JP4003508B2 - 画像合成装置及び画像合成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示すキーソース信号に基づいて合成する画像合成装置及び画像合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、放送局においては、用途に応じた様々な映像機器が多数用いられている。このような映像機器としては、例えば、映像を撮影して映像信号を出力する多数のカメラ装置、各カメラ装置から出力された映像信号のうちから番組として放送する映像を選択するスイッチャー装置、映像信号に対して種々の特殊効果を付与する特殊効果装置などを挙げることができる。
【0003】
このうち、特殊効果装置は、DVE(Digital Video Effect)装置とも称されており、映像信号に対して種々のデジタル処理を施すことによって、例えば映像を回転、拡大・縮小、或いは変形させたり、動きを伴った種々の映像変化を施す機能を有している。特殊効果装置は、このように多種多様な特殊効果を映像に対して付与する機能を有しているため、非常に高価である。
【0004】
ところで、放送局では、カメラ装置により撮影された映像に対して、例えばテロップやタイトルなどの文字を合成したり、或いは、いわゆるピクチャー・イン・ピクチャー処理として、他のカメラ装置により撮影された映像を縮小して合成するなどの種々の画像合成処理が行われる。このようにして元の映像に合成する映像は、一般に「キー」と称されており、このような画像合成処理は、一般にキーイング処理と称されている。
【0005】
このような画像合成処理は、従来から、図14に示すようなキーヤー装置500によって行われている。キーヤー装置500には、図14に示すように、背景画像を含む映像信号であるバックグラウンド信号と、合成対象とする画像(すなわち合成する画像や文字の中身となる画像)を含む映像信号であるキーフィル信号と、合成する領域を示すいわばマスク情報を含む信号であるキーソース信号とが入力される。
【0006】
キーヤー装置500は、バックグラウンド信号とキーソース信号とを加算する第1の加算器と、キーフィル信号に対して所定の定数Kを乗算する第1の乗算器と、第1の加算器からの出力に対して定数(1−K)を乗算する第2の乗算器と、第1の乗算器及び第2の乗算器からの出力を加算する第2の加算器とを備えている。なお、定数Kは、0以上且つ1以下のうちの任意の値とされる。キーヤー装置500は、上述の処理を行うことにより、キーソース信号に基づいてバックグラウンド信号とキーフィル信号とを合成し、背景画像と合成対象画像とが合成された映像信号を出力する。
【0007】
なお、図14においては、キーソース信号に基づいて画像を合成する装置として、独立したキーヤー装置500を例示しているが、実際には、このキーヤー装置500により実現される機能が、例えば複数のカメラ装置から出力された映像信号を選択出力するスイッチャー装置に搭載されていることもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実際の放送局においては、背景画像に合成するテロップやタイトルなどの文字が予めコンピュータ装置などによって作成されており、このコンピュータ装置から出力されたキーソース信号や、合成対象とする他のカメラ装置からの映像信号に応じて生成されたキーソース信号を、番組の進行に伴ってキーヤー装置により合成するという場面が発生する。
【0009】
このとき、カメラ装置から出力された映像(すなわち背景画像)に予め作成したテロップやタイトル等の文字、或いは他のカメラ装置からの映像を合成すると、これらの文字に例えば出演者の顔や他の文字などが重なるなどして好ましくない映像が出力されてしまうといった事態が想定される。そこで、映像の要部が重ならないように、必要に応じてキー(合成対象となる映像)の位置を画面内でずらすという操作が必要となる。
【0010】
ところが、従来のキーヤー装置500には、上述したような単純な処理によって画像の合成が行われているため、キーの位置をずらすといった操作を行うことができない。このため、従来は、例えば図14に示すようにキーヤー装置500の前段に特殊効果装置501を用意し、この特殊効果装置501によってキーソース信号及びキーフィル信号に対する処理を施すことによってキーの位置をずらすという手法が採用されている。
【0011】
しかしながら、キーの位置をずらすだけの目的で多機能且つ高価な特殊効果装置501を用意することは、甚だしく非効率的であり、非経済的である。このため、簡便且つ低コストでキーの位置操作を実現することが強く望まれている。
【0012】
そこで本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、第1の映像信号と第2の映像信号とをキーソース信号に基づいて合成するに際して、極めて簡便な手法により且つ低コストでキーの位置操作を実現することが可能な画像合成装置及び画像合成方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る画像合成装置は、背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示すキーソース信号に基づいて合成する画像合成装置において、上記キーソース信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーソース遅延手段と、上記キーソース遅延手段により遅延されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成することにより、上記背景画像に上記合成対象画像が合成されてなる画像を含む映像信号を出力する信号合成手段と、上記キーソース遅延手段において遅延させる時間量を制御することにより上記第2の映像信号の合成位置を制御する制御手段とを備えている。
【0014】
また、本発明の請求項9に係る画像合成方法は、背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示すキーソース信号に基づいて合成する画像合成方法において、上記キーソース信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーソース遅延ステップと、上記キーソース遅延ステップにより遅延されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成することにより、上記背景画像に上記合成対象画像が合成されてなる画像を含む映像信号を出力する信号合成ステップと、上記キーソース遅延ステップにおいて遅延させる時間量を制御することにより上記第2の映像信号の合成位置を制御する制御ステップとを有している。
【0015】
以上のように構成された本発明によれば、キーソース信号を所定の時間量だけ遅延させるという極めて簡便な操作によって、第2の映像信号の合成位置を制御することができる。
【0016】
また、請求項2に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記キーソース遅延手段から出力されたキーソース信号に含まれるブランキング区間及び/又は遅延により生じた折り返し領域をマスキング処理するマスキング手段をさらに備え、上記信号合成手段は、上記マスキング手段によりマスキング処理されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成する。
【0017】
また、請求項10に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、上記キーソース遅延ステップにより出力されたキーソース信号に含まれるブランキング区間及び/又は遅延により生じた折り返し領域をマスキング処理するマスキングステップをさらに有し、上記信号合成ステップにおいては、上記マスキングステップによりマスキング処理されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成する。
【0018】
これにより、第1映像信号と第2の映像信号とを合成するに際して、キーソース信号に含まれるブランキング区間や、キーソース信号を遅延させることにより生じた折り返し領域による影響を排除して、全ての画面内に渡って正常な合成処理を施すことができる。
【0019】
また、請求項3に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記キーソース遅延手段は、上記キーソース信号の内容を一時保持するメモリ手段と、上記メモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御するメモリ制御手段とを備え、上記メモリ手段に書き込まれた内容を上記メモリ制御手段により遅延して読み出すことによって所定の時間量だけ遅延されたキーソース信号を出力する。
【0020】
また、請求項11に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、上記キーソース遅延ステップにおいては、上記キーソース信号の内容をメモリ手段に書き込んで一時保持するとともに、上記メモリ手段に書き込まれた内容を遅延して読み出すことによって所定の時間量だけ遅延されたキーソース信号を出力する。
【0021】
この場合には、例えばフレームバッファ方式により画像の移動を実現する従来の画像合成装置が3フィールド分のメモリサイズを必要とするのに対して、メモリ手段に最大2フィールド分のメモリサイズを用意するだけで十分となる。したがって、メモリの搭載量を従来よりも削減して、低コスト化を図ることができる。
【0022】
また、請求項4に係る画像合成装置は、請求項3記載の構成に加えて、上記メモリ制御手段は、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記メモリ手段に対する書き込みを停止する。
【0023】
また、請求項12に係る画像合成方法は、請求項11記載の構成に加えて、上記キーソース遅延ステップにおいては、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記メモリ手段に対する書き込みを停止する。
【0024】
これにより、画像の合成時には不要となるキーソース信号の水平ブランキング区間や垂直ブランキング区間などのブランキング区間をメモリ手段に書き込まないことから、ブランキング区間に相当する分だけメモリ手段に用意するメモリサイズを削減することができ、さらなる低コスト化を図ることができる。
【0025】
また、請求項5に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記キーソース遅延手段は、上記キーソース信号を画像の水平ライン単位で遅延させる第1の遅延部と、上記第1の遅延部から出力されたキーソース信号を画像のピクセル単位で遅延させる第2の遅延部とを有し、上記第1の遅延部は、上記キーソース信号の内容を一時保持する第1のメモリ手段と、上記第1のメモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御する第1のメモリ制御手段とを備え、上記第1のメモリ制御手段は、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記第1のメモリ手段に対する書き込みを停止するとともに、上記第1のメモリ手段に書き込まれた内容を画像の水平ライン単位で遅延して読み出し、上記第2の遅延部は、上記第1の遅延部から出力されたキーソース信号の内容を一時保持する第2のメモリ手段と、上記第2のメモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御する第2のメモリ制御手段とを備え、上記第2のメモリ制御手段は、上記第2のメモリ手段に書き込まれた内容を画像のピクセル単位で遅延して読み出す。
【0026】
また、請求項13に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、上記キーソース遅延ステップは、上記キーソース信号第1のメモリ手段に書き込んで一時保持するとともに、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記第1のメモリ手段に対する書き込みを停止しながら、上記第1のメモリ手段に書き込まれた内容を画像の水平ライン単位で遅延して読み出すライン遅延ステップと、上記ライン遅延ステップにおいて読み出されたキーソース信号の内容を第2のメモリ手段に書き込んで一時保持するとともに、上記第2のメモリ手段に書き込まれた内容を画像のピクセル単位で遅延して読み出すピクセル遅延ステップとを有している。
【0027】
これにより、キーソース信号に含まれる水平ブランキング区間や垂直ブランキング区間などのブランキング区間を第1のメモリ手段に書き込まずに、この第1のメモリ手段のメモリサイズを削減することが可能となる一方で、このようにブランキング区間をメモリ手段に書き込まないことによって生じる書き込みや読み出し制御の複雑化を解消し、簡便なメモリ制御手法によってキーソース信号を画面全体に渡って任意の時間量だけ遅延させることができる。
【0028】
また、請求項6に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、上記信号合成手段に入力するキーソース信号に含まれる画像について補間処理を施すことにより、上記キーソース信号を画像のピクセル単位以下で遅延させる補間フィルタ手段をさらに備えている。
【0029】
また、請求項14に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、上記信号合成ステップにおける合成処理に用いられるキーソース信号に含まれる画像について補間処理を施すことにより、上記キーソース信号を画像のピクセル単位以下で遅延させる補間ステップをさらに有している。
【0030】
これにより、キーソース信号と第2の映像信号とのずれをピクセル単位以下で高精度に調整することができ、高品質な画像合成を実現することができる。
【0031】
また、請求項7に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、所定の輝度成分及び色度成分を有するマット信号を生成するマット信号生成手段をさらに備え、上記信号合成手段は、上記マット信号生成手段によって生成されたマット信号を第2の映像信号として合成する。
【0032】
また、請求項15に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、所定の輝度成分及び色度成分を有するマット信号を生成するマット信号生成ステップをさらに有し、上記信号合成ステップにおいては、上記マット信号生成ステップにより生成されたマット信号を第2の映像信号として合成する。
【0033】
これにより、キーソース信号に含まれるキーに対して所定の輝度成分及び色度成分を付与し、このキーを第1の映像信号に含まれる背景画像に合成することができる。
【0034】
また、請求項8に係る画像合成装置は、請求項1記載の構成に加えて、外部から入力されたキーフィル信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーフィル遅延手段と、上記キーフィル遅延手段において遅延させる時間量を制御することにより上記キーフィル信号の合成位置を制御するキーフィル制御手段とをさらに備え、上記信号合成手段は、上記キーフィル遅延手段から出力されたキーフィル信号を第2の映像信号として合成する。
【0035】
また、請求項16に係る画像合成方法は、請求項9記載の構成に加えて、外部から入力されたキーフィル信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーフィル遅延ステップと、上記キーフィル遅延ステップにおいて遅延させる時間量を制御することにより上記キーフィル信号の合成位置を制御するキーフィル制御ステップとをさらに有し、上記信号合成ステップにおいては、上記キーフィル遅延ステップにより遅延されたキーフィル信号を第2の映像信号として合成する。
【0036】
これにより、第2の映像信号として入力されたキーフィル信号に対してもキーソース信号と同様に遅延させることができ、極めて簡便な構成及び手法によって合成対象画像を画面内の任意の位置にずらすことが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示す情報を含むキーソース信号に基づいて合成する画像合成装置及び画像合成方法に関する。そして、本発明では、合成位置を画面内で任意の位置にずらすに際して、キーソース信号を所定の時間量だけ遅延させることによって実現しており、いわば遅延方式を採用した構成とされている。そこで、以下では先ず、この遅延方式によって合成位置をずらすことが可能となる原理の概略について説明する。
【0038】
(1) 遅延方式の原理概略
キーソース信号は、他の一般的な映像信号と同様に、奇数フィールドと偶数フィールドとの2フィールドによって1フレームを構成する信号であり、1フレームによって1画面分の画像情報を構成する信号である。
【0039】
そこで、図1に示すように、キーソース信号を最大で2フィールド分だけ保持することができるサイズのメモリを用意しておき、入力されたキーソース信号をこのメモリ内に順次格納しておく。そして、所望とするずらし量に応じた時間量だけ遅延させて、メモリ内に格納されたキーソース信号を読み出すことによって、このキーソース信号に含まれる画像情報を1画面内の任意の位置にずらすことができる。
【0040】
具体的には、例えば図1において、第1フィールド、第3フィールド、及び第5フィールドが奇数フィールドであり、第2フィールド、第4フィールドが偶数フィールドであるとした場合に、第1フィールドに対応したキーソース信号を1フィールド内で遅延させることによって、このキーソース信号に含まれるキー情報を第1フィールド(奇数フィールド)内で画面内の任意の位置にずらすことができる。また、この第1フィールドにおけるキーソース信号を次の1フィールド内で遅延させることによって、このキーソース信号に含まれるキー情報を第2フィールド(偶数フィールド)内で画面内の任意の位置にずらすことができる。したがって、キーソース信号を最大で2フィールド分だけ遅延させることによって、このキーソース信号に含まれるキー情報を奇数フィールドと偶数フィールドとの2フィールド分(すなわち1フレーム分)に渡って、画面内の任意の位置にずらすことができる。
【0041】
一方、例えば従来の特殊効果装置(DVE装置)などで画像を操作する目的で採用されているフレームバッファ方式では、図2に示すように、各々1フィールド分の映像信号を格納するに十分なメモリサイズを有する第1乃至第3のメモリM1,M2,M3が用意される。そして、図3に示すように、入力された映像信号を、第1乃至第3のメモリM1,M2,M3に対して順次1フィールド分毎に格納してゆく。
【0042】
フレームバッファ方式では、第1フィールドに存在する画像の位置を1画面に渡ってずらすためには、図3に示すように、第1乃び第2フィールドに相当する映像信号をそれぞれ第1乃び第2のメモリM1,M2に書き込んだ後に、第3フィールドに相当する映像信号を第3のメモリM3に書き込みながら、第1のメモリM1からの読み出し処理を行うという操作が必要となる。すなわち、フレームバッファ方式では、3フィールド分のメモリサイズを用意する必要がある。
【0043】
したがって、本発明で採用された遅延方式は、従来から採用されているフレームバッファ方式と比較して、より少ないメモリサイズによってキーソース信号に含まれる画像情報の位置をずらすことができる。
【0044】
また、従来のフレームバッファ方式では、映像信号に含まれる画像を例えば数ピクセル分だけ、或いは数ライン分だけ移動させる場合であっても3フィールド分のメモリサイズが必要となるが、遅延方式では、画像を移動させる最大量に相当する分のメモリサイズを用意するだけで十分であるという利点を有している。すなわち、遅延方式では、例えば数ピクセル分だけ或いは数ライン分だけ画像を移動させる場合には、この移動量に応じた分のキーソース信号を一時保持するだけのメモリサイズを用意することで十分である。
【0045】
また、遅延方式では、入力されたキーソース信号をメモリに書き込んで一時保持した後に、所定の時間だけ遅延させて書き込んだ順に読み出すという操作が行われる。このため、この遅延操作を実現するに際しては、従来から広く利用されているFIFO(First In First Out)型の半導体メモリを利用することができる。このような半導体メモリは、フレームバッファ方式で必要とされるメモリと比較して極めて低コスト且つ小型であり、簡略な回路構成で利用することができる。
【0046】
なお、遅延方式では、キーソース信号に含まれる画像情報の位置を移動操作するに際して、一連のキーソース信号を時間的に遅延させることから、このキーソース信号に含まれるブランキング区間や遅延により生じた折り返し領域などの不要な領域が画面内の意図しない位置に出現してしまうことが考えられる。このため、このような不要な領域を除去する回路などを用意することが望ましい。この点については、詳細を後述する。
【0047】
(2) キーヤー装置の全体構成
つぎに以下では、本発明の具体的な実施の形態として、上述した遅延方式による基本原理を採用して図4に示す構成とされたキーヤー装置10について説明する。キーヤー装置10には、背景画像を含む第1の映像信号としてバックグラウンド信号が入力され、合成対象画像を含む第2の映像信号としてキーフィル信号が入力される。また、キーヤー装置10は、第2の映像信号の合成位置を示す情報を含むキーソース信号が入力されており、このキーソース信号に基づいて第1の映像信号と第2の映像信号とを合成し、背景画像に合成対象画像が合成された画像を含む映像信号を出力する処理、いわゆるキーイング処理を行う装置である。
【0048】
ここで、キーソース信号は、例えばタイトルやテロップ等の文字からなる画像情報を含む映像信号であり、キーフィル信号は、これら文字の内部に表示される画像を含む映像信号である。また例えば、いわゆるピクチャーインピクチャー処理を施す場合のように、背景画像となる映像に他の映像を挿入する場合には、キーフィル信号として、挿入対象となる映像を含む映像信号が入力され、キーソース信号として、挿入する領域を示す映像信号(いわばマスク情報となる映像信号)が入力される。また、キーヤー装置10は、タイトルやテロップ等の文字に対して映像を乗せずに所望とする色などを付与するだけの場合に対応する目的で、所定の輝度成分及び色度成分を有する映像信号であるマット信号を生成する回路が設けられており、このマット信号を第2の映像信号として選択することが可能とされている。
【0049】
なお、以下では、本発明の一構成例として、上述したキーイング処理を専ら行う装置であるキーヤー装置10について説明するが、キーヤー装置10で実現される機能を、例えばスイッチャー装置などの他の映像機器に搭載して構成するとしてもよい。
【0050】
キーヤー装置10は、図4に示すように、入力されたキーソース信号に対してデジタル変換処理を施す第1のA/D変換器20と、第1のA/D変換器20から出力されたキーソース信号を所定の時間量だけ遅延して出力するキーソース遅延回路21と、キーソース遅延回路21から出力されたキーソース信号に対してピクセル補間処理を施すことにより画像のピクセル単位以下の遅延を付与する第1のインターポレータ22と、第1のインターポレータ22から出力されたキーソース信号に含まれる画像に対して不要領域を除去する処理を施す第1のマスキング回路23とを備えている。これら第1のA/D変換器20、キーソース遅延回路21、第1のインターポレータ22、及び第1のマスキング回路23は、キーソース信号に対する遅延処理を行う目的で備えられており、全体としていわばキーソース信号遅延回路系を構成している。
【0051】
また、キーヤー装置10は、入力されたキーフィル信号に対してデジタル変換処理を施す第2のA/D変換器24と、第2のA/D変換器24から出力されたキーフィル信号を所定の時間量だけ遅延して出力するキーフィル遅延回路25と、キーフィル遅延回路25から出力されたキーフィル信号に対してピクセル補間処理を施すことにより画像のピクセル単位以下の遅延を付与する第2のインターポレータ26と、第2のインターポレータ26から出力されたキーフィル信号に含まれる画像に対して不要領域を除去する処理を施す第2のマスキング回路27とを備えている。これら第2のA/D変換器24、キーフィル遅延回路25、第2のインターポレータ26、及び第2のマスキング回路27は、キーフィル信号に対する遅延処理を行う目的で備えられており、全体としていわばキーフィル信号遅延回路系を構成している。
【0052】
また、キーヤー装置10は、入力されたバックグラウンド信号に対してデジタル変換処理を施す第3のA/D変換器28と、マット信号を生成して出力するマット信号生成回路29と、キーフィル信号遅延回路系から出力されたキーフィル信号とマット信号生成回路29から出力されたマット信号とのうちいずれを合成対象とする第2の映像信号として用いるかを選択する選択器30と、バックグラウンド信号と選択器30により選択された信号とをキーソース信号遅延回路系から出力されたキーソース信号に基づいて合成処理するミキサ回路31と、ミキサ回路31から出力される映像信号に対してアナログ変換処理を施すD/A変換器32と、キーヤー装置10を構成する各部の動作を制御する制御回路33とを備えている。
【0053】
なお、本例では、キーヤー装置10に対して入出力される信号がアナログ信号であり、キーヤー装置10の内部における各種の信号処理がデジタル処理によって行われる場合を想定しているが、入出力される信号の種類とキーヤー装置10内部での信号処理の種類とが一致する場合には、第1乃至第3のA/D変換器20,24,28及びD/A変換器32を適宜省略して構成してもよい。
【0054】
また、キーヤー装置10は、マット信号生成回路29を備えており、このマット信号生成回路29から出力されたマット信号と、キーフィル信号遅延回路系から出力されたキーフィル信号とのうちいずれを合成対象とする第2の映像信号として用いるかを、選択器30によって選択可能な構成とされている。
【0055】
キーヤー装置10は、このような構成とされていることによって、例えばキーフィル信号が入力されていない場合であっても、キーソース信号として入力されたタイトルやテロップ等に単色を乗せて合成するといった単純な合成処理を行うことが可能となる。ただし、マット信号生成回路29及び選択器30を省略して構成し、上述の合成処理を行う場合であってもマット信号をキーフィル信号として外部から入力する構成としてもよい。
【0056】
ミキサ回路31は、背景画像を含む第1の映像信号としてのバックグラウンド信号と、選択器30によって合成対象として選択された第2の映像信号(すなわちキーフィル信号又はマット信号)とを、キーソース信号遅延回路系から出力されたキーソース信号に基づいて合成処理する。
【0057】
このミキサ回路31は、例えば、キーソース信号を反転させる第1の加算器と、第2の映像信号に対してキーソース信号Kを乗算する第1の乗算器と、第1の加算器からの出力と第1の映像信号を乗算する第2の乗算器と、第1の乗算器及び第2の乗算器からの出力を加算する第2の加算器とによって構成することができる。なお、キーソース信号Kは、0以上且つ1以下に正規化される。この正規化により、例えばキーソース信号が8ビット幅である場合に、値0が「0.0」となり、値255が「1.0」となる。また、第1の加算器からの出力は[1−K]と表すことができる。
【0058】
ミキサ回路31は、これら加算器及び乗算器によって第1の映像信号と第2の映像信号とをキーソース信号に基づいて合成することにより、第1の映像信号に含まれる背景画像と第2の映像信号に含まれる合成対象画像とが合成された画像を含む映像信号を出力する構成とされている。なお、ミキサ回路31は、同様な機能を実現できれば、上述のように加算器や乗算器によって構成することに限定されるものではなく、各種のデジタル回路又はアナログ回路によって画像合成処理を行う機能が実現されていてもよい。
【0059】
制御回路33は、キーヤー装置10を構成する各部に対して各種の制御信号を出力することによって、各部の動作を制御する機能を有している。制御部33は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の半導体チップによって構成される。また、制御回路33には、図示を省略するが、ユーザからの操作を入力するための操作スイッチなどが接続されている。制御回路33は、ユーザからの要求に応じて、キーソース信号やキーフィル信号に対して施す遅延の制御、マット信号生成回路29によって生成するマット信号の制御、ミキサ回路31における合成処理の制御などを行う。
【0060】
ところで、キーヤー装置10では、上述のようにキーソース信号遅延回路系とキーフィル信号遅延回路系とを有しており、それぞれの遅延回路系によってキーソース信号とキーフィル信号とに対してそれぞれ独立して所定の時間量だけ遅延を施すことが可能とされている。これにより、キーヤー装置10は、キーソース信号に含まれる合成位置を示す情報と、キーフィル信号に含まれる合成対象画像とをそれぞれ独立して画面内の任意の位置に移動させることが可能である。
【0061】
ただし、キーヤー装置10は、キーフィル信号に含まれる合成対象画像を画面内で移動制御しない場合には、キーフィル信号遅延回路系を不要とすることができる。
【0062】
また、キーヤー装置10において、キーソース信号遅延回路系とキーフィル信号遅延回路系とは、同等の構成とされており、それぞれ同等の作用・効果を奏している。
【0063】
以上の理由から、以下では、キーソース信号遅延回路系とキーフィル信号遅延回路系とのうち、特にキーソース信号遅延回路系に注目して各部の説明を行い、キーフィル信号遅延回路系についての説明を省略することとする。
【0064】
なお、キーフィル信号遅延回路系を構成する各部、第2のA/D変換器24、キーフィル遅延回路25、第2のインターポレータ26、及び第2のマスキング回路27は、それぞれキーソース信号遅延回路系を構成する各部、第1のA/D変換器20、キーソース遅延回路21、第1のインターポレータ22、第1のマスキング回路23に対応している。
【0065】
(3―1) キーソース遅延回路の第1の構成例
以下では、キーソース信号遅延回路系を構成する各部のうち、キーソース遅延回路21の具体的な一構成例について、図5に示す第1の構成例を参照しながら説明する。
【0066】
キーソース遅延回路21は、例えば図5に示すように、半導体メモリ素子によって構成されたメモリ50と、このメモリ50に対して書き込みアドレス(Writeアドレス)及び読み出しアドレス(Readアドレス)を出力するカウンタ51とによって構成することができる。
【0067】
メモリ50は、キーソース信号に対して施す最大の遅延分だけのピクセル情報を一時保持するに十分なメモリ容量を備えている。すなわち、キーソース信号に含まれる合成位置に関する情報を、例えば10ピクセル分だけ画面の水平方向に移動させる場合には、メモリ50が10ピクセル分のピクセル情報を一時保持するに十分なメモリ容量が必要とされ、例えば5ライン分だけ画面の垂直方向に移動させる場合には、メモリ50が5ライン分のピクセル情報を一時保持するに十分なメモリ容量を必要とされる。
【0068】
また、カウンタ51は、書き込みアドレス及び読み出しアドレスを所定の周期で順次カウントアップしており、これら書き込みアドレス及び読み出しアドレスをメモリ50に出力する。メモリ50は、入力されたキーソース信号を、カウンタ51によって指定された書き込みアドレスに書き込むとともに、カウンタ51によって指定された読み出しアドレスに格納された内容を順次出力する。このとき、メモリ50の同一アドレスに対するアクセスは、データの読み出し処理が行われた後に書き込み処理が行われる順番とされる。
【0069】
ここで、例えば、入力したキーソース信号(入力信号)に対して出力するキーソース信号(出力信号)をnピクセル分だけ遅延させる場合について、より具体的に説明する。この場合には、図6に示すように、カウンタ51により出力する書き込みアドレスと読み出しアドレスとを「1」から「n」までそれぞれカウントアップする。すると、メモリ50には、入力信号のうちで図中斜線部で示す領域が一時保持されるとともに、図6に示すように、この保持された内容がnピクセル分だけ遅延して読み出されることとなる。すなわち、出力信号が入力信号に対してnピクセル分だけ遅延して出力されることとなる。
【0070】
以上で説明した理由から、キーソース信号に含まれるキー情報を画面内の任意の位置に移動するためには、キーソース遅延回路21によって、このキーソース信号を最大で1フレーム分(すなわち2フィールド分)だけ遅延可能であればよい。したがって、キーソース遅延回路21に備えるメモリ50のメモリサイズは、2フィールド分のキーソース信号を一時保持するに十分な分だけ用意すればよいこととなる。
【0071】
(3−2) キーソース遅延回路の第2の構成例
【0072】
ところで、上述したキーソース遅延回路21の第1の構成例では、入力されたキーソース信号を全て、順次メモリ50に一時保持する構成とされている。しかしながら、実際のキーソース信号には、例えば水平ブランキング区間や垂直ブランキング区間などのブランキング区間が含まれており、このブランキング区間は画像合成処理に際しては不要となる。このため、第1の構成例では、キーソース信号に含まれる不要なブランキング区間についてもメモリ50に書き込まれることとなり、メモリ領域の利用効率という観点からは些かの無駄が生じている。
【0073】
そこで以下では、この点を改善したキーソース遅延回路21の第2の構成例について、図7を参照しながら説明する。
【0074】
第2の構成例に係るキーソース遅延回路21は、図5に示した第1の構成例と同等な基本構成とされている一方で、図7に示すように、入力信号に含まれるブランキング区間についてはメモリ50に書き込まないようにアドレス制御される。なお、図7においては、画面の1ライン毎に入力信号に出現する水平ブランキング区間を太線で示す。そして、カウンタ51は、この水平ブランキング区間に対応した周期で信号レベルがハイ(High)となる書き込み禁止信号が入力されており、この書き込み禁止信号の信号レベルがハイである間、書き込みアドレスをカウントアップしないよう構成されている。
【0075】
図7に示す例においては、図6で図示した場合と同様に入力信号をnピクセル分だけ遅延して出力する場合を想定しており、カウンタ51が書き込みアドレスを1からnの間でカウントアップするものとする。このアドレスのカウントアップの途中で書き込み禁止信号がハイとなった時点で、例えば書き込みアドレスの値が「a」であったとすると、書き込み禁止信号がハイである間は書き込みアドレスの値を増やさない。すなわち、この間はメモリ50に対する書き込みが行われない。そして、書き込み禁止信号の信号レベルがロウ(Low)に戻った時点で、不要なブランキング区間が終了したものとして、カウンタ51は、「a+1」なる値から書き込みアドレスのカウントアップを再開する。
【0076】
以上のように構成された本例におけるキーソース遅延回路21は、キーソース信号に含まれるブランキング区間についてはメモリ50に対する書き込みを停止する構成とされていることから、このブランキング区間の分だけメモリ50に用意するメモリサイズを削減することができる。
【0077】
(3−3) キーソース遅延回路の第3の構成例
【0078】
ところで、上述したキーソース遅延回路21の第2の構成例では、ブランキング区間に相当する期間の間、メモリ50に対する書き込み動作を停止していることから、メモリ50からの読み出し動作を適切に制御して、未だ書き込みの行われていないアドレスに対して読み出しを行ってしまうなどの不具合が生じてしまうことを防止する必要がある。このようなアドレス制御を実現するためには、複雑な論理回路やアドレス処理が必要となる。
【0079】
そこで以下では、複雑な論理回路やアドレス処理を不要として、簡便な構成によってキーソース信号の遅延を実現可能とするキーソース遅延回路21の第3の構成例について、図8を参照しながら説明する。
【0080】
第3の構成例に係るキーソース遅延回路21は、図8に示すように、入力されたキーソース信号に対して画像のライン単位で遅延処理を施す第1のメモリ60と、この第1のメモリ60に対する書き込みアドレス及び読み出しアドレスを出力する第1のカウンタ61と、第1のメモリ60から読み出されたキーソース信号に対して画像のピクセル単位で遅延処理を施す第2のメモリ62と、この第2のメモリに対する書き込みアドレス及び読み出しアドレスを出力する第2のカウンタ63とを備える。すなわち、本例に係るキーソース遅延回路21は、第1のメモリ60と第1のカウンタ61とによって、キーソース信号を画像のライン単位で遅延させるライン遅延部が構成されており、第2のメモリ62と第2のカウンタ63とによって、キーソース信号を画像の1ライン内でピクセル単位で遅延させるピクセル遅延部が構成されている。
【0081】
ライン遅延部においては、第2の構成例での説明と同様に、キーソース信号に含まれるブランキング区間に対応して信号レベルがハイとなる書き込み禁止信号が第1のメモリ60及び第1のカウンタ61に入力されており、図9に示すように、この書き込み信号の信号レベルがハイである期間は、第1のメモリ60に対する書き込みが停止される。これにより、第1のメモリ60には、図9中斜線部で示す期間、すなわちブランキング区間ではなく有効な信号が入力信号に含まれる期間についてのみ書き込み処理が行われる。なお、図9においては、画面の1ライン毎に入力信号に出現する水平ブランキング区間を太線で示す。
【0082】
また、このライン遅延部においては、書き込み禁止信号が、第1のメモリ60からの読み出しを禁止する読み出し禁止信号としても機能しており、この読み出し禁止信号(すなわち書き込み禁止信号)の信号レベルがハイである期間は、第1のメモリ60からの読み出し処理が停止される。これにより、第1のメモリ60からは、図9中斜線部で示す期間についてのみ読み出し処理が行われる。
【0083】
そして、第1のメモリ60からの読み出し処理は、第1のカウンタ61によってアドレス制御されることにより、画面の1ライン単位で遅延して読み出されるように構成されている。より具体的には、例えば、図9中に示す時刻Aに第1のメモリ60に対して書き込まれた信号は、この時刻からそれぞれ1ライン分、2ライン分、又は3ライン分だけ遅延した時刻B、時刻C、又は時刻Dで読み出され、中途の時刻での読み出しは行われない。
【0084】
このように、ライン遅延部においては、キーソース信号をライン単位で遅延させる処理に限定していることから、第1のメモリ60に対する書き込み処理及び読み出し処理を制御するに際して、同じタイミングで信号レベルがハイとなる書き込み禁止信号及び読み出し禁止信号を用いることができ、これらの禁止信号を共用することができる。そして、この禁止信号に基づいて第1のメモリ60に対する書き込み処理及び読み出し処理を行うことから、複雑な論理回路やアドレス制御を設けることを不要として、極めて簡便な構成により、キーソース信号をライン単位で遅延処理することが可能とされている。
【0085】
また、ライン遅延部においては、キーソース信号に含まれる不要なブランキング区間については第1のメモリ60に対して書き込みを行わないことから、この第1のメモリ60に要求されるメモリサイズを削減することができる。
【0086】
一方、このライン遅延部の後段に設けられたピクセル遅延部においては、キーソース信号が画像の1ライン内でピクセル単位で遅延処理される。すなわち、第3の構成例に係るキーソース遅延回路21においては、ライン遅延部における遅延処理によって、キーソース信号に含まれるキー情報が画面内で垂直方向にライン単位で移動された後に、ピクセル遅延部における処理によって、このキー情報が画面内で水平方向にピクセル単位で移動されることとなる。
【0087】
キーソース遅延回路21を上述の如く構成した場合には、ライン遅延部におけるキー情報の最大移動量が(2フィールド−1ライン)分となり、ピクセル遅延部におけるキー情報の最大移動量が1ライン分となる。ここで、キーソース信号において水平ブランキング区間の占める割合は、大抵の信号フォーマットにおいておよそ15%程度であることから、ライン遅延部においては、少なくとも水平ブランキング区間の分だけメモリサイズを削減することが可能である。したがって、第3の構成例に係るキーソース遅延回路21において第1のメモリ60と第2のメモリ62とに必要とされるメモリサイズの合計Mは、便宜上、以下の式1に示すように表すことができる。
M=(2フィールド−1ライン)×(1-0.15)+(1ライン) (式1)
【0088】
すなわち、本例のようにキーソース遅延回路21をライン遅延部及びピクセル遅延部によって2段構成とし、それぞれライン単位及びピクセル単位で遅延処理しつつ、ブランキング区間についての書き込み処理を停止する構成とすることによって、(2フィールド−1ライン)分のキーソース信号を保持するために必要なメモリサイズの15%程度を削減することができる。このメモリサイズ削減効果は、削減量としてはさほど大きくはないものの、例えば、規格品のFIFO型半導体メモリを利用して第1のメモリ60を構成する場合などにおいて、半導体メモリが1つで十分であるか或いは2つ分のメモリサイズが必要であるかといった実装上の観点から、大きな利点を奏することとなる場合がある。
【0089】
また、ピクセル遅延部においては、最大1ライン以内で遅延処理されればよく、第2のメモリ62に要求されるメモリサイズは、最大でも1ライン分のキーソース信号を一時保持可能なメモリサイズを備えることで十分となる。ただし、ピクセル遅延部では、1以上のnラインで遅延処理行うことが可能とされていてもよい。
【0090】
(4) インターポレータにおける補間処理
つぎに以下では、キーヤー装置10においてキーソース信号遅延回路系を構成する各部のうち、第1のインターポレータ22におけるピクセル補間処理について説明する。
【0091】
キーヤー装置10においては、キーソース遅延回路21によって画像のピクセル単位で画面内の任意の位置にキー情報を移動自在とされているが、第1のインターポレータ22は、キーソース遅延回路21により遅延処理されたキーソース信号に対して、さらにピクセル単位以下の遅延処理を付与することによって、このキーソース信号に含まれるキー情報をピクセル単位以下で移動させる目的で備えられている。
【0092】
キーヤー装置10においては、第1のインターポレータ22を備えずに構成してもよいが、この第1のインターポレータ22を備えていることによって、キーソース信号に含まれるキー情報をより高精度に移動操作することが可能となる。これにより、キーソース信号とキーフィル信号とをより高精度に位置合わせして、画像合成処理を行うことができる。特に、これらキーソース信号とキーフィル信号とがアナログ信号として入力されている場合には、ほぼ必ず互いの信号に微小なずれが生じているため、この第1のインターポレータ22によって信号差を微調整して位置合わせを行うことが極めて有効となる。また、第1のインターポレータ22によって実現される高精度な位置合わせ操作は、バックグラウンド信号に含まれる背景画像に対してキーの位置を高精度に位置合わせする場合にも有効である。
【0093】
第1のインターポレータ22で行うピクセル補間処理については、従来から知られている各種の補間処理を採用することができるが、以下では、このピクセル補間処理の一例について、図10及び図11を参照しながら具体的に説明する。
【0094】
ここで、第1のインターポレータ22に入力されるキーソース信号に含まれる各ピクセル(画素)を図10のように模式的に示すこととする。以下では、図10に示点Aに位置するピクセルを点A'の位置まで移動させる処理について、点Aのピクセルの近傍に位置する4点(点A,B,C,D)のピクセルに関する情報に基づき、いわゆる2×2リニア補間処理を行う場合について考える。
【0095】
このとき、点Aを中心に点A'と点対称となる点A''が、他の点A,B,C,Dに対して図11に示すような位置関係にあるとした場合に、この点A''のピクセルに関する情報を、以下の式2により求める。
A''=((6×A+2×B)×3+(6×D+2×C)×5)/64 (式2)
【0096】
つぎに、点Aのピクセルに関する情報を点A''の仮想的なピクセルに関する情報と入れ替える操作、すなわち以下の式3に示す操作を行う。
【0097】
A=A'' (式3)
【0098】
これにより、点Aのピクセルが点A'の位置に移動されたこととなる。そして、この一連の処理をキーソース信号に含まれる全てのピクセルについて施すことにより、図10において実線で示す矩形により表される画像が、同図中において点線で示す矩形により表される位置まで、ピクセル単位以下の移動量で移動されることとなる。
【0099】
なお、上述においては、第1のインターポレータ22におけるピクセル補間処理として、4点を用いた補間処理の一例を挙げて説明したが、この他に例えば16点を用いて補間を行う手法など、従来から知られている各種の補間処理を採用するとしてもよい。なお、第1のインターポレータ22においては、各ピクセルについて他のピクセルの情報を参照せずに補間を行う手法を採用するとしてもよいが、他のピクセルの情報を参照して補間を行うことによって周波数特性を向上させることができる。また、第1のインターポレータ22は、従来から広く利用されている各種の補間フィルタ回路によって構成することができる。
【0100】
(5) マスキング回路におけるマスキング処理
つぎに以下では、キーヤー装置10においてキーソース信号遅延回路系を構成する各部のうち、第1のマスキング回路23におけるマスキング処理について説明する。
【0101】
キーヤー装置10においては、キーソース遅延回路21によってキーソース信号を遅延させることにより、このキーソース信号に含まれるキー情報の位置を移動している。このため、遅延処理後のキーソース信号には、図12に示すように、キーソース信号に含まれる水平ブランキング区間や垂直ブランキング区間、或いはキーソース信号を遅延させることによる折り返し領域が生じることとなる。なお、図12においては、キーソース信号に含まれる画像のうち、有効な画面領域を図中点線で囲む矩形で表し、遅延により生じる折り返し領域を斜線部で示している。
【0102】
遅延処理後の画面に現れるこれらのブランキング区間や折り返し領域は、画像合成処理において不要となるばかりでなく、画像合成処理で用いるキー情報以外の部位が有効な画面領域内に現れることによって画像合成を正しく行うことが困難となってしまう虞が生じる。
【0103】
このため、キーヤー装置10においては、これらの不要な領域をマスキング処理して除去する目的で第1のマスキング回路23が備えられている。この第1のマスキング回路23においては、遅延処理によってキーソース信号に対して施した移動量に基づいて、不要部が現れる折り返し部を算出し、算出された折り返し部に対してはキーソース信号の値を「0」とする処理(すなわちキーがない状態とする処理)を行うとすればよい。
【0104】
なお、この第1のマスキング回路23と同等の機能を有する第2のマスキング回路23においても、上述と同様な処理を行うとすればよいが、第2のマスキング回路23においては、算出された折り返し部に対して、キーフィル信号をブラックとする処理(すなわち合成対象画像がない状態とする処理)を行う。ただし、第2のマスキング回路23は必ずしも備える必要がない。
【0105】
ここで、第1のマスキング回路23におけるマスキング処理の実際について、図13を参照しながら説明する。なお、図13は、画像の1ライン毎に施す処理に注目し、時間軸を中心として示す模式図である。第1のマスキング回路23は、図13に示すように、遅延処理前のキーソース信号と遅延処理後のキーソース信号とを比較して、その遅延量とブランキング区間等の不要区間とを考慮して、マスキングすべき領域を示すマスキング信号を生成する。なお、図13においては、キーソース信号のうちブランキング区間を除いた部位を白抜きの矩形部分で図示し、マスキング信号によって示されるマスキングすべき領域を太線で図示する。そして、遅延処理後のキーソース信号のうち、マスキング信号によって示された部位の値を「0」とすることにより、この部位がマスキングされたキーソース信号を出力する。
【0106】
キーヤー装置10は、以上のようなマスキング処理を行う第1のマスキング回路23を備えていることにより、遅延処理後のキーソース信号に含まれるブランキング区間や折り返し領域などの不要な部位を効果的に除去することができ、画像合成処理に際して意図しない合成が行われてしまうことを防止することができ、全ての画面内に渡って正常な合成処理を実現することができる。
【0107】
なお、第1のマスキング回路23で採用するマスキング処理としては、上述した手法に限定されるものではなく、他の各種手法を採用することができる。また、第1のマスキング回路23としては、従来から広く知られている各種の回路を組み合わせることによって容易に実現することができる。
【0108】
(6) 補足
上述においては、キーヤー装置10におけるキーソース信号遅延回路系に注目して、キーソース遅延回路21、第1のインターポレータ22、及び第1のマスキング回路23の詳細について説明したが、これらの各部位に対応してキーフィル信号遅延回路系に備えられるキーフィル遅延回路25、第2のインターポレータ26、及び第2のマスキング回路27についてもそれぞれ同様な構成とすることができ、これらを備えることによって、キーフィル信号についてもそれぞれ同等の作用・効果を期待することができる。
【0109】
ただし、キーヤー装置10においては、キーフィル信号遅延回路系は必ずしも備える必要はなく、例えばキーフィル信号に含まれる合成対象画像を画面内で移動制御しない場合や、或いは例えばテロップやタイトル等の文字をキー情報として含むキーソース信号が入力され、このキー情報に基づいて、マット信号生成回路29により生成されたマット信号をバックグラウンド信号に合成する場合などに専ら利用するに際しては、キーフィル信号遅延回路系を省略した構成としてもよい。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、キーソース信号を所定の時間量だけ遅延させるという極めて簡便な操作によって、第2の映像信号の合成位置を制御することができる。このような遅延操作は、キーソース信号を一時保持して所定の時間後に取り出すことにより実現することができ、例えば汎用のFIFO(First In First Out)型の半導体メモリを用いた遅延回路によって実現することができる。このため、例えば専用のASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを利用する必要がなく、低コストで比較的小型の半導体メモリを用いることができる。また、本発明は、いわば遅延方式によってキーソース信号に含まれるキーの位置を画面内でずらすことから、最大でも2フィールド分のメモリサイズのみを必要とし、3フィールド分のメモリサイズを必要とするフレームバッファ方式と比較して、メモリサイズの観点からも低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で採用する遅延方式の基本原理について説明するための模式図である。
【図2】本発明で採用する遅延方式と比較するフレームバッファ方式において必要とされるメモリの構成について説明するための模式図である。
【図3】本発明で採用する遅延方式と比較するフレームバッファ方式におけるメモリの利用手法について説明するための模式図である。
【図4】本発明の実施の形態として示すキーヤー装置の一構成例を示す概略機能ブロック図である。
【図5】同キーヤー装置に備えられるキーソース遅延回路の第1の構成例として示す概略図である。
【図6】同キーヤー装置に備えられるキーソース遅延回路の第1の構成例によりキーソース信号に対して施す遅延処理について説明するための模式図である。
【図7】同キーヤー装置に備えられるキーソース遅延回路の第2の構成例によりキーソース信号に対して施す遅延処理について説明するための模式図である。
【図8】同キーヤー装置に備えられるキーソース遅延回路の第3の構成例として示す概略図である。
【図9】同キーヤー装置に備えられるキーソース遅延回路の第3の構成例によりキーソース信号に対して施すライン遅延処理について説明するための模式図である。
【図10】同キーヤー装置に備えられるインターポレータにおけるピクセル補間処理について説明するための模式図である。
【図11】同キーヤー装置に備えられるインターポレータにおけるピクセル補間処理について説明するための模式図である。
【図12】同キーヤー装置に備えられるマスキング回路におけるマスキング処理が必要となることを説明するための模式図である。
【図13】同キーヤー装置に備えられるマスキング回路におけるマスキング処理の一例について説明するための模式図である。
【図14】従来から画像合成処理を行う際に用いられている装置構成について説明するための概略図である。
【符号の説明】
10 キーヤー装置、21 キーソース遅延回路、22 第1のインターポレータ、23 第1のマスキング回路、25 キーフィル遅延回路、26 第2のインターポレータ、27 第2のマスキング回路、29 マット信号生成回路、30 選択器、31 ミキサ回路、33 制御部、50 メモリ、51 カウンタ、60 第1のメモリ、61 第1のカウンタ、62 第2のメモリ、63 第2のカウンタ

Claims (16)

  1. 背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示すキーソース信号に基づいて合成する画像合成装置において、
    2フィールド以内で規定される最大移動量に相当する大きさのメモリ手段を使用し、前記最大移動量の範囲内で任意に指定された所定の時間量だけ上記キーソース信号を遅延させて出力するキーソース遅延手段と、
    上記キーソース遅延手段により遅延されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成することにより、上記背景画像に上記合成対象画像が合成されてなる画像を含む映像信号を出力する信号合成手段と、
    上記キーソース遅延手段において遅延させる時間量を制御することにより上記第2の映像信号の合成位置を制御する制御手段とを備えていること
    を特徴とする画像合成装置。
  2. 上記キーソース遅延手段から出力されたキーソース信号に含まれるブランキング区間及び/又は遅延により生じた折り返し領域をマスキング処理するマスキング手段をさらに備え、
    上記信号合成手段は、上記マスキング手段によりマスキング処理されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  3. 上記キーソース遅延手段は、上記メモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御するメモリ制御手段を更に備え、上記メモリ手段に書き込まれた上記キーソース信号の内容を上記メモリ制御手段により所定の時間量だけ遅延して読み出すこと
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  4. 上記メモリ制御手段は、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記メモリ手段に対する書き込みを停止すること
    を特徴とする請求項3記載の画像合成装置。
  5. 上記キーソース遅延手段は、上記キーソース信号を画像の水平ライン単位で遅延させる第1の遅延部と、上記第1の遅延部から出力されたキーソース信号を画像のピクセル単位で遅延させる第2の遅延部とを有し、
    上記第1の遅延部は、上記キーソース信号の内容を一時保持する第1のメモリ手段と、上記第1のメモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御する第1のメモリ制御手段とを備え、
    上記第1のメモリ制御手段は、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記第1のメモリ手段に対する書き込みを停止するとともに、上記第1のメモリ手段に書き込まれた内容を画像の水平ライン単位で遅延して読み出し、
    上記第2の遅延部は、上記第1の遅延部から出力されたキーソース信号の内容を一時保持する第2のメモリ手段と、上記第2のメモリ手段に対する書き込み及び読み出しを制御する第2のメモリ制御手段とを備え、
    上記第2のメモリ制御手段は、上記第2のメモリ手段に書き込まれた内容を画像のピクセル単位で遅延して読み出すこと
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  6. 上記信号合成手段に入力するキーソース信号に含まれる画像について補間処理を施すことにより、上記キーソース信号を画像のピクセル単位以下で遅延させる補間フィルタ手段をさらに備えていること
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  7. 所定の輝度成分及び色度成分を有するマット信号を生成するマット信号生成手段をさらに備え、
    上記信号合成手段は、上記マット信号生成手段によって生成されたマット信号を第2の映像信号として合成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  8. 外部から入力されたキーフィル信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーフィル遅延手段と、
    上記キーフィル遅延手段において遅延させる時間量を制御することにより上記キーフィル信号の合成位置を制御するキーフィル制御手段とをさらに備え、
    上記信号合成手段は、上記キーフィル遅延手段から出力されたキーフィル信号を第2の映像信号として合成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  9. 背景画像を含む第1の映像信号と合成対象画像を含む第2の映像信号とを、合成位置を示すキーソース信号に基づいて合成する画像合成方法において、
    2フィールド以内で規定される最大移動量に相当する大きさのメモリ手段を使用し、前記最大移動量の範囲内で任意に指定された所定の時間量だけ上記キーソース信号を遅延させて出力するキーソース遅延ステップと、
    上記キーソース遅延ステップにより遅延されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成することにより、上記背景画像に上記合成対象画像が合成されてなる画像を含む映像信号を出力する信号合成ステップと、
    上記キーソース遅延ステップにおいて遅延させる時間量を制御することにより上記第2の映像信号の合成位置を制御する制御ステップとを有していること
    を特徴とする画像合成方法。
  10. 上記キーソース遅延ステップにより出力されたキーソース信号に含まれるブランキング区間及び/又は遅延により生じた折り返し領域をマスキング処理するマスキングステップをさらに有し、
    上記信号合成ステップにおいては、上記マスキングステップによりマスキング処理されたキーソース信号に基づいて上記第1の映像信号と上記第2の映像信号とを合成すること
    を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
  11. 上記キーソース遅延ステップは、上記メモリ手段に書き込まれた上記キーソース信号の内容を遅延して読み出すことによって所定の時間量だけ遅延されたキーソース信号を出力すること
    を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
  12. 上記キーソース遅延ステップにおいては、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記メモリ手段に対する書き込みを停止すること
    を特徴とする請求項11記載の画像合成方法。
  13. 上記キーソース遅延ステップは、 上記キーソース信号第1のメモリ手段に書き込んで一時保持するとともに、上記キーソース信号に含まれるブランキング区間については上記第1のメモリ手段に対する書き込みを停止しながら、上記第1のメモリ手段に書き込まれた内容を画像の水平ライン単位で遅延して読み出すライン遅延ステップと、 上記ライン遅延ステップにおいて読み出されたキーソース信号の内容を第2のメモリ手段に書き込んで一時保持するとともに、上記第2のメモリ手段に書き込まれた内容を画像のピクセル単位で遅延して読み出すピクセル遅延ステップとを有していること を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
  14. 上記信号合成ステップにおける合成処理に用いられるキーソース信号に含まれる画像について補間処理を施すことにより、上記キーソース信号を画像のピクセル単位以下で遅延させる補間ステップをさらに有していること
    を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
  15. 所定の輝度成分及び色度成分を有するマット信号を生成するマット信号生成ステップをさらに有し、
    上記信号合成ステップにおいては、上記マット信号生成ステップにより生成されたマット信号を第2の映像信号として合成すること
    を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
  16. 外部から入力されたキーフィル信号を所定の時間量だけ遅延させて出力するキーフィル遅延ステップと、
    上記キーフィル遅延ステップにおいて遅延させる時間量を制御することにより上記キーフィル信号の合成位置を制御するキーフィル制御ステップとをさらに有し、
    上記信号合成ステップにおいては、上記キーフィル遅延ステップにより遅延されたキーフィル信号を第2の映像信号として合成すること
    を特徴とする請求項9記載の画像合成方法。
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