根に連結されてこれを開閉移動するための駆動部材に直接に連結してシャッタ羽根をモータでダイレクトドライブするようにしたから、簡単な構成でシャッタ羽根の開閉移動を行うことができる。さらに、速度調節機構を設けシャッタ羽根の開き方向への移動速度を遅くすることにより、シャッタ羽根が開き方向から閉じ方向に移動させる際の応答性がよくすることができ、露光量のバラツキを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャッタ装置の動作を示す説明図である。
【図2】シャッタ装置を内蔵したインスタントカメラを示す斜視図である。
【図3】シャッタ装置の概略的な構成を示す説明図である。
【図4】シャッタ羽根が基準位置に移動した状態を示す平面図である。
【図5】シャッタ羽根が開口の形成を開始する瞬間の状態を示す平面図である。
【図6】シャッタ羽根が最小開口を形成した状態を示す説明図である。
【図7】モータを用いてシャッタ羽根をダイレクトドライブする例のシャッタ羽根を示す斜視図である。
【図8】図7のシャッタ羽根を駆動するムービングマグネットタイプのモータを示す斜視図である。
【図9】モータのロータの回転状態を示す説明図である。
【図10】ロータが閉鎖回転位置にあるときの速度調節機構の状態を示す説明図である。
【図11】ロータが全開回転位置にあるときの速度調節機構の状態を示す説明図である。
【図12】ロータが全開回転位置から閉鎖回転位置に戻るときの速度調節機構の状態を示す説明図である。
【図13】シャッタ装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図14】シャッタ装置の動作を示す説明図である。
【図15】従来のシャッタ装置の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
31,32 シャッタ羽根
37 回動レバー
45 ソレノイド
47 コイルバネ
50 突起部
51 フォトインタラプタ
60 測光部
70 コントローラ
71 演算回路
72 タイマ
73,95 駆動信号発生回路
84 モータ
85 速度調節機構
86a 回転軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shutter device used for a camera.
[0002]
[Prior art]
Some compact cameras, instant cameras, and the like use a program shutter in which an aperture blade is also used as a shutter blade. In this program shutter, exposure is performed with a combination of an aperture value and a shutter speed determined in advance for each exposure value. Generally, two or more shutter blades are combined, and these are combined all at once with an actuator such as a motor or a solenoid. Open and close. In such a program shutter, the opening time of the shutter blade is determined according to the exposure value, and the opening diameter of the shutter blade corresponding to the aperture value is increased or decreased according to the movement amount of the shutter blade determined by the opening time. This is a general and simple method.
[0003]
FIG. 15 shows a state in which the program shutter is driven by the conventional control method, and the change in the moving position (amount) of the shutter blade with the passage of time is represented as a characteristic curve S4. The moving position D0 is the position of the shutter blade where the opening of the shutter blade is started. When the EV value is calculated by photometry, the opening time T corresponding to this is calculated. 0 Is uniquely determined. When a trigger signal is given by the shutter release operation and the motor starts normal rotation, for example, the shutter blade moves in the opening direction. Also, the opening time T from the time when the motor starts normal rotation 0 Will start timing.
[0004]
When the movement amount of the shutter blade increases and reaches the movement position D0, the shutter blade starts to form an opening, and the opening diameter increases by further increasing the movement amount. And opening time T 0 A shutter closing signal is generated at the time when the time counting is completed. In response to the shutter close signal, the motor starts reverse rotation, the shutter blades that have been moved in the opening direction until then move in the closing direction, return to the closed position, and one exposure operation is completed. Immediately after the shutter close signal is generated, the shutter blades move in the opening direction due to the influence of inertia and the like, and the exposure continues while the shutter blades are closed. T 0 Is decided. According to the above, the opening time T corresponding to the EV value 0 It is possible to obtain various exposure amounts by simply determining the value, and the configuration becomes relatively simple.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the shutter device of the control method described above, there is no problem as long as the shutter blades always move under the same conditions. However, in practice, for example, when the photographing posture of the camera is changed, between the shutter blades, and further, the shutter substrate. The operating state at the time of opening and closing the shutter blades tends to fluctuate due to changes in the frictional force between them and the individual difference of shutter blades, changes with time, changes in the surrounding environment, actuator responsiveness, and the like. In particular, when the shutter blade starts to move in the opening direction, the shutter blade is changed from the stationary state to the moving state, and therefore the operation start timing and moving speed at that time are likely to vary.
[0006]
For example, when the operation start timing is delayed or the moving speed is delayed at the start of the operation of the shutter blades, the characteristic curve S5 in FIG. 15 is obtained. With respect to the shutter blade operating with such a characteristic curve S5, the opening time T corresponding to the EV value obtained by photometry 0 It can be seen that when the exposure is performed at, the exposure is insufficient as compared with the case where the exposure is performed under the characteristic curve S4. In the worst case, as shown by the characteristic curve S6, a phenomenon occurs in which the shutter blade starts to move in the closing direction without forming an opening. This phenomenon has a high probability of occurrence particularly when the subject brightness is high. This is because when the subject brightness is high, the opening time T is set to reduce the aperture diameter. 0 This is because the movement amount of the shutter blades is reduced by shortening. As a result, there is a problem in that the shutter is not opened and shooting is completed, and exposure is not performed by shooting. In order to prevent this phenomenon from occurring, the opening time T 0 It is sufficient to provide a margin so that the opening is formed without shortening the length of time for a certain period of time. However, in this case, exposure control in a high-luminance region that is originally possible is invalidated.
[0007]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a shutter device that can reliably open a shutter and perform good exposure.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the shutter device according to
[0009]
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An instant camera incorporating the shutter device of the present invention is shown in FIG. The
[0011]
A film pack storage chamber (not shown) is formed on the back side of the
[0012]
As shown in FIG. 3, the shutter device includes a
[0013]
Behind the
[0014]
The
[0015]
The
[0016]
By rotating the
[0017]
When the drive signal is stopped and the drive current is interrupted, the urging force of the
[0018]
In this shutter device, the
[0019]
In order to detect that the
[0020]
Before the
[0021]
The reference position is the moving speed of the
[0022]
More specifically, the maximum opening diameter in a series of shutter opening / closing operations is obtained at the moment when the sliding movement of the
[0023]
In this example, the difference in the direction of gravity applied to the
[0024]
It should be noted that if the opening is simply formed regardless of whether or not the minimum opening diameter is formed, and the phenomenon that the exposure is not performed is simply prevented, The positional relationship with the
[0025]
Further, the configuration for detecting that the
[0026]
The
[0027]
The
[0028]
The conversion table of the
[0029]
Since there are variations in the operating characteristics of the
[0030]
The
[0031]
In this way, the
[0032]
Next, the operation of the above configuration will be described with reference to FIG. In FIG. 1, a standard characteristic curve of the
[0033]
Framing is performed with the film pack loaded, and shooting is performed by pressing the
[0034]
Based on the release signal, the
[0035]
When receiving the trigger signal, the drive
[0036]
As the amount of pull-in of the
[0037]
When the reference position detection signal is input, the
[0038]
When the drive current of the
[0039]
In this way, the
[0040]
After that, the
[0041]
In this manner, the
[0042]
Further, in this way, an opening having at least the minimum opening diameter can be formed even with a timer time T of “0” in correspondence with the upper limit value of the original exposure value EV that can be handled by the shutter device. As can be seen, it is not necessary to set the upper limit value of the actual exposure value EV lower than the upper limit value of the exposure value EV that can be dealt with in accordance with variations in the operating characteristics of the
[0043]
When the exposure value EV corresponding to the subject brightness exceeds the upper limit value, the
[0044]
7 and 8 show examples in which the shutter blades are opened and closed by a direct drive system using a motor. Parts other than those described in detail below are the same as those in the above embodiment, and structural members having substantially the same functions are denoted by the same reference numerals as those in the above embodiment and description thereof is omitted.
[0045]
In FIG. 7, a
[0046]
The
[0047]
As shown in FIG. 8, a
[0048]
The
[0049]
When a drive current is applied so as to apply a positive voltage to one terminal of the
[0050]
When the
[0051]
In this way, the
[0052]
As shown in FIG. 8, a
[0053]
The
[0054]
FIG. 10 shows the state of the
[0055]
When the
[0056]
In this way, the motor-
[0057]
When the rotation direction of the
[0058]
As described above, when the
[0059]
When the
[0060]
The urging force of the
[0061]
As shown in FIG. 13, the
[0062]
While the “H level” drive signal is input, the
[0063]
The fact that the
[0064]
That is, in consideration of the operation characteristics of the
[0065]
Next, the operation of the above configuration will be briefly described with reference to FIG. FIG. 14 shows a standard characteristic curve of the
[0066]
When the release signal is input, the
[0067]
When an “H” level drive signal is output from the drive
[0068]
When the rotating shaft 86 a starts rotating together with the
[0069]
The rotation of the rotating shaft 86a is transmitted to a
[0070]
As the rotation amount of the
[0071]
When the reference position detection signal is input, the
[0072]
When the drive signal becomes “L” level, the
[0073]
In this way, the
[0074]
The reference position is adjusted so that the maximum opening diameter during a series of opening and closing operations is at least the minimum opening diameter in consideration of variations in operating characteristics. Therefore, as shown in FIG. In the case of the
[0075]
Further, in the case of the
[0076]
In the above-described embodiment, the opening and closing operation of the shutter blade is performed using a moving magnet type motor, but the opening and closing operation of the shutter blade may be performed using other types of motors. In each of the above embodiments, the example in which the shutter blade slides has been described. However, the shutter blade rotates to form an opening, and the opening diameter is changed according to the movement amount (rotation angle). It may be. Furthermore, in the above description, the instant camera has been described. However, the present invention can also be used for a camera using a 135 type roll film or the like.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the shutter device of the present invention, when the shutter blades are moved in the opening direction by driving the actuator and reach the reference position, the time measurement is started, and the time measured is set to the exposure value. A shutter device that controls the driving of the actuator so that the shutter blade is moved in the closing direction by the shutter closing signal when the corresponding opening time is reached. Even if the shutter closing signal is generated at the same time as the shutter blade reaches the reference position, Since the shutter blades form at least the opening having the minimum opening diameter within the predetermined range, the exposure is surely performed even when the subject has high brightness and the exposure value is high.
[0078]
In addition, since the rotation shaft of the motor as an actuator is directly connected to a driving member that is connected to the shutter blade and moves the shutter blade, the shutter blade is directly driven by the motor. The blades can be opened and closed. Furthermore, by providing a speed adjustment mechanism to slow down the moving speed of the shutter blade in the opening direction, the responsiveness when the shutter blade is moved from the opening direction to the closing direction can be improved, and variation in exposure amount is reduced. can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an operation of a shutter device according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing an instant camera with a built-in shutter device.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a schematic configuration of a shutter device.
FIG. 4 is a plan view showing a state where shutter blades are moved to a reference position.
FIG. 5 is a plan view showing a state at the moment when a shutter blade starts to form an opening.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a state in which the shutter blades form a minimum opening.
FIG. 7 is a perspective view showing an example shutter blade that directly drives the shutter blade using a motor.
8 is a perspective view showing a moving magnet type motor that drives the shutter blades of FIG. 7. FIG.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a rotation state of a rotor of a motor.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a state of the speed adjustment mechanism when the rotor is in a closed rotation position.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing a state of the speed adjustment mechanism when the rotor is in a fully open rotation position.
FIG. 12 is an explanatory diagram showing a state of the speed adjustment mechanism when the rotor returns from the fully open rotation position to the closed rotation position.
FIG. 13 is a block diagram showing an electrical configuration of the shutter device.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing the operation of the shutter device.
FIG. 15 is an explanatory diagram showing the operation of a conventional shutter device.
[Explanation of symbols]
31, 32 Shutter blade
37 Rotating lever
45 Solenoid
47 Coil spring
50 Protrusion
51 Photointerrupter
60 Metering unit
70 controller
71 Arithmetic circuit
72 timer
73, 95 Drive signal generation circuit
84 Motor
85 Speed control mechanism
86a Rotating shaft
Claims (5)
前記シャッタ羽根を開き方向に移動してシャッタ閉じ信号に応答して前記シャッタ羽根を閉じ方向に移動させるアクチュエータと、
動作特性のバラツキの範囲内でシャッタ羽根の移動速度が一番遅い場合に、開き方向への移動の際にシャッタ羽根が基準位置に達するのと同時にシャッタ閉じ信号を発生しても、一連のシャッタ開閉動作における最大の開口径が、各露出値毎に決められた露光時間に対応させて決められたシャッタ羽根によって形成される絞り値に相当する開口径のうちの最小の開口径となるように基準位置が調整され、この基準位置に前記シャッタ羽根が達したときに検出信号を発生する検出手段と、
被写体輝度に応じて露出値を決定するとともに、前記検出信号の発生により計時を開始し、この計時された時間が被写体輝度に応じて決められた露出値に対応する開き時間に達した時点でシャッタ閉じ信号を発生させる制御手段とを備えたことを特徴とするシャッタ装置。A shutter blade that is movable in an opening direction that forms an opening and a closing direction that closes the opening, and that gradually increases the opening diameter of the opening by increasing the amount of movement in the opening direction;
An actuator for moving the shutter blade in the opening direction and moving the shutter blade in the closing direction in response to a shutter closing signal;
Even if a shutter closing signal is generated at the same time that the shutter blades reach the reference position when moving in the opening direction when the moving speed of the shutter blades is the slowest within the range of variation in operating characteristics , a series of shutters The maximum opening diameter in the opening / closing operation is the minimum opening diameter among the opening diameters corresponding to the aperture value formed by the shutter blades corresponding to the exposure time determined for each exposure value. reference position is adjusted, and detection means for generating a detection signal when the is who the shutter blade at the reference position,
The exposure value is determined according to the subject brightness, and the time measurement is started by the generation of the detection signal. When the measured time reaches the opening time corresponding to the exposure value determined according to the subject brightness, the shutter is started. A shutter device comprising control means for generating a closing signal.
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