JP4008361B2 - 給電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力を受給側へ伝える配線に対して非接触で電力を供給する給電装置に関し、特に配線上を自由に移動させることができ、配線への機械的ストレスを無くして所望の電力を給電することができる給電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭用電源や電池等の電源から電力の供給を受ける場合、この電源や電源回路等に接続された配線にコネクタやソケット等を設け、配線に直接的な電気的接触を行うことにより電力を取り出していた。例えば、蛍光灯や電球等を利用した照明装置を設置する際には、配線上に設けられたコネクタやソケットに蛍光灯や電球等を取り付け、コネクタやソケットを介して電力の供給を受けていた。また、電飾装置を設ける場合においても、予め配線上に設けられたソケット等を介して電飾に電力を供給していた。さらに、防犯のためのセンサ等を設ける場合でも、予め決められた位置に設けられたコネクタ等を介してセンサ等に電力を供給していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−51707号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2002−8407号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の電力を供給する方法としては、コネクタやソケット等のように機械的接触を介して供給する物が一般的であった。しかし、このような構成では、例えば使用者が蛍光灯や電球等の位置や個数を変更しようとした場合、電力を取り出す位置や個数が配線に直接的接触を持つコネクタやソケットの位置や個数によって決まって来る。このため、大きな設計変更や工事が必要となってしまうという課題がある。しかも、配線と直接的な電気的接触をもつコネクタやソケット等の場合、その接続部に機械的ストレスが集中してしまうため、短絡や断線、感電のおそれがあった。
【0006】
例えばクリスマスツリーの電飾装置では、配線の複数箇所にソケットが設けられ、このソケットに電球が取り付けられる構成となっているが、本来それほど大きな電力を必要としない電球でも、上述した問題を解消するべく、ソケット内のハンダ付け部分の保護や屈曲による断線を無くすためにはソケット部分の配線を太くする必要があった。その結果、電飾装置自体が大型化するという課題があった。
【0007】
また、従来の給電装置は、コネクタやソケット等を介して電球や照明に電力を供給するため家庭用電源や電池等の電源を利用しているが、電力を供給する位置が固定されており、この位置を使用者が変更することを原則的に考慮されていない。このため、電力を供給する位置を変更する場合には、雑多な作業が必要であった。
【0008】
ところで、上述した問題を解消するための対策として、磁気を用いて電力を供給するものも提案されている。しかし、この場合でも、電力を供給する位置は決められているため、この電力の供給位置を変更することは前述した従来の装置よりはるかに困難なものであった。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配線上を自由に移動させることができ、配線への機械的ストレスを無くして電力の供給を行うことができる給電装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、交流電流が流れる配線と、
被給電体としての発光手段を接続した巻線が巻き込まれた磁性体を有し、前記配線に流れる前記交流電流により電磁的に誘導されて前記巻線に流れる双方向電流に応じて個々に独立に前記発光手段の発光を制御する発光制御手段を有する複数の配電手段と
前記交流電流を制御することにより前記発光手段の発光を制御する制御手段と、
密着固定時に前記配線が通過する貫通穴を有する矩形筒状をなすように2つに分割され、少なくとも一方に巻線が巻き込まれた磁性体と、内壁面の長手方向に爪を有する断面コ字状の第1のカバー部と平板状の第2のカバー部とを有し、前記2分割された磁性体を密着固定したときの前記貫通穴に前記配線が通過するように前記2分割された磁性体を挟み込んで前記爪を前記第2のカバー部に係止して固定するカバーとからなり、前記配線に対して着脱可能かつ移動可能であって、前記巻線に加えられる前記交流電流により電磁的に誘導されて前記配線に電力を供給する給電接続部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の給電装置において、所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、前記交流電流は、前記発振手段が発生する信号に基づいて前記配線に流されることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1記載の給電装置において、前記配電手段は、前記配線に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1記載の給電装置において、前記配電手段の磁性体が筒状をなし、前記配線の一部が前記筒状の磁性体の空洞部分を通過することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1記載の給電装置において、前記配電手段の磁性体は、前記配線を挟むように複数の磁性体部分に分割され、該分割された複数の磁性体部分の少なくとも一つに前記巻線が施されたものであり、
前記複数の磁性体部分が前記配線を挟むように前記複数の磁性体部分を固定する固定手段を有することを特徴とする。
【0021】
ここで、上述した各請求項の発明に用いられる各文言について説明する。上記「交流電流」とは、例えば家庭用電源から出力されるものでもよいし、直流電源から出力される直流電流を交流電流に変換したものでもよい。
【0022】
上記「配線」とは、上記交流電流を流すために配された、例えば銅線などを意味する。もしくは、上記銅線などに被覆を施したものとしてもよい。
【0023】
上記「巻線が配線に近接する」とは、巻線が配線に直接的な電気的接続をもつことなく、配線の近くに位置していることを意味する。但し、配線が被覆されているときには、この被覆に接して配設されている場合も含むものとする。また、上記巻線は配線の配線方向と略同一方向に施されることが望ましい。
【0024】
上記「双方向電流」とは、配線に流れる交流電流によって上記巻線に電磁誘導された電流であり、交流電流に応じた周期で正負方向に切り替わる電流を意味する。さらに、上記双方向電流とは、上記巻線に電磁誘導された電流に所定の電気的な処理を加えたものも含むものとする。
【0025】
上記「発光手段」とは、例えば電球、蛍光灯、または発光ダイオードなどを意味するが、これらに付随する回路、例えば電流方向制御用ダイオードなども含むものとする。
【0026】
上記「交流電流を制御する」とは、例えば交流電流について正負方向に切り換わる周期を制御することを意味する。
【0027】
上記「交流電流を制御することにより発光手段の発光を制御する」とは、例えば発光手段として正方向の交流電流に対して発光するものを用い、交流電流について正負方向に切り換わる周期を制御することにより上記双方向電流について正負方向に切り換わる周期を制御し、これにより発光手段の点灯、消灯を制御することを意味する。
【0028】
上記「発振手段」は、上記所望の周波数の信号を直接発振するものでもよいし、所定の周波数の信号を発する発振回路と、この発振回路から発せられた信号を分周し、上記所望の周波数の分周信号を上記所望の周波数の信号として出力する分周回路とから構成されたものとしてもよい。
【0029】
「発光手段の発光を各配電手段毎にそれぞれ独立に制御する」とは、例えば2つの配電手段を設けた場合、一方の配電手段に接続された発光手段の発光と他の配電手段に接続された発光手段の発光とを別々に独立して制御することを意味する。
【0030】
上記「配電手段に対して着脱可能」とは、配電手段が上記配線に磁性体が近接するように取り付けることが可能であり、かつ配線から取り出すことも可能であることを意味する。
【0031】
上記「筒状」とは、例えば完全な円筒形のものでもよいし、円筒形の一部に隙間を設けて上記配線がその隙間を通るようにし、磁性体が配線から取り出せるようにしてもよい。また、必ずしも円筒形でなくてもよく、多角形の断面を有する筒状の形状でもよい。
【0032】
給電接続部または配電手段の複数の磁性体部分は、上記「固定手段」により固定するようにしてもよいが、複数の磁性体部分自体が連結部を有し、該連結部による複数の磁性体部分が配線を挟んで固定されるようにしてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による給電装置の実施の形態について説明する。
【0034】
なお、図1は本発明による給電装置の第1の実施の形態の概略構成図、図2は本発明による給電装置の給電接続部の一例を示す概略図、図3は本発明による給電装置の給電接続部の他の構成を示す概略図、図4は本発明による給電装置の制御手段の詳細図、図5は本発明による給電装置の配電手段の一例を示す概略図、図6および図7は本発明による給電装置の配電手段の他の構成を示す図、図8は図6および図7の配電手段の第1固定部および第2固定部の接触面の詳細図、図9は図1に示す給電装置における発光手段の詳細図、図10は図1に示す給電装置の配線に流れる交流電流の電圧波形を示す図、図11は図1に示す給電装置の配電手段の巻線に流れる双方向電流の電圧波形を示す図、図12は図1に示す給電装置の発光ダイオードに流れる電流の電圧波形を示す図、図13は本発明による給電装置の第2の実施の形態の概略構成図、図14は図13に示す給電装置における配電手段およびその配電手段に接続される発光手段の回路構成を示す図、図15は図13に示す給電装置における発光手段を発光させるための交流電流の電圧波形を示す図、図16は図13に示す給電装置における配線に流される発光制御信号としての交流電流の波形、および第1、第2フリップフロップ部における各フリップフロップの出力波形を示す図、図17は本発明による給電装置の第3の実施の形態の概略構成図である。
【0035】
本例の給電装置1は、図1に示すように、交流電流を出力する電源装置2と配電装置3とを備えている。
【0036】
電源装置2は、直流電流を出力する電源11、電源11に接続され所定の周波数の信号を発生して出力する発振回路12、発振回路12から出力された信号を所望の周波数に分周して分周信号を出力する分周回路13、分周回路13から出力された分周信号を所定の周期で正負方向に切り替えて交流電流を出力する制御手段14、制御手段14から出力された交流電流を後述する配線31に電磁的に誘導して非接触で電力を供給する給電接続部15を備えている。
【0037】
発振回路12は、例えば数十kHzの発振信号を発生している。分周回路13は、発振回路12が発生する発振信号を例えば数百Hzから数十kHzの周波数の信号に分周し、この分周信号を発生して出力している。
【0038】
制御手段14は、例えば図4に示すような論理回路および出力回路により構成されている。制御手段14では、分周回路13からの分周信号Qnを受けることにより交流電流の周期が決定される。また、分周回路13から信号Qmまたは信号Qpを受けることにより正負方向の切り替えが行なわれている。
【0039】
給電接続部15は、図2に示すように、磁性体21と巻線(1次巻線)22を備えて概略構成される。磁性体21は、筒状に構成され、後述する配線31の配線方向と同一方向に巻線22が巻き込まれている。この給電接続部15は、後述する配線31が磁性体21を通過しており、配線31に対して移動可能に取り付けられている。そして、この給電接続部15には、巻線22に対して制御手段14から例えば数百Hzから数十kHzの周波数にて双方向電流が供給される。
【0040】
給電接続部15は、図3に示すように構成することもできる。この給電接続部15によれば、一度配線31に取り付けた給電接続部15を取り外し、配線31上の別の位置に自由に設置することができる。さらに構成について説明すると、図3に示す給電接続部15は、磁性体21、巻線(1次巻線)22、磁性体密着用カバー23を備えて概略構成される。磁性体21は、密着固定した際に筒状をなすように2つの磁性体21a,21bに分割されている。磁性体21a,21bは、互いに向き合う面に凹部を有し、少なくとも一方に後述する配線31の配線方向と同一方向に巻線22が巻き込まれている。図3の例では、磁性体21aにのみ巻線22が施されている。
【0041】
固定手段としての磁性体密着用カバー23は、非磁性体で構成され、2分割された磁性体21a,21bを密着固定するものである。図3の例では、断面コ字状をなし、内壁面の長手方向に係止部としての爪24を有する第1のカバー部23aと、平板状の第2のカバー部23bとにより磁性体密着用カバー23が構成される。この磁性体密着カバー23は、2分割された磁性体21a,21bの凹部が向き合って筒状をなすように密着固定したときに生じる貫通穴21cに後述する配線31が通過するように磁性体22a,22bを挟み込み、第1のカバー部23aの爪24を第2のカバー部23bに係止して固定する。これにより、磁性体21の貫通穴21cに後述する配線31が通過し、配線31に対して着脱可能かつ移動可能な給電接続部15が取り付けられる。そして、この給電接続部15には、巻線22に対して制御手段14から例えば数百Hzから数十kHzの周波数にて双方向電流が供給される。
【0042】
なお、給電接続部15は、図2や図3の構成に限定されるものではない。例えば図3の例では、巻線22が施される磁性体21を2分割した構成であるが、さらに複数に分割しても良い。また、配電装置3の配線31に対する着脱構造も図示以外の構成とすることができる。
【0043】
配電装置3は、図1に示すように、電源装置2の給電接続部15から電磁的に誘導されて出力された交流電流を流す配線31、配線31の近傍に設けられ、配線31に流れる交流電流により電磁的に誘導された双方向電流が磁性体に巻かれた銅線に流されることにより配電を行う配電手段32、配電手段32の巻線に接続され巻線に流れる双方向電流により駆動される被給電体33を備えている。
【0044】
配線31は、図1に示すように、両端が制御手段14に接続され、螺旋状に纏められたものであり、このことにより複数の銅線に流れる交流電流に基づく双方向電流を配電手段32の巻線に流すことができる。
【0045】
配電手段32は、図5に示すように、磁性体34と巻線35を備えて概略構成される。磁性体34は、筒状に構成され、巻線35が巻き込まれている。磁性体34は、貫通穴34aに配線31が通過しており、配線31に対して移動可能に取り付けられている。磁性体34に巻き込まれた巻線35には、被給電体33が接続されている。図5の例では、被給電体33として、2つの発光手段(発光ダイオード)33a,33bが互いに逆方向に接続されている。そして、この配電手段32では、電源装置2の給電接続部15から電磁的に誘導されて出力された交流電流が配線31に流れると、この配線31に流れる交流電流により電磁的に誘導された双方向電流が磁性体34に巻き込まれた巻線35に流されることにより被給電体33としての発光手段33a,33bに配電を行っている。
【0046】
配電手段32は、図6および図7に示すように構成することができる。この配電手段32は、配線31の配線方向と同一方向に巻線35a,35bが施された半円筒形の第1磁性体34a、第1磁性体34aと同様に巻線35c,35dが施された半円筒形の第2磁性体34b、巻線35a,35bが配線31に近接するように第1磁性体34aが固定された第1固定部36、第1固定部36と接合部38を介して接合され、巻線35c,35dが配線31に近接するように第2磁性体34bが固定された第2固定部37から構成されている。
【0047】
接合部38は、柔軟なプラスチックで作られており、接合部38を接線として第1固定部36の接触面36aと第2固定部37の接触面37aとを当接したり、分離したりすることができる。図6は第1固定部36の接触面36aと第2固定部37の接触面37aとを分離したときの態様を示しており、図7は第1固定部36の接触面36aと第2固定部37の接触面37aとを当接したときの態様を示している。接触面36aと接触面37aは、図5に示すように、接触面36aは上記磁性体が固定される上記固定部の内側に凸部36bを、接触面37aは上記固定部の外側に凸部37bを有しており、凸部36bと凸部37bとが互いに噛み合って接触面36aと接触面37aとが当接されるようになっている。
【0048】
第1固定部36および第2固定部37は、当接された状態においては八角筒形状(内部が空洞な八角柱の形状)をしており、分離された状態においてはそれぞれが上記八角筒を縦に2分割した形状になっている。また、八角形状である上下面の中央には円形の穴が設けられており、その穴を上記配線31が通過するように構成されている。第1固定部36および第2固定部37の内部の空洞部にはそれぞれ第1磁性体34aおよび第2磁性体34bが固定されている。そして、第1固定部36および第2固定部37が当接された際には、第1磁性体34aと第2磁性体34bとが一体化して円筒形の磁石となり、この円筒形の磁石の中央部の空洞を上記配線31が通過する。
【0049】
巻線35a,35b,35c,35dは1本の銅線からなるものであり、巻線35aの一端には銅線39aが繋がっている。この銅線39aは、図7に示すように、第1固定部36および第2固定部37が当接された状態において、その八角筒の周囲を1周するように配線されている。また、巻線35aの他端には銅線40が繋がっている。この銅線40は、図7に示すように、第1固定部36および第2固定部37が接合された状態において、その八角筒の周囲を1周するように配線されている。なお、本実施の形態では、巻線35a,35b,35c,35dが1本の銅線からなるものとしたが、巻線35a,35b,35c,35dがそれぞれ1本の銅線からなり、それぞれの巻線から双方向電流を取り出す形態としてもよい。
【0050】
また、図7に示すように、銅線39と銅線40との間には銅線41が並列に複数本配線されており、この銅線41には被給電体33としての発光手段33a,33bがそれぞれ交互に接続されている。
【0051】
発光手段33a,33bには、巻線35a,35b,35c,35dに発生する双方向電流に基づいて銅線39と銅線40との間に生じる電圧が印加される。発光手段33aは、図6に示すように、銅線41に流れる双方向電流の方向を制御する電流方向制御用ダイオード42aと銅線41に流れる双方向電流に応じて発光する発光ダイオード43aとから構成されている。また、発光手段33bも発光手段33aと同様に電流方向制御用ダイオード42bと発光ダイオード43bとから構成される。そして、電流方向制御用ダイオード42bと発光ダイオード43bは、発光手段33aの発光ダイオード43aが発光するときに銅線41に流れる双方向電流の向きとは逆の方向に双方向電流が銅線41に流れたときに発光するように接続されている。また、図8に示すように、発光手段33a,33bには、抵抗Rが接続され、発光手段33a,33bに印加される電圧を制御している。なお、図7においては、抵抗Rは図示省略している。
【0052】
次に、本給電装置において、配電手段32に設けられた発光手段33a,33bを、制御手段14により巻線に流れる双方向電流を制御することにより発光させる作用について説明する。ここでは、配電手段32の構成として図6および図7の構成を採用した場合を例にとって説明する。
【0053】
まず、電源11により発振回路12を駆動させ、所定の周波数の信号を発生させる。発振回路12により発生した信号は分周回路13に入力される。そして、分周回路13は、入力された信号を所望の周波数に分周するための分周信号Qnおよびその正負の向きを切り替えるための信号Qm,Qpを制御手段14に出力する。制御手段14は、入力された分周信号Qnおよび信号Qm,Qpに基づいて所望の周期の信号を一定の周期で正負方向に切り替えて交流電流を出力する。制御手段14から出力された交流電流は配線31に流される。本実施の形態において配線31に流される交流電流の電圧波形を図9に示す。図9に示すように、制御手段14は、分周信号Qnに基づいた周期t1の信号を、信号Qm,Qpに基づいて周期T1で正負方向を切り替えた交流電流を給電接続部15を介して電磁的な誘導により配線31に出力する。また、制御手段14は、分周信号Qn’に基づいた周期t2の信号を、信号Qm’,Qp’に基づいて周期T2で正負方向を切り替えた交流電流を給電接続部15を介して電磁的な誘導により配線31に出力する。
【0054】
給電接続部15から電磁的な誘導により非接触で配線31に流された交流電流は、配電手段32における第1磁性体34aおよび第2磁性体34bによって構成される空洞部分(貫通穴部分)を通過する。そして、この交流電流の通過により第1磁性体34aおよび第2磁性体34bの巻線35a,35b,35c,35dには電磁的に誘導された双方向電流が流れる。巻線35a,35b,35c,35dに双方向電流が流れることにより巻線35aの両端に接続された銅線39,40には電圧が発生する。この電圧に基づいて銅線41にも双方向電流が流れる。この双方向電流の電圧波形を図10に示す。図10に示すように、0電位は正負方向にそれぞれ引っ張られ一定していないが、配線31に流れる交流電流の電圧波形に応じた電圧波形の双方向電流を銅線41から得ることができる。
【0055】
銅線41には、図5に示すように、発光手段33a,33bがそれぞれ接続されており、この発光手段33a,33bに上記双方向電流を流して給電することにより発光させることができる。図11および図12に示すように、本実施の形態では、銅線41に負の電圧が印加されているとき、発光ダイオード43aは順バイアスとなり発光する。一方、このとき発光ダイオード43bは逆バイアスとなり発光しない。逆に、銅線41に正の電圧が印加されているとき、発光ダイオード43bが順バイアスとなり発光し、発光ダイオード43aは逆バイアスとなり発光しない。なお、本実施の形態においては、図10に示した周期t1の信号が周期T1で正負方向に切り換えられた交流電流が配線31に流されている際には、上記周期t1を非常に短い時間とすれば、周期T1の間は発光ダイオード43aまたは発光ダイオード43bは連続して点灯させることができる。また、図10に示した周期t2の信号が周期T2で正負方向に切り換えられた交流電流が配線31に流されている際には、上記周期T2(t2)を非常に短い時間とすれば、発光ダイオード43aおよび発光ダイオード43bの両方を同時に連続して点灯させることができる。
【0056】
また、上記のように周期t1、t2を短い時間に設定することにより配電手段32の巻線に生じる双方向電流の発生効率を向上することができる。
【0057】
ところで、本実施形態では、配電手段32を1つしか設けていないが、複数個の配電手段32を配線31に設けるようにしてもよい。その際、例えば図6および図7に示すような着脱可能な配電手段32を採用すれば、一度配線31に取り付けた配電手段32を取り外し、別の位置に自由に設置することができる。
【0058】
上記実施の形態の給電装置1によれば、配電装置3の配線31に対して移動可能に取り付けられた給電接続部15を介して制御手段14から非接触で配線31に電力を供給することができる。
【0059】
そして、給電接続部15として、図3に示す構成を採用すれば、配線31に対して移動だけでなく着脱も可能なので、必要なときに配線31に取り付けて給電を行うことができ、不要なときは配線31から外しておくことができる。例えばクリスマスツリーの電飾装置として本例の給電装置1を採用した場合には、被給電体33としての発光手段33a,33bが接続された配電手段32を配線31上の所定箇所に順次取り付けて飾り付けを終えた後、その配線31上の空き部分(配電手段32が無い配線部分)に給電接続部15を取り付けて配線31に給電することができる。また、給電接続部15を取り付けた後に配電手段32の位置を変更したい場合でも、給電接続部15の位置をずらして配電手段32の位置調整を行うことができる。その際、給電接続部15および配電手段32を配線31に対して着脱可能な構成を採用すれば、さらに位置変更や数変更に対して容易に対応することができる。
【0060】
給電接続部15は、配線31に対して移動可能(または移動および着脱可能)に設けた構成なので、電源装置2における給電接続部15までの配線を太くすることができる。その際、給電接続部15が設けられる配線31を細くすれば、配線31に対して移動可能に配電手段32が設けられた無接点による配電装置3の小型化を実現することができる。
【0061】
給電接続部15として、図3に示す構成のものを採用すれば、配線31を挟むように磁性体21を複数の磁性体21a,21bに分割(図3の例では2分割)し、分割された複数の磁性体21a,21bに巻線22を施し、固定部としての磁性体密着用カバー23により複数の磁性体21a,21bが配線31を挟むように複数の磁性体21a,21bを固定するようにしたので、配線31に対して給電接続部15を容易に取り付けることができ、位置変更に対しても容易に対応することができる。
【0062】
また、給電接続部15を設けた構成により、以下に示す相乗効果を奏することができる。配線31に流れる交流電流により電磁的に誘導された双方向電流を、被給電体33の接続された配電手段32の巻線に流すことにより、配線31と直接的な電気的接触をもつことなく被給電体33(例えば発光手段33a,33b)に配電するようにしたので、被給電体33の位置や個数を容易に変更することができる。その際、給電接続部15も配線31に対して移動可能に設けられるので、被給電体33の位置や個数に応じて配線31の空き部分に取り付けることができる。さらに、給電接続部15および被給電体33が接続された配電手段32を配線31に対して着脱可能な構成とすれば、位置変更や個数変更に対して容易に対応でき、全体の配置を考慮して配線31に対する給電接続部15と被給電体33の取り付けを行うことができる。
【0063】
給電接続部15と被給電体33が接続された配電手段32とは、配線31に対して直接的な電気的接触がないので、配線31を絶縁体で被覆すれば漏電や短絡といった電気的な要因による事故を回避でき、安全性を向上させることができる。
【0064】
被給電体31として発光手段33a,33bを用いた場合、制御手段14により交流電流を制御することによって発光手段33a,33bの発光を制御するようにしたので、制御線を新たに設けることなく、発光手段33a,33bの発光制御を簡略な構成で容易に行うことができる。
【0065】
所望の周波数の信号を発生する発振回路12を有し、この所望周波数の信号に基づいて配線31に交流電流を流すようにしたので、家庭用電源等から出力された交流電流よりも高い周波数の交流電流を配線に流すことができる。これにより、電磁的な誘導を効率よく行うことができ、より大きな双方向電流を得ることができる。
【0066】
図3に示す給電接続部15と、図6および図7に示す配電手段32の構成を採用すれば、給電接続部と配電手段の磁性体の形状を筒状とし、配線の一部が筒状の磁性体の空洞部分を通過する構成となり、筒状の磁性体により多くの巻線を施すことができるので、双方向電流の発生効率を向上させることができる。
【0067】
次に、本発明の給電装置の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態における配線31に複数の配電手段32を設けたものであり、さらに各配電手段32にそれぞれ発光制御手段51を設け、この発光制御手段51により各配電手段32のそれぞれに接続された複数の被給電体33としての発光手段の発光を別々に独立に制御するものである。
【0068】
図13は本実施の形態における給電装置の概略構成図を示したものである。本実施の形態における電源装置1は、第1の実施の形態と同様に発光手段33を発光させるための交流電流を配線31に流すものであるとともに、さらに発光手段33の発光を制御するための発光制御信号としての交流電流を配線31に流すものである。電源装置1におけるタイミング記憶回路52は複数の配電手段32の各配電手段32にそれぞれ設けられた発光手段33を点灯、消灯させるための発光制御信号の波形パターンを記憶しており、このタイミング記憶回路52に記憶された発光制御信号の波形パターンに基づいて波形発生回路53は波形制御信号を出力し、制御手段14はこの波形制御信号に応じた発光制御信号としての交流電流を給電接続部15を介して配線31に流す。
【0069】
図14に本実施の形態の配電手段32およびその配電手段32に接続される発光手段33の回路構成を示す。なお、本実施の形態の配電手段32における磁性体、巻線および固定部といった機械的構成は第1の実施の形態と同様である。
【0070】
本実施の形態の配電手段32には、発光手段33の発光を制御するための発光制御手段51が図14に示すような回路構成で設けられている。発光制御手段51は、給電接続部15を介して配線31に流された発光制御信号としての交流電流に応じて巻線に生じた双方向電流の波形のパルス数をカウントするクロック用リングカウンター54およびデータ用リングカウンター55、この2つのリングカウンターによりカウントされたパルス数に応じて発光手段33の発光制御が状態が書き込まれる第1フリップフロップ部56、データ用リングカウンター55によりカウントされたパルス数に基づいて、巻線に流れる双方向電流が発光制御信号としての交流電流に基づくものであるか否かを判定する第2フリップフロップ部57、スイッチ58を備えている。本実施の形態は3つの配電手段32に接続された発光手段33の発光を制御するものであり、スイッチ58はこの3つの配電手段32に設けられた各発光制御手段51のそれぞれの発光制御状態を別々に書き換えるためのものである。3つの配電手段32の各発光制御手段51の発光制御状態の書き換えは、スイッチ58をそれぞれモード1、モード2またはモード3に切り換えることにより別個に行うことができる。
【0071】
発光手段33は、2つの発光ダイオードLEDR(赤色LED)、LEDG(線色LED)を備えており、第1フリップフロップ部56に書き込まれた発光制御状態に応じてそれぞれの発光ダイオードが独立制御されて発光するものである。
【0072】
次に、第2の実施の形態の給電装置の作用について説明を行う。まず、電源11により発振回路12を駆動させ、所定の周波数の信号を発生させる。発振回路12により発生した信号は分周回路13に入力され、分周回路13は入力された信号を所望の周波数に分周するための分周信号を制御手段14に出力し、制御手段14はこの分周信号に基づいて各発光手段33を発光させるための交流電流を給電接続部15から電磁的な誘導により配線31に流す。本実施の形態では、このとき、図15に示すように、周期t3に分周され、周期T3で正負方向が切り換わる交流電流を配線31に流す。また、この交流電流は周期T3の間に周期t3のパルスを8つ含むものである。
【0073】
配線31に上記のような交流電流を流すことにより、上記第1の実施の形態と同様に巻線に交流電流に応じた双方向電流が流れる。この双方向電流のパルスは発光制御手段51の2つのリングカウンターによりカウントされる。ここで、図15に示すような周期T3の間に8つのパルスを含む交流電流が配線31に流されているときには、発光制御手段51における第2フリップフロップ部57において、上記交流電流は発光制御状態を書き換える発光制御信号としての交流電流と判定されないため、予めffr、ffgに設定された初期状態の発光制御状態で、発光手段32は発光する。すなわち、例えば、初期状態として発光制御手段51のffr、ffgのQ出力がともにHになっている場合にはLEDR(赤色LED)およびLEDG(線色LED)が両方点灯し、初期状態としてffrのQ出力がH、ffgのQ出力がLとなっている場合にはLEDRが点灯し、LEDGは消灯する。
【0074】
次に、配線31に発光制御信号としての交流電流を流すことにより配電手段32の発光制御手段51の発光制御状態を切り換えて発光手段33の発光を制御する作用について説明する。ここでは、3つの配電手段32に接続された発光手段33のうちの1つの発光手段33について、LEDG(緑色のLED)は点灯、LEDR(赤色LED)は消灯するように発光制御手段51の発光制御状態を書き換える作用について説明する。
【0075】
まず、各発光制御手段51のスイッチ58はすべてモード2に切り替えられる。このことによりモード1およびモード3に応じた配電手段32の発光制御手段51では発光制御状態が書き換えられることなくモード2に応じた発光制御手段51のみの発光制御状態を書き換えることができる。
【0076】
そして、電源11により発振回路12を駆動させ、所定の周波数の信号を発生させる。発振回路12により発生した信号は分周回路13に入力され、分周回路13は分周信号を波形発生回路53に出力する。波形発生回路53はモード2に応じた発光手段33を上記のように制御するための波形パターンをタイミング記憶回路52から読み出し、その波形パターンに基づいて波形制御信号を制御手段14に出力する。制御手段14はこの波形制御信号に基づいて、発光制御手段51の発光制御信号としての交流電流を給電接続部15から電磁的な誘導により配線31に流す。このとき、配線31に流される発光制御信号としての交流電流の波形、およびこの交流電流に応じて変化する第1フリップフロップ部56および第2フリップフロップ部57における各フリップフロップの出力波形を図16に示す。
【0077】
本実施の形態では、データ用リングカウンタ55により正方向のパルスが周期T3中に5つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGが点灯するようにモード2に対応した発光制御手段51の発光制御状態が書き換えられ、また、データ用リングカウンタ55により正方向のパルスが周期T3中に4つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGが消灯するように発光制御手段51の発光制御状態が書き換えられる。
【0078】
図14において、ffinは、発光手段33のLEDRおよびLEDGの発光制御状態がプリセットされるフリップフロップであり、データ用リングカウンタ55により周期T3における5つ目のパルスがカウントされたときQ出力がHとなり、クロック用リングカウンタ54により周期T3における2つ目のパルスがカウントされたときにQ出力がリセットされる。
【0079】
そして、ff1は、ffinのプリセットされた発光制御状態をLEDRの発光制御状態として、プリセットするフリップフロップであり、ff2は、ffinのプリセットされた発光制御状態をLEDGの発光制御状態として、プリセットするフリップフロップである。クロック用リングカウンター54で周期T3における1つ目のパルスがカウントされたとき、ffinのQ出力の状態がまずff1に入力され、次の周期T3における1つ目のパルスがクロック用リングカウンター55でカウントされたとき、ff1のQ出力の状態がff2に入力されるとともに、ffinのQ出力の状態が再びff1に入力される。つまり、ffinにプリセットされた発光制御状態が、ff1、ff2に順次書き込まれる。なお、ff1、ff2の書き込まれた発光制御状態はデータ用リングカウンタ55で6つ目のパルスがカウントされたときにはリセットされる。
【0080】
また、ffuncおよびffupcは、配線31に流れる交流電流が発光制御信号であるか否かを判断するためのものであり、ffuncはデータ用リングカウンター55から周期T3における1つ目のパルスが入ったときQ出力をHにし、6つ目のパルスが入ったときにはQ出力をリセットするものである。また、ffupcは、データ用リングカウンタ55から1つ目のパルスが入ったときにQ出力をリセットし、4つ目のパルスが入ったときにQ出力をHにするものである。
【0081】
そして、ffunc、ffupcのQ出力がともにHになり、かつ、クロック用リングカウンター54により周期T3における8つ目のパルスがカウントされたとき、配線31に流れる交流電流が発光制御信号であると判断され、クロック信号WclkがHとなる。そして、このクロック信号によりff1、ff2のQ出力の状態がffr、ffgのQ出力の状態が書き換えられ、LEDRおよびLEDGの発光が制御される。
【0082】
上記のようにffr、ffgのQ出力の状態が書き換えられた後は、再び発光制御信号としての交流電流が配線31に流されるまでは、同じ発光制御状態が維持される。
【0083】
また、モード1またはモード3に対応した発光制御手段51の発光制御状態の書き換えは、各発光制御手段51に設けられたスイッチ58をモード1またはモード3に切り換えて上記のように発光制御信号としての交流電流を流すことにより行うことができる。本実施の形態におけるモード1に対応した発光制御手段51は、データ用リングカウンタ55により正方向のパルスが周期T3中に3つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGが点灯するようにその発光制御状態が書き換えられ、また、データ用リングカウンタ55により正方向のパルスが周期T3中に2つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGを消灯するようにその発光制御状態が書き換えられる。そして、モード3に対応した発光制御手段51は、データ用リングカウンタ55により正方向のパルスが周期T3中に7つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGが点灯するようにその発光制御状態が書き換えられ、また、データ用リングカウンタ54により正方向めパルスが周期T3中に6つカウントされたとき、発光手段33のLEDRまたはLEDGを消灯するようにその発光制御状態が書き換えられる。
【0084】
なお、例えば、モード2に対応した発光制御手段51の発光制御状態を書き換えるための発光制御信号がモード1に対応した発光制御手段51およびモード3に対応した発光制御手段51に入力されたとしても、第2フリップフロップ部57により発光制御信号と判定されないので、つまりクロック信号WclkがHとなることはないのでその発光制御状態が書き換えられることはない。
【0085】
従って、第2実施の形態の給電装置によれば、第1実施の形態の効果に加え、発光手段33の接続された配電手段32を複数有し、配電手段32が、発光制御手段51により発光手段33の発光を双方向電流に応じてそれぞれ独立に制御するようにしたので、複数の配電手段32のそれぞれに新たに制御線を設けることなくそれぞれ独立に発光手段の発光を制御することが可能となり、装置を簡略化することができる。
【0086】
次に、本発明の給電装置の第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一番号を付し、その説明を省略している。第3実施の形態の給電装置1は、図17に示すように、給電接続部15に配線31を複数回巻き付けて構成される。さらに説明すると、図示はしないが、給電接続部15を構成する磁性体に対し、配線31を複数回巻き込んで磁性体の貫通穴に配線31を通過させる。この磁性体に対する配線31の巻数は、取り出す電力によって所望の巻数で巻き込まれる。具体的に、図3に示す構成の給電接続部15を用いた場合には、例えば磁性体21bに配線31を複数回巻き込んだ後、磁性体21aと密着させ、複数回巻き込まれた配線31が磁性体21a,21bの貫通穴21cを通過させた状態で磁性体密着カバー23により2分割された磁性体21a,21bを密着固定する。
【0087】
上記第3実施の形態の構成によれば、第1実施の効果に加え、制御手段14から出力された交流電流を給電接続部15を介して効率的に配線31側に電磁誘導することができる。その結果、被給電体が大きな電力を必要とする場合、制御手段14から出力される交流電流を大きくし、給電接続部15に対する配線31の巻数を調整すれば、配電手段32を介して被給電体33に大きな電力を供給することができる。
【0088】
このように、本例の給電装置では、給電側が磁性体とこの磁性体に巻き込まれた巻線とで構成され、受給を行う配線は、この給電側の磁性体に挟み込まれるように設置される。そして、給電時には磁性体に巻き込まれた配線に交流電流を流すと、給電側の磁性体にて磁力が発生し、磁性体に挟み込まれて通過する配線に電流が誘起される。このような構成とすることにより、給電側と受給側とは直接配線する必要が無くなり、給電は非給電用配線の任意の位置にて行うことが可能となる。しかも、従来のようなコネクタやソケット等の機械的接触を介しないので、機械的ストレスによる短絡や断線、感電の恐れも低下する。
【0089】
そして、本例の給電装置において、給電接続部15を介して非接触で配電手段32に給電され、この配電手段32から出力される電力は、実施の形態で説明したLED等の発光手段を被給電体33として給電される他、電力エネルギーとして種々のものに利用できる。例えば本例の給電装置を電飾装置として衣類の表面に装着し、被給電体として発光手段を用い、この発光手段の各種色の組み合わせにより様々なデザインの衣類を提供することができる。この他、配電手段32からの電力を電源駆動用信号とON/OFF信号としてICに入力し、このICの駆動により液晶表示器の表示を制御することができる。さらに、配電手段32から取り出せる電力を大きくすれば、モータ等の駆動電源としても利用することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、配線に対して着脱可能かつ移動可能に取り付けられた給電接続部を介して非接触で配線に電力を供給することができる。
【0091】
すなわち、配線に対して移動だけでなく着脱も可能なので、必要なときに配線に取り付けて給電を行うことができ、不要なときは配線から外しておくことができる。例えばクリスマスツリーの電飾装置として採用した場合には、被給電体としての発光手段が接続された配電手段を配線上の所定箇所に順次取り付けて飾り付けを終えた後、その配線上の空き部分に給電接続部を取り付けて配線に給電することができる。また、給電接続部を取り付けた後に配電手段の位置を変更したい場合でも、給電接続部の位置をずらして配電手段の位置調整を行うことができる。その際、給電接続部および配電手段を配線に対して着脱可能な構成を採用すれば、さらに位置変更や数変更に対して容易に対応することができる。
【0092】
配線に対して着脱可能かつ移動可能に給電接続部を設けた構成なので、電源装置における給電接続部までの配線を太くすることができる。その際、給電接続部が設けられる配線を細くすれば、配線に対して移動可能に配電手段が設けられた無接点による配電装置の小型化を実現することができる。
【0093】
配線を挟むように磁性体を2つの磁性体に分割し、分割された2つの磁性体に巻線を施し、第1のカバー部と第2のカバー部からなるカバーにより2つの磁性体が配線を挟むように2つの磁性体を固定するようにしたので、配線に対して給電接続部を容易に取り付けることができ、位置変更に対しても容易に対応することができる。
【0094】
上述した給電接続部を設けた構成により、以下に示す相乗効果を奏することができる。配線に流れる交流電流により電磁的に誘導された双方向電流を、被給電体としての発光手段の接続された配電手段の巻線に流すことにより、配線と直接的な電気的接触をもつことなく発光手段に配電するようにしたので、発光手段の位置や個数を容易に変更することができる。その際、給電接続部も配線に対して移動可能に設けられるので、発光手段の位置や個数に応じて配線の空き部分に取り付けることができる。さらに、給電接続部および発光手段が接続された配電手段を配線に対して着脱可能な構成とすれば、位置変更や個数変更に対して容易に対応でき、全体の配置を考慮して配線に対する給電接続部と発光手段の取り付けを行うことができる。
【0095】
配電手段の磁性体の形状を筒状とし、配線の一部が筒状の磁性体の空洞部分を通過する構成となり、筒状の磁性体により多くの巻線を施すことができるので、双方向電流の発生効率を向上させることができる。
【0096】
給電接続部と発光手段が接続された配電手段とは、配線に対して直接的な電気的接触がないので、配線を絶縁体で被覆すれば漏電や短絡といった電気的な要因による事故を回避でき、安全性を向上させることができる。
【0097】
被給電体として発光手段を用い、制御手段により交流電流を制御することによって発光手段の発光を制御するようにしたので、制御線を新たに設けることなく、発光手段の発光制御を簡略な構成で容易に行うことができる。
【0098】
所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、この所望周波数の信号に基づいて配線に交流電流を流すようにしたので、家庭用電源等から出力された交流電流よりも高い周波数の交流電流を配線に流すことができる。これにより、電磁的な誘導を効率よく行い、より大きな双方向電流を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による給電装置の第1の実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明による給電装置の給電接続部の一例を示す概略図である。
【図3】本発明による給電装置の給電接続部の他の構成を示す概略図である。
【図4】本発明による給電装置の制御手段の詳細図である。
【図5】本発明による給電装置の配電手段の一例を示す概略図である。
【図6】本発明による給電装置の配電手段の他の構成を示す図である。
【図7】図6の配電手段を配線に取り付けた状態を示す図である。
【図8】図6の配電手段の第1固定部および第2固定部の接触面の詳細図である。
【図9】図1に示す給電装置における発光手段の詳細図である。
【図10】図1に示す給電装置の配線に流れる交流電流の電圧波形を示す図である。
【図11】図1に示す給電装置の配電手段の巻線に流れる双方向電流の電圧波形を示す図である。
【図12】図1に示す給電装置の発光ダイオードに流れる電流の電圧波形を示す図である。
【図13】本発明による給電装置の第2の実施の形態の概略構成図である。
【図14】図13に示す給電装置における配電手段およびその配電手段に接続される発光手段の回路構成を示す図である。
【図15】図13に示す給電装置における発光手段を発光させるための交流電流の電圧波形を示す図である。
【図16】図13に示す給電装置における配線に流される発光制御信号としての交流電流の波形、および第1、第2フリップフロップ部における各フリップフロップの出力波形を示す図である。
【図17】本発明による給電装置の第3の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1…給電装置、14…制御手段、15…給電接続部、21(21a,21b)…磁性体、22…巻線、23…磁性体密着用カバー(固定手段)、31…配線、32…配電手段、33…被給電体、33a,33b…発光手段、34…磁性体、35…巻線、51…発光制御手段。

Claims (5)

  1. 交流電流が流れる配線と、
    被給電体としての発光手段を接続した巻線が巻き込まれた磁性体を有し、前記配線に流れる前記交流電流により電磁的に誘導されて前記巻線に流れる双方向電流に応じて個々に独立に前記発光手段の発光を制御する発光制御手段を有する複数の配電手段と
    前記交流電流を制御することにより前記発光手段の発光を制御する制御手段と、
    密着固定時に前記配線が通過する貫通穴を有する矩形筒状をなすように2つに分割され、少なくとも一方に巻線が巻き込まれた磁性体と、内壁面の長手方向に爪を有する断面コ字状の第1のカバー部と平板状の第2のカバー部とを有し、前記2分割された磁性体を密着固定したときの前記貫通穴に前記配線が通過するように前記2分割された磁性体を挟み込んで前記爪を前記第2のカバー部に係止して固定するカバーとからなり、前記配線に対して着脱可能かつ移動可能であって、前記巻線に加えられる前記交流電流により電磁的に誘導されて前記配線に電力を供給する給電接続部とを備えたことを特徴とする給電装置。
  2. 所望の周波数の信号を発生する発振手段を有し、前記交流電流は、前記発振手段が発生する信号に基づいて前記配線に流される請求項1記載の給電装置。
  3. 前記配電手段は、前記配線に対して着脱可能である請求項1記載の給電装置。
  4. 前記配電手段の磁性体が筒状をなし、前記配線の一部が前記筒状の磁性体の空洞部分を通過する請求項1記載の給電装置。
  5. 前記配電手段の磁性体は、前記配線を挟むように複数の磁性体部分に分割され、該分割された複数の磁性体部分の少なくとも一つに前記巻線が施されたものであり、
    前記複数の磁性体部分が前記配線を挟むように前記複数の磁性体部分を固定する固定手段を有する請求項1記載の給電装置。
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