JP4001596B2 - シリンダホッパ - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム粉砕品を安定的に二軸スクリュ式押出機に供給するシリンダホッパに関するものである。なお、本発明において、「上流側」とは二軸スクリュ式押出機の原料の供給側を指し、「下流側」とは製造された溶融樹脂が吐出される側を指すものとする。
一般に、プラスチックスの成形時に発生する不良品及び製品残材、あるいは回収製品の再生処理の一方法として、スクリュ式混練押出機により溶融混練して再生する処理が行われている。スクリュ式混練押出機による再生処理の場合、プラスチックスは粉砕された後、粉砕原料として供給されている。
プラスチックスがフィルムの場合、一般に粉砕原料はその形状が不揃いで一定せず、また、原料の粉砕片間に大きな空間が生じて多量の空気を含むため、嵩密度が0.02g/cc〜0.2g/ccと非常に小さい。このような粉砕原料をそのままスクリュ式混練押出機に供給すると、原料供給装置内でブリッジ現象を起こし、スクリュへの食い込みが悪く、不安定な運転になるとともに処理効率が非常に低くなってしまう。
このような嵩密度が小さく形状の不揃いな粉砕原料のブリッジ現象の解消及び食い込み性を改善するため、二軸スクリュ式押出機において、図3および図4に示すようなシリンダホッパが提案されている。
図3(a)は、従来の二軸スクリュ式押出機の構成を示す模式図であり、図3(b)はシリンダホッパの側断面図であり、図3(c)は図3(b)に示すA−A方向の矢視断面図である。
二軸スクリュ式押出機100は、フィルム粉砕品等の原料を供給するホッパ101と、スクリュ121が回転可能に収納されたシリンダ102と、ホッパ101から供給された原料をシリンダ102内に供給するシリンダホッパ150と、ホッパ101からシリンダホッパ150へと原料を供給するシュート103と、シリンダ102内のスクリュ121を回転駆動させるスクリュ駆動装置104とを有する。
図3(b)、(c)に示すように、シリンダホッパ150には、スクリュ121が挿入されるシリンダ内孔122が形成され、シリンダホッパの上部には、シリンダ内孔122に連通する原料供給口123が形成されている。
図3(b)に示すように、シリンダホッパ150の下流側壁150cの下部には、原料供給口123の下流側内壁面125から下流側に向けてアンダーカット127が形成されている。原料供給口123の上流側内壁面128からアンダーカット127の終了位置までが開口部129となる。原料の輸送方向の寸法l、スクリュの外径寸法Dで示された原料供給口123の開口寸法比としては、この従来例では、l/D=2.0である。また、原料の輸送方向の寸法L、スクリュの外径寸法Dで示された開口部129の開口寸法比は、L/D=2.5である。また、図3(c)に示すように、原料供給口123のスクリュ回転側壁面のシリンダ内孔122近傍には、サイドカット130が形成されている。
アンダーカット127およびサイドカット130は、供給された原料を短時間でスクリュ121に巻き込ませるためのものである。アンダーダカット127は、原料の進行方向への食い込みを円滑に行わせるよう、進行方向に向けて断面積が小さくなっていく形状とされている。サイドカット130は、スクリュ回転方向の食い込みを円滑に行わせるようスクリュ121の回転方向に対して開口面積が小さくなっていく形状とされている。
このように構成された二軸スクリュ式押出機100において、ホッパ101からシュート103へ供給された原料であるフィルム粉砕品は、シュート103内から原料供給口123を経てシリンダ102内へ強制的に供給される。シリンダ102内において、原料は、回転するスクリュ121に食い込み、下流方向へ輸送されながら溶融混練される。
図4に二軸スクリュ式押出機のシリンダホッパの他の従来例を示す(特許文献1参照)。
図4(a)は、従来の他の二軸スクリュ式押出機の構成を示す模式図であり、図4(b)はそのシリンダホッパの側断面図であり、図4(c)は図4(b)に示すB−B方向の矢視断面図である。
図4(b)に示すように、シリンダホッパ250には、スクリュ231が挿入されるシリンダ内孔232が形成され、シリンダホッパ250の上部には、シリンダ内孔232に連通する原料供給口239が形成されている原料供給部234が取り付けられている。
原料供給部234には、原料供給口239の下流側内壁面235から下流側に向けてシリンダ内孔232の上方に空所236が形成されており、また、この空所236の下流側には原料の食い込み特性を向上させるためアンダーカット237が形成されている。なお、空所236とは、スクリュ231の回転軸に平行な壁面236aとスクリュ231とで囲まれた空間であり、アンダーカット237によって形成されたアンダーカット面237aとスクリュ231とで囲まれた空間は含まない。この原料供給部234において、原料供給口239の上流側内壁面238からアンダーカット237の先端までが開口部233となる。
原料供給口223の開口寸法比は、この従来例においては、l/D=3.0であり、開口部229の開口寸法比は、開口部229の開口寸法比についてはL/D=2.5〜8.0の範囲内で設定され、本例ではL/D=4.7である。また、図4(c)に示すように、開口部233のスクリュ回転側壁面のシリンダ内孔232近傍に、図3(b)に示すシリンダホッパ150と同様にサイドカット240が形成されている。
図4(b)に示すシリンダホッパ250は、図3(b)に示すシリンダホッパ150に対して開口部233のL/Dを特に大きくしたことによりスクリュ下部231bへの原料の巻き込みが良好となっている。
特開2002−307525号公報
しかしながら、図4(b)に示すシリンダホッパ250の場合、開口部233のL/Dを大きくしてはいるものの、原料供給口239のl/Dについてはそれほど拡大していない構成であるため下流側内壁面235からアンダーカット237の開始位置までの間に空所236が形成されている。すなわち、空所236の分だけ原料供給口239の開口面積が小さくなるので、嵩比重が小さいフィルム粉砕品を原料とする場合、食い込み能力が低減してしまう。また、スクリュ231の回転軸とアンダーカット面237aとの間の角度がα=15°〜30°で形成されているため、食い込み量も制限されていた。
処理量の低下を補うため、スクリュ回転速度を上げて対処しようとすると原料の温度上昇により原料が黄変してしまう場合があるため、単純に回転数を上げて対処することもできない。
また、原料の黄変を避けるため、スクリュの回転数を下げると、嵩比重が小さいフィルム粉砕品の場合、供給した側へと押し戻されてしまうフィードネック現象が発生しやすくなる。
以上のように、嵩比重が小さいフィルム粉砕品の処理においては、二軸スクリュ式押出機の回転数の運転範囲が狭くなってしまうという問題があった。
さらには、薄いフィルムを粉砕したフィルム粉砕品を原料とする場合、フィルム粉砕品形状は、厚みが薄く、大きさが不均一であるため、原料供給部233にて、シリンダ熱、蒸気による熱をもらい受けると、原料がその熱により軟化し、スクリュ231がないところでは原料供給部234に付着軟化し、供給に支障を来たしていた。
以上の課題を解決するために、原料供給部部材234を用いなくすると、原料供給口239のL/Dを大きくすることはできるが、アンダーカット237が無くなるため原料の円滑な食い込みができなくなり、結局、食い込み能力が低下することとなる。
そこで、本発明は、フィルム粉砕品を溶融混練するスクリュ式混練押出機の処理能力を向上させることが可能なシリンダホッパを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のシリンダホッパは、2本のスクリュを並列、かつ回転可能に収納しているシリンダ内孔が形成されたシリンダを有する二軸スクリュ式混練押出機のシリンダ内孔に、樹脂フィルムを粉砕して形成されたフィルム粉砕品を原料としてシリンダ内孔に連通する連通口および開口部を介して供給するシリンダホッパにおいて、下部にアンダーカットが形成された下流側段部が連通口内に突出して形成されており、原料供給口が形成された原料供給部が、原料供給部の下流側壁の下端部と、下流側段部の頂部とが合致するようにして、連通口内に装着されており、原料の輸送方向の寸法をl、スクリュの外径寸法をDとしたとき、原料供給口の開口寸法比がl/D=4.0〜9.5の範囲内であることを特徴とする。
上記の通り本発明のシリンダホッパは、原料供給部の下流側壁の下端部と下流側段部の頂部とが合致するようにして、原料供給部が連通口内に装着している。すなわち、原料供給部は、従来において原料供給部とシリンダ内孔との間に形成されていた空所が形成されることがないように、原料供給口を下流側段部の頂部にまで拡大している。これにより、嵩比重が小さいフィルム粉砕品を原料とする場合であっても、食い込み能力が低減してしまうのを防止することができる。
このように本発明のシリンダホッパは、原料を良好に食い込ませることができるので、スクリュの回転数を上げることなく原料の処理能力を向上させることができる。また、低速で回転するスクリュにより原料を溶融混練するため、樹脂温度の上昇による樹脂の黄変を防止できる。さらに、本発明のシリンダホッパは、良好な食い込みを実現できるため、スクリュを低回転で運転させてもフィードネックを発生させにくいものとなっている。
また、本発明のシリンダホッパは、原料の輸送方向の寸法をl、スクリュの外径寸法をDとしたとき、原料供給口の開口寸法比がl/D=4.0〜9.5の範囲内となるように設定されている。l/Dが4.0以下であると、食い込み能力が低減してしまい、9.5以上とするとスクリュ全体長も長くする必要があり、スクリュ振れが発生する恐れがある。また、コストアップの問題も生じてしまうためである。
また、本発明のシリンダホッパは、原料供給部の原料供給口の外周を形成する壁内に、冷媒を流すための流路が形成されているものであってもよい。この場合、原料供給部の壁面に接触したフィルム粉砕品が軟化することがない。これにより、従来、シュートからの原料供給に支障を来していた、軟化したフィルム粉砕品の原料供給口への付着による実質的な開口面積の減少も抑制することができる。
また、本発明のシリンダホッパは、下流側段部のシリンダ内孔に面するアンダーカット面と、スクリュの回転軸との間の角度βは、15°以下とすると原料の食い込みが制限されてしまい、50°より大きいと単なる壁となってしまい原料を食い込ませることができなくなるため、15°より大きく、かつ50°以下の範囲内とするのが好ましい。
本発明のシリンダホッパによれば、嵩比重が小さいフィルム粉砕品を原料とする場合においても、原料を良好に食い込ませることができる。すなわち、本発明のシリンダホッパにより原料供給能力が向上することでフィルム粉砕品を溶融混練するスクリュ式混練押出機の処理能力を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に本実施形態の二軸スクリュ式押出機の構成図を示す。また、図2に本実施形態の二軸スクリュ式押出機に適用されるシリンダホッパの模式図を示す。図2(a)はシリンダホッパの一例の側断面図であり、図2(b)は図2(a)に示すC−C方向の矢視断面図であり、図2(c)はシリンダホッパの上面図である。なお、図2(c)ではスクリュ1は省略している。
なお、以下の説明において、「上流側」とは二軸スクリュ式押出機50の原料の供給側(図1、図2(a)、図2(c)においては左側)を指し、「下流側」とは製造された溶融樹脂が吐出される側(図1、図2(a)、図2(c)においては右側)を指すものとする。
二軸スクリュ式押出機50は、樹脂フィルムを粉砕して形成されたフィルム粉砕品等の原料を供給するホッパ51と、2本の並列に配置されたスクリュ1が回転可能に収納されたシリンダ52と、ホッパ51から供給された原料をシリンダ52内に供給するシリンダホッパ20と、ホッパ51からシリンダホッパ20へと原料を供給するシュート53と、シリンダ52内のスクリュ1を回転駆動させるスクリュ駆動装置55とを有する。
図2(a)、(b)に示すように、シリンダホッパ20には、並列に配置された2本のスクリュ1が回転可能に収納されているシリンダ内孔2が形成されている。また、このシリンダ内孔2の上部には、シュート53とシリンダ内孔2を連通させるための連通口20Dが形成されており、後述する原料供給部4を装着するための装着部20cとして連通口20D内に突出した上流側段部20aおよび下流側段部20bが設けられている。下流側段部20bの下部はアンダーカット加工されており、このアンダーカット7を形成する、すなわち、シリンダ内孔2に面するアンダーカット面7aとスクリュ1の回転軸との間の角度βは15°より大きく、かつ50°以下の範囲内で形成されている。角度βを15°以下とすると原料の食い込みが制限されてしまい、50°より大きいと単なる壁となってしまい原料を食い込ませることができなくなるためである。また、下流側段部20bの下部をアンダーカット加工することで、アンダーカット面7aと、原料供給部4の下流側壁4cが当接する面との間には鋭角的な角部となる頂部20b1が形成されている。
連通口20D内の装着部20cに装着された原料供給部4には、輸送方向側面4a、上流側壁4b、下流側壁4cを外周壁とした矩形状の原料供給口9が形成されている。原料供給部4はシリンダホッパ20に形成された上流側段部20aおよび下流側段部20bの上面で位置決めされて装着部20cに装着されている。
原料供給部4の上流側壁4bは上流側段部20aの側面に沿って嵌入されている。また、原料供給部4の下流側壁4cは、下流側壁4cの内面4c2が下流側段部20bに形成されたアンダーカット面7aと連続面を形成するように、下流側壁4cの下端部4c1を下流側段部20bの頂部20b1に対して合致させている。このような構成とすることでシリンダホッパ20に原料供給部4を装着しても、図4(b)の従来例に示すような空所236が形成されることがない。
原料供給口9は、図2中、原料の輸送方向の寸法lで示された、シリンダホッパ20を真上から見たときスクリュ1が見える開口を指す。原料供給口9の開口寸法比は、スクリュ1の外径寸法をDとしたとき、l/D=4.0〜9.5とするのが好適である。
また、本実施形態において、開口部3とは、原料輸送方向の寸法Lが原料供給部4の上流側壁4bの壁面からアンダーカット7までとなる開口を指す。
原料供給部4にはシリンダホッパ20からの伝熱による温度上昇を防止するための冷却機構として、輸送方向側面4a内には原料の輸送方向に略平行に形成された流路16が形成されている。各輸送方向側面4a内に形成された各流路16にはそれぞれ、冷媒としての冷却水を流入させるジャケット入口14、流出させるジャケット出口15が形成されている。本実施形態の場合、各流路16内を流れる冷却水の流れ方向が互いに対向するようにそれぞれのジャケット入口14およびジャケット出口15を設けている例を示しているがこれに限定されるものではない。また、冷媒としては、冷却水のみならず、空気、油、その他、一般に冷媒として用いられる流体であってもよい。また、流路16は、輸送方向側面4a内のみでなく、上流側壁4b、下流側壁4c内に形成されているものであってもよい。さらに、これら各流路は互いに繋がり一本の流路を形成する構成としてもよい。
また、ジャケット入口14を介して流路16内へと供給される冷却水の流量および温度は、不図示のポンプおよび温度制御手段を備えた制御手段54により制御される。温度制御手段は、加熱部および放熱部を有するものであってもよい。なお、制御手段54は、ポンプの流量を制御することで温度制御を行うものであってもよく、この場合、温度制御手段を備えないものであってもよい。
また、原料供給部4のスクリュ回転側壁面のシリンダ内孔2近傍には、図2(b)に示すように、サイドカット10が形成されている。
次に、本実施形態の二軸スクリュ式押出機におけるフィルム粉砕品の溶融混練について説明する。
まず、ホッパ51からシュート53へ供給された原料であるフィルム粉砕品は、シュート53内から原料供給口9へと供給される。次に、原料供給口9へと供給されたフィルム粉砕品は、下流側段部20b下部のアンダーカット7およびサイドカット10により案内されながら、回転するスクリュ1へと供給される。
本実施形態の場合、原料供給部4の下流側壁4cの下端部4c1を下流側段部20bの頂部20b1に対して合致させている。このような構成とすることで特許文献1に見られる空所(図4(b)参照)をなくし、原料供給口9の開口寸法比をl/D=4.0〜9.5としている。また、スクリュ1とアンダーカット面7aとの間の角度βは、15°より大きく、かつ50°以下の範囲内に設定されている。
スクリュ1の上側および下側とシリンダ内孔2との間隙である上側間隙1aおよび下側間隙1bにおける原料の輸送量が上側間隙1a≧下側間隙1bの充満状態の場合、スクリュ1への食い込み能力がなくなってしまうこととなるが、本実施形態の場合、空所をなくして開口面積を拡大するとともにアンダーカット角を好適な範囲内に設定したことで常に上側間隙1a<下側間隙1bの飢餓状態の関係とすることができ、よって良好な食い込みを実現することができる。
上述のようにしてシリンダ52内に供給されたフィルム粉砕品は、回転する2本のスクリュ1により溶融混練されながら下流方向へ輸送される。
以上のように、原料供給部4を備えた本実施形態のシリンダホッパ20は、原料を良好に食い込ませることができるので、スクリュ1の回転数を上げることなく原料の処理能力を向上させることができる。そして、低回転のスクリュ1により原料を溶融混練するため、樹脂温度の上昇による樹脂の黄変を防止できる。さらに、原料供給部4を備えた本実施形態のシリンダホッパ20は、良好な食い込みを実現できるため、スクリュ1を低回転で運転させてもフィードネックを発生させにくいものとなっている。
また、原料供給部4は冷却水により適度な温度に制御されているので、原料供給部4の壁面に接触したフィルム粉砕品が軟化することがない。これにより、従来、シュートからの原料供給に支障を来していた、軟化したフィルム粉砕品の原料供給口9への付着による実質的な開口面積の減少も抑制することができる。
さらには、本実施形態のシリンダホッパ20は、嵩比重の小さいフィルム粉砕品に対応可能であることより、フィルム粉砕品よりも嵩比重の大きいペレットにも対応可能である。このため、本実施形態のシリンダホッパ20を用いることで原料の種類に応じてシリンダホッパを複数用意する必要がない。
(実施例)
本発明のシリンダホッパを用いた場合と、従来のシリンダホッパを用いた場合とにおける、フィルム粉砕品を原料とした場合の二軸スクリュ式押出機による溶融樹脂の製造能力の比較試験を行った。すなわち、同量の溶融樹脂を吐出させるのに要するスクリュの回転数およびその際の樹脂温度の測定を行った。
比較結果を表1に示す。
Figure 0004001596
表1の、従来シリンダホッパ1は図3に示した、原料供給部を備えていないタイプのシリンダホッパであり、また、従来シリンダホッパ2は図4に示した、空所が形成されている原料供給部を備えたタイプのシリンダホッパである。
本発明の原料供給口の開口寸法は、原料の輸送方向の寸法をl、スクリュ1の外径寸法をDとしたとき、l/D=5.0であり、従来シリンダホッパ1のl/D=2.0、従来シリンダホッパ2のl/D=3.0よりも大きくしている。
また、本発明の開口部の開口寸法は、L/D=7.0であり、従来シリンダホッパ1のL/D=2.5、従来シリンダホッパ2のL/D=4.7よりも大きくしている。
なお、各シリンダホッパのアンダーカット面とスクリュとの間の角度はいずれも30°である。
以上の各シリンダホッパを用いた二軸スクリュ式押出機の、嵩密度が0.02g/cc〜0.05g/ccのフィルム粉砕品を原料とする溶融樹脂の製造能力の比較試験を行った。
その結果、本発明のシリンダホッパは、スクリュの回転数を90rpmまで落としても吐出量200kg/hの溶融樹脂を製造することができ、同じ吐出量とするために290rpmで運転しなければならない従来シリンダホッパ1の回転数に比べて、その回転数を1/3以下とすることができた。なお、従来シリンダホッパ1は、290rpm以下とするとフィードネックにより原料の安定供給ができなくなった。また、従来シリンダホッパ2も125rpmまで回転数を落として試験を行ったところ、この回転数ではフィードネックにより原料の安定供給ができなくなった。
吐出量200kg/hとした場合、樹脂温度は、従来シリンダホッパ1が285℃、従来シリンダホッパ2が255℃まで上昇した。一方、本発明のシリンダホッパは、冷却機構を備えているため、245〜250℃までしか上昇しなかった。また、本発明のシリンダホッパを用いると、吐出量300kg/hを得るためにスクリュの回転数を185rpmまで上げても樹脂温度は265℃までしか上昇せず、フィードネックを起こすことなく原料を安定供給することができた。
本発明の二軸スクリュ式押出機の一例の構成図である。 本発明のシリンダホッパの一例の断面図である。 従来の二軸スクリュ式押出機の一例の構成図およびシリンダホッパの一例の断面図である。 従来の二軸スクリュ式押出機の他の例の構成図およびシリンダホッパの他の例の断面図である。
符号の説明
1 スクリュ
1a 上側間隙
1b 下側間隙
2 シリンダ内孔
3 開口部
4 原料供給部
4a 輸送方向側面
4b 上流側壁
4c 下流側壁
4c1 下端部
4c2 内面
7 アンダーカット
7a アンダーカット面
9 原料供給口
10 サイドカット
14 ジャケット入口
15 ジャケット出口
16 流路
20 シリンダホッパ
20a 上流側段部
20b 下流側段部
20b1 頂部
20c 装着部
34 原料供給部
50 二軸スクリュ式押出機
51 ホッパ
52 シリンダ
53 シュート
54 制御手段
55 スクリュ駆動装置

Claims (3)

  1. 2本のスクリュを並列、かつ回転可能に収納しているシリンダ内孔が形成されたシリンダを有する二軸スクリュ式混練押出機の前記シリンダ内孔に、樹脂フィルムを粉砕して形成されたフィルム粉砕品を原料として前記シリンダ内孔に連通する連通口および開口部を介して供給するシリンダホッパにおいて、
    下部にアンダーカット(7)が形成された下流側段部(20b)が連通口(20D)内に突出して形成されており、原料供給口(9)が形成された原料供給部(4)が、前記原料供給部(4)の下流側壁(4c)の下端部(4c1)と、前記下流側段部(20b)の頂部(20b1)とが合致するようにして、前記連通口(20D)内に装着されており、
    前記原料の輸送方向の寸法をl、前記スクリュ(1)の外径寸法をDとしたとき、前記原料供給口(9)の開口寸法比がl/D=4.0〜9.5の範囲内であることを特徴とするシリンダホッパ。
  2. 前記原料供給部(4)の前記原料供給口(9)の外周を形成する壁内に、冷媒を流すための流路(16)が形成されている、請求項に記載のシリンダホッパ。
  3. 前記下流側段部(20b)のシリンダ内孔(2)に面するアンダーカット面(7a)と、前記スクリュ(1)の回転軸との間の角度(β)は、15°より大きく、かつ50°以下の範囲内である、請求項1または2に記載のシリンダホッパ。
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