JP3996557B2 - 半導体接合ウエーハの製造方法 - Google Patents

半導体接合ウエーハの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2枚の半導体ウエーハ基板同士を接合して、半導体接合ウエーハを製造する方法に関し、詳しくはウエーハ外周の未接合部を減少させ、いわゆるテラス部を非常に小さくするか、あるいは全くない半導体接合ウエーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体接合ウエーハの製造方法を図3を用いて説明する。まず、ボンドウエーハ(第1シリコン基板)10とベースウエーハ(第2シリコン基板)20同士を密着させた後に(図3(a))、通常1000〜1200℃の温度で熱処理(以下、固着熱処理と記す)を施して接合強度を高めることが一般的である(図3(b))。この場合、図7に示すように、2枚のシリコン基板10,20の厚さ(T1)は、直径にもよるが一般的に500μm程度の同じ厚さのものが用いられる。また、面取り幅(X1)は、350〜500μm程度のものが用いられる。
【0003】
図3に示すように、このように2枚のウエーハが接合された後の工程において、デバイスが作製される側のボンドウエーハ10を所定の厚さにするため、平面研削加工を行い(図3(d))、さらにその平面研削面10aを鏡面研磨して半導体接合ウエーハを製造する(図3(e))。しかし、図8に示すように、このようにして接合された2枚のウエーハの外周約1〜2mmの幅(W1)にわたり隙間4ができ、未接合部10cが生じる。
【0004】
図7に示すように、この未接合部10cは、2枚の貼り合されるシリコン基板10,20の外周部が鏡面研磨によってダレた形状になっているため、接着時にその部分が隙間4となって生じる。尚、その未接合部10cの幅(W1)には、シリコン基板のチッピングを防ぐために加工される一般的な面取りの幅(X1)も含まれている。
【0005】
このように外周の未接合部が存在すると、2枚のウエーハを接合した後のボンドウエーハを研削・研磨する工程、あるいはデバイス作製工程でこの部分が剥離してしまう問題が起きる。また、この未接合部によってデバイス特性を劣化させることも考えられる。したがって、この未接合部をあらかじめ除去する必要がある。
【0006】
そのため図3(c),図9に示すように、通常はボンドウエーハ外周の約1〜2mm幅(W1)の未接合部10cをボンドウエーハ10と支持基板となるベースウエーハ20が貼り合わされた接合界面31に達するまで研削、もしくはエッチング等で除去する未接合部の除去工程を行ったのちに所定の厚さにボンドウエーハの表面を研削・研磨加工し、ウエーハ外周に段差形状を設けたテラス領域30を形成する。
【0007】
しかし、このようにテラス領域を大きくとる方法は、ウエーハ製造工程が複雑となり、生産性が低く、コストが高い。また大きなテラス領域を設けると、デバイス作製側の基板であるボンドウエーハの直径が小さくなり、デバイスの作製可能面積が小さくなってしまう。さらに、テラス領域が大きいと、その段差形状がその後のデバイス工程等における製造装置のウエーハ搬送等のハンドリングに支障を来たす場合がある。
【0008】
このような、半導体接合ウエーハ製造時に生じる未接合部を小さくするため、接合するボンドウエーハをベースウエーハよりも薄くすることが提案されている(例えば特許文献1参照)。これは、ボンドウエーハを通常より薄くすることにより、ボンドウエーハがベースウエーハに張り付き易くなり、未接合部を小さくできるというものである。
【0009】
しかし、この方法は、半導体ウエーハのワレ、カケ等が生じないようにボンドウエーハの厚さを300μm以上にするものであった。そのため、結局、ウエーハ外周部に1mm以上の未接合部が残るものとなっていた。このような方法では、この未接合部を除去するためのテラス領域は依然として大きくする必要があり、デバイス作製可能面積が小さくなり、デバイス作製工程におけるウエーハ搬送等に支障をきたすおそれがあった。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−26337号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、本発明はこのような従来の製造方法で生じるウエーハ外周の未接合部を一層小さくし、テラス領域を極めて小さくでき、あるいはテラス領域を全く設けずに済む半導体接合ウエーハの製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、少なくとも、2枚の半導体ウエーハを直接密着させ、これに熱処理を加えて接合させた後、前記半導体ウエーハの外周部の未接合部を除去する半導体接合ウエーハの製造方法であって、前記2枚の半導体ウエーハのうち、少なくとも一方の半導体ウエーハの厚さを予め100μm以下にして他方の半導体ウエーハと密着させることを特徴とする半導体接合ウエーハの製造方法である
【0013】
このように、半導体接合ウエーハの製造方法において、接合する2枚の半導体ウエーハのうち、少なくとも一方の半導体ウエーハの厚さを、予め従来のウエーハよりも極めて薄い100μm以下にして他方の半導体ウエーハと密着させることにより、半導体ウエーハが著しくしなやかになり張り付き易くなるため、外周部の未接合部が大幅に小さくなり、未接合部を除去するためのテラス領域を極めて小さくすることができる。
【0014】
この場合、前記半導体ウエーハの外周部の面取り幅を100μm以下にして密着させて接合することが好ましい
このように、接合する半導体ウエーハの外周部の面取り幅を、従来の面取り幅よりも極めて小さい100μm以下にすることにより、2枚のウエーハを接合した際の隙間を小さくすることができ、一方のウエーハ厚さが100μm以下であることとも合いまって、未接合部をより小さくすることができる。
【0015】
この場合、前記2枚の半導体ウエーハとして規格値よりも大きい直径のウエーハを用い、前記2枚の半導体ウエーハを接合した後、前記接合した両方の半導体ウエーハの外周部における未接合部を両方のウエーハとも除去して製造される半導体接合ウエーハの直径を規格値とすることが好ましい
【0016】
このように、接合する2枚の半導体ウエーハとして規格値よりも大きい直径のウエーハを用い、この2枚の半導体ウエーハを接合した後、未接合部をボンドウエーハ側のみ除去してテラス領域を設けるのではなく、接合した両方の半導体ウエーハの外周部における未接合部を、ボンドウエーハおよびベースウエーハの両方とも除去して、製造される半導体接合ウエーハの直径を規格値とすることにより、テラス領域を全く設けることなく未接合部を除去することができ、デバイス作製可能面積が大きく、また段差形状がないためデバイス作製工程のウエーハ搬送等に支障がないウエーハを製造することができる。また、上記ボンドウエーハおよびベースウエーハの両方の未接合部の除去は、本発明においては、一方のウエーハが薄く、また面取り幅の小さいものを用いるため、通常の面取り加工で行うことが可能であり、加工工程上も簡単であるばかりか、出来た接合ウエーハの外周形状が通常のウエーハの面取り形状とほぼ同様となり、ハンドリング上も極めて好ましい。
【0017】
この場合、前記未接合部を除去する加工幅を、前記接合前の半導体ウエーハの外周部における面取り幅の3倍以上とすることが好ましい
このように未接合部を除去する加工幅を、接合前の半導体ウエーハの外周部における面取り幅の3倍以上とすれば、確実に未接合部を無くすことができる。
【0018】
この場合、前記半導体ウエーハにシリコンウエーハを用いることができる
このように、接合させる半導体ウエーハにシリコンウエーハを用いることにより、種々の半導体デバイス製造に用いることができる半導体接合ウエーハを製造することができる。
【0019】
そして、前記本発明に記載の半導体接合ウエーハの製造方法により製造された半導体接合ウエーハは2枚の半導体ウエーハを接合したときの未接合部が著しく小さいため、これを除去するために設けられたテラス領域も非常に小さいか、あるいはテラス領域がないものとすることができる。そのため、半導体接合ウエーハのデバイス作製可能面積を従来よりも大きくすることができる上、デバイス製造時のウエーハ搬送等の障害になることを防止することができる。
【0020】
以下、本発明についてさらに詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、半導体接合ウエーハは、作製されるデバイスの規格によってウエーハの厚さが設定されるが、一般的に、デバイスが作製される側のボンドウエーハの厚さは、支持基板となるベースウエーハとほとんど同じ厚さの400〜600μmを用いていた。また、用いるボンドウエーハおよびベースウエーハの直径は、最終的に製品となる接合ウエーハの直径規格となるものが用いられていた。
【0021】
前述した特開平11−26337号公報に記載の方法は、ボンドウエーハに通常より薄いウエーハを用いるが、ウエーハのワレ、カケを考慮して、厚さ300μm以上の厚いウエーハを用いるものであった。また、直径については、規格値通りのものを用いていた。
【0022】
しかし、最終的にデバイスが作製されるボンドウエーハの厚さは、接合後に所定の厚さ(一般的には100μm以下)に加工されるため、予め厚さが100μm以下の薄いウエーハを接合しても良い。そして、本発明者らが調査・検討したところ、少なくとも一方のウエーハ厚を100μm以下とすることにより、厚さ100μmを越えるウエーハに比べて、ウエーハが著しくしなやかになり、他方の基板に重ね合わせるときに貼り付きやすくなり、未接合部を大幅に小さくすることができることが判った。一方、近年のデバイス作製工程におけるウエーハハンドリング技術の向上により、予め厚さ100μm以下のウエーハを接合ウエーハの製造に用いても、ウエーハのワレ、カケが生じるおそれは少なくなっている。そこで、本発明者は半導体接合ウエーハの製造に厚さ100μm以下の薄いウエーハを用いることとした。また、予め規格値より大き目のウエーハを用い、薄いウエーハを用いることで、小さくなった未接合部をボンドウエーハとベースウエーハの両方を一緒に除去することで、テラス部のない接合ウエーハを作製できることを見出した。
本発明はこのような基本思想に基づき、諸条件を検討の結果、完成したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、図1(a)および図4に示すように、貼り合わせる2枚の半導体基板であって、デバイスが作製される側のボンドウエーハ1と、支持基板となるベースウエーハ2を用意する。図1(a)に示すように、ボンドウエーハ1およびベースウエーハ2の直径は製造される接合ウエーハの直径の規格値であるφとなっている。そして図4に示すように、この例ではベースウエーハ2の厚さ(T1)が400〜600μmであるのに対し、ボンドウエーハ1の厚さ(T2)は100μm以下の薄いものとなっている。また、両方のウエーハ1,2の面取り幅(X2)は、接合後に物理的に隙間となることを避けるため、従来の面取り幅の350〜500μmよりも小さい100μm以下とする。このような面取り幅であれば未接合部をより小さくすることができ、機械的な加工精度も十分に得ることができる。
【0024】
次に、このようなボンドウエーハ1およびベースウエーハ2同士を清浄な雰囲気下で密着させる。その後、密着させたボンドウエーハ1とベースウエーハ2とを、例えば、酸化性雰囲気下で固着熱処理を加えて接合させる(図1(b))。図5に示すように、ボンドウエーハ1が100μm以下と薄くベースウエーハに貼り付き易いため、このときのボンドウエーハ1の未接合部1cの幅(W2)は、図8に示すような従来の未接合部10cの幅(W1)に比べて大幅に小さくなっている。
【0025】
このボンドウエーハ1の未接合部1cを除去してテラス領域3を形成する加工を行う(図1(c))。この場合、従来の接合ウエーハと異なり、未接合部1cは極めて小さいため、削りしろを小さくすることができ、テラス領域を形成する工程も簡単に行うことができる。本発明者が調査・検討したところ、未接合部の幅(W2)は接合する前のウエーハ1,2の面取り幅(X2)の約3倍になることが判った。すなわち、例えば、面取り幅(X2)が100μmである場合は、その3倍程度の300μmを除去すればほぼ完全に未接合部を除去することができる。したがって、従来の接合ウエーハが1mm以上を除去してテラス領域を形成していたのに比べると、はるかに少ない除去量ですむ。
【0026】
そして、ボンドウエーハ1を所定の厚さにするために、平面研削加工を行い(図1(d))、さらにその平面研削面1aを鏡面研磨して鏡面研磨面1bにして(図1(e))、半導体接合ウエーハを完成させる。本発明のウエーハはテラス領域が小さいため、デバイス作製可能面積を大きくすることができる。さらに、テラス領域の段差は小さくなるため、ウエーハ搬送の障害になることも少なくなる。また、この場合、ボンドウエーハが予め100μm以下の薄いものが用いられているので、研削による取りしろを少なくすることができ、コスト、時間ともに節約できるという利点もある。
【0027】
なお、この図1に示した例ではボンドウエーハに100μm以下の薄いウエーハを用いたが、ボンドウエーハとベースウエーハの両方を薄くしても良いし、ベースウエーハのみを薄くすることもできる。
【0028】
このような厚さ100μm以下のウエーハを製造する具体的な方法としては、例えば、ウエーハのエッチング量を通常よりも多くし、通常のウエーハで両面30〜40μm程度のエッチング量を、例えば100μm程度とする。
【0029】
そしてウエーハの研磨方法を、従来のように研磨するウエーハを研磨用のガラスプレートに直接貼り付けるのではなく、まず研磨するウエーハをダミーウエーハである鏡面研磨ウエーハに接着し、そのダミーウエーハを研磨用のプレートに貼り付けることによって、ダミーウエーハを介して研磨するウエーハをプレートに固定してから通常の鏡面研磨条件で研磨し、研磨終了後、ダミーウエーハを分離することにより、厚さ100μm以下のウエーハを製造することができる。
あるいは、研磨するウエーハの裏面にフィルムを貼ってから、そのフィルムを介して研磨するウエーハをプレートに固定して研磨を行い、研磨終了後、フィルムを除去する方法を用いることもできる。
【0030】
一方、本発明では、未接合部が小さいため、予め未接合部分だけ規格よりわずかに直径が大きいウエーハを密着させることで、テラス領域を設けないで未接合部を全部除去する方法を用いることもできる。以下、本発明の別の実施態様について説明する。
図2は本発明における半導体接合ウエーハの製造方法の別の例を示したフロー図である。この態様では、まず、ボンドウエーハ1’の厚さを100μm以下とすることに加えて、予め製造される接合ウエーハ直径の規格値φよりも大きい直径のボンドウエーハ1’およびベースウエーハ2’を用意する(図2(a))。
【0031】
このウエーハ直径は、例えば両ウエーハ1,2を貼り合せて接合したときの未接合部の幅がW2であるとすると、未接合部幅W2の2倍だけ大きい直径であるφ+(W2×2)とする。例えば、ウエーハ直径の規格値φが150mmであり、接合前のボンドウエーハ1’およびベースウエーハ2’の面取り幅X2が100μmであるとすると、前述したように未接合部幅W2は面取り幅X2の3倍程度となるから、W2は300μm(0.3mm)程度となり、製造される接合ウエーハ直径の規格値150mmよりも0.3mmの2倍の0.6mm程度大きい直径150.6mmのボンドウエーハ1’とベースウエーハ2’を用意すれば良い。このような一般的なシリコンウエーハの直径サイズに対して、直径を0.6mm程度大きいウエーハを製造することは、ウエーハ製造工程上特に支障なく行うことができる。
【0032】
次に、ボンドウエーハ1’とベースウエーハ2’とを前述した図1の態様のように密着させ、固着熱処理を加えて接合させる(図2(b))。
次に、図1の態様のようにボンドウエーハ1’の未接合部のみを除去してテラス領域を形成するのではなく、ボンドウエーハ1’とベースウエーハ2’の両方の外周部にある未接合部32を両方とも除去して、ウエーハ直径を規格値とする(図2(c),図6)。この未接合部32の除去は、前述したように接合したウエーハの外周をW2だけ除去することにより、簡単に行うことができる。この場合、例えば前述の未接合部幅W2=0.3μmであるので、通常の面取り加工により機械的な加工精度を得ることができる範囲内であるため、未接合部の除去加工を一般に行う面取り加工によって簡単に行うことができる。従って、加工工程上非常に好ましいのみならず、加工後の接合ウエーハ外周形状を通常のウエーハの面取り形状とほぼ同じとできるため、ウエーハハンドリング等においても問題が生じない極めて良好なものなる。
【0033】
そして、図1の態様と同様に、ボンドウエーハ1’を所定の厚さにするために、平面研削加工を行い(図2(d))、さらにその平面研削面1a’を鏡面研磨して鏡面研磨面1b’にして(図2(e))、半導体接合ウエーハを完成させる。この場合も、予め薄いボンドウエーハを用いているため研削しろを少なくすることができる。また、ボンドウエーハ側の規格によっては、この研削工程は省略することも可能である。
この態様では、接合ウエーハにテラス部がなく、規格値の直径のウエーハが得られるため、デバイス作製可能面積を最大限に大きくとることができる。そして、この方法を採用すれば、接合ウエーハではない通常のシリコンウエーハとほとんど同じ形状の半導体接合ウエーハが製造でき、通常のシリコンウエーハと同じ扱いでデバイス作製工程にも投入することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、実施例2)
図1に示す方法により、半導体接合ウエーハを製造した。まず、実施例1として、図1(a)に示すように、貼り合せる2枚のシリコン基板(直径6インチ(150mm)、結晶方位<100>)を用意した。ボンドウエーハの厚さは100μmとし、ベースウエーハの厚さは550μmとした。また、ボンドウエーハ、ベースウエーハのウエーハ外周部の面取り幅はそれぞれ100μmとした。
【0035】
次に、図1(b)に示すように、ボンドウエーハとベースウエーハを清浄な雰囲気下で密着させた。その後密着させたボンドウエーハとベースウエーハを、酸化性雰囲気下で1100℃、2時間の固着熱処理を行った。
【0036】
ここで、通常の製造方法では、図1(c)に示すように、ボンドウエーハ外周の未接合部を除去するテラス領域形成の加工を行うが、本実施例1では、未接合部の大きさを調査するためにこの行程を省略した。そして、図1(f)に示すように、ボンドウエーハを平面研削した。平面研削は、図10に示すような平面研削機8を用い、接合ウエーハ6を回転テーブル7に固定して回転させ、回転する研削砥石5により、接合された片側のボンドウエーハを厚さt=10μm以下に薄く平面研削加工をした。そして、図11に示すようなウエーハ外周部の未接合部の幅W2を測定した。このとき図1(g)および図12に示すように、ウエーハの外周領域を4分割して、それぞれの領域で最も幅が広く未接合である長さを測った。
【0037】
その結果、図12に示すように、この実施例1のウエーハの未接合部の幅W2は、最大の領域でも接合前のシリコンウエーハの面取り幅である100μmの3倍の0.3mm(300μm)程度以下の小さなものとなっていることが判る。
【0038】
また、実施例2として、ボンドウエーハの厚さを70μmとした以外は実施例1と同様に半導体接合ウエーハを製造し、その未接合部の幅W2を測定した。その結果、図12に示すように、実施例1よりさらに未接合部の幅は小さなものとなっていることが判る。
【0039】
(比較例1、比較例2)
実施例1と同様にして、半導体接合ウエーハを製造して、その未接合部の幅を測定した。ただし、比較例1においてはボンドウエーハの厚さを550μmとし、比較例2においてはボンドウエーハの厚さを150μmとした。ボンドウエーハとベースウエーハを密着させて接合した後、テラス領域の形成を行うことなく、ウエーハを実施例1と同様に平面研削し、未接合部の幅を測定して測定結果を図12に併記した。
【0040】
図12より、ボンドウエーハとベースウエーハの厚さを同じ550μmとした比較例1は、未接合部の幅が最大の領域で0.95mm(950μm)程度であり実施例1の3倍以上となっていることが判る。また比較例2においては、ボンドウエーハに150μmの薄いウエーハを用いたにもかかわらず、未接合部の幅は最大の領域で0.6mm(600μm)程度であり、実施例1に比べて未接合部の幅が2倍近く大きいことが判る。
【0041】
(実施例3)
図2に示す方法で、直径150mmの半導体接合ウエーハを製造した。まず、図2(a)に示すように、貼り合せる2枚のシリコン基板(結晶方位<100>)を用意した。ボンドウエーハの厚さは100μmとし、ベースウエーハの厚さは550μmとした。また、ボンドウエーハ、ベースウエーハの外周部の面取り幅は100μmとした。
【0042】
ここでボンドウエーハおよびベースウエーハの面取り幅は100μmであるため、両者を貼り合せたときの未接合部の幅は最大で300μm(0.3mm)程度と推測できる。そこで、この実施例3では、規格値である直径150mmの接合ウエーハを製造するために、150mm+(0.3mm×2)=150.6mmの直径のボンドウエーハおよびベースウエーハを用意した。
【0043】
そして、実施例1と同様に両ウエーハを密着させ、固着熱処理を施し接合させた後(図2(b))、接合した両方のウエーハの外周部における未接合部を面取り加工することによって両方のウエーハとも除去した(図2(c))。除去量は、ウエーハ外周から未接合部の幅の0.3mmを除去し、ウエーハ直径を規格値である150mmとした。
その後、平面研削工程、鏡面研磨工程を得て(図2(d)(e))、半導体接合ウエーハを完成させた。
【0044】
製造された半導体接合ウエーハを観察・測定したところ、未接合部は発見されず、テラス領域を設けてないにもかかわらず、最外周まで接合されていることが確認された。また、ウエーハの直径は規格値である150mmであるため、接合ウエーハではない通常のシリコンウエーハと同様に、デバイス作製工程でウエーハの搬送が行えるものであった。
【0045】
なお本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体接合ウエーハの製造において、2枚のウエーハを接合させた際の未接合部が小さいため、テラス領域が小さいウエーハあるいはテラス領域がないウエーハを製造することができる。したがって、デバイス作製可能面積を大きくすることができ、ウエーハ搬送も容易となるため、半導体接合ウエーハおよびデバイスの作製歩留、生産性、コストの改善をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体接合ウエーハの製造方法の一例および実施例における外周未接合の幅を調べる実験フローを示したフロー図である。
【図2】本発明の半導体接合ウエーハの製造方法の別の一例を示したフロー図である。
【図3】従来の半導体接合ウエーハの製造方法を示したフロー図である。
【図4】本発明の製造方法におけるボンドウエーハおよびベースウエーハのウエーハ外周部の面取り部分を示す拡大図である。
【図5】本発明の製造方法における半導体接合ウエーハの外周接合部分を示す拡大図である。
【図6】本発明の製造方法における半導体接合ウエーハの未接合部が除去された様子を示す拡大図である。
【図7】従来の製造方法におけるボンドウエーハおよびベースウエーハのウエーハ外周部の面取り部分を示す拡大図である。
【図8】従来の製造方法における半導体接合ウエーハの外周接合部分を示す拡大図である。
【図9】従来の製造方法における半導体接合ウエーハのテラス領域を示す拡大図である。
【図10】本発明の実施例で用いた平面研削機の構成図である。
【図11】本発明の実施例における半導体接合ウエーハの未接合部を示す拡大図である。
【図12】実施例および比較例における実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1,1’…ボンドウエーハ、 1a,1a’…平面研削面、 1b,1b’…鏡面研磨面、 1c…未接合部、 2,2’…ベースウエーハ、 3…テラス領域、 4…隙間、 5…研削砥石、 6…接合ウエーハ、 7…回転テーブル、8…平面研削機、 10…ボンドウエーハ、 10a…平面研削面、 10b…鏡面研磨面、 10c…未接合部、 20…ベースウエーハ、 30…テラス領域、 31…接合界面、 32…未接合部。

Claims (5)

  1. 少なくとも、2枚の半導体ウエーハを直接密着させ、これに熱処理を加えて接合させた後、前記半導体ウエーハの外周部の未接合部を除去する半導体接合ウエーハの製造方法であって、前記2枚の半導体ウエーハとして規格値よりも大きい直径のウエーハを用い、該2枚の半導体ウエーハのうち、少なくとも一方の半導体ウエーハの厚さを予め100μm以下にして他方の半導体ウエーハと密着させた後、前記接合した両方の半導体ウエーハの外周部における未接合部を両方のウエーハとも除去して製造される半導体接合ウエーハの直径を規格値とすることを特徴とする半導体接合ウエーハの製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体接合ウエーハの製造方法であって、前記半導体ウエーハの外周部の面取り幅を100μm以下にして密着させて接合することを特徴とする半導体接合ウエーハの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体接合ウエーハの製造方法であって、前記未接合部を除去する加工幅を、前記接合前の半導体ウエーハの外周部における面取り幅の3倍以上とすることを特徴とする半導体接合ウエーハの製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体接合ウエーハの製造方法であって、前記半導体ウエーハにシリコンウエーハを用いることを特徴とする半導体接合ウエーハの製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の半導体接合ウエーハの製造方法により製造された半導体接合ウエーハ。
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