JP4006781B2 - 内燃機関のノック検出方法及び装置 - Google Patents

内燃機関のノック検出方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のノック検出方法及び装置に関し、より詳細には、燃焼室内のイオン電流に基づいてノックを検出する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジンでは、点火プラグから与えられる火花で点火プラグ付近の混合気が着火せしめられ、その火炎が混合気全体に伝わることによって、ガソリンの燃焼が起こる。その場合の異常燃焼の一つにノックがある。ノックは、火炎伝播の途中で圧力が異常に高くなった場合に火炎の伝播を待たずに未燃焼部分(端末ガス)が自己着火する現象である。ノックが発生すると、燃焼ガスが振動することにより熱が伝搬しやすくなり、その結果、エンジンが破損するおそれがある。ノックは、点火時期と密接な関係があり、点火時期を早めると燃焼最大圧力が高まり、ノックが発生しやすくなる。
【0003】
一方、熱効率を高め、燃料消費率を低減するためには、高い圧縮比を達成することが好ましい。そこで、ノックの発生を検出しつつノックが発生する限界近傍まで点火時期を早める制御が点火時期制御の一部として行われている。かかるノック検出方法としては、従来、シリンダブロック等に振動センサを取り付け、ノック振動を検出するものが一般的であったが、近年においては、ノック発生時におけるシリンダ内イオン電流変化を利用するものが提案されている。
【0004】
すなわち、点火プラグによる放電が起き、燃焼室内の混合気が燃焼すると、その混合気はイオン化する。混合気がイオン化した状態にあるときに、点火プラグに電圧を印加すると、イオン電流が流れる。このイオン電流を検出し、解析処理を行うことによって、ノックの発生を検出することができるのである。通常、ノックが発生すると、6〜7kHzの振動成分がイオン電流に現れる。イオン電流に基づくノック検出方法及び装置は、そのノック特有の周波数成分をフィルタ(濾波器)で抽出し、その大きさに基づいてノック判定を行う。
【0005】
例えば、特開平6-159129号公報は、イオン電流検出回路の出力から、6.3kHz付近の周波数成分をノック振動成分としてバンドパスフィルタ(帯域通過濾波器)により抽出し、その抽出された周波数成分を積分し、その積分結果に基づいてノック発生の有無を検出する方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation )の実行時や低中負荷時には、燃焼が不安定となり、これに起因する振動成分がイオン電流出力信号に含まれる場合がある。このような燃焼の不安定に起因する振動成分は、イオン電流出力信号に含まれるノック振動成分に基づきノック判定を行う上でノイズ(以下、燃焼変動ノイズと呼ぶ)となる。そして、この燃焼変動ノイズの周波数は1〜7kHzであるため、ノック振動成分と燃焼変動ノイズ成分とを分離することは困難である。すなわち、燃焼変動ノイズが存在する場合、ノック振動に関連する周波数成分の抽出用として設けられたバンドパスフィルタを通過する成分が現れ、実際にはノックが発生していないにもかかわらず、ノックありとの誤判定がなされてしまう。
【0007】
かかる実情に鑑み、本発明の目的は、イオン電流出力信号からノック振動成分を抽出する際、燃焼変動ノイズ成分を確実に分離して抽出することができる、内燃機関のノック検出方法及び装置を提供することにより、ノック検出精度の更なる向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明によれば、点火コイルと、前記点火コイルの一次側に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことにより、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、を有する内燃機関においてノックを検出する方法であって、(a) 前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリンダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れるイオン電流を検出するステップと、(b) 前記ステップ(a) において生成されるイオン電流出力信号を、放電ノイズが発生しうる期間においてマスクするステップと、(c) 前記ステップ(b) によるマスク処理後の信号からノック振動の高次の周波数成分を抽出するステップと、(d) 前記ステップ(c) において抽出されるノック振動の高次の周波数成分に基づいてノックの有無を判定するステップと、を具備する、内燃機関のノック検出方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、点火コイルと、前記点火コイルの一次側に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことにより、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、を有する内燃機関においてノックを検出する装置であって、前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリンダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、放電ノイズが発生しうる期間において前記イオン電流検出手段の出力信号をマスクするマスク手段と、前記マスク手段の出力信号からノック振動の高次の周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタの出力信号に基づいてノックの有無を判定するノック判定手段と、を具備する、内燃機関のノック検出装置が提供される。
【0010】
なお、ノック振動の高次の周波数成分としては、10〜18kHz付近の周波数成分が好ましい。
【0011】
上記の如く構成された、本発明に係る、内燃機関のノック検出方法及び装置においては、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側が存在しないため、ノック振動の高次の周波数成分を含んだ状態でイオン電流が検出される。そして、そのイオン電流出力信号からノック振動の高次の周波数成分のみが抽出されるため、異なる周波数帯域にある燃焼変動ノイズは確実に分離される。その結果、燃焼の不安定に起因してノックありとの誤判定がなされるという事態を確実に防止することができ、ノック検出精度が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、まずその前に、本発明が課題とする従来技術の問題点を分析するとともに、本発明の課題解決原理の詳細について説明する。イオン電流に基づくノック検出装置の構成は、2通りに分類することができる。その一方は、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側を含む構成であり、他方は、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側を含まない構成である。
【0013】
図1は、点火コイル二次側を含む経路にイオン電流が流れる構成を採用するノック検出装置の一例を示すブロック図である。点火コイル1の一次巻線1aの一端は、バッテリ2の正電極に接続され、他の一端は、スイッチング手段としてのトランジスタ3のコレクタに接続されている。そのトランジスタ3のエミッタは接地され、そのベースには点火信号が印加されるように構成されている。点火コイル1の二次巻線1bの一端は、点火プラグ4の中心電極4aに接続されている。点火プラグ4の外側電極4bは、接地されている。
【0014】
点火コイル1の二次巻線1bの他端は、イオン電流検出回路5を介して接地されている。イオン電流検出回路5は、点火コイル1の一次電流の遮断時に生ずる二次電流によりイオン電流生成用電源となるコンデンサ(図示せず)を一定電圧に充電し、火花放電後、このコンデンサと点火コイル二次巻線1bと点火プラグ4と電流検出抵抗(図示せず)とからなる閉回路に流れるイオン電流を検出するように構成されている。
【0015】
まず、点火信号がハイとなり、トランジスタ3がオンすると、点火コイル一次巻線1aに電流が流れる。次いで、点火信号がロウとされてトランジスタ3がオフにされることにより一次電流が遮断されると、点火コイル1の二次巻線1bに高電圧が誘起され、その結果、点火プラグ4にて火花放電が起こる。すなわち、点火プラグ4の中心電極4aにマイナス極性の高電圧が印加されることにより、中心電極4aと外側電極(接地電極)4bとの間で火花放電が起こり、点火コイル二次巻線1bから、イオン電流検出回路5及び点火プラグ4を介して、二次巻線1bへと一巡する電流が流れる。この過程において、イオン電流検出回路5内のコンデンサは、一定電圧にまで充電される。
【0016】
点火プラグ4における火花放電により、燃焼室内の混合気が着火し燃焼すると、その混合気はイオン化する。混合気がイオン化した状態にあるときには、点火プラグ4の両電極間は導電性を有する。なおかつ、イオン電流検出回路5内のコンデンサの充電電圧により点火プラグ4の両電極間には電圧が印加されるため、イオン電流が流れる。すなわち、このイオン電流は、イオン電流検出回路5から、点火コイル二次巻線1b及び点火プラグ4を介して、再びイオン電流検出回路5へと一巡する。この過程において、イオン電流検出回路5内の電流検出抵抗の両端にイオン電流の大きさに応じた電圧が現れ、この電圧がイオン電流検出回路の出力信号(以下、イオン電流出力信号と呼ぶ)となる。
【0017】
そして、イオン電流出力信号は、マスク回路6に導かれる。マスク回路6は、供給されるマスク信号がアクティブの間、イオン電流出力信号をマスクすることにより、放電ノイズが発生する期間の信号を後段に伝達しないようにするためのものである。マスク回路6の出力は、バンドパスフィルタ(BPF)(帯域通過濾波器)7に導かれる。BPF7は、マスク回路6の出力信号を入力してその中からノックに関連する周波数成分すなわち6〜7kHz付近の周波数成分を抽出する。また、BPF7の後段に設けられた積分回路8は、供給されるゲート信号がアクティブの間、BPF7の出力信号を積分する。なお、積分回路に代えて、ピークホールド(P/H)回路を設けてもよい。
【0018】
また、A/D変換回路9は、積分回路8のアナログ出力電圧をディジタル出力電圧に変換する。さらに、中央処理装置(CPU)10は、ノック制御を含む点火時期制御を行うものであり、A/D変換回路9の出力信号に基づき、その値が所定の基準値以上となったときにノックありと判定する。そして、CPU10は、各種センサからの出力に基づいて各種運転状態を検出し、ノックの有無とともにエンジンの状態を総合的に判定し、最適な点火時期を決定し、点火信号を出力する。また、CPU10は、マスク回路6におけるマスク期間及び積分回路8におけるゲート期間を決定し、マスク信号及びゲート信号をマスク回路6及び積分回路8にそれぞれ供給する。
【0019】
図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C)及び図4(A)〜(C)は、図1のノック検出装置における(A)イオン電流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路出力信号のタイムチャートを示す図であって、図2は、燃焼が安定しているとともにノックが発生していない場合に係る図であり、図3は、ノックが発生している場合に係る図であり、図4は、ノックは発生していないが低負荷域やEGR実行域にあって燃焼が不安定である場合に係る図である。急峻な放電ノイズの終了後に現れるイオン電流出力は、筒内圧力に同期した山形状の低周波数信号である。そして、図2の場合、イオン電流出力にはノックに起因する振動成分も燃焼変動に起因する振動成分も含まれず、ノック振動成分の発生が予想されるゲート期間(この例では上死点後10°〜40°に設定されている)においてBPF出力を積分しても、その積分値は小さい。
【0020】
一方、ノックが発生した場合、図3に示されるように、筒内圧力最大時以降にノック振動成分がイオン電流出力に重なる。そのノック振動成分がBPFにより抽出される結果、積分値が大きくなり、ノック検出が可能となる。ところが、ノックが発生していなくとも燃焼が不安定な場合、図4に示されるように、イオン電流出力は、1〜7kHzの振動成分を含む乱雑な波形となり、それに伴い、BPF出力も、振幅の大きな信号となって現れ、その結果、積分回路出力も大きくなって、ノックが誤検出されてしまう。
【0021】
図5(A)、(B)及び(C)は、FFT(高速フーリエ変換)解析により、図2(A)、図3(A)及び図4(A)に示されるイオン電流出力信号をそれぞれ周波数領域で表示した特性図であり、横軸は周波数、縦軸はパワースペクトル密度を表す。この図からもわかるように、ノックが発生した場合(図5(B))には、ノックが発生しなかった場合(図5(A))に比較して、6〜7kHzの周波数成分が大きく現れる。しかし、ノックは発生していないが燃焼が不安定な場合(図5(C))にも、やはり6〜7kHzの周波数成分がかなり含まれる。従って、従来のノイズ検出方法では、燃焼変動ノイズの影響を受けることから逃れることができない。
【0022】
ところで、ノック現象について詳細に検討すると、その振動の周波数は、燃焼室の寸法(主にボア径)及び音速から決まる各種共鳴振動モードの周波数とその高調波とからなり、その各種共鳴振動モード及び共鳴振動数は、例えば、図6に例示される如きものである。同図に示される6.3kHzの共鳴振動モードの一次成分に着目してノック検出を行うと、前述したように、1〜7kHzの燃焼変動ノイズの影響を回避することができない。しかし、6.3kHzの振動モードの高調波やその他の共鳴振動モードに着目し、ノック振動の高次の周波数成分を抽出してノック判定を行うこととすれば、燃焼変動ノイズの影響を取り除くことができる。高次の周波数成分としては、図6及びプラグ取付位置から判断して、10〜18kHz付近が好ましい。
【0023】
そこで、本発明では、ノック振動の高次の周波数成分に基づき、ノック判定を行う。ただし、図1に示したような、イオン電流経路に点火コイル二次巻線を含む構成では、二次巻線が一種のフィルタとなり、図5(B)に示されるように高周波数成分がカットされてしまう。そのため、本発明では、イオン電流経路に点火コイル二次巻線を含まない構成を採用する。
【0024】
図7は、本発明の一実施形態に係るノック検出装置の構成を示す図である。なお、図1に示される構成要素と同一の構成要素には、同一の符号が付されている。すなわち、図1のイオン電流検出回路5及びBPF7に代えて、イオン電流検出回路15及びBPF17が設けられており、その他の部分は同一である。BPF17は、従来技術のようにノック振動の一次の周波数成分としての6〜7kHz付近を抽出するのではなく、ノック振動の高次の周波数成分としての10〜18kHz付近を抽出する。
【0025】
図8は、図7に示されるイオン電流検出回路15及び点火回路の詳細を示す回路図である。点火コイル1の二次巻線1bの一端は、ダイオード21を介して点火プラグ4の中心電極4aに接続されている。ダイオード21と点火プラグ4との接続点は、ダイオード22、定電圧電源23及びイオン電流検出抵抗24を介して接地されている。従って、点火プラグ4には、定電圧電源23により常に一定電圧が印加されていることとなる。
【0026】
したがって、火花放電後には、定電圧電源23の正端子から、イオン電流検出抵抗24、点火プラグ4及びダイオード22を介して、定電圧電源23の負端子へと一巡するイオン電流が流れる。そして、イオン電流検出抵抗24と定電圧電源23との接続点には“イオン電流値×検出抵抗値”の電圧が現れ、その電圧はイオン電流出力信号として後段の回路に供給される。このように、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側が存在しないため、ノック振動の高次の周波数成分がカットされることなしにイオン電流が検出される。そして、前述したように、ノック振動の高次の周波数成分は、後段のBPF17により抽出される。その後のノック判定処理は、図1に関して説明した内容と同一である。
【0027】
図9は、図8に示される回路構成にて検出されるイオン電流出力信号のFFT解析結果を示す図、すなわちイオン電流出力を周波数領域で表示した特性図であり、横軸は周波数、縦軸はパワースペクトル密度を表す。なお、図9(A)は、ノックが発生しなかった場合についてのものであり、図9(B)は、ノックが発生した場合についてのものである。この図からわかるように、点火コイル二次側をイオン電流経路に含まない場合には、ノック振動の一次の周波数成分6〜7kHz付近だけでなく、ノック振動の高次の周波数成分10〜18kHz付近でも、ノック発生の有無により差が生ずる。従って、1〜7kHz付近の燃焼変動ノイズを影響を回避すべく、図7の回路構成により、ノック振動の高次の周波数成分10〜18kHzを帯域通過させてノック判定を行うことができ、ノック検出精度が向上する。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、イオン電流出力信号からノック振動成分を抽出する際、燃焼変動ノイズ成分を確実に分離して抽出することができる、内燃機関のノック検出方法及び装置が提供される。すなわち、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側が存在しないため、ノック振動の高次の周波数成分を含んだ状態でイオン電流が検出され、ノック判定用にその高次の周波数成分のみが抽出される結果、異なる周波数帯域にある燃焼変動ノイズが確実に除去される。従って、EGR実行時や低中負荷時において燃焼の不安定に起因してノックありとの誤判定がなされるという事態が確実に回避され、ノック検出精度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】点火コイル二次側を含む経路にイオン電流が流れる構成を採用するノック検出装置の一例を示すブロック図である。
【図2】図1のノック検出装置における(A)イオン電流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路出力信号のタイムチャートを示す図であって、燃焼が安定しているとともにノックが発生していない場合に関するものである。
【図3】図1のノック検出装置における(A)イオン電流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路出力信号のタイムチャートを示す図であって、ノックが発生している場合に関するものである。
【図4】図1のノック検出装置における(A)イオン電流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路出力信号のタイムチャートを示す図であって、ノックは発生していないが燃焼が不安定である場合に関するものである。
【図5】(A)、(B)及び(C)は、図2(A)、図3(A)及び図4(A)に示されるイオン電流出力信号をそれぞれFFT(高速フーリエ変換)解析により周波数領域で表示した特性図である。
【図6】ノック振動の各種共鳴振動モード及び共鳴振動数を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るノック検出装置の構成を示す図である。
【図8】図7に示されるイオン電流検出回路15及び点火回路の詳細を示す回路図である。
【図9】図8に示される回路構成にて検出されるイオン電流出力信号のFFT解析結果を示す図、すなわちイオン電流出力を周波数領域で表示した特性図であって、(A)は、ノックが発生しなかった場合についてのものであり、(B)は、ノックが発生した場合についてのものである。
【符号の説明】
1…点火コイル
1a…一次巻線
1b…二次巻線
2…バッテリ
3…トランジスタ
4…点火プラグ
4a…中心電極
4b…外側電極
5…イオン電流検出回路
6…マスク回路
7…バンドパスフィルタ
8…積分(又はピークホールド)回路
9…A/D変換回路
10…CPU
15…イオン電流検出回路
17…バンドパスフィルタ
21…ダイオード
22…ダイオード
23…定電圧電源
24…イオン電流検出抵抗

Claims (2)

  1. 点火コイルと、前記点火コイルの一次側に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことにより、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、を有する内燃機関においてノックを検出する方法であって、
    (a) 前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリンダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れるイオン電流を検出するステップと、
    (b) 前記ステップ(a) において生成されるイオン電流出力信号を、放電ノイズが発生しうる期間においてマスクするステップと、
    (c) 前記ステップ(b) によるマスク処理後の信号から10〜18kHzのみの周波数成分を抽出するステップと、
    (d) 前記ステップ(c) において抽出される周波数成分に基づいてノックの有無を判定するステップと、
    を具備する、内燃機関のノック検出方法。
  2. 点火コイルと、前記点火コイルの一次側に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことにより、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、を有する内燃機関においてノックを検出する装置であって、
    前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリンダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    放電ノイズが発生しうる期間において前記イオン電流検出手段の出力信号をマスクするマスク手段と、
    前記マスク手段の出力信号から10〜18kHzのみの周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタの出力信号に基づいてノックの有無を判定するノック判定手段と、
    を具備する、内燃機関のノック検出装置。
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