JP4009322B2 - 遠心ポンプ装置 - Google Patents

Description

技術分野
本発明は、入口及び出口を備えたポンプケーシングと、ポンプケーシング内に設けられ、共通回転軸をもつ一つ以上のポンプ段を備えたインペラ装置と、入口及び出口の間に設けられた逆止め弁とを有する遠心ポンプ装置に関するものである。
本発明は特に、船舶のタンク内の貨物を汲み上げるのに使用されるいわゆる浸せき遠心ポンプまたは水中ポンプについて開発してきた。タンカー用の荷揚げポンプとして配列した水中ポンプに対する特別の要求は、貨物タンクを空にし、荷揚げ作業の完了した後に残っているポンプ媒体の残留物を排出することにある。
タンクを完全に空にするために、ポンプが最良可能な吸引性能を発揮するようにさせる特殊な入口段を設けることは公知である。これらの入口段は、当業者には周知のように実際のニーズに応じて配置される。
また、ポンプの停止後ポンプ媒体の逆流を阻止するために、ポンプの底にフート弁すなわち逆止め弁を設け、それによりポンプ内の残留物を排出させるいわゆるストリッピングを行うことも公知である。
汚染のない荷揚げ作業の要求が益々厳しくなってきているために、荷揚げポンプにこれら両方の機能をもたせるのが望ましい。
逆止め弁は、ポンプの吸引性能にマイナスに影響を及ぼし、蒸気圧の高い液体及び粘性液体の場合には、荷揚げ作業において問題を生じ得る。
本発明の目的は、重要な入口機能に影響を及ぼさない逆止め弁を備えた遠心ポンプ装置を提供することにある。
本発明の特別の目的は、それ自体公知の二つの機能、すなわち、簡単かつ改善した仕方で有効なストリッピングを達成ししかも良好な吸引性能を得るために、逆止め弁と入口段の使用を結合することにある。
発明の開示
本発明によれば、入口及び出口を備えたポンプケーシングと、ポンプケーシング内に設けられ、共通回転軸をもつ一つ以上のポンプ段を備えたインペラ装置と、入口及び出口の間に設けられた逆止め弁とを有し、逆止め弁を、少なくとも最初のポンプ段の吐出すなわち放出側に設けたことを特徴とする遠心ポンプ装置が提供される。上記で定義したように、有利には入口段であり得る最初のポンプ段が逆止め弁の吸引側に位置していることにより、この逆止め弁は重要な入口機能に影響を及ぼさない。
本発明は主として、多段ポンプに適しているが、これが条件ではない。
逆止め弁は、有利には、共通回転軸に沿って動くように装着した円板体を備えることができる。特に有利には、この円板体は共通回転軸にフリーに装着され、そして回転しないようにされ得る。このようにして、弁円板が汚染や粘着性のある接続のため動かなくならないことを保証すると同時に、構造の簡単な実施例が得られる。
荷揚げの完了時にポンプを停止させると、逆止め弁は閉じる。そしてポンプ内に残っている残留物は、空気、不活性ガスすなわち窒素ガスであり得る加圧媒体によって強制排出される。
以下添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明目を実施している遠心ポンプの部分断面図である。発明を実施するための最良の形態
図示した遠心ポンプは、ポンプケーシング１を備え、このポンプケーシング１は、公知の仕方で互いにフランジで結合される複数の部分から構成されている。ポンプケーシング１は、入口２と出口３を備えている。
ポンプケーシング１内にはインペラ装置が設けられ、このインペラ装置は共通回転軸４を備えた三つのポンプ段を有している。最初のポンプ段は入口段５、すなわち図示していないタンクを完全に空にするためにポンプに最良可能な吸引性能を発揮させる最初のポンプ段として設計されている。さらにインペラ装置二つのポンプ段６、７を備えている。
弁円板８の形態の逆止め弁は、入口段５と次のポンプ段６との間に設けられている。弁円板８は共通回転軸４にフリーに装着され、共通回転軸４と弁円板８との間には、同時にシールとして機能する適当な軸受９が設けられている。
弁円板８は共通回転軸４に沿って動くことができるが、共通回転軸４と一緒に回転するのは阻止される。従って、実施例においては弁円板８はピン10を備え、このピン10はポンプケーシング１内の止め部材11と共動する。
閉じた時には、弁円板８は点線で示す位置となる。ポンプが停止すると、逆止め弁はこの位置となり、貫流は止まる。加圧媒体、例えば空気、不活性ガスすなわち窒素ガスは、図示していない管を介して供給され、ポンプ内の残留物を管12へ押し出す。
図示し実施例において説明してきた本発明は、それ自体公知の二つの機能、すなわち、簡単かつ改善した仕方で有効なストリッピングを達成ししかも良好な吸引性能を得るために、逆止め弁と入口段を組合わせて構成している。逆止め弁の弁円板を回転ポンプ軸に回転ポンプ軸と一緒に回転しないように装着したことによって、弁円板８が汚染や粘着性のある接続のため動かなくならないことを保証すると同時に、簡単な構造が得られる。
弁は、最初のポンプ段の吐出側に配置されているので、重要な入口機能に影響を及ぼすことがない。
説明してきたポンプは特に、液化ガスすなわち沸騰液体用に設計された型式のものである。従って入口段５は入口の直径を大きく設計され、沸騰媒体（キャビテーション）を処理でき、そしてポンプの入口吸引能力を改善できるようにしている。

Claims (2)

1. 入口（２）及び出口（３）を備えたポンプケーシング（１）と、ポンプケーシング（１）内に設けられ、共通回転軸（４）をもつ一つ以上のポンプ段（５−７）を備えたインペラ装置と、入口（２）及び出口（３）の間に設けられた逆止め弁とを有する遠心ポンプ装置において、
   逆止め弁が弁円体（８）を備え、前記弁円体（８）が第一ポンプ段（５）の圧力側において共通回転軸（４）で可動に取り付けられ、開放／閉鎖のために前記共通軸（４）に沿って動くことができることを特徴とする遠心ポンプ装置。
2. 前記弁体円体（８）が、共通回転軸（４）と共に回転しないことを特徴とする請求の範囲１に記載の遠心ポンプ装置。

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