JP4000295B2 - レジスト用共重合体およびその製造方法、ならびにレジスト組成物 - Google Patents

レジスト用共重合体およびその製造方法、ならびにレジスト組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト用共重合体およびその製造方法、ならびに、その共重合体を含むレジスト組成物に関し、特にエキシマレーザーや電子線を使用する微細加工に好適な化学増幅型レジスト用共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子や液晶素子の製造における微細加工の分野においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。その微細化の手法としては、一般に露光光源の短波長化が用いられ、具体的には従来のg線、i線に代表される紫外線からDUV(Deep Ultra Violet)へ変化してきている。
【0003】
現在では、KrFエキシマレーザー(248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(193nm)リソグラフィー技術が導入されようとしており、さらに次世代の技術としてはF2エキシマレーザー(157nm)リソグラフィー技術が研究されている。また、これらと若干異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
【0004】
このような短波長の光源あるいは電子線に対する高解像度のレジストとして、インターナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)社より「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良および開発が精力的に進められている。
【0005】
また、光源の短波長化においては、レジストに使用される樹脂もその構造変化を余儀なくされている。KrFエキシマレーザーリソグラフィーにおいては、248nmに対して透明性の高いポリヒドロキシスチレンやその水酸基を酸解離性の溶解抑制基で保護したものが用いられたが、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいては、上記樹脂は193nmにおいては透明性が不十分でほとんど使用不可能であるため、193nmにおいて透明なアクリル系樹脂あるいはシクロオレフィン系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が、特許文献1、特許文献2等に記載されている。
【0006】
このような脂環式骨格を有する単量体とラクトン骨格を有する単量体を共重合してレジスト用共重合体を製造する方法において、例えば、特許文献1や特許文献3では、単量体成分、重合溶媒、重合開始剤、場合によっては連鎖移動剤(分子量調整剤)を重合装置に一括して仕込む方法を採用している。ただし、この方法では、重合後期に共重合単量体比率がずれることで、また共重合反応性比の大きく異なる単量体成分を用いることで、組成分布が広がることが懸念される。
【0007】
そのため、このような方法で製造されたレジスト用共重合体は、レジスト溶液を調製する際の溶剤への溶解性が十分でない傾向にあり、溶解に長時間必要となったり、不溶分が発生することで製造工程数が増加するなど、レジスト溶液の調製に支障を来している。また、一旦は均一に溶解したレジスト溶液中の共重合体が経時的に凝集し、マイクロゲルと呼ばれる不溶分が発生してレジストパターンに抜けが発生することで、回路自体が断線し、半導体製造工程での歩留まりを下げる要因となっている。さらに、エキシマレーザーでのパターニング、その後の現像処理によって生成するレジストパターンの側壁荒れが発生し、回路幅が不均一になったり、回路自体が断線し、マイクロゲルと同様に、半導体製造工程での歩留まりを下げる要因となっている。
【0008】
そこで、特許文献4では、単量体成分、重合開始剤、場合によっては連鎖移動剤と重合溶媒の一部を混合した溶液を、予め重合温度に加熱した重合溶媒中へ滴下する方法が記載されている。この方法で製造されたレジスト用共重合体は、上述した単量体成分、重合溶媒、重合開始剤、場合によっては連鎖移動剤を重合装置に一括して仕込む方法と比較して、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に優れている。
【0009】
しかしながら、さらに、工業的にレジストの高い感度および/または解像度を損ねることなく、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に優れたレジスト用共重合体が望まれているのが現状である。
【0010】
また最近になって、レジスト溶剤として、低毒性、低粘度であることから、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」とも言う。)が、一般的、標準的に使用されるようになってきた。そのため、PGMEAへの溶解性の高いレジスト用共重合体も望まれている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−319595号公報
【特許文献2】
特開平10−274852号公報
【特許文献3】
特開2000−26446号公報
【特許文献4】
国際公開第99/50322号パンフレット
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した各従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、DUVエキシマレーザーリソグラフィーあるいは電子線リソグラフィー等に用いた場合に、レジストの高い感度および/または解像度が損なわれることなく、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に優れたレジスト用共重合体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討し、特に、レジスト用共重合体の立体規則性、共重合連鎖構造およびその分布、あるいは末端基構造等の微細構造に着目し、その結果、共重合体の微細構造の中でも、共重合連鎖分布がレジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に大きく影響することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は以下のような構成よりなる。
【0015】
(1)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(A)、ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(B)よりなり、全ての単量体単位がメタクリル単位、あるいは、アクリル単位からなるレジスト用共重合体であって、各々の単量体単位の3連子の割合が共重合体中それぞれ15モル%未満であることを特徴とするレジスト用共重合体。
【0016】
(2)上記(1)記載の共重合体を製造するための方法であって、各々の単量体単位を構成する単量体を有機溶剤に溶解させた単量体溶液を少なくとも2つ以上の滴下装置を用いて重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法
【0017】
(3)上記(1)記載の共重合体を製造するための方法であって、各々の単量体単位を構成する単量体の一部を予め重合容器に仕込み、重合容器を所定の重合温度まで加熱して重合を開始した後、残りの単量体を重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法
【0018】
(4)上記(1)記載の共重合体を製造するための方法であって、単量体組成比が異なる、少なくとも2種類以上の単量体溶液を順次重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法
【0019】
(5)各々の単量体単位を構成する単量体の一部を予め重合容器に仕込み、重合容器を所定の重合温度まで加熱して重合を開始した後、残りの単量体を重合容器に滴下することを特徴とする(4)記載の方法
【0020】
(6)上記(1)記載のレジスト用共重合体を含むことを特徴とするレジスト組成物
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明のレジスト用共重合体は、脂環式骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(以下、単に「脂環式骨格を有する単量体単位」と言う)およびラクトン骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(以下、単に「ラクトン骨格を有する単量体単位」と言う)からなるものである。
【0034】
脂環式骨格を有する単量体単位とは、環状の飽和炭化水素を1個以上有する構造を有する単量体単位である。このような単位を共重合体に導入する為には、例えば、脂環式骨格を有する単量体を用いて共重合を行なえばよい。以下、重合体中に脂環式骨格を有する単量体単位を導入できる単量体を、「脂環式骨格を有する単量体」と言う。
【0035】
この脂環式骨格を有する単量体としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、およびこれら化合物の脂環式環上に置換基を有する誘導体が好ましい。より具体的には、例えば、1−イソボニル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン、1−(2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−プロピル)アダマンタン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−エチル−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本発明において「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの総称である。
【0036】
脂環式骨格を有する単量体単位を含むレジスト用共重合体は、ドライエッチング耐性に優れており、またこれら単量体単位が酸により脱離する保護基を含有していると優れた感度を有する。さらに、これら単量体単位が水酸基を含有していると優れたレジストパターン形状安定性を有する。
【0037】
脂環式骨格を有する単量体は、1種あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0038】
脂環式骨格を有する単量体を共重合する場合、脂環式骨格を有する単量体は単量体成分全体に対し10〜90モル%の範囲で用いることが好ましく、40〜70モル%の範囲で用いることがより好ましい。脂環式骨格を有する単量体は、多いほど得られる共重合体およびその樹脂組成物のドライエッチング耐性が向上し、少ないほど他の単量体の性質が強く現れる。他の単量体がラクトン骨格を有する単量体の場合、脂環式骨格を有する単量体が少ないほど密着性が向上する。
【0039】
ラクトン骨格を有する単量体単位とは、環内にカルボキシル基を含む環状の飽和炭化水素を有する構造を有する単量体単位である。このような単位を共重合体に導入する為には、例えば、ラクトン骨格を有する単量体を用いて共重合を行なえばよい。以下、重合体中にラクトン骨格を有する単量体単位を導入できる単量体を、「ラクトン骨格を有する単量体」と言う。
【0040】
このラクトン骨格を有する単量体としては、例えば、δ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン環を有する(メタ)アクリレート、多環式ラクトンを有する(メタ)アクリレート等、およびこれらの化合物のラクトン環上に置換基を有する誘導体等が挙げられる。より具体的には、例えば、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、4,4−ジメチル−2−メチレン−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、2−(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、パントイルラクトン(メタ)アクリレート、2−exo−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、8−または9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、2−exo−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン等が挙げられる。
【0041】
ラクトン骨格を有する単量体単位を含むレジスト用共重合体は、金属表面等の極性の高い表面に対する密着性に優れており、またこれら単量体単位が酸により脱離する保護基を含有していると優れた感度を有する。さらに、これら単量体単位が高い炭素密度を含有していると、優れたドライエッチング耐性を有する。
【0042】
ラクトン骨格を有する単量体は、1種、あるいは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0043】
ラクトン骨格を有する単量体を共重合する場合、ラクトン骨格を有する単量体は、単量体成分全体に対し10〜90モル%の範囲で用いられることが好ましく、より好ましくは、30〜70モル%の範囲である。ラクトン骨格を有する単量体は、多いほど得られる共重合体およびその樹脂組成物の密着性が向上し、少ないほど他の単量体の性質が強く現れる。他の単量体が脂環式骨格を有する単量体の場合、ラクトン骨格を有する単量体が少ないほどドライエッチング耐性が向上する。
【0044】
本発明のレジスト用共重合体は脂環式骨格を有する単量体単位とラクトン骨格を有する単量体単位の両方を含む共重合体であり、これはArFエキシマレーザーリソグラフィー用に使用する場合好ましい。また、本発明のレジスト用共重合体は、脂環式骨格を有する単量体単位およびラクトン骨格を有する単量体単位以外の(メタ)アクリル単量体単位が含まれていてもよい。すなわち、本発明のレジスト用共重合体は、脂環式骨格を有する単量体およびラクトン骨格を有する単量体と共重合可能な他の(メタ)アクリル単量体(以下「他のビニル系単量体」という)を共重合したものであってもよい。
【0045】
他のビニル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、メトキシメチル(メタ)アクリレート、n−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、iso−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、iso−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、tert−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−n−プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−プロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−2−イソブチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートメチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート2−エチルヘキシルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−プロピルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−プロピルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−ブチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−ブチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−tert−ブチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートメトキシメチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートエトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−n−プロポキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−プロポキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートn−ブトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレート−iso−ブトキシエチルエステル、α−(トリ)フルオロメチルアクリレートtert−ブトキシエチルエステル等の直鎖または分岐骨格構造を持つ(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これら単量体が酸により脱離する保護基を含有していると優れた感度を有する。
【0046】
他のビニル系単量体は、得られる共重合体の密着性およびドライエッチング耐性を大きく損なわない範囲で用いることができる。一般には、単量体成分全体に対して40モル%以下とすることが好ましい。
【0047】
重合開始剤を使用する重合では、重合開始剤のラジカル体が反応溶液中に生じ、このラジカル体を起点として単量体の逐次重合が進行する。本発明のレジスト用共重合体の製造に用いられる重合開始剤は、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機化酸化物;などが挙げられる。重合開始剤は、分子構造中にカルボン酸基等の極性基を有しないものが好ましい。また、ArFエキシマレーザー(193nm)光源を用いるリソグラフィー用の共重合体を製造する場合は、光線透過率をできるだけ低下させないように、分子構造中に芳香環を有しないものが好ましい。さらに、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤は10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
【0048】
レジスト用共重合体を製造する際には連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤を用いると、低分子量の共重合体を製造する際に重合開始剤の量を少なくすることができる、共重合体の分子量分布を小さくすることができる等の利点がある。好適な連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール等が挙げられる。連鎖移動剤は、重合時の単量体の安定性等を考慮すると、カルボン酸基等の極性基を含有しない方が好ましい。
【0049】
重合反応においては、成長末端にラジカルをもつ重合体が反応溶液中に生じるが、連鎖移動剤を使用すると、この成長末端のラジカルと連鎖移動剤が衝突して成長末端が失活した重合体になる。一方、連鎖移動剤はラジカルを持った構造になり、このラジカル体が起点となって、再び単量体が逐次重合していく。そのため、得られた重合体の末端には連鎖移動残基が存在する。ArFエキシマレーザー(193nm)光源を用いるリソグラフィー用の共重合体を製造する場合は、共重合体の光線透過率をできるだけ低下させないよう、芳香環を有しない連鎖移動剤を用いることが好ましい。
【0050】
本発明のレジスト用共重合体の脂環式骨格を有する単量体単位の3連子とは、同一の単量体単位が3単位連続して結合した構造をいう。例えば、脂環式骨格を有する単量体を1種類用いて重合した場合、重合体分子中に下記式(1)に示す脂環式骨格を有する単量体単位Aが連続して3単位存在することである。
【0051】
−A−A−A− (1)
また、脂環式骨格を有する単量体を2種類以上用いて重合した場合の当該3連子とは、下記式(2)に示す同種の脂環式骨格を有する単量体単位(A1)が連続して3単位存在することであり、例えば、下記式(3)に示す異種の脂環式骨格を有する単量体単位(A1およびA2)が連続して3単位存在しても、当該3連子とみなさない。
【0052】
−A1−A1−A1− (2)
−A1−A2−A1− (3)
同様に、本発明のレジスト用共重合体のラクトン骨格を有する単量体単位の3連子とは、同一の単量体単位が3単位連続して結合した構造をいう。例えば、ラクトン骨格を有する単量体を1種類用いて重合した場合、重合体分子中に下記式(4)に示すラクトン骨格を有する単量体Lが連続して3単位存在することである。
【0053】
−L−L−L− (4)
また、ラクトン骨格を有する単量体を2種類以上用いて重合した場合の当該3連子とは、下記式(5)に示す同種のラクトン骨格を有する単量体単位(L1)が連続して3単位存在することであり、例えば、下記式(6)に示す異種のラクトン骨格を有する単量体単位(L1およびL2)が連続して3単位存在しても、当該3連子とみなさない。
【0054】
−L1−L1−L1− (5)
−L1−L2−L1− (6)
同様に、本発明のレジスト用共重合体の他のビニル系単量体単位の3連子とは、同一の単量体単位が3単位連続して結合した構造をいう。例えば、他のビニル系単量体を1種類用いて重合した場合、重合体分子中に下記式(7)に示す他のビニル系単量体Vが連続して3単位存在することである。
【0055】
−V−V−V− (7)
また、他のビニル系単量体を2種類以上用いて重合した場合の当該3連子とは、下記式(8)に示す同種のビニル系単量体単位(V1)が連続して3単位存在することであり、例えば、下記式(9)に示す異種のビニル系単量体(V1およびV2)が連続して3単位存在しても、当該3連子とみなさない。
【0056】
−V1−V1−V1− (8)
−V1−V2−V1− (9)
脂環式骨格を有する単量体単位の3連子、ラクトン骨格を有する単量体単位の3連子、あるいは他のビニル系単量体単位の3連子の割合は、後述する測定法によって得られた13C−NMRスペクトルに観測される様々な単量体単位からなる全ての3連子に由来する信号の積分強度に対する、脂環式骨格を有する単量体単位、ラクトン骨格を有する単量体単位、あるいは他のビニル系単量体単位の3連子に由来する信号の積分強度の比から、それぞれ計算される。
【0057】
ここで、13C−NMRスペクトルによる様々な単量体単位からなる全ての3連子に由来する信号の帰属について、脂環式骨格を有する単量体である2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(以下「MAdMA」とも言う。)と、ラクトン骨格を有する2−exo−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン(以下「OTNMA」とも言う。)、さらに他のビニル系単量体である2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下「HEMA」とも言う。)を重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタンによって重合して得られた共重合体(共重合組成比:MAdMA/OTNMA/HEMA=40モル%/40モル%/20モル%)を重水素化ジメチルスルホキシド中で測定した例を以下に説明する。ただし、13C−NMRスペクトルによる単量体3連子構造の帰属および定量において、単量体成分の種類や組み合わせによって、化学シフトあるいは定量するための数式は異なる。
【0058】
この例の共重合体から観測される3連子構造としては、MAdMAを「M」、OTNMAを「O」、そしてHEMAを「H」と表すと、MMM、MMO、MMH、OMH、OMO、HMH、OOO、OOM、OOH、MOH、MOM、HOH、HHH、HHM、HHO、MHO、MHM、そしてOHOの18種類存在する。これらの3連子構造のうち、共重合体主鎖中の4級炭素に注目することで、同種の単量体単位が結合した3連子の信号は、MMM3連子が47.6ppm、OOO3連子が45.2ppm、HHH3連子が44.1ppmと44.3ppmにそれぞれ観測される。
【0059】
ここで、脂環式骨格を有する単量体単位の3連子に相当するMMM3連子構造の割合は下記数式(1)により求めることができる。この数式における[MMM]はMMM3連子構造に由来する47.6ppmに観測される信号の面積値であり、[total triad]は前述した18種類存在する全ての3連子構造に由来した43.8ppm〜47.5ppmに観測される信号の面積値から、共重合体中のOTNMAにおける側鎖構造中の3級炭素に由来した44.2ppmに観測される信号の面積値を差し引いた値である。
【0060】
【数1】
Figure 0004000295
【0061】
脂環式骨格を有する単量体単位の3連子が共重合体中15モル%未満であれば、レジスト溶剤との相溶性が悪い脂環式骨格部分が分子内に局所的に存在することでレジスト溶剤への溶解性が低下する、という問題を抑制できる。また、レジスト溶液中に存在する共重合体中の脂環式骨格部分が経時的に凝集し、マイクロゲルが発生する問題も抑制できる。さらに、露光後に脂環式骨格部分の保護基が局所的に脱離し現像液へ溶解することでレジストパターン側壁の平坦性が低下する、という問題を抑制できる。このように、脂環式骨格を有する単量体単位が分子内に均一に存在すればするほど、レジスト溶剤への溶解性やレジストパターン側壁の平坦性に優れ、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成が抑制できるので、脂環式骨格を有する単量体単位の3連子は、10モル%未満が好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性が求められたり、長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、5モル%未満がより好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がより求められたり、より長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、3モル%未満がさらに好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がさらに求められたり、さらに長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、1モル%未満が特に好ましい。
【0062】
同様に、ラクトン骨格を有する単量体単位の3連子に相当するOOO3連子構造の割合は下記数式(2)により求めることができる。この式における[OOO]はOOO3連子構造に由来する45.2ppmに観測される信号の面積値であり、[total triad]は前述した18種類存在する全ての3連子構造に由来した43.8ppm〜47.5ppmに観測される信号の面積値から、共重合体中のOTNMAにおける側鎖構造中の3級炭素に由来した44.2ppmに観測される信号の面積値を差し引いた値である。
【0063】
【数2】
Figure 0004000295
【0064】
ラクトン骨格を有する単量体単位の3連子が15モル%未満であれば、ラクトン骨格の持つ高極性のため未露光部のレジスト膜におけるアルカリ現像液へ溶解する部分が局所的に存在することでレジストパターン側壁の平坦性が低下する、という問題を抑制できる。また、レジスト溶液中に存在する共重合体中のラクトン骨格部分が経時的に凝集し、マイクロゲルが発生する問題も抑制できる。さらに、多環式ラクトン骨格を有する単量体の場合、レジスト溶剤との相溶性が悪い高炭素密度部分が分子内に局所的に存在することでレジスト溶剤への溶解性が低下する、という問題を抑制できる。このように、ラクトン骨格を有する単量体単位が分子内に均一に存在すればするほど、レジスト溶剤への溶解性やレジストパターン側壁の平坦性に優れ、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成が抑制できるので、ラクトン骨格を有する単量体単位の3連子は、10モル%未満が好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性が求められたり、長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、5モル%未満がより好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がより求められたり、より長期に渡りマイクロゲルが発生しないしないことが求められる場合は、3モル%未満がさらに好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がさらに求められたり、さらに長期に渡りマイクロゲルが発生しないしないことが求められる場合は、1モル%未満が特に好ましい。
【0065】
同様に、他のビニル系単量体単位の3連子に相当するHHH3連子構造の割合は下記数式(3)により求めることができる。この式における[HHH]はHHH3連子構造に由来する44.1ppmと44.3ppmに観測される信号の面積値の和であり、[total triad]は前述した18種類存在する全ての3連子構造に由来した43.8ppm〜47.5ppmに観測される信号の面積値から、共重合体中のOTNMAにおける側鎖構造中の3級炭素に由来した44.2ppmに観測される信号の面積値を差し引いた値である。
【0066】
【数3】
Figure 0004000295
【0067】
他のビニル系単量体単位の3連子が15モル%未満であれば、脂環式骨格を有する単量体やラクトン骨格を有する単量体の均一性も維持され、結果としてレジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性も維持される。また、他のビニル系単量体単位が分子内に均一に存在すればするほど、脂環式骨格を有する単量体やラクトン骨格を有する単量体の均一性もより向上することで、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に優れるため、他のビニル系単量体単位の3連子は、10モル%未満が好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性が求められたり、長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、5モル%未満がより好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がより求められたり、より長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、3モル%未満がさらに好ましい。また、細線化に伴うレジストパターン側壁の平坦性がさらに求められたり、さらに長期に渡りマイクロゲルが発生しないことが求められる場合は、1モル%未満が特に好ましい。
【0068】
本発明のレジスト用共重合体がレジスト溶剤への溶解性に優れ、また本発明のレジスト用共重合体を使用することによって、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制やレジストパターン側壁の平坦性に優れた性能を発現する理由について、本発明者らは次のように推定している。すなわち、従来のレジスト用共重合体は、分子鎖1本中における同種の単量体連鎖長が長いので、共重合体全体として単量体連鎖分布が不均一となり、レジスト溶剤への溶解性が十分でなかったり、レジスト溶液中でマイクロゲルが生成した。また、単量体連鎖分布が不均一であると、レジスト膜表面および内部において酸により脱離する保護基の分布が不均一になり、これによりレジストパターン側壁の平坦性に乏しいものとなった。本発明はこの点を制御することで、そのような課題を解決したものである。
【0069】
本発明のレジスト用共重合体を製造する方法としては、一般に溶液重合と言われる重合方法が好ましい。溶液重合では、各々の単量体の共重合反応性比、各々の単量体の単独重合および共重合の場合の重合速度定数を考慮した上で、各単量体や開始剤、場合によっては連鎖移動剤を個別の速度および/または濃度で独立して滴下する方法が好適である。滴下重合法における重合温度は、特に限定されないが、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
【0070】
滴下重合法に用いる有機溶剤は、単量体、重合開始剤と、連鎖移動剤を併用する場合はその連鎖移動剤、および得られる共重合体のいずれも溶解できる溶剤が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、1,4−ジオキサン、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等が挙げられる。
【0071】
有機溶剤に溶解させた単量体溶液の濃度は、特に限定されないが、5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
【0072】
滴下重合法に用いる滴下装置は、各々の単量体を個別の速度および/または濃度で滴下するため、2つ以上の滴下装置を使用することが好ましい。重合に用いる単量体が3種類以上の場合は、単量体種類の数だけの滴下装置に各々の単量体溶液を仕込んでもよいし、1つの滴下装置に2種類以上の単量体を仕込んでもよい。また、重合に使用する重合開始剤(場合によっては連鎖移動剤)は、単量体溶液の入った何れかの滴下装置に仕込んで滴下してもよいし、単量体溶液とは別に重合開始剤(場合によっては連鎖移動剤)溶液を1つの滴下装置に仕込んで滴下してもよい。
【0073】
この滴下重合法では、単量体の一部を予め重合容器に仕込むことが好ましい。各々の単量体の一部とは、使用する単量体全量に対して3〜70質量%の範囲が好ましい。予め重合容器に仕込む単量体が使用する単量体全量に対して3質量%より少ない場合は、共重合反応における単量体消費速度が遅い単量体では、重合後期にこの単量体の3連子が多く発生し、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性が劣るため好ましくない。予め重合容器に仕込む単量体が使用する単量体全量に対してまた、70質量%より多い場合は、共重合反応における単量体消費速度が速い単量体では、重合初期にこの単量体の3連子が多く発生し、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性が劣るため好ましくない。
【0074】
また、この滴下重合法では、各単量体の重合速度、単量体消費速度や共重合反応性比に応じて、単量体組成比が異なる、少なくとも2種類以上の単量体溶液を順次滴下することができる。同じ単量体組成比の滴下液を一定時間かけて均一に滴下すると、共重合反応における単量体消費速度が遅い単量体は、重合後期にこの単量体の3連子が多く発生し、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性が劣るため好ましくない。そのため、滴下液を2種類以上調製し、最初の滴下液における単量体消費速度が遅い単量体の単量体組成比を、重合反応に使用する全ての滴下液の総量における前記単量体の組成比よりも大きくすることが好ましい。同様に、共重合反応における単量体消費速度が速い単量体では、重合前期にこの単量体の3連子が多く発生し、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性が劣るため好ましくない。そのため、滴下液を2種類以上調製し、最初の滴下液における単量体消費速度が速い単量体の単量体組成比を、重合反応に使用する全ての滴下液の総量における前記単量体の組成比よりも小さくすることが好ましい。
【0075】
ここで、少なくとも2種類以上の単量体溶液を順次滴下するとは、その単量体溶液を連続的に切り替える場合も、間欠的に切り替える場合も含む意味である。すなわち、例えば、前段の単量体溶液が重合容器へ滴下終了した直後に、前段の単量体組成比とは異なる次段の単量体溶液を滴下開始してもよいし、前段の単量体溶液が重合容器へ滴下終了した後から、重合終了までの間の任意のタイミングで次段の単量体溶液を滴下開始してもよい。
【0076】
本発明のレジスト用共重合体の質量平均分子量は特に限定はされないが、1,000〜100,000の範囲内であることが好ましい。
【0077】
次に、本発明のレジスト用共重合体の使用方法の一例について説明する。溶液重合等の方法で製造された共重合体溶液は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の良溶媒にて適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、水等の多量の貧溶媒中に滴下して共重合体を析出させる。その後、その析出物を濾別し十分に乾燥する。この工程は一般に「再沈」と呼ばれ、場合により不要となることがあるが、重合溶液中に残存する未反応の単量体、あるいは重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存しているとレジスト性能に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ取り除くことが好ましい。
【0078】
レジスト組成物を得るには、本発明のレジスト用共重合体を溶剤に溶解させる。この溶剤は、目的に応じて任意に選択されるが、共重合体の溶解性以外の理由、例えば、塗膜の均一性、外観、あるいは安全性等を考慮する必要がある。このような溶剤としては、例えば、乳酸エチル、PGMEA、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサン、ジグライム等が挙げられる。
【0079】
本発明のレジスト用共重合体を化学増幅型レジストに使用する場合は、光酸発生剤を用いることが必要である。光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択できる。このような光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、およびジアゾメタン化合物等が挙げられる。中でも、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物が好適であり、具体的にはトリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等を挙げることができる。
【0080】
光酸発生剤は単独で、または2種以上を混合して使用することができる。光酸発生剤の使用量は選択された光酸発生剤の種類により便宜選定されるが、共重合体100質量部当たり、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
【0081】
レジスト組成物には、光酸発生剤以外に、界面活性剤、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を必要に応じて配合することができる。
【0082】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、各実施例、比較例中「部」とあるのは特に断りのない限り「質量部」を示す。また、実施例および比較例中の物性等の測定は以下の方法を用いて行った。
【0083】
(1)重合体の質量平均分子量
約20mgの共重合体を5mLのテトラヒドロフランに溶解し、0.5μmメンブランフィルターで濾過した試料溶液を東ソー社製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。分離カラムはShodex GPC K−805Lを3本直列、溶媒はテトラヒドロフラン、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mL、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用した。
【0084】
(2)共重合体の平均共重合組成比(モル%)
1H−NMRの測定により求めた。この測定は、日本電子(株)製GSX−400型FT−NMRを用いて、試料の約5質量%の重水素化クロロホルム、重水素化アセトンあるいは重水素化ジメチルスルホキシドを直径5mmφの試験管に入れ、測定温度40℃、観測周波数400MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。
【0085】
(3)共重合体の単量体3連子の定量
13C−NMRの測定により求めた。この測定は、バリアンテクノロジーズ(株)製UNITY INOVA−500型FT−NMRを用いて、試料の約15質量%の重水素化クロロホルム、重水素化アセトン、あるいは重水素化ジメチルスルホキシドを直径5mmφのNMR測定用サンプル管に入れ、測定温度40℃(測定溶媒:重水素化クロロホルム、重水素化アセトン)または60℃(測定溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド)において、プロトン完全デカップリングモードで測定した。測定条件は、フリップアングルを45°、パルス間隔を3秒、積算回数は10000回とした。また、基準ピークとしては、測定溶媒として使用した重水素化クロロホルム、重水素化アセトンあるいは重水素化ジメチルスルホキシドの信号をそれぞれ77.0ppm、29.8ppm、39.5ppmとして設定した。この基準による化学シフトはテトラメチルシランを0.0ppmとした値にほぼ一致する。また、この測定条件では、定量に必要な全ての炭素の磁化回復率が99%以上であるため、定量的な議論ができる。
【0086】
(4)レジスト溶剤への溶解性
固形分濃度が20質量%になるように、所定量のPGMEAおよび乳酸エチル(以下、「EL」とも言う。)に室温で攪拌しながら重合体を溶解させ、完全に溶解するまでの時間を測定した。
【0087】
表中の記号の意味は、重合体が完全に溶解するまでの時間が、
◎:1時間未満であった、
○:1時間以上3時間未満であった、
△:3時間以上24時間未満であった、
×:24時間以上、または不溶であった、
である。
【0088】
(5)感度
共重合体100部に、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレートを2部、および溶剤としてPGMEA700部を混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過し、レジスト組成物溶液を調製した。その後、この組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートした後、ホットプレートを用いて、120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.4μmのレジスト膜を形成した。次いでArFエキシマレーザー露光機を使用して露光した後、ホットプレートを用いて120℃、60秒間露光後ベークを行った。次いで、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で現像し、純水で洗浄し、乾燥して、レジストパターンを形成した。ライン・アンド・スペース(L/S=1/1)を1/1の線幅に形成する露光量を感度として測定した。
【0089】
(6)解像度
上記露光量を露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。
【0090】
(7)マイクロゲル量
上記のように調製したレジスト組成物溶液について、調液直後(マイクロゲル初期値)と、4℃で1週間放置した後(経時後のマイクロゲルの数)の液中のマイクロゲルの数を、リオン社製パーティクルカウンターにてカウントした。マイクロゲル初期値と共に、(経時後のマイクロゲルの数)―(マイクロゲル初期値)で計算されるマイクロゲル増加数を評価した。なお、マイクロゲルは、レジスト組成物液1ml中に存在する0.25μm以上のマイクロゲルの数をカウントした。
【0091】
(8)レジストパターン側壁の平坦性
マスクにおける0.20μmのレジストパターンを再現する最小露光量により得られた0.20μmのレジストパターンの長手方向の側端5μmの範囲について、パターン側端があるべき基準線からの距離を、日本電子社製JSM−6340F型電界放射形走査型電子顕微鏡により50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
【0092】
<実施例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを15.0部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTNMA17.8部、PGMEA19.5部、1−オクタンチオール1.8部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合した単量体溶液(単量体濃度47.7質量%)の入った滴下装置と、HEMA3.9部、PGMEA13.2部を混合した単量体溶液(単量体濃度22.8質量%)の入った滴下装置から、それぞれ一定速度で6時間、MAdMA21.1部、PGMEA26.6部を混合した単量体溶液(単量体濃度44.2質量%)の入った滴下装置から一定速度で4時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−1)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−1の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0093】
<実施例2>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA50.0部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTDMA19.2部、DMMB2.9部、PGMEA28.8部、1−オクタンチオール0.5部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を混合した単量体溶液(単量体濃度43.4質量%)の入った滴下装置から一定速度で6時間、EAdMA31.6部、PGMEA41.2部を混合した単量体溶液(単量体濃度43.4質量%)の入った滴下装置から一定速度で4時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−2)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−2の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0094】
<実施例3>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、乳酸エチル43.2部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTDA25.0部、DMMB6.3部、乳酸エチル46.9部、1−オクタンチオール0.6部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を混合した単量体溶液(単量体濃度40.0質量%)の入った滴下装置から一定速度で6時間、EAdA20.5部、乳酸エチル30.8部を混合した単量体溶液(単量体濃度40.0質量%)の入った滴下装置から一定速度で5時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−3)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−3の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0095】
<実施例4>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA45.2部、EAdMA3.7部、HAdMA1.8部、MEDOL0.8部(単量体組成比:EAdMA/HAdMA/MEDOL=57/28/15(mol%))を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。EAdMA21.2部、HAdMA15.1部、MEDOL12.8部(単量体組成比:EAdMA/HAdMA/MEDOL=40/30/30(mol%))、PGMEA73.2部、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート5.16部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を30分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−4)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−4の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0096】
参考
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA36.1部、γ−ブチロラクトン9.1部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTDMA2.1部、HGBMA1.2部、TBMA0.7部(単量体組成比:OTDMA/HGBMA/TBMA=44/35/21(mol%))、PGMEA6.6部、γ−ブチロラクトン1.6部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で30分間かけてフラスコ中へ滴下した。この滴下液を滴下し終わった直後に、OTDMA18.7部、HGBMA10.1部、TBMA8.4部(単量体組成比:OTDMA/HGBMA/TBMA=40/30/30(mol%))、PGMEA58.6部、γ−ブチロラクトン14.6部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.87部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を30分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−5)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−5の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0097】
<実施例6>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを28.3部、γ−ブチロラクトン18.3部、OTNMA1.7部、EAdMA4.5部、HAdMA1.8部を入れ(単量体組成比:OTNMA/EAdMA/HAdMA=23/54/23(mol%))、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。次いで、γ−ブチロラクトン10.0部、1−オクタンチオール0.1部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合した開始剤/連鎖移動剤溶液をフラスコへ投入した。その直後、OTNMA12.7部、EAdMA19.5部、HAdMA13.1部(単量体組成比:OTNMA/EAdMA/HAdMA=30/41/29(mol%))、PGMEA34.0部、γ−ブチロラクトン34.0部、1−オクタンチオール0.3部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.9部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を30分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−6)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−6の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0098】
<実施例7>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA22.6部、γ−ブチロラクトン22.6部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTDMA1.4部、EAdMA3.1部、HAdMA1.0部(単量体組成比:OTDMA/EAdMA/HAdMA=27/55/18(mol%))、PGMEA4.1部、γ−ブチロラクトン4.1部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.44部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で30分間かけてフラスコ中へ滴下した。この滴下液を滴下し終わった直後に、OTDMA19.1部、EAdMA20.1部、HAdMA9.6部(単量体組成比:OTDMA/EAdMA/HAdMA=40/40/20(mol%))、PGMEA36.6部、γ−ブチロラクトン36.6部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.98部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を15分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−7)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−7の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0099】
<実施例8>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン49.8部、OTDA2.5部、EAdA3.9部、HAdA1.8部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を70℃に上げた。次いで、テトラヒドロフラン20.0部、1−オクタンチオール0.05部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.33部を混合した開始剤/連鎖移動剤溶液をフラスコへ投入した。その直後、OTDA18.1部、EAdA21.3部、HAdA6.8部、テトラヒドロフラン69.2部、1−オクタンチオール0.28部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.88部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で7時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、70℃の温度を15分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−8)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−8の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0100】
<実施例9>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA31.6部、γ−ブチロラクトン13.6部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTDMA1.8部、MAdMA3.0部、HAdMA1.1部(単量体組成比:OTDMA/EAdMA/HAdMA=30/51/19(mol%))、PGMEA7.1部、γ−ブチロラクトン3.1部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.51部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で45分間かけてフラスコ中へ滴下した。この滴下液を滴下し終わった直後に、OTDMA21.6部、MAdMA16.7部、HAdMA9.6部(単量体組成比:OTDMA/MAdMA/HAdMA=45/35/20(mol%))、PGMEA51.2部、γ−ブチロラクトン22.0部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル4.16部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を15分間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体A−9)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体A−9の各物性を測定した結果を表1に示した。
【0101】
<比較例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA15.0部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。OTNMA17.8部、HEMA3.9部、MAdMA21.1部、PGMEA59.3部、1−オクタンチオール1.8部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合した単量体溶液(単量体濃度41.9%)の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−1)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−1の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0102】
<比較例2>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、OTNMA17.8部、HEMA3.9部、MAdMA21.1部、PGMEA59.3部、1−オクタンチオール1.8部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を全量入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げ、その温度で8時間重合させた。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−2)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−2の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0103】
<比較例3>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA50.0部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。EAdMA31.6部、OTDMA19.2部、DMMB2.9部、PGMEA70.0部、1−オクタンチオール0.5部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を混合した単量体溶液(単量体濃度43.4質量%)の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−3)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−3の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0104】
<比較例4>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、乳酸エチル43.2部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。EAdMA20.5部、OTDA25.0部、DMMB6.3部、乳酸エチル77.7部、1−オクタンチオール0.6部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.4部を混合した単量体溶液(単量体濃度40.0質量%)の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下し、その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液を乳酸エチルで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−4)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−4の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0105】
<比較例5>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA22.2部、γ−ブチロラクトン22.2部を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。次いで、OTNMA14.5部、EAdMA24.0部、HAdMA14.9部(単量体組成比:OTNMA/EAdMA/HAdMA=29/43/28(mol%))、PGMEA40.0部、γ−ブチロラクトン40.0部、1−オクタンチオール0.40部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2.21部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−5)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−5の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0106】
<比較例6>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン104.4部、OTNMA17.0部、EAdMA31.3部、HAdMA5.3部(単量体組成比:OTNMA/EAdMA/HAdMA=34/56/10(mol%))を入れ、攪拌しながら湯浴の温度を70℃に上げた。次いで、テトラヒドロフラン20.0部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2.21部を混合した開始剤溶液をフラスコへ投入した。その後、70℃の温度を7時間保持した。次いで、得られた反応溶液をテトラヒドロフランで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体B−6)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、上記再沈操作を繰り返した後、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた共重合体B−6の各物性を測定した結果を表2に示した。
【0107】
【表1】
Figure 0004000295
【0108】
【表2】
Figure 0004000295
【0109】
単量体(A):脂環式骨格を有する単量体
単量体(B):ラクトン骨格を有する単量体
単量体(C):他のビニル系単量体
MAdMA:2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン
EAdMA:2−メタクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン
EAdA:2−アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン
HAdMA:1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン
HAdA :1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン
OTNMA:2−exo−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン
OTDMA:8−または9−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン
OTDA :8−または9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン
HGBMA:β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン
DMMB :4,4−ジメチル−2−メチレン−4−ブタノライド
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MEDOL:4−アクリロイルオキシ−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン
TBMA :tert−ブチルメタクリレート。
【0110】
このように、実施例1〜8においては感度および/または解像度を損なわず、レジスト溶剤への溶解性、レジストパターン側壁の平坦性が向上し、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成が抑制された。一方、比較例1〜5においては、レジスト溶剤への溶解性は改善されたが、溶液中でのマイクロゲル生成が多く確認され、レジストパターン側壁の平坦性も十分な改善がなされなかった。また、比較例6においては、レジスト溶剤への溶解性が改善されなかった。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレジスト用共重合体およびレジスト組成物は、高い感度および/または解像度を損なうことなく、レジスト溶剤への溶解性、レジスト溶液中でのマイクロゲル生成の抑制、レジストパターン側壁の平坦性に優れており、高精度の微細なレジストパターンを安定して形成することができる。そのため、本発明のレジスト用共重合体およびレジスト組成物は、DUVエキシマレーザーリソグラフィーあるいは電子線リソグラフィー、特にArFエキシマレーザー(193nm)を使用するリソグラフィーに好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 脂環式骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(A)およびラクトン骨格を有する(メタ)アクリル単量体単位(B)を含み、共重合体の全ての単量体単位が(メタ)アクリル単量体単位からなるレジスト用共重合体であって、各々の単量体単位の3連子の割合が共重合体中それぞれ15モル%未満であることを特徴とするレジスト用共重合体。
  2. 請求項記載の共重合体を製造するための方法であって、各々の単量体単位を構成する単量体を有機溶剤に溶解させた単量体溶液を少なくとも2つ以上の滴下装置を用いて重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法。
  3. 請求項記載の共重合体を製造するための方法であって、各々の単量体単位を構成する単量体の一部を予め重合容器に仕込み、重合容器を所定の重合温度まで加熱して重合を開始した後、残りの単量体を重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法。
  4. 請求項記載の共重合体を製造するための方法であって、単量体組成比が異なる、少なくとも2種類以上の単量体溶液を順次重合容器に滴下することを特徴とするレジスト用共重合体の製造方法。
  5. 各々の単量体単位を構成する単量体の一部を予め重合容器に仕込み、重合容器を所定の重合温度まで加熱して重合を開始した後、残りの単量体を重合容器に滴下することを特徴とする請求項記載の方法
  6. 請求項記載のレジスト用共重合体を含むことを特徴とするレジスト組成物。
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