JP4004480B2 - 光導波路 - Google Patents

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本発明は、光インターコネクション、光変調器、光集積回路、光スイッチ、分配器、光送受信モジュール等に用いることができる光導波路及び該光導波路を用いた光通信用デバイスに関するものである。
近年、インターネットのブロードバンド化が進む中で、FTTHなどのアクセスを普及するためには、光通信用デバイスの大幅な低コストが必要である。光通信用デバイスとして、光を電気信号に変換する光送受信モジュールが光通信用機器の末端に用いられる。この光送受信モジュールの小型化及び低コスト化を図るために、モジュール内の部品である光導波路を有機高分子材料で形成する方法が提案されている(非特許文献1)。
例えば、基板上に下部クラッド層を形成し、この下部クラッド層の上に、有機高分子材料からなる光伝搬層を形成している。この光伝搬層は、フォトリソグラフィーを用い、RIEやUV照射によりパターンを形成して、不要な部分を除去している。このようにして形成した光伝搬層の上に上部クラッド層が形成される。多くの場合、下部クラッド層及び上部クラッド層も有機高分子材料から形成される。
宮寺信生、光導波路用ポリマ材料、光アライアンス、p13、2、(1999)
しかしながら、光導波路の上部クラッド層を有機無機複合体や、樹脂材料等の硬化時に体積収縮を伴う材料から形成する場合、上部クラッド層を形成する際に体積の収縮を伴うため、下部クラッド層においてクラックや剥離等が発生し易いという問題があった。
本発明の目的は、下部クラッド層及び上部クラッド層におけるクラックや剥離の発生を有効に防止することができる光導波路の新規な構造及び該光導波路を用いた光通信用デバイスを提供することにある。
本発明の光導波路は、光伝搬領域となるコア層と、該コア層の周囲を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層と備え、上部クラッド層が有機無機複合体から形成されており、硬化によって体積の収縮を伴って形成される光導波路であって、上部クラッド層と下部クラッド層が接する領域の少なくとも一部において、上部クラッド層と下部クラッド層の間に、上部クラッド層の体積収縮に伴い発生する応力を緩和する応力緩和層が設けられ、応力緩和層が、コア層と同じ材料から形成され、かつコア層と一体化して形成されており、応力緩和層と上部クラッド層及び下部クラッド層のうち少なくとも一方との界面に凹凸が形成されていることを特徴としている。
本発明に従い、上部クラッド層と下部クラッド層の間に応力緩和層を設けることにより、上部クラッド層形成の際の体積収縮による応力を、応力緩和層によって緩和することができる。このため、下部クラッド層及び上部クラッド層において、クラックや剥離等が発生するのを有効に防止することができる。
本発明における応力緩和層は、上部クラッド層の材料より貯蔵弾性率が小さい材料から形成されていることが好ましい。一般に高分子材料に正弦的に変化する応力を与えると、歪みは同じ周波数で位相がδだけ遅れた正弦波形となる。貯蔵弾性率は、1周期あたり貯蔵され完全に回復されるエネルギーの尺度であり、動的粘弾性測定装置により測定することができる。
上部クラッド層が有機無機複合体から形成される場合には、応力緩和層及びコア層の貯蔵弾性率は、30℃で100000kgf/cm2以下であることが好ましく、さらに好ましくは50000kgf/cm2以下である。また、応力緩和層及びコア層も有機無機複合体から形成することができる。応力緩和層及びコア層の貯蔵弾性率の下限値は特に限定されるものではないが、一般に30℃で10000kgf/cm2以上であることが好ましい。なお以下では、貯蔵弾性率は全て30℃での貯蔵弾性率である。
本発明において、下部クラッド層は、有機無機複合体から形成されてもよい。
本発明において、有機無機複合体は、例えば、有機重合体と金属アルコキシドから形成することができる。また、有機無機複合体は、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されてもよい。この場合、少なくとも2種の金属アルコキシドから形成されることが好ましい。
上記有機無機複合体においては、有機重合体と金属アルコキシドの組み合わせまたは少なくとも2種の金属アルコキシドの組み合わせを適宜調整することにより、最終的に形成される有機無機複合体の屈折率を調整することができる。
金属アルコキシドとしては、光または熱により重合する重合性基を有する金属アルコキシドを用いてもよい。この場合、光または熱により重合する重合性基を有する金属アルコキシドと、該重合性基を有しない金属アルコキシドを組み合わせて用いることが好ましい。上記重合性基としては、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、及びスチリル基などが挙げられる。
重合性基を有する金属アルコキシドを用いる場合には、光または熱により金属アルコキシドの重合性基が重合されていることが好ましい。
金属アルコキシドとしては、Si、Ti、Zr、Al、Nb、Sn、Znなどのアルコキシドが挙げられる。特に、Si、Ti、またはZrのアルコキシドが好ましく用いられる。従って、アルコキシシラン、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドが好ましく用いられ、特にアルコキシシランが好ましく用いられる。
アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン(PhTES)、フェニルトリメトキシシラン(PhTMS)、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどが挙げられる。
上記重合性基を有するアルコキシシランとしては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
チタンアルコキシドとしては、チタンイソプロポキシド、チタンブトキシド等が挙げられる。ジルコニウムアルコキシドとしては、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等が挙げられる。ニオブアルコキシドとしては、ペンタエトキシニオブ等が挙げられる。
金属アルコキシドとしては、上述のものを用いることができるが、一般には、式M(OR)n、R′M(OR)n-1、及びR′2M(OR)n-2(ここで、Mは金属、nは2、3、4、または5、R及びR′は有機基を示す)で表わされる金属アルコキシドを用いることができる。有機基としては、アルキル基、アリール基、上記の重合性基を有する有機基などが挙げられる。Mとしては、上述のように、Si、Ti、Zr、Al、Nb、Sn、Zn等が挙げられる。なお、アルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。
有機無機複合体を有機重合体と金属アルコキシドから形成する場合における、有機重合体は、金属アルコキシドと有機無機複合体を形成し得るものであれば特に限定されるものではない。有機重合体としては、例えば、カルボニル基を有する高分子重合体、ベンゼン環を有する高分子重合体、及びナフタレン環を有する高分子重合体を挙げることができる。
有機重合体の具体例としては、例えばポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができる。光学的透明性に優れた有機無機複合体を形成する観点からは、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、及びこれらの混合物が好ましく用いられる。
本発明において、応力緩和層、上部クラッド層及びその他の層を有機無機複合体から形成する場合における各層の貯蔵弾性率は、それぞれの層を形成するための溶液を用いてそれぞれの層を形成する条件で貯蔵弾性率測定のためのサンプルを作製し、このサンプルについて貯蔵弾性率を測定することにより求めることができる。
有機無機複合体は、原料溶液を塗布した後、これを加熱乾燥して形成することができる。重合性基を有する金属アルコキシドを用いた場合には、必要に応じて加熱または光照射により重合させて硬化させることができる。
本発明において、下部クラッド層は、コア層より低い屈折率を有する基板であってもよい。
また、本発明において、下部クラッド層は、基板の上に形成されたものであってもよい。また、上部クラッド層の上に、上部基板が設けられていてもよい。
本発明において、上部クラッド層は、複数の層を積層することにより形成されていてもよい。この場合、複数の層は同じ材料から形成された層であってもよい。すなわち、上部クラッド層は、複数回に分けて塗布されて形成されたものであってもよい。複数回に分けて塗布することにより、上部クラッド層形成の際の収縮により、上部クラッド層にクラックが発生したり、上部クラッド層が剥離したりするのを防止することができる。
また、本発明において、コア層の厚みをH、応力緩和層の厚みをtとしたとき、応力緩和層の厚みtは、0.05μm≦t≦0.25Hを満足する範囲内であることが好ましい。応力緩和層の厚みが0.05μmより薄くなると、クラックや剥離の発生を低減するという本発明の効果が充分に得られない場合がある。また、応力緩和層の厚みが0.25Hより大きくなると、応力緩和層からの光の漏れが生じる場合には、その程度が大きくなるおそれがある。応力緩和層のさらに好ましい厚みは、0.1μm≦t≦10μmである。
また、本発明において、応力緩和層は、コア層と同じ材料から形成されている。応力緩和層をコア層と同じ材料から形成することにより、応力緩和層をコア層の形成と同時に形成することが可能となり、製造工程を簡略化することができる。この場合、応力緩和層は、コア層と一体化して形成される。
しかしながら、応力緩和層をコア層と同じ材料から形成すると、光が応力緩和層から外部に漏れるおそれが生じる。このような場合、コア層近傍の応力緩和層に、コア層と応力緩和層を分離する溝を形成し、この溝に応力緩和層の材料より低い屈折率を有する材料を充填することが好ましい。このような溝を形成することにより、応力緩和層をコア層から分離することができるので、応力緩和層からの光の漏れを防止することができる。
上記溝は、下部クラッド層に形成されていてもよい。さらに、下部クラッド層を通り、基板に到達するように形成されていてもよい。このように、溝を下部クラッド層、さらには基板に到達するように形成し、溝内に各層との密着性が良好な材料を充填することにより、各層間の密着性を高めることができる。
上記溝内を充填する材料としては、上部クラッド層と同じ材料が好ましく用いられるが、上部クラッド層と同じ材料を用いる場合には、上部クラッド層を形成する際に、溝内をこの材料で充填して同時に形成することができる。
上部クラッド層の上に上部基板が設けられる場合、上記溝は、上部基板及び上部クラッド層に形成されてもよい。
また、応力緩和層からの光の漏れを防ぐ方法として、応力緩和層と上部クラッド層の界面に凹凸を形成してもよい。このような凹凸としては、表面粗さRmax0.02〜10μmの範囲に相当する凹凸を例示することができる。
応力緩和層と上部クラッド層及び下部クラッド層の少なくとも一方との界面に凹凸を形成することにより、紫外線を照射して上部クラッド層またはコア層等を硬化する際、光硬化させる時の紫外線照射量を高い精度で一定にすることができる。すなわち、光導波路の上部クラッド層やコア層を光硬化性樹脂から形成する場合、樹脂は硬化時の紫外線照射量により屈折率が変化するため、照射する紫外線量を高い精度で制御する必要がある。上部クラッド層を硬化させる際照射した紫外線の一部は、下部クラッド層にも浸入し、下部クラッド層の反対側の界面で紫外線が反射し、再び上部クラッド層に到達して、上部クラッド層の紫外線硬化に寄与する。このようにして反射した紫外線の強度は、下部クラッド層の屈折率、厚さのばらつき等の影響を受け、ばらつくため、上部クラッド層またはコア層の屈折率にばらつきを与える。
応力緩和層と、上部クラッド層及び下部クラッド層の少なくとも一方との界面に凹凸を形成することにより、上部クラッド層またはコア層を硬化させるため照射した紫外線をこの凹凸部分で反射することができ、紫外線が下部クラッド層に到達しないようにすることができる。このため、上部クラッド層またはコア層を光硬化させる際の紫外線照射量を再現性良く、高い精度で制御することができ、上部クラッド層及びコア層における屈折率のばらつきを少なくすることができる。
上記のような目的で応力緩和層の界面に形成する凹凸形状は、光硬化に用いる波長400nm以下の紫外線を散乱し得るものであれば特に限定されるものではないが、表面粗さRmaxとして、0.05〜10μmの範囲のものが好ましい。また凹凸形状としては、図28に示すようなストライプ形状のものや、図29に示す島状のもの、図30に示すようなランダムに形成された島状のものなどが挙げられる。
また、応力緩和層からの光の漏れが迷光となり、ノイズ発生等の悪影響が発生するのを軽減する方法として、応力緩和層に光吸収または散乱成分を含有させてもよい。このような光吸収または散乱成分としては、炭素粒子、TiO2、ZrO2等の酸化物、TiN、ZrN等の窒化物などが挙げられる。
本発明において、光が入射及び/または出射するコア層の端面は、透明な材料からなる保護層によって覆われていることが好ましい。このような保護層の形成により、コア層内への水分の侵入や汚染物質の付着等を防止することができる。
保護層は、コア層の屈折率よりも高くない材料から形成されていることが好ましい。一般に界面での屈折率差が大きいほど反射による損失が大きくなる。従って、このような保護層を形成することにより、光がコア層に入射する際の反射による損失を低減することができる。
保護層は、上部クラッド層と同じ材料から形成されていることが好ましい。保護層を上部クラッド層と同じ材料から形成することにより、保護層を上部クラッド層の形成と同時に形成することができ、保護層を上部クラッド層と一体化して形成することができる。
本発明において、コア層の角部は、丸みを帯びた形状であることが好ましい。角部を丸みを帯びた形状にすることにより、コア層を形成する際にコア層の角部が欠損するのを防止することができる。
本発明の光通信用デバイスは、上記本発明の光導波路を光信号の送信及び/または受信の媒体として用いたことを特徴としている。
本発明によれば、上部クラッド層形成の際の体積収縮に伴う応力を、応力緩和層によって緩和することができるので、下部クラッド層及び上部クラッド層におけるクラックや剥離の発生を有効に防止することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
図1は、参考例の光導波路を示す断面図である。図1に示すように、基板1の上には、下部クラッド層2が形成されている。下部クラッド層2の中心部の上には、光伝搬領域となるコア層3が形成されている。コア層3の上には、上部クラッド層4が設けられている。下部クラッド層2及び上部クラッド層4は、コア層3よりも低い屈折率を有する材料から形成されている。コア層3は、上部クラッド層4及び下部クラッド層2によりその周囲を覆われることにより、その内部において光を伝搬させることができる。
コア層3が設けられていない領域において、上部クラッド層4と下部クラッド層2との間には、応力緩和層5が設けられている。応力緩和層5は、上部クラッド層4の材料より貯蔵弾性率が小さい材料から形成されている。従って、上部クラッド層4を形成する際に発生する、上部クラッド層4の体積収縮による応力は、応力緩和層5によって緩和することができる。このため、下部クラッド層2におけるクラックや剥離の発生並びに上部クラッド層4におけるクラックや剥離の発生を有効に防止することができる。
応力緩和層5の厚みは、0.05μm以上であることが好ましく、コア層3の厚みの1/4以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.1μm〜10μmの範囲内である。
参考例においては、下部クラッド層2、コア層3、上部クラッド層4、及び応力緩和層5は、いずれも有機無機複合体から形成されている。基板1は、ガラス基板から形成されている。
図2は、他参考例の光導波路を示す断面図である。図2に示す参考例においては、基板が、コア層3よりも低い屈折率を有しており、基板が下部クラッド層2を構成している。このような下部クラッド層2として用いることができる基板としては、例えば石英、テンパックスガラス、パイレックス(登録商標)ガラス等が挙げられる。
図3は、本発明に従う実施例の光導波路を示す断面図である。本実施例においては、応力緩和層5が、コア層3と同じ材料から形成されている。従って、応力緩和層5は、コア層3と一体的に形成されている。
応力緩和層5は、上部クラッド層の材料よりも貯蔵弾性率が小さい材料から形成されている。しかしながら、コア層3と同じ材料から形成されているので、屈折率はコア層3と同一である。
本実施例では、応力緩和層5をコア層3と同じ材料から形成しているので、コア層3を形成する際に、応力緩和層5を同時に形成することができる。従って、製造工程を簡略化することができる。しかしながら、コア層3と同じ材料から形成しているので、屈折率が同じであり、コア層3を伝搬する光が応力緩和層5から外部に漏れるおそれがある。このような光の漏れは、後述する種々の方法により抑制することができる。
図4は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。図4に示す実施例においては、下部クラッド層2が基板から形成されている。その他については図3に示す実施例と同様である。
図5は、本発明におけるコア層の断面形状の例を示す図である。図5(a)〜(d)に示すコア層3は、角部がない形状、あるいは角部が丸みを帯びた形状を有している。このため、コア層形成の際、欠け等が生じにくい。
図6及び図7は、図3に示す実施例の光導波路の製造工程を示す断面図である。
図6(a)に示すように、ガラス基板1の上に、有機無機複合体からなる下部クラッド層2を形成する。
次に、図6(b)に示すように、下部クラッド層2の上に、有機無機複合体からなるコア層3を形成する。コア層3の有機無機複合体としては、熱可塑性を有する有機無機複合体を形成する。このような熱可塑性を有する有機無機複合体は、例えば、熱可塑性樹脂と金属アルコキシドを含む溶液から形成することができる。コア層3を加熱し、軟化させた状態とし、次に図6(c)に示すように、軟化したコア層3の上に、型10を押し当てる。型10には、凹部10aが形成されており、この凹部10aの形状に合わせてコア層3が形成される。また、凹部10aの周辺部分においては、応力緩和層5が形成される。なお、本実施例において型10はガラスから形成されている。
次に、図7(d)に示すように、型10を取り外し、図7(e)に示すように、コア層3及び応力緩和層5の上に、有機無機複合体からなる上部クラッド層4を形成する。
図8は、以上のようにして作製した光導波路の端部を切断する状態を示す側面図である。図8に示すように、光導波路の端部をダイシングソー11により切断し、良好な端面を露出させることができる。
図9は、さらに他の参考例の光導波路を示す断面図である。図9に示す参考例は、図1に示す参考例と同様に、基板1上に下部クラッド層2が形成されており、応力緩和層5は、コア層3と異なる材料から形成されている。
図10は、図9に示す参考例の製造工程を示す断面図である。
図10(a)に示すように、基板1の上に下部クラッド層2を形成する。次に、図10(b)に示すように、下部クラッド層2の上にコア層3を形成する。コア層3は、下部クラッド層2の全面上にコア層3を形成した後、フォトリソグラフィーとエッチングを用いて、図10(b)に示すようにパターニングして形成する。
次に、図10(c)に示すように、コア層3の上にマスク12を設け、コア層以外の部分に応力緩和層5を形成する。マスク12を除去した後、応力緩和層5及びコア層3の上に上部クラッド層を形成することにより、図9に示す光導波路を形成することができる。
図11は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。図11に示す実施例においては、下部クラッド層2に凹部2aが形成され、この凹部2a内にコア層3が形成されている。また、応力緩和層5は、コア層3と同じ材料から形成されている。
図12及び図13は、図11に示す実施例の製造工程を示す図である。
図12(a)に示すように、基板1の上に下部クラッド層2を形成する。下部クラッド層2は、熱可塑性を有する有機無機複合体から形成する。下部クラッド層2を加熱して軟化させ、下方に突出した凸部13aを有する型13を、軟化した状態の下部クラッド層2に押し当てる。
図12(b)に示すように、型13の凸部13aにより下部クラッド層2に凹部2aが形成される。
次に、図13(c)に示すように、型13を取り外し、図13(d)に示すように下部クラッド層2の上にコア層3を形成する。凹部2aに埋め込まれて、コア層3が形成されるとともに、その周辺の領域には、応力緩和層5が形成される。
次に、応力緩和層5及びコア層3の上に上部クラッド層を形成することにより、図11に示す実施例の光導波路を作製することができる。
以下の実施例において使用する、各層の有機無機複合体を形成するための溶液は、以下の通りである。
〔クラッド層形成用溶液〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)13.2g、エタノール16.8g、塩酸(2N)1.6g、及びフェニルトリエトキシシラン(PhTES)2.4gを混合し、30℃で45時間放置して、溶液Aを作製した。この溶液Aは、下部クラッド層及び上部クラッド層の形成に用いた。
〔コア層(応力緩和層)形成用溶液〕
PhTES39.6g、塩酸(0.05N)5.9g、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)53.6gを混合し、30℃で19時間放置した。この溶液19.1gと、NMP82.5gにポリメタクリル酸メチル(PMMA)17.5gを溶解した溶液10.9gとを30分間混合して、溶液Bを作製した。この溶液Bを用いて、コア層及び(コア層と同じ材料で形成する場合の)応力緩和層を形成した。
〔応力緩和層形成用溶液〕
PhTES39.6g、塩酸(0.05N)5.9g、及びNMP53.6gを混合し、30℃で19時間放置して溶液を作製した。この溶液3.3gと、NMP82.5gにPMMA17.5gを溶解した溶液16.7gとを30分間混合し、溶液Cを作製した。この溶液Cを用いて、応力緩和層を形成した。
上記溶液A、B及びCから作製した有機無機複合体の屈折率及び貯蔵弾性率は、以下の通りである。
溶液A:屈折率約1.50、貯蔵弾性率約27000kgf/cm2
溶液B:屈折率約1.54、貯蔵弾性率約22000kgf/cm2
溶液C:屈折率約1.50、貯蔵弾性率約20000kgf/cm2
<実施例1>
図3に示す実施例の光導波路を以下のようにして作製した。
図6(a)に示すように、直径76mm、厚み1mmのガラスからなる基板1の上に、溶液Aをスピンコートし、塗布後、加熱炉を用いて180℃で20分間加熱することにより塗膜を硬化させ、厚み約5μmの下部クラッド層2を形成した。上記加熱により、MPTESのメタクリロキシ基を重合させている。
次に、図6(b)に示すように、下部クラッド層2の上に、溶液Bを滴下し、120℃で5時間乾燥することにより、溶媒を除去し、厚み約50μmのコア層3を形成した。
次に、コア層3を140℃に加熱し、軟化させた後、図6(c)に示すように、ガラス製の型10を押し付けて、型10の形状をコア層3に転写した。型10の凹部10aの幅は100μmであり、深さは40μmであり、角部の曲率半径は10μmであった。
以上のようにして、コア層3及び応力緩和層5を同時に形成した。応力緩和層5の厚みは約10μmであった。また、コア層3の厚みは約50μmであった。
次に、図7(d)に示すように、型10を取り外した後、図7(e)に示すように、上部クラッド層4(応力緩和層5の上面から上部クラッド層4の上面までの厚み約60μm)を形成した。上部クラッド層4は、溶液Aを120℃で20分間加熱し溶媒(エタノール)を除去して粘度の高い溶液とした後、これをコア層3及び応力緩和層5の上に滴下した後、中心波長365nm、強度200mW/cm2(距離10mm)の紫外線照射装置で、紫外線を約30分間照射することにより硬化させて形成した。
なお、上部クラッド層4を形成する際には、2回にわけて形成した。すなわち、上部クラッド層4の形成に必要な量の半分をまず塗布し、紫外線を照射した後、残りの半分の溶液をこの上に塗布し紫外線を照射して硬化した。このように複数回に分けて上部クラッド層を形成することにより、上部クラッド層にクラックや剥離等が発生するのを防止することができる。なお、以下の実施例においては、同様に2回に分けて上部クラッド層を形成している。
なお、下部クラッド層2及び上部クラッド層4の有機無機複合体において、MPTESのメタクリロキシ基は重合している。下部クラッド層2においては、熱により重合しており、上部クラッド層4においては紫外線照射により重合している。
上部クラッド層4を紫外線照射により硬化したのは、重合のために加熱しようとすると、コア層3及び応力緩和層5が熱可塑性を有するので変形するおそれがあるからである。従って、コア層3及び応力緩和層5が熱により変形するのを避けるため、上部クラッド層4を紫外線照射により硬化させている。
〔応力緩和効果の評価〕
応力緩和層による応力緩和効果を評価するため、ガラス基板上に、溶液Aを用いて下部クラッド層(厚み約5μm)を形成し、その上に溶液Bを用いて応力緩和層(厚み約10μm)を形成し、その上に溶液Aを用いて上部クラッド層(厚み約60μm)を形成し、サンプルを作製した。このサンプルを50個作製し、光学顕微鏡で観察を行った結果、3個のサンプルにおいて上部クラッド層と下部クラッド層の剥離が認められた。
これに対し、比較のため、基板上に下部クラッド層及び上部クラッド層を形成したサンプルを作製した。このサンプルにおいては、上部クラッド層と下部クラッド層との間に応力緩和層は形成されていない。このサンプルを50個作製し、光学顕微鏡で観察したところ、11個のサンプルにおいて上部クラッド層と下部クラッド層の剥離が認められた。
以上の結果から、応力緩和層を上部クラッド層と下部クラッド層の間に設けることにより、上部クラッド層形成の際の応力を緩和することができ、クラックや剥離の発生を防止できることがわかる。
〔耐水性試験〕
上記の同様に、上部クラッド層と下部クラッド層の間に応力緩和層を形成したサンプルを50個作製し、これらのサンプルを23℃の水に24時間浸漬させた。この結果、5個のサンプルにおいて上部クラッド層及び下部クラッド層の剥離が認められた。これに対し、上記と同様に応力緩和層を設けていない比較のサンプルを50個作製し、同様の耐水性試験を行った結果、20個のサンプルにおいて上部クラッド層と下部クラッド層との剥離が認められた。
以上のことから、上部クラッド層と下部クラッド層との間に応力緩和層を設けることにより、耐水性が高められることがわかる。
参考例2>
図9に示す参考例の光導波路を作製した。
図10(a)に示すように、直径76mm、厚み1mmのガラス基板1の上に、溶液Aを用いてスピンコートし、加熱炉を用いて180℃で20分間加熱して厚み約2μmの下部クラッド層2を形成した。
次に、下部クラッド層2の上に、溶液Bを滴下して塗布し、120℃で5時間乾燥することにより、溶媒を除去し、厚み約50μmのコア層3を形成した。このコア層3をフォトリソグラフィー法とエッチング法によりパターニングして、図10(b)に示す形状のコア層3を形成した。
次に、図10(c)に示すように、コア層3の上にマスク12を配置し、溶液Cを滴下して塗布し、120℃で5時間乾燥させて、厚さ約10μmの応力緩和層5を形成した。
マスク12を取り除いた後、上記実施例1と同様にして、溶液Aの溶媒を除去して粘性を高めた溶液を滴下して塗布し、その後約30分間紫外線照射することにより、上部クラッド層4(厚み約60μm)を形成した。
〔応力緩和効果の評価〕
上記実施例1と同様にして、基板の上に、下部クラッド層、応力緩和層、及び上部クラッド層をこの順で形成したサンプルを50個作製した。なお、ここで応力緩和層は、溶液Cから形成した。実施例1と同様に光学顕微鏡で観察した結果、2個のサンプルで上部クラッド層及び下部クラッド層の剥離が観察された。
〔耐水性の評価〕
上記と同様のサンプル50個について、上記実施例1と同様に耐水性試験を行った結果、17個のサンプルで剥離が観察された。
以上の結果から、実施例1と同様に本参考例においても、応力緩和層を設けることにより、上部クラッド層形成の際の応力を緩和することができ、剥離の発生を抑制できることがわかる。また、耐水性についても改善されることがわかる。
<実施例3>
図11に示す実施例の光導波路を作製した。
図12(a)に示すように、直径76mm、厚み1mmのガラス基板1の上に、溶液Aを滴下し、ガラス製の型13を押し当てながら、加熱炉を用い180℃で20分間加熱することにより下部クラッド層2を硬化させて形成した。型13には、凸部13aが形成されており、凸部13aの幅は100μm、高さは40μm、角部の曲率半径は10μmである。
図13(c)に示すように、型13を取り外すことにより、凹部2aを有する下部クラッド層2が形成された。下部クラッド層2の厚みは約70μmである。
次に、下部クラッド層2の上に溶液Bを滴下し、120℃で5時間乾燥することにより溶媒を蒸発させて硬化させた。これにより、凹部2a内にコア層3が形成され、その周囲に応力緩和層5が形成された。
次に、この上に溶液Aを滴下し、紫外線を30分間照射することにより硬化させて、上部クラッド層4(厚み約30μm)を形成した。
<実施例4>
図14は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。本実施例においては、応力緩和層5と上部クラッド層4の界面5aに凹凸が形成されている。このような凹凸5aを形成することにより、コア層4からの光が応力緩和層5を通り、外部に漏れるのを防止することができる。凹凸5aは、表面粗さRmax約1μmに相当する凹凸である。
図15(a)に示すように、実施例1と同様にして、基板1の上に、下部クラッド層2及びコア層3を形成する。応力緩和層に相当する領域に凹凸14aが形成され、かつコア層に相当する領域に凹部14bが形成された型14を、図15(b)に示すようにコア層3に押し付ける。凹凸14aは、表面粗さRmax約1μmに相当する凹凸が形成されており、この凹凸が、応力緩和層5の表面に転写される。
図15(c)に示すように、型14を取り除くことにより、応力緩和層5の表面に凹凸5aが形成された状態となる。次に、実施例1と同様にこの上部クラッド層を形成することにより、図14に示す光導波路が得られる。
作製した光導波路における光漏れを、図18に示す装置を用いて評価した。図18に示す装置においては、コア径約7μmの光ファイバーが設けられており、その一方端面に波長650nmのレーザ光18を導入し、他方端面に、光導波路のコア層3を配置する。コア層3の一方端面に入射したレーザ光は、コア層3内を通り、他方端面からスクリーン17に出射される。このスクリーン17に出射された光のスポットを矢印の方向から観察することにより、光漏れの状態を観察することができる。この結果、本実施例の光導波路の場合、コア層3に対応したシャープな光スポットが観察された。これに対し、実施例1の光導波路を用いた場合には、光スポットの周りに弱い光が観察された。従って、実施例1の場合、応力緩和層から光が漏れていることがわかる。
本実施例では、応力緩和層に漏れ出た光が、応力緩和層と上部クラッド層の界面の凹凸により、光導波路の上方に散乱されるため、スクリーンに到達しなかったものと考えられる。
<実施例5>
図16は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。本実施例においては、応力緩和層5の上部クラッド層4側の界面に、光吸収成分としての炭素粒子6が含有されている。
図17は、図16に示す実施例の製造工程を示す断面図である。図17(a)に示すように、応力緩和層に対応する部分である型15の先端面15bの上に炭素粒子6を付着させ、この型15を、図17(b)に示すように、コア層3に押し付ける。これにより、応力緩和層5の中に炭素粒子6が配置される。また、型15の凹部15aに対応する領域にコア層3が形成される。
図17(c)に示すように、型15を取り除くことにより、応力緩和層5の表面に炭素粒子6が含有された状態となる。次に、コア層3及び応力緩和層5の上に上部クラッド層4を形成することにより、図16に示す実施例の光導波路が作製される。
本実施例において、炭素粒子6としては、平均粒径約1μmの炭素粉を用いた。
実施例4と同様にして、図18の装置を用いて本実施例の光導波路について光漏れを評価したところ、スクリーンにシャープな光スポットが観察され、実施例4と同様に応力緩和層からの光漏れが防止されることが確認された。これは、応力緩和層中に含有させた炭素粒子により、応力緩和層に漏れ出た光が散乱または吸収され、それによってスクリーンまで到達しなかったものと考えられる。
<実施例6>
応力緩和層の厚みを、0.02μm、0.05μm、0.1μm、0.3μm、及び10μmと変化させる以外は、実施例1と同様にして光導波路を作製した。それぞれ50個の光導波路のサンプルを作製し、光学顕微鏡を用いて観察した結果、応力緩和層の厚みが0.02μmのものでは18個のサンプルに、0.05μmのものでは10個のサンプルに、0.1μmのものでは4個のサンプルに、0.3μmのものでは3個のサンプルに、10μmのものでは3個のサンプルに、それぞれ上部クラッド層及び下部クラッド層の剥離が観察された。
上記の結果から、応力緩和層の厚みとしては、0.05μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1μm以上であることがわかる。
また、コア層の高さが40μmのとき、応力緩和層の厚みが10μm以上になると距離20mmのコア層中を光が伝搬する間に、50%以上の光が応力緩和層を伝搬し、漏れ出ることがわかった。同様に、コア層の高さが80μmのとき、応力緩和層の厚みが20μm以上になると、50%以上の光が漏れ出ることがわかった。
以上のことから、応力緩和層の厚みtは、コア層の高さをHとすると、0.05μm≦t≦0.25Hの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1μm≦t≦10μmであることがわかる。
<実施例7>
図19は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を側方から見た断面図である。図19に示すように、コア層3の光が入射及び/または出射する端面3aの上には、保護層7が設けられている。保護層7は、上部クラッド層4と同じ材料から形成されている。従って、保護層7は、上部クラッド層4と一体的に形成されている。
図20は、図19に示す実施例と同様に、コア層3の端面3aの上に、保護層7が設けられている。図20に示す実施例では、この保護層7は、基板1の下方にも設けられている。
図19及び図20に示す実施例において、保護層7の厚みは約50μmである。端面3aを保護層7で覆うことにより、光出力が約3%増加した。
保護層7を形成することにより、コア層への水分侵入や汚染物質の付着等を防止することができ、これによって光出力特性が向上したものと考えられる。
<実施例8>
図21は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。図21に示す実施例においては、コア層3近傍の応力緩和層5に、コア層3と応力緩和層5を分離する溝8が形成されている。溝8内には、上部クラッド層4と同じ材料が充填されている。従って、応力緩和層5より低い屈折率を有する材料が溝8内に充填されている。このため、コア層3内を伝搬する光は溝8内の材料により反射される。従って、応力緩和層5から光が漏れ出すのを防止することができる。
溝8は、実施例1と同様にしてコア層3及び応力緩和層5を形成した後、ダイシングソー等を用いて形成することができる。溝8を形成した後、実施例1と同様にして上部クラッド層4を形成することにより、溝8内には、上部クラッド層4と同じ材料が充填される。
本実施例においては、コア層3に型を押し付けることにより凸形状を形成する工程(図6(c))を経ずに図6(b)の後にダイシングソー等で溝8を形成しても、溝8で応力緩和層5とコア層3が完全に分離されるため同様の結果が得られる。なお、この場合はコア層の厚みと応力緩和層の厚みは同一となる。
なお、本実施例においても、上部クラッド層4は複数回に分けて形成することが好ましい。例えば、所定量の半分の溶液Aを塗布し、紫外線を照射し硬化させて溝8内を充填させた後、残りの半分の溶液Aを塗布し、紫外線照射し硬化させて形成することが好ましい。なお、以下の実施例においても同様である。
<実施例9>
図22は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。
本実施例は、図11に示す実施例において、コア層3近傍の応力緩和層5にコア層3と応力緩和層5を分離する溝8を形成し、この溝8に上部クラッド層4と同じ材料を充填したものである。実施例8と同様に、このような溝8を形成することにより、コア層3からの光の漏れを防止することができる。
溝8は、コア層3及び応力緩和層5を形成した後、ダイシングソーを用いて形成することができる。溝8を形成した後、上部クラッド層4を形成することにより、溝8内に上部クラッド層4と同じ材料を充填することができる。
<実施例10>
図23は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。
本実施例は、図21に示す実施例8において、上部クラッド層4の上に上部基板9が設けられている点において異なっている。上部基板9としては、例えばガラス基板を用いることができる。その他は、図21に示す実施例8と同様である。
<実施例11>
本実施例においては、図22に示す実施例9において、上部クラッド層4の上に上部基板9が設けられている実施例である。その他は、実施例9と同様である。
<実施例12>
図25は、本発明に従うさらに他の光導波路を示す断面図である。
本実施例においては、溝8が、上部クラッド層4及び上部基板9にも形成されている。溝8内には、上部クラッド層4と同じ材料19が充填されている。
本実施例においては、上部クラッド層4の上に、上部基板9を設け、その後、ダイシングソーを用いて溝8を形成し、形成した溝8内に上部クラッド層4と同じ材料19を充填することにより形成することができる。
本実施例においても、上記実施例と同様にコア層3からの光の漏れを防止することができる。
<実施例13>
図26は、本発明に従うさらに他の実施例を示す断面図である。
本実施例においては、上部クラッド層4及び上部基板9にも溝8が形成されている。図25に示す実施例12と同様に、上部クラッド層4の上に上部基板9を設けた後、ダイシングソーを用いて溝8を形成し、この溝8に、上部クラッド層4と同じ材料19を充填することにより形成することができる。
本実施例においても、溝8を形成することにより、コア層3からの光の漏れを防止することができる。
上記の実施例8〜13においては、溝8内に充填する材料として、上部クラッド層4と同じ材料を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、応力緩和層5の材料より低い屈折率を有するものであれば、その他の材料を用いてもよい。
上記の各実施例においては、コア層を加熱により軟化させた状態で、型を押し当てて成形しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、粘性を有する液体を塗布し、これに型を押し当てた状態で紫外線照射等により硬化させて所定の形状にコア層を成形してもよい。例えば、MPTMS3.6g、エタノール16.8g、塩酸(2N)1.6g、PhTES11.7gを混合した溶液を調製し、この溶液を30℃で45時間放置した後、120℃で20分間加熱して溶媒を除去することにより粘性の高い液体とし、この液体を用いて、上記のように型を押し当てた状態で紫外線を照射し、所定の形状に成形してもよい。
また、上記実施例においては、光導波路の各層を有機無機複合体から形成しているが、これらの層の内のいずれかを有機無機複合体から形成したような光導波路であってもよいし、各層を有機無機複合体以外の材料から形成してもよい。
<実施例14>
図27は、本発明の光通信用デバイスとしての光送受信モジュールを用いた光伝送系を示す斜視図である。光ファイバー26の両端に、光送受信モジュール20及び23が接続されている。光送受信モジュール20及び23には、それぞれ実施例1の光導波路から形成したY分岐光導波路27及び28が設けられている。Y分岐光導波路27及び28の先端には、光ファイバー26の端部が接続されており、Y分岐光導波路27及び28の分岐端には、それぞれレーザダイオード21及び24並びにフォトダイオード22及び25が接続されている。光ファイバー26としては、コア径が50μmのガラス製マルチモード光ファイバーを用いている。
光送受信モジュール20のレーザダイオード21から100kHzのパルス波を入射したところ、光送受信モジュール23のフォトダイオード25からパルス波を再現することができた。また、レーザダイオード24からの信号も、フォトダイオード22で受信することができた。従って、光送受信モジュールとして機能することが確認された。
以下の実施例15〜19においては、上部クラッド層等を光硬化させる際に照射する紫外線が下部クラッド層に到達しないようにするため応力緩和層とクラッド層との界面に凹凸を形成する実施例について説明する。
<実施例15>
〔コア層(応力緩和層)形成用溶液〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES):5.5ml
フェニルトリメトキシシラン(PhTMS):5.8ml
反応触媒としての塩酸を含む水溶液(濃度2Nの塩酸):1.65ml
エタノール:20.5ml
を混合した後、24時間放置することにより、MPTES及びPhTMSを加水分解し、重縮合させた。得られた重縮合物の液4mlをシャーレに取り、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを10mg溶解した後、100℃で加熱することにより、エタノールを蒸発除去し、約1gの粘性液体を得た。この粘性液体1gに
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、溶液Dを作製した。この溶液Dを用いて、コア層及び応力緩和層を形成した。
〔クラッド層形成用溶液〕
上記PhTMSの量を4.5mlとする以外は、上記コア層(応力緩和層)形成用溶液と同様にして、溶液Eを作製した。この溶液Eを用いて、上部クラッド層及び下部クラッド層を形成した。
上記溶液D及びEから作製した有機無機複合体の屈折率及び貯蔵弾性率は、以下の通りである。
溶液D:屈折率1.519、貯蔵弾性率約27000kgf/cm2
溶液E:屈折率1.515、貯蔵弾性率約28000kgf/cm2
図31は、本実施例の光導波路を示す断面図である。図31に示すように、応力緩和層5と上部クラッド層4との界面に凹凸5aが形成されている。このような凹凸5aを形成することにより、応力緩和層5自体で紫外線を吸収し、紫外線が下部クラッド層2に到達しないようにすることができる。このため、上部クラッド層4またはコア層3を光硬化させる時の紫外線照射量を再現性良く、高精度に設定することができる。
凹凸5aは、図28に示すようなストライプ状の凹凸であり、半径0.3μmの半円柱をストライプ状にピッチ0.5μmの間隔で並べた形状を有している。なお、この凹凸5aは、表面粗さRmax0.3μmに相当する。
図32及び図33は、図31に示す実施例の光導波路を製造する工程を説明するための断面図である。
まず、図32(a)に示すように、ガラス基板1の上に溶液Eを滴下し、シリコーンゴム製の型13を押し当てながら、365nmの中心波長を持つ強度100mWの紫外線ランプを用いて、30分間紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層2を形成した。型13には、凸部13aが形成されており、凸部13aの幅は7μm、高さは7μmである。従って、凸部13aにより形成されるコア層は、光通信波長帯域である1300nmまたは1550nm帯において、いわゆるシングルモード光導波路となる。
次に、図32(b)に示すように、下部クラッド層2の溝部分に溶液Dを流し込み、図33(c)に示すように、シリコーンゴム製の型14を押し当てながら、365nmの中心波長を有する紫外線ランプを用いて、30分間紫外線を照射して硬化させ、コア層3及び応力緩和層5を形成した。応力緩和層5の平均厚みは、0.5μmである。型14には、図32(b)に示すように、応力緩和層の凹凸5aに対応する凹凸14aが形成されている。
次に、図33(d)に示すように、型14を取り外し、コア層3及び応力緩和層5の上に、溶液Eを滴下し、その上に上部ガラス基板9を載せ、この状態で、365nmの中心波長を有する紫外線ランプを用いて、30分間紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層4を形成した。
以上のようにして、図31に示す実施例の光導波路のサンプルを50個作製し、上部クラッド層の屈折率を測定した。上部クラッド層の屈折率は、上部ガラス基板を除去した後、プリズムカプラ装置を用いて測定した。この結果、上部クラッド層の屈折率のばらつきは±0.007%であった。
比較として、応力緩和層の表面に凹凸を形成しない以外は、上記実施例と同様にして光導波路のサンプルを50個作製し、上部クラッド層の屈折率を測定した。この結果、この比較サンプルにおいて、上部クラッド層の屈折率のばらつきは±0.015%であった。
以上のことから、応力緩和層の表面に凹凸を形成することにより、上部クラッド層の屈折率を高精度に制御できることがわかる。
<実施例16>
上記実施例15と同様にして、図34に示す構造の光導波路を作製した。図34に示す実施例においては、下部クラッド層2と応力緩和層5との界面に凹凸5bが形成されている。この凹凸5bは、上記実施例15と同様の形状である。この凹凸5bは、図32(a)に示す型13の対応箇所に凹凸形状を形成しておくことにより下部クラッド層2の表面に形成することができる。この実施例においても、上記実施例15と同様に、上部クラッド層4の屈折率を制御できることが確認された。
<実施例17>
上記実施例15及び実施例16と同様にして、図35に示す光導波路を作製した。図35に示す実施例においては、応力緩和層5と上部クラッド層4との界面に凹凸5aが形成されており、応力緩和層5と下部クラッド層2との界面に凹凸5bが形成されている。このように両方の界面に凹凸を形成することにより、上部クラッド層4の屈折率のばらつきはさらに改善され、±0.006%まで低減することができた。
<実施例18>
応力緩和層に形成する凹凸形状を、図29に示す島状とする以外は、実施例15と同様にして、光導波路を形成した。凹凸における島の大きさは、幅0.3μm、奥行き0.5μm、高さ0.5μmであり、隣り合う島との間隔はそれぞれ0.5μmである。この凹凸は、表面粗さRmax0.5μmに相当する。
本実施例では、上部クラッド層の屈折率のばらつきを±0.006%まで低減することができた。
<実施例19>
応力緩和層に形成する凹凸を、図30に示すような島状にする以外は、実施例15と同様にして光導波路を作製した。1つの島の大きさは、幅0.3μm、奥行き0.3μm、高さ0.5μmであり、島が分散する密度は、島の表面の面積が応力緩和層全体の表面の面積の約40%を占めるように設定した。この凹凸は、表面粗さRmax0.5μmに相当する。
本実施例では、上部クラッド層の屈折率のばらつきを、±0.007%まで低減することができた。
<実施例20>
〔コア層(応力緩和層)形成用溶液〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES):4.0ml
ジフェニルジエトキシシラン(DPhDES):3.3ml
反応触媒としての塩酸を含む水溶液(濃度2Nの塩酸):1.18ml
エタノール:15ml
を混合した後、24時間放置することにより、MPTES及びDPhDESを加水分解し、重縮合させた。得られた重縮合物の液4mlをシャーレに取り、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを10mg溶解した後、100℃で加熱することにより、エタノールを蒸発除去し、約1gの粘性液体を得た。この粘性液体1gに
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、溶液Fを作製した。この溶液Fを用いて、コア層及び応力緩和層を形成した。
〔クラッド層形成用溶液〕
上記DPhDESの量を2.5mlとする以外は、上記コア層(応力緩和層)形成用溶液と同様にして、溶液Gを作製した。この溶液Gを用いて、上部クラッド層及び下部クラッド層を形成した。
上記溶液F及びGから作製した有機無機複合体の屈折率及び貯蔵弾性率は、以下の通りである。
溶液F:屈折率1.547、貯蔵弾性率約25000kgf/cm2
溶液G:屈折率1.542、貯蔵弾性率約26000kgf/cm2
コア層(応力緩和層)形成用溶液、及びクラッド層形成用溶液として上記のものを用いる以外は実施例19と同様にして光導波路を作製した。
本実施例では、上部クラッドの屈折率のばらつきを±0.007まで低減することができた。
参考例の光導波路を示す断面図。 参考例の光導波路を示す断面図。 本発明に従う実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明におけるコア層の断面形状の例を示す図。 図3に示す実施例の製造工程を示す図。 図3に示す実施例の製造工程を示す図。 図3に示す実施例の製造工程を示す図。 らに他の参考例の光導波路を示す断面図。 図9に示す参考例の製造工程を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 図11に示す実施例の製造工程を示す図。 図11に示す実施例の製造工程を示す図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 図14に示す実施例の製造工程を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 図16に示す実施例の製造工程を示す断面図。 本発明における実施例の光導波路の光伝搬試験を行う装置を示す模式図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す側方断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す側方断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 光送受信モジュールを用いた光伝送系を示す斜視図。 応力緩和層と上部クラッド層または下部クラッド層との界面に形成する凹凸形状の一例を示す斜視図。 応力緩和層と上部クラッド層または下部クラッド層との界面に形成する凹凸形状の他の例を示す斜視図。 応力緩和層と上部クラッド層または下部クラッド層との界面に形成する凹凸形状のさらに他の例を示す斜視図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 図31に示す実施例の光導波路を製造する工程を示す断面図。 図31に示す実施例の光導波路を製造する工程を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。
符号の説明
1…基板
2…下部クラッド層
3…コア層
4…上部クラッド層
5…応力緩和層
6…炭素粒子
7…保護層
8…溝
9…上部基板
10…型
11…ダイシングソー
12…マスク
13,14,15…型
16…光ファイバー
17…半透明スクリーン
18…レーザ光
20,23…光送受信モジュール
21,24…レーザダイオード
22,25…フォトダイオード
26…光ファイバー
27,28…Y分岐光導波路

Claims (20)

  1. 光伝搬領域となるコア層と、該コア層の周囲を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層と備え、前記上部クラッド層が有機無機複合体から形成されており、硬化によって体積の収縮を伴って形成される光導波路であって、
    前記上部クラッド層と前記下部クラッド層が接する領域の少なくとも一部において、前記上部クラッド層と前記下部クラッド層の間に、前記上部クラッド層の体積収縮に伴い発生する応力を緩和する応力緩和層が設けられ、前記応力緩和層が、前記コア層と同じ材料から形成され、かつ前記コア層と一体化して形成されており、
    前記応力緩和層と前記上部クラッド層及び下部クラッド層のうち少なくとも一方との界面に凹凸が形成されていることを特徴とする光導波路。
  2. 前記応力緩和層及び前記コア層が有機無機複合体から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記下部クラッド層が、有機無機複合体から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光導波路。
  4. 前記有機無機複合体が、有機重合体と金属アルコキシドから形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光導波路。
  5. 前記有機無機複合体が、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光導波路。
  6. 前記下部クラッド層が基板であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光導波路。
  7. 前記下部クラッド層が基板の上に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光導波路。
  8. 前記上部クラッド層の上に上部基板が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光導波路。
  9. 前記上部クラッド層が、複数の層を積層することにより形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光導波路。
  10. 前記コア層の厚みをH、前記応力緩和層の厚みをtとすると、前記応力緩和層の厚みtが、0.05μm≦t≦0.25Hを満足する範囲内であることを特徴する請求項1〜9のいずれか1項に記載の光導波路。
  11. 前記コア層近傍の前記応力緩和層に、コア層と応力緩和層を分離する溝が形成されており、該溝に応力緩和層の材料より低い屈折率を有する材料が充填されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光導波路。
  12. 前記溝が前記下部クラッド層にも形成されていることを特徴とする請求項11に記載の光導波路。
  13. 前記溝が前記下部クラッド層を通り前記基板に到達するように形成されていることを特徴とする請求項12に記載の光導波路。
  14. 前記上部クラッド層の上に前記上部基板が設けられており、該溝が前記上部基板及び前記上部クラッド層にも形成されていることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の光導波路。
  15. 前記凹凸が、表面粗さRmax0.02〜10μmの範囲に相当する凹凸であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の光導波路。
  16. 前記応力緩和層に光吸収及び/または散乱成分が含有されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の光導波路。
  17. 前記光吸収及び/または散乱成分が炭素粒子であることを特徴とする請求項16に記載の光導波路。
  18. 光が入射及び/または出射する前記コア層の端面が、透明な材料からなる保護層によって覆われていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の光導波路。
  19. 前記コア層の角部が丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の光導波路。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の光導波路を、光信号の送信及び/または受信のための媒体として用いたことを特徴とする光通信用デバイス。
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