JP3988224B2 - プラスチック成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック成形品に関し、詳しくは透明性、水濡れ性および酸素透過性に優れると共に良好な力学的特性を併せもつ、特に、コンタクトレンズや眼内レンズ等眼用レンズに好適なプラスチック成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高い酸素透過性を有するプラスチック成形品として、特開昭60−142324号公報および特開昭54−24047号公報に、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートなどのシリル置換メタアクリレートや変性ポリシロキサンを一成分とするポリマーを用いたプラスチック成形品が提案されている、
しかしながら、これらのモノマー(マクロマー)を重合して得られるポリマーは、酸素透過性を向上させる目的で導入されているシリコーンがもつ性質、即ち疎水性と分子間相互作用が小さいという性質のために、表面が疎水性となりやすく、水をはじいたり汚れが付きやすいこと、対衝撃性に劣る等の物性上の欠点を有していた。
【0003】
また、ポリマーに親水性を向上させるために、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような親水性モノマーと前記のモノマー(マクロマー)とを共重合させた場合には、極性基である水酸基と非極性基であるシリコン部分との静電的な反発のために相分離が起こり、透明なポリマーが得られないという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記欠点を解決するため鋭意検討を重ね、特定の単量体を構成成分とする重合体からなるプラスチック成形品が、高い透明性と酸素透過性、良好な水濡れ性および力学的特性を有することを見出し、本発明に至った。
【0005】
本発明の目的は、高い透明性と高い酸素透過性を有し、水濡れ性が良好で、かつ、力学的特性にも優れたプラスチック成形品、特にコンタクトレンズに好適なプラスチック成形品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラスチック成形品は、下記一般式(I)で示される化合物を重合成分として含むポリマーを成形してなるものであり、本発明においては、後述する各種の実施態様を包含している。
【0007】
【化2】
(式中、XはC1〜C10のアルキル基、C6〜C20のアリール基、水酸基を有するC1〜C10のアルキル基、−(CH2)e COOR1(ここで、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するC1〜C10アルキル基、フッ素置換されているC1〜C10アルキル基またはエーテル結合を有するC1〜C10アルキル基;eは1から10の整数)または−(CH2)f CONR2R3(ここで、R2とR3は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基;fは1から10の整数);iは0または1、jは0〜10、kは1〜10の整数(ただし、Xが−(CH2)e COOR1と−(CH2)f CONR2R3の場合、i=1または/およびj=0を除く);A、Bはそれぞれが互いに独立に、C1〜C5のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基;a、b、cはそれぞれが互いに独立に0から20の整数;dは0から200の整数;ただし、a=b=c=d=0は除く)
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のプラスチック成形品は、上述のとおり、次の一般式(I)で表わされる化合物からなるポリマーを成形して得られるものである。
【0009】
【化3】
(式中、XはC1〜C10のアルキル基、C6〜C20のアリール基、水酸基を有するC1〜C10のアルキル基、−(CH2)e COOR1(ここで、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するC1〜C10アルキル基、フッ素置換されているC1〜C10アルキル基またはエーテル結合を有するC1〜C10アルキル基;eは1から10の整数)または−(CH2)f CONR2R3(ここで、R2とR3は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基;fは1から10の整数);iは0または1、jは0〜10、kは1〜10の整数(ただし、Xが−(CH2)e COOR1と−(CH2)f CONR2R3の場合、i=1または/およびj=0を除く);A、BはC1〜C5 のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基;a、b、cは0から20の整数;dは0から200の整数;ただし、a=b=c=d=0を除く)
上記一般式(I)において、Xはまず、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基の群から選ばれる。ここでアルキル基としては直鎖状であっても分岐状であっても特に限定されるものではないが、C1〜C10のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などが挙げられる。また、アリール基も特に限定されるものではないが、C6〜C20のアリール基が好ましく、具体的にはフェニル基およびナフチル基などが挙げられる。さらに、置換基を有するアルキル基としては、水酸基を有するC1〜C10アルキル基が好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基および4−ヒドロキシブチル基などが挙げられる。
【0010】
また、本発明において一般式(I)中のXは、次の一般式(II)で示される構造を有する基からも選ばれる。
【0011】
−(CH2)e COOR1 (II)(式中、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するC1〜C10アルキル基、フッ素置換されているC1〜C10アルキル基またはエーテル結合を有するC1〜C10アルキル基;eは1から10の整数)
上記一般式(II)において、eは1から10の整数であるが、好ましくは1〜5の整数、さらに好ましくは2である。また、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するC1〜C10アルキル基、フッ素置換されているC1〜C10アルキル基またはエーテル結合を有するC1〜C10アルキル基である。ここでアルキル基としては直鎖状であっても分岐状であっても特に限定されるものではないが、C1〜C10のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などが挙げられる。アリール基も特に限定されるものではないが、C6〜C20のアリール基が好ましく、具体的にはフェニル基およびナフチル基などが挙げられる。置換基を有するアルキル基としては、水酸基を有するC1〜C10アルキル基が好ましく、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2,2,2,−トリフルオロエチル基および2−メトキシエチル基などが挙げられる。
【0012】
さらに、一般式(I)中のXは、次の一般式(III)で示される構造を有する基からも選ばれる。
【0013】
−(CH2)f CONR2R3(III)(式中、R2とR3は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基;fは1から10の整数)
上記一般式(III)において、fは1から10の整数であるが、好ましくは1〜5の整数、さらに好ましくは2である。R2とR3は、それぞれ互いに独立に水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基から選ばれる。アルキル基としては直鎖状であっても分岐状であっても特に限定されるものではないが、C1〜C10のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。また、アリール基も特に限定されるものではないが、C6〜C20のアリール基が好ましく、具体的にはフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。水酸基を有するアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基および4−ヒドロキシブチル基などが挙げられる。
【0014】
また、一般式(I)において、iは0または1、そしてjは0〜10の整数であるが、本発明においては、iが1のときjが0、またiが0のときjが1〜10の整数であることが好ましい。また、kは1〜10の整数であるが、好ましくは1〜5の整数、さらに好ましくはkは3である。ただし、一般式(I)のXが、−(CH2)e COOR1と−(CH2)f CONR2R3の場合、i=1または/およびj=0は除かれる。
【0015】
本発明の一般式(I)におけるオルガノシロキサン基部分は、次の一般式(IV)で示される。
【0016】
【化4】
(式中、A、BはC1 〜C5 のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基;a、b、cは0から20の整数;dは0から200の整数;ただし、a=b=c=d=0を除く)
上記一般式(IV)において、AとBはそれぞれが互いに独立に、C1 〜C5 のアルキル基、フェニル基およびフルオロアルキル基から選ばれるが、アルキル基としてはメチル基、エチル基が特に好ましく、また、フルオロアルキル基としてはトリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基が好ましい。また、dは0〜200の整数であるが、好ましくは0〜50の整数、さらに好ましくは0〜10の整数である。さらに、a、b、cはそれぞれが互いに独立に0から20の整数であるが、好ましくはa、b、cがそれぞれが互いに独立に0〜5の整数、特に好ましくはa=b=c=1である。ただし、本発明においては、a=b=c=d=0のものは除かれる。
【0017】
これらの化合物は、例えばクロロメチルスチレンと二級アミンの反応、または、4−ビニル安息香酸と二級アミンの反応によって合成される。
【0018】
本発明のプラスチック成形品を構成するポリマーは、上記一般式(I)で示される化合物とは別に、共重合可能な他の構成単位を共重合成分として含むことができる。その意味で、本発明でいうポリマーは、重合体と共重合体の両者を包含した意味で使われる。かかる他の共重合可能な構成単位としては、アクリル基、メタクリル基、スチリル基、アリル基、ビニル基および他の共重合可能な二重結合を有するモノマーに由来する構成単位を挙げることができる。
【0019】
このような構造単位としては、具体的には、水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類に由来する構成単位、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどのジアルキルアクリルアミド類に由来する構成単位、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートなどのシロキサニル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類に由来する構成単位、スチレン、ビニルピリジンなどの芳香族ビニルモノマーに由来する構成単位、更にはN-ビニルピロリドンなどのヘテロ環ビニルモノマーに由来する構成単位などが挙げられる。
【0020】
本発明のプラスチック成形品を構成するポリマー中、一般式(I)で示される化合物からなる構成単位の含有量は、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも30重量%含有されていることが望ましく、もちろん100重量%であってもよい。5重量%未満では、酸素透過性と機械的特性との優れたバランスを維持できなくなる傾向があり好ましくない。
【0021】
本発明の一般式(I)で表される構成単位を有する化合物の具体例として、次の化合物を挙げることができる。
【0022】
【化4】
【化5】
【化6】
本発明で用いられる化合物(モノマー)は、分子中に極性基を有するので、親水性モノマーとの相溶性がよく、重合によって良好な光学的特性を有するポリマーを与える。重合方法としては、熱または光によるラジカル重合が好ましく用いられる。
【0023】
次に、本発明のプラスチック成形品の製造方法について説明する。
【0024】
本発明のプラスチック成形品は、本発明のポリマーを所望の手段で成形することにより得ることができる。具体的には、一般式(I)で表わされる化合物を含むポリマーを、一旦、丸棒や板状に成型しこれを切削加工等によってレンズ等の所望の形状に加工したり、また、一般式(I)で表わされる構成単位および修飾可能な官能基を有する構成単位を含むポリマーを用いて、同様に所望の形状に加工した後に、官能基を有する構成単位を高分子反応(エステル交換反、エポキシ基への付加反応等)によって改質することもできる。
【0025】
また、本発明において軟質のプラスチック成形品の場合、モールド重合やスピンキャスト重合などの手法も用いることができる。さらにその他には、本発明のポリマーを溶融もしくは溶媒などで溶解し、紡糸、押し出し成形等により、繊維やフィルム等に成形することもできる。
【0026】
さらに、本発明のプラスチック成形品においては、必要に応じ紫外線吸収剤、色素や着色剤などを添加することも可能である。
【0027】
本発明でいうプラスチック成形品としては、レンズ、繊維、フィルム等が挙げられ、特に、良好な光学的特性、高い酸素透過性、良好な水濡れ性及び力学的特性を併せもったプラスチック成形品に向いており、これらは、コンタクトレンズ、プラスチックレンズなどの光学物品として好適に用いられる。
【0028】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0029】
なお、実施例中、各測定値は次の方法にしたがって得られたものである。
【0030】
(a) 水濡れ性(べた付き性): べた付き性は、指で触れたときにフイルムが指に付着するかしないかで判断した。
(b) 引っ張り時の破断強度、破断伸度:引っ張り時の破断強度は島津製AGS-50Dを用いて測定した。破断伸度は引っ張り試験においてフイルムが破断したときの伸度である。
(c)透明性等:透明性はフイルムを目視し判断した。
(合成例1)(中間体Aの合成)
1リットルのナス型フラスコにN,N−ジメチルアクリルアミド57g(0.58mol)、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン200g(0.57mol)、およびエタノール500mlを加えて室温で5日間撹拌し反応させた。反応終了後、減圧下でエタノールとN,N−ジメチルアクリルアミドを除去した後、減圧蒸留を行ない透明な液体220gを得た。この液体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを測定し分析した結果、式:
【化8】
で表される化合物(以下、中間体Aという)であることを確認した。
【0031】
(合成例2)(モノマーAの合成)
500mlのナス型フラスコに、上記の中間体A50g(0.11mol)、クロロメチルスチレン19g(0.12mol)、および酢酸エチル300mlを加えて80℃で8時間撹拌し反応させた。反応溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加え撹拌した後に、酢酸エチル層を分離した。酢酸エチルを減圧下で除去し、減圧蒸留を行ない淡黄色の液体28gを得た。得られた液体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを測定し分析した結果、式:
【化9】
で表される化合物(以下、モノマーAという)であることを確認した。
【0032】
(合成例3)(モノマーBの合成)
200mlのナス型フラスコに、4−ビニル安息香酸2.0g(0.0135mol)とジクロロメタン100mlを加え、氷浴中で冷却した。この溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩2.7g(0.0140mol)を加え30分間攪拌した。さらに、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン5.0g(0.0141mol)を加え、室温で8時間攪拌し反応させた。反応溶液を氷上に注いだ後、ジクロロメタン層を塩酸水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。ジクロロメタンを減圧下で除去した後、カラム分離を行い乳白色の固体3.2gを得た。得られた固体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを測定し分析した結果、式:
【化10】
で表される化合物(以下、モノマーBという)であることを確認した。
【0033】
(実施例1)
上記のように合成したモノマーA60部、N,N−ジメチルアクリルアミド40部、エチレングリコールジメタクリレート1部、および重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合し、これを0.2mmのスペーサーを挟んだガラス板の間へ流し込み、40℃で48時間重合させた。続いて40℃から110℃まで24時間かけて昇温させた後、110℃において4時間保持しポリマーを得た。得られたポリマーは均質で透明であり、べた付きはみられなかった。このポリマーを水和処理すると透明でべた付きのない柔軟なフイルムが得られた。このフイルムの引っ張り時の破断強度は5.0Kg/cm2であり、破断伸度は169%であった。
【0034】
(実施例2)
上記モノマーA60部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、エチレングリコールジメタクリレート1部、および重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合した後、実施例1と同様に重合した。得られたポリマーは均質で透明であり、べた付きはみられなかった。このポリマーを水和処理すると透明でべた付きのない柔軟なフイルムが得られた。このフイルムの引っ張り時の破断強度は39.4Kg/cm2であり、破断伸度は151%であった。
【0035】
(実施例3)
上記モノマーA60部、N,N−ジメチルアクリルアミド20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、およびエチレングリコールジメタクリレート1部を混合し、それに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を添加した後、実施例1と同様に重合した。得られたポリマーは均質で透明であり、べた付きはみられなかった。このポリマーを水和処理すると透明でべた付きのない柔軟なフイルムが得られた。このフイルムの引っ張り時の破断強度は9.6Kg/cm2であり、破断伸度は163%であった。
【0036】
(参考例1)
上記のようにして合成したモノマーB60部、N,N−ジメチルアクリルアミド40部、およびエチレングリコールジメタクリレート1部を混合し、それに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を添加した後、実施例1と同様に重合した。得られたポリマーは均質で透明であり、べた付きはみられなかった。このポリマーを水和処理すると透明でべた付きのない柔軟なフイルムが得られた。
【0037】
(参考例2)
上記モノマーB60部、N,N−ジメチルアクリルアミド20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部、およびエチレングリコールジメタクリレート1部を混合し、それに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を添加した後、実施例1と同様に重合した。得られたポリマーは均質で透明であり、べた付きはみられなかった。このポリマーを水和処理すると透明でべた付きのない柔軟なフイルムが得られた。
【0038】
(比較例1)
トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート60部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、エチレングリコールジメタクリレート1部、および重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.3部を混合した後、実施例1と同様に重合した。得られた重合体は白濁していた。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、透明で良好な光学的特性、高い酸素透過性、良好な水濡れ性および力学的特性を併せもったプラスチック成形品が得られる。これらは、コンタクトレンズ、プラスチックレンズなどの光学物品として好適に用いられる。
Claims (16)
- 下記一般式(I)で示される化合物を重合成分として含むポリマーからなることを特徴とするプラスチック成形品。
- 前記一般式(I)のiが1、jが0である請求項1記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(I)のiが0、jが1〜10の整数である請求項1記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(I)のXが、下記一般式(II)で示される構造を有する基である請求項1記載のプラスチック成形品。
−(CH2)e COOR1 (II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するC1〜C10アルキル基、フッ素置換されているC1〜C10アルキル基またはエーテル結合を有するC1〜C10アルキル基;eは1から10の整数) - 前記一般式(II)のeが2である請求項4記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(II)のR1がC1〜C10のアルキル基である請求項4または5記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(II)のR1が水酸基を有するC1〜C10のアルキル基である請求項4または5記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(II)のR1がフッ素置換されているC1〜C10のアルキル基である請求項4または5記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(II)のR1がエーテル結合を有するC1〜C10のアルキル基である請求項4または5記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(I)のXが、下記一般式(III)で示される構造を有する基である請求項1記載のプラスチック成形品。
−(CH2)f CONR2R3 (III)
(式中、R2とR3は水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基を有するアルキル基;fは1から10の整数) - 前記一般式(III)のfが2である請求項10記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(III)のR2とR3がC1〜C10のアルキル基である請求項10または11記載のプラスチック成形品
- 前記一般式(III)のR2とR3がメチル基である請求項10または11記載のプラスチック成形品。
- 前記一般式(III)のR2とR3が水素原子である請求項10または11記載のプラスチック成形品。
- 前記ポリマーが、他の構成成分として、アクリル基、メタクリル基、スチリル基、アリル基、ビニル基または他の共重合可能な二重結合を有するモノマーに由来する構成単位を有する請求項1〜14のいずれかに記載のプラスチック成形品。
- 前記プラスチック成形品がコンタクトレンズである請求項1〜15のいずれかに記載のプラスチック成形品。
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