JP3988462B2 - 脱塩方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所や工場のボイラ給水や冷凍機、冷却塔用水の製造、半導体製造工場や医薬製薬工場、飲料製造工場、食品製造・加工工場、病院、大学及び各研究施設、燃料電池発電設備等に用いられる純水や超純水の製造工程、並びに、ボイラや冷却塔にて循環使用される水を脱塩処理するための、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置を用いた脱塩方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置は、対電極の間に被処理水を通液し、被処理水中に存在するイオンを電気的に電極に引き寄せて吸着除去することによって脱塩水を得るものである。
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置の脱塩性能(脱塩率)は、いかに効率よくイオンを吸着させるかによって変化する。イオン吸着は、原理的に、対電極間に印加される電圧をドライビングフォースとするものであり、その電圧の度合いに大きく左右されるが、電極表面の状態によっても影響を受ける。イオンは対電極表面に吸着されるため、対電極の比表面積が大きいほど吸着性能が高い。従って、対電極としては、通常、活性炭のような、導電性を有し且つ高比表面積の素材が用いられている。該素材は、表面積を大きくとるために、数nm以下の径の細孔を多数有している。
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置として、特開平6−325983号に、電気絶縁性多孔質通液性シートからなるセパレータを挟んで活性炭層を配置し、その外側に集電極を配置した、平板状の通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置が記載されている。米国特許第5,425,858号には、別の形態の通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置として、セパレータを設けないものが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置においては、被処理水中のイオンを電極に吸着させる工程と、吸着したイオンを、脱離洗浄水を通水するなどの手段によって脱離させる工程とが繰り返されるが、通液を続けていると次第に脱塩性能が低下してくる現象を示す。本発明者らは、この現象について詳細に調査した結果、その原因が、被処理水中に含まれる溶存ガス、特に窒素ガスによるものであることを見出した。すなわち、被処理水中に溶解している窒素ガスが、気泡として電極の細孔内に入り込み、排出されずに蓄積し、脱塩阻害を引き起こしていることを解明した。
【0004】
脱塩処理を行う場合、通常、被処理水や脱離洗浄水は、ポンプを使用して脱塩装置に導入される。脱塩装置の装置内部は、できるだけ容易に水が拡散して電極と均一に接触できるようにするために、通水抵抗をできるだけ低くしている。そのため、装置出口を開放系とすると、被処理水や脱離洗浄水を導入するために必要な圧力は0.1MPa程度である。この圧力条件で運転すると、出口側の流速が上がった場合には、装置内の圧力が大気圧以下になってしまう。
【0005】
装置内の圧力が大気圧以下になった結果、窒素ガスの溶解度が低下して、被処理水中の溶存窒素が気泡となって発生しやすくなる。
窒素ガスは、活性炭の性能指標としても使用されており、活性炭等の多孔質体の細孔内に入り込んで蓄積しやすい。窒素ガスは、炭酸ガスや酸素と比較して水に溶けにくいので、一旦細孔内に入り込んだ窒素ガスを外部に排出させることは容易ではない。一方、水分子は、水の持つ性質(水素結合等)のため、細孔内に入り込みにくいので、窒素ガスが電極の細孔内に蓄積してしまうと、水中のイオンを吸着するサイトが十分に確保できなくなり、脱塩装置の脱塩性能が低下する。
【0006】
脱塩性能の低下を防止する1つの方法としては、脱気装置を設けて、被処理水中の窒素ガスを低減させる方法がある。
しかしながら、この方法を実施するためには大がかりな脱気装置を設ける必要があり、その設置や運転管理に大きなコストと労力が必要となる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、ガスの気泡の発生を抑制することによって脱塩障害を抑制することができる脱塩方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、加圧下で、被処理水や脱離洗浄水を通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に供給することにより、窒素ガスの水への溶解度が高められて気泡の発生が抑制され、脱塩障害を防止できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、ヘンリーの法則を利用したものであり、被処理水や脱離洗浄水を加圧下で脱塩装置に導入することにより、窒素ガスの溶解度を高め、気泡の発生を抑制するものである。
【0009】
本発明の第一の発明は、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に、被処理水を加圧下で供給することを特徴とする。
本発明の第二の発明は、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に、被処理水を加圧下で供給する脱塩工程と、脱離洗浄水を加圧下で供給する脱離工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の脱塩方法の第1の実施形態を実施可能な脱塩装置を示すものである。
ここに示す脱塩装置は、原水槽1と、ポンプ2と、原水槽1からの原水(被処理水)を脱塩処理する通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置3と、脱塩装置3内の圧力を測定する圧力計4と、脱塩装置3内の圧力を調節する調圧弁5と、脱離洗浄水槽7とを備えている。
符号6は処理水を排出する処理水排出経路であり、符号8は脱離洗浄水を脱塩装置3に供給する脱離洗浄水供給経路である。
【0011】
脱塩装置3としては、図2(a)および図2(b)に示すものを使用することができる。
【0012】
図2(a)に示す通液型電気二重層コンデンサ100a(特願2001−86188参照)は、電気絶縁性で透水性のスペーサ105aを挟んで、導電体である多孔質体103a、104aを配置し、これら多孔質体103a、104aの外側に給電用電極101a、102aを配置してなるものである。
【0013】
給電用電極101a、102aは、銅、アルミニウム、カーボン、グラファイト等の電気良導体からなるものであり、好ましくは板状のものが用いられる。その厚さとしては、必ずしもこの範囲内に限定されないが、0.1〜0.5mm程度が好適とされる。
【0014】
多孔質体103a、104aとしては、どのような導電体も使用可能であるが、好ましくは活性炭が用いられる。好ましくは板状のものが用いられ、その厚さとしては、必ずしもこの範囲内に限定されないが、0.1〜3mm程度、特に0.5〜2mm程度が好適とされる。ここで、多孔質体103a、104aは、その表面にイオンを吸着させるので、比表面積が大きいものが好ましく、BET比表面積が1000m2/g以上、好ましくは1500m2/g以上、更に好ましくは2000〜2500m2/gのものが適している。大きな比表面積を有する多孔質体103a、104aを用いることによって、被処理液と多孔質体103a、104aとの接触面積が大きくなり、より効率的な脱塩処理を行うことができる。
【0015】
スペーサ105aは、被処理水が流過する通液路となるもので、ろ紙、多孔質高分子膜、織布、不織布等の、透水性であり且つ電気絶縁性を有する有機質又は無機質のシートからなるものである。その厚さとしては、必ずしもこの範囲内に限定されないが、0.01〜0.5mm程度、特に0.02〜0.3mm程度が好適とされる。
【0016】
図2(a)に示すように、給電用電極101a、102aと多孔質体103a、104aとは緊密に接しており、給電時には、陽極側の電極101aに接する多孔質体103aの表面はプラスに荷電し、陰極側の電極102aに接する多孔質体104aの表面はマイナスに荷電する。
このとき、多孔質体103a、104aの表面に対して、陽極側ではアニオンが吸着し、陰極側ではカチオンが吸着する。
【0017】
また、本発明においては、図2(b)に示すような基本構造を有する通液型電気二重層コンデンサ(特願2001−228654参照)を用いてもよい。通液型電気二重層コンデンサ100bは、透水性の誘電体スペーサ105bを挟んで、高比表面積の多孔質体103b、104bを配置し、これら多孔質体103b、104bの外側に給電用電極101b、102bを配置してなるものである。ここでは、給電用電極101b、102bと多孔質体103b、104bとの間にさらに絶縁体106、107が介在している。このケースでは、多孔質体103b、104bは誘電体である。
【0018】
誘電体は、電場をかけたときに分極することができるものであれば導電性、非導電性を問わない。具体的には、金属、セラミック、活性炭、ポリ塩化ビニル、PVDF等の合成樹脂、パラフィン、酸化チタン等を挙げることができる。活性炭は導電体にも誘電体にもなり、また比表面積も大きいので、本発明において好ましく用いられる。
【0019】
給電時には、陽極側の電極101bに接する多孔質体103bの表面は、スペーサ105b側がプラスに、電極101b側がマイナスに荷電し、陰極側の電極102bに接する多孔質体104bの表面は、スペーサ105b側がマイナスに、電極101b側がプラスに荷電する。これに被処理水を通水すると、図2(a)に示す通液型電気二重層コンデンサ100aと同様の反応により、イオンが吸着除去される。
【0020】
次に、図1および図2(a)に示す脱塩装置を用いた場合を例として、本発明の脱塩方法の第1実施形態を説明する。
原水槽1の原水(被処理水)を、ポンプ2により脱塩装置3に送る。
図2(a)に示すように、脱塩装置3において、電極101a、102aに給電すると、被処理水中の陽イオン性物質は陰極側の電極102aに接する多孔質体104aに電気的に吸着される。
被処理水中の陰イオン性物質は、陽極側の電極101bに接する多孔質体103bに電気的に吸着され、脱塩処理された処理水が得られる。処理水は、排出経路6を通して排出される。
以下、イオン性物質を吸着除去する工程を脱塩工程という。
【0021】
本実施形態の脱塩方法では、脱塩工程時に、排出経路6に設けられた調圧弁5を調節し、処理水排出量を調節することによって、脱塩装置3内を加圧する。これによって、被処理水は、加圧条件下で脱塩装置3に供給される。
脱塩装置3内の圧力は、加圧下であれば気泡の発生は抑制できるが、好ましくは大気圧を超える値に加圧し、気泡発生を完全に防止するためには、0.2MPa以上とするのが好ましい。
圧力が高いほど、気泡発生抑制効果が高いが、同時に、装置や配管の耐圧強度も強化する必要がある。
【0022】
ヘンリーの法則は、揮発性の溶質を含む希薄溶液が気相と平衡にあるとき、その濃度cは気相内の溶質物質の分圧pに比例するという法則である。
この法則は、c=kp(c:気体がわずかに溶解する場合のその溶解度、p:気体の圧力(分圧)、k:ヘンリー定数)で表わされ、kは溶質、溶媒によるほか、温度にも依存する定数である。すなわち、一定の温度で一定量の液体に溶解する気体の量cは、気相における該気体の分圧pに比例するものであり、圧力が高いほど溶解度も高くなる。
したがって、脱塩装置3内の圧力を高めることによって、被処理水のガスの溶解度が高められ、気泡が発生しにくくなる。
【0023】
ヘンリーの法則は窒素等の溶存濃度があまり大きくない範囲で近似的に成り立つものであるので、圧力が3MPaを越えると溶存窒素濃度が高くなり、気相−液相の関係がヘンリーの法則からはずれてくる可能性がある。したがって、圧力は、3MPa以下に抑えておくことが好ましい。
【0024】
脱塩装置3では、通水を長時間続けると、多孔質体103a、104aに対するイオンの吸着が飽和に近づき、処理水のイオン性物質濃度が高くなる。
このため、イオンが吸着飽和に達する前に、脱離洗浄水槽7の脱離洗浄水を経路8を通して脱塩装置3に導入するとともに、陽極側と陰極側との電極101a、102aを短絡(ショート)または逆接続する。
これによって、多孔質体103a、104aに吸着されていたイオン性物質を脱離させ、脱離したイオン性物質を脱離洗浄水で洗い流し、洗浄排水として排出する。
以下、電極の短絡または逆接続によりイオン性物質を脱離させる工程を脱離工程という。
【0025】
脱離工程時には、排出経路6に設けられた調圧弁5を調節し、処理水排出量を調節することによって、脱塩装置3内を加圧するのが好ましい。
【0026】
脱塩装置3内の圧力は、加圧下であれば気泡の発生は抑制できるが、好ましくは大気圧を超える値に加圧する。脱塩装置3内の圧力を高めることによって、被処理水のガスの溶解度が高められ、気泡が発生しにくくなる。気泡発生を完全に防止するためには、0.2MPa以上とするのが好ましい。
また、圧力が3MPaを越えると溶存窒素濃度が高くなり、気相−液相の関係がヘンリーの法則からはずれてくる可能性があるため、この圧力は、3MPa以下に抑えておくことが好ましい。
【0027】
脱離洗浄水としては、電極を汚さないものがよいことは言うまでもない。懸濁物質やポリマー等の高分子有機物が極力取り除かれていることはもちろん、水の伝導度が10mS/m以下であると、次に脱塩工程に入った際の水質の立ち上がりがよい。この脱離洗浄水は、脱塩装置を使って製造した脱塩水を用いることができる。また、超純水など、他の高純度な脱塩システムで製造した水を使ってもよい。さらには、電極は、水中に溶存している気体を取り込みやすい状態にあるので、極力、溶存気体成分を低減させたものが好ましい。特に、酸素は電極を劣化させる要因になるので、溶存酸素濃度を1mg/L以下に低減させた水を用いるのが好ましい。
【0028】
上述のように、本実施形態の脱塩方法では、脱塩装置3に、被処理水を加圧下で供給するので、脱塩装置3内の被処理水中のガスの溶解度を高め、気泡発生を防ぐことができる。
このため、多孔質体103a、104aへの気泡付着を起こりにくくし、気泡により多孔質体103a、104aの接液面積が低くなるのを防止することができる。
したがって、脱塩工程において、脱塩効率の低下を防ぐことができる。
【0029】
また、脱離工程においても、脱離洗浄水を加圧下で供給することによって、脱離洗浄水中のガスの溶解度を高め、気泡発生を防ぐことができる。
このため、多孔質体103a、104aへの気泡付着を起こりにくくし、気泡により多孔質体103a、104aの接液面積が低くなるのを防止することができる。
したがって、脱離工程においても、脱塩効率の低下を防ぐことができる。
【0030】
次に、本発明の脱塩方法の第2の実施形態を説明する。
図3は、本実施形態の脱塩方法を実施可能な脱塩装置を示すものである。
ここに示す脱塩装置は、原水槽1と、ポンプ2と、原水槽1からの原水(被処理水)を脱塩処理する通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置3と、脱塩装置3内の圧力を測定する圧力計4と、脱塩装置3からの処理水を受ける処理水受ポッド9と、脱離洗浄水槽7とを備えている。
符号10は処理水を排出する処理水排出経路であり、符号8は脱離洗浄水を脱塩装置3に供給する脱離洗浄水供給経路である。
この脱塩装置では、脱塩装置の出口側の配管を高くし、処理水受ポッド9の位置を脱塩装置3よりも高くしているため、水圧ヘッドにより、処理水排出量が調節されて、脱塩装置3内が加圧されるようになっている。ここで、水圧ヘッドとは、流体中の2点の高度差によって生じる圧力差を高度差で表したものである。
【0031】
この実施形態の脱塩方法でも、第1の実施形態の脱塩装置と同様に、装置内の気泡発生を防ぎ、脱塩効率の低下を防ぐことができる。
さらに、この実施形態の脱塩方法では、水圧ヘッドを利用して加圧を行うので、装置内圧を確実且つ容易に一定に維持することができる。したがって、脱塩性能の維持を確実に、低コストで行うことができる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例を挙げて具体的な説明を行うが、これらは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
下記の通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置(特開平5−258992を参照して作成)及び脱塩条件を用いて、下記の手順により脱塩処理を行った。
Figure 0003988462
実施例1(本発明)
図1に示すように、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置3の出口側の処理水排出経路6に調圧弁5を設け、装置内の圧力がおよそ0.2MPaとなるように設定して、ポンプ2で通水した。連続して6ヶ月間運転し、脱塩率の変化を0.5ヶ月ごとに測定した。結果を図4に示す。
【0033】
比較例1
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置を、調圧弁を設けずに、連続して6ヶ月間運転した。この間の該脱塩装置内の圧力は0.1MPaであった。試験結果を図4に示す。
【0034】
比較例2
通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置の上流側に膜脱気装置を設置すること以外は比較例1と同じ条件で脱塩処理を行った。この間の該脱塩装置内の圧力は0.1MPaであった。脱気膜は、Liqui-cel Extra-Flow 2.5×8(セルガード社製)を使用した。試験結果を図4に示す。
【0035】
調圧弁を設けずにそのまま運転した比較例1では、脱塩率が徐々に低下し、6ヶ月後にはおよそ87%にまで低下した。本発明の方法を実施した実施例1では、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置の上流側で脱気処理を施した比較例2と同等の性能を維持し、6ヶ月後の脱塩率はおよそ99%であった。
この結果から、本発明の方法により、脱気装置等の付帯設備を設けずに、窒素ガスによる脱塩障害を抑制することができることは明らかである。
【0036】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に、被処理水や脱離洗浄水を加圧下で供給することにより、窒素ガスの気泡の発生が抑制され、脱塩障害を抑制することができる。
したがって、本発明の実施により、脱気を行うことなく直接被処理水を導入しても、長期間、安定的且つ連続的に、脱塩処理を行うことができる。このように、脱気装置等の付帯設備を設置しなくても、通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置の脱塩性能を維持することができるので、付帯設備を整備し、運転するための費用や設置スペースを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す概要図である。
【図2】 本発明で用いられる通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置の概略図である。
【図3】 本発明の他の実施形態を示す概要図である。
【図4】 実施例の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
3、100a、100b…通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置

Claims (2)

  1. 通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に、被処理水を加圧下で供給することを特徴とする脱塩方法。
  2. 通液型電気二重層コンデンサ脱塩装置に、被処理水を加圧下で供給する脱塩工程と、脱離洗浄水を加圧下で供給する脱離工程とを含むことを特徴とする脱塩方法。
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