JP4010128B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の移動方向に移動する電荷受容体上に電荷を与えその電荷受容体上の電荷によってトナーの移動を制御するプロセスを含む画像形成プロセスを経て最終的に記録媒体上にトナー像を転写および定着することによりその記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真プロセスを応用した複写機やプリンタなどの画像形成装置では、感光体表面に現像像を得るため、まず、回転する感光体を帯電させる。続いて、帯電された感光体を像露光することにより、その感光体表面に静電潜像を形成し、現像剤の付着によりその静電潜像を可視化して現像像を得る。一方、最終的に画像が形成される記録紙も帯電させ、静電気力によって現像像をその記録紙に転写し、定着することにより記録紙上に画像を形成する。このように、画像形成装置内では様々な帯電が行われている。画像形成装置に採用される帯電方式としては、非接触帯電方式と接触帯電方式とがある。非接触帯電方式は、半導電性を有する導電性部材を電荷受容体表面に近接・隔離させて配置し、その導電性部材に電圧を印加してコロナ放電を発生させることにより帯電を行うものである。接触帯電方式は、半導電性を有する導電性部材を電荷受容体表面に接触するように配置し、その導電性部材に電圧を印加して接触部近傍の微小空隙で放電を発生させることにより帯電を行うものである。いずれの帯電方式においても、良好な画像を得るためには、電荷受容体表面を均一な電位に帯電することが必要である。
【0003】
以下、感光体を帯電させる場合を例にあげて説明する。非接触帯電方式では、電圧を印加する導電性部材と感光体表面とが非接触のため、感光体表面を均一な電位に帯電するために、電圧を印加する導電性部材と感光体表面との離間距離を一定に保つことが必要になる。このため、非接触帯電方式では、導電性部材と感光体表面との離間距離を一定に保つための保持機構が必要となる。接触帯電方式では、感光体表面を均一な電位に帯電するために、導電性部材の、感光体との密着性を良好にして安定した微小空隙を形成する必要がある。このため、ロール状の導電性部材を用いる場合には、そのロール状の導電性部材の軸心方向に金属シャフトを貫通させ、その金属シャフトの両端にばねなどで荷重を加えて導電性部材を感光体表面に押し付けることが行われている。
【0004】
ところで、最近の画像形成装置では小型化、低コスト化が進んでいる。非接触帯電方式では、導電性部材を薄板等の小さな部材にすることができるものの、上述のような保持機構が必要となるため、画像形成装置の大型化につながってしまう。一方、接触帯電方式では、導電性部材を電荷受容体に直接接触させるため、非接触帯電方式に必要な保持機構が不要となり、このため、接触帯電方式は、画像形成装置の小型化に適している。
【0005】
そこで、ロール状の導電性部材を用いる接触帯電方式を採用した画像形成装置のさらなる小型化について検討すると、上記金属シャフトを細くすることが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この金属シャフトは、押しつけ力に耐えうるだけの剛性が必要である。また、導電性部材の、感光体との密着性を良好にして安定した微小空隙を形成するために、金属シャフトを回転中心にして導電性部材を回転させ、導電性部材外周面の加工を行い、導電性部材の外形精度を高めることがあるが、導電性部材が弾性体であると、金属シャフトが細くなればなるほど外形精度を上げることが非常に難しくなり、歩留りの低下等といったコストアップにつながってしまう。このため、金属シャフトを細くするには限界がある。このような金属シャフトの小径化の制限は、感光体を帯電する場合に限らず、画像形成装置内において、感光体以外の電荷受容体を帯電(電荷付与)する場合にも同様である。そのため、金属シャフトを細くするという観点から、画像形成装置を低コストで小型化することはさほど望めない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、低コストで小型化することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の第1の画像形成装置は、所定の移動方向に移動する電荷受容体上に電荷を与えその電荷受容体上の電荷によってトナーの移動を制御するプロセスを含む画像形成プロセスを経て最終的に記録媒体上にトナー像を転写および定着することによりその記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
電圧が印加され上記電荷受容体に接触した状態で回転することによってその電荷受容体に電荷を与える帯電ロールと、
上記帯電ロールの両端部外周を回転自在に保持する保持部材とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成する本発明の第2の画像形成装置は、所定の移動方向に移動する電荷受容体上に電荷を与えその電荷受容体上の電荷によってトナーの移動を制御するプロセスを含む画像形成プロセスを経て最終的に記録媒体上にトナー像を転写および定着することによりその記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像形成装置において、
電圧が印加され上記電荷受容体に接触した状態で回転することによってその電荷受容体に電荷を与える帯電ロールと、
上記帯電ロールの両端部それぞれに独立に固定された該帯電ロールを支持する一対の支持部材と、
上記一対の支持部材を回転自在に保持する保持部材とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像形成装置において、上記帯電ロールが、
その帯電ロール外周を形成する、可撓性のある円筒形の薄肉状部材と、
上記薄肉状部材の円筒形内部に充填された弾性体層と、
上記薄肉状部材に給電する電極とを備えたものであることが好ましく、さらに、
上記薄肉状部材は、上記帯電ロールの軸心方向の長さに関し上記弾性体層よりも長く、両端部それぞれがその弾性体層から突出するようにその弾性体層を取り巻くものであって、
上記薄肉状部材の、上記弾性体層から突出した両端部それぞれの内部に、その薄肉状部材を補強する補強部材が配備されていることがより好ましい。
【0011】
また、本発明の第2の画像形成装置においては、上記帯電ロールが、
その帯電ロール外周を形成する、可撓性のある円筒形の薄肉状部材と、
上記薄肉状部材の円筒形内部の、その薄肉状部材両端部を除く部分に充填された、その薄肉状部材との間が周方向に回動自在な弾性体層とを備え、
上記一対の支持部材が、上記薄肉状部材の両端部内周に摺動自在に接触してその薄肉状部材に給電するものであるとともに、上記保持部材に保持され所定の回転駆動機構からの回転駆動力をその弾性体層に伝達するものであって、
上記薄肉状部材の、上記支持部材との接触領域に、その薄肉状部材とその支持部材との間の摺動時の摩擦抵抗を低減する摩擦抵抗低減手段を有するものであることが好ましく、さらに、
上記薄肉状部材の回転を補助する回転補助部材を備えたことがより好ましい。
【0012】
また、本発明の画像形成装置において、上記帯電ロールは、上記電荷受容体に対し、その帯電ロールの少なくとも一部分がその電荷受容体から離れる方向に自重が加わる位置に配備されたものであって、
上記帯電ロールを、上記電荷受容体に接触した状態に保持するロール保持部材を備えたことであってもよい。
【0013】
また、本発明の画像形成装置において、上記電荷受容体が、上記帯電ロールにより電荷が与えられた後にトナー像を担持して所定の方向に移動する像担持体であってもよく、さらに、
上記電荷受容体は、上記帯電ロールにより電荷が付与される前に電荷が付与された状態にあるものであって、上記帯電ロールは、上記電荷受容体に、その電荷受容体に付与されている電荷を除去する電荷を与えるものであってもよい。
【0014】
また、本発明の画像形成装置において、上記電荷受容体が、上記記録媒体であってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
まず、図1を用いて、本発明の第2の画像形成装置の一実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明の第2の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【0018】
図1に示す画像形成装置1は、回転軸111を中心にして矢印R1方向に回転する感光体(電荷受容体)11を備え、この感光体11の周囲には、感光体11の表面を帯電させる帯電装置21が備えられているほか、露光装置31、現像装置41、転写装置51、クリーニング装置61、および除電ランプ71も備えられている。さらに、この画像形成装置1内には、用紙Pを収納する用紙カセット81とトナー像を定着する定着装置91も備えられている。
【0019】
このような画像形成装置1では、帯電装置21により感光体11が所定の電位に帯電された後、露光装置31によって画像情報に対応したレーザー光が照射され、感光体11の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置41によって現像され、感光体11へのトナーの付着による可視像が形成される。さらに、用紙カセット81から、用紙Pが、ペーパーガイド82に沿って感光体11と転写装置51との間に搬送され、転写装置51により感光体11上のトナー像が用紙P上に転写される。転写されたトナー像は、定着装置91で定着され、用紙P上にプリント像が形成される。一方、転写工程後、感光体11の回転に伴い、感光体11上に残留した転写残トナーは、クリーニング装置61により清掃され、除電ランプ71により感光体11表面が除電された後、再び帯電装置21による帯電工程にはいる。
【0020】
続いて、図1とともに図2を用いて、この画像形成装置1が備えている帯電装置21について詳述する。
【0021】
図2は、帯電装置が備えている帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【0022】
図1に示す帯電装置21は、接触帯電方式を採用したものであって、感光体11の上方に配備されている。このような帯電装置21は、帯電ロール211と、一対の支持部材212と、電源213とを備えている。帯電ロール211は、感光体11の表面に接触した状態で矢印R2方向に回転するものである。なお、図1に示す点Aは、紙面に対して垂直な方向に延びる、帯電ロール211の回転中心軸を表したものであり、支持部材212の軸は、この帯電ロール211の回転中心軸Aに重なっている。帯電ロール211には、支持部材212を介して電源213から所定の電圧が印加される。
【0023】
帯電ロール211は、図2に示すように、帯電電極2111と、形状規定部材2112と、シール部材2113とを有する。
【0024】
帯電電極2111は、帯電ロール211の外周を形成する円筒形のものであって、厚さが10μm〜1mm程度の可撓性を有する半導電性の材料からなるものである。したがって、帯電電極2111は、本発明にいう薄肉状部材に相当する。この帯電電極2111の材料としては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリイミド、PEN、PEK、PES、PPS、PFA、ETFE、CTFE等の樹脂、もしくはシリコンゴム、EPDM、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等の合成ゴムに、カーボンブラックや金属粉末、金属酸化物等の導電性の粉末や4級アンモニウム塩などのイオン導電材を混入したものを用いることができる。樹脂もしくは合成ゴムへのこれらの導電性粒子の混入にあたっては、帯電電極2111の体積抵抗率が好ましい値となるように、導電性粒子の混入量を調整する必要がある。帯電電極2111の体積抵抗率が、102Ω・cm以下では火花放電が発生しやすく、1011Ω・cm以上ではドット状の帯電不良を起こしやすいため、103Ω・cm〜1010Ω・cmの範囲となるように導電性粒子の混入量を調整する。特に、104Ω・cm〜107Ω・cm範囲となるように導電性粒子の混入量を調整すると、帯電器に印加する帯電電圧を比較的低く設定することが可能であるうえ、プロセススピードが150mm/sec以上の高速機で使用する場合には、電位変動を小さく抑えることが可能になる。また、帯電電極2111には、導電性粒子を混入させた、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、EPDMゴム等の有極性ゴムや、酸化チタン、アモルファスシリコン等の半導電性の無機材料を絶縁体の基体上に薄膜もしくは厚膜蒸着して形成したものを用いてもよい。ただし、有極性ゴムなどは付着力が高いため、低付着材料等で表面をコーティングするといった工夫が必要である。また、薄膜もしくは厚膜蒸着した場合は、表面硬度が大きいため、ベルトやフィルムなどの薄肉状の部材上に形成することが好ましい。また、この帯電電極2111は、感光体11に対して柔らかく当たる方が好ましいため、これらの材料の好適な厚さは一般的には薄い程よいといえる。しかし、あまり薄すぎると耐久性が低下してしまうため、厚さのおおよその目安としては、ヤング率を指標にして決定することができる。好適なヤング率の目安としては、500[kg/cm2]〜30000[kg/cm2]である。特に感光体に対して低ストレスで接触することを要求されている帯電電極2111の場合には、23000[kg/cm2]以下が望ましい。ただし、ヤング率は、同じ材料の場合、厚さを変えても一定の物理量であるが、実際の硬度という観点では、同じ材料の場合、薄いほど柔らかくなる。したがって、上記の目安を参考に、ヤング率が大きい場合には薄くすることによって柔軟性を引き出すことができ、ヤング率が小さい場合には、厚くすることによって耐久性を向上させることができる。図3に示す帯電電極2111は、厚さ50μmのPVdFを外径8mm(内径7.9mm)の円筒形にしたものであって、体積抵抗率は105Ω・cmである。また、帯電電極2111は、図2に示すように、感光体11の表面に接触するものであり、帯電電極2111の引張弾性率は10〜280kg/mm2程度に設定されている。
【0025】
形状規定部材2112は、帯電電極2111の内部の、帯電電極2111の両端部を除く部分に充填されたものであって、帯電ロール211の周方向の形状を規定する。図3に示す形状規定部材2112は、弾性を有する導電性のスポンジからなる、外径8mmの円柱状のものである。したがって、形状規定部材2112の径は、帯電電極2111の内径よりも僅かに大きいが、形状規定部材2112が弾性を有するものであるため、その弾性を利用して帯電電極2111内に充填されている。この結果、形状規定部材2112と帯電電極2111との接触は均一になる。このような形状規定部材2112は、本発明にいう弾性体層に相当する。本実施形態では、帯電電極2111の内周面と形状規定部材2112の外周面とは非接着であるが、導電性の接着剤を用いて両者を接着することも可能である。なお、このような形状規定部材2112は弾性を有するものであればどのようなものでも良く、形状規定部材2112には、ゴム、ブラシ、フェルト、粉末、液体、ゲルなども用いることができる。また、図3に示すように形状規定部材2112が円柱状の場合、その外径は帯電電極2111の内径よりも小さくてもよい。ただし、あまりに小さすぎると、帯電ロール211の回転に伴って、帯電電極2111の中で形状規定部材2112がばたついてしまい、感光体の帯電電位が不均一になってしまう恐れがあるため、注意が必要である。
【0026】
シール部材2113は、帯電電極2111内部の形状規制部材2112の両端部に接して、帯電電極2111内における形状規制部材2112の位置を規定するものである。このシール部材2113の材料としては、帯電電極2111の説明で例示した各種材料を用いることができる。本実施形態のシール部材2113には、帯電電極2111と同素材のPVdFを100μm厚の円盤状に成形したものを用いている。なお、シール部材2113は、絶縁性の材料からなるものであってもよい。また、液体や粉末の場合は、形状規定部材2112が帯電電極2111の両端から漏れて画像形成装置1内を汚染する恐れがあるため、シール部材のシール性を向上させることが必須になる。また、帯電電極2111の内周面と形状規定部材2112の外周面とを接着した場合には、帯電電極2111内での形状規制部材2112の位置が固定されるため、このシール部材2113は不要になる。
【0027】
図2に示す支持部材212は、帯電ロール211の一端側に設けられ導電性を有するSUS303からなるものであるが、本実施形態の画像形成装置1では、支持部材212は、帯電ロール211の両端側それぞれに独立に固定されている。このような一対の支持部材212それぞれは、帯電ロール211を支持するものであって、帯電電極2111の両端部内周面に接して、帯電電極2111を径方向に軽く押し拡げるように配置されている。このように配置された支持部材212により、帯電電極2111はやや撓んだ状態になるとともに、支持部材212と帯電電極2111との摺動は防止される。また、支持部材212は、シール部材2113にも接触している。本実施形態においては、支持部材212は、帯電ロール211に電源213の電圧を印加する役割を担っている。図2に示す、帯電電極2111と形状規定部材2112とシール部材2113は電気的に接続されており、形状規定部材2112とシール部材2113はともに導電性部材であるため、一対の支持部材212が帯電電極2111の両端部内周面とシール部材2113との双方に接触していることで、帯電電極2111は、内周面の広範囲にわたる領域から給電される。帯電ロール211の両端側それぞれに配備された支持部材212は、帯電ロール211の両端面211’から、帯電ロール211と同軸(図1に示す点A参照)に突出している(図2参照)。また、この支持部材212の外径形状は、帯電ロール211の太さよりも細い、コの字状であるが、特に、コの字状に限られるものではない。なお、支持部材が帯電ロール211に電源213の電圧を印加する役割を担っていなければ、支持部材には絶縁性の材料を用いてもよい。
【0028】
また、この帯電装置21は、図1では図示省略したが、帯電ロール211の両端それぞれに、図2に示す保持部材214を備えている。保持部材214は、図1に示す感光体の回転軸111と支持部材212の軸(点A参照)との軸間距離を一定に保って、支持部材212を回転自在に保持するものであって、外筒部2141と内筒部2142とを有する。外筒部2141は、この画像形成装置1の内部に固定されたものである。内筒部2142は、支持部材212と係合して外筒部2141内で回転する。なお、本実施形態では、内筒部2142は、絶縁性を有するものである。
【0029】
図1に示す感光体の回転軸111と支持部材212の軸(点A参照)との軸間距離は、支持部材212の硬度やヤング率によって決定される。この軸間距離が長すぎると、帯電ロール211と感光体11の表面との接触が不均一となり、部分的に非接触になる領域が発生して帯電ムラの原因になってしまう。反対に、軸間距離が短すぎると、帯電ロール211と感光体11との接触部での線圧が大きくなってしまい、感光体11に傷ができてしまったり、帯電電極211に異物が付着するなどの二次的な障害が発生してしまう。本実施形態では、帯電ロール211が感光体11の表面に均一に安定して接触するように、この離間距離を、電圧無印加の帯電ロール211が感光体11の表面によって0.2mm押しつぶされる長さに設定してある。なお、帯電ロール211の、感光体11の表面への均一な接触を、より確実に維持するために、バネ等の押圧手段によって支持部材212に荷重をかけて、帯電ロール211を感光体1に向けて押圧させてもよい。
【0030】
電源213は、約−900Vの直流電源である。
【0031】
なお、この帯電装置21においては、帯電電極2111に電源213からの電圧を供給する給電電極として、支持部材2112、シール部材2113、および形状規定部材2112を併せたものが用いられているが、これに限らず、帯電電極211の外周面に接触するような専用の給電電極を設けてもよい。また、このような専用の給電電極の形状は、帯電電極2111の表面もしくは裏面に接触する場合は、帯電電極2111に接触することが可能であればどのような形状でもよく、たとえば、スポンジ、繊維、フェルト、ゴム、不織布、フォーム、ブラシ、ウエブ、ブレード、パドル、ゲル、樹脂、金属などからなるブロック体やロール等の回転体、もしくは往復運動をする刷毛状の部材などであってもよい。ただし、帯電ロールの形状によっては、給電電極と帯電電極との接触圧力が小さいほうが望ましい場合があり、この場合には、ブラシ、フェルト、不織布、スポンジ、ロールなどが好適である。また、給電電極の抵抗値としては、基本的には帯電電極2111の抵抗値よりも小さければ十分にその機能を果たすことができるが、環境変化や経時変化による抵抗値の変動を考慮すると抵抗値はできるだけ小さいほう(例えば、103Ω・cm以下)が、より安定した給電を行うことができ好ましい。
【0032】
続いて、以上のような構成の帯電装置21による、図1に示す感光体11の表面の帯電について説明する。
【0033】
図1に示す感光体11は、導体基板112上に光導電層113が積層された構成のものであり、導体基板112は電気的に接地されている。このような感光体11の上方に位置する帯電ロール211は、電圧が無印加の時には、自重によって感光体11に接触している。帯電ロール211に電源213からの電圧が印加されると、帯電電極2111と感光体11の表面との接触部近傍に形成される微小な空隙では空気のイオン化が発生する。帯電電極2111には、約−900Vの直流電圧が印加されているため、−のイオンまたは電子が感光体11側へ流れて感光体11表面は帯電され、+のイオンは帯電電極2111側へ到達して中和される。また、帯電ロール211は、電圧が印加されたことによって感光体11との間に働く静電吸引力により感光体11側に引っ張られ、感光体11表面に密着し、感光体11の回転に伴って、その回転方向にやや引っ張られるような撓んだ形状になる。さらに感光体11が矢印R1方向に回転すると、帯電ロール211は静電吸引力によって矢印R2方向に回転し始め、帯電電極2111と感光体11の表面との接触が安定になる。帯電ロール211の回転は、帯電ロール211と、保持部材214に保持された支持部材212とが一体となって回転する。また、帯電電極2111は抵抗が十分大きいため、放電は安定し、火花放電に至ることは防止される。さらに、帯電電極2111に半導電性抵抗体を用いたことにより、接触部近傍に形成される微小空隙のどの部分にも過大な電流が流れることが防止され、感光体11の表面は約−350Vに一様に帯電される。なお、帯電ロールに印加する電圧は、直流電圧に帯電開始電圧の2倍以上の交流電圧を重畳した電圧(例えば、−350Vの直流成分にピーク間電圧1500Vの交流成分を重畳した電圧)であってもよいが、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧では、感光体表面および帯電電極表面の表面エネルギーを上昇させ、さらには感光体に対して悪影響を及ぼすことから、直流電圧を用いることが望ましい。
【0034】
続いて、図3を用いて、このような帯電装置21の帯電テストに用いられる帯電試験装置について説明する。
【0035】
図3は、帯電試験装置の概略構成図である。
【0036】
図3に示す帯電試験装置9は、矢印R1方向に回転する感光体11を備えた図1に示す画像形成装置1に組み込まれたものである。帯電装置21の下流側、かつ除電ランプ71の上流側には、この帯電試験装置9が有する表面電位センサー91が配備されている。この表面電位センサー91は、この感光体11の表面電位を検知するものであって、表面電位計92に接続されている。また、帯電装置21が有する図1に示す電源213は、出力電圧を任意に変えることができる直流電源93に変更されている。この帯電試験装置9を用いた帯電テストは、帯電ロール211への印加電圧を変化させることで、印加電圧の増減にともなって変化する感光体11の表面電位を、表面電位計92で測定することにより行われる。
【0037】
図4は、図3に示す帯電試験装置を用いた帯電テストの結果を示すグラフである。
【0038】
図4に示すグラフの縦軸は、表面電位計92で測定された、感光体11の表面電位(−V)を表し、横軸は、帯電ロール211への印加電圧(−V)を表す。帯電ロール221に、直流電源93から0V〜−2000Vの直流電圧を印加した時の感光体11の表面電位を測定したところ、図4のグラフに示されるように、感光体11の表面電位は約−550Vの印加電圧から急激に上昇しはじめ、−2000Vの印加電圧で約−1450Vに達することが確認された。この間、帯電装置21による異常放電の発生は見られなかった。なお、帯電電極22の材料や膜厚や抵抗を変えた帯電装置を用いて実験した結果も、同様に良好な結果となった。
【0039】
また、一様な電圧を帯電ロールに印加したときの、感光体11の表面電位の変動は、10V以下となり良好な結果となった。
【0040】
次に、本実施形態の画像形成装置1を用いてプリント像を形成する、図1に示す帯電装置21の信頼性テストを行った結果、感光体11は、常に一定の電位に帯電され、プリントサンプルに、かぶりや濃度低下と言った画像欠陥は発生しなかった。本実施形態の画像形成装置1が備える帯電装置21の帯電ロール211には、金属シャフトが貫通されていないため外径8mmという非常に細い径に抑えられているが、軸方向全域にわたって感光体11にほぼ均一に接触しており、ロールピッチの帯電不良や画像ムラ等も未発生であった。また、耐久性試験として環境を適宜変化させながら、A4を横送りで5000枚プリントしたが、初期サンプルから最終サンプルまでほぼ一定した画質を得ることができた。以上のことから、本実施形態による帯電装置の保持方法が非常に有効であり、装置の小型化と信頼性の両立を達成していることが実証された。
【0041】
このように、本実施形態の画像形成装置1では、帯電ロール211を貫通するシャフトを用いずに、帯電電極2111と感光体11の表面との密着性を良好にして安定した微小空隙を確保し、感光体11の表面を均一な電位に帯電することができる。
【0042】
なお、この帯電装置21は、図1に示すようなクリーニング装置61を具備していないクリーナレス画像形成装置に適用することもできる。このクリーナレス画像形成装置のプロセスは、図1に示す画像形成装置1におけるプロセスとほとんど同じであるが、感光体上に残留した転写残トナーはそのまま帯電装置を通過し、現像装置で回収されたり、次回の転写で転写されたりする。クリーナレス画像形成装置では、感光体上に残留するトナーや紙粉、放電生成物などによって帯電装置21の帯電電極2111が汚れやすくなる傾向がある。したがって、このような場合には、特に帯電電極2111の硬度や、感光体の回転軸と支持部材212の軸との軸間距離、形状規定部材2112の弾性率などの選択が重要になる。この場合、形状規定部材2112については、スポンジやフェルト、ブラシ、フォーム、不織布等の硬度が低い弾性材料からなるものが好適に用いられる。また、帯電電極2111の硬度はあまり柔らかすぎるとトナーなどの異物が埋まり込んで異常放電を誘発したり、異物の固着などが生じてしまうので、帯電電極2111には、なるべく低付着性である程度硬度の高い材料を採用することが望ましい。ただし、硬度が高すぎると感光体との摺擦によって感光体に傷や摩耗などが発生してしまうので注意が必要である。
【0043】
次に、図5を用いて、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態について説明する。
【0044】
図5は、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【0045】
図5に示す画像形成装置2は、カラーのタンデム型画像形成装置であり、4台の画像形成ユニット2a、2b、2c、2dを有する。これらの画像形成ユニット2a〜2dそれぞれの構成は、図1に示す画像形成装置1内の構成とほぼ同じであるが、各現像装置42にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが入っている。また、この画像形成装置2には被転写体として、ロール3aに張架された中間転写ベルト3が備えられており、この中間転写ベルト3は、各画像形成ユニット2a〜2dにまたがって延在し、循環移動するように駆動される。各画像形成各ユニット2a〜2dから中間転写ベルト3に転写する際には、一次転写装置52に転写用の電圧が印加される。さらに、4台の画像形成ユニット2a〜2dの感光体12には、それぞれ帯電装置22が設けられている。
【0046】
この画像形成装置2では、矢印B方向に移動する中間転写ベルト3上に、各色のトナーが順次重ね合わさるように一次転写され、その中間転写ベルト3から、二次転写装置4によって用紙P上に一括して二次転写される。用紙Pは、破線で示される用紙パス83に沿って移動し、定着装置92で定着され、プリント像が完成する。一方、トナーを転写した後の感光体12は、不図示のクリーニング装置によって残留トナーが除去される。そして、感光体除電装置72によって、残留電荷が除電され、帯電装置22への侵入電位は0Vに均一化される。感光体除電装置72には、図示しない電源から+200V〜+600V程度の電圧が印加される。また、二次転写後の中間転写ベルト3は、最も上流側の画像形成ユニット2dに侵入する前にベルト除電装置5によって残留電荷が除電される。ベルト除電装置5には、図示しない交流電源から、ピーク間電圧が約2.2kV程度のAC電圧が印加される。
【0047】
中間転写ベルト3は、ポリイミド、ポリカーボネート、PVdF等の高分子フィルムや、シリコンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムにカーボンブラック等の導電性フィラーを添加して導電化したもの等が用いられる。
【0048】
一次転写装置52には、図示しない電源から+0.5〜1.5kV程度の電圧が印加され、トナー像が感光体12から中間転写ベルト3に静電気力で転写される。この一次転写装置52は、シリコンゴム、EPDM、ウレタンゴム等の合成ゴムにカーボンブラック等の導電性フィラーを添加して導電化したロールを備えており、そのロールの直径は10〜30mm程度である。一方、用紙Pへ転写する二次転写装置4には、図示しない電源から+1.5〜3.0kV程度の電圧が印加され、中間転写ベルト3から多重のトナー像が、静電気力で用紙P上に一括して転写される。
【0049】
このような構成の画像形成装置2に採用されている、一次転写装置52、二次転写装置4、感光体除電装置72、およびベルト除電装置5は、帯電装置22と同じく電荷受容体に電荷を付与する装置であり、以下、これらの装置22,52,4,72,5を総称して電荷付与装置と称する。この電荷付与装置は、図1および図2に示す帯電装置と同じく、帯電ロールと、電源と、一対の保持部材とを備えているが、一対の支持部材は備えていない。以下、この電荷付与装置の特徴的な部分について説明し、図1および図2に示す帯電装置の構成と同じ構成については、説明を省略する。
【0050】
図6は、本実施形態の画像形成装置に備えられている電荷付与装置の帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【0051】
電荷付与装置22,52,4,72,5が備える帯電ロール221の形状規定部材2212は、円柱状のスポンジであり、帯電ロールの軸方向の長さに関し、帯電電極2211と形状規定部材2212とは同じ長さである。帯電電極2211と形状規定部材2212は接着されており、形状規定部材2212の両端には図2に示すようなシール部材2113は配備されていない。また、電荷付与装置22,52,4,72,5は、図2に示すような支持部材212を備えておらず、帯電ロール221の両端それぞれには、図6に示す保持部材224が配備されている。この保持部材224は、帯電ロール221の端部を回転自在に保持するものである。また、保持部材224は、帯電ロール221の外周、すなわち帯電電極2211の周面と、形状規定部材2212の端面との双方に接し、帯電ロール221に電源電圧を印加する役割も担っている。
【0052】
このような構成の電荷付与装置の一つである感光体除電装置72を備えた、画像形成装置2のうちの一つの画像形成ユニットを用いて、図3に示す帯電試験装置9による帯電テストを行ったところ、帯電装置22への侵入電位がほぼ均一に0Vとなり、このような構成の電荷付与装置が、感光体除電装置72に適していることが確認された。
【0053】
また、図5の画像形成装置2を用いてカラー画像のプリントテストを行ったところ、かぶりなどの画質欠陥のない良好なカラー画像が得られることが確認された。
【0054】
一般に、画像形成装置の帯電装置に直流電圧が印加されている場合、侵入電位のパターンによって、感光体の帯電電位が変動しやすくなり、ゴーストというディフェクトが発生しやすくなるという欠点がある。また、中間転写ベルトは、絶縁性もしくは高抵抗の材料によって形成されているため、何回も転写を繰り返すうちに残留電位が大きくなり、転写不良が発生しやすいという欠点がある。本実施形態の画像形成装置2では、上述した構成の電荷付与装置を、感光体除電装置72やベルト除電装置5として採用しているため、簡単な構成で効率的に除電することが可能になる。また、このような構成の電荷付与装置を、一次転写装置52として用いることにより、一次転写装置52が小型化され、画像形成装置2内で中間転写ベルト3が占める容積を小さく設計することが可能になり、装置全体のさらなる小型化が実現できる。なお、図1および図2を用いて説明した帯電装置21も、図5にそれぞれ示す、一次転写装置52、二次転写装置4、感光体除電装置72、およびベルト除電装置5に適用することができる。
【0055】
なお、この電荷付与装置も、クリーニング装置を用いないクリーナレス画像形成装置に適用することが可能である。
【0056】
以上述べたように、図1に示す画像形成装置1、および図5に示す画像形成装置2それぞれでは、帯電ロール211,221の自重と静電吸引力に着目し、これらの相互作用を利用して帯電ロール211,221を感光体に均一に接触させている。そのため、帯電ロールを感光体に均一に接触させるために採用されている、帯電ロールを貫通するシャフトが不要になり、帯電ロールを簡単に小径化することができる。また、帯電ロール211,221の外形は形状規定部材2112,2212によって規定されるため、帯電ロール211,221の外形精度を高めるための帯電ロール外周面の加工は不要となる。さらに、帯電ロールの保持機構は、簡単な構造の安価なもので足りる。そのため、画像形成装置を低コストで小型化することができる。また、これらの画像形成装置1では、電荷受容体に対する帯電ロールの接触圧力を極力小さくなるように構成することができるため、電荷受容体に傷を付けたりすることがなく、また現像剤などの付着による異常放電なども低減することができる。
【0057】
続いて、図1に示す画像形成装置1の別の構成を4つ説明する。ただし各構成の説明では、画像形成装置全体についての図示及び説明は省略し、各構成に特徴的な部分についてのみ図示及び説明を行う。また、これらの構成はいずれも帯電装置に特徴を有する例であり、図1および図2に示す帯電装置と同一の部材には同一の符号を付して説明する。
【0058】
図7は、両端部それぞれに特徴がある帯電ロールをその軸心方向から見たときの図である。
【0059】
この構成では、支持部材212の、帯電ロール211の径方向の大きさが、帯電電極2111を径方向に軽く押し拡げるほど大きくなく、静電吸引力によって帯電ロール211が回転し始めると、支持部材212と帯電電極2111の内周面との間に摺動が生じる。そのため、この構成では、摺動時の摩擦抵抗を低減するために、帯電電極2111の両端部内周面にフッ素系の潤滑剤2114が塗布されている。この結果、静電吸引力による帯電電極2111の回転は阻害されず安定したものとなり、また、支持部材212との摩擦による帯電電極2111の端部の折れや破れを防止することができる。
【0060】
図8は、両端部それぞれに、図7に示す帯電ロールとは異なる特徴がある帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【0061】
図8に示す帯電ロール211は、帯電電極2111を、帯電電極2111の内側から補強する円筒状の補強部材2115を備えている。この補強部材2115は、帯電電極2111の両端部それぞれの内周面に接着されており、支持部材212は、この補強部材2115の内周面に接触している。補強部材2115は、剛性が高く、耐摩耗性に優れた高分子材料などからなるものであり、好適な材料として、フッ素系の樹脂やPET、アクリルなどがあげられる。特にフッ素系は前述の潤滑効果も有するので特に良い。このような補強部材2115は、帯電電極2111が薄膜の場合などに特に効果がある。また、上記構成で説明したように、支持部材212と帯電電極2111との間に摺動が生じる場合には、帯電電極2111の端部は、この補強部材によって保護される。
【0062】
この図8を用いて説明した構成における帯電電極の耐久性を確認するため、補強部材を備えていない30μmの薄膜からなる帯電電極を有する帯電ロールと、その帯電電極に、補強部材として50μmのETFE薄膜を設けた帯電ロールの耐久性試験を行った。その結果、補強部材がない帯電電極では1000枚程度で帯電電極の端部にわずかではあるがしわが発生したのに対し、補強部材がある帯電電極では1000枚プリント後も外形上の欠陥が発生せず、補強部材の有効性が確認できた。
【0063】
図9は、帯電ロールの一端に固定された支持部材を示す斜視図である。
【0064】
この構成では、帯電ロール211の形状規定部材2112は、円柱状のスポンジであり、帯電ロール211の軸方向の長さに関し、帯電電極2111と形状規定部材2112とは同じ長さである。帯電電極2111と形状規定部材2112は接着されており、形状規定部材2112の両端には図2に示すようなシール部材2113は配備されていない。また、帯電電極2111は図2に示す帯電電極と同様の材料を用いることができるが、この構成の帯電電極2111には、エピクロルヒドリンゴムにイオン導電材を含有させて体積抵抗率が107Ω・cmになるように成形されたゴムロールを用いている。一対の支持部材212それぞれは、導電性材料からなる棒状部材であって、形状規定部材2112の両端部に、一端が埋め込まれた状態で独立に固定されている。なお、一対の支持部材212それぞれは、不図示の保持部材によって回転自在に保持されるが、この保持部材は、図2に示す保持部材214とは形状が異なる、一般的な軸受である。
【0065】
図10は、帯感光体の真下に配備された帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【0066】
図10に示すように、この構成における帯電ロール211は、感光体の真下に配備されているため、帯電ロール211の自重は、帯電ロール211の少なくとも一部分が感光体から離れる方向に加わる。このため、この構成では、帯電ロール211を感光体に均一に接触させるために、帯電装置21は、帯電ロール211を感光体に接触した状態に保持するロール保持部材215を備えている。このロール保持部材215は、帯電ロール211の軸心方向のほぼ中央の位置で、下方から帯電ロール211を保持する。また、このロール保持部材215は、回転自在の球体であって、図示しない駆動源に接続されており、回転する帯電電極2111とほぼ同速で回転駆動する。画像形成装置で用紙づまりが生じると、大量の未転写トナーが感光体によって、感光体と帯電ロールとの接触部に運ばれてくる。静電吸引力により引っ張られて回転している帯電ロール211は、この未転写トナーによってスリップしてしまうが、このようなロール保持部材215が設けられていると、ロール保持部材215によって帯電ロール211に回転力が付与されてスリップが防止される。
【0067】
このような未転写トナーによる帯電ロールのスリップ防止という効果を確認するために、この構成は、帯電ロールが感光体の真下に配備されている例であるが、帯電ロールが感光体の真上に配備されている、図1に示す画像形成装置1からクリーニング装置61を除去した画像形成装置を用いて、転写残トナーが非常にたくさん来る条件でプリントテストを行った。その結果、帯電ロールがスリップして回転が部分的に停止して不均一帯電になることはなく、この効果が確認できた。
【0068】
なお、このプリントテストの結果からわかるように、帯電ロールの配備位置がどのような位置であっても、画像形成装置にロール保持部材215を採用するとより安定した帯電電位を得ることができる。また、帯電ロール211の回転を補助するには、図2に示す保持部材214の内筒部2142に回転駆動力を伝達し、帯電ロール211を感光体の回転速度と同じ速度で回転させてもよい。
【0069】
これら4つの構成の帯電装置それぞれを用いて図2に示す帯電試験装置で帯電テストを行ったところ、図1に示す画像形成装置の帯電装置と同様に良好な結果が得られた。また、プリント試験を行ったところ、かぶりや帯電ムラ、帯電不良などの画質欠陥のない良好な画像を得ることができた。なお、これら4つの構成の画像形成装置に備えられている帯電装置それぞれは、クリーナレス画像形成装置にも適用することが可能である。
【0070】
以上説明した、図1に示す画像形成装置1、その画像形成装置の4つの構成、および図5に示す画像形成装置2それぞれに配備される帯電ロール211,221は、シャフトが貫通するものではないが、これらの帯電ロール211,221に、電化受容体に対する帯電電極2111,2211の配置位置を規定する目的以外、例えば給電や補強などを目的として、貫通するシャフトを設けてもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、低コストで小型化することのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第2の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】帯電装置が備えている帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【図3】帯電試験装置の概略構成図である。
【図4】図3に示す帯電試験装置を用いた帯電テストの結果を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図6】本実施形態の画像形成装置に備えられている電荷付与装置の帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【図7】両端部それぞれに特徴がある帯電ロールをその軸心方向から見たときの図である。
【図8】両端部それぞれに、図7に示す帯電ロールとは異なる特徴がある帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【図9】帯電ロールの一端に固定された支持部材を示す斜視図である。
【図10】帯感光体の真下に配備された帯電ロールの一端側を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 画像形成装置
11 感光体
21,22 帯電装置
211,221 帯電ロール
2111,2211 帯電電極
2112,2212 形状規定部材
2113 シール部材
2114 潤滑剤
2115 補強部材
212 支持部材
213 電源
214,224 保持部材
215 ロール保持部材
4 二次転写装置
5 ベルト除電装置
52 一次転写装置
72 感光体除電装置

Claims (7)

  1. 所定の移動方向に移動する電荷受容体上に電荷を与え該電荷受容体上の電荷によってトナーの移動を制御するプロセスを含む画像形成プロセスを経て最終的に記録媒体上にトナー像を転写および定着することにより該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成し、
    電圧が印加され前記電荷受容体に接触した状態で回転することによって該電荷受容体に電荷を与える帯電ロールと、前記帯電ロールを回転可能に保持する保持部材とを備える画像形成装置であって、
    前記帯電ロールは、
    該帯電ロール外周を形成する、可撓性のある円筒形の薄肉状部材と、
    前記薄肉状部材の円筒形内部に配設された、弾性を有する形状規定部材と、
    前記帯電ロールの各一方の端部にそれぞれ固定され前記保持部材に係合する一対の支持部材とからなり、
    前記薄肉状部材は、前記帯電ロールの軸心方向の長さに関し前記形状規定部材よりも長く、両端部それぞれが該形状規定部材から突出し、該両端部内部に空間部を有するように該形状規定部材を取り巻くものであって、
    前記支持部材は、前記空間部の一部のみを占める形状を有し、前記薄肉状部材の前記形状規定部材から突出した両端部それぞれの内部で、前記形状規定部材に固定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記形状規定部材は、弾性体層と、該弾性体層端部に配設されたシール部材とからなることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記支持部材は、前記薄肉状部材の内周に接触する接触部を有し、該接触部を通して前記電荷受容体に電荷を与えるための電圧が該薄肉状部材に印加されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電ロールは、前記電荷受容体に対し、該帯電ロールの少なくとも一部分が該電荷受容体から離れる方向に自重が加わる位置に配備されたものであって、
    前記帯電ロールを、前記電荷受容体に接触した状態に保持するロール保持部材を備えたことを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記電荷受容体が、前記帯電ロールにより電荷が与えられた後にトナー像を担持して所定の方向に移動する像担持体であることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記電荷受容体は、前記帯電ロールにより電荷が付与される前に電荷が付与された状態にあるものであって、前記帯電ロールは、前記電荷受容体に、該電荷受容体に付与されている電荷を除去する電荷を与えるものであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記電荷受容体が、前記記録媒体であることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
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