JP3997106B2 - データ伝送速度調停方法および光通信装置 - Google Patents

データ伝送速度調停方法および光通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ伝送速度調停方法に関し、より特定的には、光伝送路の伝送帯域に基づいて機器間のデータ伝送速度を決定する光伝送システムにおいて用いられるデータ伝送速度調停方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル機器が利用されるようになり、デジタルネットワークの普及が進んでいる。デジタル機器を接続するインターフェースとして、例えば、IEEE1394規格がある。IEEE1394規格では、100Mbps〜3200Mbpsの複数のデータ伝送速度が規定されており、機器間の通信に関し、データ伝送速度が異なる機器間のデータ伝送も可能である。複数のデータ伝送速度によりデータ伝送が可能なデジタルネットワークでは、データ伝送を行う前に、機器間のデータ伝送速度を決定する必要がある。従来のデジタルネットワークにおいては、機器間のデータ伝送速度は、機器自身の許容するデータ伝送速度のみに基づいて決定されている。すなわち、機器自身の許容するデータ伝送速度の情報を、制御信号を用いて相手機器に伝達し、互いの機器の許容するデータ伝送速度の内、値が小さいほうのデータ伝送速度を選択することにより、機器間のデータ伝送速度が決定される。
【0003】
一方、従来は伝送路として電気ケーブルが主流であったが、IEEE1394規格では、データ伝送速度の高速化、接続距離の長距離化を目的として、光ファイバの利用が視野に入れられている。図10は、従来の光伝送システムの構成を示すブロック図である。以下、複数のデータ伝送速度が規定されているネットワークにおいて、図10に示す従来の光伝送システムが用いられた場合の、機器間のデータ伝送速度の調停動作について説明する。
【0004】
光伝送システムは、機器91および92が、光伝送路93によって接続されることにより構成される。機器91は、記憶部911と、データ伝送速度調停部912と、光送受信部913とを備える。機器92は、記憶部921と、データ伝送速度調停部922と、光送受信部923とを備える。データ伝送速度の調停は、データ伝送速度調停部912および922が、制御信号を用いて機器の許容する最大のデータ伝送速度の情報を送受信することによって行われる。制御信号とは、データ伝送速度のほか、接続検出、接続検出に対する応答、データ伝送速度の調停の終了の通知等の情報を伝送するための信号である。一般に、制御信号には周波数の低い信号が用いられる。機器91のデータ伝送速度調停部912は、接続検出を行った後、記憶部911に記憶される機器91の許容する最大のデータ伝送速度の情報を機器92に対して送信する。機器92のデータ伝送速度調停部922も同様に、記憶部921に記憶される機器92の許容する最大のデータ伝送速度の情報を機器91に対して送信する。機器91のデータ伝送速度調停部912は、機器92から送信された機器92の許容する最大のデータ伝送速度と、記憶部911に記憶されている機器91の許容する最大のデータ伝送速度との比較を行う。比較の結果、データ伝送速度調停部912は、値が小さいほうのデータ伝送速度の情報を制御信号により機器92に対して送信する。以後、データ伝送速度調停部912および922は、送信したデータ伝送速度の情報と、受信したデータ伝送速度の情報とが同じ値になるまで、データ伝送速度の情報のやりとりを行う。データ伝送速度の情報が同じ値になれば、機器91および92は、データ伝送速度の情報に、データ伝送速度の調停の終了を通知する情報を付加して、制御信号を送信し、データ伝送速度の調停を終了する。以上により、機器91および92は、自機器の許容するデータ伝送速度と、相手側の許容するデータ伝送速度とを考慮したデータ伝送速度により、データの伝送を行うことが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、伝送路に光ファイバを利用することが考えられるが、光ファイバは、用途に応じ様々な伝送帯域特性を有するものが用意されている。例えば、光ファイバの材質によって、GOF(石英光ファイバ)、PCF(ポリマークラッド光ファイバ)、POF(プラスチック光ファイバ)等に分類され、また、ステップインデックス(SI)ファイバ、グレーデッドインデックス(GI)ファイバ等の種類がある。光ファイバの伝送帯域特性は、上記のような光ファイバの材質、種類により異なる。また、光ファイバの伝送距離によっても、伝送帯域特性が変化する。
【0006】
上述のように、光ファイバには多くの種類があり、同じ形式のコネクタであっても、光ファイバの伝送帯域が異なる場合がある。すなわち、所望の伝送帯域特性を満たすものでない光ファイバでも、物理的には接続することが可能である。従って、ユーザは、光ファイバの実際の伝送帯域を知らずに、所望の伝送帯域特性を満たさない光ファイバを接続してしまう場合がある。また、機器を変更したが、接続される光ファイバを変更しない場合も考えられ、このような場合にも、所望の伝送帯域特性を満たさない光ファイバを使用することになる。
【0007】
以上より、機器間のデータ伝送速度と光伝送路の伝送帯域とが対応せず、伝送帯域が不足する場合が考えられる。しかし、従来の光伝送システムにおけるデータ伝送速度の決定は、機器自身の許容するデータ伝送速度のみに基づいて行われ、光伝送路の伝送帯域については考慮されなかった。従って、データ伝送速度の調停において、光伝送路の伝送帯域と対応しないデータ伝送速度が決定される場合があった。この場合、機器間のデータ伝送は不可能であり、通信が破綻することになる。
【0008】
例として、図10に示す光伝送システムにおいて、光伝送路93に光ファイバが用いられる場合を考える。機器91および92は、それぞれ、100Mbps、200Mbps、400Mbpsのデータ伝送速度を許容するものとする。また、この場合に用いられる光ファイバは、データ伝送速度が200Mbps以下の信号であれば伝送可能であるような伝送帯域特性を有するものとする。このような場合、従来の光伝送システムでは、機器91および92の許容するデータ伝送速度のみに基づいて決定されるため、データ伝送速度は400Mbpsに決定される。しかし、光ファイバの伝送可能なデータ伝送速度は200Mbps以下であり、決定されたデータ伝送速度に対し光ファイバの伝送帯域が不足するため、機器91および92間で通信を行うことができない。
【0009】
それ故に、本発明の目的は、光伝送路の伝送可能な伝送帯域を検出し、機器間のデータ伝送速度の決定の際に、光伝送路の伝送帯域を考慮してデータ伝送速度を決定することにより、確実に通信を行うことのできるデータ伝送速度調停方法および光通信装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、光伝送路を介して機器間でデータ伝送を行う光伝送システムにおいて、データ伝送を行う前に機器間でデータ伝送速度の調停を行う方法であって、
光伝送路の伝送帯域を検出するステップと、
データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップと、
前記検出された光伝送路の伝送帯域のみに基づく光伝送路最大伝送速度以下であって、かつ検出されたいずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下であるようなデータ伝送速度を、データ伝送時のデータ伝送速度として決定するステップとを備えている。
【0011】
上記第1の発明によれば、データ伝送速度の調停を行う際、データ伝送速度は、検出される光伝送路の伝送帯域内で決定される。すなわち、光伝送路の伝送帯域を考慮してデータ伝送速度が決定されるので、光伝送路の伝送帯域と対応しないデータ伝送速度によりデータ伝送が行われることがなく、確実に通信を行うことができる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
光伝送路の伝送帯域を検出するステップは、
データ伝送を行う一方の機器から他方の機器に対して所定のパイロット信号を送信するステップと、
他方の機器により受信されたパイロット信号の受信状態に基づいて、光伝送路の伝送帯域を検出するステップとを含んでいる。
【0013】
上記第2の発明によれば、実際に光伝送路を通過したパイロット信号に基づいて光伝送路の伝送帯域の検出を行うので、光伝送路の実際の伝送帯域を正確に検出することができる。
【0014】
第3の発明は、光伝送路を介して機器間でデータ伝送を行う光伝送システムにおいて、データ伝送を行う前に機器間でデータ伝送速度の調停を行う方法であって、
前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップと、
データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップと、
前記検出された光伝送路の伝送帯域に基づく光伝送路最大伝送速度以下であって、かつ前記検出されたいずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下であるようなデータ伝送速度を、データ伝送時のデータ伝送速度として決定するステップとを備え、
前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップは、
データ伝送を行う一方の機器から他方の機器に対して一定の周期を有する周期信号を1以上含むパイロット信号を送信するステップと、
前記他方の機器により受信される各前記周期信号の波形に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が、前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップと、
前記光伝送路の伝送帯域内に含まれると判定された周波数の内、最も高い周波数に基づいて、前記光伝送路の伝送帯域を決定するステップとを含を含んでいる。
【0015】
上記第3の発明によれば、光伝送路の伝送帯域に含まれると判定された周波数の内、最も高い周波数に基づいて、光伝送路の伝送帯域が決定される。従って、データ伝送時のデータ伝送速度は、実際に伝送可能であることが周期信号により保証されているので、機器間のデータ伝送が確実に行われる。また、実際に伝送可能であることが保証されている周波数の内、最も高い周波数に基づいて光伝送路の伝送帯域が決定されるので、データ伝送時のデータ伝送速度が小さすぎる値に決定されることはない。
【0016】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
各周期信号が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップは、他方の機器により受信される各周期信号の振幅値が、予め設定される値よりも大きいか否かに基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。
【0017】
上記第4の発明によれば、判定に用いる基準値を、周期信号の受信レベルに基づいて予め設定できるので、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれる否かについて、正確に判定することができる。
【0018】
第5の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップは、データ伝送を行う2つの機器間で、互いの許容するデータ伝送速度を明示した制御信号を送受信することにより行われ、
各周期信号が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップは、他方の機器により受信される各周期信号の振幅値と、他方の機器により受信される制御信号の振幅値との相対的な比較に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。
【0019】
上記第5の発明によれば、一方の機器から送信される周期信号と制御信号とを相対的に比較することにより、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。従って、周期信号を送信する機器や、伝送帯域が不足すること以外の光伝送路での損失が原因となって、周期信号の受信状態が変化する場合でも、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内であるか否かの判定を行うことができる。以上より、上記第5の発明によれば、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内であるか否かの判定を、より正確に行うことができる。
【0020】
第6の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
光伝送システムにおいてデータ伝送速度が離散的な値に規定されている場合、周期信号の周期は、離散値の内、周期信号を送信する一方の機器が許容するデータ伝送速度の値に基づいて設定される。
【0021】
上記第6の発明によれば、実際のデータ伝送に用いられる可能性のあるデータ伝送速度と同等の周波数を有する周期信号が送信される。実際のデータ伝送に用いられる可能性のあるデータ伝送速度について、光伝送路が伝送可能であるか否かを判定すれば十分であるので、上記第6の発明によれば、不必要な周期信号が送信されることがない。
【0022】
第7の発明は、第6の発明に従属する発明であって、
光伝送システムにおいてデータ伝送速度が離散的な値に規定されている場合、周期信号の個数は、周期信号を送信する一方の機器が許容するデータ伝送速度の個数と同数である。
【0023】
上記第7の発明によれば、実際のデータ伝送に用いられる可能性のあるデータ伝送速度のすべての種類について、光伝送路が伝送可能であるか否かを判定することができる。従って、実際のデータ伝送に用いられる可能性のあるデータ伝送速度の内、光伝送路の伝送可能な最大のデータ伝送速度が、データ伝送速度に決定される。すなわち、データ伝送速度が小さすぎる値に決定されることがなく、常に最適なデータ伝送速度でデータ伝送を行うことができる。
【0024】
第8の発明は、第2の発明に従属する発明であって、
パイロット信号を受信する他方の機器が許容する最大データ伝送速度が、光伝送路の伝送帯域を決定するステップで決定された伝送帯域に基づく光伝送路最大伝送速度を超えているときは、他方の機器が許容する最大データ伝送速度の値を、当該光伝送路の光伝送路最大伝送速度以下で選ばれた最大のデータ伝送速度の値に修正するステップをさらに備えている。
【0025】
上記第8の発明によれば、互いの機器が許容するデータ伝送速度を決定する前に、データ伝送を行うどちらか一方の機器は、光伝送路の許容するデータ伝送速度を考慮して、自機器の許容するデータ伝送速度を修正する。データ伝送速度の調停動作の処理は、一般にシステムにおける規格により定められている場合が多いが、上記第8の発明によれば、従来から用いられている調停動作の処理を変更する必要はない。従って、システムにおける規格を変更せずに、本発明をシステムに導入することができる。
【0026】
第9の発明は、光伝送路を介して相手機器との間でデータ伝送を行う前に、相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う光通信装置であって、
光伝送路の伝送帯域を検出する伝送帯域検出部と、
データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下でデータ伝送が行われるように、相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う調停部と、
伝送帯域検出部により検出される伝送帯域内でデータ伝送速度が決定されるように、当該検出された伝送帯域のみに基づく光伝送路最大伝送速度を用いて、調停部における調停動作を制限する伝送速度制限部とを備えている。
【0027】
上記第9の発明によれば、データ伝送速度の調停を行う際、データ伝送速度は、検出される光伝送路の伝送帯域内で決定される。すなわち、光伝送路の伝送帯域を考慮してデータ伝送速度が決定されるので、光伝送路の伝送帯域と対応しないデータ伝送速度によりデータ伝送が行われることがなく、確実に通信を行うことができる。
【0028】
第10の発明は、第9の発明に従属する発明であって、
伝送帯域検出部は、相手機器から光伝送路を介して送信されてくるパイロット信号の受信状態に基づいて、光伝送路の伝送帯域を検出する。
【0029】
上記第10の発明によれば、実際に光伝送路を通過したパイロット信号に基づいて光伝送路の伝送帯域の検出を行うので、光伝送路の実際の伝送帯域を正確に検出することができる。
【0030】
第11の発明は、光伝送路を介して相手機器との間でデータ伝送を行う前に、当該相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う光通信装置であって、
前記光伝送路の伝送帯域を検出する伝送帯域検出部と、
データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下でデータ伝送が行われるように、前記相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う調停部と、
前記伝送帯域検出部により検出される伝送帯域内でデータ伝送速度が決定されるように、当該検出された伝送帯域のみに決められた光伝送路最大伝送速度を用いて、前記調停部における調停動作を制限する伝送速度制限部とを備え、
前記伝送帯域検出部は、前記相手機器から光伝送路を介して送信されてくる一定の周期を有する周期信号が1以上含まれているパイロット信号の各前記周期信号の受信波形に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記光伝送路の伝送帯域内に含まれると判定された周波数の内、最も高い周波数に基づいて、光伝送路の伝送帯域を決定する伝送帯域決定部とを含んでいる。
【0031】
上記第11の発明によれば、光伝送路の伝送帯域に含まれると判定された周波数の中で最も高い周波数に基づいて、光伝送路の伝送帯域が決定される。従って、データ伝送時のデータ伝送速度は、実際に伝送可能であることが周期信号により保証されているので、機器間のデータ伝送が確実に行われる。また、実際に伝送可能であることが保証されている周波数の内、最も高い周波数に基づいて光伝送路の伝送帯域が決定されるので、データ伝送時のデータ伝送速度が小さすぎる値に決定されることはない。
【0032】
第12の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
判定部は、各周期信号の振幅値が、予め設定される値よりも大きいか否かに基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。
【0033】
上記第12の発明によれば、判定に用いる基準値を、本発明に係る光通信装置が受信する周期信号の受信レベルに基づいて予め設定できるので、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれる否かについて、正確に判定することができる。
【0034】
第13の発明は、第11の発明に従属する発明であって、
判定部は、各周期信号の振幅値と、相手機器からデータ伝送速度の調停のために送信される制御信号の振幅値との相対的な比較に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域に含まれるか否かを判定する。
【0035】
上記第13の発明によれば、相手機器から送信される周期信号と制御信号とを相対的に比較することにより、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。従って、周期信号を送信する機器や、伝送帯域が不足すること以外の光伝送路での損失が原因となって、周期信号の受信状態が変化する場合でも、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内であるか否かの判定を行うことができる。以上より、上記第13の発明によれば、周期信号の周期に対応する周波数が光伝送路の伝送帯域内であるか否かの判定を、より正確に行うことができる。
【0036】
第14の発明は、第9の発明に従属する発明であって、
伝送速度制限部は、自機器の許容する最大データ伝送速度が、伝送速度検出部により検出される光伝送路の伝送帯域のみに基づく光伝送路最大伝送速度を超えるときは、自機器の許容する最大データ伝送速度の値を、光伝送路最大伝送速度以下で選ばれた最大のデータ伝送速度の値に修正することにより、調停部における調停動作を制限し、
調停部は、伝送速度制限部によりデータ伝送速度が修正された後、相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う。
【0037】
上記第14の発明によれば、伝送速度制限部は、調停部の調停動作に影響を与えない。従って、データ伝送速度の調停動作が、光伝送システムにおいて用いられている規格により予め定められている場合であっても、規格を変更せずに、本発明をシステムに導入することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的な実施形態を説明する前に、まず、本発明に係る光通信装置が通信システムにおいてどのように用いられるかについて説明する。図1は、本発明に係る光伝送システムが用いられている通信システムの構成の一例を示す図である。図1において、通信システムは、機器51〜59とを備えており、機器53と54との間は光伝送路61により接続されている。なお、他の機器間の通信は電気通信であるとする。また、機器51〜59は、パソコンやプリンタ、デジタルテレビ等、デジタルデータを通信可能な機器であればどのようなものであってもよい。
【0039】
図1に示す通信システムは、例えば機器51がデジタルビデオカメラ、機器57がパソコンであり、デジタルビデオカメラのデータをパソコンに送る場合に適用できる。ここで、デジタルビデオカメラとパソコンとを接続する間に、リピータが用いられ、機器53および54がリピータであるとする。以上のシステムでは、本発明に係る光伝送システムは、図1に示す点線部分において用いられる。すなわち、本発明に係る光通信装置は、機器53および54として適用され、本発明に係る伝送速度調停方法は、機器53と54との間の光通信において用いられる。以下の実施形態においては、複数の機器が接続された通信システムにおいて、機器53および54のように光通信を行う機器間を例にとって説明する。
【0040】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。第1の実施形態に係る光伝送システムは、送信側機器1と、受信側機器2と、光伝送路3とを備えている。送信側機器1は、パイロット信号を送信する側の機器であり、記憶部11と、制御部12と、光送受信部13と、パイロット信号発生部14と、合波部15とを備えている。ここで、パイロット信号は、光伝送路3の伝送帯域を検出するために用いられる信号である。また、本実施形態において、パイロット信号は、単一の周波数からなる信号である。なお、単一周波数を有する信号を周期信号と呼び、当該周期信号が複数重畳された信号をパイロット信号と呼んでもよい。一方、受信側機器2は、パイロット信号を受信する側の機器であり、記憶部21と、制御部22と、光送受信部23と、伝送速度修正部24と、切替フィルタ部25とを備えている。以下、送信側機器1および受信側機器2の各部の構成について説明する。
【0041】
まず、送信側機器1の構成について説明する。記憶部11は、送信側機器1の許容する最大のデータ伝送速度の情報を記憶している。また、記憶部11は、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報を記憶する。記憶部11が記憶する制御部12の送信したデータ伝送速度の情報は、制御部12がデータ伝送速度の情報を送信するごとに更新される。そして、データ伝送速度の調停動作終了時に記憶されている情報が、データ伝送速度調停後に行われるデータ伝送の際に参照される。
【0042】
制御部12は、合波部15および光送受信部13を通じて、受信側機器2との間で制御信号の送受信を行う。制御信号とは、データ伝送速度の調停に必要な情報の送受信のために用いられる信号をいう。すなわち、制御信号は、データ伝送速度の情報のほか、接続検出、接続検出に対する応答、データ伝送速度の調停の終了を表す情報等を送受信するために、従来から用いられているものである。一般に、制御信号は周波数の低い信号であり、光伝送路の伝送帯域による制限を受けにくい。また、制御部12は、データ伝送速度の比較、パイロット信号発生部14の制御等を行う。なお、制御部12は、送信側機器1が持つCPUが所定のプログラム動作を行うことによって実現されるものであってもよいし、専用のチップにより構成されるものであってもよい。
【0043】
光送受信部13は、合波部15から入力した電気信号を光信号に変換し、光伝送路3に出力する。また、光伝送路3から入力した光信号を電気信号に変換し、制御部12に出力する。
【0044】
パイロット信号発生部14は、1以上のパイロット信号を発生し、合波部15に出力する。パイロット信号の発生および停止は、制御部12により制御される。パイロット信号発生部14は、パイロット信号を複数出力する場合、パイロット信号を重畳して出力する。パイロット信号発生部14から出力されるパイロット信号の個数および各周波数は予め設定されており、後述する所定の方法により決定される。
【0045】
合波部15は、制御部12から出力される制御信号と、パイロット信号発生部14から出力されるパイロット信号とを合波し、光送受信部13に出力する。
【0046】
次に、受信側機器2の構成について説明する。記憶部21は、受信側機器2の許容する最大のデータ伝送速度の情報を記憶している。また、記憶部21は、制御部22の送信したデータ伝送速度の情報を記憶する。記憶部21が記憶する受信側機器2の送信したデータ伝送速度の情報は、データ伝送速度調停後に行われるデータ伝送の際に参照される。
【0047】
制御部22は、光送受信部23および切替フィルタ部25を通じて、送信側機器1との間で制御信号の送受信を行う。また、制御部22は、データ伝送速度の比較、切替フィルタ部25の制御等を行う。なお、制御部22は、受信側機器2が持つCPUが所定のプログラム動作を行うことによって実現されるものであってもよいし、専用のチップにより構成されるものであってもよい。
【0048】
光送受信部23は、制御部22から入力した電気信号を光信号に変換し、光伝送路3に出力する。また、光伝送路3から入力した光信号を電気信号に変換し、伝送速度修正部24および切替フィルタ部25に出力する。
【0049】
伝送速度修正部24は、制御信号およびパイロット信号を入力し、パイロット信号の振幅に基づき、光伝送路3の実際の伝送帯域を検出する。さらに、伝送速度修正部24は、受信側機器2の許容するデータ伝送速度を、検出した光伝送路3の伝送帯域を考慮したデータ伝送速度に修正する。伝送速度修正部24の詳細な構成および動作については後に説明する。
【0050】
切替フィルタ部25は、データ伝送速度の調停動作が行われている間、光送受信部23から入力した信号からパイロット信号を除去する。また、データ伝送速度の調停動作終了後は、光送受信部23から出力される信号成分を通過させるように切り替える。この切り替えは、制御部22により制御される。切替フィルタ部25の詳細な構成および動作については後に説明する。
【0051】
なお、第1の実施形態では、送信側機器1がパイロット信号を送信し、受信側機器2が、受信したパイロット信号に基づいて光伝送路3の伝送帯域を検出するが、送信側機器1および受信側機器2がパイロット信号を発生し、互いに光伝送路3の伝送帯域を検出するようにしてもよい。この場合、送信側機器1は、さらに伝送速度修正部および切替フィルタ部を備え、受信側機器2は、さらにパイロット信号発生部および合波部を備える必要がある。
【0052】
次に、送信側機器1が受信側機器2に対して、制御信号およびパイロット信号を送信する動作について説明する。制御信号は、システムのリセット、または、送信側機器1に電源が投入されたことにより、制御部12から出力される。また、制御部12は、パイロット信号発生部14に対し、パイロット信号の発生を要求する。これに応じて、パイロット信号発生部14は、パイロット信号を発生する。ここで、パイロット信号発生部14から出力されるパイロット信号の各周波数および個数は、以下のように決定される。
【0053】
パイロット信号の各周波数および個数は、機器の許容する最大のデータ伝送速度と、システムにおいて規定されるデータ伝送速度とに基づき決定される。例えば、本実施形態に係る光伝送システムにおいて規定されているデータ伝送速度が100MHz、200MHz、400MHz、800MHzの4種類であり、送信側機器1の許容する最大のデータ伝送速度が400MHzであるとする。この場合、データ信号のデータ伝送速度として用いられる可能性があるのは、100MHz、200MHz、400MHzの3種類である。従って、この場合、パイロット信号発生部14は、周波数が100MHz、200MHz、400MHzである3種類のパイロット信号を重畳して出力するように予め設定される。ここで、パイロット信号の各周波数は、機器の許容するデータ伝送速度と同等の値であればよく、必ずしも機器の許容するデータ伝送速度と一致している必要はない。一般に、データ伝送を行う信号のデータ伝送速度(bps)に対して70%程度の周波数帯域(Hz)を有していれば、データ伝送が保証されることが知られている。
【0054】
上記のパイロット信号および制御信号は、合波部15により合波され、光送受信部13へ出力される。光送受信部13は、制御信号とパイロット信号とが合波された電気信号を光信号に変換し、光伝送路3を通じて受信側機器2の光送受信部23へ送信する。以上により、送信側機器1は、受信側機器2に対して、制御信号およびパイロット信号を送信する。
【0055】
次に、受信側機器2が、パイロット信号に基づき検出した光伝送路3の伝送帯域を考慮して、受信側機器2の許容する最大データ伝送速度を修正する動作について説明する。受信側機器2の光送受信部23は、光伝送路3から受信した光信号を電気信号に変換する。光送受信部23から出力される、制御信号とパイロット信号とが合波された信号は、切替フィルタ部25と、伝送速度修正部24へ出力される。切替フィルタ部25は、データ伝送速度の調停動作が行われている間、光送受信部23から入力する信号からパイロット信号を除去する。従って、制御部22には制御信号のみが入力され、制御信号とパイロット信号とが合波された信号の内、パイロット信号は除去される。以下、伝送速度修正部24の詳細な構成および動作について説明する。
【0056】
まず、図3および図4を用いて、伝送速度修正部24における光伝送路の伝送帯域の検出方法について説明する。図3は、送信側機器1のパイロット信号発生部14の出力する各パイロット信号のスペクトルの一例を示す図である。また、図4は、受信側機器2の伝送速度修正部24に入力される各パイロット信号のスペクトルと、スペクトルから推測される光伝送路の伝送帯域特性との一例を示す図である。図3および図4において、パイロット信号は、周波数がそれぞれ100MHz、200MHz、400MHzである正弦波信号であるとする。まず、送信側機器1のパイロット信号発生部14は、図3のように、スペクトルの大きさが同じであるようなパイロット信号を重畳して出力する。各パイロット信号は、光伝送路3を通る際に、光伝送路3の伝送帯域の影響により制限を受ける。例えば、図4のように、受信側機器2側における各パイロット信号のスペクトルは、周波数が400MHzであるパイロット信号については大きく減少し、周波数が100MHz、200MHzであるパイロット信号についてはあまり減少しない場合を考える。この場合、光伝送路の伝送帯域特性は、図4の点線のような特性であると推測できる。以上のように、各パイロット信号のスペクトルの大きさから、光伝送路の伝送帯域を検出することができる。
【0057】
また、本実施形態において、送信側機器1は、パイロット信号として単一の周波数からなる正弦波信号を送信するが、その他に、送信側機器は任意の周波数帯を含む信号を送信してもよい。この場合、受信側機器は受信した信号の周波数帯の中から、所定の周波数成分を抽出し、抽出した周波数成分に基づいて光伝送路の伝送帯域を検出する。なお、パイロット信号に用いる信号は、正弦波信号の他、矩形波信号やパルス信号を用いてもよい。
【0058】
さらに、本実施形態においては、一方の機器から送信され、光伝送路を介して相手側の機器により受信されたパイロット信号に基づいて、光伝送路の伝送帯域を検出したが、光伝送路の伝送帯域を検出する方法は、他の方法であってもよい。例えば、送信側から複数のデータ伝送速度でデータを送信し、受信側でデータの誤り検出を行い、誤り率に基づいて、データを伝送したデータ伝送速度において光伝送路が伝送可能であるか否かを判定することにより、光伝送路の伝送帯域を検出してもよい。
【0059】
図5は、伝送速度修正部24の詳細な構成を示すブロック図である。伝送速度修正部24は、検波部241と、判定部242と、伝送速度決定部243と、伝送速度選択部244とを備えている。以下、図5を用いて、伝送速度修正部24の各部の構成について説明する。
【0060】
検波部241は、第1〜第nのパイロット信号抽出フィルタ2411〜241n(nは自然数)を備えており、光送受信部23から入力された各パイロット信号が重畳した信号を、各パイロット信号ごとに分割する。ここで、nは、パイロット信号の数と一致する。また、第1〜第nのパイロット信号抽出フィルタ2411〜241nは、それぞれ、いずれか一の周波数のパイロット信号を通過させ、他の周波数のパイロット信号の通過を阻止する特性を有するものが用いられる。
【0061】
判定部242は、各パイロット信号ごとに、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する。具体的には、判定部242は、第1〜第nの振幅比較部2421〜242nを備えており、検波部241により分割された各パイロット信号を入力する。そして、判定部242は、各パイロット信号の振幅値と所定の値とを比較し、結果を伝送速度決定部243に出力する。第1の実施形態において、所定の値は、受信側機器2でのパイロット信号の受信レベルに基づいて予め設定される。第1〜第nの振幅比較部2421〜242nは、それぞれ、第1〜第nのパイロット信号抽出フィルタ2411〜241nから出力されるパイロット信号の振幅値と、上記所定の値とを比較する。比較の結果、所定の値の方が小さい場合、第1〜第nの振幅比較部2421〜242nは、“1”を示すデータを出力する。“1”を示すデータは、振幅比較部に入力されたパイロット信号の周波数が、光伝送路の伝送帯域内に含まれることを表す。一方、所定の値の方が大きい場合、第1〜第nの振幅比較部2421〜242nは、“0”を示すデータを出力する。“0”を示すデータは、振幅比較部に入力されたパイロット信号の周波数が、光伝送路の伝送帯域内から外れることを表す。
【0062】
伝送速度決定部243は、判定部242から入力されるデータに基づいて、光伝送路3の伝送可能な最大のデータ伝送速度を決定する。具体的には、伝送速度決定部243は、判定部242により光伝送路3の伝送帯域内に含まれると判定された周波数の中から、最も高い周波数を、光伝送路3の伝送可能な最大のデータ伝送速度として出力する。
【0063】
伝送速度選択部244は、伝送速度決定部243により決定された光伝送路3の伝送可能な最大のデータ伝送速度と、記憶部21により記憶される受信側機器2の許容する最大のデータ伝送速度の情報とを比較する。比較の結果、伝送速度選択部244は、値が小さいほうのデータ伝送速度を選択し、制御部22に出力する。
【0064】
以上のように、本実施形態において、伝送速度修正部24は、検波部241、判定部242、伝送速度決定部243および伝送速度選択部244により構成される。なお、伝送速度修正部24は、上記の検波部241、判定部242、伝送速度決定部243および伝送速度選択部244による構成の他、各パイロット信号の振幅に基づいて、パイロット信号の周波数が光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定し、判定結果から光伝送路の伝送帯域を検出し、受信側機器の許容する最大のデータ伝送速度を修正する構成であれば、他の構成であってもよい。また、伝送速度決定部243および伝送速度選択部244は、受信側機器2が持つCPUが所定のプログラム動作を行うことによって実現されるものであってもよいし、制御部22が実現される専用のチップにより構成されるものであってもよい。すなわち、伝送速度決定部243および伝送速度選択部244は、制御部22により実現される構成であってもよい。
【0065】
次に、具体例を用いて、図5に示す伝送速度修正部24の動作を説明する。ここで、説明を容易にするため、n=3とし、3つのパイロット信号の周波数は、それぞれ、100MHz、200MHz、400MHzであるとする。さらに、光伝送路3の伝送可能な帯域は、200MHzまでであるとし、受信側機器2の許容する最大のデータ伝送速度は、400MHzであるとする。
【0066】
まず、検波部241には、周波数がそれぞれ100MHz、200MHz、400MHzである3つのパイロット信号が重畳した信号が入力される。検波部241は、3つのパイロット信号が重畳した信号を、周波数がそれぞれ100MHz、200MHz、400MHzである3つのパイロット信号に分割する。ここで、第1のパイロット信号抽出フィルタ2411が100MHzのパイロット信号を通過させ、第2のパイロット信号抽出フィルタ2412が200MHzのパイロット信号を通過させ、第3のパイロット信号抽出フィルタ2413が400MHzのパイロット信号を通過させるものとする。
【0067】
判定部242は、分割された各パイロット信号の振幅値を所定の値と比較し、結果を伝送速度決定部243に出力する。第1の振幅比較部2421は、パイロット信号抽出フィルタ2411から入力した100MHzのパイロット信号の振幅値と、予め設定された所定の値とを比較する。ここでは、光伝送路3の伝送可能な帯域は、200MHzまでであるので、第1の振幅比較部2421は、“1”を示すデータを出力する。また、第2、第3の振幅比較部2422、2423は、それぞれ、“1”、“0”を示すデータを出力する。
【0068】
伝送速度決定部243は、振幅比較部2421〜2423から出力される、“1”,“1”,“0”を示すデータから、光伝送路の伝送可能な帯域を200MHz以下に決定する。ここで、光伝送路3の伝送帯域は、伝送速度決定部243に入力されるデータの、“1”を示すデータの数をカウントすることで決定することができる。すなわち、伝送速度決定部243に入力されるデータの内、“1”を示すデータの数が1つである場合、光伝送路3の伝送帯域は、100MHz以下であると決定できる。また、伝送速度決定部243に入力されるデータの内、“1”を示すデータの数が2つである場合、光伝送路3の伝送帯域は200MHz以下であり、伝送速度決定部243に入力されるデータの内、“1”を示すデータの数が3つである場合、光伝送路3の伝送帯域は400MHz以下であると決定することができる。本具体例の場合、伝送速度決定部243に入力されるデータは、“1”,“1”,“0”であるので、伝送速度決定部243は、光伝送路3の伝送帯域を、200MHz以下に決定し、伝送速度選択部244へ出力する。
【0069】
伝送速度選択部244は、記憶部21に記憶される、受信側機器2の許容するデータ伝送速度を表す400MHzという情報を入力する。さらに、伝送速度選択部244は、光伝送路3の伝送帯域を表す200MHzという情報と、受信側機器2の許容するデータ伝送速度を表す400MHzという情報とを比較する。比較の結果、伝送速度選択部244は、小さいほうの200MHzという情報を選択し、制御部22へ出力する。制御部22は、伝送速度選択部244から出力された200MHzという情報に基づいて、データ伝送速度の調停動作を行う。以上により、受信側機器2は、パイロット信号に基づき検出した光伝送路3の伝送帯域を考慮して、受信側機器2の許容する最大データ伝送速度を修正する。
【0070】
次に、図6および図7を用いて、第1の実施形態に係る光伝送システムにおけるデータ伝送速度の調停動作について説明する。図6は、データ伝送速度の調停動作における送信側機器1の制御部12の動作を示すフローチャートである。制御部12の動作は、システムのリセット、または、送信側機器1に電源が投入されたことにより開始される。まず、制御部12は、制御信号を送信し、同時に、パイロット信号発生部14に対してパイロット信号の送信を要求する(ステップS11)。ここで、ステップS11において送信される制御信号は、受信側機器2に対して接続検出を行うために用いられるものである。ステップS11の処理により、送信側機器1から受信側機器2に対して制御信号およびパイロット信号が送信される。制御信号およびパイロット信号を受信した受信側機器2は、光伝送路3の伝送帯域を考慮したデータ伝送速度を決定する。さらに、受信側機器2は、接続検出の応答と、光伝送路3の伝送帯域を考慮したデータ伝送速度の情報とを制御信号を用いて送信側機器1に対して送信する。これに応答して、制御部12は、制御信号を用いてデータ伝送速度の調停を行う(ステップS12)。以下にステップS12の詳細な動作の一例を説明する。
【0071】
制御部12は、受信側機器2から受信したデータ伝送速度の情報と、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報とを比較する。そして、比較の結果、値の小さいほうのデータ伝送速度の情報を受信側機器2に対して送信する。なお、制御部12が最初にデータ伝送速度の情報を受信したときには、制御部12は、まだデータ伝送速度の情報を送信していない。この場合、制御部12は、受信側機器2から受信したデータ伝送速度の情報と、送信側機器1の許容する最大のデータ伝送速度の情報とを比較する。そして、比較の結果、値の小さいほうのデータ伝送速度の情報を受信側機器2に対して送信する。また、受信側機器2から受信したデータ伝送速度の情報と、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報とが同じ値である場合、制御部12は、データ伝送速度の情報に加え、データ伝送速度の調停終了を通知する情報を受信側機器2に対して送信する。
【0072】
なお、ステップS12における制御信号を用いたデータ伝送速度の調停は、従来から行われている動作である。例えば、デジタル機器を接続する際のインターフェースとしてIEEE1394規格があるが、本実施形態における光伝送システムにおいても、IEEE1394を適用することができる。すなわち、ステップS12における調停処理は、IEEE1394において規定されている調停処理をそのまま用いることができる。
【0073】
ステップS12の次に、制御部12は、データ伝送速度の調停を終了するか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13の判断は、ステップS12においてデータ伝送速度の調停終了を通知する情報を相手機器から受信したか否かにより行われる。データ伝送速度の調停を終了しない場合、制御部12は、ステップS12〜S13の動作を繰り返す。一方、データ伝送速度の調停を終了する場合、制御部12は、パイロット信号発生部14に対して、パイロット信号の停止を要求し(ステップS14)、データ伝送速度の調停を終了する。これにより、パイロット信号発生部14は、パイロット信号を停止し、送信側機器1は、データの伝送を行うことができる。
【0074】
図7は、データ伝送速度の調停動作における受信側機器2の制御部22の動作を示すフローチャートである。制御部22の動作は、システムのリセット、または、受信側機器2に電源が投入されたことにより開始される。まず、制御部22は、伝送速度修正部24により修正されたデータ伝送速度の情報を入力する(ステップS21)。次に、制御部22は、制御信号の読み取りを開始する(ステップS22)。すなわち、制御部22は、ステップS21の処理が終了するまでは、送信側機器1から送信される制御信号を読み取らずに無視している。さらに、制御部22は、接続検出に対する応答と、ステップS21により伝送速度修正部24から入力したデータ伝送速度の情報とを、送信側機器1へ送信する(ステップS23)。ステップS23の後、制御部22は、制御信号を用いてデータ伝送速度の調停を行う(ステップS24)。以下にステップS24の詳細な動作を説明する。
【0075】
制御部22は、送信側機器1から受信したデータ伝送速度の情報と、制御部22の送信したデータ伝送速度の情報とを比較する。そして、比較の結果、値の小さいほうのデータ伝送速度の情報を送信側機器1に対して送信する。さらに、送信側機器1から受信したデータ伝送速度の情報と、制御部22の送信したデータ伝送速度の情報とが同じ値である場合、制御部22は、データ伝送速度の情報に加え、データ伝送速度の調停終了を通知する情報を送信側機器1に対して送信する。
【0076】
次に、制御部22は、データ伝送速度の調停を終了するか否かを判断する(ステップS25)。ステップS25の判断は、上記のデータ伝送速度の調停終了を通知する情報を相手機器から受信したか否かにより行われる。データ伝送速度の調停を終了しない場合、制御部22は、ステップS24〜S25の動作を繰り返す。一方、データ伝送速度の調停を終了する場合、制御部22は、切替フィルタ部25のスイッチを切り替え(ステップS26)、データ伝送速度の調停動作を終了する。これは、制御部22がデータ信号を受信できるようにするためである。
【0077】
次に、図8を用いて、切替フィルタ部25の詳細な構成および動作を説明する。図8は、切替フィルタ部25の構成を示すブロック図である。切替フィルタ部25は、スイッチ251と、パイロット信号除去フィルタ252とを備えている。スイッチ251は、制御部22により切り替えが可能であり、データ伝送速度の調停動作が終了後にスイッチが切り替えられる。パイロット信号除去フィルタ252は、制御信号を通過させ、パイロット信号を除去する特性を有する。データ伝送速度の調停動作が行われている間、切替フィルタ部25内のスイッチ251は、入力された信号がパイロット信号除去フィルタ252を通過する状態、すなわち、図8の状態に設定されている。従って、光送受信部23からの入力信号は、パイロット信号が除去され、制御信号のみが制御部22に入力されることになる。
【0078】
一方、データ伝送速度の調停動作の終了後、データ伝送が開始される。ここで、データ伝送に用いられるデータ信号は、パイロット信号と同程度の周波数を有する。従って、切替フィルタ部25が図8の状態では、パイロット信号除去フィルタ252によりデータ信号は除去されてしまい、制御部22はデータ信号を受信できない。そこで、データ伝送速度の調停動作の終了後、スイッチ251は、制御部22により、入力された信号がパイロット信号除去フィルタ252を通過しない状態、すなわち、図8のスイッチ251とは逆の状態に切り替えられる。これにより、制御部22は、データ信号の受信が可能になる。
【0079】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、図5に示す伝送速度修正部24に代えて、図9に示す伝送速度修正部26を用いる。図9は、第2の実施形態において用いられる伝送速度修正部26の構成を示すブロック図である。図9において、伝送速度修正部26は、検波部241と、制御信号抽出フィルタ261と、判定部262と、伝送速度決定部243と、伝送速度選択部244とを備えている。なお、図9において、図5と同じ構成要素には同一の参照符号を付す。以下、図9に示す伝送速度修正部26の構成の詳細について説明する。
【0080】
制御信号抽出フィルタ261は、光送受支部23から入力された各パイロット信号および制御信号から、制御信号を抽出する。すなわち、制御信号抽出フィルタ261は、制御信号を通過させ、パイロット信号の通過を阻止する特性を有する。
【0081】
判定部262は、第1〜第nの振幅比較部2621〜262nを備えており、検波部241により分割された各パイロット信号、および、制御信号抽出フィルタ261により抽出された制御信号を入力する。そして、判定部262は、各パイロット信号の振幅値を所定の値と比較し、結果を伝送速度決定部243に出力する。第2の実施形態において、所定の値は、第1〜第nの振幅比較部2621〜262nに入力される制御信号の振幅値に基づいて定められる。本実施形態において、所定の値は、制御信号の振幅値を定数倍した値であるとする。第1〜第nの振幅比較部2621〜262nは、第1〜第nのパイロット信号抽出フィルタ2411〜241nから出力されるパイロット信号の振幅値と、上記所定の値とを比較する。比較の結果、所定の値の方が小さい場合、振幅比較部2621〜262nは、“1”を示すデータを出力する。“1”を示すデータは、振幅比較部に入力されたパイロット信号の周波数が、光伝送路の伝送帯域内に含まれることを表す。一方、所定の値の方が大きい場合、第1〜第nの振幅比較部2621〜262nは、“0”を示すデータを出力する。“0”を示すデータは、振幅比較部に入力されたパイロット信号の周波数が、光伝送路の伝送帯域内から外れることを表す。以上のように、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、各パイロット信号の周波数が、光伝送路3の伝送帯域内に含まれるか否かを判定することができる。
【0082】
以上において説明した第1および第2の実施形態に係る光伝送システムにおいて、光伝送路3の伝送帯域が不足するか否かは、パイロット信号の振幅値および所定の値に基づいて判定される。すなわち、受信側機器2の第1〜第nの振幅比較部2421〜242nおよび2621〜262nは、パイロット信号の振幅値が所定の値より小さい場合、光伝送路3は伝送不可能であると判定する。
【0083】
ここで、第1の実施形態に係る伝送速度修正部24の判定部242に含まれる第1〜第nの振幅比較部2421〜242nにおいて、所定の値は、予め設定される固定値である。従って、第1〜第nの振幅比較部2421〜242nは、パイロット信号の振幅値が予め設定された固定値より小さい場合、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域から外れると判定する。しかし、パイロット信号の振幅値が予め設定された固定値より小さくなる原因は、光伝送路3の伝送帯域が不足する場合のみならず、送信側機器1に原因がある場合や、伝送帯域が不足すること以外の光伝送路3での損失に原因がある場合等、他の原因も考えられる。例えば、光送受信部13における電気光変換により変換された光信号の強度が不足する場合、パイロット信号の振幅値は、予め設定された固定値よりも小さくなる。従って、第1〜第nの振幅比較部2421〜242nは、送信側機器1に原因がある場合でも、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域から外れると判定する場合がある。以上より、第1の実施形態に係る第1〜第nの振幅比較部2421〜242nにおいて、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域内に含まれるか否かの判定は、送信側機器1の状態に左右される。
【0084】
一方、第2の実施形態に係る伝送速度修正部26の判定部262に含まれる第1〜第nの振幅比較部2621〜262nにおいて、所定の値は、制御信号の振幅値を定数倍した値である。従って、第1〜第nの振幅比較部2621〜262nは、パイロット信号の振幅値が制御信号の振幅値を定数倍した値より小さい場合、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域から外れると判定する。ここで、光伝送路3の伝送帯域が不足する場合、パイロット信号の振幅値は、制御信号の振幅値を定数倍した値よりも小さくなる。従って、光伝送路3は、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域から外れると判定される。一方、送信側機器1の出力が小さいことや、伝送帯域不足以外の光伝送路3での損失が原因でパイロット信号の振幅が減少する場合、制御信号の振幅も減少するので、パイロット信号の振幅値は、制御信号の振幅値を定数倍した値よりも大きくなる。従って、送信側機器1の原因によりパイロット信号の振幅が減少する場合、光伝送路3は、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域内に含まれると判定される。以上のように、第2の実施形態に係る第1〜第nの振幅比較部2621〜262nにおいて、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域内に含まれるか否かの判定は、送信側機器1の状態に左右されない。従って、第2の実施形態では、第1の実施形態に比べより正確に、パイロット信号の周波数が光伝送路3の伝送帯域内に含まれるか否かの判定を行うことができる。
【0085】
なお、他の実施形態においては、送信側機器1および受信側機器2は、調停の結果決定されたデータ伝送速度が自機器の許容するデータ伝送速度よりも遅くなった場合、表示装置(典型的には、LED)を用いてユーザに対してそれを表示するようにしてもよい。以下、送信側機器1を例にとって具体的に説明する。
【0086】
前提として、送信側機器1は、表示装置としてLEDを有し、LEDは制御部12により制御されるものとする。制御部12は、データ伝送速度の調停動作終了後、データ伝送速度が落ちたか否か、すなわち、調停の結果決定されたデータ伝送速度が自機器の許容するデータ伝送速度よりも遅くなったか否かを判定する。この判定は、例えば以下の方法によって行うことができる。
【0087】
制御部12は、調停動作終了後(例えば、図6に示すステップS14の後)、記憶部11が記憶している2つの情報を比較する。すなわち、記憶部12には自機器の許容する最大データ伝送速度の情報および、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報が記憶されているので、制御部12は、それらの値を比較する。ここで、調停動作終了時点においては、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報は、調停の結果決定されたデータ伝送速度を示す。従って、制御部12は、上記2つの情報を比較することにより、データ伝送速度が落ちたか否かを判定することができる。
【0088】
さらに、制御部12は、自機器の許容する最大データ伝送速度の情報が、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報と等しい場合、データ伝送速度は落ちていないと判定する。一方、自機器の許容する最大データ伝送速度の情報が、制御部12の送信したデータ伝送速度の情報よりも大きい場合、制御部12は、データ伝送速度が落ちたと判定する。また、制御部12は、判定の結果に応じてLEDの表示状態を変化させる。例えば、制御部12は、データ伝送速度が落ちている場合にはLEDを点灯させ、落ちていない場合にはLEDを点灯させないように制御する。
【0089】
以上により、ユーザは、データ伝送速度が落ちているか否かを知ることができる。また、上記の構成は、受信側機器2においても送信側機器1と同様に用いることができる。さらに、両方の機器が表示機能を有する場合、データ伝送速度が落ちているか否かのみならず、データ伝送速度が落ちた要因を特定することができる。すなわち、データ伝送速度が、相手機器のデータ伝送速度により落ちているのか、光ファイバの伝送帯域により落ちているのかを判断することができる。
【0090】
具体的に説明すると、送信側機器1と受信側機器2とのどちらか一方のみが、データ伝送速度が落ちたと判定した場合、データ伝送速度は、データ伝送速度が落ちていないと判定した方の機器の最大データ伝送速度に決定されたことがわかる。従って、この場合、データ伝送速度が落ちた原因は、相手機器(データ伝送速度が落ちていない方の機器)であることがわかる。また、送信側機器と受信側機器との双方が、データ伝送速度が落ちたと判定した場合、相手機器が原因でないことがわかるので(なぜなら、相手機器が原因の場合、原因となった方の機器のデータ伝送速度は落ちていないと判定されるため)、光ファイバが原因であることがわかる。
【0091】
以上のように、送信側および受信側の双方の機器が表示装置を有する場合、ユーザは、データ伝送速度が落ちた原因を知ることができる。従って、ユーザは、現在システムに用いられている光ファイバを、適切な伝送帯域を有する光ファイバに交換すべきであることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光伝送システムが用いられている通信システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図3】送信側機器1のパイロット信号発生部14の出力する各パイロット信号のスペクトルの一例を示す図である。
【図4】受信側機器2の伝送速度修正部24に入力される各パイロット信号のスペクトルと、スペクトルから推測される光伝送路の伝送帯域特性との一例を示す図である。
【図5】伝送速度修正部24の構成を示すブロック図である。
【図6】データ伝送速度の調停動作における送信側機器1の制御部12の動作を示すフローチャートである。
【図7】データ伝送速度の調停動作における受信側機器2の制御部22の動作を示すフローチャートである。
【図8】切替フィルタ部25の構成を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態において用いられる伝送速度修正部26の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…送信側機器
2…受信側機器
3,61…光伝送路
11,21…記憶部
12,22…制御部
13,23…光送受信部
14…パイロット信号発生部
15…合波部
24,26…伝送速度修正部
25…切替フィルタ部
241…検波部
242,262…判定部
243…伝送速度決定部
244…伝送速度選択部
251…スイッチ
252…パイロット信号除去フィルタ
261…制御信号抽出フィルタ
2411〜241n…パイロット信号抽出フィルタ
2421〜242n,2621〜262n…振幅比較部
51〜59…機器

Claims (14)

  1. 光伝送路を介して機器間でデータ伝送を行う光伝送システムにおいて、データ伝送を行う前に機器間でデータ伝送速度の調停を行う方法であって、
    前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップと、
    データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップと、
    前記検出された光伝送路の伝送帯域のみに基づき、光伝送路最大伝送速度を決定するステップと、
    記光伝送路最大伝送速度以下であって、かつ前記検出されたいずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下であるようなデータ伝送速度を、データ伝送時のデータ伝送速度として決定するステップとを備える、データ伝速度調停方法。
  2. 前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップは、
    データ伝送を行う一方の機器から他方の機器に対して所定のパイロット信号を送信するステップと、
    前記他方の機器により受信された前記パイロット信号の受信状態に基づいて、前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップとを含む、請求項1に記載のデータ伝送速度調停方法。
  3. 光伝送路を介して機器間でデータ伝送を行う光伝送システムにおいて、データ伝送を行う前に機器間でデータ伝送速度の調停を行う方法であって、
    前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップと、
    データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップと、
    前記検出された光伝送路の伝送帯域に基づく光伝送路最大伝送速度以下であって、かつ前記検出されたいずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下であるようなデータ伝送速度を、データ伝送時のデータ伝送速度として決定するステップとを備え、
    前記光伝送路の伝送帯域を検出するステップは、
    データ伝送を行う一方の機器から他方の機器に対して一定の周期を有する周期信号を1以上含むパイロット信号を送信するステップと、
    前記他方の機器により受信される各前記周期信号の波形に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が、前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップと、
    前記光伝送路の伝送帯域内に含まれると判定された周波数の内、最も高い周波数に基づいて、前記光伝送路の伝送帯域を決定するステップとを含むデータ伝送速度調停方法。
  4. 各前記周期信号が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップは、前記他方の機器により受信される各前記周期信号の振幅値が、予め設定される値よりも大きいか否かに基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定することを特徴とする、請求項3に記載のデータ伝送速度調停方法。
  5. 前記いずれか遅いほうの最大データ伝送速度を検出するステップは、データ伝送を行う2つの機器間で、互いの許容するデータ伝送速度を明示した制御信号を送受信することにより行われ、
    各前記周期信号が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定するステップは、前記他方の機器により受信される各前記周期信号の振幅値と、当該他方の機器により受信される前記制御信号の振幅値との相対的な比較に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定することを特徴とする、請求項3に記載のデータ伝送速度調停方法。
  6. 前記光伝送システムにおいてデータ伝送速度が離散的な値に規定されている場合、前記周期信号の周期は、当該離散値の内、当該周期信号を送信する前記一方の機器が許容するデータ伝送速度の値に基づいて設定されることを特徴とする、請求項3に記載のデータ伝送速度調停方法。
  7. 前記光伝送システムにおいてデータ伝送速度が離散的な値に規定されている場合、前記周期信号の個数は、当該周期信号を送信する前記一方の機器が許容するデータ伝送速度の個数と同数であることを特徴とする、請求項6に記載のデータ伝送速度調停方法。
  8. 前記パイロット信号を受信する前記他方の機器が許容する最大データ伝送速度が、前記光伝送路の光伝送路最大伝送速度を超えるときは、当該他方の機器が許容する最大データ伝送速度の値を、当該光伝送路の光伝送路最大伝送速度以下で選ばれた最大のデータ伝送速度の値に修正するステップをさらに備える、請求項2に記載のデータ伝送速度調停方法。
  9. 光伝送路を介して相手機器との間でデータ伝送を行う前に、当該相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う光通信装置であって、
    前記光伝送路の伝送帯域を検出する伝送帯域検出部と、
    データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下でデータ伝送が行われるように、前記相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う調停部と、
    前記伝送帯域検出部により検出される伝送帯域内でデータ伝送速度が決定されるように、当該検出された伝送帯域のみに決められた光伝送路最大伝送速度を用いて、前記調停部における調停動作を制限する伝送速度制限部とを備える、光通信装置。
  10. 前記伝送帯域検出部は、前記相手機器から光伝送路を介して送信されてくるパイロット信号の受信状態に基づいて、前記光伝送路の伝送帯域を検出することを特徴とする、請求項9に記載の光通信装置。
  11. 光伝送路を介して相手機器との間でデータ伝送を行う前に、当該相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う光通信装置であって、
    前記光伝送路の伝送帯域を検出する伝送帯域検出部と、
    データ伝送を行う2つの機器がそれぞれ許容する最大データ伝送速度の内、いずれか遅いほうの最大データ伝送速度以下でデータ伝送が行われるように、前記相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行う調停部と、
    前記伝送帯域検出部により検出される伝送帯域内でデータ伝送速度が決定されるように、当該検出された伝送帯域のみに決められた光伝送路最大伝送速度を用いて、前記調停部における調停動作を制限する伝送速度制限部とを備え、
    前記伝送帯域検出部は、前記相手機器から光伝送路を介して送信されてくる一定の周期を有する周期信号が1以上含まれているパイロット信号の各前記周期信号の受信波形に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により前記光伝送路の伝送帯域内に含まれると判定された周波数の内、最も高い周波数に基づいて、光伝送路の伝送帯域を決定する伝送帯域決定部とを含む光通信装置。
  12. 前記判定部は、各前記周期信号の振幅値が、予め設定される値よりも大きいか否かに基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域内に含まれるか否かを判定することを特徴とする、請求項11に記載の光通信装置。
  13. 前記判定部は、各前記周期信号の振幅値と、前記相手機器からデータ伝送速度の調停のために送信される制御信号の振幅値との相対的な比較に基づいて、それぞれの周期信号の周期に対応する周波数が前記光伝送路の伝送帯域に含まれるか否かを判定することを特徴とする、請求項11に記載の光通信装置。
  14. 前記伝送速度制限部は、自機器の許容する最大データ伝送速度は、前記伝送速度検出部により検出される光伝送路の伝送帯域のみに基づく光伝送路最大伝送速度を超えるときは、当該自機器の許容する最大データ伝送速度の値を、当該光伝送路の光伝送路最大伝送速度以下で選ばれた最大のデータ伝送速度の値に修正することにより、前記調停部における調停動作を制限し、
    前記調停部は、前記伝送速度制限部によりデータ伝送速度が修正された後、前記相手機器との間でデータ伝送速度の調停を行うことを特徴とする、請求項9に記載の光通信装置。
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