JP4001462B2 - 高速回転体、この高速回転体を用いた光偏向器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速回転体、この高速回転体を用いた光偏向器およびそのバランス修正方法に関するもので、例えば空気動圧ラジアル軸受によって回転自在に支持される光偏向器用ロータハウジングなどに適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、光偏向器として用いられるいわゆるポリゴンスキャナに適用可能な中空回転体のバランス修正方法に関して特許出願をした。特開平7−167731号公報記載の発明がそれである。この発明は、外周部の円周方向に案内溝が形成されたバランスリングを中空回転体の外周に取り付け、この中空回転体をバランス修正冶具の受座上に載置し、チャック部材によりチャッキングして固定し、固定された中空回転体に取り付けられている上記バランスリングのバランス修正位置において、上記案内溝にドリルの先端を案内し、ドリルでバランス修正位置を切削して中空回転体のバランスを調整するものである。
【0003】
ポリゴンスキャナに適用可能な中空回転体の場合、中空回転体の内周側は空気動圧軸受を構成していて、固定軸の外周面と微小な間隙をおいて対向しているため、中空回転体内部に塵埃類が侵入することは未然に防止されなければならない。その点、上記中空回転体のバランス修正方法によれば、バランス修正によって発生した切粉などの塵埃類が中空回転体の内部に侵入することがなく、低コストでバランス修正を行うことができる。また、ねじ孔加工などを行う必要もないので、バランス修正を容易にかつ精度よく行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記中空回転体のバランス修正方法によれば、案内溝が形成されたバランスリングを中空回転体に付加するものであるため、部品数が多くなり、高精度にバランス調整を行っても、モータの発熱などによって温度が上昇すると、中空回転体とバランスリングとの間にずれが生じ、バランスが狂う要因となっていた。上記中空回転体とバランスリングとのずれが微小量であったとしてもバランスが狂う要因となる。また、部品数が多くなることによってコスト高の要因ともなっている。
【0005】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、バランス修正のための部材を付加することなくバランスの修正を可能にして、バランス調整後の温度上昇などによるバランスの狂いを無くすことができ、また、コストの低廉化を図ることができる高速回転体、この高速回転体を用いた光偏向器およびそのバランス修正方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、アルミ合金素材からなり、ミラー部が形成されたフランジ部を有するとともにロータ磁石が固定された高速回転体であって、高速回転体は、光偏向器用ロータハウジングであってバランス修正のための切削痕を軸方向に少なくとも2箇所に有し、上記切削痕は、ミラー部を除くロータハウジング外周面にあって軸中心に向かって斜めに切削されるとともに、回転体の軸方向に彫られた周溝内にあり、上記切削痕はまた、回転体の重心を境にして軸方向両側にそれぞれ複数形成され、少なくとも二つの切削痕が軸線方向に1列に並んでいることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載された高速回転体を用いた光偏向器であって、高速回転体はミラー部を有するとともにロータ磁石が固定されてモータのロータを構成しており、このロータはモータのステータに対向して回転自在に支持され、ロータとステータとの間の電磁力により上記ロータが上記ミラー部と一体に回転駆動されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる高速回転体、この高速回転体を用いた光偏向器およびそのバランス修正方法の実施の形態について説明する。
図1において、モータハウジング1はほぼ中央部から一体に立ち上がった円筒部2を有し、円筒部2の外周側にはステータコア3が嵌められて固定されている。ステータコア3は積層コアからなり、複数の突極を有している。各突極には駆動コイル4が巻かれている。上記円筒部2の内周側には固定軸5の下部が焼キバメにより又は圧入されて固定され、固定軸5がモータハウジング1から立ち上がっている。固定軸5は円筒形のセラミック材料からなり、その外周面の上下には、ヘリングボーン状の動圧発生溝6が形成されている。
【0014】
上記固定軸5の外周側には、固定軸5の外周面との間に微小な間隙、例えば数μmの間隙をおいて回転スリーブ7が嵌められている。回転スリーブ7は円筒形のセラミック製で、上記固定軸5の動圧発生溝6を覆うことにより、回転スリーブ7と固定軸5との間で空気動圧軸受を構成している。回転スリーブ7の外周側には高速回転体としてのロータハウジング8の中心円筒部が焼き嵌めまたは圧入されて、回転スリーブ7とロータハウジング8とが一体化されている。ロータハウジング8はフランジ部を有し、このフランジ部の外周面にはミラー部9が形成されている。ミラー部9は複数のミラー面からなり、複数のミラー面が周方向に等間隔で形成されて、回転多面鏡(ポリゴンミラー)を構成している。
【0015】
ロータハウジング8の上記フランジ部の根元に相当する部分には、ロータハウジング8の上記中心円筒部を取り囲むようにして、円周溝10が形成されている。円周溝10はロータハウジング8を軸方向に彫ることによって形成されている。円周溝10を形成することにより、ロータハウジング8と回転スリーブ7とを焼キバメすることによって又は圧入することによってロータハウジング8に生じる内部応力、または温度上昇に伴ってロータハウジング8に生じる内部応力がミラー部9に及ぶことを遮断し、ミラー部9が歪むことを防止している。
【0016】
ロータハウジング8の上端部はスリーブ7の上端から突出しており、このロータハウジング8の突出上端部内周側に、アルミ合金からなる円板状の閉止部材13が圧入または焼き嵌めまたは接着などによって固定されている。閉止部材13の中央には磁性体からなる回転ヨーク14が嵌められている。ロータハウジング8と閉止部材13と回転ヨーク14は一体となって回転するロータ12を構成している。回転ヨーク14は、固定軸5の内方に侵入するとともに、二つの周方向の突堤18を上下に有している。閉止部材13はスリーブ7の上端解放部を閉止する機能も有している。
【0017】
固定軸5の内周面にはリング状の磁石15が嵌められて固定されるとともに、この磁石15の上下の端面に当接させて磁性板16、17が固定されている。磁性板16、17の上下間隔は上記回転ヨーク14の二つの突堤18の上下間隔と等しく、かつ、磁性板16、17の内周面と二つの突堤18の外周面とが適宜の間隙をおいて対向している。磁石15から出た磁束は、磁性板16、17、上記間隙、上記二つの突堤18、回転ヨーク14からなる磁路を通る。そして、上記間隙が最小になるように磁気的吸引反発力が働き、この磁気的吸引反発力で上記ロータ12をスラスト方向に支持している。したがって、磁石15、磁性板16、17、二つの突堤18を有する回転ヨーク14によって、スラスト磁気軸受を構成している。
【0018】
前記ロータハウジング8は図において下部に円筒状のハウジング部を有し、このハウジング部の内周側にはロータ磁石11が固定されている。ロータ磁石11は円筒形のものであってもよいし、部分円筒形のものを複数個周方向に配置して全体として円筒形をなすようにしてもよい。いずれにせよ、ロータ磁石11は半径方向から着磁されるとともに、S極とN極が周方向に交互に等間隔で並んでいる。ロータ磁石11の内周面とステータコア3の外周面とが適宜の間隙をおいて周方向に対向している。ステータコア3、駆動コイル4を有してなるステータと、ロータ12とによってアウタロータ形ブラシレスモータを構成している。
【0019】
前記モータハウジング1の内方底部には磁性体28が固定されている。磁性体28はモータハウジング1の周壁内周面に沿って立ち上がった周壁を一体に有する有底円筒形をしている。この磁性体28とその周壁は、ロータ磁石11を有するロータハウジング8の円筒状ハウジング部を外方から囲んでいて、ロータ磁石11からの漏れ磁束をシールドする機能を有していて、モータハウジング1に渦電流が流れるのを防止している。
【0020】
モータハウジング1の内方底部にはまた、磁性体28の上方に回路基板27が固定されている。回路基板27には、ロータ磁石11の磁界を検出するホール素子29が実装されている。ホール素子29から出力される信号はロータ磁石11の位置信号で、この位置信号を参照しながら駆動回路により各駆動コイル4への通電を切り替え制御することにより、ステータコア3とロータ磁石11との間に生じる磁気的吸引反発力によってロータ12が回転駆動される。ロータ12の回転によって、固定軸5とスリーブ7との間に形成されているラジアル空気動圧軸受に動圧力が発生し、ロータ12が非接触でラジアル方向に支持される。また、前記スラスト磁気軸受によりロータ12が非接触でスラスト方向に支持される。
【0021】
このように、ロータ12は非接触で支持されるため、容易に高速回転駆動することができる。また、磁気軸受を構成するロータハウジング8および固定軸5の内部空間は空気溜まり20となっていて、この空気溜まり20とロータ12の外部空間との間を連通させる微細な孔が形成され、磁気軸受にダンピング特性が与えられている。
【0022】
図1に示す例では、ロータハウジング8は光偏向器用のロータハウジングであり、このロータハウジング8が高速で回転駆動される。ロータ磁石11はプラスチック磁石などからなり、高速回転によって発生する遠心力でロータ磁石11が破壊しないように、外周側がロータハウジング8の円筒状ハウジング部で保持されている。ロータ磁石11は、これを遠心力に対して耐えることができる金属磁石としてもよいが、薄肉化が容易なプラスチック磁石を用い、これをロータハウジングで保持する図示の構造のようにするのが有利である。
【0023】
また、ロータ磁石11は図1において下端部が解放していて、この解放磁路内に上記ホール素子12が配置され、これによってホール素子12がロータ磁石11の磁界を検出するようになっている。そして、このロータ磁石11からの漏れ磁束を上記磁性体28がシールドするようになっている。
【0024】
モータハウジング1の底面側には、支柱36によって回路基板37が固定されている。回路基板37には、各駆動コイル4への通電を切り替え制御するための各種回路部品38が実装されるとともに、ホール素子29の検出信号が入力されるようになっている。モータハウジング1は上部が解放し、この解放上端には上カバー41が取り付けられている。モータハウジング1には、前記ミラー部9へ光束を入出射させるための窓孔45が形成され、窓孔45はガラス板などの透明板46で塞がれている。このようにして、光偏向器内部は密閉されている。
【0025】
さて、ロータハウジング8は高速回転するため、そのバランスは精度よく調整されていなければならない。バラスが狂っていると、高速回転時の振動、騒音の原因となる。図2は、バランス修正のための切削痕を有する高速回転体としてのロータハウジング8の一例を示す。図2において、ロータハウジング8は5箇所に切削痕21、22、23、24、25を有している。切削痕21、22、23、24、25は、ロータハウジング8の軸線方向に1列に並んでいる。ただし、図2は、切削痕を設ける位置を例示したものであって、必ずしも5箇所に設ける必要はなく、少なくとも2箇所に切削痕があればよい。その場合、ロータ12の重心位置Gを境にして軸方向両側(図2において上側と下側)に切削痕を分散させる。
【0026】
ロータハウジング8は切削加工が容易なアルミ合金素材からなる。上記切削痕を設ける位置は図2に示すものに限られるものではない。ミラー部9を除くロータハウジング8の外周面にあればよい。上記各切削痕21、22、23、24、25はいずれもロータハウジング8の軸中心に向かい、中心軸線に対し直交する向きに切削されている。
【0027】
次に、上記ロータハウジング8のバランス修正方法の実施形態について図3を参照しながら説明する。図3において、高速回転体としてのロータハウジング8は、その中心軸線を水平方向に向けてバランス修正冶具に載置され、チャック部材によりチャッキングされて固定される。バランス修正冶具はロータハウジング8を固定したままロータハウジング8の軸線方向に移動可能となっている。図3では、実線で示す位置から破線で示す位置までの範囲で移動可能となっている。ロータハウジング8の所定位置において切削痕を形成することによりロータハウジング8のバランスを修正するために、ロータハウジング8の軸中心に向かい、かつ、中心軸線に対し直交する方向に移動可能にドリルのような切削ツール43を設けておく。
【0028】
ロータハウジング8のバランスを修正するに当たっては、切削する必要のある位置(図3に示す例では切削痕25の位置)が切削ツール43の真下にくるようにバランス修正冶具を移動させ、その位置で切削ツール43を下降させ、ロータハウジング8を切削する。そのあと再び切削する必要のある別の位置(例えば、図3において切削痕21の位置)が切削ツール43の真下にくるようにバランス修正冶具を移動させ、その位置で再び切削ツール43を下降させ、ロータハウジング8を切削する。切削の深さによってバランス修正量を調整する。上記の2箇所を切削しても修正することができない場合は、さらにバランス修正冶具を移動させ、別の切削痕対応位置、例えば、図3において切削痕22、23または24に対応する位置で切削ツール43を下降させ、ロータハウジング8を切削する。このようにして、少なくとも2箇所の必要箇所において切削することにより、容易にバランスを修正することができる。
【0029】
なお、ロータハウジング8の軸中心を挟んで互いに反対側で切削する必要がある場合は、ロータハウジング8を図3において上下反転させてチャック部材によりチャッキングし、上記のような工程を実行することによってバランスを修正する。
【0030】
以上説明した実施形態では、切削痕がロータハウジング8の軸中心に向かい、中心軸線に対し直交する向きに切削されるものであったが、図4に示す実施形態のように、切削痕を、ロータハウジング8の軸中心に向かい、中心軸線に対し斜めに切削することによって形成してもよい。図4において、符号31、32、33、34は、中心軸線に対し斜めに切削することによって形成した切削痕を示す。これら4箇所の切削痕をすべて形成する必要はない。ロータハウジング8の重心Gを挟んで軸方向に少なくとも2箇所に切削痕があればよい。複数の切削痕は軸線方向に1列に並んでいる。
【0031】
上記各切削痕31、32、33、34はいずれも同じ角度で中心軸線に対し斜めに切削されて形成されている。このような切削痕を形成するための冶具および切削ツールは、基本的には図3に示すものと同じものを用いればよいが、切削ツール43の取り付け角度および移動方向を、切削痕の傾き角度と同じ角度にすればよい。
【0032】
上記各切削痕31、32、33、34のうち、切削痕32は、ロータハウジング8が有する前記円周溝10内に形成されている。上記のように、切削ツール43の取り付け角度および移動方向を、ロータハウジング8の中心軸線に対し斜め方向としているため、上記円周溝10の開口から切削ツール43を斜めに侵入させることにより、円周溝10内に切削痕32を形成することができる。円周溝10内に切削痕32を形成すると、切削分が円周溝10内に滞留し易くなり、切削粉でミラー部9を損傷する可能性が低くなる。円周溝10内に滞留した切削粉は適宜の方法、例えば空気とともに吸引するなどの方法で取り除く。上記円周溝10は、前述のようにミラー部9の歪みを防止するために形成されるものであるが、円周溝10を形成することによって、バランス修正のための切削痕を形成するための、ロータハウジング8の表面積が増大する利点もある。
【0033】
切削ツールとしては、ドリルのほかにレーザービームの照射により切削するようにしたレーザー加工機を用いてもよい。機械的な切削による加工では、ワークであるロータハウジング8に機械的な応力がかかり、ミラー部9に歪みを生じることがあり得るが、レーザー加工機を用いれば、機械的な応力がかからないからミラー部9に歪みを生じることがなく、ミラー面を高精度に維持することができる。また、切削粉などの塵埃が発生しないから、ミラー部9に塵埃が付着することもない。
【0034】
ところで、ロータハウジング8などの高速回転体が毎分30000回転以上の高速で回転する場合において、低振動を実現するためには、アンバランス量は10mg・mm以下が必要であり、例えば半径10mmの個所で修正量は1mgを達成しなければならないことになる。このような微小な修正量を達成するためには、接着剤などの付着物では管理がしにくく、また、微小な接着剤では接着力が弱く、毎分30000回転以上の高速回転によって剥離し、飛散してしまう。その点、前記実施形態のような高速回転体を切削する方法なら、上記のような不具合は発生しない。
【0035】
また、図示の実施形態によれば、切削の向きが回転体の軸中心に向かっているため、軸中心に向かって切削が進むほど切削位置の半径が小さくなり、切削量に対するバランス修正量を高精度化することができる。半径が小さくなると、同じ質量であってもアンバランス量に対する影響が小さくなるからである。
【0036】
本発明は、回転多面鏡などからなる光偏向器以外にも、高速回転体一般に適用することができる。例えば、CD・ROM回転駆動用モータあるいはそのハブ台、ハードディスクドライブ用モータのロータなどにも適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の高速回転体によれば、バランス修正のための切削痕を軸方向に少なくとも2箇所に設け、この切削痕を軸中心に向かって斜めに切削するとともに、回転体の軸方向に彫られた周溝内に上記切削痕を形成したため、バランス修正用の部品を特別に用意する必要がなく、部品点数を少なくしてコスト低減を図ることができるとともに、経時変化あるいは温度変化などによってバランスが狂う要因を少なくすることができる。また、バランス修正工程が簡単になり、バランス修正の高精度化を図ることができる。
【0038】
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載された高速回転体を用いた光偏向器であって、高速回転体はミラー部を有するとともにロータ磁石が固定されてモータのロータを構成しており、このロータはモータのステータに対向して回転自在に支持され、ロータとステータとの間の電磁力により上記ロータが上記ミラー部と一体に回転駆動されるものであるため、モータのロータにバランス修正用の部品を特別に付加する必要がなく、部品点数を少なくしてコスト低減を図ることができ、経時的にあるいは温度変化などによってバランスが狂う要因を少なくすることができる。また、バランス修正工程が簡単になり、バランス修正の高精度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高速回転体を用いた光偏向器の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】上記実施形態中のロータハウジングを示す縦断面図である。
【図3】本発明にかかる高速回転体のバランス修正方法の実施形態を示す縦断面図である。
【図4】本発明に適用可能なロータハウジングの別の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
8 高速回転体としてのロータハウジング
9 ミラー部
10 円周溝
11 ロータ磁石
12 ロータ
21 切削痕
22 切削痕
23 切削痕
24 切削痕
25 切削痕
Claims (2)
- アルミ合金素材からなり、ミラー部が形成されたフランジ部を有するとともにロータ磁石が固定された高速回転体であって、
高速回転体は、光偏向器用ロータハウジングであってバランス修正のための切削痕を軸方向に少なくとも2箇所に有し、
上記切削痕は、ミラー部を除くロータハウジング外周面にあって軸中心に向かって斜めに切削されるとともに、回転体の軸方向に彫られた周溝内にあり、
上記切削痕はまた、回転体の重心を境にして軸方向両側にそれぞれ複数形成され、少なくとも二つの切削痕が軸線方向に1列に並んでいることを特徴とする高速回転体。 - 請求項1に記載された高速回転体を用いた光偏向器であって、高速回転体はミラー部を有するとともにロータ磁石が固定されてモータのロータを構成しており、このロータはモータのステータに対向して回転自在に支持され、ロータとステータとの間の電磁力により上記ロータが上記ミラー部と一体に回転駆動されることを特徴とする光偏向器。
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