JP4011702B2 - 位置決め制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、各種の電子部品を回路基板などに自動的に実装する電子部品実装機における移動対象を所要位置に位置決め停止させるための位置決め制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
斯かる電子部品実装機は、一般に、移動対象をサーボモータにより回転駆動されるボールねじに沿って所要の方向に移動させるとともに、所要位置に位置決め停止させる位置決め制御装置を備えている。この位置決め制御装置における移動対象つまりサーボモータの位置検出手段としては、絶対位置をカウントにより検出するアブソリュート型エンコーダと、相対位置をカウントにより検出するインクリメンタル型エンコーダが存在するが、現在では、信頼性や過去の実績面からインクリメンタル型エンコーダが主に採用されている。このインクリメンタル型エンコーダを用いた従来の位置決め制御装置は、図4に示すような概略構成になっており、以下に説明する。
【0003】
インクリメンタル型エンコーダ2を位置検出手段に使用したサーボモータ1は、電源投入時に絶対的な位置を判別できないために、ボールねじ3に沿って移動される移動対象4を予め基準位置として設定した原点位置に一旦復帰させたのちに、この原点位置からの相対位置をエンコーダ2の出力信号をカウントすることにより検出しながら回転制御される。原点復帰のための構成要素として、移動対象4が取り付けられて螺合したボールねじ3に沿って移動する移動体7には検出片8が設けられ、この検出片8を検出する原点センサ11および減速センサ12が所定位置に配置されている。
【0004】
すなわち、原点センサ11は、上記の原点位置を設定するよう配置されて原点位置に移動した検出片8を検出する。減速センサ12は、原点位置の近傍に所定範囲の減速領域を設定する長さを有して減速領域内に進入してきた検出片8を検出する。また、ボールねじ3の両端に対応する位置には、検出片8を検出して移動対象4の移動範囲を規制するための一対のリミットセンサ13,14が配置されている。サーボドライバ10は、コントローラ9からの指令、各センサ11〜14からの検出信号およびエンコーダ2の出力信号に基づいてサーボモータ1の回転を制御する。
【0005】
つぎに、上記位置決め制御装置における原点復帰動作について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。原点復帰動作は、コントローラ9がサーボドライバ10に対し移動対象4を所定方向へ移動させるよう指令することにより開始され(ステップS1)、それと同時に、減速センサ12が検出片8を検出しているか否か、つまり移動対象4が減速領域内に存在しているか否かの判別を行う(ステップS2)。例えば、図4に図示の状態では移動対象4が減速領域内に位置していないので、サーボドライバ10はサーボモータ1を所定の高速度で回転するよう加速させて移動対象4を所定方向へ向け高速移動させる(ステップS3)。
【0006】
続いて、何れかのリミットセンサ13,14が検出片8を検出してオンしたか否かを判別し(ステップS4)、オフである場合には、移動対象4が減速領域に進入して減速センサ12がオンしたか否かの判別を行う(ステップS6)。いま、移動対象4が図4に図示の位置から減速領域に対し離間する右方向Rへ移動されて原点復帰動作を開始した場合には、リミットセンサ14がオンしたと判別した時点で(ステップS4)、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を減速領域に向かう左方向Lへ反転させる(ステップS5)。それにより、左方向Lへ移動する移動対象4の検出片8がやがて減速センサ12に検出される(ステップS6)。
【0007】
一方、移動対象4が図4に図示の位置から減速領域に向かう左方向Lへ移動されて原点復帰動作を開始した場合には、減速センサ12のオンが判別(ステップS6)されることになる。すなわち、移動対象4が左右何れの方向に移動されて原点復帰動作を開始した場合にも必ず減速領域に進入するよう制御される。減速センサ12がオンすると(ステップS6)、サーボドライバ10は、サーボモータ1に対し減速するよう回転制御する(ステップS7)とともにエンコーダ2の出力信号に基づき所定の低速度になったと判別(ステップS8)するまで減速制御を継続する。
【0008】
なお、原点復帰動作を開始(ステップS1)する時に移動対象4が減速領域に位置していると判別した場合(ステップS2)には、サーボモータ1を所定の低速度で回転するよう加速しながら始動させる(ステップS9)とともに、エンコーダ2の出力信号に基づき所定の低速度になったと判別(ステップS10)するまで加速制御を継続する。すなわち、既に減速位置に存在する移動対象4は低速移動によって原点復帰動作を開始する。
【0009】
上述のように、移動対象4を減速領域の範囲外では高速度で移動させ、且つ原点の近傍箇所に進入した時点で低速度に減速しているのは、この位置決め制御装置が採用されている電子部品装着機が近年において特に高速化と極小振動による停止とを要求されているためである。すなわち、極小振動による停止を目的として移動対象4を常に低速度で移動させると、原点復帰までに時間がかかり過ぎて高速化を達成できず、逆に、高速化を目的として移動対象4を高速度のみで移動させると、エンコーダ2の基準位置信号の検出が困難となって原点位置の検索が行えなかったり、高速移動中に瞬時停止することによる機械的振動が大きいからである。
【0010】
上述のようにしてサーボモータ1が所定の低速度に減速されて移動対象4が低速移動状態であると判別した時点で(ステップS8または10)、サーボドライバ10はエンコーダ2からの基準位置信号の入力を監視する原点位置検索処理を開始する(ステップS11)。つづいて、移動対象4が減速センサ12がオンとなる減速領域内に存在しているか否かの判別を行い(ステップS12)、減速領域内を移動中である場合には原点センサ11がオンであるか否かの判別を行い(ステップS13)、原点センサ11がオフである場合には、これ以前に原点センサ11が一度オンしたか否か、つまり移動対象4が原点位置を通り過ぎてしまったか否かを判別する(ステップS14)。移動対象4が未だ原点領域に進入することなく原点センサ11が一度もオンしていない場合には、原点センサ11のオンと上記基準位置信号の入力とを共に検出する停止条件が成立したか否かの判別を行う(ステップS15)。停止条件が成立しなかった場合には、ステップS11にリターンして、原点センサ11のオンを判別(ステップS13)して上述の停止条件が成立するまで同様の処理を繰り返し、停止条件が成立した時点でサーボドライバ10がサーボモータ1を停止させる(ステップS16)。
【0011】
また、原点位置の検索を開始(ステップS11)したのちに、移動対象4が加速によって減速領域の範囲外に飛び出したと判別した場合(ステップS12)には、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を減速領域に戻すよう反転させる(ステップS17)。さらに、原点センサ11が以前に一度オンしている場合には、移動対象4が減速領域に進入したのちに原点位置を通過してしまっているので、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を原点位置に向け反転させる(ステップS17)。
【0012】
なお、ステップS16では、原点センサ11がオンとなった判別の回数を1回に設定しており、原点センサ11が2回以上オンとなった場合には、原点センサ11の取付状態の不良またはエンコーダ2における基準位置信号の異常などのトラブルが発生したことが考えられるので、サーボドライバ10がコントローラ9に対しエラー発生を伝達する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の位置決め制御装置が用いられている電子部品実装機では、近年の高機能化および多機能化に伴い多くのサーボモータ1が搭載されて多軸化が促進されており、各サーボモータ1毎に上述のような位置決め制御装置を必要とする。これに対し、上記のインクリメンタル型エンコーダ2を備えるサーボモータ1を用いた位置決め制御装置は、電源投入時に移動対象4を高速度で原点位置に向け移動させて極く低い振動で停止させる目的を達成するために、原点位置の検出に必要な原点センサ11、高速度から低速度に減速させるための減速センサ12および移動対象4の移動範囲を規制するための一対のリミットセンサ13,14の計4個のセンサを最小限必要とする。
【0014】
したがって、搭載される多くのサーボモータ1に対し個々に最低4個のセンサ11〜14を必要とするから、配線数が多くなって配線の引回しが複雑化し、配線作業や機構動作の調整などに多くの工数を要してコスト高となる。さらに、配線引回しの複雑化に伴って断線が発生し易く、また、センサ11〜14の数が多くなるのに伴って必然的にセンサ故障の発生の頻度が高くなるため、信頼性が低下して稼働率も低下する問題がある。
【0015】
また、移動対象4が原点位置から離間する方向に移動されて原点復帰動作が開始された場合には、この移動対象4を移動規制範囲の端部までの比較的長い距離を一旦移動させたのちにリミットセンサ13または14のオンにより移動方向を反転させるようになっているので、移動対象4の無駄な移動が多い。それに加えて、移動対象4が原点位置の近傍まで移動して減速センサ12がオンした時点で移動速度を低速度に減速してしまうため、移動対象4を原点位置に復帰させるのに時間を要し、高速化の達成を阻害している。
【0016】
そこで、本発明は、センサの数を削減しながらも移動対象を可及的迅速に原点位置に復帰させ、且つ極く低い振動に抑制して停止させることのできる位置決め制御装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、インクリメンタル型エンコーダを備えたサーボモータを駆動源とし、このサーボモータの回転により移動される移動対象を位置決め制御動作に先立って所定の原点位置に一旦復帰させる位置決め制御装置において、前記原点位置に配置されて前記移動対象の検出信号を出力する原点センサと、前記原点センサおよび前記エンコーダからの信号に基づき前記サーボモータを回転制御するサーボドライバとを備え、前記サーボドライバは、前記移動対象を所定方向へ移動させることにより原点復帰動作を開始した後に、前記原点センサから前記移動対象の検出信号が入力されることなく前記移動対象が始動時から前記所定方向へ所定距離だけ移動したのを前記エンコーダの出力信号のみに基づき検出したときに、前記移動対象の移動方向を反転させるように前記サーボモータを回転制御するとともに、前記検出信号が入力した時点で前記移動対象の移動速度を所定の高速度から所定の低速度に減速させたのちに、前記検出信号と前記エンコーダの基準位置信号が共に入力した時点で前記移動対象を停止させるように前記サーボモータを回転制御するよう構成され、前記原点センサは、前記移動対象の原点復帰動作時以外の位置決め制御動作時の移動規制範囲内における前記所定方向とは反対側の一端部の近傍位置に配置され、前記所定距離は、前記移動規制範囲内における前記一端部から前記原点センサまでの距離に合致するよう設定され、前記移動対象の原点復帰動作時のみ移動可能な移動可能範囲が、前記移動規制範囲に対し前記所定方向側にさらに前記所定距離だけ延長した機械的に支障が生じない移動範囲内で設定されている。
【0018】
この位置決め制御装置は、移動対象を原点センサに検出される原点領域に進入するまで高速度で移動させるので、従来装置のように原点領域に達する以前に減速センサで移動対象を検出した時点で予め低速度に減速する場合に比較して、原点復帰動作に要する時間を短縮して高速化を図ることができるとともに、減速センサを削除しながらも移動対象を極く低い振動に抑制して原点位置に支障なく復帰させることができる。したがって、減速センサを削除できる分だけ省配線化を達成でき、コストダウンと信頼性の向上を図れる。
【0020】
また、移動対象を移動規制範囲内を開始点として常に所定方向へ移動させることにより原点復帰動作を開始し、以降エンコーダの出力信号のみに基づき移動制御するが、移動対象が原点位置から離間する方向へ向け移動された場合には、移動規制範囲を所定方向に所定距離延長し、機械的に支障がない範囲とした移動可能範囲内で、始動時から所定距離だけ移動された時点で移動方向を反転させて原点位置に向かわせるので、従来装置における減速センサを削除できるのに加えて一対のリミットセンサをも削除することができる。したがって、センサは原点センサ1個のみとなってさらに省配線化を達成でき、大幅なコストダウンと信頼性の一層の向上を図れる。
【0021】
また、原点復帰動作の開始時に移動対象が移動規制範囲の一端部に位置していた場合、移動対象が所定距離だけ移動された時点で原点センサに検出されるから、移動対象が原点センサに検出される以前に所定方向へ所定距離だけ移動されて反転されてしまうのを阻止できる範囲で所定距離を可及的に小さく設定でき、移動対象の無駄な移動を最小限に抑えて原点復帰動作時を要する時間を一層短縮することができる。さらに、原点復帰動作の開始時に移動対象が移動規制範囲における所定方向側の端部に位置していた場合には、移動対象を所定方向に向け移動させて所定距離だけ移動した時点で反転させるので、移動対象の原点復帰動作を支障なく行える。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る位置決め制御装置を示す概略構成図で、同図において、図4と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してあり、図4の構成に比較して、減速センサ12および一対のリミットセンサ13,14を共に削除して、センサは原点センサ11のみとし、サーボドライバ10がコントローラ9からの指令、原点センサ11からの検出信号およびエンコーダ2の出力信号に基づいてサーボモータ1の回転を制御する点において相違する。
【0023】
この位置決め制御装置では図2に示すように設定している。すなわち、移動対象4の原点復帰動作時を除く移動対象4の通常の移動規制範囲L3を、従来装置におけるリミットセンサを削除したことからエンコーダ2からの信号に基づきソフトウエア的に設定し、この移動規制範囲L3内における一方(この実施の形態では左方)寄りの任意の位置に、電源投入時に移動対象4を一旦復帰させるための原点位置を原点センサ11の配置により設定する。移動規制範囲L3における原点位置から短い方の距離をL1、長い方向の距離をL2とすると、移動対象4の原点復帰動作時のみ移動可能な移動可能範囲L4は、移動規制範囲L3に対し長い方の距離L2側に短い方の距離L1分をさらに延長した長さに設定されている。そして、原点復帰動作は移動対象4を常に右方向Rへ移動させることにより開始し、右方向への移動距離が上記の距離L1以上になった時点で移動対象4の移動方向を左方向へ反転させるように設定されている。
【0024】
つぎに、上記位置決め制御装置における原点復帰動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。原点復帰動作は電源投入により開始され、先ず、移動対象4が原点領域内に存在して原点センサ11がオンしているか否かの判別を行う(ステップS21)。原点センサ11がオフして移動対象4が原点領域の外部に存在していると判別した場合には、移動対象4を予め設定された所定方向に向けて所定の高速度で移動させるようサーボモータ1の回転を所定の高速度に加速する回転制御を行う(ステップS22)。この実施の形態では、移動対象4を移動規制範囲L3における原点位置に対し距離が長い方向、つまり右方向Rへ移動させて原点復帰動作を行うよう設定されている。
【0025】
サーボドライバ10は、上述の移動対象4が移動を開始した時点からエンコーダ2の出力信号を取り込んでカウントすることにより、移動対象4の電源投入時点での位置を基準として原点復帰開始時から移動した相対移動距離Dを検出し(ステップS23)、さらに、その検出した相対移動距離Dが上記の距離L1を越えたか否かを判別する(ステップS24)。相対移動距離Dが距離L1を越えたと判別した場合には、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を反転させ(ステップS25)たのちに原点センサ11がオンになったか否かを判別し(ステップS26)、相対移動距離が距離L1を越えない場合にはそのまま原点センサ11がオンになったか否かを判別し(ステップS26)、原点センサ11がオンになったと判別するまでステップS23〜S26のルーチンの処理を繰り返す。
【0026】
このステップS23〜S26のルーチンの処理について具体的に説明する。電源投入により原点復帰動作を開始する時に、移動対象4が移動規制範囲L3内における原点位置から短い方の距離L1の領域内、例えば図2のA点に停止していた場合、原点復帰動作が常に右方向Rへの移動により開始するよう設定されているから、移動開始してからの相対移動距離がL1に達する以前に必ず原点センサ11に検出される(ステップS26)原点領域内に進入する。また、移動対象4が右方向Rへ移動したときに移動方向を反転させるための判別基準として距離L1を設定しているのは以下の理由による。例えば、移動対象4が図2の左端のF点に位置していた場合、この移動対象4が右方向Rへ距離L1だけ移動した時点で原点センサ11に必ず検出されて、移動方向を左方向Lへ反転されることがない。すなわち、上記の所定距離L1は、移動対象4が原点センサ11の左方領域において右方向Rへ移動中において原点センサ11に検出される以前に移動方向を反転されない範囲内で最も小さい値であり、原点復帰動作時の移動対象4の無駄な移動を可及的に省いている。
【0027】
一方、移動対象4が電源投入時に移動規制範囲L3内における原点位置から長い方の距離L2の領域内、例えば図2のB点に停止していた場合、移動対象4がB点から右方向Rへ移動し続けても原点センサ11に検出されることがないので、B点から右方向Rへの相対移動距離がL1を越えたのを判別した時点(ステップS24)で移動対象4の移動方向を原点位置に向かうように反転(ステップS25)して左方向Lへ向け移動させ、原点センサ11に検出される(ステップS26)。
【0028】
また、移動対象4が電源投入時に移動規制範囲L3における右端(図2のC点)に位置していた場合、移動対象4のC点から右方向への相対移動距離がL1を越えたのを判別した時点(ステップS24)で移動方向を反転(ステップS25)して左方向へ向け移動され、原点センサ11に検出される(ステップS26)。
【0029】
すなわち、この位置決め制御装置では、電源投入時における移動対象4の移動規制範囲L3内における存在位置に拘わらず必ず所定方向(この実施形態では右方向R)へ向け移動させて移動対象4の原点復帰動作を開始し、原点位置に対し離間方向つまり右方向Rへ移動する場合には所定距離L1だけ移動した時点で移動方向を反転させている。これにより、従来のリミットセンサを用いることなく移動対象4の移動を機械的に支障の生じない移動可能範囲L4内に限定することができるだけでなく、従来のように移動規制範囲L3の端部まで一旦移動させたのちに移動方向を反転させる場合に比較して、移動対象4が所定距離L1だけ移動した時点で移動方向を反転させることにより移動対象4の無駄な移動を省くことができ、原点復帰動作の開始時から原点領域に迅速に進入させることができる。したがって、所定距離L1を可及的に小さく、つまり原点位置を移動規制範囲L3の一端部この場合は左端)に可及的に近接した位置に設定すれば、原点復帰に要する時間をさらに短縮することができる。
【0030】
上述のようにして移動対象4が原点領域に進入して原点センサ11がオンしたのを判別すると(ステップS26)、サーボドライバ10は、サーボモータ1に対し減速するよう回転制御する(ステップS27)とともにエンコーダ2からの信号により所定の低速度になったと判別(ステップS28)するまで減速制御を継続する。このように原点センサ11がオンした時点で始めて移動対象4の移動速度を低速度に減速するので、従来のように移動対象4が原点領域の近傍まで移動した時点での減速センサのオンにより低速度に減速する場合に比較して移動対象4を迅速に原点領域に進入させることが可能となる。これは、上述のように移動対象4の無駄な移動を省いて原点領域に進入するときの移動対象4の加速を低減していることによって可能になっている。
【0031】
このようにしてサーボモータ1が所定の低速度回転となって移動対象4が低速度移動であると判別したのちに、移動対象4が原点センサ11がオンとなる原点領域内に止まっているか否かを判別する(ステップS29)。これは、高速度で移動中の移動対象4を原点センサ11がオンとなった時点ではじめて低速度に減速するので、移動対象4が加速により原点領域を飛び出している可能性が高いためである。移動対象4が加速によって原点領域の範囲外に飛び出したと判別した場合(ステップS29)には、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を反転させて(ステップS30)、移動対象4を再び原点領域に向かわせる。
【0032】
なお、原点復帰動作の開始時に原点センサ11のオンにより移動対象4が原点領域に存在していると判別(ステップS21)した場合には、移動対象4を右方向Rへ向けて所定の低速度で移動するようサーボモータ1の回転を加速して始動させるとともに(ステップS31)エンコーダ2からの信号により所定の低速度になったと判別(ステップS32)するまで回転制御を継続する。
【0033】
続いて、サーボドライバ10は、移動対象4が原点領域内に進入して低速度で移動していると判別したのちに、エンコーダ2からの基準位置信号の入力を監視する原点位置の検索処理を開始する(ステップS33)。そののちに、移動対象4が原点領域内に止まっているか、或いは反転して原点領域に進入したか否かの判別を行う(ステップS34)。原点センサ11がオフである場合には、原点位置の検索処理を開始したのに原点センサ11が1度オンしたことがあるか否かを判別する(ステップS35)。
【0034】
1度もオンしない場合には、原点センサ11のオンと上記基準位置信号の入力とを同時に検出する停止条件が成立したか否かの判別を行う(ステップS36)が、ここでは停止条件が成立しないので、ステップ33にリターンして原点センサ11のオンを判別(ステップS34)したのちに停止条件が成立したと判別(ステップS36)するまで同様の処理を繰り返す。停止条件が成立した時点でサーボドライバ10がサーボモータ1を停止させる(ステップS37)。この位置決め制御装置では、従来装置のような減速領域を設定していないが、移動対象4が原点領域に進入した時点で低速度に減速するので、基準位置信号を支障なく検出できる。
【0035】
なお、一方、移動対象4が原点位置の検索処理の開始後に加速によって原点領域を通過して原点領域の範囲外に飛び出した場合には、原点センサ11のオフを判別(ステップS34)したのちに原点センサ11が一度オンしているのを判別(ステップS35)した時点で、サーボモータ1の回転方向を逆転させて移動対象4の移動方向を反転させる(ステップS38)。これにより、迅速に停止条件を成立させて移動対象4を原点位置に停止させることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明の位置決め制御装置によれば、移動対象を原点センサに検出される原点領域に進入するまで高速度で移動させる構成としたので、従来装置のように原点領域に達する以前に減速センサで移動対象を検出した時点で予め低速度に減速する場合に比較して、原点復帰動作に要する時間を短縮して高速化を図ることができるとともに、減速センサを削除しながらも移動対象を極く低い振動に抑制して原点位置に支障なく復帰させることができるから、減速センサを削除できる分だけ省配線化を達成でき、コストダウンと信頼性の向上を図れる。また、移動対象を移動規制範囲内を開始点として常に所定方向へ移動させることにより原点復帰動作を開始し、以降エンコーダの出力信号のみに基づき移動制御するが、移動対象が原点位置から離間する方向へ向け移動された場合には、移動規制範囲を所定方向に所定距離延長し、機械的に支障がない範囲とした移動可能範囲内で、始動時から所定距離だけ移動された時点で移動方向を反転させて原点位置に向かわせるので、従来装置における減速センサを削除できるのに加えて一対のリミットセンサをも削除することができる。したがって、センサは原点センサ1個のみとなってさらに省配線化を達成でき、大幅なコストダウンと信頼性の一層の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る位置決め制御装置を示す概略構成図。
【図2】同上装置における移動規制範囲、移動可能範囲および原点位置の関係を示す説明図。
【図3】同上装置における移動対象の原点復帰動作を示すフローチャート。
【図4】従来装置を示す概略構成図。
【図5】同上装置における移動対象の原点復帰動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 サーボモータ
2 インクリメンタル型エンコーダ
4 移動対象
10 サーボドライバ
11 原点センサ
L1 所定距離
L3 移動規制範囲
L4 移動可能範囲

Claims (1)

  1. インクリメンタル型エンコーダを備えたサーボモータを駆動源とし、このサーボモータの回転により移動される移動対象を位置決め制御動作に先立って所定の原点位置に一旦復帰させる位置決め制御装置において、
    前記原点位置に配置されて前記移動対象の検出信号を出力する原点センサと、
    前記原点センサおよび前記エンコーダからの信号に基づき前記サーボモータを回転制御するサーボドライバとを備え、
    前記サーボドライバは、前記移動対象を所定方向へ移動させることにより原点復帰動作を開始した後に、前記原点センサから前記移動対象の検出信号が入力されることなく前記移動対象が始動時から前記所定方向へ所定距離だけ移動したのを前記エンコーダの出力信号のみに基づき検出したときに、前記移動対象の移動方向を反転させるように前記サーボモータを回転制御するとともに、前記検出信号が入力した時点で前記移動対象の移動速度を所定の高速度から所定の低速度に減速させたのちに、前記検出信号と前記エンコーダの基準位置信号が共に入力した時点で前記移動対象を停止させるように前記サーボモータを回転制御するよう構成され、
    前記原点センサは、前記移動対象の原点復帰動作時以外の位置決め制御動作時の移動規制範囲内における前記所定方向とは反対側の一端部の近傍位置に配置され、
    前記所定距離は、前記移動規制範囲内における前記一端部から前記原点センサまでの距離に合致するよう設定され、前記移動対象の原点復帰動作時のみ移動可能な移動可能範囲が、前記移動規制範囲に対し前記所定方向側にさらに前記所定距離だけ延長した機械的に支障の生じない移動範囲内で設定されていることを特徴とする位置決め制御装置。
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