JP3992222B2 - 送信機および送信方法、受信機および受信方法並びに無線通信装置および無線通信方法 - Google Patents

送信機および送信方法、受信機および受信方法並びに無線通信装置および無線通信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミリ波帯通信に使用される送信機および送信方法、受信機および受信方法並びに無線通信装置および無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速なデジタル信号あるいは広帯域なアナログ信号等を伝送する無線装置においては、中間周波数帯信号(以下適宜IF信号と略記する)と、局部発振信号(無変調信号で、以下適宜LO信号と略記する)を乗積し、アップコンバートすることにより無線変調信号(以下適宜RF信号と略記する)を生成・送信する機能を有する送信機と、RF信号を受信し、LO信号を乗積し、ダウンコンバートすることによりIFを生成する機能を有する受信機からなる構成をとることが一般的である。この場合伝送された信号の品質を保持するためには、送信機に入力されるIF信号と、受信機で生成されるIF信号とが、所定の許容範囲周波数差の関係であり、位相差の時間変動が小さいことが要求される。このため、送受信機内でLO信号を発生させる局部発振器として、周波数安定性に優れ、位相雑音が低いものが必要とされる。特に周波数が高いマイクロ波・ミリ波(例えば周波数が1GHz以上)の領域では、誘電体共振器またはPLL(Phase Lock Loop)回路により安定化、低雑音化される。
【0003】
しかしながら、使用周波数が高くなるにつれて(例えば30GHz以上のミリ波帯)、安定度の高い低雑音の発振器の実現が困難になるとともに製造コストが上昇する。例えば、誘電体共振器においてはQ値(Quality Factor)が低くなり性能が発揮できない、PLL回路では特に分周器の構成が困難になる、などの問題が生じる。低い周波数の発振器からの信号を周波数逓倍してLO信号を得る方法もあるが、一般に信号強度を上げるための増幅器が必要となり、高価になること、サイズが大きくなること、消費電力が大きくなることなどの問題が生じる。
【0004】
これらの問題を解決するために、以下に説明する無線通信装置が先に提案されている(特開2001−53640参照)。図18は、先に提案されている無線通信装置の送信機81の構成を示し、図19は、その受信機82の構成を示し、図20が周波数配置を示す。送信機81に入力されるIF信号は、fIFをキャリア周波数(適宜IF周波数と称する)とするもので、局部発振器85からの周波数fLO(適宜LO周波数と称する)のLO信号とミクサ83で乗積され、フィルタ84によって不要信号成分が除かれ、キャリア周波数fRF(適宜RF周波数と称する)のRF信号が生成される。このRF信号に対して、電力分配器86で取り出されたLO信号の一部が電力合成器87で加算される。図20に示すように、電力合成器87からの無線信号は、RF信号とLO信号を含み、増幅器88で信号レベルを大きくした後、アンテナ89より送信される。
【0005】
一方、図19に示す受信機82では、アンテナ90で受信された無線信号が受信機82内のフィルタ91で濾波され、増幅器92で信号レベルを大きくした後、二乗器93でIF信号へと復調される。
【0006】
この先に提案した無線通信装置では、送信側でRF信号の生成に用いたのと同じLO信号を、無線信号として伝送し、受信側で復調のために使用している。したがって、LO信号源となる局部発振器85の周波数および位相がランダムに揺らぐことの影響が復調時にはキャンセルされる、復調されたIF信号は送信機に入力された元のIF信号の周波数へ復調されるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら実際の無線装置の構成を考えた場合、いくつかの問題がある。例えばミリ波帯のように高い周波数においては、比較的低い周波数の場合に比べ信号の分岐や合成を行なう電力分配器86、電力合成器87が高価であり、その接続なども困難さをもたらす。また、LO信号レベルを調整するためには、可変減衰器なども別に必要とされる。
【0008】
RF信号とLO信号のレベルに関する最適条件は、電子情報通信学会、信学技報RCS2000-30(2000-6)、pp.1-8、2000年の文献に記載されている。その条件とは無線信号に含まれるRF信号とLO信号の信号強度が等しくなることであり、送信電力が定められた場合に受信CN比を最適にすることができる。同文献では、RF信号とLO信号の一部を合成するために、分配器、合成器の代わりにミクサから出力されるRF信号と漏洩LO信号を、そのまま無線信号として利用している。この場合には、RF信号とLO信号の信号レベルの調整を自由に行なうことが困難である。また、ミクサの出力レベルが小さい場合には、十分な送信電力を確保するために、高価な高利得増幅器が必要となる。
【0009】
また、図18に示す送信機においてはミクサ83で生じる不要高調波成分を抑圧するために、フィルタ84として緻密な調整が必要で高価な狭帯域フィルタを用いるか、広帯域フィルタが適用できるようRF周波数fRFとLO周波数fLOを離す(占有周波数帯域を広く設定する)、などの手段をとる必要がある。前者は製造コストの上昇を招き、後者は周波数利用効率の減少となる。
【0010】
例えばIF周波数fIFとして200MHz、LO周波数fLOとして59.8GHzを使用した場合、RF周波数fRFが60GHzとなり、fRFと400MHz離れた周波数のイメージが出現する。60GHz帯で400MHz離れの位置に出現するイメージを抑圧することは困難である。また、この問題を避けるために、IF周波数を高くした場合、LO周波数fLOとRF周波数fRFとが離れ、RF信号と、LO信号を送信する無線通信では占有帯域が広がり、周波数利用効率を落とさざるを得ない。
【0011】
一方、受信機においては、フィルタ91として高価な狭帯域フィルタを用いるか、あるいは他システムからの干渉に弱く、雑音の増加を許容した上で、広帯域フィルタを用いた構成をとらねばならない、などの問題があった。
【0012】
したがって、この発明の目的は、これらの問題を解決することができる送信機および送信方法、受信機および受信方法並びに無線通信装置および無線通信方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信機において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え
第1のミクサが第1の局部発振信号の漏洩成分を出力する構成とされ、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサに対して、局部発振信号の漏洩成分および第1の変調信号を通過させるフィルタが接続された送信機である。
請求項の発明は、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え
第1のアップコンバートのステップにおいて、第1の局部発振信号の漏洩成分を出力し、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、局部発振信号の漏洩成分および第1の変調信号をフィルタを介した信号を第2のアップコンバートのステップにて処理する送信方法である。
【0014】
請求項3の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信機において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサに対して第1の変調信号を通過させるフィルタが接続され、
第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号をフィルタの出力信号に加算する送信機である。
請求項の発明は、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサの出力信号から第1の変調信号をフィルタによって分離し、
第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号をフィルタによって分離された第1の変調信号に加算する送信方法である。
【0015】
請求項の発明は、送信機において、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を生成し、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成し、送信機から無線信号を受信する受信機において、
受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機である。
請求項17の発明は、送信機において、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を生成し、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成し、送信機から無線信号を受信する受信方法において、
受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法である。
【0016】
請求項18の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信装置において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え
第1のミクサが第1の局部発振信号の漏洩成分を出力する構成とされ、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサに対して、局部発振信号の漏洩成分および第1の変調信号を通過させるフィルタが接続された送信機と、
送信機から無線信号を受信し、受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機とからなる無線通信装置である。
請求項19の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信装置において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサに対して第1の変調信号を通過させるフィルタが接続され、
第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号をフィルタの出力信号に加算する送信機と、
送信機から無線信号を受信し、受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機とからなる無線通信装置である。
【0017】
請求項2の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信方法において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え
第1のアップコンバートのステップにおいて、第1の局部発振信号の漏洩成分を出力し、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、局部発振信号の漏洩成分および第1の変調信号をフィルタを介した信号を第2のアップコンバートのステップにて処理する送信方法と、
無線信号を受信し、受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法とからなる無線通信方法である。
請求項21の発明は、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信方法において、
第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え、
第1の局部発振信号は、第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、第1のミクサの出力信号から第1の変調信号をフィルタによって分離し、
第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号をフィルタによって分離された第1の変調信号に加算する送信方法と
無線信号を受信し、受信した無線信号と第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法とからなる無線通信方法である。
【0018】
この発明では、第1のアップコンバータでは、ミリ波帯に比して十分低い周波数の第1の局部発振信号によって入力された第1の中間周波数帯信号をアップコンバートし、また、第1の変調信号に第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を生成している。すなわち、局部発振信号を足し合わせる処理が比較的低い周波数領域でなされる。それによって、電力分配器、電力合成器として、安価で接続が容易なものを使用でき、変調信号と局部発振信号のレベル調整が容易となり、十分な送信電力を確保するための高価な高利得増幅器が不要とできる。さらに、ミクサで生じる不要な信号成分を抑えるために高価な狭帯域フィルタを使用しないで良く、中間周波数帯信号のキャリア周波数を高くする必要がなく周波数の利用効率の低下を防止できる。受信側においても、高価な狭帯域フィルタを使用しないで良く、また、広帯域フィルタを使用することによる雑音の増加、または他のシステムからの干渉に弱くなることを防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明における第1の実施の形態における送信機1の構成を示し、図2は、その受信機2の構成を示し、図3が周波数配置を示す。
【0020】
送信機1に対して第1のIF信号が入力される。IF信号は、例えば直交マルチキャリア変調方式(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex) 変調方式)の変調方式で変調された信号である。また、IF信号として、多値直交振幅変調信号(16値QAM(Quadrature Amplitude Modulation),64値QAM等)を入力しても良く、更に他の種類の変調方式で変調された信号を入力しても良い。
【0021】
送信機1は、第1のアップコンバータと第2のアップコンバータとから構成される。第1のアップコンバータは、第1のIF信号(IF1)と第1のLO(局部発振)信号との乗積を行ない、第1の変調信号(RF1)に第1のLO信号(LO1)が足し合わされた第2のIF信号(IF2)を出力する。第1のアップコンバータは、局部発振器4からのLO信号と第1のIF信号との乗積を行なうミクサ3と、ミクサ3の出力に接続されたフィルタ5と、フィルタ5の出力を増幅する増幅器6とからなり、増幅器6の出力に第2のIF信号(IF2)が得られる。第2のアップコンバータは、第1のRF信号および第1のLO信号が第2のLO信号によってそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号成分および局部発振信号成分からなる無線信号を生成するものである。第2のアップコンバータは、第2のIF信号(IF2)と局部発振器8からの第2のLO信号(LO2)との乗積を行なう第2のミクサ7と、ミクサ7の出力に接続されたフィルタ9と、フィルタ9の出力を増幅する増幅器10とからなる。増幅器10から出力される無線信号がアンテナ11より送信される。
【0022】
ミクサ3によって、第1のIF信号(IF1)は、第1の局部発振器4からの第1のLO信号(周波数fLO1) と第1のミクサ3で乗積され、第1の無線変調信号へアップコンバートされる(周波数fRF1)。なおミクサ3は、LO信号が抑圧されない構成をとり、その出力には、漏洩LO信号が発生する。図3に示すように、ミクサ3から出力された第2のIF信号(IF2)は、フィルタ5により所望の周波数成分が抑圧されたものである。
【0023】
フィルタ5の出力信号が増幅器6で増幅される。IF信号IF2は、第2の局部発振器8からの第2のLO信号(周波数fLO2)と第2のミクサ7で乗積され、アップコンバートされ無線信号となる。無線信号は、フィルタ9でfLO2成分、イメージ成分などの不要信号が除去され、増幅器10で増幅され、アンテナ11から送出される。図3に示すように、無線信号は、周波数が(fLO2+fLO1)のLO信号成分とキャリア周波数が(fLO2+fRF1)のRF信号成分とを含むものである。(fLO2+fLO1)が先の出願におけるfLOに対応し、(fLO2+fRF1)が先の出願におけるfRFに対応する。
【0024】
一方、図2に示す受信機2では、アンテナ12で受信された無線変調信号は、フィルタ13で帯域外妨害波等の不要波が除去され、増幅器14で増幅され、二乗器15で第1のIF信号(IF1) に直接復調される。
【0025】
以下、具体的な周波数を表示して説明するが、これらの値がこの発明の請求範囲を限定するものではない。例えばIF1のキャリア周波数として200MHz、IF2のキャリア周波数として5GHz、送信無線変調信号のキャリア周波数(fLO2+fRF1)を60GHzとする。この場合では、(fLO1=4.8GHz、fRF1=5GHz、fLO2=55GHz)となる。このように、第1のLO信号の周波数fLO1は、ミリ波帯の第2のLO信号の周波数fLO2に対して十分低い周波数とされる。
【0026】
したがって、第1の実施の形態では、第1のアップコンバータにおいて無線変調信号と局部発振信号とが足し合わされた第2の中間周波数帯信号IF2を生成するので、ミクサ3から出力される信号のうち高調波成分や不要波を、例えば高性能で狭帯域な表面弾性波フィルタ(フィルタ5)を用いて抑圧することができる。この周波数帯のフィルタは、ミリ波帯のフィルタに比べてはるかに低価格である。ミクサ7から出力される信号のうちfLO2成分やイメージ成分を抑圧する必要があるが、fLO2成分は所望周波数(60GHz)から5GHz、イメージ成分は10GHz離れており、ミリ波帯のフィルタ9は必要であるものの、比較的広帯域なものが使用できる。
【0027】
前述したように、先の出願の例では、IF信号周波数fIFとして200MHz、LO信号周波数として59.8GHz を使用した場合、60GHz 帯で所望周波数(60GHz)から400MHz離れの位置に出現するイメージを抑圧することは困難である。また、IF周波数を高くした場合、RF信号と、LO信号を送信する無線通信では占有帯域が広がり、周波数利用効率を落とさざるを得ない。このように、この発明の第1の実施の形態では、IF2の周波数帯域で動作する安価で狭帯域なフィルタを用いることができるため、無線信号の周波数帯域を狭くとれることができる。したがって、コストを大幅に引上げることなく周波数利用効率を高めることが可能となる。なお、上述した第1の実施の形態が奏する作用効果は、後述する他の実施の形態によっても同様に得られるものである。
【0028】
図4は、この発明における第2の実施の形態を表した無線装置の送信機構成を示したものである。受信機は、第1の実施の形態と同様な構成がとれるため説明を省略する。送信機1に入力された第1のIF信号(IF1)は、第1の局部発振器4からの第1のLO信号(周波数fLO1)と第1のミクサ3で乗積され、アップコンバートされる。なお、ミクサ3は、LO信号を抑圧する構成をとり、フィルタ5でfRF1成分以外を抑圧する。また、電力分配器16で分配されたLO信号の一部は、減衰器17で信号レベルを調節し、電力合成器18でfRF1の信号と合流し、第2のIF信号IF2が生成される。減衰器17は、減衰量を可変できるものであってもよい。
【0029】
信号IF2は、第2の局部発振器8からの第2のLO信号(周波数fLO2)と第2のミクサ7で乗積され、アップコンバートされキャリア周波数(fLO2+fRF1)の無線変調信号およびLO信号成分からなる無線信号となる。無線信号は、フィルタ9でfLO2成分、イメージ成分などの不要信号が除去され、増幅器10で増幅され、アンテナ11から送出される。
【0030】
この発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で述べた効果に加え、fRF1の信号レベルとfLO1の信号レベルを調整することができる利点がある。この結果、無線変調信号に含まれるアップコンバートされたfRF1成分の信号レベルとfLO1成分の信号レベルを等しくすることが容易となり、送信電力が一定の条件で受信CN比を最適にすることができる。また、本実施例において追加されたコンポーネントは、比較的低いIF2の周波数で動作するものであり、ミリ波等で動作する部品に比べてはるかに安価なものが利用できる。
【0031】
図5は、この発明における第3の実施の形態を表した無線装置の送信機構成を示したものである。受信機は、第1の実施の形態と同様な構成がとれるため説明を省略する。送信機1に入力された第1のIF信号(IF1)は、第1の局部発振器4からの第1のLO信号(周波数fLO1)と第1のミクサ3で乗積され、周波数fRF1の信号へアップコンバートされる。なお、ミクサ3は、LO信号が抑圧されない構成をとる。この場合、一般的には、fLO1成分の電力レベルがfRF1成分の電力レベルより高く、レベル調整を減衰器行なうことが可能である。
【0032】
ミクサ3から出力された信号は、電力分配器19で分けられ、一部はフィルタ5に供給され、フィルタ5によりfRF1成分のみが通過される。残りの一部は減衰器17に供給され、減衰器17で信号レベルが調節される。この場合、fLO1成分のみを通過させるフィルタを減衰器17の前に設けても良い。フィルタ5の出力および減衰器17の出力が電力合成器18で再度合流し、第2のIF信号(IF信号2)が生成される。減衰器17は、減衰量を可変できるものであってもよい。
【0033】
信号IF2は、第2の局部発振器8からの第2のLO信号( 周波数fLO2)と第2のミクサ7で乗積され、アップコンバートされ無線変調信号となる。無線信号は、フィルタ9でfLO2成分、イメージ成分などの不要信号が除去され、増幅器10で増幅され、アンテナ11から送出される。
【0034】
この発明の第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様の効果に加え、ミクサ3から漏洩されるLO信号を利用するので、ミクサ3を駆動するLO信号電力を減少させることがないという利点がある。
【0035】
図6は、この発明における第4の実施の形態を表した無線装置の受信機構成を示したものである。送信機は、例えば図18に示した先の出願に記載の構成、または、上述した第1、第2、第3の実施の形態と同様の構成をとってもよいため、説明を省略する。第4の実施の形態における受信機2は、受信した無線信号と周波数fLO2の第3のLO信号との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号IF1を直接復調する第1のダウンコンバータとを備える。
【0036】
すなわち、受信機2では、アンテナ12で受信された無線変調信号は、フィルタ20で帯域外妨害波等の不要波が除去され、増幅器21で増幅され、ミクサ22に入力される。一方、局部発振器23から出力される第3のLO信号(周波数fLO2)もミクサ22に入力され、無線変調信号は第2のIF信号(IF2)にダウンコンバートされる。信号IF2は、増幅器24で増幅され、電力分配器25で分けられ、一方がfRF1成分のみが通過できるフィルタ26へ入力され、他方がfLO1成分のみが通過できるフィルタ27へ入力される。2つのフィルタ26および27を通過したIF2信号は、電力合成器28で加算され、二乗器29で第1のIF信号(IF1)へ直接復調される。
【0037】
この発明の第4の実施の形態によれば、無線変調信号の高い周波帯で動作する高価な狭帯域フィルタを用いることなく、周波数の低いIF2において、帯域内の周波数fRF1とfLO1の間、および帯域外に侵入する妨害波を、狭帯域なフィルタ26、27で抑圧することが可能となる。また、図19に示した従来の受信機82では、フィルタ91の帯域内の雑音成分同士が二乗器15で乗積され、信号IF1に対する雑音となるが、本実施の形態によれば、この雑音も狭帯域なフィルタ26、27で低減することができる。
【0038】
ここで使用する高周波の局部発振器23は、直接復調に関わらないので、送信機内の局部発振器(例えば第1の実施の形態では、第2の局部発振器8)と同様に、周波数fLO2のLO信号の周波数および位相のランダムな揺らぎは、信号IF1への復調時にキャンセルされる。したがって、信号IF1に対する位相雑音の影響を低減できる。また、送信機内の局部発振器と、および受信機内の局部発振器23において、発振周波数の差があったとしても、送信機に入力される信号IF1と、受信機で生成される信号IF1 とは、同じ周波数となる。したがって、高性能( 安定性に優れ、低位相雑音性)の発振器は不要である。なお、フィルタ26、27 は、発振器の周波数安定度の余裕を考慮して、周波数fRF1と周波数fLO1をそれぞれ通過させるように、周波数帯域を設定することが望ましい。
【0039】
図7は、この発明における第5の実施の形態を表した無線装置の受信機構成を示したものである。第4の実施の形態で用いられた電力合成器28の代わりに、注入同期式発振器30およびミクサ31が設けられている。第5の実施の形態における受信機は、第2のIF信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、第2のIF信号成分から第1の無線変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、第1の無線変調信号成分と第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、第1の中間周波数帯信号IF1を復調する第1のダウンコンバータとを備えている。
【0040】
すなわち、第5の実施の形態における受信機2では、アンテナ12で受信された無線変調信号は、フィルタ20で帯域外妨害波等の不要波が除去され、増幅器21で増幅され、ミクサ22に入力される。一方、局部発振器23から出力される第2のLO信号もミクサ22に入力され、無線変調信号は第2のIF信号(IF2)にダウンコンバートされる。
【0041】
信号IF2は、増幅器24で増幅され、電力分配器25で分けられ、一方はfRF1成分のみが通過できるフィルタ26へ入力され、他方はfLO1成分のみが通過できるフィルタ27へ入力される。注入同期式発振器30は、フィルタ27が出力する周波数fLO1成分に同調し、第1のLO信号として安定した電力レベルのLO信号をミクサ31へ供給する。ミクサ31へ入力されたfRF1成分は、ダウンコンバートされ、第1のIF信号(IF1)へ復調される。
【0042】
この発明の第5の実施の形態によれば、第4の実施の形態で得られた効果に加え、ミクサ31には十分な電力が供給されるため、復調感度を大きくすることができる。また、注入同期式発振器30を設けているので、発振器を同調するfLO1成分の信号レベルに比べ、ミクサ31を駆動するfLO1成分の信号レベルを高くすることができる。したがって受信CN比を最適にするために、送信側でfRF1成分の信号レベルとfLO1成分の信号レベルを等しくする必要がなく、効率のよい無線伝送が可能となる。なお、ミクサ31の代わりに、fRF1の信号と注入同期式発振器30からのfLO1成分を合成器で加算し、加算した信号を二乗器に供給することによって、信号IF1を復調してもよい。
【0043】
図8は、この発明における第6の実施の形態を表した無線装置の受信機構成を示したものである。第5の実施の形態で用いられた注入同期式発振器30の代わりに、増幅器32が設けられている。
【0044】
第6の実施の形態における受信機2では、アンテナ12で受信された無線変調信号は、フィルタ20で帯域外妨害波等の不要波が除去され、増幅器21で増幅され、ミクサ22に入力される。一方、局部発振器23から出力される第2のLO信号もミクサ23に入力され、無線変調信号は第2のIF信号(IF2) にダウンコンバートされる。
【0045】
信号IF2は、増幅器24で増幅され、電力分配器25で分けられ、一方はfRF1成分のみが通過できるフィルタ26へ入力され、他方はfLO1成分のみが通過できるフィルタ27へ入力される。増幅器32は、フィルタ27で分離されたfLO1成分を増幅し、第1のLO信号として安定した電力レベルの信号をミクサ31へ供給する。ミクサ31へ入力されたfRF1成分は、ダウンコンバートされ、第1のIF信号(IF1)へ復調される。
【0046】
この発明の第6の実施の形態によれば、第4および5の実施の形態で得られた効果と同様、ミクサ31に十分な電力が供給されるため、復調感度を大きくすることができる。また、送信側でfRF1成分の信号レベルとfLO1成分の信号レベルを等しくする必要がなく、効率のよい無線伝送が可能となる。
【0047】
図9は、この発明における第7の実施の形態を表した無線装置の受信機構成を示したものである。第7の実施の形態で用いられた増幅器32の代わりに、利得可変増幅器33が設けられている。
【0048】
第7の実施の形態における受信機2では、アンテナ12で受信された無線変調信号は、フィルタ20で妨害波等の不要波が除去され、増幅器21で増幅され、ミクサ22に入力される。一方、局部発振器23から出力される第2のLO信号もミクサ23に入力され、無線変調信号は第2のIF信号(IF2)にダウンコンバートされる。
【0049】
信号IF2 は、増幅器24で増幅され、電力分配器25で分けられ、一方はfRF1成分のみが通過できるフィルタ26へ入力され、他方はfLO1成分のみが通過できるフィルタ27へ入力される。利得可変増幅器33は、フィルタ27で分離されたfLO1成分を増幅し、第1のLO信号として安定した電力レベルの信号をミクサ31へ供給する。ミクサ31へ入力されたfRF1成分は、ダウンコンバートされ、第1のIF信号(IF1)へ復調される。
【0050】
この発明の第7の実施の形態によれば、第4および第5の実施の形態で得られた効果と同様、ミクサ31には十分な電力が供給されるため、復調感度を大きくすることができる。また、利得可変増幅器33によってミクサ31に入力されるLO信号のレベルを制御できるので、送信側でfRF1成分の信号レベルとfLO1成分の信号レベルを等しくする必要がなく、効率のよい無線伝送が可能となる。さらに、ミクサが最適動作をするLO信号の電力レベルが利得可変増幅器33によって得られる利点がある。
【0051】
図10は、この発明における第8の実施の形態を表した送信機の構成を示し、図11は、その受信機の構成を示し、図12は、周波数配置を示したものである。送信側には、この発明の第2の実施の形態における送信機(図4参照)で用いた信号IF1から信号IF2を生成する部分の構成を備えた回路ブロック(第1のアップコンバータ)がn個からなるIF回路40が設けられている。IF回路40は、互いにキャリア周波数が等しいIF_1からIF_nまでの信号を、互いに周波数が異なる各々のLO信号(LO_1からLO_n)でそれぞれアップコンバートし、第1のRF信号(RF_1からRF_n)を含む、信号IF2が生成される。IF_1からIF_nまでの信号は、例えばチャンネルが異なるものである。
【0052】
各々の信号IF2は電力合成器41で束ねられ、すなわち、周波数多重される。電力合成器41の出力信号が第2のアップコンバータ42によってアップコンバートされ、無線信号が形成される。無線信号は、送信機内で増幅され、アンテナ43より送出される。アップコンバータ42は、第1の実施の形態等における送信機1に設けられ、信号IF2を周波数fLO2のLO信号と乗積することによってアップコンバートする部分の構成である。すなわち、アップコンバータ42は、ミクサ、局部発信機、フィルタおよび増幅器からなる。
【0053】
IF_1からIF_nまでの信号の周波数とIF回路40の各回路ブロック内の発振器の局部発振周波数を選ぶことにより、例えば図12においてIF2と示したように、信号IF2内に、無線変調信号RF_1からRF_nおよび局部発振信号LO_1からLO_nを配置することができる(図12はn=3の場合である)。なお、図10の構成では、この発明の第2の実施の形態における送信機(図4参照)で用いた回路ブロックを採用しているが、同様に第1の実施の形態(図1参照)または第3の実施の形態(図5参照)のものを使用しても差し支えない。
【0054】
図11に示すように、受信機の第2のダウンコンバータ45では、アンテナ44で受信した無線変調信号を増幅し、ダウンコンバートし、信号IF2へ変換する。信号IF2は、電力分配器46で分配され、すなわち、周波数分割される。ダウンコンバータ45は、第4の実施の形態における受信機2(図6参照)に設けられ、無線変調信号を周波数fLO2のLO信号と乗積することによって信号IF2へダウンコンバートする部分の構成である。すなわち、ダウンコンバータ45は、フィルタ、増幅器、ミクサおよび局部発信機からなる。
【0055】
信号IF2がIF回路47に入力される。IF回路47は、信号IF2から信号IF1を生成する部分の構成を備えた回路ブロック(第1のダウンコンバータ)のn個からなるものである。IF回路47の各回路ブロックでは、それぞれが目的とする所望のLO信号および第1のRF信号をフィルタの通過周波数帯の設定により選択し、各々IF_1〜IF_nまでの信号へ復調する。
【0056】
この構成では、IF回路47の各回路ブロックとして、この発明の第4の実施の形態における受信機2(図6参照)で用いた構成を採用しているが、同様に第5の実施の形態(図7参照)、第6の実施の形態(図8参照)、または第7の実施の形態(図9参照)の構成を使用しても差し支えない。
【0057】
この発明の第8の実施の形態では、無線変調周波数(fLO2+fRF1)より低い信号IF2の周波数帯で図12で示したような周波数配置が可能であり、かつ信号IF2の周波数帯で動作する狭帯域フィルタを用いることができるので、各々の周波数間隔を小さくしても、互いの干渉を抑制することができる。この場合、複数チャンネルを狭帯域に配置できるため、複数のチャンネルを用いることによる多重化(高速化)が可能となる。またこのような送信機や受信機を持つ複数の無線装置を用いることにより、マルチポイント通信例えば一つの送信機と複数の受信機とからなる無線通信システムによる通信を行なうことが可能となる。
【0058】
図13は、この発明における第9の実施の形態を表した送信機の構成を示し、図14は、その受信機の構成を示し、図15は、(n=3)の場合の周波数配置を示したものである。互いにキャリア周波数が異なるIF_1からIF_nまでの複数のIF信号が電力合成器50で束ねられる。電力合成器50の出力信号がこの発明の第2の実施の形態における送信機(図4参照)で用いた信号IF1から信号IF2を生成する部分の構成を備えた回路ブロックを含むIF回路(第1のアップコンバータ)51によりアップコンバートされ、信号IF2が形成される。信号IF2は、周波数(fLO2+fLO1)の第1のLO信号成分とキャリア周波数fRF 1、fRF 2、fRF 3の無線変調信号とを含む。信号IF2は、アップコンバータ52で無線変調信号にアップコンバートされ、増幅される。無線変調信号は、アンテナ53より送出される。
【0059】
なお、図14に示した受信機については、第8の実施の形態で説明したもの(図11参照)と同じであるので、説明は省略する。
【0060】
この発明の第9の実施の形態では、無線変調周波数より低い信号IF2の周波数帯で図15で示したような周波数配置が可能であり、かつ信号IF2の周波数帯で動作する狭帯域フィルタを用いることができるので、各々の周波数間隔を小さくしても、お互いの干渉を抑制することができる。この場合、複数のチャンネルを狭帯域に配置できるため、複数のチャンネルを用いることによる多重化(高速化)が可能となる。第8の実施の形態と比較しても、送信側のコンポーネントの数が少なく、回路が簡素になる以外にも、第1のLO信号が一つであるため、さらなる狭帯域化が可能である。またこのような送信機や受信機を持つ複数の無線装置を用いることにより、マルチポイント通信を行なうことが可能となる。
【0061】
図16は、この発明における第10の実施の形態を表した送信機の構成を示し、図17は、その受信機の構成を示す。送信機は、第9の実施の形態(図13参照)と同様に、電力合成器60、IF回路(第1のアップコンバータ)61およびアップコンバータ62を備えている。束ねられるIF信号の個数が3とされている。また、第10の実施の形態における周波数配置は、第9の実施の形態(図15参照)と同じものである。
【0062】
図17に示したダウンコンバータ65は、アンテナ64で受信した無線変調信号を増幅し、ダウンコンバートし、信号IF2へ変換する。信号IF2は、増幅器67で増幅され、電力分配器68で3チャンネルに分配され、各チャンネルの信号IF2がスイッチ69を介してフィルタ70にそれぞれ供給される。フィルタ70は、周波数fRF 1、fRF 2、fRF 3をそれぞれ 中心周波数とする3個のフィルタを含み、スイッチ69は、一つのフィルタを選択するものである。各フィルタを通った信号IF2が電力合成器72に供給される。すなわち、キャリア周波数fRF 1、fRF 2、fRF 3の内で、スイッチ69によって選択された所望の信号のみが電力合成器72に至る。また、電力分配器68から分離された周波数fLO1 成分は、フィルタ71を通り、電力合成器72に至る。電力合成器からの出力は、二乗器73で復調され、IF_1 からIF_nの内の所望の信号が得られる。
【0063】
この発明の第10の実施の形態においても、複数のチャンネルを同時に用いたマルチポイント通信を行なうことが可能となる。上述した説明では、スイッチ69とフィルタ70により周波数を選択しているが、機能が等価であれば、例えば周波数を可変できるアクティブフィルタを用いるなど、他の構成をとることもできる。さらに、同様にfLO1に対応する周波数が選択できる構成を導入すると、第8の実施の形態に記載した送信機に対応する受信機を実現することも可能となる。
【0064】
この発明は、上述したこの発明の一実施形態等に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えばRF信号とLO信号とを送信する場合に、互いに直交する偏波として送信するようにしても良い。また、この発明では、全てハードウエアの構成としないで、処理をソフトウェアによって行なうようにしても良い。
【0065】
【発明の効果】
この発明においては、局部発振信号を足し合わせる処理が比較的低い周波数領域でなされる。したがって、変調に用いたLO信号と、変調された信号に対応したそれぞれの成分を含む無線変調信号が同時に伝送される無線装置および無線システムにおいて、比較的低い周波数で用いる安価なフィルタを利用して、無線信号の周波数帯域を狭くすることができ、周波数利用効率を高めることが可能となる。
【0066】
この発明によれば、変調された信号のそれぞれに対応した成分の信号レベルを調整することが容易になるので、送信電力が一定の条件で受信CN比を最適にすることができる。
【0067】
この発明によれば、受信機に入力される妨害波を、比較的低い周波数で用いる安価なフィルタを利用して抑圧することが可能である。
【0068】
この発明によれば、ミクサには十分な電力レベルのLO信号が供給され、または最適な電力レベルのLO信号が供給されるため、受信感度を高めることができる。
【0069】
この発明によれば、複数のチャンネルを狭帯域に配置できるため、多重化(高速化) が可能となる。またこのような送信機や受信機を持つ複数の無線装置を用いることにより、マルチポイント通信を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態における送信機の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態における受信機の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態における周波数配置を示す略線図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態の送信機の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態の送信機の構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の第4の実施の形態の受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の第5の実施の形態の受信機の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の第6の実施の形態の受信機の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の第7の実施の形態の受信機の構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の第8の実施の形態における送信機の構成を示すブロック図である。
【図11】この発明の第8の実施の形態における受信機の構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の第8の実施の形態における周波数配置を示す略線図である。
【図13】この発明の第9の実施の形態における送信機の構成を示すブロック図である。
【図14】この発明の第9の実施の形態における受信機の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明の第9の実施の形態における周波数配置を示す略線図である。
【図16】この発明の第10の実施の形態における送信機の構成を示すブロック図である。
【図17】この発明の第10の実施の形態における受信機の構成を示すブロック図である。
【図18】先に提案されている出願における送信機の構成を示すブロック図である。
【図19】先に提案されている出願における受信機の構成を示すブロック図である。
【図20】先に提案されている出願における周波数配置を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・送信機、2・・・受信機、3・・・第1のミクサ、4・・・第1の局部発振器、5・・・フィルタ、7・・・第2のミクサ、8・・・第2の局部発振器、9・・・フィルタ、15・・・二乗器、16・・・電力分配器、17・・・減衰器、18・・・電力合成器、19・・・電力分配器、20・・・フィルタ、22・・・ミクサ、23・・・局部発振器、25・・・電力分配器、26・・・フィルタ、27・・・フィルタ、30・・・注入同期式発振器、31・・・ミクサ、33・・・利得可変増幅器、40・・・IF回路、42・・・アップコンバータ、45・・・ダウンコンバータ、47・・・IF回路、69・・・スイッチ70・・・フィルタ、71・・・フィルタ

Claims (21)

  1. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信機において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え
    上記第1のミクサが上記第1の局部発振信号の漏洩成分を出力する構成とされ、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサに対して、上記局部発振信号の漏洩成分および上記第1の変調信号を通過させるフィルタが接続された送信機。
  2. 請求項において、
    上記第1の局部発振信号の漏洩成分に対するレベル調整手段を有し、レベル調整後の信号を上記第1の変調信号に加算する送信機。
  3. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信機において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサに対して上記第1の変調信号を通過させるフィルタが接続され、
    上記第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号を上記フィルタの出力信号に加算する送信機。
  4. 請求項1から請求項までの内の1の請求項において、
    互いにキャリア周波数が等しいn個の上記第1の中間周波数帯信号に対応してn個の上記第1のアップコンバータを有し、
    上記第1のアップコンバータのそれぞれの上記第1の局部発振信号の周波数が互いに異なるものとされ、
    上記n個の第1のアップコンバータの出力信号が合成器によって合成されて上記第2のアップコンバータに入力される送信機。
  5. 請求項1から請求項までの内の1の請求項において、
    互いにキャリア周波数が異なるn個の上記第1の中間周波数帯信号が合成器によって合成されて上記第1のアップコンバータに入力され、
    上記第1のアップコンバータの出力信号が上記第2のアップコンバータに入力される送信機。
  6. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信方法において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え
    上記第1のアップコンバートのステップにおいて、上記第1の局部発振信号の漏洩成分を出力し、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記局部発振信号の漏洩成分および上記第1の変調信号をフィルタを介した信号を上記第2のアップコンバートのステップにて処理する送信方法。
  7. 請求項において、
    上記第1の局部発振信号の漏洩成分に対するレベル調整を行い、レベル調整後の信号を上記第1の変調信号に加算する送信方法。
  8. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成する送信方法において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサの出力信号から上記第1の変調信号をフィルタによって分離し、
    上記第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号を上記フィルタによって分離された上記第1の変調信号に加算する送信方法。
  9. 送信機において、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を生成し、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成し、送信機から上記無線信号を受信する受信機において、
    受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機。
  10. 請求項において、
    上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分とを加算して二乗器に入力することによって上記第1の中間周波数信号を復調する受信機。
  11. 請求項において、
    分離された上記第1の局部発振信号成分を注入同期式発振器に入力し、上記分離された上記第1の変調信号成分と上記注入同期式発振器の出力信号とをミクサに入力し、上記ミクサによって上記第1の中間周波数信号を復調する受信機。
  12. 請求項において、
    分離された上記第1の局部発振信号成分を増幅器を介してミクサに入力し、上記分離された上記第1の変調信号成分を上記ミクサに入力し、上記ミクサによって上記第1の中間周波数信号を復調する受信機。
  13. 請求項1において、
    上記増幅器が利得可変増幅器である受信機。
  14. 請求項から請求項1までの内の1の請求項において、
    互いにキャリア周波数が等しいn個の上記第1の中間周波数帯信号を互いに周波数が異なる上記第1の局部発振信号の周波数によってアップコンバートし、
    上記n個のアップコンバートした信号を合成して、上記第2の局部発振信号によってアップコンバートした無線信号を受信し、
    上記第2のダウンコンバータの出力信号をn個の上記第1のダウンコンバータに分配し、n個の上記第1のダウンコンバータのそれぞれにおいて、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する受信機。
  15. 請求項から請求項1までの内の1の請求項において、
    互いにキャリア周波数が異なるn個の上記第1の中間周波数帯信号を共通の上記第1の局部発振信号の周波数によってアップコンバートし、上記n個のアップコンバートした信号を上記第2の局部発振信号によってアップコンバートした無線信号を受信し、
    上記第2のダウンコンバータの出力信号をn個の上記第1のダウンコンバータに分配し、n個の上記第1のダウンコンバータのそれぞれにおいて、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する受信機。
  16. 請求項1または1において、
    上記第2のダウンコンバータの出力信号の内の所望のキャリア周波数の上記第1の変調信号成分を選択し、選択した上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記選択した上記第1の変調信号成分と対応する上記第1の中間周波数帯信号を復調する受信機。
  17. 送信機において、第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を生成し、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、第1の変調信号および第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる、ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を生成し、送信機から上記無線信号を受信する受信方法において、
    受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法。
  18. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信装置において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え
    上記第1のミクサが上記第1の局部発振信号の漏洩成分を出力する構成とされ、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサに対して、上記局部発振信号の漏洩成分および上記第1の変調信号を通過させるフィルタが接続された送信機と、
    上記送信機から上記無線信号を受信し、受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機とからなる無線通信装置。
  19. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信装置において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバータとを備え、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサに対して上記第1の変調信号を通過させるフィルタが接続され、
    上記第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号を上記フィルタの出力信号に加算する送信機と、
    上記送信機から上記無線信号を受信し、受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバータと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバータとを備えた受信機とからなる無線通信装置。
  20. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信方法において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え
    上記第1のアップコンバートのステップにおいて、上記第1の局部発振信号の漏洩成分を出力し、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記局部発振信号の漏洩成分および上記第1の変調信号をフィルタを介した信号を上記第2のアップコンバートのステップにて処理する送信方法と、
    上記無線信号を受信し、受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法とからなる無線通信方法。
  21. ほぼミリ波帯以上の周波数帯の無線信号を送受信する無線通信方法において、
    第1の中間周波数帯信号と第1の局部発振信号とを第1のミクサによって乗積することによって、上記第1の中間周波数帯信号をアップコンバートしてなる第1の変調信号を生成し、上記第1の変調信号に上記第1の局部発振信号が足し合わされた第2の中間周波数帯信号を出力する第1のアップコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号と第2の局部発振信号とを第2のミクサによって乗積することによって、上記第1の変調信号および上記第1の局部発振信号をそれぞれアップコンバートしてなる無線変調信号および局部発振信号成分からなる無線信号を生成する第2のアップコンバートのステップとを備え、
    上記第1の局部発振信号は、上記第2の局部発振信号に比して充分低い周波数とされ、上記第1のミクサの出力信号から上記第1の変調信号をフィルタによって分離し、
    上記第1の局部発振信号の一部を分配器によって取り出してレベル調整した信号を上記フィルタによって分離された上記第1の変調信号に加算する送信方法と
    上記無線信号を受信し、受信した無線信号と上記第2の局部発振信号と等しい周波数の第3の局部発振信号との乗積成分を生成することで、第2の中間周波数帯信号成分を復調する第2のダウンコンバートのステップと、
    上記第2の中間周波数信号成分から第1の変調信号成分と第1の局部発振信号成分とをフィルタによって分離し、上記第1の変調信号成分と上記第1の局部発振信号成分との乗積成分を生成することで、上記第1の中間周波数帯信号を復調する第1のダウンコンバートのステップとを備えた受信方法とからなる無線通信方法。
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