JP4004623B2 - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、大画面でしかも高精細な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電性液晶はメモリー性、高速応答性、広視野角といった優れた特長を有しており、単純マトリクス方式によって高精細大容量表示が可能である〔N. A. Clark and S. T. Lagerwall:Appl. Phys. Lett 36(1980)899. 参照〕。図11に、強誘電性液晶表示装置の従来構造の一例を概略的な断面図で示す。
【0003】
従来の強誘電性液晶表示装置は、2枚のガラス基板12a・12bを備えている。一方のガラス基板12aの表面にはインジウム錫酸化物(一般にITOと略称される)等からなる透明な信号電極13aが複数本互いに平行に配置され、その上にはSiO2 等からなる透明絶縁膜14aが形成される。
【0004】
信号電極と対向するもう一方のガラス基板12bの表面にはITO等からなる透明な走査電極13bが、信号電極13aと直交する向きに複数本互いに平行に配置されており、この走査電極13bも、SiO2 等からなる透明絶縁膜14bで被覆される。
【0005】
各透明絶縁膜14a・14b上には、ラビング処理などの一軸配向処理が施された配向膜15a・15bが形成される。配向膜15a・15bとしては、ポリイミド膜、ナイロン膜、ポリビニルアルコール膜などの有機高分子膜や、SiO斜方蒸着膜などが用いられる。配向膜15a・15bとして有機高分子膜を用いた場合は、通常、液晶分子が電極基板に対してほぼ平行に配向するように配向処理がなされる。
【0006】
以下では、信号電極13a、透明絶縁膜14a、および配向膜15aが順次積層されたガラス基板12aを、電極基板10と称する。同様に、走査電極13b、透明絶縁膜14b、および配向膜15bが順次積層されたガラス基板12bを、電極基板11と称する。
【0007】
電極基板10および11は、一部に注入口を残して封止剤16で貼り合わされ、配向膜15a・15bの間に形成される間隙に、上記注入口から強誘電性液晶17が導入される。その後、上記注入口は、封止剤30で封止される。
【0008】
このようにして貼り合わされた電極基板10・11は、偏光軸が互いに直交するように配置された2枚の偏光板18a・18bで挟まれる。表示面積が広い場合には、2枚の電極基板10・11が互いに平行に一定のセル厚で対向するように、球状のスペーサ19が散布される。
【0009】
強誘電性液晶の分子20は、図12に示すように、分子の長軸方向と直交する方向に自発分極21を持つ。それゆえ、強誘電性液晶の分子20は、信号電極13aと走査電極13bとの間に印加される電圧から作られる電界と、自発分極21とのベクトル積に比例した力を受け、円錐軌跡22の表面上を運動する。
【0010】
このため、観察者から見ると、強誘電性液晶の分子20は、図13に示すように、円錐軌跡22の両軸の位置A・Bの間をスイッチすることになる。このとき、例えば、偏光板18a・18bの一方の偏光軸が、分子20が位置Aにある場合の分子長軸の方向38aと一致するように、且つ他方の偏光軸が方向38bと一致するように配置すれば、分子20が位置Aにスイッチしたときに暗視野が得られる。また、分子20が位置Bにスイッチしたときに、複屈折によって生じた明視野が得られる。
【0011】
また、位置A・Bのそれぞれにおける強誘電性液晶の分子20の配向状態は、弾性エネルギー的に等価である。これにより、信号電極13aおよび走査電極13bによる電界が除去された後も、分子20の配向状態すなわち光学状態が保持される。これが、いわゆる、強誘電性液晶のメモリー効果である。このメモリー効果は従来のネマティック液晶には無い特性であり、自発分極による高速応答性と併せて、強誘電性液晶を用いた表示装置が単純マトリクス方式で高精細大容量表示を行うことを可能としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、大型液晶表示装置では、基板自身の重みによる撓みや、衝撃等の外力によって、基板の変形が起こり易い。これを防止するために、液晶セル内部に球形スペーサを入れたり、スペーサに接着性を付与するというような試みが、従来から広く行われている。
【0013】
また、液晶セルの内部に、壁状あるいは柱状のスペーサを形成することにより、液晶セルの基板変形と液晶の流動を防ぎ、これらに起因する表示不良を改善する試みもなされている。
【0014】
さらに、基板同士の接着性が不十分であると、基板の圧縮や引っ張り変形に対してセル厚が変化し、表示不良が起こり易いという問題があるので、上述の壁状あるいは柱状のスペーサと基板とを接着剤によって接着した構成も従来知られている。ただし、このように接着剤を用いる場合、接着剤が画素部分へはみ出すと、はみ出した接着剤が液晶の配向に悪影響を与え、表示品位を低下させるという問題が生じる。
【0015】
本発明は、上記した問題に鑑みなされたもので、接着剤のはみ出しを極力抑制することによって、画素部分の液晶の配向に影響を与えずに十分な基板強度を実現し、表示品位が向上された液晶表示素子を提供することを解決すべき課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の液晶表示素子の第1の製造方法は、少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、一方の基板の配向膜上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記配向膜に接するように形成する工程(a)と、基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(b)と、上記スペーサの上面を上記版に圧接することにより、上記接着剤をスペーサの上記上面へ転写する工程(c)と、上記スペーサの上面へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(d)とを含むことを特徴としている。
【0017】
上記の製造方法によれば、一対の基板が接着剤を用いて接着されているので、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。
【0018】
なお、上記接着剤は、スペーサの上面のみに選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止される。さらに、万が一、接着剤が上記スペーサの上面から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、スペーサの上面からはみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供することが可能となる。
【0019】
上記第1の製造方法において、好ましくは、工程(a)において、上記台形の底角を、10°ないし65°の範囲とすることにより、さらに良好な接着性を得ることが可能となる。
【0020】
上記第1の製造方法において、上記工程(b)において作成される版は、平版、凹版、および凸版のいずれかとすることが好ましい。
【0021】
上記第1の製造方法において、上記基材として平板を用いることができる。あるいは、上記基材として、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムを用いることも可能である。
【0022】
また、上記第1の製造方法において、上記工程(b)において、接着剤が塗布される領域を、上記工程(c)においてスペーサの上面が圧接される位置に対応して選択的に設けているので、接着剤が不要な箇所へ転写されてしまうことを防止できる。このとき、工程(b)において作成する版が平版である場合には、上記工程(b)に先立って、基材において接着剤が塗布されない領域を、シリコン樹脂、フッ素樹脂、およびシリコンゴムのいずれかで覆っておくことが好ましい。
【0023】
上記の課題を解決するために、本発明の液晶表示素子の第2の製造方法は、少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、一方の基板上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記基板表面に接するように形成する工程(a)と、上記スペーサを覆うように配向膜を形成する工程(b)と、基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(c)と、上記スペーサの上面に形成された配向膜を上記版に圧接することにより、上記接着剤を上記上面に形成された配向膜へ転写する工程(d)と、上記配向膜へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(e)とを含むことを特徴としている。
【0024】
上記の製造方法によれば、一対の基板が接着剤を用いて接着されているので、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。また、スペーサを覆うように配向膜が形成されていることにより、上記した第1の製造方法と比較して、スペーサの周囲で液晶の配向が乱されるという問題がなく、良好な配向状態を得られるという利点がある。
【0025】
なお、上記接着剤は、配向膜においてスペーサの上面に位置する部分にのみ選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止される。
【0026】
さらに、万が一、接着剤が上記スペーサの上面を覆う配向膜上から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。
【0027】
この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供できる。
【0028】
また、上記第2の製造方法において、好ましくは、工程(a)において、上記台形の底角を10°ないし65°の範囲とすることにより、さらに良好な接着性を得ることが可能となる。
【0029】
また、上記第2の製造方法において、工程(c)において作成される版が、平版、凹版、および凸版のいずれかであることが好ましい。
【0030】
また、上記第2の製造方法において、上記基材として、平板を用いることができる。あるいは、上記基材が、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムであっても良い。
【0031】
上記第2の製造方法において、工程(c)において接着剤を塗布する領域を、上記工程(d)において配向膜が圧接される位置に対応して選択的に設けているので、接着剤が、必要以外の箇所へ転写されることを防止できる。このとき、工程(c)において作成する版が平版である場合には、上記工程(c)に先立って、基材において接着剤が塗布されない領域を、シリコン樹脂、フッ素樹脂、およびシリコンゴムのいずれかで覆っておくことが好ましい。
【0032】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の液晶表示素子は、少なくとも電極と配向膜とをそれぞれ有する第1および第2の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子において、第1の基板の配向膜上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサが設けられ、上記スペーサが、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記第1の基板の配向膜に接し、且つ上記断面にて台形の短い方の底に相当する上面のみに塗布された接着剤にて第2の基板に接着されていることを特徴とする。
【0033】
上記の構成によれば、第1および第2の基板が接着剤を用いて接着されているので、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。
【0034】
なお、上記接着剤は、スペーサの上面のみに選択的に塗布されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止される。さらに、万が一、接着剤が上記スペーサの上面から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、スペーサの上面からはみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供することが可能となる。
【0035】
上記の課題を解決するために、本発明の第2の液晶表示素子は、少なくとも電極と配向膜とをそれぞれ有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子において、一方の基板上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサと、上記スペーサを覆うように設けられた配向膜とを備え、上記配向膜の、上記スペーサの上記断面にて台形の短い方の底に相当する面を覆う箇所に、接着剤が設けられ、この接着剤に他方の基板が接着されていることを特徴とする。
【0036】
上記の構成によれば、一対の基板が接着剤を用いて接着されているので、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。また、スペーサを覆うように配向膜が形成されていることにより、上記した第1の液晶表示素子と比較して、スペーサの周囲で液晶の配向が乱されるという問題がなく、良好な配向状態を得られるという利点がある。
【0037】
なお、上記の接着剤は、スペーサの上面を覆う配向膜上にのみ選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止される。さらに、万が一、接着剤が上記スペーサの上面を覆う配向膜上から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供することが可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
参考の形態1〕
本発明の参考の形態について図1および図2に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0039】
図1は、本参考の形態に係る液晶セルの構成を示す断面図である。この液晶セルは、二枚のガラス基板50a・50bを備えている。
【0040】
ガラス基板50aの表面には、ストライプ状に形成された走査線51a・51a…(電極)、およびこの走査線51a・51a…の間隔を埋めるように形成されたブラックマトリクス56・56…が設けられている。上記走査線51a…およびブラックマトリクス56…の上層には、絶縁膜52a、配向膜53aが順次積層されている。以下、ガラス基板50a、走査線51a…、ブラックマトリクス56…、絶縁膜52a、および配向膜53aからなる構成を、走査線基板58a(基板)と称する。
【0041】
同様に、ガラス基板50bの表面には、ストライプ状に形成された信号線51b・51b…(電極)、絶縁膜52b、配向膜53bが順次積層されている。上記のガラス基板50b、信号線51b…、絶縁膜52b、および配向膜53bからなる構成を、信号線基板58b(基板)と称する。
【0042】
上記の走査線基板58aおよび信号線基板58bは、配向膜53a・53bがそれぞれ形成された面を内側にし、且つ走査線51a…および信号線51b…が互いに直交する向きに配置され、互いに貼り合わされている。
【0043】
また、走査線基板58aと信号線基板58bとの間には、走査線51aの長手方向に沿って、高分子壁54(スペーサ)が形成されている。この高分子壁54は、走査線51aの長手方向に垂直な断面における形状が台形である。上記高分子壁54の上面(上記断面における台形の上底側)には、接着剤層55が形成されている。この接着剤層55によって、高分子壁54と、信号線基板58bの配向膜53bとは互いに強固に接着されている。なお、図示しない液晶は、配向膜53a・53bの間に形成された空間に充填される。
【0044】
次に、上述の液晶セルの製造方法について、図2(a)ないし(d)を参照しながら説明する。
まず、ガラス基板50aの全面に、膜厚200nmのインジウム錫酸化物(ITO)の膜を、スパッタ蒸着あるいはEB蒸着によって形成する。次に、フォトレジストをスピンコーティングする。次に、ITO電極形成用フォトマスクと紫外線露光装置とを用いたフォトリソグラフィによって上記フォトレジストをストライプパターンにした後、35℃の47重量%臭化水素水溶液に10分間浸漬することで、走査線51aのエッチングを行う。
【0045】
なお、上記フォトレジストとしては、例えば、東京応化工業株式会社製のTSMR−8800等を用いることができる。また、上記エッチング工程において、走査線51aの幅が385μm、画素部分の長さが192mm、隣合う走査線51a・51a間の幅が15μmとなるようにする。
【0046】
次に、このように走査線51a…を形成したガラス基板50aを純水で洗浄し、乾燥した後、樹脂やSiによりブラックマトリクス56を形成する。その上に、酸化シリコンSiO2 や窒化シリコンSiNなどからなる絶縁膜52aと、ポリイミドからなる配向膜53aとを順次形成し、配向膜53aにラビングによる一軸配向処理を施す。
【0047】
以上の工程により、走査線基板58aが作製される。
【0048】
引き続き、ネガ型感光性アクリル樹脂(V−259PA:新日鉄化学株式会社製)を配向膜53a表面にスピンコーティングし、プロキシミティギャップ50μmのフォトリソグラフィーにより、高さ1.5μm、台形の下辺の幅15μm、上辺10μmの高分子壁54を形成する。
【0049】
以上の工程によって、図2(a)に示すように、断面形状が台形の高分子壁54が走査線基板58aの表面に形成される。この高分子壁54は、材料的には光学的に等方性を持ち透明であるが、直交する二枚の偏光板間に挟まれることにより、遮光性を有する。
【0050】
なお、上述のように高分子壁54の断面形状を台形にするためには、台形の下辺より小さい解像度を持つ感光性高分子材料を用いて、プロキシミティ露光機のプロキシミティギャップを広めに設定したり、現像時間を長くしたりすることが有効である。
【0051】
次に、図2(b)ないし(d)に示すプロセスによって、高分子壁54の上面に接着剤層55を形成する。まず、図2(b)に示すように、接着剤を高分子壁54へ転写するために用いられる平坦な転写基板57(基材)に、溶媒で希釈した接着性樹脂膜を形成する。ここでは、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ200nmになるようにスピンコーティングで形成する。
【0052】
あるいは、転写基板57にポリイミドフィルムを形成した上に、上述の希釈した2液エポキシ接着剤をスプレイ法で噴霧することにより、同様の接着剤層55を形成しても良い。
【0053】
その後、接着剤層55に含まれている溶媒を、80℃で180秒間乾燥させた後、図2(c)に示すように、走査線基板58aと転写基板57とを、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。このとき、高分子壁54の上面と、接着剤層55とを接着させる。最後に、ゆっくりと走査線基板58aと転写基板57とを引きはがす。この結果、図2(d)に示すように、接着剤層55が、転写基板57から走査線基板58a上の高分子壁54の上面へ転写される。
【0054】
なお、転写基板57に要求される条件としては、接着性樹脂の溶媒による変質がないことと、接着性樹脂の転写に支障がないことである。
【0055】
こうして作製した走査線基板58aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板58bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0056】
なお、高分子壁54をその長手方向に垂直な平面で切断した断面に現れる台形の底角θは、高分子壁54と配向膜53bとの接着性の観点からは、10°〜65°とすることが好ましい。すなわち、上記台形の下辺が上辺よりも、高さの1倍〜10倍長いことが好ましい。
【0057】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、その長手方向に垂直な平面における断面が台形状の高分子壁54によって、走査線基板58aおよび信号線基板58bの間隔が均一に保たれると共に、高分子壁54と信号線基板58bの配向膜53bとが、高分子壁54の上面に選択的に形成された接着剤層55によって強固に接着された構成である。
【0058】
このように、接着剤層55によって走査線基板58aおよび信号線基板58bが接着されていることにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0059】
また、接着剤層55は、高分子壁54の上面のみに選択的に形成されているので、接着剤が画素部の液晶の配向に与える影響が低減され、表示品位の低下が防止される。万が一、高分子壁54と配向膜53bとを圧着する際に、接着剤層55を形成する接着剤が高分子壁54の上面から僅かにはみ出したとしても、高分子壁54が断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、高分子壁54の下面の大きさ以上に広がることはない。
【0060】
すなわち、従来のように均一な幅を有する壁状のスペーサの場合と比較して、本参考形態の液晶セルは、接着剤のはみ出しが液晶の配向に悪影響を与えず、十分な基板強度が実現される。この結果、表示品位が向上された液晶表示素子を提供できるという効果を奏する。
【0061】
また、強誘電性液晶は、ネマティック液晶等に比較すると衝撃に弱いので、外力によって配向状態が一旦乱されると元の正常な状態に戻り難く、表示不良を生じ易いという欠点を持つが、本参考形態の液晶セルのように十分な基板強度を有するセル構造と強誘電性液晶とを組み合わせることにより、上記の欠点が解消され、高速応答性やメモリ性といった強誘電性液晶の優れた特性を活かした液晶セルを実現することが可能となるという利点もある。
【0062】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの参考形態として、走査線51aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁54を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線51aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0063】
参考の形態2〕
本発明の参考に係る他の形態について図3および図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0064】
図3は、本参考の形態に係る液晶セルの構成を示す断面図である。この液晶セルは、二枚のガラス基板60a・60bを備えている。
【0065】
ガラス基板60aの表面には、ストライプ状に形成された走査線61a・61a…、およびこの走査線61a・61a…の間隔を埋めるように形成されたブラックマトリクス66・66…が設けられている。上記ブラックマトリクス66…の上層には、ブラックマトリクス66の長手方向に沿って、且つブラックマトリクス66よりも小さい幅で、高分子壁64が形成されている。この高分子壁64は、上記長手方向に垂直な断面における形状が台形である。
【0066】
さらに、走査線61a・61a…、ブラックマトリクス66、および高分子壁64を覆うように、絶縁膜62a、配向膜63aが順次積層されている。以下、ガラス基板60a、走査線61a…、ブラックマトリクス66…、高分子壁64、絶縁膜62a、および配向膜63aからなる構成を、走査線基板68aと称する。
【0067】
同様に、ガラス基板60bの表面には、ストライプ状に形成された信号線61b・61b…、絶縁膜62b、配向膜63bが順次積層されている。上記のガラス基板60b、信号線61b…、絶縁膜62b、および配向膜63bからなる構成を、信号線基板68bと称する。
【0068】
上記の走査線基板68aおよび信号線基板68bは、走査線61a…および信号線61b…が互いに直交する向きに配置され、走査線基板68aの高分子壁64の上面部分の配向膜63aと、信号線基板68b側の配向膜63bとが、接着剤層65によって強固に接着されている。なお、図示しない液晶は、配向膜63a・63bの間に形成された空間に充填される。
【0069】
次に、上述の液晶セルの製造方法について、図4(a)ないし(d)を参照しながら説明する。
まず、ガラス基板60aの全面に、膜厚200nmのインジウム錫酸化物(ITO)の膜を、スパッタ蒸着あるいはEB蒸着によって形成する。次に、フォトレジストをスピンコーティングする。次に、ITO電極形成用フォトマスクと紫外線露光装置とを用いたフォトリソグラフィによって上記フォトレジストをストライプパターンにした後、35℃の47重量%臭化水素水溶液に10分間浸漬することで、走査線61aのエッチングを行う。
【0070】
なお、上記フォトレジストとしては、例えば、東京応化工業株式会社製のTSMR−8800等を用いることができる。また、上記エッチング工程において、走査線61aの幅が385μm、画素部分の長さが192mm、隣合う走査線61a・61a間の幅が15μmとなるようにする。
【0071】
次に、このように走査線61a…を形成したガラス基板60aを純水で洗浄し、乾燥した後、樹脂やSiによりブラックマトリクス66を形成する。
【0072】
引き続き、ネガ型感光性アクリル樹脂(V−259PA:新日鉄化学株式会社製)をスピンコーティングし、プロキシミティギャップ50μmのフォトリソグラフィーにより、高さ1.5μm、台形の下辺の幅15μm、上辺10μmの高分子壁64を形成する。この高分子壁64は、材料的には光学的に等方性を持ち、透明であるが、直交する二枚の偏光板間に挟まれることにより、遮光性を有する。
【0073】
その上に、酸化シリコンSiO2や窒化シリコンSiNなどからなる絶縁膜62aと、ポリイミドからなる配向膜63aとを順次形成し、配向膜63aにラビングによる一軸配向処理を施す。
【0074】
以上の工程によって、図4(a)に示すように、走査線基板68aが作製される。
【0075】
次に、図4(b)ないし(d)に示すプロセスによって、高分子壁64上面の配向膜63a表面に接着剤層65を形成する。まず、図4(b)に示すように、接着剤を高分子壁64上面の配向膜63aへ転写するために用いられる平坦な転写基板67(基材)に、溶媒で希釈した接着性樹脂膜を形成する。ここでは、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ200nmになるようにスピンコーティングで形成する。
【0076】
あるいは、転写基板67にポリイミドフィルムを形成した上に、上述の希釈した2液エポキシ接着剤をスプレイ法で噴霧することにより、同様の接着剤層65を形成しても良い。
【0077】
その後、接着剤層65に含まれている溶媒を、80℃で180秒間乾燥させた後、図4(c)に示すように、走査線基板68aと転写基板67とを、両基板が平坦な状態で、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、一旦接着させる。このときに、高分子壁64上面の配向膜63aと、接着剤層65とを接着させる。最後に、ゆっくりと走査線基板68aと転写基板67とを引きはがす。この結果、図4(d)に示すように、接着剤層65が、転写基板67から走査線基板68aの高分子壁64上面の配向膜63aへ転写される。
【0078】
なお、転写基板67に要求される条件としては、接着性樹脂の溶媒による変質がないことと、接着性樹脂の転写に支障がないことである。
【0079】
こうして作製した走査線基板68aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板68bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0080】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、その長手方向に垂直な平面における断面が台形状の高分子壁64によって、走査線基板68aおよび信号線基板68bの間隔が均一に保たれると共に、高分子壁64を覆う配向膜63aと信号線基板68bの配向膜63bとが、高分子壁64の上面の配向膜63aに選択的に形成された接着剤層65によって強固に接着された構成である。
【0081】
これにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0082】
また、接着剤層65は、配向膜63aにおいて高分子壁64の上面を覆う部分のみに選択的に形成されているので、接着剤が画素部へはみ出すことによる表示品位の低下が防止される。万が一、配向膜63aと配向膜63bとを圧着する際に、接着剤層65を形成する接着剤が高分子壁64の上面を覆う部分から僅かにはみ出したとしても、高分子壁64が断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、高分子壁64の下辺の大きさ以上に広がることはない。この結果、表示品位の向上された液晶セルが実現される。
【0083】
さらに、高分子壁64が配向膜63aにより覆われていることにより、前記した参考の形態1で説明した構成と比較して、高分子壁64が液晶と直接接触することがないので、高分子壁によって液晶の配向が乱されることがない。この結果、表示品位がさらに向上された液晶セルを提供することが可能となる。
【0084】
〔実施の形態
本発明の実施の形態について主に図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0085】
本実施の形態に係る液晶セルは、前記した実施の形態1に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板58aと信号線基板58bとを接着する接着剤層55を、走査線基板58aの高分子壁54の上面に形成する際の手順が、参考の形態1に係る液晶セルとは異なっている。
【0086】
説明を簡略化するために、この実施の形態では、参考の形態1と異なる部分、すなわち、上記高分子壁54の上面に接着剤層55を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0087】
本実施形態では、参考の形態1で説明した手順によって、図5(a)に示すように走査線基板58aの配向膜53a上に断面台形状の高分子壁54を形成する一方、図5(b)に示すように、転写基板57(基材)に接着剤層55(接着剤)を形成することにより、上記高分子壁54の上面へ接着剤を塗布するための平版を作成する。
【0088】
このとき、図5(b)に示すように、後述する転写工程(転写基板57から走査線基板58aへ接着剤層55を転写する工程)において高分子壁54の上面と接触しない部分を、厚さ50〜500nmのシリコン樹脂からなる保護膜59で予め覆った後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、スピンコーティングもしくはローラー印刷機で塗布することにより、上記保護膜59以外の部分に接着剤層55を形成する。
【0089】
保護膜59は、接着剤をはじくことにより、接着剤が余分な領域に塗布されることを防止するためのものであり、その材料としては、上記のシリコン樹脂以外に、シリコンゴムやフッ素樹脂等を用いることができる。
【0090】
なお、上記の保護膜59を用いずに、参考の形態1で参照した図2(b)に示すように、転写基板57の表面全体を接着剤層55で覆っても良いが、上述のように転写基板57に保護膜59を設ければ、走査線基板58aにおいて接着剤層55を転写すべき領域(すなわち、高分子壁54の上面)以外の部分に、接着剤層55が転写されてしまうことを防止できるので有利である。
【0091】
接着剤層55の厚さが50nmより薄い場合、走査線基板58aと信号線基板58bとの間で十分な接着強度が保たれず、500nmより厚い場合は、転写基板57への転写工程、あるいは走査線基板58aおよび信号線基板58bの基板の貼り合わせ工程の際に、接着剤が高分子壁54の巾よりも大幅にはみ出てしまうので、接着剤層55の厚さは、上述のように50〜500nmとすることが好ましい。
【0092】
また、上記のように、接着剤を溶媒で希釈してから転写基板57へ塗布することにより、接着剤層55を均一な膜厚で形成することができる。
【0093】
次に、図5(c)に示すように、走査線基板58aと転写基板57とを、走査線基板58aの高分子壁54の上面が、転写基板57の接着剤層55に対応するように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0094】
その後、ゆっくりと走査線基板58aと転写基板57とを引き剥がし、接着剤層55に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図5(d)に示すように、接着剤層55が、転写基板57から走査線基板58a上の高分子壁54の上面へ転写される。
【0095】
転写基板57に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0096】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴(円胴)にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層55を走査線基板58aの配向膜53a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0097】
このようにして作製した走査線基板58aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板58bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0098】
以上のように、本実施形態に係る液晶セルは、平版印刷法により、走査線基板58aの高分子壁54の上面のみに接着剤層55を塗布することを特徴としている。
【0099】
このように、接着剤層55によって走査線基板58aと信号線基板58bとが接着されていることにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0100】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの実施形態として、走査線51aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁54を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線51aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0101】
〔実施の形態
本発明の実施に係るさらに他の形態について主に図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0102】
本実施の形態に係る液晶セルは、前記した参考の形態2に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板68aと信号線基板68bとを接着する接着剤層65を、走査線基板68aの配向膜63a上に形成する際の手順が、参考の形態2に係る液晶セルとは異なっている。
【0103】
説明を簡略化するために、この実施の形態では、参考の形態2とは異なる部分、すなわち、走査線基板68aの配向膜63a上に接着剤層65を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0104】
本実施形態では、参考の形態2で説明した手順によって、図6(a)に示すようにガラス基板60a上に、走査線61a…、ブラックマトリクス66…、高分子壁64、絶縁膜62a、および配向膜63aを順次形成することにより、走査線基板68aを形成する一方、図6(b)に示すように、転写基板67(基材)に接着剤層65(接着剤)を形成することにより、高分子壁64の上面に位置する配向膜63a上に接着剤を塗布するための平版を作成する。
【0105】
このとき、図6(b)に示すように、後述する転写工程(転写基板67から走査線基板68aへ接着剤層65を転写する工程)において走査線基板68aと接触しない部分を、厚さ50〜500nmのシリコン樹脂からなる保護膜69で予め覆った後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、スピンコーティングもしくはローラー印刷機で塗布することにより、上記保護膜69以外の部分に接着剤層65を形成する。
【0106】
なお、保護膜69の材料としては、上記のシリコン樹脂以外に、シリコンゴムやフッ素樹脂等を用いることができる。また、上記の保護膜69を用いずに、実施の形態2で参照した図4(b)に示すように、転写基板67の表面全体を接着剤層65で覆っても良いが、上述のように転写基板67に保護膜69を設ければ、走査線基板68aにおいて接着剤層65を転写すべき領域(すなわち、配向膜63aにおいて高分子壁64の上面に位置する部分)以外の部分に、接着剤層65が転写されてしまうことを防止できるので有利である。
【0107】
次に、図6(c)に示すように、走査線基板68aと転写基板67とを、走査線基板68aの高分子壁64の上面に位置する配向膜63aに接着剤層65が転写されるように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0108】
その後、ゆっくりと走査線基板68aと転写基板67とを引き剥がし、接着剤層65に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図6(d)に示すように、接着剤層65が、転写基板67から走査線基板68a上の高分子壁64の上面へ転写される。
【0109】
転写基板67に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0110】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層65を走査線基板68aの配向膜63a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0111】
このようにして作製した走査線基板68aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板68bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0112】
以上のように、本実施形態に係る液晶セルは、平版印刷法により、走査線基板68aの高分子壁64の上面のみに接着剤層65を塗布することを特徴としている。
【0113】
これにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0114】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの実施形態として、走査線61aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁64を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線61aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0115】
参考の形態
本発明の参考に係るさらに他の形態について主に図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0116】
参考の形態に係る液晶セルは、前記した参考の形態1に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板58aと信号線基板58bとを接着する接着剤層55を、走査線基板58aの高分子壁54の上面に形成する際の手順が、参考の形態1に係る液晶セルとは異なっている。
【0117】
説明を簡略化するために、この参考の形態では、参考の形態1と異なる部分、すなわち、上記高分子壁54の上面に接着剤層55を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0118】
参考形態では、参考の形態1で説明した手順によって、図7(a)に示すように走査線基板58aの配向膜53a上に断面台形状の高分子壁54を形成する一方、図7(b)に示すように、転写基板57に接着剤層55を形成することにより、上記高分子壁54の上面へ接着剤を塗布するための凹版を作成する。
【0119】
まず、図7(b)に示すように、転写基板57において、後述する転写工程(転写基板57から走査線基板58aへ接着剤層55を転写する工程)にて高分子壁54の上面と接触する部分に、深さ50〜500nmの凹部を形成した後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、スピンコーティングもしくはローラー印刷機で塗布する。
【0120】
次に、ドクター41で、転写基板57表面の接着剤を掻き取ることにより、上記凹部のみに接着剤層55を有する凹版が形成される。
【0121】
なお、参考の形態1で参照した図2(b)に示すように、転写基板57の表面全体に接着剤層55を形成しても良いが、上述のように、転写基板57において、転写工程にて走査線基板58aと接触する部分である上記凹部のみに接着剤層55を形成すれば、高分子壁54の上面以外の部分に、接着剤層55が転写されてしまうことを防止できる点で有利である。
【0122】
次に、図7(c)に示すように、走査線基板58aと転写基板57とを、走査線基板58aの高分子壁54の上面が、転写基板57の接着剤層55に対応するように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0123】
その後、ゆっくりと走査線基板58aと転写基板57とを引き剥がし、接着剤層55に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図7(d)に示すように、接着剤層55が、転写基板57から走査線基板58a上の高分子壁54の上面へ転写される。
【0124】
転写基板57に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0125】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層55を走査線基板58aの配向膜53a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0126】
このようにして作製した走査線基板58aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板58bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0127】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、凹版印刷法により、走査線基板58aの高分子壁54の上面のみに接着剤層55を塗布することを特徴としている。
【0128】
このように、接着剤層55によって走査線基板58aと信号線基板58bとが接着されていることにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0129】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの参考形態として、走査線51aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁54を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線51aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0130】
参考の形態
本発明の参考に係るさらに他の形態について主に図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0131】
参考の形態に係る液晶セルは、前記した参考の形態2に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板68aと信号線基板68bとを接着する接着剤層65を、走査線基板68aの配向膜63a上に形成する際の手順が、参考の形態2に係る液晶セルとは異なっている。
【0132】
説明を簡略化するために、この参考の形態では、参考の形態2とは異なる部分、すなわち、走査線基板68aの配向膜63a上に接着剤層65を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0133】
参考形態では、参考の形態2で説明した手順によって、図8(a)に示すようにガラス基板60a上に、走査線61a…、ブラックマトリクス66…、高分子壁64、絶縁膜62a、および配向膜63aを順次形成することにより、走査線基板68aを形成する一方、図8(b)に示すように、転写基板67に接着剤層65を形成することにより、高分子壁64の上面に位置する配向膜63a上に接着剤を塗布するための凹版を作成する。
【0134】
このとき、図8(b)に示すように、転写基板67において、後述する転写工程(転写基板67から走査線基板68aへ接着剤層65を転写する工程)にて走査線基板68aと接触する部分に、深さ50〜500nmの凹部を形成した後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、スピンコーティングもしくはローラー印刷機で塗布する。
【0135】
次に、ドクター41で、転写基板67表面の接着剤を掻き取ることにより、上記凹部のみに接着剤層65を有する凹版が形成される。
【0136】
なお、参考の形態2で参照した図4(b)に示すように、転写基板67の表面全体に接着剤層65を形成しても良いが、上述のように、転写基板67において、転写工程にて走査線基板68aと接触する上記凹部のみに接着剤層65を形成すれば、走査線基板68aにおいて接着剤層65を転写すべき領域(すなわち、配向膜63aにおいて高分子壁64の上面に位置する部分)以外の部分に、接着剤層65が転写されてしまうことを防止できるので有利である。
【0137】
次に、図8(c)に示すように、走査線基板68aと転写基板67とを、走査線基板68aの高分子壁64の上面に位置する配向膜63aに接着剤層65が転写されるように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0138】
その後、ゆっくりと走査線基板68aと転写基板67とを引き剥がし、接着剤層65に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図8(d)に示すように、接着剤層65が、転写基板67から走査線基板68a上の高分子壁64の上面へ転写される。
【0139】
転写基板67に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0140】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層65を走査線基板68aの配向膜63a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0141】
このようにして作製した走査線基板68aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板68bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0142】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、凹版印刷法により、走査線基板68aの高分子壁64の上面のみに接着剤層65を塗布することを特徴としている。
【0143】
これにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0144】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの参考形態として、走査線61aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁64を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線61aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0145】
参考の形態
本発明の参考に係るさらに他の形態について主に図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0146】
参考の形態に係る液晶セルは、前記した参考の形態1に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板58aと信号線基板58bとを接着する接着剤層55を、走査線基板58aの高分子壁54の上面に形成する際の手順が、参考の形態1に係る液晶セルとは異なっている。
【0147】
説明を簡略化するために、ここでは、参考の形態1と異なる部分、すなわち、上記高分子壁54の上面に接着剤層55を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0148】
参考形態では、参考の形態1で説明した手順によって、図9(a)に示すように走査線基板58aの配向膜53a上に断面台形状の高分子壁54を形成する一方、図9(b)に示すように、転写基板57に接着剤層55を形成することにより、上記高分子壁54の上面へ接着剤を塗布するための凸版を作成する。
【0149】
まず、図9(b)に示すように、転写基板57において、後述する転写工程(転写基板57から走査線基板58aへ接着剤層55を転写する工程)にて高分子壁54の上面と接触する部分に、高さ500nmの凸部43を形成した後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、ローラー印刷機42で塗布する。
【0150】
上記凸部43を有する凸版としての転写基板57としては、Ni等の金属版、あるいは、ゴムまたはAPR樹脂等からなる樹脂版を用いることができる。
【0151】
なお、参考の形態1で参照した図2(b)に示すように、転写基板57の表面全体に接着剤層55を形成しても良いが、図9(b)に示すように、凸部43の上面にのみ接着剤が着くように版を作成すれば、高分子壁54の上面以外の部分に、接着剤層55が転写されてしまうことを防止できる点で有利である。
【0152】
次に、図9(c)に示すように、走査線基板58aと転写基板57とを、走査線基板58aの高分子壁54の上面が、転写基板57の接着剤層55に対応するように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0153】
その後、ゆっくりと走査線基板58aと転写基板57とを引き剥がし、接着剤層55に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図9(d)に示すように、接着剤層55が、転写基板57から走査線基板58a上の高分子壁54の上面へ転写される。
【0154】
転写基板57に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0155】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層55を走査線基板58aの配向膜53a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0156】
このようにして作製した走査線基板58aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板58bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0157】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、凸版印刷法により、走査線基板58aの高分子壁54の上面のみに接着剤層55を塗布することを特徴としている。
【0158】
このように、接着剤層55によって走査線基板58aと信号線基板58bとが接着されていることにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0159】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの参考形態として、走査線51aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁54を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線51aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0160】
参考の形態
本発明の参考に係るさらに他の形態について主に図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0161】
参考の形態に係る液晶セルは、前記した参考の形態2に係る液晶セルと同様の構成を持つが、製造工程において、走査線基板68aと信号線基板68bとを接着する接着剤層65を、走査線基板68aの配向膜63a上に形成する際の手順が、参考の形態2に係る液晶セルとは異なっている。
【0162】
説明を簡略化するために、この参考の形態6では、参考の形態2とは異なる部分、すなわち、走査線基板68aの配向膜63a上に接着剤層65を形成する手順についてのみ説明を行うこととする。
【0163】
参考形態では、参考の形態2で説明した手順によって、図10(a)に示すようにガラス基板60a上に、走査線61a…、ブラックマトリクス66…、高分子壁64、絶縁膜62a、および配向膜63aを順次形成することにより、走査線基板68aを形成する一方、図10(b)に示すように、転写基板67に接着剤層65を形成して、高分子壁64の上面に位置する配向膜63a上に接着剤を塗布するための凸版を作成する。
【0164】
このとき、図10(b)に示すように、転写基板67において、後述する転写工程(転写基板67から走査線基板68aへ接着剤層65を転写する工程)にて走査線基板68aと接触する部分に、高さ500nmの凸部43を形成した後、25ccのn−ブチルセロソルブで希釈した2液エポキシ接着剤(主剤1g、硬化剤1g:コニシ社製、商品名「ボンドE」)を、厚さ50〜500nmになるように、ローラー印刷機42で塗布する。
【0165】
なお、参考の形態2で参照した図4(b)に示すように、転写基板67の表面全体に接着剤層65を形成しても良いが、図10(b)に示すように、凸部43の上面にのみ接着剤層55が形成されるようにすれば、走査線基板68aにおいて接着剤層65を転写すべき領域(すなわち、配向膜63aにおいて高分子壁64の上面に位置する部分)以外の部分に、接着剤層65が転写されてしまうことを防止できるので有利である。
【0166】
次に、図10(c)に示すように、走査線基板68aと転写基板67とを、走査線基板68aの高分子壁64の上面に位置する配向膜63aに接着剤層65が転写されるように位置合わせして、圧力1.5Kgf/cm2 で空気プレスすることにより、両基板が平坦な状態で、一旦接着させる。
【0167】
その後、ゆっくりと走査線基板68aと転写基板67とを引き剥がし、接着剤層65に含まれる接着剤の溶媒を80℃で180秒乾燥させると、図10(d)に示すように、接着剤層65が、転写基板67から走査線基板68a上の高分子壁64の上面へ転写される。
【0168】
転写基板67に要求される条件としては、接着剤の溶媒による変質がないことと、接着剤の転写に支障がないことであり、材料としては、ガラスのみならず、ポリエチレンフィルム等のフィルムを用いることもできる。
【0169】
なお、フィルムを用いる場合には、版の形状は上述のような平板に限定されず、例えば、円形の版胴にフィルムを巻き付けてローラ状とすることも可能である。円形の版胴にフィルムを巻き付けたものを版として用いる場合には、接着剤層65を走査線基板68aの配向膜63a表面に転写する際に、円形の版胴に約5Kgの圧力をかけることが好ましい。
【0170】
このようにして作製した走査線基板68aと、同様に作製したもう一枚の信号線基板68bとを対向させ、真空引きして接着させた間隙に強誘電性液晶を注入することにより、液晶セルが作製される。
【0171】
以上のように、本参考形態に係る液晶セルは、凸版印刷法により、走査線基板68aの高分子壁64の上面のみに接着剤層65を塗布することを特徴としている。
【0172】
これにより、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、基板変形が生じ難い液晶セルが実現される。この結果、セル厚が均一に保たれ、表示不良のない液晶セルを提供することが可能となる。
【0173】
なお、上記では、本発明に係るスペーサの参考形態として、走査線61aの長手方向に沿って連続した壁状に形成された高分子壁64を例示したが、スペーサの形状はこれに限定されるものではなく、例えば、走査線61aの長手方向に沿って配列された複数の柱であっても良い。
【0174】
なお、上記した各参考の形態は、本発明を限定するものではなく、発明の範囲内で種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上述した接着剤層55および65の材料や、上述した各種の膜厚や圧着強度等の条件は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
【0175】
【発明の効果】
以上のように、発明に係る液晶表示素子の製造方法は、少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、一方の基板の配向膜上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記配向膜に接するように形成する工程(a)と、基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(b)と、上記スペーサの上面を上記版に圧接することにより、上記接着剤をスペーサの上記上面へ転写する工程(c)と、上記スペーサの上面へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(d)とを含む方法である。
【0176】
上記の製造方法によれば、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。なお、上記接着剤は、スペーサの上面のみに選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止され、万が一、接着剤が上記スペーサの上面から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、スペーサの上面からはみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供できるという効果を奏する。
【0177】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(a)において、上記台形の底角を、10°ないし65°の範囲とする方法である。これにより、一対の基板間の接着性をさらに向上させることができるという効果を奏する。
【0178】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(b)において作成される版が、平版、凹版、および凸版のいずれかである方法である。このような版を用いることにより、スペーサの上面のみに選択的に、接着剤を効率的に転写できるという効果を奏する。
【0179】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記基材として平板を用いる方法である。
【0180】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記基材が、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムである方法である。
【0181】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(b)において、接着剤を塗布する領域を、上記工程(c)においてスペーサの上面が圧接される位置に対応して選択的に設ける方法である。これによって、不要な箇所に接着剤が転写されることを防止できるという効果を奏する。
【0182】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、一方の基板上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記基板表面に接するように形成する工程(a)と、上記スペーサを覆うように配向膜を形成する工程(b)と、基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(c)と、上記スペーサの上面に形成された配向膜を上記版に圧接することにより、上記接着剤を上記上面に形成された配向膜へ転写する工程(d)と、上記配向膜へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(e)とを含む方法である。
【0183】
上記の製造方法によれば、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。また、スペーサを覆うように配向膜が形成されていることにより、上記した第1の製造方法と比較して、スペーサの周囲で液晶の配向が乱されるという問題がなく、良好な配向状態を得られるという利点がある。
【0184】
なお、上記接着剤は、スペーサの上面を覆う配向膜上にのみ選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止され、万が一、接着剤が上記スペーサの上面を覆う配向膜上から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供できるという効果を奏する。
【0185】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(a)において、台形の底角を、10°ないし65°の範囲とする方法である。これにより、基板間の接着性をさらに向上させることができるという効果を奏する。
【0186】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(c)において作成される版が、平版、凹版、および凸版のいずれかである方法である。このような版を用いることにより、スペーサの上面のみに選択的に、接着剤を効率的に転写できるという効果を奏する。
【0187】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記基材として平板を用いる方法である。
【0188】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記基材が、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムである方法である。
【0189】
本発明の液晶表示素子の製造方法は、上記工程(c)において、接着剤を塗布する領域を、上記工程(d)において配向膜が圧接される位置に対応して選択的に設ける方法である。これによって、不要な箇所に接着剤が転写されることを防止できるという効果を奏する。
【0190】
本発明により製造される液晶表示素子は、少なくとも電極と配向膜とをそれぞれ有する第1および第2の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子において、第1の基板の配向膜上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサが設けられ、上記スペーサが、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記第1の基板の配向膜に接し、且つ上記断面にて台形の短い方の底に相当する上面のみに塗布された接着剤にて第2の基板に接着されている構成である。
【0191】
上記の構成によれば、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。
【0192】
なお、上記接着剤は、スペーサの上面のみに選択的に塗布されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止され、万が一、接着剤が上記スペーサの上面から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、スペーサの上面からはみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供できるという効果を奏する。
【0193】
本発明により製造される液晶表示素子は、少なくとも電極と配向膜とをそれぞれ有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子において、一方の基板上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサと、上記スペーサを覆うように設けられた配向膜とを備え、上記配向膜の、上記スペーサの上記断面にて台形の短い方の底に相当する面を覆う箇所に、接着剤が設けられ、この接着剤に他方の基板が接着されている構成である。
【0194】
上記の構成によれば、圧縮や引っ張り等の外力に対する基板強度が向上し、セル厚の変化に伴う表示品位の低下などの従来の問題が解決される。また、スペーサを覆うように配向膜が形成されていることにより、上記した第1の液晶表示素子と比較して、スペーサの周囲で液晶の配向が乱されるという問題がなく、良好な配向状態を得られるという利点がある。
【0195】
なお、上記接着剤は、スペーサの上面を覆う配向膜上にのみ選択的に転写されているので、接着剤が画素部分の液晶の配向に悪影響を与えることが防止され、万が一、接着剤が上記スペーサの上面を覆う配向膜上から僅かにはみ出したとしても、スペーサが断面台形状であるので、はみ出した接着剤が液晶の配向に与える悪影響は、スペーサの下面の範囲以上に広がることはない。この結果、液晶の配向を乱すことなく基板強度を向上させることができ、優れた表示品位を実現する液晶表示素子を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考の形態としての液晶セルの概略構成を示す断面図である。
【図2】 同図(a)ないし(d)は、上記液晶セルの製造工程の一例を説明する断面図である。
【図3】 本発明の他の参考の形態に係る液晶セルの概略構成を示す断面図である。
【図4】 同図(a)ないし(d)は、図3に示す液晶セルの製造工程の一例を説明する断面図である。
【図5】 同図(a)ないし(d)は、本発明の一形態として、平版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図6】 同図(a)ないし(d)は、本発明の他の形態として、平版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図7】 同図(a)ないし(d)は、図1に示す液晶セルの製造工程の他の例として、凹版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図8】 同図(a)ないし(d)は、図3に示す液晶セルの製造工程の他の例として、凹版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図9】 同図(a)ないし(d)は、図1に示す液晶セルの製造工程の他の例として、凸版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図10】 同図(a)ないし(d)は、図3に示す液晶セルの製造工程の他の例として、凸版印刷法によって接着剤の転写を行う方法を説明する断面図である。
【図11】 従来の強誘電性液晶表示装置の一例の概略構成を示す断面図である。
【図12】 強誘電性液晶分子の電界応答を説明する模式図である。
【図13】 強誘電性液晶分子のスイッチングの様子を説明する模式図である。
【符号の説明】
50a・50b ガラス基板
51a 走査線(電極)
51b 信号線(電極)
52a・52b 絶縁膜
53a・53b 配向膜
54 高分子壁(スペーサ)
55 接着剤層
56 ブラックマトリクス
57 転写基板(基材)
58a 走査線基板(基板)
58b 信号線基板(基板)

Claims (10)

  1. 少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、
    一方の基板の配向膜上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記配向膜に接するように形成する工程(a)と、
    基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(b)と、
    上記スペーサの上面を上記版に圧接することにより、上記接着剤をスペーサの上記上面へ転写する工程(c)と、
    上記スペーサの上面へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(d)とを含むことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. 上記工程(a)において、台形の底角を、10°ないし65°の範囲とすることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子の製造方法。
  3. 上記工程(b)において作成される版が、平版、凹版、および凸版のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
  4. 上記基材が、平板であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
  5. 上記基材が、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
  6. 少なくとも電極と配向膜とを有する一対の基板間に液晶を挟持した液晶表示素子の製造方法において、
    一方の基板上に、上記電極の長手方向に垂直な平面における断面が台形状のスペーサを、上記断面にて台形の長い方の底に相当する下面が上記基板表面に接するように形成する工程(a)と、
    上記スペーサを覆うように配向膜を形成する工程(b)と、
    基材の、上記スペーサの台形の短い方の底に相当する上面とは接触しない部分を、接着剤をはじく材料からなる保護膜で覆った後、保護膜以外の部分に上記接着剤を塗布して版を作成する工程(c)と、
    上記スペーサの上面に形成された配向膜を上記版に圧接することにより、上記接着剤を上記上面に形成された配向膜へ転写する工程(d)と、
    上記配向膜へ転写された接着剤に他方の基板を接着する工程(e)とを含むことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  7. 上記工程(a)において、台形の底角を、10°ないし65°の範囲とすることを特徴とする請求項記載の液晶表示素子の製造方法。
  8. 上記工程(c)において作成される版が、平版、凹版、および凸版のいずれかであることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  9. 上記基材が、平板であることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  10. 上記基材が、平板または円形の版胴に貼り付けられるフィルムであることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子の製造方法。
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