JP4003826B2 - ガラス薄膜の作製方法および光導波路 - Google Patents

ガラス薄膜の作製方法および光導波路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Bi、Sb、PbO、SnOおよびTeOの少なくともいずれか1種を含有するガラス薄膜の作製方法、および光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信分野への応用を目的として、希土類元素が添加されたコアを有するガラスファイバを光増幅媒体とした光増幅器、特にEr添加光ファイバ増幅器の研究開発が盛んに進められている。
一方、通信サービスの多様化に対応するために、伝送容量の拡大を図る波長多重光通信方式(WDM)が提案されている。すなわち、WDMにおいては、波長多重のチャンネル数が増加するほど伝送容量が大きくなる。
【0003】
このようなWDMにおける光増幅器には従来、コアがEr添加石英系ガラスである光ファイバが用いられている。
しかし、Er添加石英系ガラスファイバには次のような問題があった。すなわち、利得が得られる波長幅Δλが小さいために所望の伝送容量を得ることが困難であった。また、光増幅率が小さいためにファイバ長さを数十m、長いものでは数kmにしなければならないことがあり、光増幅器の小型化が困難であった。
【0004】
この問題を解決する光ファイバとして、たとえば特開2001−102661号公報には、コアがEr添加Bi系ガラスである光ファイバが提案されており、この光ファイバを用いるとファイバ長さが6cmでも所望の光増幅ができるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、よりコンパクトな光増幅器が求められている。そのような光増幅器には、基板上にクラッドと光増幅機能を有するコアすなわち光増幅コアとを形成した光導波路が好適である。
本発明は、このようなクラッドとコアに好適なガラス薄膜を作製する方法および光導波路の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、Bi、Sb、PbO、SnOおよびTeOからなる群から選ばれた1種以上の酸化物を質量百分率表示で合計35%以上含有し、厚みが0.03〜50μmであるガラス薄膜を基板上に作製する方法であって、前記ガラス薄膜がErおよびTmの少なくともいずれか一方を含有し、物理的蒸気凝縮法または化学的蒸気凝縮法によって基板上に膜を形成する工程と、該膜が形成された基板を酸素含有プラズマ中に保持する工程とを備えていることを特徴とするガラス薄膜の作製方法を提供する。
【0007】
また、基板上に形成されコア/クラッド構造を有する光導波路であって、コアおよびクラッドの少なくともいずれか一方が前記ガラス薄膜の作製方法によって作製されたガラス薄膜であることを特徴とする光導波路を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のガラス薄膜の作製方法(以下本発明の方法という。)によって作製されるガラス薄膜(以下本発明のガラス薄膜という。)は、基板上に形成されコア/クラッド構造を有する光導波路のコアまたはクラッドに好適である。なお、該光導波路は、0.4〜2μmの波長帯における光増幅導波路、非線形光導波路等に好適である。
【0009】
本発明のガラス薄膜の、波長1.3μmにおける屈折率nは1.7以上であることが好ましい。1.7未満では光増幅率または非線形性が低下するおそれがある。より好ましくは1.8以上である。また、典型的には2.3以下である。
【0010】
本発明のガラス薄膜には結晶は析出していない。なお、ここでいう「結晶は析出しない」とはX線回折パターンに回折ピークが認められないことである。
【0011】
本発明のガラス薄膜の成分について以下に説明する。
Bi、Sb、Pb、SnおよびTeは屈折率を大きくするための成分であり、少なくともこれら5成分の中のいずれか1種は含有しなければならない。BiのBi基準の質量百分率表示含有量(本明細書では単にBi 含有量と表示する。Bi以外の成分およびその含有量についても以下これに準じて表示する。)、Sb 含有量、PbO含有量、SnO 含有量およびTeO 含有量の合計が35%未満では光増幅率または非線形性が低下する。また、前記合計は90%以下であることが好ましい。90%超ではガラス化しにくくなる。
【0012】
本発明の方法を光増幅導波路、非線形光導波路等の製造に適用する場合、Bi の含有量は35〜90%が好ましい。35%未満では光増幅率または非線形性が低下する。より好ましくは60%以上である。90%超ではガラス化しにくくなる。より好ましくは85%以下である。
【0013】
SiOは必須ではないが、ガラス安定性を高めるために含有することが好ましく、その含有量は2〜40%であることがより好ましい。2%未満ではガラスを安定化させる効果が小さい。より好ましくは3%以上である。40%超では屈折率が小さくなって光増幅率または非線形性が低下するおそれがある。より好ましくは15%以下である。
【0014】
Gaは必須ではないが、熱的安定性を高めるために55%まで含有してもよい。55%超では結晶化しやすくなる。
Alは必須ではないが、熱的安定性を高めるために50%まで含有してもよい。50%超では結晶化しやすくなる。
【0015】
ErおよびTmはいずれも必須ではないが、光増幅のためにはいずれか一種以上を含有することが好ましい。
Erを含有する場合その含有量は0.01〜10%であることが好ましい。10%超ではガラス化しにくくなる。より好ましくは0.1〜5%である。
Tmを含有する場合その含有量は0.01〜10%であることが好ましい。10%超ではガラス化しにくくなる。より好ましくは0.1〜5%である。
【0016】
Ybは必須ではないが濃度消光を抑制するために、または、ErまたはTmと併用して光増幅率を大きくするために10%まで含有してもよい。10%超ではガラス化しにくくなる。より好ましくは0.1〜5%である。
【0017】
本発明のガラス薄膜は本質的に、Bi 35〜90%、SiO 2〜40%、Ga 0〜55%、Al 0〜50%、Er 0〜10%、Tm 0〜10%、Yb 0〜10%、からなることが好ましい。当該好ましいガラス薄膜は本質的に上記成分からなるが、その他の成分を合計で25%以下、好ましくは15%以下の範囲で含有してもよい。
【0018】
本発明における基板はヤング率が50GPa以上の物質からなることが好ましい。このような物質として、Si、GaAs、Al、MgO、サファイア等の結晶、石英ガラス、ソーダライムシリカガラス、無アルカリガラス等のガラス、が例示される。
また、本発明における基板の形状は限定されないが、ガラス薄膜が形成される面は典型的には平面である。なお、基板の厚みは典型的には0.3〜20mmである。
【0019】
本発明における基板上への膜の形成は物理的蒸気凝縮法(PVD)または化学的蒸気凝縮法によって行なわれる。
物理的蒸気凝縮法としてはスパッタリング法、レーザーアブレーション法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法が、化学的蒸気凝縮法としてはプラズマCVD法、MOCVD法が、それぞれ例示される。
なお、前記基板上への膜の形成という場合の基板とは、先に述べたSi等の基板に限定されず、当該基板上に膜が形成されたものも含む。
【0020】
成分数が4または5以上であるガラス薄膜を作製する場合、スパッタリング法が好ましい。
スパッタリング法により膜を形成する場合、所望の膜組成が得られるようなターゲットを用いる。
【0021】
物理的蒸気凝縮法または化学的蒸気凝縮法によって膜が形成された基板には、酸素含有プラズマ中に保持する処理(以下この処理を後処理という。)が行なわれる。
酸素含有プラズマの圧力は典型的には800Pa以下である。圧力が800Pa超の酸素含有プラズマは生成しにくい。前記圧力は好ましくは400Pa以下であり、また、典型的には0.1Pa以上である。
【0022】
酸素含有プラズマのプラズマ密度は0.1〜100kW/mであることが好ましい。
また、酸素含有プラズマを生成するためには通常高周波電力が使用される。当該電力は、好ましくは50W以上、より好ましくは100W以上である。
【0023】
前記酸素含有プラズマ中の酸素は膜の着色を低減する効果を有する。なお、前記膜の着色は、たとえば本発明のガラス薄膜がBiを含有する場合は低価数のBi、Bi等によるものと考えられ、前記効果は酸素による膜の酸化(たとえばBi→Bi3+、Bi→Bi5+)によるものと考えられる。
【0024】
前記酸素含有プラズマ中の酸素濃度は0.5体積%以上であることが好ましい。0.5体積%未満では膜の着色が強くなり、光増幅導波路、非線形光導波路等の光導波路としての使用が困難になるおそれがある。より好ましくは5体積%以上である。
【0025】
後処理を行なう時間は5分以上であることが好ましい。より好ましくは10分以上、特に好ましくは30分以上、最も好ましくは1時間以上である。また、当該時間は、典型的には24時間以下、より典型的には8時間である。
【0026】
基板上に本発明のガラス薄膜を2層以上形成する場合、基板上に各層を形成する毎に後処理を行なってもよいし、すべての層を基板上に形成後後処理を1回だけ行なってもよいし、後処理をいつ行なうかは特に限定されない。
【0027】
図1は本発明の方法によって作製されたコアまたはクラッドを有する光導波路、すなわち本発明の光導波路の断面の概念図である。1はコア、2はクラッド、3は基板である。
以下、WDMにおける光増幅導波路を例にして本発明の光導波路を説明するが、本発明の光導波路の応用例は光増幅導波路に限定されるわけではなく、非線形光導波路等に用いてもよい。なお、この光増幅導波路においては励起光の存在下、たとえば1.45〜1.64μmの波長の信号光が増幅される。
【0028】
コア1は本発明の方法によって作製されたガラス薄膜である。シングルモードで光を伝播させるためには、コア1の断面は正方形であることが好ましい。また、該正方形の1辺の大きさは、1〜12μmであることが好ましい。
波長1.3μmの光に対するコア1の屈折率nは1.7以上であることが好ましい。より好ましくは1.8以上である。また、典型的には2.3以下である。ここで波長1.3μmの光に対する屈折率を用いるのは、波長1.45〜1.6μmに吸収帯を有するErを本発明のガラス薄膜が含有していても波長1.3μmの光に対する屈折率であれば測定可能であるからである。
【0029】
コア1は典型的には、Bi 40〜85%、SiO 2〜40%、Ga 5〜25%、Al 0〜5%、Er+Tm 0.01〜10%、Yb 0〜10%、から本質的になる。
コア1は、前記波長の信号光を増幅する場合、Erを0.01〜10%含有することが好ましい。
【0030】
クラッド2は、本発明の方法によって作製されたガラス薄膜2aと、その上に同方法によって作製されたガラス薄膜2bとからなる。
クラッド2の厚みは10〜60μmであることが好ましい。また、典型的には、ガラス薄膜2aの厚みは5〜30μm、ガラス薄膜2bの厚みは5〜30μmである。
【0031】
クラッド2はコア1内に光を閉じ込めることができるものであれば特に限定されないが、波長1.3μmの光に対するクラッド2の屈折率nは、
0.0003≦(n−n)/n≦0.1
を満足することが好ましい。
【0032】
Δn/n=(n−n)/nが0.0003未満では光をコア1内に閉じ込めることが困難になる。より好ましくは0.001以上、特に好ましくは0.003以上である。0.1超ではシングルモードで光を伝播することが困難になる。より好ましくは0.08以下、特に好ましくは0.05以下である。
【0033】
クラッド2は、コア1が先に述べた典型的な組成範囲にある場合、ErおよびTmのいずれも含有しない点を除き前記組成範囲と同じ範囲にあることが好ましい。
【0034】
基板3はたとえばソーダライムシリカガラス板であり、厚みは0.3〜2mm、大きさは2mm×10mm〜30mm×50mmである。
【0035】
次に、本発明の光導波路の製造方法を、スパッタリング法を用いる場合を例にして説明する。
(1)大きさが10mm×10mm〜200mm×200mmである矩形基板、直径が76.2〜203.2mmの円形基板、等の基板の上にスパッタリング法を用いて下地クラッド膜(図1のガラス薄膜2aに相当)となるべき第1の膜を形成する。
【0036】
(2)第1の膜の上に、同じくスパッタリング法を用いてコア(図1のコア1に相当)となるべき第2の膜を形成する。
(3)第2の膜の上にスパッタリング法を用いて、Si、WSi、Ni、Cr等金属性のマスク膜を形成する。
(4)マスク膜の上にスピンコート法を用いてレジスト膜を形成する。
(5)レジスト膜の上に所望パターンのフォトマスクをかぶせて紫外線を照射、現像してレジスト膜に所望パターンを形成する。
【0037】
(6)Cl、CF、CHF、C、C、NF、SF等の塩素系またはフッ素系のガスを用いてマスク膜をドライエッチングし、前記所望パターンとする。なお、ドライエッチングは、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)、反応性イオンビームエッチング(Reactive Ion Beam Etching)、誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma)エッチング、磁気中性線放電プラズマ(Neutral Loop Discharge)エッチング等によって行なう。
【0038】
(7)レジスト膜を除去する。
(8)前記第2の膜をエッチングして前記所望パターンとする。第2の膜がBiを含有する場合、CF、CHF、C、C等のフッ素系のガスを用いてエッチングすることが好ましい。また、エッチングは(6)で述べたようなドライエッチングとすることが好ましい。
【0039】
(9)マスク膜を除去する。
(10)スパッタリング法を用いて上地クラッド膜(図1のガラス薄膜2bに相当)となるべき第3の膜を形成する。
(11)第1、第2および第3の膜が形成された基板について前記後処理を行なう。
(12)後処理が行なわれた前記基板を所望の寸法に切断する。
【0040】
【実施例】
質量百分率表示の組成が、Bi 71.4%、SiO 6.1%、Ga 19.0%、Er 2.8%、Yb 0.7%である組成物を、高純度化学研究所社製の粉末状試薬Bi(純度99.999%、粒度20μm)、SiO(純度99.9%、粒度4μm)、Ga(純度99.9%)、Er(純度99.9%)およびYb(純度99.9%)を用いて調合後らいかい機により乾式混合して作製した。
【0041】
得られた組成物を、温度:750℃、圧力:20MPa、加圧時間:2時間の条件でホットプレスして直径101.6mmのスパッタリング用ターゲットを作製した。
【0042】
前記ターゲットを次の条件でスパッタリングして、ソーダライムシリカガラス円形基板(厚み1mm、直径76.2mm)の上に厚み5μmの膜を形成した。すなわち、基板温度は20℃、スパッタリング雰囲気の組成はアルゴン:91体積%、酸素:9体積%、圧力は0.3Pa、投入電力は250W、スパッタリング時間は60分間、の条件でスパッタリングした。
基板上に形成された前記膜のX線回折パターンを測定したところ回折ピークは認められなかった。
【0043】
次に、前記膜が形成された基板に対して以下のような後処理を行なった。すなわち、チャンバー容積が0.011mである円筒型(バレル型)プラズマエッチング装置に前記基板を入れ、油拡散ポンプによってチャンバ内圧力を6.7Paとした。なお、前記プラズマエッチング装置の円筒型チャンバは石英ガラスからなり、その円筒の周囲には大きさが160mm×200mmである電極がRF側とアース側としてそれぞれ2枚配置されている。
【0044】
次に、チャンバ内にその圧力が106Paとなるまで酸素ガス(酸素濃度:99.9体積%)を導入した。酸素ガス導入後、500Wの高周波電力によりプラズマすなわち酸素含有プラズマを生成し、当該プラズマ中に基板を0.25時間保持した。その後、高周波電力の供給を停止し、プラズマを消滅させた。前記プラズマのプラズマ密度は、前記電極が平行であると仮定して計算した結果、7.81kW/mであった。
【0045】
これについてもX線回折パターンを測定したが回折ピークは認められなかった。また、その膜組成を蛍光X線を用いて分析したところ、質量百分率表示で、Bi 67.0%、SiO 5.5%、Ga 24.8%、Er 2.0%、Yb 0.7%であった。
【0046】
後処理を行なった前記基板の膜について次のようにして測定した蛍光寿命は0.52msであった。すなわち、半導体レーザーダイオード(出力:1W、波長:980nm)の連続光をファンクションジェネレータによってパルス幅100μs、繰返し50Hzのパルス光に変調して膜に照射し、膜からの発光を分光し、13/215/2の遷移光(波長1530nm)をInGaAsの検出器に導いて蛍光寿命を測定した。
【0047】
上記膜はプラズマ中に保持する時間を0.25時間として得られたものであるが、この保持時間を1時間、2時間、3時間とする後処理を行なって得られた膜についても蛍光寿命を測定し、それぞれ、0.65ms、0.73ms、1.1msという結果が得られた。
一方、このような後処理を行なう前の膜、すなわち後処理を行なわない膜の蛍光寿命は0.47msであった。このことから、後処理を行なうことにより蛍光寿命が長くなり、したがって光増幅率が大きくなることがわかる。
【0048】
前記保持時間を3時間とする後処理を行なった基板(処理基板)および後処理を行なう前の基板(未処理基板)について、波長が700〜1700nmにおいて分光透過率を測定した。各波長範囲(単位:nm)における透過率平均値(単位:%)を表1に示すが、後処理を行なったものは明らかに透過率が高くなっている。なお、1530〜1565nmはCバンド波長帯である。また、基板の欄にソーダライムシリカガラス基板自体の透過率(単位:%)を示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004003826
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、たとえばCバンドの光を増幅でき、かつコンパクトな光導波路が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の断面の概念図である。
【符号の説明】
1 :コア
2 :クラッド
2a、2b:ガラス薄膜
3 :基板

Claims (6)

  1. Bi、Sb、PbO、SnOおよびTeOからなる群から選ばれた1種以上の酸化物を質量百分率表示で合計35%以上含有し、厚みが0.03〜50μmであるガラス薄膜を基板上に作製する方法であって、前記ガラス薄膜がErおよびTmの少なくともいずれか一方を含有し、物理的蒸気凝縮法または化学的蒸気凝縮法によって基板上に膜を形成する工程と、該膜が形成された基板を酸素含有プラズマ中に保持する工程とを備えていることを特徴とするガラス薄膜の作製方法。
  2. 酸素含有プラズマの圧力が800Pa以下である請求項1に記載のガラス薄膜の作製方法。
  3. 酸素含有プラズマのプラズマ密度が0.1〜100kW/mである請求項1または2に記載のガラス薄膜の作製方法。
  4. 酸素含有プラズマ中の酸素の濃度が0.5体積%以上である請求項1、2または3に記載のガラス薄膜の作製方法。
  5. 前記ガラス薄膜が、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
    Bi 35〜90%、
    SiO 2〜40%、
    Ga 0〜55%、
    Al 0〜50%、
    Er 0〜10%、
    Tm 0〜10%、
    Yb 0〜10%、
    から本質的になる請求項1〜のいずれかに記載のガラス薄膜の作製方法。
  6. 基板上に形成されコア/クラッド構造を有する光導波路であって、コアおよびクラッドの少なくともいずれか一方が請求項1〜のいずれかに記載のガラス薄膜の作製方法によって作製されたガラス薄膜であることを特徴とする光導波路。
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