JP3995642B2 - セキュリティルーム - Google Patents

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Description

本発明は、セキュリティ対象物を収納して保護すべく建物の室内に独立して設置されるセキュリティルームに関し、更に詳しくは、例えば通信機器であるサーバやルータ、あるいはデータベース等のセキュリティ対象物を外部からの電磁波や侵入者から保護するために収納するセキュリティルームに関する。
最近のデータセンタや通信機械室では、一事業者による運営ではなく、さまざまな事業者が同一のフロアを共有したり、他事業者へ貸し出しを行うコロケーションや、サーバラックを貸し出すホスティングといった事業形態をとり、フロアの運用を行う事例が増えている。
これまで一事業者が運営・管理していた場合、保守作業者の携帯する持ち物を管理することが容易であったが、携帯無線機器利用の広がりおよび電動工具の普及とともに、作業者が無意識に携帯電話や無線LANなどを装着したPCを持ち込んだり、電磁波放射の大きい電動工具や同じくインパルス性の電磁ノイズが放射されるガス半田コテ等の点火器などを持ち込んだりするケースが増えてきている。
一方、サーバ等の機器は、CISPR24やITU−T K48で規定される電磁波に対する耐力を有しているが、それらの規格では、携帯機器の周波数である1GHz以上の耐力が規定されていないばかりか、規定されている周波数の無線周波数であっても、携帯無線機器の直近での電磁波の強度に対応する耐力は規定されていない。
公共性の高いデータセンタや通信機械室では、高い信頼性やセキュリティが求められ、作業者が他事業者の機器に近づかない工夫が必要とされる。また、小型のスタンガンと呼ばれる静電気発生器などの購入が容易になり、意図的に電磁波によりサーバや通信装置を攻撃し機能停止や機能故障を起こす可能性が高まっている。
上記のようにサーバや通信装置を守る立場だけでなく、近年、それらの機器から出る不要放射の電波を遠隔地で受信し、信号を再生することで情報を盗むTEMPESTなどの情報漏えいに関する技術が広くインターネットなどで手に入れられるようになり、そういった不要放射を低減させる工夫も必要とされる。
また、一般のオフィス環境では、オフィス居住者は、無線LANや携帯電話などを自由に使うことが求められる反面、同一フロアにサーバや通信装置を設置する場合、上記と同様のことが発生する。
従来、建物をシールドする場合、建物躯体工事の後に内装工事に先だって、電磁波シールド工事として、建物内壁全体を金属等の導電性材料で完全に取り囲む工事を施している。電磁波性能が30dB程度以上のシールド工事では窓や扉などにも専用のシールド部材を必要とし、壁や天井の金属箔や金属メッシュと専用部材との取り合い部の電磁波シールドが難しく、試行錯誤的になることが多く、工期が長くなっていた。また、試行錯誤するにも建物内外で対向したアンテナによりシールド性能を評価する必要があるため2階以上の建物ではシールド性能を評価することが困難になっていた。さらに既設の建物を部分的にシールド工事を行うには、天井と壁などの取り合い部分のシールドがさらに難しくなり、建物内の配管や電灯、火災報知器などの凹凸や配線などによりシールド性能を保つのが困難であり、それらの凹凸、配線などを撤去新設すると工期、コスト面での問題があった。
また、建物内にシールドルームを作る場合、プレハブ式のパネル工法でのシールドルームがあるが、シールド性能を確認するための測定が困難であったり、既設建物壁の直近にシールドルーム壁面がくる場合、シールド性能を確認するための測定が困難である。そのような場合、所望のシールド性能を確保するためには、施工性が悪い半田付けや溶接、ネジ間ピッチを必要以上に密にしたネジ止め、あるいは高価な導電性ガスケットを多用する必要があり、工期、施工性、コストに問題があった。
また、単一または複数のサーバラックを電磁遮蔽する場合には、床パネル・壁パネル・天井パネルなどを組み合わせてサーバラックが内部に収容できる大きさのシールドルームを設置することが一般的である。しかし、シールドルーム内でサーバラックの据付作業を行い、さらにサーバやルータの実装や保守作業を行うために、その内部寸法はサーバラックに対し十分に余裕のあることが必要である上、パネルは一定の規格寸法のものから選定して組み合わせるため、どうしてもサーバラックの占めるスペースに比較して相当大きなものとなり、室全体のスペース利用効率を低下させていた。
また、シールドルームの天井パネルの重量を支え、かつ必要な耐震性を持たせるためには、各パネルを強固にするか、またはパネルとは別に柱材や梁材を併用してパネルを支える必要があり、部材寸法や部材重量が大きくなり、あるいは部材数が多くなるためコストが上がるのみならず、施工性の低下や床積載荷重制限による設置の制約などがあり容易に導入できない。
さらに、耐震性確保の為にシールドルームは室の床に強固に固定する必要があるが、一般にサーバラック設置室は二重床が使用されているため、床に固定するためには専用のアンカーボルトや架台を設けるなどの複雑な工事が必要であった。
特開2002−341962号公報 特開平9−283966号公報 特開2000−151172号公報
上述したように、データセンタや通信欄機械室などに設置された例えばサーバやルータなどの通信機器は、保守作業者などの種々の人物の携帯物や工事などから発生する意図しない電磁放射や同じフロアなどに設置されている他の通信機器などからの電磁放射または悪意を持った人物による意図的な電磁放射を受けて、機能停止などの障害を発生する可能性があるという問題がある。
このような電磁放射による問題を回避するために、従来、建物または設置場所の部屋全体をシールドする方法もあるが、上述したように取り合い部の電磁波シールドが難しく、工期が長くなったり、2階以上の建物ではシールド性能の評価が困難であったり、建物内の凹凸や配線などによりシールド性能を保つことが困難であったり、凹凸や配線などを撤去して新設すると工期やコストがかかるという問題がある。
また、電磁放射による問題を回避するために、建物内にシールドルームを作る場合には、建物の壁の間近に設置することはシールド性能の確認などのためにも困難であり、所望のシールド性能を確保するために工期、施工性、コストに問題がある。
更に、従来のシールドルームは、通信機器の実装や保守作業などのためにかなり大きなスペースが必要となり、通信機器を搭載するラックの占めるスペースに比較して大きくなり、室全体のスペース利用効率を低下させるという問題がある。
従来のシールドルームは、天井パネルの重量の支持や耐震性の維持などのために部材の寸法、重量、数量の増大によりコストが増大するのみならず、施工性の低下、床積載荷重制限などによる設置の制約などがあり、容易に導入できなかったり、更には耐震性能の確保のために床に固定するための専用のアンカーボルトや架台を設けるなどの複雑な工事が必要であるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型化、軽量化、低価格化、設置場所との親和性の向上、施工性の向上、工期の短縮化、機器の取付、保守点検作業のやり易さの向上を図りつつ、セキュリティ性能や電磁遮蔽性能の向上を図ったセキュリティルームを提供することにある。
発明に係るセキュリティルームは、セキュリティ対象物を収納して保護すべく建物内に独立して設置されるセキュリティルームであって、セキュリティ対象物を収納するラックと、ラックの周囲全体を囲むように順次連結して取り付けられる複数の連結側板と、複数の連結側板で囲まれる空間の上部を閉塞するように連結側板に取り付けられる天井板と、複数の連結側板で囲まれる空間の下部を閉塞するように連結側板に取り付けられる床板とを有し、ラックは天井板と床板に固定的に取り付けられた複数の立柱と、当該立柱を支持するように各立柱間に取り付けられた横板とからなることを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、前記連結側板に形成されるかまたは連結側板の代わりに設けられ、当該セキュリティルーム内に出入りするための扉と、セキュリティ対象物の前面側にアクセスし得るようにラックの一方の側と連結側板との間に形成された前面アクセススペースと、セキュリティ対象物の背面側にアクセスし得るようにラックの前記一方の側と反対の他方の側と連結側板との間に形成された背面アクセススペースとを有することを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、前記扉を内開きの内側扉とし、この内側扉に連結して当該セキュリティルーム外側に形成され、内側扉を一辺として連結側板で囲まれて形成された出入り用空間と、この出入り用空間を形成する連結側板に形成されるかまたは連結側板の代わりに設けられ、出入り用空間に外部から出入りするための外開きの外側扉と、出入り用空間の上部を閉塞するように連結側板に取り付けられる天井板と、出入り用空間の下部を閉塞するように連結側板の下端部に取り付けられ床板とを有し、これにより出入り用前室を構成することを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、前記床板の下に設けられ、前記床板が固定的に取り付けられるとともに、当該セキュリティルームを建物室内の床または二重床に固定するための台座を有することを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいては、前記連結側板は、少なくとも1枚がラックを構成する複数の柱の一部に固定的に取り付けられることを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、連結側板の下方寄りに取り付けられ、外部の空気を当該セキュリティルーム内部に吸気するための吸気口と、天井板または連結側板の上方寄りまたはラックの上部に取り付けられ、当該セキュリティルーム内の空気を外部に排気するための排気口とを有することを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、連結側板に取り付けられ、当該セキュリティルーム内の気温及び湿度を最適に調整する空調手段を有することを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、前記連結側板および天井板は、電磁遮蔽部材で構成され、各部材間の連結部分には電磁遮蔽テープを貼付し、必要により電磁遮蔽テープを含む連結部分を化粧パネルで覆うことを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいては、前記扉は、電磁遮蔽部材で構成されることを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいて、前記床板が電磁遮蔽部材で構成され、床板と連結側板との連結部分に電磁遮蔽テープを貼付し、必要により保護カバーを取り付けるか、またはセキュリティルームを設置する床面に電磁遮蔽シートを敷き、この電磁遮蔽シートの端部を連結側板の下端部上に重複するように折り曲げ、電磁遮蔽シートの端部と連結側板の下端部との境界部分に電磁遮蔽テープを貼付し、必要により保護カバーを取り付けることを要旨とする。
上記セキュリティルームにおいては、連結側板、天井板および床板それぞれの端部にコの字形に連続して2回折りたたまれた取付部が形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、セキュリティ対象物を収納するラックの周囲を囲むように複数の連結側板を順次連結して取り付け、この連結側板で形成される空間の上部を閉塞するように連結側板に天井板を取り付け、空間の下部を閉塞するように連結側板に床板を取り付けて構成されるので、経済的にセキュリティルームを構成することができるだけでなく、連結側板、天井板、床板は互いに連結されて隙間のない一体的な箱形に形成され、これによりセキュリティ性能および耐震性を向上することができるとともに、工事の容易さ、短工期、低価格、小型化、軽量化、スペース利用効率の向上を達成することができる。
また、天井坂と床板は一部がラックの上端部および下端部に取り付けられるので、耐震性およびセキュリティ性能を更に向上することができる。
本発明によれば、扉からセキュリティルーム室内に出入りし、前面アクセススペースからセキュリティ対象物の前面側にアクセスでき、背面アクセススペースからセキュリティ対象物の背面側にアクセスできるので、セキュリティ対象物のチェック、保守点検作業を容易に行うことができる。
本発明によれば、内開きの内側扉に連結してセキュリティルームの外に出入り用空間を形成し、この出入り用空間に外部から出入りするための外開きの外側扉を形成して出入り用前室を構成するので、外側扉から出入り用前室内に入って外側扉を閉じ、次に内側扉を開けて室内に入って内側扉を閉じることにより、室内空間およびセキュリティ対象物などが一瞬たりとも外部と直接連通するということがなく、セキュリティルーム内に入ることができ、セキュリティ性能を向上するのみでなく、後述することにより電磁遮蔽効果も著しく向上することができる。
本発明によれば、床板の下に台座を固定的に取り付け、この台座を利用してセキュリティルームを建物室内の床または二重床に固定するので、建物室内の床や二重床に対して確実に固定でき、耐震性を著しく向上することができる。
本発明によれば、連結側板は少なくとも1枚がラックの複数の柱に固定的に取り付けられるので、耐震性を更に向上することができる。
本発明によれば、連結側板の下方寄りに吸気口を取り付け、天井板または連結側板の上方寄りまたはラックの上部に排気口を取り付けるので、ラックに搭載したセキュリティ対象物からの発熱を外部に排出でき、セキュリティ対象物の温度上昇を防止することができる。
本発明によれば、連結側板に空調手段を取り付けるので、室内空間内の温度を所定の温度に設定でき、セキュリティ対象物の温度上昇を防止し、適確に動作させることができる。
本発明によれば、連結側板および天井板、更には扉を電磁遮蔽部材で構成し、各部材間の連結部分に電磁遮蔽テープを貼付し、必要により電磁遮蔽テープを含む連結部分を化粧パネルで覆うので、セキュリティルームを完全に電磁遮蔽でき、セキュリティ対象物からの電磁波の漏洩による情報漏洩、セキュリティ対象物に対する意図的な電磁波攻撃、携帯無線機や工具などのように強電磁界を発生する機器を所持する人物からの意図しないセキュリティ対象物に対する電磁波放射を適確に防止でき、セキュリティ対象物を完全に電磁遮蔽することができる。
本発明によれば、床板を電磁遮蔽部材で構成し、床板と連結側板との連結部分に電磁遮蔽テープを貼付し、必要により保護カバーを取り付けるかまたは床面に電磁遮蔽シートを敷き、この電磁遮蔽シートの端部を連結側板の下端部上に重複するように折り曲げ、電磁遮蔽シートの端部と連結側板の下端部との境界部分に電磁遮蔽テープを貼付し、必要により保護カバーを取り付けるので、床方向に対する電磁遮蔽も適確に行うことができる。
本発明によれば、連結側板同士の取り付け、連結側板と天井板との取り付け、連結側板と床板との取り付け、天井板同士の取り付け、床板同士の取り付けは、室内空間の外部からアクセスできないように室内空間内部で行われるので、外部から各部材を簡単に取り外すことができず、セキュリティ性能を向上することができる。
本発明のセキュリティルームは、例えば通信機器であるサーバやルータなどのセキュリティ対象物を収納するラックの周囲を直にまたはスペースをあけて囲むように連結側板を複数順次連結して取り付け、この連結側板で囲まれた室内空間の上部を閉塞するように連結側板に天井板を取り付け、室内空間の下部を閉塞するように連結側板に床板を取り付けるとともに、更に連結側板で囲まれた室内空間に連結して外部に外側扉と内側扉のある出入り用前室を構成し、セキュリティ対象物の収納されているセキュリティルーム内に入るには、まず外側扉から出入り用前室内に入って外側扉を閉じ、次に内側扉を開けてセキュリティルーム室内に入って内側扉を閉じるため、室内空間内部およびセキュリティ対象物などが一瞬たりとも外部と直接連通するということがなく、セキュリティルーム内に入ることができ、電磁遮蔽効果およびセキュリティ性能を著しく向上することができる。
図1は、本発明の実施例1に係わるセキュリティルームの構成を示す分解斜視図である。同図に示す実施例1のセキュリティルーム1は、例えばインターネットデータセンタ(iDC)の機械室内や一般オフィスにおいてサーバやルータ等の通信機器であるセキュリティ対象物を設置する場合、電磁波による情報漏洩の防止および意図的な電磁波攻撃の防御、携帯無線機や工具などのように強電磁界を発生する機器を所持する人物からの意図しない電磁波放射からの防御を目的としてセキュリティ対象物を収納するための単一または複数のラックを電磁遮蔽するために建物から独立して室内に設置し、その内部にサーバラックを収容するものであるとともに、また電磁遮蔽を必ずしも目的とせずに、通信機器などのセキュリティ対象物を外部からの人物や侵入者などから保護する例えばバウルト(特別な個室)などを構成し得るものであり、建物の室内の床上に取り付けられる台座であるペデスタル3を有する。
このペデスタル3は、例えばボルトなどで建物室内の床や二重床などに取り付けられるが、このペデスタル3の上にはセキュリティルーム1の床を構成する床板5がボルトなどにより取り付けられている。なお、この床板5は、同図においては正方形の単位床板材を3枚連結して構成され、このように正方形の単位床板材を複数連結することにより任意の大きさのセキュリティルームを構成できるものであるが、この3枚分の長方形の大きさを有する1枚の床板材で構成されてもよい。なお、このように正方形の単位床板材を複数連結して1枚の所望の大きさの床板5を構成するための複数の単位床板材同士の連結は、各単位床板材の周端部には、例えばL字形やコの字形に折曲された取り付け部を形成し、この取り付け部を利用して各床板材同士をボルトなどで固定することにより行われる。
床板5の上には、具体的には3枚の正方形の床板材のうちの中央にある床板材の上に、通信機器などのセキュリティ対象物を収容するためのラック7がセキュリティルーム1の構造躯体としてボルトなどにより取り付けられるとともに、またこのラック7はボルトなどによりペデスタル3に取り付けられ、ペデスタル3が建物の室内の床や二重床などに固定されるようになっている。
このラック7は、規格化された標準サイズのラックであり、同図においてL1,L2で示す標準ラック長を有し、また高さも所定の高さのものである。また、このラック7は、4本の立柱とこの4本の立柱を支持するように各立柱間に横方向に取り付けられた複数の横部材から構成されている。
また、床板5の周端部には、複数の連結側板9が立設してラック7の周囲を直にまたはスペースをあけて囲むように順次連結して取り付けられている。なお、図1では、連結側板9は、3枚のみが床板5の長手方向の両端と同図で手前側の左部分に取り付けられるように示されているが、ラック7の周囲を全体的に取り囲むように床板5の周端部に沿って複数枚、具体的には同図の場合には8枚の連結側板9が取り付けられるものである。この床板5の周端部に対する連結側板9の取り付けは、連結側板9の下端部を床板5の周端部にボルトなどにより取り付けるように行われる。具体的には、連結側板9の下端部および床板5の周端部には、例えばL字形やコの字形に折曲された取り付け部が形成されていて、両者の取り付け部をボルトなどで固定することにより連結側板9の下端部を床板5の周端部に取り付けるようになっている。
このように床板5の周端部に下端部を取り付けられた複数の連結側板9でラック7の周囲を直にまたはスペースをあけて全体的に取り囲んで形成される空間を室内空間と称することにするが、この室内空間の上部を閉塞するように天井板11が連結側板9の上端部にボルトなどにより取り付けられている。なお、天井板11も床板5と同様に複数の単位天井板材を連結して構成されたり、また例えばセキュリティルームの大きさに相当する1枚の天井板11で構成されてもよいが、複数の単位天井板材を連結して天井板11を構成することにより、任意の大きさのセキュリティルームに対応できる。なお、このように単位天井板材を連結して1枚の所望の大きさの天井板11を構成するための複数の単位天井板材同士の連結は、各単位天井板材の周端部には、例えばL字形やコの字形に折曲された取り付け部を形成し、この取り付け部を利用して各天井板材同士をボルトなどで固定することにより行われる。なお、天井板11の周囲および長手方向を横切った一部と、連結側板9の上端部および下端郡には、補強やボルトの取付などのために部材が取り付けられている。また、ラック7は、その上端部が天井板11に固定的に取り付けられ、下端部が床板5を介してペデスタル3にボルトなどにより固定的に取り付けられている。
以上のように構成されるセキュリティルーム1を上方から断面として見るとともに、前記室内空間に出入りするための扉を前面側の2枚の連結側板9に形成するかまたはこの2枚の連結側板9の代わりに設けた図が図2に示されている。
図2に示すように、ラック7の左右にはそれぞれスペースが形成されているが、このスペースである室内空間に出入りするための2枚の扉13がこの部分の連結側板9に形成されるかまたはこの連結側板9の代わりに設けられている。また、図2では、斜線を施して示すように、ラック7に例えば通信機器であるルータやサーバなどのセキュリティ対象物15が収納されていることが図示されている。
図2において、左側の扉13からセキュリティルーム1内に入ったセキュリティルーム1内の室内空間、すなわち左端の連結側板9とラック7の左側との間に形成された空間は、セキュリティ対象物15の前面側にアクセスするための前面アクセススペースであり、また右側の扉13からセキュリティルーム1内に入ったセキュリティルーム1内の室内空間、すなわち右端の連結側板9とラック7の右側との間に形成された空間は、セキュリティ対象物15の背面側にアクセスするための背面アクセススペースである。
左側の扉13からセキュリティルーム1内に入った例えば作業者は、ラック7に搭載されたセキュリティ対象物15の前面に対して前面アクセススペースからアクセスでき、その動作チェックや交換などを行うことができ、また右側の扉13からセキュリティルーム1内に入った作業者は、ラック7に搭載されたセキュリティ対象物15の背面に対して背面アクセススペースからアクセスでき、セキュリティ対象物15の背面の配線などをチェックすることができる。
図3は、本発明の実施例2に係わるセキュリティルームの構成を示す断面図である。同図に示すセキュリティルーム10は、前記実施例1のセキュリティルーム1に比較して、ラック7を2個設け、これに比例してその分、セキュリティルーム10を大きくし、またセキュリティルーム10で構成される室内空間に出入りするための扉16を1枚設けたものであり、このように構成されるセキュリティルーム10を構成するペデスタル3、床板5、ラック7、連結側板9、天井板11の構成およびその取り付けや連結は、実施例1と同じであり、単に各部材の数が増えただけである。
すなわち、実施例2のセキュリティルーム10は、2個のラック7を図3では縦方同の上下に並べて配置し、これらのラック7に複数のセキュリティ対象物15を収納し、この左側において連結側板9とラック7との間にセキュリティ対象物15の前面への前面アクセススペースを形成し、右側においてラック7と連結側板9との間にセキュリティ対象物15の背面への背面アクセススペースを形成し、また扉16から入った室内空間内にセキュリティ対象物15の前後の前面アクセススペースと背面アクセススペースに通じる通路を矢印301で示すように形成している。
このような構成のセキュリティルーム10を形成するために、このセキュリティルーム10の室内空間の広さに相当する大きさに床板5を配置してペデスタル3(後述する図4に示す)の上にボルトなどで取り付け、このように配置された床板5の周端部の全体にわたって連結側板9の下端部を床板5の周端部に上述したようにボルトなどで取り付けながら、2個のラック7を一部、直に、その他では前面アクセススペース、背面アクセススペース、通路などを構成するためのスペースをあけて全体的に囲むように順次連結して取り付け、このように取り付けられた複数の連結側板9により全体的に囲んでセキュリティルーム10の室内空間を構成する。なお、セキュリティルーム10の室内空間に大きさの床板5は、実施例1で説明したように、複数の単位床板材を互いに連結して構成してもよいことは勿論のこと、この方が種々の大きさのセキュリティルームに対応し得る点や在庫管理、経済性、施工性などの点から好ましいものである。
また、このセキュリティルーム10の室内空間の上部を閉塞するように各連結側板9の上端部に天井板11の端部を上述したようにボルトなどにより取り付ける。なお、この天井板11は、上述したように単位天井板材を複数の互いに連結して構成することが望ましいものであることは勿論である。また、2個のラック7は、その上端部が天井板11にボルトなどにより固定的に取り付けられ、下端部が床板5を介してペデスタル3にボルトなどにより固定的に取り付けられている。
また、上述したように、セキュリティルーム10の室内空間を全体的に囲むように連結して取り付けられた複数の連結側板9の1枚には、扉16形成されるかまたはこの連結側板9の代わりに扉16が取り付けられる。
図4(a)、(b)は、図Bの実施例2のセキュリティルーム10を側部から見た断面図である。同図(a)は、図3において(イ)の場所に人物がいる状態のセキュリティルーム10を矢印101で示すように左側から見た断面図であり、同図(b)は、図3において(ロ)の場所に人物がいる状態のセキュリティルーム10を矢印102で示す方向から見た断面図である。
図4に示すセキュリティルーム10は、建物の床21の上に複数の支柱23aで支持された二重床23の上に配置されている。これは、セキュリティルーム10を構成する一番下側のペデスタル3をボルトなどにより二重床23に固定的に取り付けることによりセキュリティルーム10が二重床23上に固定される。また、この二重床23と建物の床21との間には、ラック7に搭載された複数のセキュリティ対象物15からのケーブルが収納される矩形のケーブル収納部材25が複数のラック7に沿って配設されている。
図5は、本発明の実施例3に係わるセキュリティルームの構成を示す断面図である。同図に示す実施例3のセキュリティルーム20は、実施例2のセキュリティルーム10対して前記通路の前側に出入り用前室31を設けた点が大きく異なるものである。
更に詳しくは、本実施例3のセキュリティルーム20は、実施例2のセキュリティルーム10において扉16およびこの扉16の左側の連結側板9を除去し、代わりにこの除去した扉16の前側に内側扉35、外側扉33および両扉を連結して矩形の前室空間を形成する2枚の連結側板9で構成される出入り用前室31を形成し、更に前記除去した連結側板9の前側にL字形に2枚の連結側板9を取り付けてセキュリティルーム20の室内空間を形成し、また外側扉33の外側に補強などのために連結側板9を設けて構成されるものである。なお、この最後に記載した補強などのための連結側板9は無くてもよいものである。
このように構成される外側扉33、内側扉35を有する出入り用前室31の形成されたセキュリティルーム20においては、人物がセキュリティルーム10の室内空間内に入る場合には、まず出入り用前室31の外側扉33と内側扉35が閉じられている状態において、図5で矢印103で示すように、外側扉33を開けて、出入り用前室31内に入ってから、外側扉33を閉じる。それから、内側扉35を開けて、矢印105で示すように、セキュリティルーム20の室内空間内に入ってから内側扉35を閉じるというようにセキュリティルーム20内に入ることにより、セキュリティルーム20の室内空間、ひいてはこの空間内に収納されているセキュリティ対象物15などが一瞬たりとも外部と直接連通するということがなく、セキュリティルーム20内に入ることができるのである。
また、逆にセキュリティルーム20から外部に出る場合には、出入り用前室31の外側扉33と内側扉35が閉じられている状態において、まず内側扉35を開けて、図5で矢印105と逆方向に進んで出入り用前室31内に入ってから、内側扉35を閉じる。それから、外側扉33を開けて、図5で矢印103と逆方向に進んで外部に出てから、外側扉33を閉じるというようにセキュリティルーム20から出ることにより、同様にセキュリティルーム20の室内空間、ひいてはこの空間内に収納されているセキュリティ対象物15などが一瞬たりとも外部と直接連通するということがなく、セキュリティルーム20内に入ることができるのである。
これは、後述するように、セキュリティルーム20を構成する連結側板9、天井板11、内側扉35、外側扉33をすべて、例えば鉄、アルミニウム、銅、ニッケルなどのような電磁遮蔽部材で構成することによりセキュリティルーム20を電磁遮蔽ルーム、すなわちシールドセキュリティルームとして構成できる。このようにセキュリティルーム20をシールドセキュリティルームとして構成した場合に、上述したように、内側扉35と外側扉33を有する出入り用前室31を設けることにより、セキュリティルーム20の室内空間内に人物が出入りする場合でも、内部に収納したセキュリティ対象物15などが直接外部に連通することがなく、従ってセキュリティ対象物15が外部からの電磁放射の影響を受けることがないのである。
図6は、本発明の実施例4に係わるセキュリティルームの構成を示す側面図である。図6に示す実施例3のセキュリティルーム30は、図5に示した実施例3のセキュリティルーム20に対して外部の空気を室内空間内に吸引するための吸気口41,43を連結側板9の下方寄りに取り付けるとともに、室内空間内の空気を外部に排気するための排気口45,47を天井板11または連結側板9の上方寄りまたはラック7の上部に取り付けた点が異なるものであり、その他の構成および作用は図5の実施例3と同じであり、同じ構成要素には同じ符号を付している。なお、図6(b)は、図6(a)を側部から見た場合の側面図である。
なお、吸気口41,43および排気口45,47は、例えばファンを用いて構成され、所望のシールド性能と通風性能によりエキスパンドメタル、パンチングメタル、ハニカムメタルなどを使用して構成される。吸気口41,43により矢印111で示すように外部の空気がセキュリティルーム30の内部に吸引され、セキュリティルーム30の内部の空気は排気口45,47から矢印112で示すように外部に排気される。
また、吸気口41,43は、予め連結側板9の下方寄りの部分に組み込んで取り付けておくとともに、また排気口45も、予め天井板11または連結側板9の上方寄りまたはラック7の上部に組み込んで取り付けておくことにより、現場工事を低減するとともに、現場工事によるシールド性能の劣化を防止することができる。
図7は、本発明の実施例5に係わるセキュリティルームの構成を示す側面図である。同図に示す実施例5のセキュリティルーム40は、図6に示した実施例4のセキュリティルーム30において吸気口41,43を除去し、その代わりに空調機51,53を取り付けた点が異なるのみであり、その他の構成および作用は同じである。
このように空調機51,53をセキュリティルーム40に取り付けることにより、セキュリティルーム40内の空気の温度及び湿度が最適となるように調整することができ、セキュリティ対象物15である例えばサーバやルータなどの機器を常により最適に環境下で作動させることができる。
上記各実施例1〜5において、上述したように、セキュリティルーム1,10,20,30,40を構成する連結側板9、天井板11、内側扉35、外側扉33をすべて、例えば鉄、アルミニウム、銅、ニッケルなどのような電磁遮蔽部材で構成することによりセキュリティルームを電磁遮蔽機能を備えたシールドセキュリティルームとして構成でき、セキュリティルーム内のラック7に収納した例えばサーバやルータなどの通信機器などであるセキュリティ対象物15が外部からの電磁放射の影響を受けることがないとともに、またセキュリティ対象物15からの電磁放射が外部に漏出することもない。
すなわち、上述したようにシールドセキュリティルームとして構成されるセキュリティルーム内にセキュリティ対象物15を収納することにより、セキュリティ対象物15からの電磁波による情報漏洩の防止およびセキュリティ対象物15に対する意図的な電磁波攻撃の防御、携帯無線機や工具などのように強電磁界を発生する機器を所持する人物からの意図しない電磁波放射からの防御を適確に実施することができるのである。しかしながら、上記各セキュリティルームは、電磁シールドを目的としたシールドセキュリティルームとして機能するだけでなく、内部に収納したセキュリティ対象物15を外部からの人物や侵入者などから保護する例えばバウルト(特別な個室)などとしても構成し得るものである。なお、これは、例えば各扉に鍵などを設けることにより、更に完全なセキュリティを得ることができるが、このような鍵として例えば指紋認証鍵などを装備することにより更にセキュリティ性能を向上することができる。
次に、図8〜図13を参照して、上記各実施例のセキュリティルームにおける各部の構造や取り付けなどについて詳しく説明する。
図8は、連結側板を端部同士で連結する場合の連結部の構造を示す断面図である。同図に示すように、連結側板9は、端部がコの字形に連続して2回折りたたまれた取付部をもって形成され、これにより連結側板9を補強するとともに、連結側板9同士の連結を容易にしている。
従って、このような取付部を端部に有する2枚の連結側板9を互いに連結する場合には、各連結側板9の取付部同士を近接させ、両取付部の間に図示のようにスペーサ62を挟んでからボルト61で両取付部を固定する。なお、スペーサ62の代わりにガスケットを用いてもよい。
それから、このようにボルト61で固定された両取付部のスペーサ62の挟まれた隙間や部材の歪や立付けなどの歪による隙間に電磁遮蔽部材からなる金属テープ63を貼付し、この隙間から電磁波が漏入したり、漏出しないように電磁遮蔽し、これにより連結した連結側板9を連続した金属体とみなす構造とする。すなわち、高周波では、直流的に不連続であっても、両連結側板9および金属テープ63で構成されるコンデンサにより高周波的にインピーダンスを下げることにより連続した金属体と見なせ、電磁遮蔽効果を確保することができる。なお、金属テープ63としては、布状のものを用いて構造体の振動によるテープ面の破断を防止することもできる。
更に、両連結側板9の隙間に貼付された金属テープ63の上に化粧パネル64を図示のように取り付けることにより、金属テープ63および連結部を保護することにより、電磁遮蔽性能の劣化を防止することができる。なお、連結側板9が鉄板で形成されている場合には、化粧パネル64の取り付けにマグネットなどを用いて施工性を向上することができる。
図9は、天井板として強度を増大するために波板状の天井板を使用した場合の端部の処理を示す斜視図である。
天井板11が波板状に形成されている場合には、その端部も波状になっていて、例えば連結時に電磁遮蔽材からなる金属テープなどを密接して貼付しにくいので、図9(a)に示すような断面がL字形のエンドプレート66を設け、このエンドプレート66を図9(b)に示すように波板状の天井板11の端部に予めねじ止めや接着などにより取り付ける。このようにエンドプレート66を端部に取り付けることにより、天井板11同士を連結した場合に、この連結部の金属テープを密着して貼付することが容易になる。なお、このような端部処理は波板状の天井板11に適用し得るだけでなく、波板状でない天井板11にも同様に適用し得るものである。
図10は、天井板の側部方向の端部に側面エンドプレートを取り付ける様子を示す斜視図である。
天井板11の側部方向の端部に図10(b)に示すような平らな側面エンドプレート67を図10(a)に示すように予めねじ止めや接着などにより取り付ける。このように側面エンドプレート67を天井板11の側部方向の端部に取り付けることにより、天井板11同士を側部方向で連結した場合に、この連結部に電磁遮蔽材からなる金属テープを密着して貼付することが容易になる。
図11は、連結側板9の上下両端部にそれぞれ上部プレートおよび下部プレートを取り付ける様子を示す斜視図である。
図11(b)および先に説明した図8に示すように、端部がコの字形に連続して2回折りたたまれた取付部をもって形成される連結側板9の上端部および下端部のそれぞれに電磁遮蔽材からなる金属テープを密着して貼付しやすくするために、連結側板9の上端部に図11(a)に示すような断面がL字形の上部プレート69を図11(d)のように取り付け、また連結側板9の下端部に図11(c)に示すような断面が連続した2段のL字形に形成された下部プレート71を図11(d)に示すように取り付ける。
このように上部プレート69および下部プレート71を連結側板9の上下両端部に取り付けることにより、連結側板9を天井板11や床板5に取り付けた場合に連結側板9と天井板11との取付部や連結側板9と床板5との取付部を平らに構成することができ、電磁遮蔽材からなる金属テープを密着して貼付することが容易になる。
図12は、セキュリティルームを建物の床の上に設置する場合に建物の床上に敷かれた電磁遮蔽材からなる金属シートの端部を連結側板の方に折り曲げて金属テープで結合し、連結側板と床部分の電磁遮蔽性能を確保する様子を示す図である。
図12(a)に示すように、連結側板9としては図11(d)のように上下両端部に上部プレート69および下部プレート71の取り付けられた連結側板9を使用する。また、セキュリティルームを設置する建物の床21の上には電磁遮蔽
材からなる金属シート75を敷く。
それから、図12(c)に示すような断面がコの字形の基礎チャネル74を図12(e)に示すように連結側板9の下端部の下部プレート71の下にねじ止めなどで固定的に取り付け、これを建物の床21の上に敷かれた金属シート75の上に設置する。そして、このように連結側板9に取り付けられた基礎チャネル74が設置された金属シート75のセキュリティルームからはみ出た短い端を図12(e)において符号75aで示すように上方に折り曲げ、基礎チャネル74に添わせる。それから、この折り曲げられた金属シート75の短い端部75aと下部プレート71との境目に電磁遮蔽材からなる金属テープ76を貼付し、これにより連結側板9と床に敷いた金属シート75との間の電磁遮蔽性能も確保することができる。
更に、図12(b)に示すような断面がL字形の保護カバー73を金属テープ76の上から下部プレート71の角部、基礎チャネル74の立上がり部も含んで覆うように取り付けることにより、金属テープ76を保護するとともに、電磁遮蔽性能を補強することができる。
なお、連結側板9の下端部の下部プレート71と基礎チャネル74とのねじ止めなどによる取り付けは、連結側板9の内側、すなわち連結側板9のセキュリティルーム内に入っている内側において下部プレート71と基礎チャネル74とをねじ止めなどで取り付けることにより、電磁遮蔽性能を劣化させずに行なうことができる。
また、建物の床21上に金属シート75を敷くことにより、建物の床21に凹凸がある場合でも、このような凹凸の上に金属シート75を敷くことにより、建物の床面上に連続した電磁遮蔽面を形成でき、電磁遮蔽性能を向上することができる。
図13は、連結側板と天井板との連結部分を示す図である。この連結側板9としては図11(d)のように上下両端部に上部プレート69および下部プレート71の取り付けられた連結側板9を使用し、また天井板11としては図9(b)に示すように端部にエンドプレート66の取り付けられた天井板11を使用する。そして、この連結側板9に対する天井板11の連結は、連結側板9の上部プレート69と天井板11のエンドプレート66を利用する。
すなわち、図13(a)に示すように上端部に上部プレート69の取り付けられた連結側板9に対して図13(b)に示すようにエンドプレート66の取り付けられた天井板11を連結するために、図13(c)に示すように連結側板9の上部プレート69と天井板11のエンドプレート66を合わせる。それから、一点鎖線で示すように上部プレート69とエンドプレート66を貫いてねじ止めを行い、両者を固定する。なお、このねじ止めは、セキュリティルームの内側にある上部プレート69とエンドプレート66の筒所において行うことにより電磁遮蔽性能を劣化させることなく行うことができる。
また、上部プレート69とエンドプレート66との間の境目には電磁遮蔽材からなる金属テープ78を貼付して電磁遮蔽し、電磁遮蔽性能を確保する。
上述した各実施例1〜5においては、連結側板9、天井板11、扉13を電磁遮蔽部材で構成し、各部材間の連結部分に電磁遮蔽テープである金属テープを貼付し、必要により金属テープを含む連結部分を化粧パネルや保護パネルで覆うことにより、セキュリティルームを完全に電磁遮蔽でき、セキュリティ対象物からの電磁波の漏洩による情報漏洩、セキュリティ対象物に対する意図的な電磁波攻撃、携帯無線機や工具などのように強電磁界を発生する機器を所持する人物からの意図しないセキュリティ対象物に対する電磁波放射を適確に防止でき、セキュリティ対象物を完全に電磁遮蔽することができる。
また、上記各実施例では、床板5を電磁遮蔽部材で構成し、床板5と連結側板9との連結部分に電磁遮蔽テープである金属テープを貼付し、必要により化粧パネルや保護カバーを取り付けるかまたは床面5に電磁遮蔽シートである金属シートを敷き、この金属シートの端部を連結側板9の下端部上に重複するように折り曲げ、金属シートの端部と連結側板9の下端部との境界部分に電磁遮蔽テープである金属テープを貼付し、必要により保証カバーを取り付けるので、床方向に対する電磁遮蔽も適確に行うことができる。
更に、上記各実施例では、連結側板9同士の取り付け、連結側板9と天井板11との取り付け、連結側板9と床板5との取り付け、天井板11同士の取り付け、床板5同士の取り付けは、室内空間の外部からアクセスできないように室内空間内部で行われ、外部から各部材を簡単に取り外すことができないようになっていて、セキュリティ性能を向上している。
図14は、上述した各実施例のセキュリティルームの周波数に対する電磁遮蔽効果を示すグラフである。
この電磁遮蔽効果を示すグラフは、セキュリティルームを電波暗室内でIEEE−STD 299の測定法に準じた評価を実施した結果を示しているものである。同図の電磁遮蔽効果を示すグラフから、本発明のセキュリティルームは、10MHz〜10GHzの周波数範囲において50Db以上の電磁遮蔽性能を確保できることがわかる。
図15は、上述した各実施例のセキュリティルームの全周方向における電磁遮蔽効果の偏差を示すグラフであり、円周方同にセキュリティルームを各方向から見た0〜180度と0〜−180度の角度を示し、半径方同に0〜−10dBの偏差を示している。
この電磁遮蔽効果の偏差を示すグラフは、セキュリティルームを電波暗室内でIEEE−STD 299の測定法に準じた評価を実施した結果を示しているものである。同図の電磁遮蔽効果の偏差を示すグラフから、本発明の電界検出光学装置は、360度の全周において4dB以内の偏差に収まることが確認され、電磁遮蔽性能が部位により劣化せず、施工により保障されることがわかる。
本発明の実施例1に係わるセキュリティルームの構成を示す分解斜視図である。 図1に示すセキュリティルームに2枚の扉をつけた断面図である。 本発明の実施例2に係わるセキュリティルームの構成を示す断面図である。 図aの実施例2のセキュリティルームを側部から見た断面図である。 本発明の実施例3に係わるセキュリティルームの構成を示す断面図である。 本発明の実施例4に係わるセキュリティルームの構成を示す側面図である。 本発明の実施例5に係わるセキュリティルームの構成を示す側面図である。 上記各実施例における連結側板を端部同士で連結する場合の連結部の構造を示す断面図である。 上記各実施例における天井板として強度を増大するために波板状の天井板を使用した場合の端部の処理を示す斜視図である。 上記各実施例における天井板の側部方向の端部に側面エンドプレートを取り付ける様子を示す斜視図である。 上記各実施例における連結側板の上下両端部にそれぞれ上部プレートおよび下部プレートを取り付ける様子を示す斜視図である。 上記各実施例のセキュリティルームを建物の床の上に設置する場合に建物の床上に敷かれた電磁遮蔽材からなる金属シートの端部を連結側板の方に折り曲げて金属テープで結合し、連結側板と床部分の電磁遮蔽性能を確保する様子を示す図である。 上記各実施例における連結側板と天井板との連結部分を示す図である。 上記各実施例のセキュリティルームの周波数に対する電磁遮蔽効果を示すグラフである。 上記各実施例のセキュリティルームの全周方向における電磁遮蔽効果の偏差を示すグラフである。
符号の説明
1,10,20,30,40…セキュリティルーム
3…ペデスタル
5…床板
7…ラック
9…連結側板
11…天井板
13,16…扉
15…セキュリティ対象物
21…建物の床21
23…二重床
31…出入り用前室
33…外側扉
35…内側扉
41,43…吸気口
45,47…排気口
51,53…空調機
63,78…金属テープ
64…化粧パネル
75…金属シート
73…保護カバー

Claims (12)

  1. セキュリティ対象物を収納して保護すべく建物内に独立して設置されるセキュリティルームであって、
    セキュリティ対象物を収納するラックと、
    前記ラックの周囲全体を囲むように順次連結して内側から取り付けられる複数の連結側板と、
    前記複数の連結側板で囲まれる空間の上部を閉塞するように連結側板に内側から取り付けられる3枚以上の単位天井材からなる天井板と、
    前記複数の連結側板で囲まれる空間の下部を閉塞するように連結側板に内側から取り付けられる3枚以上の単位床材からなる床板とを有し、
    前記ラックは前記天井板と前記床板に固定的に取り付けられた4隅の立柱と、当該立柱を支持するように各立柱間に取り付けられた横板とからなり、
    前記連結側板に形成されるかまたは連結側板の代わりに設けられ、当該セキュリティルーム内に出入りするための扉と、
    前記セキュリティ対象物の前面側にアクセスし得るようにラックの一方の側と連結側板との間に形成された少なくとも単位床材分の前面アクセススペースと、
    前記セキュリティ対象物の背面側にアクセスし得るようにラックの前記一方の側と反対の他方の側と連結側板との間に形成された少なくとも単位床材分の背面アクセススペースと
    を有することを特徴とするセキュリティルーム。
  2. 前記扉を内開きの内側扉とし、この内側扉に連結して当該セキュリティルーム外側に形成され、内側扉を一辺として連結側板で囲まれて形成された出入り用空間と、
    この出入り用空間を形成する連結側板に形成されるかまたは連結側板の代わりに設けられ、出入り用空間に外部から出入りするための外開きの外側扉と、
    出入り用空間の上部を閉塞するように連結側板に取り付けられる天井板と、
    出入り用空間の下部を閉塞するように連結側板の下端部に取り付けられ床板とを有し、これにより出入り用前室を構成することを特徴とする請求項記載のセキュリティルーム。
  3. 前記扉は、電磁遮蔽部材で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のセキュリ
    ティルーム。
  4. 前記床板の下に設けられ、前記床板が固定的に取り付けられるとともに、当該セキュリティルームを建物室内の床または二重床に固定するための台座を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  5. 前記連結側板は、少なくとも1枚がラックを構成する複数の柱の一部に固定的に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  6. 連結側板の下方寄りに取り付けられ、外部の空気を当該セキュリティルーム内に吸気するための吸気口と、
    天井板または連結側板の上方寄りまたはラックの上部に取り付けられ、当該セキュリティルーム内の空気を外部に排気するための排気口とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  7. 連結側板に取り付けられ、室内空間内を空調する空調手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  8. 前記連結側板および天井板は、電磁遮蔽部材で構成され、各部材間の連結部分には電磁遮蔽テープを貼付したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  9. 前記床板が電磁遮蔽部材で構成され、床板と連結側板との連結部分に電磁遮蔽テープを貼付したことを特徴とする請求項記載のセキュリティルーム。
  10. セキュリティルームを設置する床面に電磁遮蔽シートを敷き、この電磁遮蔽シートの端部を連結側板の下端部上に重複するように折り曲げ、電磁遮蔽シートの端部と連結側板の下端部との境界部分に電磁遮蔽テープを貼付したことを特徴とする請求項記載のセキュリティルーム。
  11. 前記電磁遮蔽テープを含む連結部分を化粧パネルまたは保護カバーで覆うことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
  12. 前記連結側板、前記天井板および前記床板それぞれの端部にコの字形に連続して2回折りたたまれた取付部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のセキュリティルーム。
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