JP4000433B2 - ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明誘導体は文献未載の新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は医薬品として有用な化合物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記一般式(1)で表される新規な誘導体が提供される。
【0005】
【化2】
【0006】
〔式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基を、R2は水素原子、低級アルコキシ基又はピラジニル基を、R3は、置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基、置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基、置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基、置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基、又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基を、R4 は水素原子又は置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基をそれぞれ示す。但し、R1が低級アルキル基且つR2及びR4 が水素原子の場合、R3 は置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基及び置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基であってはならない。〕
本発明誘導体は、例えば鎮痛作用、一酸化窒素合成酵素阻害作用等を有し、鎮痛剤、並びに敗血症、エンドトキシンショック、慢性間接リウマチ等の治療及び予防剤として有用である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明誘導体を表わす上記一般式(1)において、定義される各基としては次の各基を例示できる。
【0008】
即ち、低級アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を例示できる。
【0009】
低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を例示できる。
【0010】
フェニル低級アルキル基としては、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル基等のフェニル基を有する低級アルキル基を例示できる。
【0011】
ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
【0012】
ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基としては、例えばトリフルオロメトキシメチル、2,2,2−トリフルオロエトキシメチル、3,3,3−トリフルオロプロポキシメチル、4,4,4−トリフルオロブトキシメチル、5,5,5−トリフルオロペンチルオキシメチル、6,6,6−トリフルオロヘキシルオキシメチル、2−(トリフルオロメトキシ)エチル、3−(トリフルオロメトキシ)プロピル、4−(トリフルオロメトキシ)ブチル、5−(トリフルオロメトキシ)ペンチル、6−(トリフルオロメトキシ)ヘキシル、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル基等の、フッ素置換低級アルコキシ低級アルキル基を例示できる。
【0013】
ハロゲン置換低級アルキル基としては、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6,6,6−トリフルオロヘキシル、ペンタフルオロエチル基等の、フッ素置換低級アルキル基を例示できる。
【0014】
4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基としては、例えば4、4−ビス(4−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(3−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(2−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−クロロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−ブロモフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−ヨードフェニル)−3−ブテニル基等を例示できる。
【0015】
低級アルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ基等を例示できる。
【0016】
低級アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル基等を例示できる。
【0017】
低級アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル基等を例示できる。
【0018】
N−低級アルカノイルアミノ基としては、N−アセチルアミノ、N−プロピオニルアミノ、N−ブチリルアミノ、N−バレリルアミノ、N−ペンタノイルアミノ、N−ヘキサノイルアミノ基等を例示できる。
【0019】
N−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基としては、N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,3,4−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,3,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリプロポキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリブトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリペンチルオキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリヘキシルオキシベンゾイル)アミノ基等を例示できる。
【0020】
トリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基としては、3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,3,4−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,3,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,4,6−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリエトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリプロポキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリブトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリペンチルオキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリヘキシルオキシベンゾイルオキシ基等を例示できる。
【0021】
置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基としては、3,4,5−トリメトキシフェニル、2,3,4−トリメトキシフェニル、2,3,5−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,5−トリメトキシフェニル、3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリプロポキシフェニル、3,4,5−トリブトキシフェニル、3,4,5−トリペンチルオキシフェニル、3,4,5−トリヘキシルオキシフェニル基等を例示できる。
【0022】
置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基としては、2,4−ジクロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,4−ジヨードフェニル基等を例示できる。
【0023】
置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基としては、2−メチルチオフェニル、3−メチルチオフェニル、4−メチルチオフェニル、4−エチルチオフェニル、4−プロピルチオフェニル、4−ブチルチオフェニル、4−ペンチルチオフェニル、4−ヘキシルチオフェニル、2−メチルスルフィニルフェニル、3−メチルスルフィニルフェニル、4−メチルスルフィニルフェニル、4−エチルスルフィニルフェニル、4−プロピルスルフィニルフェニル、4−ブチルスルフィニルフェニル、4−ペンチルスルフィニルフェニル、4−ヘキシルスルフィニルフェニル、2−メチルスルホニルフェニル、3−メチルスルホニルフェニル、4−メチルスルホニルフェニル、4−エチルスルホニルフェニル、4−プロピルスルホニルフェニル、4−ブチルスルホニルフェニル、4−ペンチルスルホニルフェニル、4−ヘキシルスルホニルフェニル、2−フェニルチオフェニル、3−フェニルチオフェニル、4−フェニルチオフェニル、2−フェニルスルフィニルフェニル、3−フェニルスルフィニルフェニル、4−フェニルスルフィニルフェニル、2−フェニルスルホニルフェニル、3−フェニルスルホニルフェニル、4−フェニルスルホニルフェニル、2−フェノキシフェニル、3−フェノキシフェニル、4−フェノキシフェニル、2−(N−アセチルアミノ)フェニル、3−(N−アセチルアミノ)フェニル、4−(N−アセチルアミノ)フェニル、2−(N−プロピオニルアミノ)フェニル、2−(N−ブチリルアミノ)フェニル、2−(N−バレリルアミノ)フェニル、2−(N−ペンタノイルアミノ)フェニル、2−(N−ヘキサノイルアミノ)フェニル、2−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、3−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、4−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、2−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル、3−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル、4−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル基等を例示できる。
【0024】
置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基としては、3,4−ジメトキシ−5−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,5−ジメトキシ−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,4−ジメトキシ−5−(3,4,5−トリエトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,4−ジエトキシ−5−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル基等を例示できる。
【0025】
置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基としては、2−クロロ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−フルオロ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−ブロモ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−ヨード−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,4,6−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,5,6−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,4,6−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,5,6−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,4,5−トリエトキシ−2−ニトロフェニル基等を例示できる。
【0026】
置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基としては、フェニル基並びに上記したハロゲン原子2個を有するフェニル基と同様の置換フェニル基を例示できる。
【0027】
上記一般式(1)中、医薬用途に好適な化合物としては、次の(1)〜(6)の各群に属する各化合物を例示できる。
(1)R1が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(2)R1 がフェニル低級アルキル基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(3)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基又はピラジニル基で、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(4)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基、置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物、
(5)R1 が低級アルキル基又はハロゲン置換低級アルキル基、R2 が水素原子、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基及びR4 が置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基である化合物、及び
(6)R1 がハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基、R2 及びR4 が共に水素原子並びにR3が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物。
【0028】
之等のうちでは下記(A)〜(D)の群に属するものが好ましい。
(A)R1が低級アルコキシ基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(B)R1 がフェニル低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(C)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、及び
(D)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物。
【0029】
上記(B)群に属する化合物中では、R1が3−フェニルプロピル基である化合物が好ましく、また上記(D)群に属する化合物中では、R3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物が好適である。
【0030】
特に好ましい本発明ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体としては、R1がn−ブチル基、R2が水素原子及びR3が置換基としてメチルチオ基、メチルスルフィニル基、メチルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基及びフェニルスルホニル基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基である上記(D)群に属する化合物を挙げることができる。
【0031】
該(D)群に属する化合物中、R3が2−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基又は4−メチルスルホニルフェニル基であるピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体は、とりわけ医薬分野での利用に好適である。
【0032】
本発明誘導体は、各種の方法により製造することができる。その例を反応工程式を挙げて以下に詳述する。
【0033】
【化3】
【0034】
〔式中、R1aは低級アルキル基又はフェニル低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基、X及びYはそれぞれハロゲン原子及びZは低級アルキル基を示し、R2 、R3及びR4 は前記に同じ。〕
上記反応工程式−1において、化合物(2)と化合物(3)との縮合反応は、適当な不活性溶媒中、室温〜溶媒の沸点範囲の温度条件下で実施される。ここで用いられる不活性溶媒としては、酢酸、エタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)等を例示できる。化合物(2)と化合物(3)との使用割合は、一般にほぼ等モル量程度とするのがよく、反応は約2〜5時間で完了する。
【0035】
次に、上記で得られる化合物(4)のハロゲン化反応は、適当な脱酸剤、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トリエチルアミン等の存在下に、適当なハロゲン化剤、例えばオキシ塩化リン、オキシ臭化リン等を用いて実施される。上記ハロゲン化剤は溶媒をも兼ねるので、該反応には特に溶媒を用いる必要はないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等のほかの不活性溶媒を用いることもできる。上記脱酸剤の使用量は、通常化合物(4)に対して1〜10倍モル量程度とするのがよい。反応は室温〜150℃程度の温度条件下に約0.5〜12時間を要して実施される。
【0036】
上記反応により得られるハロゲン化物(5)は、これをアンモニア水で処理することにより化合物(6)に変換できる。この処理は、特に溶媒を必要とせず、通常化合物(5)を過剰量のアンモニア水と共に約100〜150℃で1〜12時間程度加熱することにより実施できる。
【0037】
かくして得られる化合物(6)は、次いでこれを酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、本発明化合物(1a)に変換できる。この反応は、適当な溶媒中、脱酸剤の存在下に実施できる。ここで溶媒としては例えばベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル等の芳香族乃至脂肪族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等の鎖状乃至環状エーテル類、アセトン、エチルメチルケトン、アセトフェノン等のケトン類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素等を例示できる。また脱酸剤としては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−メチルアミノピリジン等の第3級アミン類を好ましく例示できる。上記反応における化合物(6)に対する酸ハロゲン化物(7)及び脱酸剤の使用量は、特に限定的ではないが、通常酸ハロゲン化物は等モル量程度、脱酸剤は等モル量〜過剰モル量程度とするのがよく、反応は室温〜溶媒の還流温度の条件下に約0.5〜20時間程度で終了する。
【0038】
尚、上記反応工程式−1に示される中間体である化合物(6)は、下記反応工程式−1’に従って製造することもできる。
【0039】
【化4】
【0040】
〔式中、R1a、R2及びR4 は前記に同じ。〕
上記において、ニトリル誘導体(2’)と化合物(3)との縮合反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸、エタノール等の不活性溶媒中、室温〜還流温度の条件下にて、2〜10時間程度を要して行われる。尚、両化合物の使用割合は、ほぼ等モル量程度とするのが一般的である。
【0041】
【化5】
【0042】
〔式中、R1bは低級アルコキシ基を示し、R2、R3、R4 、X及びYは前記に同じ。〕
上記反応工程式−2に示す化合物(8)の化合物(9)への変換反応は、THF、1,4−ジオキサン、エチレングリコール等の不活性溶媒中、化合物(8)をアンモニア水で処理することにより実施される。この処理は、通常過剰量のアンモニア水を用い、室温〜100℃程度の温度で、1〜10時間程を要して行われる。
【0043】
次に、得られる化合物(9)は、これにアルカリ金属低級アルコキシドを反応させることにより、化合物(6a)に変換できる。ここで用いられるアルカリ金属低級アルコキシドは、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素数1〜6のアルコール(低級アルコール)に金属ナトリウム、金属カリウム或いはそれらの水素化物を加えることにより得ることができる。化合物(6a)を得る反応は、化合物(9)に上記アルカリ金属低級アルコキシドを与える低級アルコールと金属ナトリウム等とを添加することにより行ない得る。該反応においては、通常低級アルコールを過剰量使用すればよく、これが溶媒も兼ねるので、特に他の溶媒を必要としないが、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の不活性溶媒を用いてもよい。反応は、一般に室温〜還流温度にて、1〜10時間で完了する。
【0044】
かくして得られる化合物(6a)は、次いでこれを酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、本発明化合物(1b)に変換できる。この反応は、上記反応工程式−1における対応する反応と同様にして行うことができる。
【0045】
尚、上記反応工程式−2において出発原料とする化合物(8)は、例えばJ. Med. Chem., 19(4), 512 (1976)に記載の方法に準じて製造することができる。
【0046】
【化6】
【0047】
〔式中、R1、R2及びR4 は前記に同じ。R5は低級アルキル基又はフェニル基を、nは1又は2を示す。〕
反応工程式−3に従う化合物(1c)の酸化反応は、酢酸、ジクロロメタン、四塩化炭素等の不活性溶媒中、酸化剤として過酸化水素、m−クロロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム等を用いて実施できる。尚、上記酸化反応をスルフィニル化合物(n=1)まででとどめたい場合には、上記酸化剤の使用量を、原料化合物に対して1〜少過剰当量とし、0℃〜室温程度の温度にて、15分〜10時間程度反応させればよく、スルホニル化合物(n=2)まで酸化反応を進行させたい場合には、上記酸化剤の使用量を原料化合物に対して2当量〜それより過剰量とし、更に必要に応じてタングステン酸ナトリウム等の触媒を添加利用して、0℃〜還流温度程度にて、15分〜10時間程度反応を行えばよい。
【0048】
また、nが2である目的化合物(1d)(スルホニル化合物)は、上記で得られるnが1である化合物(1d)(スルフィニル化合物)を、更に酸化反応させることによっても得ることができる。その際採用される条件は、上述した2通りのいずれでもよい。
【0049】
上記各反応工程式に示した各工程における目的化合物は、通常の分離手段により容易に単離精製できる。該手段としては、例えば吸着クロマトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー、再結晶、溶媒抽出等を例示できる。
【0050】
本発明化合物は、医薬的に許容される酸付加塩とすることができ、之等の塩も本発明に包含される。上記酸付加塩を形成させ得る酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を例示でき、この酸付加塩の形成反応は、定法に従うことができる。
【0051】
また、本発明化合物は、これを常法に従い例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、その他銅塩等とすることができ、之等の塩もまた本発明に包含される。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を更に詳しく説明するため本発明化合物の製造例を実施例として挙げる。
【0053】
【実施例1】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルチオベンズアミドの製造
(工程1)
3−アミノピラゾール100gと3−オキソへプタン酸メチルエステル190gのトルエン120ml溶液を100℃で3時間加熱還流した。冷後、トルエンを減圧留去し、残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテル及びアセトニトリルで順次洗浄して、5−n−ブチル−7−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶184gを得た。
(工程2)
上記工程(1)で得られた結晶40gのトルエン400ml懸濁液に、オキシ塩化リン80ml及びトリエチルアミン44mlを加え、4時間加熱還流した。反応終了後、減圧濃縮し、残渣を氷水中に注ぎ、混合物を酢酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出し、有機層を集めた。これを飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)で精製して、5−n−ブチル−7−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの淡黄色油状物41gを得た。
(工程3)
上記工程(2)で得られた化合物21gと25%アンモニア水100mlとをステンレス密閉管中に封入し、110℃で12時間加熱した。冷後、析出した結晶を濾取し、水洗後、クロロホルム−n−ヘキサンより再結晶して、7−アミノ−5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶18.4g(融点:124〜126℃)を得た。
(工程4)
4−メチルチオ安息香酸3.37gをジクロロメタン20mlに懸濁し、塩化チオニル2.85g及びDMF0.44gを加え、室温で1時間攪拌後、80℃で2時間攪拌した。混合液を減圧濃縮し、残渣にジクロロメタン20mlとピリジン20mlを加え氷冷した。そこに、上記工程3で得られた結晶3.8gを加え、氷冷下1時間、その後室温で12時間攪拌した。反応液を塩酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶5.23gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0054】
【実施例2〜14】
実施例1の工程1〜工程3と同様にして、以下の各化合物を製造した。
7−アミノ−5−ベンジルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−(2−フェニルエチル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−(3−フェニルプロピル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
これらの化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0055】
【実施例15】
N−(5−n−ブチル−2−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
3−オキソヘプタンニトリル3g及び3−アミノ−5−エトキシピラゾール3.66gを酢酸50mlに溶解し、室温で15時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。抽出層を集めて減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、更にn−へキサンで洗浄して、7−アミノ−5−n−ブチル−2−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶3.2gを得た。
【0056】
得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。かくして得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0057】
【実施例16】
N−(5−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
(工程1)
5,7−ジクロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン4gをTHF40mlに溶かし、25%アンモニア水60mlを加え、70℃で2時間加熱した。反応液を減圧濃縮し、析出した結晶を濾取し、水洗後、残存水分をエタノールと共沸除去し、更にジエチルエーテルで洗浄して、7−アミノ−5−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶3.13gを得た。
(工程2)
60%水素化ナトリウム2.1gをDMF40mlに懸濁させ、エタノール4.6gを室温で加えて室温で30分攪拌した。そこに、上記工程1で得られた結晶1.8gを室温で加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合液を水中に注ぎ込み、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて水及び飽和食塩水で順次洗浄し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン:ジクロロメタン=4:4:2)で精製して、7−アミノ−5−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶1.26gを得た。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0058】
【実施例17】
N−(5−n−プロポキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
実施例16の工程1及び工程2と同様にして、7−アミノ−5−プロポキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンを製造した。
【0059】
次に、上記で得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0060】
【実施例18】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルスルフィニルベンズアミドの製造
実施例1で得られた化合物1.7gを酢酸20mlに懸濁させ、30%過酸化水素水0.57gを室温で加え、室温で14時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:2)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶1.27gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0061】
【実施例19及び20】
実施例6及び7の化合物を用い、実施例18と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0062】
【実施例21】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルスルホニルベンズアミドの製造
実施例1で得られた化合物1.7gを酢酸10mlに懸濁させ、30%過酸化水素水1.25g及び酢酸10mlを室温で加え、室温で3時間、その後80℃で1.5時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:2→クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶0.60gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0063】
【実施例22及び23】
実施例6及び7の化合物を用い、実施例21と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0064】
【実施例24〜27】
実施例1の工程1〜工程3と同様にして、以下の各化合物を製造した。
7−アミノ−5−〔(2,2,2−トリフルオロエトキシ)メチル〕ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−n−ブチル−2−ピラジニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−〔4,4−ビス(4−フルオロフェニル)−3−ブテニル〕−ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
これらの化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、第2表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第2表に記載する。
【0065】
【実施例28〜30】
実施例15と同様にして、以下の各化合物を経由して、第2表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第2表に記載する。
7−アミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フルオロメチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−n−ブチル−6−フェニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン7−アミノ−5−〔3,3,3−トリフルオロプロピル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明誘導体は文献未載の新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は医薬品として有用な化合物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記一般式(1)で表される新規な誘導体が提供される。
【0005】
【化2】
【0006】
〔式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基を、R2は水素原子、低級アルコキシ基又はピラジニル基を、R3は、置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基、置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基、置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基、置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基、又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基を、R4 は水素原子又は置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基をそれぞれ示す。但し、R1が低級アルキル基且つR2及びR4 が水素原子の場合、R3 は置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基及び置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基であってはならない。〕
本発明誘導体は、例えば鎮痛作用、一酸化窒素合成酵素阻害作用等を有し、鎮痛剤、並びに敗血症、エンドトキシンショック、慢性間接リウマチ等の治療及び予防剤として有用である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明誘導体を表わす上記一般式(1)において、定義される各基としては次の各基を例示できる。
【0008】
即ち、低級アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を例示できる。
【0009】
低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を例示できる。
【0010】
フェニル低級アルキル基としては、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル基等のフェニル基を有する低級アルキル基を例示できる。
【0011】
ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
【0012】
ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基としては、例えばトリフルオロメトキシメチル、2,2,2−トリフルオロエトキシメチル、3,3,3−トリフルオロプロポキシメチル、4,4,4−トリフルオロブトキシメチル、5,5,5−トリフルオロペンチルオキシメチル、6,6,6−トリフルオロヘキシルオキシメチル、2−(トリフルオロメトキシ)エチル、3−(トリフルオロメトキシ)プロピル、4−(トリフルオロメトキシ)ブチル、5−(トリフルオロメトキシ)ペンチル、6−(トリフルオロメトキシ)ヘキシル、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル基等の、フッ素置換低級アルコキシ低級アルキル基を例示できる。
【0013】
ハロゲン置換低級アルキル基としては、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6,6,6−トリフルオロヘキシル、ペンタフルオロエチル基等の、フッ素置換低級アルキル基を例示できる。
【0014】
4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基としては、例えば4、4−ビス(4−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(3−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(2−フルオロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−クロロフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−ブロモフェニル)−3−ブテニル、4,4−ビス(4−ヨードフェニル)−3−ブテニル基等を例示できる。
【0015】
低級アルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ基等を例示できる。
【0016】
低級アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル基等を例示できる。
【0017】
低級アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル基等を例示できる。
【0018】
N−低級アルカノイルアミノ基としては、N−アセチルアミノ、N−プロピオニルアミノ、N−ブチリルアミノ、N−バレリルアミノ、N−ペンタノイルアミノ、N−ヘキサノイルアミノ基等を例示できる。
【0019】
N−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基としては、N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,3,4−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,3,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(2,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリエトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリプロポキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリブトキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリペンチルオキシベンゾイル)アミノ、N−(3,4,5−トリヘキシルオキシベンゾイル)アミノ基等を例示できる。
【0020】
トリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基としては、3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,3,4−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,3,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,4,6−トリメトキシベンゾイルオキシ、2,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリエトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリプロポキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリブトキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリペンチルオキシベンゾイルオキシ、3,4,5−トリヘキシルオキシベンゾイルオキシ基等を例示できる。
【0021】
置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基としては、3,4,5−トリメトキシフェニル、2,3,4−トリメトキシフェニル、2,3,5−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,5−トリメトキシフェニル、3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリプロポキシフェニル、3,4,5−トリブトキシフェニル、3,4,5−トリペンチルオキシフェニル、3,4,5−トリヘキシルオキシフェニル基等を例示できる。
【0022】
置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基としては、2,4−ジクロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,4−ジヨードフェニル基等を例示できる。
【0023】
置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基としては、2−メチルチオフェニル、3−メチルチオフェニル、4−メチルチオフェニル、4−エチルチオフェニル、4−プロピルチオフェニル、4−ブチルチオフェニル、4−ペンチルチオフェニル、4−ヘキシルチオフェニル、2−メチルスルフィニルフェニル、3−メチルスルフィニルフェニル、4−メチルスルフィニルフェニル、4−エチルスルフィニルフェニル、4−プロピルスルフィニルフェニル、4−ブチルスルフィニルフェニル、4−ペンチルスルフィニルフェニル、4−ヘキシルスルフィニルフェニル、2−メチルスルホニルフェニル、3−メチルスルホニルフェニル、4−メチルスルホニルフェニル、4−エチルスルホニルフェニル、4−プロピルスルホニルフェニル、4−ブチルスルホニルフェニル、4−ペンチルスルホニルフェニル、4−ヘキシルスルホニルフェニル、2−フェニルチオフェニル、3−フェニルチオフェニル、4−フェニルチオフェニル、2−フェニルスルフィニルフェニル、3−フェニルスルフィニルフェニル、4−フェニルスルフィニルフェニル、2−フェニルスルホニルフェニル、3−フェニルスルホニルフェニル、4−フェニルスルホニルフェニル、2−フェノキシフェニル、3−フェノキシフェニル、4−フェノキシフェニル、2−(N−アセチルアミノ)フェニル、3−(N−アセチルアミノ)フェニル、4−(N−アセチルアミノ)フェニル、2−(N−プロピオニルアミノ)フェニル、2−(N−ブチリルアミノ)フェニル、2−(N−バレリルアミノ)フェニル、2−(N−ペンタノイルアミノ)フェニル、2−(N−ヘキサノイルアミノ)フェニル、2−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、3−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、4−(N−ベンゾイルアミノ)フェニル、2−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル、3−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル、4−〔N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕フェニル基等を例示できる。
【0024】
置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基としては、3,4−ジメトキシ−5−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,5−ジメトキシ−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,4−ジメトキシ−5−(3,4,5−トリエトキシベンゾイルオキシ)フェニル、3,4−ジエトキシ−5−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルオキシ)フェニル基等を例示できる。
【0025】
置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基としては、2−クロロ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−フルオロ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−ブロモ−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−ヨード−3,4,5−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,4,6−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,5,6−トリメトキシフェニル、2−クロロ−3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,4,6−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,5,6−トリメトキシ−2−ニトロフェニル、3,4,5−トリエトキシ−2−ニトロフェニル基等を例示できる。
【0026】
置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基としては、フェニル基並びに上記したハロゲン原子2個を有するフェニル基と同様の置換フェニル基を例示できる。
【0027】
上記一般式(1)中、医薬用途に好適な化合物としては、次の(1)〜(6)の各群に属する各化合物を例示できる。
(1)R1が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(2)R1 がフェニル低級アルキル基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(3)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基又はピラジニル基で、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(4)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基、置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物、
(5)R1 が低級アルキル基又はハロゲン置換低級アルキル基、R2 が水素原子、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基及びR4 が置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基である化合物、及び
(6)R1 がハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基、R2 及びR4 が共に水素原子並びにR3が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物。
【0028】
之等のうちでは下記(A)〜(D)の群に属するものが好ましい。
(A)R1が低級アルコキシ基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(B)R1 がフェニル低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(C)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、及び
(D)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物。
【0029】
上記(B)群に属する化合物中では、R1が3−フェニルプロピル基である化合物が好ましく、また上記(D)群に属する化合物中では、R3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物が好適である。
【0030】
特に好ましい本発明ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体としては、R1がn−ブチル基、R2が水素原子及びR3が置換基としてメチルチオ基、メチルスルフィニル基、メチルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基及びフェニルスルホニル基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基である上記(D)群に属する化合物を挙げることができる。
【0031】
該(D)群に属する化合物中、R3が2−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基又は4−メチルスルホニルフェニル基であるピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体は、とりわけ医薬分野での利用に好適である。
【0032】
本発明誘導体は、各種の方法により製造することができる。その例を反応工程式を挙げて以下に詳述する。
【0033】
【化3】
【0034】
〔式中、R1aは低級アルキル基又はフェニル低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基、X及びYはそれぞれハロゲン原子及びZは低級アルキル基を示し、R2 、R3及びR4 は前記に同じ。〕
上記反応工程式−1において、化合物(2)と化合物(3)との縮合反応は、適当な不活性溶媒中、室温〜溶媒の沸点範囲の温度条件下で実施される。ここで用いられる不活性溶媒としては、酢酸、エタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)等を例示できる。化合物(2)と化合物(3)との使用割合は、一般にほぼ等モル量程度とするのがよく、反応は約2〜5時間で完了する。
【0035】
次に、上記で得られる化合物(4)のハロゲン化反応は、適当な脱酸剤、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トリエチルアミン等の存在下に、適当なハロゲン化剤、例えばオキシ塩化リン、オキシ臭化リン等を用いて実施される。上記ハロゲン化剤は溶媒をも兼ねるので、該反応には特に溶媒を用いる必要はないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等のほかの不活性溶媒を用いることもできる。上記脱酸剤の使用量は、通常化合物(4)に対して1〜10倍モル量程度とするのがよい。反応は室温〜150℃程度の温度条件下に約0.5〜12時間を要して実施される。
【0036】
上記反応により得られるハロゲン化物(5)は、これをアンモニア水で処理することにより化合物(6)に変換できる。この処理は、特に溶媒を必要とせず、通常化合物(5)を過剰量のアンモニア水と共に約100〜150℃で1〜12時間程度加熱することにより実施できる。
【0037】
かくして得られる化合物(6)は、次いでこれを酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、本発明化合物(1a)に変換できる。この反応は、適当な溶媒中、脱酸剤の存在下に実施できる。ここで溶媒としては例えばベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル等の芳香族乃至脂肪族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等の鎖状乃至環状エーテル類、アセトン、エチルメチルケトン、アセトフェノン等のケトン類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素等を例示できる。また脱酸剤としては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−メチルアミノピリジン等の第3級アミン類を好ましく例示できる。上記反応における化合物(6)に対する酸ハロゲン化物(7)及び脱酸剤の使用量は、特に限定的ではないが、通常酸ハロゲン化物は等モル量程度、脱酸剤は等モル量〜過剰モル量程度とするのがよく、反応は室温〜溶媒の還流温度の条件下に約0.5〜20時間程度で終了する。
【0038】
尚、上記反応工程式−1に示される中間体である化合物(6)は、下記反応工程式−1’に従って製造することもできる。
【0039】
【化4】
【0040】
〔式中、R1a、R2及びR4 は前記に同じ。〕
上記において、ニトリル誘導体(2’)と化合物(3)との縮合反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸、エタノール等の不活性溶媒中、室温〜還流温度の条件下にて、2〜10時間程度を要して行われる。尚、両化合物の使用割合は、ほぼ等モル量程度とするのが一般的である。
【0041】
【化5】
【0042】
〔式中、R1bは低級アルコキシ基を示し、R2、R3、R4 、X及びYは前記に同じ。〕
上記反応工程式−2に示す化合物(8)の化合物(9)への変換反応は、THF、1,4−ジオキサン、エチレングリコール等の不活性溶媒中、化合物(8)をアンモニア水で処理することにより実施される。この処理は、通常過剰量のアンモニア水を用い、室温〜100℃程度の温度で、1〜10時間程を要して行われる。
【0043】
次に、得られる化合物(9)は、これにアルカリ金属低級アルコキシドを反応させることにより、化合物(6a)に変換できる。ここで用いられるアルカリ金属低級アルコキシドは、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等の炭素数1〜6のアルコール(低級アルコール)に金属ナトリウム、金属カリウム或いはそれらの水素化物を加えることにより得ることができる。化合物(6a)を得る反応は、化合物(9)に上記アルカリ金属低級アルコキシドを与える低級アルコールと金属ナトリウム等とを添加することにより行ない得る。該反応においては、通常低級アルコールを過剰量使用すればよく、これが溶媒も兼ねるので、特に他の溶媒を必要としないが、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の不活性溶媒を用いてもよい。反応は、一般に室温〜還流温度にて、1〜10時間で完了する。
【0044】
かくして得られる化合物(6a)は、次いでこれを酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、本発明化合物(1b)に変換できる。この反応は、上記反応工程式−1における対応する反応と同様にして行うことができる。
【0045】
尚、上記反応工程式−2において出発原料とする化合物(8)は、例えばJ. Med. Chem., 19(4), 512 (1976)に記載の方法に準じて製造することができる。
【0046】
【化6】
【0047】
〔式中、R1、R2及びR4 は前記に同じ。R5は低級アルキル基又はフェニル基を、nは1又は2を示す。〕
反応工程式−3に従う化合物(1c)の酸化反応は、酢酸、ジクロロメタン、四塩化炭素等の不活性溶媒中、酸化剤として過酸化水素、m−クロロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム等を用いて実施できる。尚、上記酸化反応をスルフィニル化合物(n=1)まででとどめたい場合には、上記酸化剤の使用量を、原料化合物に対して1〜少過剰当量とし、0℃〜室温程度の温度にて、15分〜10時間程度反応させればよく、スルホニル化合物(n=2)まで酸化反応を進行させたい場合には、上記酸化剤の使用量を原料化合物に対して2当量〜それより過剰量とし、更に必要に応じてタングステン酸ナトリウム等の触媒を添加利用して、0℃〜還流温度程度にて、15分〜10時間程度反応を行えばよい。
【0048】
また、nが2である目的化合物(1d)(スルホニル化合物)は、上記で得られるnが1である化合物(1d)(スルフィニル化合物)を、更に酸化反応させることによっても得ることができる。その際採用される条件は、上述した2通りのいずれでもよい。
【0049】
上記各反応工程式に示した各工程における目的化合物は、通常の分離手段により容易に単離精製できる。該手段としては、例えば吸着クロマトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー、再結晶、溶媒抽出等を例示できる。
【0050】
本発明化合物は、医薬的に許容される酸付加塩とすることができ、之等の塩も本発明に包含される。上記酸付加塩を形成させ得る酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を例示でき、この酸付加塩の形成反応は、定法に従うことができる。
【0051】
また、本発明化合物は、これを常法に従い例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、その他銅塩等とすることができ、之等の塩もまた本発明に包含される。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を更に詳しく説明するため本発明化合物の製造例を実施例として挙げる。
【0053】
【実施例1】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルチオベンズアミドの製造
(工程1)
3−アミノピラゾール100gと3−オキソへプタン酸メチルエステル190gのトルエン120ml溶液を100℃で3時間加熱還流した。冷後、トルエンを減圧留去し、残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテル及びアセトニトリルで順次洗浄して、5−n−ブチル−7−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶184gを得た。
(工程2)
上記工程(1)で得られた結晶40gのトルエン400ml懸濁液に、オキシ塩化リン80ml及びトリエチルアミン44mlを加え、4時間加熱還流した。反応終了後、減圧濃縮し、残渣を氷水中に注ぎ、混合物を酢酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出し、有機層を集めた。これを飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)で精製して、5−n−ブチル−7−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの淡黄色油状物41gを得た。
(工程3)
上記工程(2)で得られた化合物21gと25%アンモニア水100mlとをステンレス密閉管中に封入し、110℃で12時間加熱した。冷後、析出した結晶を濾取し、水洗後、クロロホルム−n−ヘキサンより再結晶して、7−アミノ−5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶18.4g(融点:124〜126℃)を得た。
(工程4)
4−メチルチオ安息香酸3.37gをジクロロメタン20mlに懸濁し、塩化チオニル2.85g及びDMF0.44gを加え、室温で1時間攪拌後、80℃で2時間攪拌した。混合液を減圧濃縮し、残渣にジクロロメタン20mlとピリジン20mlを加え氷冷した。そこに、上記工程3で得られた結晶3.8gを加え、氷冷下1時間、その後室温で12時間攪拌した。反応液を塩酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶5.23gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0054】
【実施例2〜14】
実施例1の工程1〜工程3と同様にして、以下の各化合物を製造した。
7−アミノ−5−ベンジルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−(2−フェニルエチル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−(3−フェニルプロピル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
これらの化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0055】
【実施例15】
N−(5−n−ブチル−2−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
3−オキソヘプタンニトリル3g及び3−アミノ−5−エトキシピラゾール3.66gを酢酸50mlに溶解し、室温で15時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。抽出層を集めて減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、更にn−へキサンで洗浄して、7−アミノ−5−n−ブチル−2−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶3.2gを得た。
【0056】
得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。かくして得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0057】
【実施例16】
N−(5−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
(工程1)
5,7−ジクロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン4gをTHF40mlに溶かし、25%アンモニア水60mlを加え、70℃で2時間加熱した。反応液を減圧濃縮し、析出した結晶を濾取し、水洗後、残存水分をエタノールと共沸除去し、更にジエチルエーテルで洗浄して、7−アミノ−5−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶3.13gを得た。
(工程2)
60%水素化ナトリウム2.1gをDMF40mlに懸濁させ、エタノール4.6gを室温で加えて室温で30分攪拌した。そこに、上記工程1で得られた結晶1.8gを室温で加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合液を水中に注ぎ込み、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて水及び飽和食塩水で順次洗浄し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン:ジクロロメタン=4:4:2)で精製して、7−アミノ−5−エトキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶1.26gを得た。
(工程3)
上記工程2で得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0058】
【実施例17】
N−(5−n−プロポキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−3,4,5−トリメトキシベンズアミドの製造
実施例16の工程1及び工程2と同様にして、7−アミノ−5−プロポキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンを製造した。
【0059】
次に、上記で得られた化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、目的化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0060】
【実施例18】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルスルフィニルベンズアミドの製造
実施例1で得られた化合物1.7gを酢酸20mlに懸濁させ、30%過酸化水素水0.57gを室温で加え、室温で14時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:2)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶1.27gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0061】
【実施例19及び20】
実施例6及び7の化合物を用い、実施例18と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0062】
【実施例21】
N−(5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)−4−メチルスルホニルベンズアミドの製造
実施例1で得られた化合物1.7gを酢酸10mlに懸濁させ、30%過酸化水素水1.25g及び酢酸10mlを室温で加え、室温で3時間、その後80℃で1.5時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を集めて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロホルム:酢酸エチル=1:2→クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、更にエタノール−n−へキサンより再結晶して、目的化合物の無色結晶0.60gを得た。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0063】
【実施例22及び23】
実施例6及び7の化合物を用い、実施例21と同様にして、第1表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第1表に記載する。
【0064】
【実施例24〜27】
実施例1の工程1〜工程3と同様にして、以下の各化合物を製造した。
7−アミノ−5−〔(2,2,2−トリフルオロエトキシ)メチル〕ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−n−ブチル−2−ピラジニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−〔4,4−ビス(4−フルオロフェニル)−3−ブテニル〕−ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
これらの化合物を用い、実施例1の工程4と同様にして、第2表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第2表に記載する。
【0065】
【実施例28〜30】
実施例15と同様にして、以下の各化合物を経由して、第2表に記載の各化合物を合成した。得られた化合物の構造及び融点を第2表に記載する。
7−アミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フルオロメチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
7−アミノ−5−n−ブチル−6−フェニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン7−アミノ−5−〔3,3,3−トリフルオロプロピル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
Claims (6)
- 一般式
で表されるピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。 - (1)R1が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(2)R1 がフェニル低級アルキル基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(3)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基又はピラジニル基で、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(4)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基、フェノキシ基、N−低級アルカノイルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基及びN−(トリ低級アルコキシベンゾイル)アミノ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基、置換基としてトリ低級アルコキシベンゾイルオキシ基と低級アルコキシ基の2個とを有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物、
(5)R1 が低級アルキル基又はハロゲン置換低級アルキル基、R2 が水素原子、R3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基及びR4 が置換基としてハロゲン原子2個を有することのあるフェニル基である化合物、及び
(6)R1 がハロゲン置換低級アルコキシ低級アルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基又は4,4−ビス(ハロフェニル)−3−ブテニル基、R2 及びR4 が共に水素原子並びにR3が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物から選ばれる請求項1に記載のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。 - 下記(A)〜(D)から選ばれる請求項2に記載のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
(A)R1が低級アルコキシ基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、
(B)R1 がフェニル低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子2個を有するフェニル基である化合物、
(C)R1 が低級アルキル基、R2が低級アルコキシ基及びR3 が置換基として低級アルコキシ基3個を有するフェニル基である化合物、及び
(D)R1 が低級アルキル基、R2 が水素原子及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子もしくはニトロ基と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である化合物。 - 請求項3に記載の(A)の化合物、R1が3−フェニルプロピル基である請求項3に記載の(B)の化合物及びR3が置換基として低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基又は置換基としてハロゲン原子と低級アルコキシ基の3個とを有するフェニル基である請求項3に記載の(D)の化合物から選ばれるピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
- R1がn−ブチル基、R2が水素原子及びR3が置換基としてメチルチオ基、メチルスルフィニル基、メチルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルスルフィニル基及びフェニルスルホニル基からなる群から選ばれる基を有するフェニル基である請求項3の(D)に記載のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
- R3が2−メチルスルフィニルフェニル基、2−メチルスルホニルフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基又は4−メチルスルホニルフェニル基である請求項5に記載のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
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