JP4000806B2 - 原子力施設の燃料交換装置 - Google Patents

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、原子力施設において原子炉内外への燃料集合体の出し入れに用いられる燃料交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は燃料交換装置の一般的な外観を示す斜視図である。図12において、炉心上部に設置される燃料交換装置は、水平面内で矢印A方向に走行する走行台車1と、矢印B方向に横行する横行台車2と、矢印C方向(垂直)に昇降する昇降機構3とを有し、昇降機構3の先端に吊り下げた燃料集合体4を図示しない炉心と燃料貯蔵ラックや燃料搬送キャスクとの間で移送しながら、桝目に仕切られた燃料収容空間に対して出し入れする。
【0003】
図13は図12における従来の昇降機構3を原理的に示す縦断面図である。図13において、マストと呼ばれるテレスコピック構造の図示昇降機構3は、伸縮自在に組み合された複数のチューブからなり、先端にグラップルと呼ばれる把持部5を有している。把持部5にはフック5aが設けられ、燃料集合体4は上部の吊下げハンドル4aがフック5aに掛けられて吊り下げられる。昇降機構3は燃料移送時には、ドラム6に巻き付けられたワイヤロープ7により図示の通り巻き上げられており、指定位置に達してワイヤロープ7が巻き戻されると自重で伸長して把持部5が下降する。
【0004】
図14はBWR燃料集合体4を示す縦断面図である、図14において、燃料集合体4は周知の通り、棒状の被覆管に燃料ペレットが装填された長さ4m程度の燃料棒4bが数十本、1辺150mm程度の正方形状の筒体からなるチャネルボックス4cに収納され、上下端部がタイプレート4d及び4eにより保持されて構成されている。上部タイプレート4dには、U字状の吊下げハンドル4aが対角線上に取り付けられている。図15は、後述するように燃料集合体4の間に挿入される制御棒の外観を示す斜視図である。制御棒8は図示の通り断面十字状で、上端にU字状のハンドル8aが設けられている。
【0005】
図16は燃料集合体4及び制御棒8が挿入された炉心の一部を示す縦断面図、図17は図16のA部の拡大図、図18はその平面図である。図16〜図18に示すように、炉心はアッパーグリッド9により格子状に区画されたセルが十字状の制御棒8により更に4つに区切られて燃料収容空間10が桝目に仕切られ、各燃料収容空間10に燃料集合体4が燃料交換装置によりそれぞれ挿入されている。燃料集合体4の下端部は、図示しない受座により支承されている。ここで、各制御棒8を囲む4本の燃料集合体4は、制御棒8に関して対角的に出し入れされるが、その際、対角線上の2つの燃料収容空間10が空の状態では、その部分に制御棒8を直立に維持するためのダブルブレードガイド11が挿入される。ダブルブレードガイド11は、対角線上の2本の燃料集合体4の形状を模した模擬体で、燃料集合体4が挿入されるまでのダミーとなるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した燃料交換装置による燃料集合体4の挿入作業において、従来、指定された位置で燃料集合体4を下降させる際に、燃料集合体4の下端部が隣接する燃料集合体4と干渉したり、燃料収容空間10に途中で引っ掛かったりする(スラック)現象が生じることがあり、その場合には燃料集合体4を引き上げて再度挿入動作をやり直さなければならないという問題があった。このような現象は、燃料集合体4は一般に4m以上の長さがある上、これも長尺の昇降機構3に吊り下げられているため、それらの自由振動により燃料集合体4の停止位置での揺れが大きいことから生じる。ちなみに、燃料交換装置の指定位置での停止精度は数mm程度、燃料収容空間10に対する燃料集合体4の隙間余裕は10mm程度であるが、停止時の燃料集合体4の揺れによる下端部の振幅は、これらの寸法レベルを容易に上回る。
【0007】
そのため、従来は燃料交換装置全体の剛性の向上、ダンパによる昇降機構4の振動の抑制などの対策を講じているが満足すべき成果が得られず、現状では指定位置での停止後、燃料集合体4の揺れが減衰するまでできるだけ待機して、燃料集合体4の挿入を開始している。しかし、この待機時間は燃料交換作業を長引かせ、ひいては原子力施設の定期点検期間の短縮を妨げる要因となっている。
【0008】
一方、燃料集合体4の出し入れを行なう炉心の状況は、各燃料収容空間10が空であったり、ダブルブレードガイド11が挿入されていたり、その時々の作業段階に応じて様々である。そのため、従来は燃料集合体4の取り扱いの都度、作業員が目視により炉心の状況を確認しているが、炉心を満たす水の状態(揺らぎや透明度など)によっては十分な状況把握を行なえないことがあり、その場合には燃料交換装置の走行・横行位置決め精度や位置検出器のデータに頼るしかなく、これらに不具合があると隣の燃料集合体を取り扱ってしまうなど、作業に誤りを生じる危険があった。
【0009】
そこで、まず、この発明の課題は、燃料交換装置に吊り下げ支持した燃料集合体の停止位置での揺れを抑制し、併せて停止精度を向上させるとともに燃料挿入通路の入口空間を拡大して、燃料集合体挿入時の隣接燃料との干渉やスラックを防止し、燃料交換時間の短縮を図ることにある。
【0010】
また、この発明の課題は、炉心の状況を目視によることなく把握できるようにして、燃料交換作業の信頼性を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、吊下げハンドルを有する燃料集合体を、昇降 機構の先端に吊り下げて指定位置まで移送し、この燃料集合体を桝目に仕切られた燃料収容空間に挿入する際、前記昇降機構の先端に、前記燃料集合体に被さる鞘状の燃料挿入ガイドを軸方向にスライド自在に装着し、前記燃料集合体を前記燃料挿入ガイドで案内しながら前記燃料収容空間に挿入するようにし、かつ前記燃料収容空間に前記燃料集合体を挿入する前に、前記燃料挿入ガイドの先端を隣接する前記燃料集合体の上面に着座させるように構成した原子力施設の燃料交換装置において、
前記燃料挿入ガイドは、その内側寸法が隣接する燃料集合体の対向側面間の間隔に略等しい寸法を有する中空角筒状形状を備え、かつ、その先端部の4側面部には板状の案内パッドを接合してなり、前記案内パッドは、前記燃料挿入ガイドを隣接する前記燃料集合体に着座させる際に、隣接する前記燃料集合体の吊下げハンドルに押し当てられ、この吊下げハンドルを介して隣接する前記燃料集合体を外側に押し退けるようなものとしたことを特徴とする(請求項1)。この請求項1によれば、昇降機構に吊り下げられた燃料集合体は、揺れるとその外側に鞘状に被さる燃料挿入ガイドに当たるため揺れが抑えられる。
【0012】
また、燃料挿入ガイドの先端を隣接燃料集合体の上面に着座させることにより、燃料挿入ガイドの先端が隣接燃料集合体に係留され、同時に昇降機構が燃料挿入ガイドを介しての隣接燃料集合体に拘束されるため、燃料集合体の揺れが一層少なくなる。
【0013】
更に、燃料挿入ガイドの先端側面に設けた案内パッドを隣接燃料集合体の吊下げハンドルに押し当てることにより、燃料挿入ガイドは結果として周囲の隣接燃料集合体に案内され、燃料収容空間の中心に向って位置合わせされる。また、その際、隣接燃料集合体を外側に押し退けることにより、燃料挿入通路の入口が広げられる。
【0014】
また、この発明は、請求項1において、前記燃料挿入ガイドの先端に、前記燃料集合体の挿入位置周辺の状況を確認するセンサを設けるものとする(請求項)。燃料挿入ガイドを利用し、その先端に燃料集合体挿入位置周辺の状況を確認するセンサを設けることにより、目視に頼ることなく炉心の状況を運転操作室で的確に把握できるようになる。
【0015】
前記センサは、隣接する前記燃料集合体又はダブルブレードガイドの有無を確認するもの(請求項)、制御棒の有無又はその上下位置を確認したりするもの(請求項)、アッパーグリッドの位置及び向きを確認するもの(請求項)として構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図11に基づいて、この発明の実施の形態を説明する。まず、図1は燃料挿入ガイドを設けた昇降機構3を示すもので、図1(A)は縦断面図、図1(B)は底面図である。図1において、昇降機構3は図13の従来例と同様にテレスコピック構造を有し、直径の異なるステンレス管からなる5本のチューブ3aが伸縮自在に組み合されて構成されている。最外側のチューブ3aは連結部3bを介して横行機構2(図12参照)に垂直に支持され、その内側の4本のチューブ3aは図示収納位置から順次下方に繰り出される。昇降機構3の中心には把持部5がワイヤロープ7により昇降自在に吊下げられ、ワイヤロープ7はドラム6(図13参照)に巻き掛けられている。把持部5はフック5aを有し、燃料集合体4は吊下げハンドル4aがフック5aに掛けられて吊り下げられる。
【0017】
ここで、把持部には、吊り下げられた燃料集合体4の外側に鞘状に被さる燃料挿入ガイド12が装着されている。燃料挿入ガイド12は図1(B)に示す通り正方形断面の角筒状で、上端部が端板12aにより閉じられており、この端板12aを介して把持部5の上面に掛けられることにより、把持部5に対してスライド自在に支持されている。ワイヤロープ7は、端板12aの中心の穴を緩く貫通している。燃料挿入ガイド12はステンレス管から、例えば肉厚6mm程度の中空角筒状に成形され、先端の4側面にステンレス板から削り出された厚さ約15mmの案内パッド12bが溶接により接合されている。案内パッド12bの先端角部には、面取りにより傾斜面12cが形成されている。
【0018】
燃料挿入ガイド12の内側寸法は、例えば燃料集合体4の外形が1辺150mm程度の正方形状であるとすると、1辺200mm程度に定められ、これは後述するように、燃料集合体4を挿入しようとする燃料収容空間10の前後左右に隣接する燃料集合体4の対向側面間の間隔D(図4)に略等しくなっている。また、燃料挿入ガイド12の長さは、下端部が把持部5に吊下げられた燃料集合体4の下端部よりも下に突出するように定められている。
【0019】
一方、図1において、燃料挿入ガイド12及び最外側を除く4本のチューブ3aの上端部外周面に、各々数箇所ずつ等ピッチでスライド駒3cが取り付けられている。このスライド駒3cは、チューブ3a相互間及び最内側のチューブ3aと燃料挿入ガイド12との間の間隔の保持のための間隔片の役割と、後述する伸縮動作の連携のための係合片の役割とを兼ねている。また、5本のチューブ3aの下端部内周面に、同様のスライド駒3dが取り付けられている。スライド駒3c,3dはブロック状の本体にローラが収容されたもので、ローラは隣接チューブ3a及び燃料挿入ガイド12の対向表面に接して回転する。更に、5本のチューブ3aの上端部内周面には、スライド駒3cの各々の上面に重なるように、係合片としてのスライド駒3aの相手となる係合駒3eが取り付けられている。
【0020】
このような昇降機構3において、ワイヤロープ7を巻き戻して燃料集合体4を支持した把持部5を下降させると、把持部5に掛けられた燃料挿入ガイド12も一緒に下降する。やがて、燃料挿入ガイド12の上端部外周面に取り付けられたスライド駒3cが、最内側のチューブ3aの下端部内周面に取り付けられたスライド駒3dに達すると、スライド駒3c,3d間の係合により最内側のチューブ3aも下降する。以降、同様に内側から2〜4番目のチューブ3aも下降し、内側から4番目(外側から2番目)のチューブ3aの下降が終了した段階で昇降機構3の伸長は終了する。図2は、そのようにして伸長を終了した昇降機構3を示す側面図で、図示伸長状態の昇降機構3の全長は、例えば18m程度になる。
【0021】
伸長した昇降機構3は、把持部5が引き上げられることにより、燃料挿入ガイド12が引き上げられ、次いでその上端部外周面に取り付けられたスライド駒3cが最内側のチューブ3aの上端部内周面に取り付けられた係合駒3eに係合すると、最内側のチューブ3aが引き上げられる。以降、同様にその外側のチューブ3aが順次引き上げられて、図1に示すように収縮する。この収縮状態において、燃料挿入ガイド12はチューブ3a内に収納されるため、昇降機構3の全長は従来のものとほとんど変わらない。
【0022】
それでは、このような昇降機構3を有する燃料交換装置の運用について、図3の工程図により説明する。図3の(1) (9)は工程順を表している。さて、図3において、(1)は待機状態で、空の把持部5は上限位置にある。作業開始により、(2)で昇降機構5を例えば燃料貯蔵ラック上の指定位置まで移動させ、燃料挿入ガイド12を燃料集合体4の上面に着座するまで下降させる。この段階で、空の把持部5は燃料挿入ガイド12内の上限にある。次いで、(3)で把持部5を下降させ、燃料集合体4を掴む。燃料集合体4を掴んだら、(4)で把持部5を上昇させ、燃料集合体4を燃料挿入ガイド12内に収容するとともに、燃料挿入ガイド12を燃料貯蔵ラックから離脱させる。
【0023】
次いで、(5)で昇降機構3を移動させ、燃料集合体4を炉心の指定位置まで移送して停止する。停止したら、(6)で把持部5を下降させ、燃料挿入ガイド12を隣接する燃料集合体4の上面に着座させる。次いで、(7)で把持部5を下降させて燃料集合体4を指定の燃料収容空間10に挿入する。挿入を終わったら、(8)で燃料集合体4を離し、空の把持部5を上限まで上昇させ、昇降機構3を移動させて(9)で待機する。なお、上述では、燃料貯蔵ラックの燃料集合体4を炉心に挿入する場合について説明したが、炉心、燃料貯蔵ラック及び燃料輸送キャスク相互間の燃料集合体4の引き抜き及び挿入作業はすべて同じ要領で行なわれる。
【0024】
図4は図3の(2)あるいは(6)において、燃料挿入ガイド12を隣接する燃料集合体4の上面(詳しくはチャネルボックス4cの上端面)に着座させた状態の要部拡大図、図5は図4のV―V線に沿う断面図である。図4及び図5において、燃料挿入ガイド12は、燃料収容空間10に向って下降する際に、案内パッド12bの傾斜面12cを介して隣接する燃料集合体4の吊下げハンドル4a間に割り込み、案内パッド12bの側面により吊下げハンドル4aを介して隣接する燃料集合体4を外側に押し退ける。次いで、燃料挿入ガイド12の端面が隣接する燃料集合体4のチャネルボックス4cの上面に着座する。その後、把持部5が下降し、燃料収容空間10に収容される燃料集合体4は、燃料挿入ガイド12に案内されながら燃料収容空間10に挿入され、あるいはすでに燃料収容空間に収容されていた燃料集合体4は、把持部5で掴まれて燃料挿入ガイド12に案内されながら引き抜かれる。
【0025】
このような燃料交換作業において、把持部5に吊り下げられた燃料集合体4は、燃料挿入ガイド12に案内されて燃料収容空間10に挿入されるため、燃料集合体4の把持部5に対する揺れは、燃料集合体4が燃料挿入ガイド12の内壁面に当たることによって抑えられる。また、燃料挿入ガイド12が隣接する燃料集合体4の上面に着座するため、燃料挿入ガイド12は先端が隣接燃料集合体4に係留されてその揺れが抑えられ、同時に昇降機構3も燃料挿入ガイド12を介して隣接燃料集合体4に拘束されることにより振動が抑えられるため、燃料集合体4の揺れが一層少なくなる。
【0026】
更に、隣接燃料集合体4上に着座する燃料挿入ガイド12は、吊下げハンドル4aを介して隣接燃料集合体4を外側に押し退けるため、燃料挿入ガイド12の隣接燃料集合体4による拘束が強固になる一方、燃料挿入通路の入口が押し広げられて燃料集合体4の挿入が容易になり、かつ図4に示すように、燃料挿入ガイド12は燃料収容空間10に対して正確に位置決めされる。すなわち、図4に鎖線で示した輪郭は、燃料収容空間10の中心Pに対して寸法eだけ偏心して下降した燃料挿入ガイド12を表すが、その場合に燃料挿入ガイド12は着座までの過程で隣接燃料集合体4に押し返され、実線で示した正規位置まで位置合わせされる。
【0027】
上述の通り、図示燃料交換装置によれば、燃料集合体4を指定位置まで移送したら、その揺れが減衰するまで長時間待機することなく挿入動作に移ることができ、その際、燃料集合体4は隣接燃料集合体4に乗り上げたり、燃料収容空間10の内壁に引っ掛かかったりすることなく、燃料挿入ガイド12に案内されながら、円滑かつ高速に挿入される。また、燃料集合体4の引き抜きの場合にも、昇降機構3の位置決めが正確になる。なお、図示実施の形態では、昇降機構としてテレスコピック構造の例を示したが、この発明は昇降機構の構造に関係なく、昇降機構に燃料集合体を吊り下げて移送する燃料交換装置一般に適用可能である。
【0028】
図6〜図11は、上記した燃料挿入ガイド12の先端にセンサを設けた実施の形態を示すものである。まず、図6に、センサとして接触型のものを用いた実施の形態を示す。図6において、燃料挿入ガイド12の先端には、第1〜第4の4つのセンサ13〜16が設けられている。第1〜第3のセンサ13〜15は、隣接する燃料集合体の有無を確認し、第4のセンサ16は、ダブルブレードガイドの有無を確認するものである。各センサ13〜16は形状の相違はあるものの、いずれも確認対象物に突き当たる接触子17、接触子17に結合されたロッド18、ロッド18の端面に隙間を介して対向するセンサ素子19を有している。センサ13及び14の平角状の接触子17は、燃料挿入ガイド12の隣り合う2つの側面の案内パッド12b内に、上下に滑動自在に案内されている。
【0029】
また、図6において、燃料挿入ガイド12はセンサ13,14間の角部が切り欠かれ、この部分に円弧状の補助部材20が溶接により図示の通り接合され、この補助部材20にセンサ15の円弧状の接触子17が、ロッド18を介して上下に滑動自在に案内されている。更に、センサ13とセンサ15との間に位置するように、燃料挿入ガイド12の側面に平角状の補助部材21が接合され、この補助部材21にセンサ16の平角状の接触子17が、ロッド18を介して上下に滑動自在に案内されている。接触子17はいずれも図示しないバックスプリングにより下向きに付勢され、センサ13〜15の各接触子17は燃料挿入ガイド12の下端面からわずかに突出した下限位置で同一面内に停止し、センサ16の接触子17はそれよりも高い図示下限位置に停止している。なお、接触子17、ロッド18、補助部材20,21はすべてステンレス材からなっている。
【0030】
図7は、図6の燃料挿入ガイド12を炉心の指定位置に着座させたときの、隣接燃料集合体4に対するセンサ13〜15の位置関係を模式的に示す平面図である。図6に示すように、センサ13及び14の接触子17は、炉心における挿入指定位置22の側面に隣接する燃料集合体4のチャネルボックス4cの上面に突き当たり、またセンサ15の接触子17は挿入指定位置22の対角線上に隣接する燃料集合体4のチャネルボックス4cの角部上面に突き当たる。
【0031】
そこで、燃料挿入ガイド12を着座させると、各センサ13〜15は、対応する隣接燃料集合体4が挿入されていれば、接触子17がバックスプリングに抗して上昇し、ロッド18がセンサ素子19に接近する。これにより、センサ素子19は燃料集合体有りの信号を発生する。また、対応する燃料集合体4がなく、その部分の燃料収容空間10が空であれば信号を発生しない。同様に図8は、ダブルブレードガイド11に対するセンサ16の位置関係を示すもので、ダブルブレードガイド11が挿入されていれば、接触子17はダブルブレードガイド11のハンガ11aに突き当たる。これにより、センサ素子19にダブルブレードガイド有りの信号が生じ、またダブルブレードガイド11が挿入されていなければ信号は生じない。接触子17の上昇により信号を発生するセンサ素子19には、公知の磁気式あるいは超音波式近接スイッチ、光電スイッチ、リミットスイッチなどが用いられる。
【0032】
次に、図9は、センサとして非接触型のものを用いた実施の形態を示すものである。図9において、燃料挿入ガイド12の2つの側面の案内パッド12b及びその間の角部に沿って接合された補助部材23の各々の図示ハッチング部分に、超音波、マイクロ波、赤外線などを用いた公知の非接触センサ13〜16が埋め込まれている。図10は、超音波センサを用いた場合の隣接燃料集合体4に対するセンサ13〜16の位置関係を模式的に示す平面図である。図10において、第1及び第2のセンサ13及び14は、挿入指定位置22の側面に隣接する燃料集合体4の有無を確認する。第3のセンサ15は、15a〜15cの3個からなり、中央のセンサ15bは挿入指定位置22の対角線上に隣接する燃料集合体4の有無を確認し、その両側のセンサ15a及び15cは制御棒8の有無及び上下位置を確認する。ちなみに、燃料集合体4を挿入する際は制御棒8が所定の高さに引き上げられていることが必要である。第4のセンサ16は、図11に示すように、ダブルブレードガイド11の有無を確認する。なお、図10において、第5の超音波センサ24を別途に設ければ、隣接燃料集合体4のアッパーグリッド9に対する相対高さ位置の確認により、隣接燃料集合体4の挿入不良を発見することができる。
【0033】
図示実施の形態では、隣接燃料集合体4やダブルブレードガイド11などの存在の確認を主体に示したが、特に非接触型センサの距離測定機能や形状判定機能をより広範に利用すれば、周辺のアッパーグリッド9の位置や向きに基づく相対位置確認により燃料集合体4の停止位置のミスを発見したり、昇降機構3の炉心に対する昇降ストロークを校正したりするなど、種々の監視や検査を行なうことが可能になる。
【0034】
【発明の効果】
以上の通り、この発明によれば、昇降機構の先端に燃料集合体に被さる鞘状の燃料挿入ガイドを軸方向にスライド自在に装着し、燃料集合体をこの燃料挿入ガイドで案内しながら燃料収容空間に挿入するようにすることにより、燃料集合体の揺れを抑え、揺れの減衰まで待機することによる燃料交換作業の長時間化を解消し、結果として原子力施設の点検期間を大幅に短縮することができる。
【0035】
また、その場合、燃料挿入ガイドの先端を隣接する燃料集合体の上面に着座させるようにすることにより、燃料集合体の揺れを一層抑えることができ、更に燃料挿入ガイドの先端に設けた案内パッドで隣接する燃料集合体を外側に押し退けるようにすることにより、昇降機構を隣接燃料集合体に合わせて正確に位置決めし、かつ燃料挿入通路の入口を広げて燃料集合体をより一層円滑かつ高速に挿入することができる。
【0036】
一方、燃料挿入ガイドを利用して、その先端に燃料集合体の挿入位置周辺の状況を確認するセンサを設けることにより、炉心の状況が運転操作室側で常に把握できるようになり、燃料集合体の誤取扱いを防止して燃料交換作業の信頼性、安全性の向上を図ることが可能になるとともに、目視による炉心の確認を不要にして燃料交換作業を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示し、(A)は燃料交換装置の昇降機構の縦断面図、(B)はその底面図である。
【図2】 図1の昇降機構を伸長した状態の側面図である。
【図3】 図1の燃料交換装置の運用を説明する工程図である。
【図4】 図3の要部の拡大図である。
【図5】 図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】 接触型センサを設けた燃料挿入ガイドの先端部分を示す斜視図である。
【図7】 図6におけるセンサの隣接燃料集合体に対する位置関係を模式的に示す平面図である。
【図8】 図7におけるセンサのダブルブレードガイドに対する位置関係を模式的に示す平面図である。
【図9】 非接触型センサを設けた燃料挿入ガイドの先端部分を示す斜視図である。
【図10】 図9におけるセンサの隣接燃料集合体に対する位置関係を模式的に示す平面図である。
【図11】 図9におけるセンサのダブルブレードガイドに対する位置関係を模式的に示す平面図である。
【図12】 燃料交換装置の一般的な外観を示す斜視図である。
【図13】 従来の燃料交換装置の昇降機構を原理的に示す縦断面図である。
【図14】 一般的な燃料集合体を示す縦断面図である。
【図15】 一般的な制御棒を示す斜視図である。
【図16】 図14の燃料集合体を挿入した炉心の一部を示す縦断面図である。
【図17】 図16のA部の拡大図である。
【図18】 図17の平面図である。
【符号の説明】
1 走行台車
2 横行台車
3 昇降機構
4 燃料集合体
4a 吊下げハンドル
5 把持部
5a フック
8 制御棒
9 アッパーグリッド
10 燃料収容空間
11 ダブルブレードガイド
12 燃料挿入ガイド
13〜16,24 センサ
22 燃料挿入指定位置

Claims (5)

  1. 吊下げハンドルを有する燃料集合体を、昇降機構の先端に吊り下げて指定位置まで移送し、この燃料集合体を桝目に仕切られた燃料収容空間に挿入する際、前記昇降機構の先端に、前記燃料集合体に被さる鞘状の燃料挿入ガイドを軸方向にスライド自在に装着し、前記燃料集合体を前記燃料挿入ガイドで案内しながら前記燃料収容空間に挿入するようにし、かつ前記燃料収容空間に前記燃料集合体を挿入する前に、前記燃料挿入ガイドの先端を隣接する前記燃料集合体の上面に着座させるように構成した原子力施設の燃料交換装置において、
    前記燃料挿入ガイドは、その内側寸法が隣接する燃料集合体の対向側面間の間隔に略等しい寸法を有する中空角筒状形状を備え、かつ、その先端部の4側面部には板状の案内パッドを接合してなり、前記案内パッドは、前記燃料挿入ガイドを隣接する前記燃料集合体に着座させる際に、隣接する前記燃料集合体の吊下げハンドルに押し当てられ、この吊下げハンドルを介して隣接する前記燃料集合体を外側に押し退けるようなものとしたことを特徴とする原子力施設の燃料交換装置。
  2. 前記燃料挿入ガイドの先端に、前記燃料集合体の挿入位置周辺の状況を確認するセンサを設けたことを特徴とする請求項1記載の原子力施設の燃料交換装置。
  3. 前記センサは、隣接する前記燃料集合体又はダブルブレードガイドの有無を確認するものであることを特徴とする請求項記載の原子力施設の燃料交換装置。
  4. 前記センサは、制御棒の有無又はその上下位置を確認するものであることを特徴とする請求項記載の原子力施設の燃料交換装置。
  5. 前記センサはアッパーグリッドの位置及び向きを確認するものであることを特徴とする請求項記載の原子力施設の燃料交換装置。
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