JP2017211188A - キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法 - Google Patents

キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017211188A
JP2017211188A JP2016102332A JP2016102332A JP2017211188A JP 2017211188 A JP2017211188 A JP 2017211188A JP 2016102332 A JP2016102332 A JP 2016102332A JP 2016102332 A JP2016102332 A JP 2016102332A JP 2017211188 A JP2017211188 A JP 2017211188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cask
end side
rail
facility
horizontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016102332A
Other languages
English (en)
Inventor
優也 中務
Yuya Nakatsukasa
優也 中務
紙本 新二
Shinji Kamimoto
新二 紙本
川原 慶幸
Yoshiyuki Kawahara
慶幸 川原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2016102332A priority Critical patent/JP2017211188A/ja
Publication of JP2017211188A publication Critical patent/JP2017211188A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Carriers, Traveling Bodies, And Overhead Traveling Cranes (AREA)

Abstract

【課題】より簡素で廉価なキャスク用施設を提供する。【解決手段】キャスク用施設100は、水平方向に延びて、使用済み燃料を収納したキャスクCが横置き状態で水平方向に移動可能に設置されるレール2と、レール2の上方に設置されるとともに、レール2上の吊り上げ位置P2に位置する横置き状態のキャスクCの一端側に係合して上方に巻き上げるワイヤー32等を有する巻き上げ装置30と、レール2上で、キャスクCに対して一端側に向かって力を付与することでキャスクCを移動させる水平移動部40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法に関する。
原子力発電所で生じた使用済みの核燃料は、冷却のために発電所内にある貯蔵プールで一定の期間にわたって保管される。その後、再処理工場に送られて処理されるか、又は放射性廃棄物処理場で長期保管される。
しかし、貯蔵プールに空きがない場合には、貯蔵プールに近接する中間貯蔵施設で使用済み核燃料を一時的に保管することがある。このような施設への使用済み核燃料の運搬や保管に際しては、キャスクと呼ばれる容器が用いられる。キャスクは、コンクリート、又は鋼鉄で形成された円柱状をなしており、その内部に使用済み核燃料が、熱伝導性の高いヘリウム等の不活性ガスとともに封入される。
運搬時には、荷役の容易性等に鑑みて、キャスクを横置き状態(つまり、円柱状をなすキャスクの中心軸線を水平方向に向けた状態)とすることが一般的である。一方で、中間貯蔵施設での保管時には、主に地震発生時の安定性を考慮して、キャスクを直立状態(つまり、キャスクの中心軸線を鉛直方向に向けた状態)とする場合がある。すなわち、中間貯蔵施設へのキャスク搬入に際しては、各キャスクの姿勢を変える作業(ハンドリング作業)が必要となる。このようなハンドリング作業の具体例として、下記特許文献1に記載された方法が知られている。特許文献1には、貯蔵施設ではなく、原子炉内において、キャスク(保管容器)をハンドリングする方法が記載されている。この方法では、原子炉内の仮設床上に載置された楊重設備によってキャスクの一端を上方に持ち上げることで、当該キャスクが横置き状態から直立状態にされる。
一方で、原子炉内ではなく、上述の中間貯蔵施設で同様の作業を行うに当たっては、施設(建屋)の天井部等に常設されたクレーン(起重機)を用いることが従来一般的である(なお、ここで言うクレーンとは、荷物を吊架した状態で水平方向に移動させることが可能な機械装置を指す。)。
特許第4095879号公報
しかしながら、上記のようなクレーンは一般的に高価であることから、貯蔵施設の建造コスト上昇の要因の一つとなっていた。加えて、キャスクのハンドリング(引き起こし)自体は、水平方向への大きな移動を伴わないことから、上記のようなクレーンは必ずしも最適な設備とは言えず、より簡素で廉価な設備による代替の余地もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、より簡素で廉価なキャスク用施設、キャスクのハンドリング方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係るキャスク用施設は、水平方向に延びて、使用済み燃料を収納したキャスクが横置き状態で前記水平方向に移動可能に設置されるレールと、前記レールの上方に設置されるとともに、前記レール上の吊り上げ位置に位置する横置き状態の前記キャスクの一端側に係合して上方に巻き上げるワイヤー等を有する巻き上げ装置と、前記レール上で、前記キャスクに対して一端側に向かって力を付与することで該キャスクを移動させる水平移動部と、を備える。
この構成によれば、巻き上げ装置によってキャスクの一端側が上方に持ち上げられるとともに、水平移動部によってキャスクに対して一端側に向かって力が付与される。したがって、例えばキャスクの一端側を持ち上げるのみの構成に比べて、より円滑かつ安定的にキャスクを横置き状態から直立状態とすることができる。
さらに、上記の構成では、クレーン等の高価な設備を用いることなく、キャスク用施設を構成することができる。すなわち、キャスク用施設の建造コストを低減することが可能となる。
本発明の第二の態様に係るキャスク用施設は、前記水平移動部は、前記キャスクの他端側に係合して、該キャスクを一端側に引っ張る引張用ワイヤー等を有してもよい。
この構成によれば、引張用ワイヤーを一端側に向かって引っ張ることのみによって、キャスクのハンドリングを行うことができる。すなわち、クレーン等でキャスクの他端側を水平移動させる構成に比べて、装置の構成をより簡素なものとすることができる。これにより、キャスク用施設の建造コストをさらに低減することができる。
本発明の第三の態様に係るキャスク用施設は、床面に設けられ、前記巻き上げ装置を上方で支持する脚部を有してもよい。
この構成によれば、巻き上げ装置が脚部によって上方で支持される。これにより、例えば建屋の天井に巻き上げ装置を設置した場合に比べて、建屋自体の強度設計に自由度を持たせることができる。言い換えると、建屋の構造強度を増すための設計コストや資材コストを削減することができる。
本発明の第四の態様に係るキャスクのハンドリング方法は、横置き状態のキャスクの一端側を上方に引き上げ、かつ該キャスクの他端側に対して一端側に向かって力を付与することで、該キャスクを直立させるハンドリング工程を含む。
この方法によれば、キャスクの一端側が上方に持ち上げられるとともに、キャスクに対して一端側に向かって力が付与される。したがって、例えばキャスクの一端側を持ち上げるのみの方法に比べて、より円滑かつ安定的にキャスクを横置き状態から直立状態とすることができる。
本発明によれば、より簡素で廉価なキャスク用施設、キャスクのハンドリング方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るキャスク用施設の構成を示す全体図であって、キャスクが搬入された直後の状態を表している。 本発明の実施形態に係るキャスク輸送体の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るキャスク用施設の構成を示す全体図であって、キャスクをハンドリングしている様子を表している。 本発明の実施形態に係るキャスクのハンドリング方法の工程図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係るキャスク用施設100は、乾式貯蔵設備に分類されるものであり、収容されたキャスクCの発熱を、自然換気によって取り除くとともに、万一の場合における放射線の外部漏洩を防ぐことを目的としている。具体的には、キャスク用施設100は、建屋1と、建屋1の床面Fに敷設された一対のレール2と、レール2をまたぐように配置されたハンドリング装置3と、を備えている。
建屋1は、使用済み核燃料が収納された複数のキャスクCを収容する地上構造物である。建屋1には、外部の空気を取り入れるための給気部10と、内部の空気を外部へ排気するための排気部11と、が設けられている。また、建屋1には、キャスクC(キャスク輸送体Ct)を輸送する車両Vが出入りする出入口12が設けられている。
レール2は、上記のキャスクCを水平方向に移動可能に支持している。具体的には、レール2は、上記の出入口12側の位置(載置位置P1)から、キャスクCが吊り上げられる位置(吊り上げ位置P2)まで直線状に延びている。レール2は、建屋1の床面F上で水平方向に間隔をあけて一対設けられている。これらレール2同士の間の離間寸法は、上記の車両Vの車幅よりも大きく設定されている。これにより、レール2同士の間の空間で、車両Vは前後進することが可能とされている。また、床面Fからのレール2の高さは、車両Vに搭載されたキャスク輸送体Ctの高さ位置と同一かわずかに低い位置とされている。
再び図1に示すように、ハンドリング装置3は、レール2上に載置されたキャスク輸送体Ctの姿勢を変えるための装置である。より具体的には、ハンドリング装置3は、巻き上げ装置30と、ウインチ40(水平移動部)と、を有している。巻き上げ装置30は、レール2をまたぐようにして建屋1の床面F上に配置された脚部Lによって建屋1内部の上方で支持されている。
巻き上げ装置30は、水平方向に延びる回転軸回りに回動するリール31と、このリール31に巻き掛けられたワイヤー32(吊り材)と、を有している。リール31は、駆動源(図示省略)によって回動することで、ワイヤー32を巻き出したり、巻き取ったりする。ワイヤー32は、リール31から鉛直下方に向かって吊下げられている。さらに、ワイヤー32の先端(下側の端部)には、キャスクCの一部に係合する係合部33が設けられている。なお、上記のワイヤー32(及び係合部33)は、水平方向(上記のレール2の並ぶ方向)に間隔をあけて一対ずつ設けられている。すなわち、後述する一対の上部トラニオンC31にそれぞれの係合部33が係合される。(図1では、簡便のため、ワイヤー32及び係合部33をそれぞれ1つずつ示している。)
ウインチ40は、レール2を挟んで上記の出入口12と反対側の位置で、床面F上に配置されている。ウインチ40は、リール41と、このリール41に掛け回された引張用ワイヤー42と、を有している。ウインチ40は、上記巻き上げ装置30と同様に、リール41を回動させることで、引張用ワイヤー42を巻き出したり、巻き取ったりする。引張用ワイヤー42の先端には、後述する輸送用スキッドStの一部に係合される係合部43が設けられている。なお、上記の引張用ワイヤー42(及び係合部43)は、水平方向(上記のレール2の並ぶ方向)に間隔をあけて一対ずつ設けられている。すなわち、後述する輸送用スキッドStの水平方向両側の側面にそれぞれの係合部43が係合される。(図1では、簡便のため、引張用ワイヤー42及び係合部43をそれぞれ1つずつ示している。)
次に、キャスクC(キャスク輸送体Ct)の構成について、図2を参照して説明する。なお、ここで言うキャスク輸送体Ctとは、上記の車両V等で搬送するために装荷された状態のキャスクCのことを指す。具体的には、キャスク輸送体Ctは、キャスクCと、このキャスクCに取り付けられた輸送用スキッドStと、を有している。
キャスクCは、円柱状をなす金属製(鋼鉄製)の容器である。キャスクCの内部は空洞とされており、その内部には使用済み核燃料が、例えば燃料棒の状態(又はペレットの状態)で収容される。具体的には、キャスクCは、中心軸Aに沿って延びる円筒状の本体部C1と、本体部C1の両端に装着される円盤状の蓋部C2と、を有している。蓋部C2は本体部C1に対して不図示のガスケット等を介して密着・固定される。本体部C1には、後述する輸送用スキッドStを取り付けるための複数のトラニオンC3が設けられている。
各トラニオンC3は、本体部C1の外周面から中心軸Aの径方向外側に向かって突出する円柱状をなしている。本実施形態におけるキャスクCには、このようなトラニオンC3が計8つ設けられているが、トラニオンC3の設けられる個数はこれに限定されず、最低で4つ以上のトラニオンC3が設けられていればよい。より詳細には、本体部C1の中心軸A方向一端側には、周方向に等間隔をあけて4つの上部トラニオンC31が設けられ、中心軸A方向他端側には、周方向に等間隔をあけて4つの下部トラニオンC32が設けられている。なお、ここで言う「上部」、「下部」とは、それぞれキャスクCが直立した状態(直立状態)における上側、及び下側を指す。
なお、詳しくは図示しないが、本体部C1は内側から外側にかけて多層構造をなしている。これにより、使用済み核燃料から放射される放射線が遮蔽されるとともに、その熱を外部へ放散することが可能となっている。
以降の説明では、キャスクCの姿勢を示す表現として、上記の「直立状態」と、「横置き状態」とを用いる。直立状態とは、キャスクCが中心軸Aを鉛直方向に向けて載置されている状態を示し、横置き状態とは、キャスクCが中心軸Aを水平方向に向けて載置されている状態を示す。
このように構成されたキャスクCは、上記の車両V等による搬送に際して、横置き状態で輸送用スキッドStに載せられる。輸送用スキッドStは、キャスクCの本体部C1を下方から支持するための受け皿状の治具である。具体的には、輸送用スキッドStは、矩形状の底部51と、底部51の四隅から上方に向かって突出する4つの支持部52と、を有している。各支持部52の上端には、キャスクCのトラニオンC3に係合する係合凹部Rが形成されている。この係合凹部Rは、支持部52の上端面から下方に向かって凹没するとともに、水平方向から見て半円形の断面を有している。係合凹部Rの径寸法は、円柱状をなすトラニオンC3の外形寸法と同一かわずかに大きく設定されている。
さらに、建屋1内への搬入に際しては、この輸送用スキッドStにエクステンションスキッドSe(スキッド)が取り付けられる。エクステンションスキッドSeは、建屋1内のレール2上でキャスク輸送体Ctを円滑に移動させるための装置である。具体的には、エクステンションスキッドSeは、レール2上を当該レール2に沿って転動する複数のローラ61と、これらローラ61を回転可能に支持するローラ支持部62と、ローラ支持部62の上側に設けられて、輸送用スキッドSt(底部51)に水平方向から当接する当接部63と、を有している。このようなエクステンションスキッドSeが、輸送用スキッドStの各支持部52から水平方向両側に向かって各レール2上に張り出すようにして取り付けられる。なお、エクステンションスキッドSeを取り付けるに当たっては、キャスク輸送体Ctが車両Vに搭載された状態で、当該車両Vの車高を変化させることで、上記レール2と輸送用スキッドSt(底部51)との間に隙間を設け、この隙間にエクステンションスキッドSeを挿入する等の方法が考えられる。言い換えれば、車両Vはこのように車高を自在に調節可能であることが望ましい。
続いて、図1、図3、図4を参照して、キャスク輸送体Ctの収容方法(キャスクCのハンドリング方法)について説明する。キャスク輸送体Ctの収容方法は、搬入工程S1と、受け入れ工程S2と、玉付け工程S3と、ハンドリング工程S4と、移送工程S5と、を含む。
まず、図1に示すように、原子力発電プラント等で予め装荷された状態のキャスク輸送体Ctを、建屋1の内部に車両Vによって搬入する(搬入工程S1)。なお、このとき、キャスク輸送体Ctには、上記の輸送用スキッドStに加えて、バルサ等の木材で形成された円盤状の緩衝体70が取り付けられている場合がある。具体的には、キャスクCの中心軸A方向両側にそれぞれ1つずつの緩衝体70が取り付けられる。キャスク輸送体Ctを搬入するに当たって、具体的には、車両Vを上記のレール2同士の間の空間に進入させる。その後、ジャッキアップ等により車両Vの車高を上昇させながら、上記のエクステンションスキッドSeを輸送用スキッドStに取り付ける。次いで、車両Vをジャッキダウンさせて、エクステンションスキッドSeのローラ61をレール2上の載置位置P1に載せる。これにより、搬入工程S1が完了する。なお、空荷となった車両Vは、出入口12から外部へ退出する。
建屋1内に搬入されたキャスク輸送体Ctに対しては、キャスクCの状態等を確認するための受け入れ検査や、上記の緩衝体70の取外し作業が行われる(受け入れ工程S2)。次に、キャスク輸送体Ctに対して、巻き上げ装置30のワイヤー32と、ウインチ40の引張用ワイヤー42と、が取り付けられる(玉付け工程S3)。具体的には、各ワイヤー32の先端に設けられたそれぞれの係合部33を、上部トラニオンC31のうち、水平方向を向く一対の上部トラニオンC31に対して取り付ける。また、各引張用ワイヤー42の先端に設けられたそれぞれの係合部43を、輸送用スキッドStの一部(水平方向両側を向く側面)に対して取り付ける。
続いて、キャスク輸送体CtからキャスクCを取り出すとともに、キャスクCの姿勢を変化させる(ハンドリング工程S4)。より詳細には図3に示すように、まず、ウインチ40の引張用ワイヤー42のみを巻き取ることで、キャスク輸送体Ctをレール2に沿って上記の載置位置P1から吊り上げ位置P2に移動させる。キャスク輸送体Ctが吊り上げ位置P2に到達した後、巻き上げ装置30によるワイヤー32の巻取りと、ウインチ40による引張用ワイヤー42の巻取りとを同期した状態で行う。すなわち、ワイヤー32の巻取りと、引張用ワイヤー42の巻取りとを同時に開始し、かつ互いに等速で進める。なお、実際の作業では、作業員の監視下で、手動によって上記ワイヤー32、及び引張用ワイヤー42の巻取りを同期させることが望ましい。一方で、これら巻取り作業を、制御装置等によって同期させる構成を採ることも可能である。
ワイヤー32の上方への巻取りを進めるにつれて、図3の鎖線で示すように、キャスクCの一端側が次第に上方へ移動する。同時に、引張用ワイヤー42が他端側へ巻き取られるにつれて、キャスクCには他端側から一端側へ向かう力が付与される。ここで、キャスクCは輸送用スキッドSt及びエクステンションスキッドSeに載せられた状態にあるため、引張用ワイヤー42の巻取りによる引張力によって、キャスクCの他端側を含む部分は、レール2上を他端側から一端側に向かって水平移動する。より詳細には、エクステンションスキッドSeのローラ61がレール2上を転動することで、キャスクCの他端側が一端側に向かって移動する。このような操作を続けることにより、キャスクCは輸送用スキッドSt上で、横置き状態から直立姿勢に遷移する。このとき、輸送用スキッドStの係合凹部Rに係合した一対の下部トラニオンC32(水平方向を向く一対の下部トラニオンC32)は、係合凹部R内で、当該下部トラニオンC32同士を結ぶ線を回転中心として徐々に回転する。キャスクCが直立した後、巻取り装置によってキャスクCをさらに上方へ持ち上げることで、当該キャスクCは輸送用スキッドStから脱離する。
キャスクCが輸送用スキッドStから脱離した状態で、当該輸送用スキッドStをレール2上の吊り上げ位置P2から取り除く。その後、吊り上げられた状態のキャスクCと床面Fとの間に、エアパレット(図示省略)を挿入する。最後に、エアパレット上に載置された直立状態のキャスクCを予め決められた収容位置まで移送する(移送工程S5)。以上により、本実施形態に係るキャスク輸送体Ctの収容方法(キャスクCのハンドリング方法)の全工程が完了する。
以上説明したように、本実施形態に係るキャスク用施設100では、巻き上げ装置30によってキャスクCの一端側が上方に持ち上げられるとともに、ウインチ40の引張用ワイヤー42によってキャスクCに一端側に向かう力が付与される。したがって、例えばキャスクCの一端側を持ち上げるのみの構成に比べて、より円滑かつ安定的にキャスクCを横置き状態から直立状態とすることができる。さらに、クレーン等の高価な設備を建屋1内に設けることなく、キャスク用施設100を構成することができる。すなわち、キャスク用施設100の建造コストを低減することが可能となる。
なお、ここで言うクレーンとは、荷物を吊架した状態で水平方向に移動させることが可能な機械装置を指す。クレーンは一般的に高価であることから、貯蔵施設の建造コスト上昇の要因の一つとなっていた。加えて、キャスクCのハンドリング(引き起こし)自体は、水平方向への大きな移動を伴わないことから、上記のようなクレーンは必ずしも最適な設備とは言えず、より簡素で廉価な設備による代替の余地もある。そこで、本実施形態では、クレーンに代えて上記の巻取り装置及びウインチ40を設けることで、設備の簡素化と低廉化とを容易に実現している。
さらに、上記の構成によれば、ウインチ40によって引張用ワイヤー42を一端側に向かって引っ張ることのみによって、キャスクCのハンドリングを行うことができる。すなわち、クレーン等でキャスクCの他端側を水平移動させる構成に比べて、水平移動部の構成をより簡素なものとすることができる。これにより、キャスク用施設100の建造コストをさらに低減することができる。
加えて、上記の構成によれば、巻き上げ装置30が脚部Lによって上方で支持されている。これにより、例えば建屋1の天井に巻き上げ装置30を設置した場合に比べて、建屋1自体の強度設計に自由度を持たせることができる。言い換えると、建屋1の構造強度を増すための設計コストや資材コストを削減することができる。このように、本実施形態の構成によれば、キャスク用施設100の構造を簡素化するとともに、建造に要するコストを低廉化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記構成に種々の変更を施すことが可能である。
例えば、上記実施形態におけるウインチ40に代えて、キャスクCを他端側から一端側に押す他の装置を水平移動部として採用することも可能である。つまり、キャスクCの他端に対して、下部トラニオンC32を介して他端側から一端側に向かう力を付与することができる限りにおいては、水平移動部としていかなる装置を適用してもよい。
さらに、上記実施形態では、キャスク用施設100の一例として、乾式貯蔵施設を例に挙げたが、キャスク用施設100は、湿式の貯蔵設備であってもよい。
加えて、上記の構成では、レール2上に載置位置P1と吊り上げ位置P2とを別個に設けた例について説明した。すなわち、上記実施形態では、はじめに車両Vによって載置位置P1にキャスク輸送体Ctを載置した後、吊り上げ位置P2への移動を行う構成を採っている。しかしながら、スペース等の制約によっては、必ずしも載置位置P1を設ける必要はなく、車両Vによってキャスク輸送体Ctを吊り上げ位置P2に直接載置する構成を採ることも可能である。
さらに加えて、上記の巻取り装置、及びウインチ40は、ワイヤー32(引張用ワイヤー42)を有する例について説明したが、これらワイヤー32、及び引張用ワイヤー42に代えて、チェーンやロープを用いることも可能である。要するに、キャスクCの重量に対応可能な引張強度を有し、かつ自在に変形可能な(巻取り・巻出しが可能な)吊り材であれば、いかなるものであっても吊り材として好適に適用することが可能である。なお、巻き上げ装置30としては、上記実施形態で説明したリール31を備える構成に代えて、ワイヤー32を引っ張ることが可能なジャッキを用いることも可能である。
また、上記実施形態では、建屋1が地上に設けられている例について説明した。しかしながら、周囲の環境等によっては、建屋1はその全体が地下に埋設される構成を採ってもよいし、建屋1の一部のみが地下に埋設され、残余の部分が地上に露出する構成を採ってもよい。
さらに、上記実施形態では、キャスクC(キャスク輸送体Ct)を建屋1内で移動させるに当たって、エクステンションスキッドSeを用いた例について説明した。しかしながら、少なくともレール2上でキャスク輸送体Ctを円滑に移動させることができる限りにおいては、エクステンションスキッドSeを用いない構成を採ることも可能である。
加えて、上記実施形態では、緩衝体70の取外し作業を、受け入れ工程S2にて行う例について説明した。しかしながら、緩衝体70の取外し作業は必ずしも受け入れ工程S2で行われる必要はなく、他の工程(例えば上記の搬入工程S1)で適宜行うことも可能である。
1…建屋
2…レール
3…ハンドリング装置
10…給気部
11…排気部
12…出入口
30…巻き上げ装置
31…リール
32…ワイヤー(吊り材)
33…係合部
40…ウインチ
41…リール
42…引張用ワイヤー
43…係合部
51…底部
52…支持部
61…ローラ
62…ローラ支持部
63…当接部
70…緩衝体
100…キャスク用施設
A…中心軸
C…キャスク
C1…本体部
C2…蓋部
C3…トラニオン
C31…上部トラニオン
C32…下部トラニオン
Ct…キャスク輸送体
F…床面
L…脚部
P1…載置位置
P2…吊り上げ位置
R…係合凹部
S1…搬入工程
S2…受け入れ工程
S3…玉付け工程
S4…ハンドリング工程
S5…移送工程
Se…エクステンションスキッド
St…輸送用スキッド
V…車両

Claims (4)

  1. 水平方向に延びて、使用済み燃料を収納したキャスクが横置き状態で前記水平方向に移動可能に設置されるレールと、
    前記レールの上方に設置されるとともに、前記レール上の吊り上げ位置に位置する横置き状態の前記キャスクの一端側に係合して上方に巻き上げる吊り材有する巻き上げ装置と、
    前記レール上で、前記キャスクに対して一端側に向かって力を付与することで該キャスクを移動させる水平移動部と、
    を備えるキャスク用施設。
  2. 前記水平移動部は、前記キャスクの他端側に係合して、該キャスクを一端側に引っ張る引張用吊り材有する請求項1に記載のキャスク用施設。
  3. 床面に設けられ、前記巻き上げ装置を上方で支持する脚部を有する請求項1又は2に記載のキャスク用施設。
  4. キャスクの一端側を上方に引き上げ、かつ該キャスクの他端側に対して一端側に向かって力を付与することで、該キャスクを直立させるハンドリング工程を含むキャスクのハンドリング方法。
JP2016102332A 2016-05-23 2016-05-23 キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法 Pending JP2017211188A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016102332A JP2017211188A (ja) 2016-05-23 2016-05-23 キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016102332A JP2017211188A (ja) 2016-05-23 2016-05-23 キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017211188A true JP2017211188A (ja) 2017-11-30

Family

ID=60476124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016102332A Pending JP2017211188A (ja) 2016-05-23 2016-05-23 キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017211188A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020115084A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 放射性物質保管容器の運搬方法
JP2022011604A (ja) * 2020-06-30 2022-01-17 三菱重工業株式会社 緩衝体および放射性物質収納容器並びに放射性物質収納容器の縦起こし方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4968110U (ja) * 1972-09-29 1974-06-13
JPS5221400U (ja) * 1975-08-01 1977-02-15
JPS5259299A (en) * 1975-11-10 1977-05-16 Kimura Kakoki Co Ltd Device for conveying nuclear fuel and radioactive material transportation container
JPH07270578A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nuclear Fuel Ind Ltd 新燃料搬入検査作業方法
JP2004150958A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 原子力関連構造物のハンドリング方法およびピボット架台
JP2005331359A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Hitachi Ltd 放射性物質収納容器貯蔵システム
US20070241001A1 (en) * 2006-04-18 2007-10-18 Ales Matt W Shipping package up-ender
JP2012166878A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 構造物の吊装置および構造物のハンドリング方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4968110U (ja) * 1972-09-29 1974-06-13
JPS5221400U (ja) * 1975-08-01 1977-02-15
JPS5259299A (en) * 1975-11-10 1977-05-16 Kimura Kakoki Co Ltd Device for conveying nuclear fuel and radioactive material transportation container
JPH07270578A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nuclear Fuel Ind Ltd 新燃料搬入検査作業方法
JP2004150958A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 原子力関連構造物のハンドリング方法およびピボット架台
JP2005331359A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Hitachi Ltd 放射性物質収納容器貯蔵システム
US20070241001A1 (en) * 2006-04-18 2007-10-18 Ales Matt W Shipping package up-ender
JP2007286061A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Westinghouse Electric Co Llc 輸送パッケージ直立装置
JP2012166878A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 構造物の吊装置および構造物のハンドリング方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020115084A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 放射性物質保管容器の運搬方法
JP7061082B2 (ja) 2019-01-17 2022-04-27 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 放射性物質保管容器の運搬方法
JP2022011604A (ja) * 2020-06-30 2022-01-17 三菱重工業株式会社 緩衝体および放射性物質収納容器並びに放射性物質収納容器の縦起こし方法
JP7390262B2 (ja) 2020-06-30 2023-12-01 三菱重工業株式会社 緩衝体および放射性物質収納容器並びに放射性物質収納容器の縦起こし方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7820870B2 (en) Apparatus, system and method for facilitating transfer of high level radioactive waste to and/or from a pool
US10304576B2 (en) Canister transfer system with independent traveling shielded bell
US6957942B2 (en) Autonomous cask translocation crane
JP2003240889A (ja) 地盤面下式キャスク移送設備
CN108217447B (zh) 模块化便携式桶转移设施
JP2017211188A (ja) キャスク用施設、キャスクのハンドリング方法
JP2003215294A (ja) 構造物の取扱方法と構造物の取扱設備
JP2003156594A (ja) 放射性物質収納容器搬送設備,放射性物質収納容器の搬送方法及び放射性物質収納容器の貯蔵方法
JP4782061B2 (ja) 放射性物質の輸送あるいは貯蔵容器
JP2005331359A (ja) 放射性物質収納容器貯蔵システム
JP6118707B2 (ja) 資材運搬用昇降装置
JP2012166878A (ja) 構造物の吊装置および構造物のハンドリング方法
JP2006071323A (ja) 原子炉圧力容器搬出方法および原子炉圧力容器搬入方法
JP2011163880A (ja) 機器搬出入用設備、機器の搬出入方法
JP7061082B2 (ja) 放射性物質保管容器の運搬方法
JP7352228B2 (ja) セグメントの搬入設備
JP2016035439A (ja) 破損した原子炉炉心の解体方法
JP2736735B2 (ja) 新燃料搬入検査作業方法
TWM574621U (zh) 伸縮套管及鷹架組合起重裝置
JPH05113026A (ja) 仮設足場構造体
JPS5855236Y2 (ja) 転炉れんが積装置
JP2005308624A (ja) 原子炉施設
JPH1184053A (ja) 原子力発電所の構成機材の取扱方法
JP4712851B2 (ja) 制御棒駆動機構の取り扱い方法
JP2009145173A (ja) 放射性物質輸送・貯蔵容器用検査設備

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160524

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191021

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200303

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200303

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200310

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200317

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20200529

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20200602

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200908

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20201104

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20201215

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20201215