JP3993484B2 - 燃焼器冷却構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン燃焼器の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガスタービンの燃焼器においては、その壁面が高温の燃焼ガスに曝されるとともにフレームからの輻射熱を受けるため、そのままでは非常に高温となるので、これを冷却するために壁部を二重壁構造とし、間に冷却媒体を通す構成が一般に採用されている。
【0003】
具体的には、特開平5−44927号公報に記載されている如く、壁内部に設けられた燃焼ガスの流れ方向と同方向の複数の空気流溝と、前記壁の内・外両面に設けられ、前記空気流溝に連通する空気流溝の断面積より面積の大きい空気穴とを有してなる構成のものが開示されている。
【0004】
また、特開平9−303777号公報に記載されている如く、内部に隔壁で区画された多数の流路を有する二重構造となった燃焼器の壁面に、該流路と導通する冷却空気の入口孔、出口孔を設けると共に、燃焼器外壁面に任意の間隔をもって、第三の冷却供給ヘッダーと回収ヘッダーを備え、該両ヘッダー内にあって、流路と導通するそれぞれ冷却媒体入口孔、出口孔を設け、かつ、冷却空気と第三の冷却媒体との流路を異にする構成としたものが開示されている。
【0005】
これらは何れも本出願人により出願されたものである。以上のような構成とすることにより、燃焼器壁部の冷却を効率的に行うことができるとともに、NOxの発生を抑制することができる等としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の構成を用いるにあたっては、溶接部やシール部等、燃焼器の構造に起因する冷却構造の様々な制約が生じており、最適な設計が行い難い状況となっている。本発明は、このような問題に鑑み、効果的な冷却をするための最適な設計を行うことが可能な燃焼器冷却構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の燃焼器冷却構造は、燃焼器壁部に、燃焼器を冷却する冷却媒体が流れる冷却流溝が複数配列される燃焼器冷却構造において、複数の冷却流溝から成る第一の冷却流溝群と、同様に複数の前記冷却流溝から成る第二の冷却流溝群と、燃焼器の外周の一部を覆うとともにその内部に燃焼器壁部を貫通する音響孔を備えた音響ライナーと、を備え、第一の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝と、第二の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝と、が燃焼器の軸方向と略平行であり当該冷却流溝を流れる冷却媒体の流れる方向が略等しく、第一の冷却流溝群と第二の冷却流溝群との間に、燃焼器の周方向に延びて備えられるとともに第一の冷却流溝群から冷却媒体を流入させることで一時的に冷却媒体を集合させ、次段の第二の冷却流溝群へ冷却媒体を分配し、流出するとともに冷却通路を構成するヘッダー溝を設け、音響ライナーがヘッダー溝と重ならない位置で第二の冷却流溝群を構成する冷却流溝と交差するとともに、当該冷却流溝が音響孔と重ならない位置に設けられることを特徴とする。
【0008】
ここで冷却流溝とは、燃焼器壁部に設けた冷却媒体の流路であり、従来よりこのような冷却流溝は、二重壁構造である燃焼器壁部の内側板或いは外側板の接合面をカッターで加工することにより形成されている。また、冷却媒体としては、空気或いは蒸気その他の流体が用いられる。
【0009】
また、燃焼器尾筒の溶接部を溝加工し、その溝に蓋を被せることにより冷却通路を形成したことを特徴とする。また、前記冷却通路は、前記燃焼器尾筒の壁部に配列された複数の冷却流溝間に渡って配置されたヘッダー溝であることを特徴とする。また、前記蓋にインピンジ孔を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃焼器冷却構造を示す図であり、燃焼器壁部に設けた冷却媒体の流路である冷却流溝の配置の一例を模式的に示す図である。従来よりこのような冷却流溝は、二重壁構造である燃焼器壁部の内側板或いは外側板の接合面をカッターで加工することにより形成されていた。
【0014】
従って、途中で配列ピッチや溝巾を容易に変更することができず、また配列ピッチを途中で変更する場合は基本ピッチの倍数でしか設定できない等の制約があり、効果的な冷却のための最適な構造とすることは困難であった。そこで、同図に示すように、例えば燃焼器の軸方向(紙面の左右方向)に延びる冷却流溝1に対して、その途中に各冷却流溝1間に渡って燃焼器の周方向(紙面の上下方向)に延びるヘッダー溝2を配置した構成としている。
【0015】
これにより、ヘッダー溝2の前後で冷却流溝1の配列ピッチや溝巾等を容易に変更することができるので、燃焼器の構造に合わせて溝の引き回しを行うことができ、効果的な冷却のための最適な構造とすることが可能となる。なお、同図の各冷却流溝1に付された○印は燃焼器の外側に開口する入口孔の配置を例示しており、×印は燃焼器の内側に開口する出口孔の配置を例示している。
【0016】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る燃焼器冷却構造を示す図であり、燃焼振動低減のため燃焼器周囲に設けられる音響ライナーの付近を模式的に示す図である。まず、同図(a),(b)は従来の音響ライナー部構造を示す平面図及び縦断面図であり、空気冷却の場合を描いている。但し、平面図は音響ライナー上部を仮に開放した状態で示してある。これらに示すように、音響ライナー3内の燃焼器壁部4には音響孔4aが開けられているため、冷却流溝1はそれらの間に配設しなければならず、全体の配列ピッチが粗くなってしまう。
【0017】
なお、1aは燃焼器の外側に開口する入口孔であり、1bは燃焼器の内側に開口する出口孔であって、矢印は冷却空気が出入り或いは通過する様子を示している(以下同様)。但し蒸気冷却の場合は、これら入口孔,出口孔の代わりに、供給ヘッダー及び回収ヘッダーが設けられる。また、音響ライナー3の天面に開けられた3aは、音響ライナー3内を冷却しつつキャビティー部に入り込んだ燃焼ガスをパージするための空気を導入するインピンジ孔である。
【0018】
さて、同図(c),(d)は本実施形態における音響ライナー部構造の一例を示す平面図及び縦断面図である。従来のように冷却流溝1全体の配列ピッチが粗くなってしまうことを防止するため、ここでは冷却流溝1が音響ライナー3から外側へ延びた位置に、上記第1の実施形態で説明したヘッダー溝2を設け、冷却流溝1の配列ピッチや溝巾等を変化させている。これにより、効果的な冷却のための最適な構造とすることが可能となる。なお、ここでも蒸気冷却の構成を用いても良い。
【0019】
さらに、同図(e),(f)は本実施形態における音響ライナー部構造の他の例を示す平面図及び縦断面図である。ここでは音響ライナー3のインピンジ孔を無しとし、音響ライナー3外部で燃焼器の外側に開口する入口孔1aと、音響ライナー3内部でこれも燃焼器の外側に開口する出口孔1bとを設けた構成としている。
【0020】
この構成において、燃焼器壁部4を冷却した後の冷却空気を音響ライナー3のキャビティー部3bに放出し、その後、音響孔4aを通して燃焼ガス中に放出する。これにより、音響ライナー3を冷却しつつキャビティー部3bに入り込んだ燃焼ガスをパージすることができるとともに、冷却能力を確保しながら冷却空気量を減少させることが可能となる。
【0021】
なお、上記(c),(d)で示した例で蒸気冷却の場合と、本例とを組み合わせた構成としても良い。また、冷却媒体としては、上記各実施形態で示した空気や蒸気に限定されるものではなく、その他の流体であっても良い。これは、以下の実施形態についても同様である。
【0022】
ところで図3は、従来からの燃焼器の尾筒を模式的に示す斜視図である。同図(a)は空気冷却式の尾筒における溶接接合状態を示しており、同図(b)は蒸気冷却式の尾筒における溶接接合状態を示している。空気冷却式の尾筒は、同図(a)に示すように、本体5上に溶接部aが軸方向に設けられており、後端部には溶接部bが周方向に設けられている。さらに、バイパスエルボ5a周りには溶接部cが設けられている。
【0023】
また、蒸気冷却式の尾筒は、同図(b)に示すように、本体6上に溶接部dが軸方向にのみ設けられている。このように、燃焼器の尾筒は、現状では2〜4枚のパネルを溶接により接合し、製作しているが、これらの溶接部には冷却媒体を通すことができず、無冷却となっていた。このため、溶接部の寿命は他の部分より短くなっていた。なお、各溶接部は図中に波線で示している。
【0024】
そこで、例えば溶接部に溝加工を施し、蓋を取り付けることにより、冷却通路を形成することが挙げられる。これにより、溶接部の強制冷却が可能となり、メタル温度を低減し、信頼性を向上させることが可能となる。以下、本発明の第3の実施形態に係る燃焼器冷却構造として、このような溶接部における冷却構造の具体例について説明する。
【0025】
図4は、本発明の第3の実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における軸方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す図である。同図(a)は斜視図、同図(b)は横断面図、同図(c)は縦断面図となっている。これらの図に示すように、溶接部aの本体5外側部分を溝加工し、その溝に蓋7を被せることで、冷却流溝1に沿った冷却通路8を形成している。そして、本体5の外側に開口する入口孔7aと、内側に開口する出口孔7bとを設けた構成としている。
【0026】
また、同図(d),(e)はそれぞれ冷却空気の流れ方が異なる構成を示す縦断面図である。同図(d)では、1本の溶接部aに対して入口孔7aは1つとして、ここから入った冷却空気を上流及び下流に分配し、各端部から放出する構成としている。また同図(e)では、1本の溶接部aに対して入口孔7aは1つとして一端付近に設け、ここから入った冷却空気を他端部から放出する構成としている。
【0027】
図5は、本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における周方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すように、溶接部bの本体5外側部分を溝加工し、その溝に蓋7を被せることで、各冷却流溝1間に渡ったヘッダー溝8aを形成している。そして、そのヘッダー溝8aに冷却流溝1からの冷却空気が流れ込むようにすることで、溶接部bを冷却する構成としている。
【0028】
図6は、本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒におけるバイパスエルボ周りの冷却構造を模式的に示す縦断面図である。従来は同図(a)に示すように、本体5には冷却流溝1が設けられ、冷却構造が形成されていたが、溶接部cを隔てたバイパスエルボ5aまでは冷却されていなかった(図中1bは出口孔であり、入口孔は不図示)。
【0029】
そこで、本実施形態では、同図(b)に示すように、バイパスエルボ5aダクト部に冷却流溝1を形成し、それぞれ入口孔1a及び出口孔1bを設けた構成としている。また、加えて同図(c)に示すように、溶接部cの本体5外側部分を溝加工し、その溝に蓋7を被せることで、各冷却流溝1間に渡ったヘッダー溝8aを形成している。そして、そのヘッダー溝8aに冷却流溝1からの冷却空気が流れ込むようにすることで、溶接部cを冷却する構成としている。
【0030】
図7は、本実施形態に係る、蒸気冷却式の尾筒における軸方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す斜視図である。ここでは同図に示すように、溶接部dの本体6外側部分を溝加工し、その溝に蓋7を被せることで、冷却通路8を形成している。そして、尾筒の周方向に設けた蒸気ジャケット9に覆われた部分のみ、蓋7に開口部7cを設けることで、ここから冷却通路8に対して蒸気を供給し、或いは回収する構成としている。なお、同図では開口部7c付近の蒸気ジャケット9を仮に切り欠いた状態で描いてある。
【0031】
図8は、本実施形態における蓋にインピンジ孔を設けた例を示す斜視図である。溶接部は材料強度が低下するので、このようなインピンジ孔を設けて冷却するようにしても良い。同図(a)は空気冷却の場合である。ここでは蓋7に開けられたインピンジ孔7dから、車室内の冷却空気を直接取り入れる構成としている。同図(b)は蒸気冷却の場合である。ここでは蓋7を覆うように蒸気ジャケット9を設け、ここからインピンジ孔7dを通して冷却通路8に蒸気を取り入れる構成としている。
【0032】
図9は、本実施形態における溶接部を溝加工しない例を示す図である。まず、同図(a)は斜視図である。これまで述べてきた冷却流溝1と溶接部の冷却通路との接続が必要ない場合は、溶接部に溝加工は不用である。従って、この図に示すように、尾筒の本体10に設けられたこのような溶接部eには溝加工を施さない状態で、これを覆うように冷媒ジャケット11を設けている。そして、冷媒ジャケット11内に冷却媒体を通すことで、溶接部eを冷却する構成としている。
【0033】
また、同図(b),(c)はそれぞれ冷却媒体の流れ方が異なる構成を示す縦断面図である。同図(b)では、冷却媒体(ここでは主に冷却空気)が冷媒ジャケット11に開けられた入口孔11aから入って、溶接部eに開けられた出口孔11bから出て行く構成としている。また同図(c)では、入口孔,出口孔の類は設けずに、冷媒ジャケット11の一端から他端までを冷却媒体が通過する構成としている。
【0034】
図10は、本発明の第4の実施形態に係る燃焼器冷却構造として、尾筒外側の冷却構造を模式的に示す図である。まず、同図(a)は従来の構造を示す正面図、同図(b)は側面横断面図である。同図(a)に示すように、図示しない圧縮機からの吐出空気がディフューザ13を出て吹き上げられ、矢印で示すように尾筒12の下部に吹き付けられて、尾筒12の表面を冷却するといった構成が従来より採られている。
【0035】
ところが、従来の構成では、同図(b)に示すように、尾筒12の下部に吹き付けられた吐出空気は側部で剥離を起こし、上部(車室側)は表面での空気流速が遅くなる。このため、尾筒12から吐出空気への熱伝達率が低くなり、即ち尾筒12に対する冷却能力が低くなるという問題があった。そこで、本実施形態では、下記のようにカバーを設けた構成としている。
【0036】
さて、同図(c),(d)は本実施形態における構造を示す正面図及び側面横断面図である。ここでは尾筒12の車室側に、その表面に対して隙間を有する状態でカバー14を設け、圧縮機からの吐出空気を導く構成としている。これにより、吐出空気は剥離を起こすことなく上端まで導かれるので、表面での空気流速が保たれ、冷却能力が改善される。
【0037】
なお、カバー14は尾筒12から支持棒等で支持するか、或いは車室の天井等から吊り下げるといった方法で配置される。またカバー14には、尾筒12のバイパスエルボ12aを通すための孔14aが開けられている。以上のようにして、燃焼器圧損や冷却空気量を増加させることなく、尾筒の冷却能力を向上させることができる。
【0038】
図11は、本発明の第5の実施形態に係る燃焼器冷却構造として、空気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造を模式的に示す縦断面図である。まず、同図(a)は従来の構造を示している。同図に示すように、従来より尾筒5の鍔状をした出口部5bには、断面がフック形状の尾筒シール15が全周に渡って設けられており、これにより尾筒5と第一段静翼シュラウド16とが接続されつつシールされている。
【0039】
ところが、従来は冷却流溝1からの冷却空気は、尾筒5の出口部5b付近の出口孔1bより内側に放出するのみであったので、尾筒シール15が十分に冷却されないという不具合が生じていた。そこで、本実施形態では、下記のように尾筒シールの冷却或いはオフセットを行い、尾筒シールの加熱を防止する構成としている。
【0040】
さて、同図(b)は本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造の一例を示す図である。ここでは冷却流溝1が尾筒5の後端まで貫通しており、ここから冷却空気を尾筒シール15に吹き付ける構成としている。これにより尾筒シール15を冷却している。
【0041】
また、同図(c)は本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造の他の例を示す図である。ここでは尾筒5の後端が第一段静翼シュラウド16まで延びており、尾筒シール15が尾筒5の外側に離れて配置されている。即ち、尾筒シール15が燃焼ガス通過部からオフセットされた構成となっている。これにより尾筒シール15が過熱することを防止している。なお、冷却流溝1は尾筒5の後端まで貫通しており、ここから冷却空気を放出する。
【0042】
図12は、本実施形態に係る、蒸気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造の一例を模式的に示す図である。同図(a)は平面断面図、同図(b)は縦断面図を示している。ここではまず、前記図11(c)の構成と同様にして、尾筒6の後端が第一段静翼シュラウド16まで延びており、尾筒シール15が尾筒6の外側に離れて配置されている。即ち、尾筒シール15が燃焼ガス通過部からオフセットされた構成としている。
【0043】
さらに、配列された冷却流溝1には、一つ置きに尾筒6の外側に開口する出口孔1bが設けられている。加えて、尾筒6の後端部には各冷却流溝1間に渡ってヘッダー溝2が設けられている。そして、各冷却流溝1を通る冷却蒸気は、直接或いはヘッダー溝2で迂回した後に出口孔1bから放出される。放出された冷却蒸気は、出口部6bの前部に設けられた回収ジャケット17に回収される。
【0044】
また、同図(c),(d)は蒸気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造に空気冷却を加えた例を示す図であり、それぞれ平面断面図,縦断面図である。ここでは上記と同様にして、尾筒6の後端が第一段静翼シュラウド16まで延びており、尾筒シール15が尾筒6の外側に離れて配置されている。そして、蒸気流溝20と空気流溝21とが交互に配列されている。
【0045】
まず、蒸気流溝20端部には、尾筒6の外側に開口する出口孔20aが設けられている。そして、蒸気流溝20を通る冷却蒸気は、直接に出口孔20aから放出される。放出された冷却蒸気は、出口部6bの前部に設けられた回収ジャケット17に回収される。一方、空気流溝21には、尾筒6の外側に開口する入口孔21aが設けられており、ここから冷却空気が導入される。そして、空気流溝21が尾筒6の後端まで貫通しており、ここから冷却空気を放出する。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、効果的な冷却をするための最適な設計を行うことが可能な燃焼器冷却構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃焼器冷却構造を示す図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る燃焼器冷却構造を示す図。
【図3】従来からの燃焼器の尾筒を模式的に示す斜視図。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における軸方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す図。
【図5】本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒における周方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す斜視図。
【図6】本実施形態に係る、空気冷却式の尾筒におけるバイパスエルボ周りの冷却構造を模式的に示す縦断面図。
【図7】本実施形態に係る、蒸気冷却式の尾筒における軸方向の溶接部の冷却構造を模式的に示す斜視図。
【図8】本実施形態における蓋にインピンジ孔を設けた例を示す斜視図。
【図9】本実施形態における溶接部を溝加工しない例を示す図。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る燃焼器冷却構造として、尾筒外側の冷却構造を模式的に示す図。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る燃焼器冷却構造として、空気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造を模式的に示す縦断面図。
【図12】本実施形態に係る、蒸気冷却式の尾筒における尾筒シールの冷却構造の一例を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 冷却流溝
2 ヘッダー溝
3 音響ライナー
4 燃焼器壁部
5,6,10 本体
7 蓋
8 冷却通路
9 蒸気ジャケット
11 冷媒ジャケット
12 尾筒
13 ディフューザ
14 カバー
15 尾筒シール
16 第一段静翼シュラウド
17 回収ジャケット
20 蒸気流溝
21 空気流溝
Claims (5)
- 燃焼器壁部に、燃焼器を冷却する冷却媒体が流れる冷却流溝が複数配列される燃焼器冷却構造において、
複数の前記冷却流溝から成る第一の冷却流溝群と、
同様に複数の前記冷却流溝から成る第二の冷却流溝群と、
前記燃焼器の外周の一部を覆うとともにその内部に前記燃焼器壁部を貫通する音響孔を備えた音響ライナーと、を備え、
前記第一の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝と、前記第二の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝と、が前記燃焼器の軸方向と略平行であり当該冷却流溝を流れる前記冷却媒体の流れる方向が略等しく、
前記第一の冷却流溝群と前記第二の冷却流溝群との間に、前記燃焼器の周方向に延びて備えられるとともに前記第一の冷却流溝群から前記冷却媒体を流入させることで一時的に前記冷却媒体を集合させ、次段の前記第二の冷却流溝群へ前記冷却媒体を分配し、流出するとともに冷却通路を構成するヘッダー溝を設け、
前記音響ライナーが前記ヘッダー溝と重ならない位置で前記第二の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝と交差するとともに、当該冷却流溝が前記音響孔と重ならない位置に設けられることを特徴とする燃焼器冷却構造。 - 前記第一の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝の間隔と、前記第二の冷却流溝群を構成する前記冷却流溝の間隔とがそれぞれ異なることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器冷却構造。
- 前記音響ライナーの内部に開口して成る前記冷却流溝の出口孔を設け、該出口孔から出た前記冷却媒体が該音響ライナーのキャビティー部をパージした後に、該音響ライナーの音響孔から前記燃焼器内部へ放出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃焼器冷却構造。
- 複数のパネルを溶接接合して構成された燃焼器尾筒の溶接部を溝加工して、該溝に蓋を被せ冷却通路を形成し、当該冷却通路を前記ヘッダー溝とすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃焼器冷却構造。
- 前記冷却通路の前記蓋にインピンジ孔を設けたことを特徴とする請求項4に記載の燃焼器冷却構造。
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