JP3992000B2 - 内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置及びバルブクリアランス量推定装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置及びバルブクリアランス量推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の吸排気バルブの温度を推定する装置及びバルブクリアランス量を推定する装置に関する。
特許文献1には、内燃機関の燃料供給量制御装置において、吸気バルブの温度を、エンジン始動直後は冷却水温とする一方、始動後は燃料の燃焼毎に燃焼エネルギー(燃料量)の蓄積値に応じ、燃焼最高温度に対して一次遅れで吸気バルブの温度が上昇するとして算出することが記載されている。
特開平8−177556号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置では、過渡運転状態においても吸気バルブの温度の算出には温度応答を一次遅れとして近似するため、実際の吸気バルブの温度との間に大きな誤差が生じるおそれがある。
そして、バルブの傘部及び軸部が熱変形することで、カムとバルブとの隙間であるバルブクリアランス量が変化するため、吸入空気量が変化してエンジンの各種制御が適切に制御できないという問題があった。
本発明は、このような問題に着目してなされたもので、実際のバルブクリアランス量を算出する場合において、吸排気バルブの温度を精度良く算出することを目的とする。
そのため本発明では、燃焼ガスによるバルブ傘の受熱量、バルブ傘からの放熱量、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量及びバルブ軸からの放熱量をそれぞれ算出し、バルブ傘の受熱量、バルブ傘からの放熱量及びバルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量に基づいてバルブ傘の代表温度を算出する一方、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量及びバルブ軸からの放熱量に基づいてバルブ軸の代表温度を算出する。
また本発明では、バルブ傘代表温度及びバルブ軸代表温度に基づいてバルブクリアランス量を算出する。
本発明によれば、バルブの受放熱量の変化に基づいて吸排気バルブの傘代表温度及び軸代表温度を精度良く算出することができるという効果がある。
また本発明によれば、バルブ傘代表温度及びバルブ軸代表温度に基づいてバルブクリアランス量を精度良く算出することができ、これをエンジンの各種制御に反映させることができるという効果がある。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、内燃機関のバルブクリアランス量推定装置の制御構成図である。図2は、吸気バルブ及び排気バルブの温度推定における簡略化モデル図である。図3は、吸気バルブ及び排気バルブの温度推定における熱量収支モデル図である。
バルブクリアランス量推定装置は、バルブ傘受熱量算出手段1、バルブ傘放熱量算出手段2、移動熱量算出手段5、バルブ軸放熱量算出手段6、バルブ傘代表温度算出手段7、バルブ軸代表温度算出手段8、バルブクリアランス量算出手段9から大別構成されており、バルブの傘代表温度Tdと軸代表温度Taxとを吸気バルブ及び排気バルブについてそれぞれ算出し、これらの代表温度Td,Taxに基づいてバルブクリアランス量VCLRを推定する。
バルブ傘受熱量算出手段1は、燃焼ガスによるバルブ傘の受熱量Q’in(なお、「’」は時間に対する変化量(すなわちQ’=dQ/dt)とする。以下同様)を算出する。
バルブ傘放熱量算出手段2は、バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量Q’seatを算出するバルブ傘→バルブシート放熱量算出手段3と、バルブ傘での燃料気化による放熱量Q’fuelを算出する気化放熱量算出手段4とから構成されている。これによりバルブ傘から外部へ放出される熱量が算出される。
なお、Q’fuelは、吸気バルブの傘部での燃料気化による放熱量を示し、吸気通路に燃料噴射弁を配設する場合にのみ考慮される。このため、気化放熱量算出手段4は、吸気通路に燃料噴射弁を配設する場合にのみ設けられる。
移動熱量算出手段5は、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axを算出する。
バルブ軸放熱量算出手段6は、バルブ軸→バルブガイド放熱量算出手段6aを有し、これにより、バルブ軸からバルブガイドを介して冷却水に放熱する放熱量Q’guideを算出する。
バルブ傘代表温度算出手段7は、バルブ傘受熱量算出手段1、バルブ傘放熱量算出手段2及び移動熱算出手段5の算出結果、すなわち、バルブ傘の受熱量Q’in、バルブ傘からバルブシートへの放熱量Q’seat、バルブ傘での燃料気化による放熱量Q’fuel及びバルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axに基づいてバルブ傘の代表温度Tdを算出する。
バルブ軸代表温度算出手段8は、移動熱量算出手段5及びバルブ軸放熱量算出手段6の算出結果、すなわち、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-ax及びバルブ軸からの放熱量Q’guideに基づいてバルブ軸の代表温度Taxを算出する。バルブ傘代表温度算出手段7及びバルブ軸代表温度算出手段8により、吸排気バルブ温度算出装置を構成する。これによりバルブ軸から外部へ放出される熱量が算出される。
バルブクリアランス量算出手段9は、バルブ傘代表温度算出手段7及びバルブ軸代表温度算出手段8の算出結果、すなわち、バルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxに基づいてバルブクリアランス量VCLRを算出する。
なお、バルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxと、バルブクリアランス量VCLRとの算出は、吸気バルブ若しくは排気バルブのいずれか一方についてのみ行ってもよい。
次に、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxの算出について、図4に示す代表温度算出フローを用いて説明する。この演算は、所定時間(10msec)毎に行われる。
ステップ1(図には「S1」と示す。以下同様)では、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axを、熱伝導率λ、バルブ傘とバルブ軸とにおける各代表温度Td,Taxを示す点の距離x、前回のバルブ傘代表温度Td、前回のバルブ軸代表温度Tax、バルブ軸面積Ad-axに基づいて次式により算出する。
Q’d-ax=λ((Td−Tax)/x)・Ad-ax ・・・(1)
これが移動熱量算出手段5に相当する。なお、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axの初期値は0とする。これはエンジン始動直後には、バルブ傘が燃焼ガスから熱量を受けるだけで、バルブ軸にはバルブ傘からの熱がほとんど伝わらないためである。
ここで、熱伝導率λは、図5に示すバルブの温度変化による熱伝導特性テーブルを参照し、バルブ温度に応じて直線近似により算出する。このテーブルにおける熱伝導率λの傾きは、バルブの材料によって定まる。
また、バルブ傘とバルブ軸とにおける各代表温度Td,Taxを示す点の距離xは、図6(イ)に示す通り、バルブ傘の代表温度Tdとなる所定点とバルブ軸の代表温度Taxとなる所定点との間の距離である。この距離xは、バルブ温度の分布に基づいて算出する。バルブ軸面積Ad-axは、(ロ)に示す通り、バルブ傘部の断面積Adからステム部の断面積Aaxまでにおける面積である。
ステップ2では、燃焼ガス温度Tgを算出する。燃焼ガス温度Tgには、吸気バルブの閉弁時における燃焼ガス温度Tgivc、最高温度時における燃焼ガス温度Tgmax及び排気バルブ閉弁時における燃焼ガス温度Tgevcがあり、これらをそれぞれ算出する。これらの燃焼ガス温度Tgmax,Tgivc,Tgevcは、特願2003−364099号に記載されているようにして算出する。
すなわち、吸気バルブの閉弁時における燃焼ガス温度Tgivcは、次式に示す通り、排気温度Texh、不活性ガスの割合である不活性ガス率MRESFR及びコレクタ内温度Tcolから算出する。
Tgivc=Texh×MRESFR+Tcol×(1−MRESFR) ・・・(2)
最高温度時における燃焼ガス温度Tgmaxは、次式に示す通り、燃焼室の圧縮終了時期における温度Tcmax(圧縮終了時最高温度)、燃焼による発熱量Q、燃焼室の総ガス量MASSC及び燃焼ガスの定圧比熱Cpから算出する。
Tgmax=Tcmax+Q/(MASSC×Cp) ・・・(3)
排気バルブ閉弁時における燃焼ガス温度Tgevcは、排気バルブ閉弁時において温度センサにより検出される排気温度Texhとして算出する(Tgevc=Texh)。
再度図4を参照して、ステップ3では、次式に示す通り、シリンダボア径d、燃料噴射量TP、エンジン回転数Ne及び適合定数C1,C2,C3として熱伝達率hを算出する。
h=110d-0.2×TP0.27×(Ne×C1+TP×C2)0.8×C3 ・・・(4)
ここで適合定数C1,C2,C3は、図7に示す通り、吸気バルブの閉弁時における燃焼ガス温度Tgivc、最高温度時における燃焼ガス温度Tgmax及び排気バルブ閉弁時における燃焼ガス温度Tgevcに応じた値を適用する。
ステップ4では、次式に示す通り、燃焼ガス温度Tgにステップ2で算出した燃焼ガス温度Tgivc,Tgmax,Tgevcをそれぞれ代入して、各時点における燃焼ガスが吸気バルブに与える熱量Q’inivc,Q’inmax,Q’inevcを算出する。
Q’inivc=h×(Tgivc−Td)×Ad ・・・(5)
Q’inmax=h×(Tgmax−Td)×Ad ・・・(6)
Q’inevc=h×(Tgevc−Td)×Ad ・・・(7)
ステップ5では、次式に示す通り、各時点における燃焼ガスが吸気バルブに与える熱量Q’inivc,Q’inmax,Q’inevcの平均値により、バルブ傘受熱量Q’inを算出する。
Q’in=(Q’inivc+Q’inmax+Q’inevc)/3 ・・・(8)
ステップ6では、次式に示す通り、バルブ傘代表温度Tdから水温Twを減算した値に熱容量係数M1を乗算することにより、バルブ傘からバルブシートへの放熱量Q’seatを算出する。
Q’seat=(Td−Tw)×M1 ・・・(9)
ここで熱容量係数は、図8に示す熱容量係数算出テーブルを参照して、エンジン回転数Neに応じた熱容量係数M1,M2を算出する。エンジン回転数Neが高ければ熱容量係数M1,M2は大きい値を示す。
ステップ7では、次式に示す通り、バルブ軸代表温度Taxから水温Twを減算した値に熱容量係数M2を乗算することにより、バルブ軸からバルブガイドへの放熱量Q’guideを算出する。
Q’guide=(Tax−Tw)×M2 ・・・(10)
ステップ8では、次式に示す通り、燃料噴射量Tiと燃料気化割合Xとを乗算することにより、バルブ傘での燃料気化による放熱量Q’fuelを算出する。
Q’fuel=Ti×X ・・・(11)
なお、燃料気化による放熱量Q’fuelは、吸気通路に配設された燃料噴射弁から燃料が噴射される場合にのみ考慮する。
ステップ9では、次式に示す通り、バルブ傘の受熱量Q’in、燃料気化による放熱量Q’fuel、バルブ傘からバルブシートへの放熱量Q’seat、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-ax、バルブ比熱c及び図6(ハ)に示すバルブ傘質量mdにより、バルブ傘方向の温度変化ΔTdを算出する。
ΔTd=Q’in−(Q’fuel+Q’seat+Q’d-ax)/md・c ・・・(12)
ステップ10では、次式に示す通り、バルブ傘方向の温度変化ΔTdに前回のバルブ傘代表温度Td(n−1)を加算することにより、現在のバルブ傘代表温度Tdを算出する。なお、Td(n−1)の初期値は水温Twとする。
Td=ΔTd+Td(n−1) ・・・(13)
ステップ11では、次式に示す通り、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-ax、バルブ軸からの放熱量Q’guide、バルブ比熱c及び図6(ハ)に示すバルブ軸質量maxにより、バルブ軸方向の温度変化ΔTaxを算出する。
ΔTax=(Q’d-ax−Q’guide)/max・c ・・・(14)
ステップ12では、次式に示す通り、バルブ軸方向の温度変化ΔTaxに前回のバルブ軸代表温度Tax(n−1)を加算することにより、現在のバルブ軸代表温度Taxを算出する。なお、Tax(n−1)の初期値は水温Twとする。
Tax=ΔTax+Tax(n−1) ・・・(15)
以上により、バルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxが算出される。
次に、これらの代表温度Td,Taxを用いたバルブクリアランス量の算出について以下に説明する。バルブクリアランス量の算出は、例えば特願2003−185133号に記載のようにして算出する。
ここで吸気バルブ及び排気バルブは、燃焼室内において燃焼が行われると燃焼ガスにより熱膨張する。バルブ傘は、燃焼ガスにより傘方向(径方向)に熱膨張されて変形する。バルブ傘が熱膨張により変形すると、その熱変形量分だけ傘方向に変形し、バルブシートと接するバルブ傘部が下向き(燃焼室側)に押し出されるため、バルブクリアランス量が増加することとなる。
一方、バルブ軸は、バルブ傘からの熱伝導により移動する熱量によって軸方向に熱膨張する。バルブ軸が熱膨張すると、その熱変形量分だけカムに向かって変形するため、バルブクリアランス量が減少することとなる。
ここで、バルブ傘が熱変形することによるバルブ軸方向の熱変形量VCLRdは、次式に示す通り、バルブ傘とバルブシートとの接触角度θ、バルブ傘の傘方向長さ(バルブ傘の直径)Vd♯、バルブの材料に基づいた傘方向の熱膨張係数THEXCd、バルブ傘代表温度Td、水温Twにより算出する。
VCLRd=1/2×tanθ×Vd♯×THEXCd×(Td−Tw) ・・・(16)
バルブ軸が熱変形することによるバルブ軸方向の熱変形量VCLRaxは、次式に示す通り、バルブ軸の軸方向長さ(ステム部の長さ)Vax#、バルブの材料に基づいた軸方向の熱膨張係数THEXCax、バルブ軸代表温度Tax、水温Twにより算出する。
VCLRax=Vax#×THEXCax×(Tax−Tw) ・・・(17)
そして、バルブ傘の熱変形による軸方向の熱変形量VCLRdからバルブ傘の熱変形による軸方向の熱変形量VCLRaxを減算することにより、バルブクリアランス変化量VDCLRを算出する。
VDCLR=VCLRd−VCLRax ・・・(18)
ここで、燃焼室内での燃焼によりシリンダヘッドが熱変形してバルブクリアランス量に影響を補完する量VCLRSTDを算出する。
これらに基づいて、次式に示す通り、バルブクリアランス変化量VDCLRと補完量VCLRSTDとの加算により、バルブクリアランス量VCLRを算出する。
VCLR=VDCLR+VCLRSTD ・・・(19)
本実施形態によれば、内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置において、燃焼ガスによるバルブ傘の受熱量Q’inを算出するバルブ傘受熱量算出手段1と、バルブ傘からの放熱量Q’seat,Q’fuelを算出するバルブ傘放熱量算出手段2と、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axを算出する移動熱量算出手段5と、バルブ軸からの放熱量Q’guideを算出するバルブ軸放熱量算出手段6と、バルブ傘の受熱量Q’in、バルブ傘からの放熱量Q’seat,Q’fuel及びバルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axに基づいてバルブ傘の代表温度Tdを算出するバルブ傘代表温度算出手段7と、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-ax及びバルブ軸からの放熱量Q’guideに基づいてバルブ軸の代表温度Taxを算出するバルブ軸代表温度算出手段8と、を備える。このため、バルブの受放熱量の変化に基づいて吸排気バルブの傘代表温度Td及び軸代表温度Taxを精度良く算出することができる。
また本実施形態によれば、移動熱量算出手段5は、バルブ傘代表温度Td、バルブ軸代表温度Tax、及びバルブ傘とバルブ軸とにおける各代表温度Td,Taxを示す点の距離xに基づいてバルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axを算出する。このため、時間の経過と共にバルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxが変化しても、バルブ温度分布により適切に移動熱量Q’d-axを精度良く算出することができる。
また本実施形態によれば、移動熱量算出手段5は、バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量Q’d-axの初期値を0にする。このため、エンジン始動直後において、バルブ傘が燃焼ガスから熱量を受けるだけで、バルブ軸にはバルブ傘からの熱がほとんど伝わらないことを考慮することができる。
また本実施形態によれば、バルブ傘受熱量算出手段1は、燃料噴射量TP、エンジン回転数Ne及び燃焼ガス温度Tgivc,Tgmax,Tgevcに基づいてバルブ傘の受熱量Q’inを算出する。このため、運転状態に応じて適切にバルブ傘受熱量Q’inを算出できる。
また本実施形態によれば、バルブ傘放熱量算出手段2は、バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量Q’seatを算出するバルブ傘→バルブシート放熱量算出手段3を有し、バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量Q’seatに基づいてバルブ傘からの放熱量を算出する。このため、バルブ傘からの放熱量を精度良く算出できる。
また本実施形態によれば、バルブ傘放熱量算出手段2は、バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量Q’seatを算出するバルブ傘→バルブシート放熱量算出手段3と、バルブ傘での燃料気化による放熱量Q’fuelを算出する気化放熱量算出手段4と、を有し、バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量Q’seat及びバルブ傘での燃料気化による放熱量Q’fuelに基づいてバルブ傘からの放熱量(Q’seat+Q’fuel)を算出する。このため、バルブ傘からの放熱量をより精度良く算出できる。
また本実施形態によれば、気化放熱量算出手段4は、燃料噴射量Ti及び燃料気化割合Xに基づいて吸気バルブでの燃料気化による放熱量Q’fuelを算出する。このため、運転状態に応じて吸気バルブの傘部から気化する燃料による放熱量Q’fuelを精度良く算出できる。
また本実施形態によれば、バルブ軸放熱量算出手段6は、バルブ軸からバルブガイドを介して冷却水に放熱する放熱量Q’guideを算出するバルブ軸→バルブガイド放熱量算出手段6aを有し、バルブ軸からバルブガイドを介して冷却水に放熱する放熱量Q’guideに基づいてバルブ軸からの放熱量Q’guideを算出する。このため、バルブ軸から外部へ放熱する放熱量が精度良く算出することができる。
また本実施形態によれば、バルブ傘放熱量算出手段2は、バルブ傘代表温度Td、水温Tw及びエンジン回転数Neに基づいてバルブ傘の放熱量Q’seatを算出する。このため、運転状態に応じてバルブ傘の放熱量Q’seatを精度良く算出できる。
また本実施形態によれば、バルブ軸放熱量算出手段6は、バルブ軸代表温度Tax、水温Tw及びエンジン回転数Neに基づいてバルブ軸の放熱量Q’guideを算出する。このため、運転状態に応じてバルブ軸の放熱量Q’guideを精度良く算出できる。
また本実施形態によれば、上述の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置と、これにより推定したバルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxに基づいてバルブクリアランス量VCLRを算出するバルブクリアランス量算出手段9と、を備える。このため、バルブクリアランス量VCLRを、バルブ傘代表温度Td及びバルブ軸代表温度Taxを考慮して精度良く算出できる。そして、このバルブクリアランス量VCLRをエンジンの各種制御に反映させることができる。
内燃機関のバルブクリアランス量推定装置の制御構成図 吸気バルブ及び排気バルブの温度推定における簡略化モデル図 吸気バルブ及び排気バルブの温度推定における熱量収支モデル図 代表温度算出フロー バルブの温度変化による熱伝導特性テーブル バルブ傘とバルブ軸との温度算出距離を示す図 適合定数算出テーブル 熱容量係数算出テーブル
符号の説明
1 バルブ傘受熱量算出手段
2 バルブ傘放熱量算出手段
3 バルブ傘→バルブシート放熱量算出手段
4 気化放熱量算出手段
5 移動熱量算出手段
6 バルブ軸放熱量算出手段
6a バルブ軸→バルブガイド放熱量算出手段
7 バルブ傘代表温度算出手段
8 バルブ軸代表温度算出手段
9 バルブクリアランス量算出手段

Claims (11)

  1. 内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置において、
    燃焼ガスによるバルブ傘の受熱量を算出するバルブ傘受熱量算出手段と、
    バルブ傘からの放熱量を算出するバルブ傘放熱量算出手段と、
    バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量を算出する移動熱量算出手段と、
    バルブ軸からの放熱量を算出するバルブ軸放熱量算出手段と、
    前記バルブ傘の受熱量、前記バルブ傘からの放熱量及び前記バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量に基づいてバルブ傘の代表温度を算出するバルブ傘代表温度算出手段と、
    前記バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量及び前記バルブ軸からの放熱量に基づいてバルブ軸の代表温度を算出するバルブ軸代表温度算出手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  2. 前記移動熱量算出手段は、バルブ傘代表温度、バルブ軸代表温度、及びバルブ傘とバルブ軸とにおける各代表温度を示す点の距離に基づいてバルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  3. 前記移動熱量算出手段は、前記バルブ傘からバルブ軸へ移動する熱量の初期値を0にすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  4. 前記バルブ傘受熱量算出手段は、燃料噴射量、エンジン回転数及び燃焼ガス温度に基づいて前記バルブ傘の受熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  5. 前記バルブ傘放熱量算出手段は、
    バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量を算出するバルブ傘→バルブシート放熱量算出手段を有し、
    前記バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量に基づいてバルブ傘からの放熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  6. 前記バルブ傘放熱量算出手段は、
    バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量を算出するバルブ傘→バルブシート放熱量算出手段と、
    バルブ傘での燃料気化による放熱量を算出する気化放熱量算出手段と、を有し、
    前記バルブ傘からバルブシートを介して冷却水に放熱する放熱量及び前記バルブ傘での燃料気化による放熱量に基づいてバルブ傘からの放熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  7. 前記気化放熱量算出手段は、燃料噴射量及び燃料気化割合に基づいて吸気バルブでの燃料気化による放熱量を算出することを特徴とする請求項6記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  8. 前記バルブ軸放熱量算出手段は、
    バルブ軸からバルブガイドを介して冷却水に放熱する放熱量を算出するバルブ軸→バルブガイド放熱量算出手段を有し、
    前記バルブ軸からバルブガイドを介して冷却水に放熱する放熱量に基づいてバルブ軸からの放熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  9. 前記バルブ傘放熱量算出手段は、バルブ傘代表温度、水温及びエンジン回転数に基づいてバルブ傘からの放熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  10. 前記バルブ軸放熱量算出手段は、バルブ軸代表温度、水温及びエンジン回転数に基づいてバルブ軸からの放熱量を算出することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の内燃機関の吸排気バルブ温度推定装置と、
    前記吸排気バルブ温度推定装置により推定したバルブ傘代表温度及びバルブ軸代表温度に基づいてバルブクリアランス量を算出するバルブクリアランス量算出手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のバルブクリアランス量推定装置。
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