JP3441024B2 - 親水性含フッ素シロキサンモノマー及びその樹脂からなる眼科用レンズ材料 - Google Patents
親水性含フッ素シロキサンモノマー及びその樹脂からなる眼科用レンズ材料Info
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Description
ノマーとその樹脂からなる眼科用レンズ材料に関するも
のである。さらに詳細には眼科用ソフトレンズとして有
用な水濡れ性、ガス透過性、耐汚染性、柔軟性、光学的
透明性、強度に優れた親水性樹脂およびその原料である
新規な親水性含フッ素シロキサンモノマーに関するもの
である。
チルシリコーン化合物に代表されるように耐熱性、化学
的安定性、電気絶縁性、柔軟性、潤滑性、撥水性などの
特異な機能を生かして、単独にあるいは他の材料の改質
等に工業的に広く利用されている。例えば重合性シロキ
サン化合物である両末端に3−メタクリロキシプロピル
基を有するポリジメチルシロキサンは、その重合性を利
用してアクリルポリマーやポリスチレン等の種々のポリ
マーの改質に使用されている。さらにシロキサン重合体
は高いガス透過性を示すことからガス選択透過膜にも利
用され、また生体に対する影響も小さいため生体材料や
医療材料としても巾広く使われている。例えば、その優
れた酸素透過性と柔軟性、光学的透明性を生かし、コン
タクトレンズへの応用も検討されており、多くの特許が
提案されている(例えば、特公昭62−36046号公
報、特開昭63−29741号公報、特開昭63−85
719号公報、特開平2−188717号公報)。
レンズに大きく分けられるが、ハードコンタクトレンズ
は硬く、装用感が悪いが、最近の酸素透過性の向上は著
しく、連続装用が可能な製品も出現している。一方、ソ
フトコンタクトレンズは柔らかく、装用感が良い特長を
もつが、種々の問題がある。ソフトコンタクトレンズに
ついて詳しく見ると、含水性ソフトコンタクトレンズと
非含水性ソフトコンタクトレンズに分けられる。含水性
ソフトコンタクトレンズは、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、N−ビニルピロリドンなどの親水性モノマーを
主成分として重合した共重合体からなり、切削あるいは
キャスト法によりレンズを作成しこれを生理食塩中で膨
潤処理した約40〜70%の含水率のレンズである。
は、例えば、分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で
封鎖されたポリジメチルシロキサンとメチルハイドロジ
エンポリシロキサンとの混合物に、白金系の触媒を加
え、モールディング法で加熱硬化させる方法で得られる
シリコーンラバーレンズと両末端にメタクリロキシ基の
ような重合性基を付加したポリパーフルオロエーテルを
主成分とした重合体からなるソフトコンタクトレンズと
ハードコンタクトレンズとの中間の弾性率を有する可と
う性レンズが知られている(特開54−81363号公
報、特開昭58−127914号公報)。また(メタ)
アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルを共重合させ
たハードな基体より、切削してレンズを作成し、これを
エステル化及び/叉はエステル交換処理を行い、装用感
の良好な非含水性ソフトコンタクトレンズも製造されて
いる(特開昭48−75047号公報)。
く、耐久性が劣ること、及び涙液中の成分によって汚染
されやすく、細菌の繁殖の恐れがあるため、定期的に煮
沸消毒が必要など、取扱い上不便なことが多い。さらに
は高含水ソフトレンズでは幾分改善されるものの、酸素
透過性が充分ではなく、長時間装用用途としては満足で
きない。一方、非含水性コンタクトレンズにも、それぞ
れ次のような問題点が見られる。シリコーンレンズは、
酸素透過性がきわめて高く、当初大きな期待が持たれた
が、レンズ表面の疎水性ため涙液の濡れ性が悪く、プラ
ズマ処理や、親水性モノマーのグラフトなど表面の親水
化処理が行われいるが、親水性能や耐久性が充分でな
い。また、涙液中の蛋白質や脂質に汚染されやすく、装
用中に固着する問題が起こっている。そこで、ポリシロ
キサン自身に親水性置換基を導入する試みもなされてい
る(例えば、特公昭62−29776号公報、特開昭5
0−108881号公報)。あるいは、シロキサン化合
物の耐汚染性を改善するため、フッ素置換基を導入する
試みもなされているが、濡れ性の低下を伴う。従って、
親水性と汚染性のバランスの観点からみると、満足でき
る材料はまだ見い出されていないのが現状である。一
方、シリコーン以外の材料のポリパ−フロロポリエーテ
ルやアクリル酸エステル共重合体からなる非含水ソフト
レンズではシリコーン材料ほどの酸素透過性はなく、長
時間装用には適していない。
上記欠点を解消すること、すなわち、水濡れ性が良好
で、さらに耐汚染性、ガス透過性、柔軟性、強度、光学
的透明性が満足できる眼科用レンズ材料として有用な樹
脂を提供しようとするものであり、さらにはその樹脂を
与える新規なシロキサンモノマーを開示しようとするも
のである。
親水性置換基と含フッ素置換基を同一分子内に有し、さ
らには重合性基をウレタン結合で連結してなるポリシロ
キサン化合物が上記課題を解決するのにきわめて有用で
あることを見いだし、本発明に至った。すなわち、本発
明は下記式(1)で表されることを特徴とする親水性含
フッ素シロキサンモノマーおよびその樹脂、さらにはそ
の樹脂からなる眼科用レンズ材料を提供するものであ
る。
である。
6−NHCOO−基(R6は炭素数4〜13の炭化水素
基)であり、R5は水素又はメチル基、mは0〜10、
nは1〜20の整数であり、pはmが0のとき0であ
り、mが1以上のとき1である。qは0〜20の整数で
ある。)R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素数1〜
12の炭化水素基又はトリメチルシロキシ基から選ばれ
た基であり、同一でも異なっていても良い。Yは下記式
で表される構造単位[I]、[II]および[III]
からなり、構造単位[I]、[II]、[III]の比
率は[I]/([II]+[III])=1/10ない
し100/1であり、さらに[II]/[III]=1
/10ないし10/1であり、[I]、[II]及び
[III]の合計数は10〜1000である。
〜12の炭化水素基またはトリメチルシロキシ基で各々
は同一でも異なっていても良い。R9及びR10はそれぞ
れ炭素数1〜12の炭化水素基、トリメチルシロキシ基
または炭素数1〜12のフッ素置換炭化水素基であっ
て、R9又はR10の少なくとも一方はフッ素置換炭化水
素基であり、各々は同一でも異なっていても良い。R11
及びR12はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基、トリ
メチルシロキシ基または親水性置換基からなる基であっ
て、R11またはR12の少なくとも一方は親水性置換基で
あり、各々は同一でも異なっていても良い。ここでいう
親水性置換基とは水酸基、カルボン酸基、アミノ基、イ
ミノ基、アミド基、オキシアルキレン基から選ばれた置
換基が少なくとも1個結合してなる鎖状又は環状の炭化
水素基をいう。)]
性含フッ素シロキサンモノマーは同一分子内に親水性置
換基と含フッ素置換基を有し、ウレタン結合を介して重
合性不飽和基と連結している構造を持つ。ここでいう親
水性置換基は極性が高く、非イオン性の官能基である水
酸基、カルボン酸基、アミノ基、イミノ基、アミド基、
オキシアルキレン基から選ばれた官能基が少なくとも1
個結合している鎖状又は環状の炭化水素基である。さら
には、酸、塩基に対し安定な水酸基またはオキシアルキ
レン基からなる官能基が好ましく、特に以下の式で表さ
れる置換基が好ましい。すなわち、-R13(OH)a で
表される置換基(ここでR13は炭素数3〜12の炭化水
素基であり、炭素炭素間に酸素原子、-CO-、-COO
-、-OOC-からなる基をはさんでいてもよく、OH基
は同一炭素原子上には1個のみ置換され、aは1より大
きい数である)、あるいは-R14-(OR15)c-(O
R16)d-OZ2で表される基(ここでR14は炭素数3〜
12の炭化水素基であり、炭素炭素間に酸素原子、-C
O-、-COO-、-OOC-からなる基をはさんでいても
よく、R15およびR16は炭素数2〜4の炭化水素であ
り、同じでも異なっていてもよい。bおよびcはそれぞ
れ0〜200であり、b+cは少なくとも1である。Z
2は水素原子、炭素数1〜12の炭化水素、-R17OH
(R17は炭素数2〜10の炭化水素基)、または-CO
R18(R18は炭素数1〜12の炭化水素基)から選ばれ
た基でる。)である。なお、上記式中、R15とR16が異
なる構造の炭化水素基の場合、両者の結合形式がブロッ
ク的に結合しているような構造式を示しているが、ここ
ではランダム的に結合した構造も含んでいる。
ば、-C3H6OH、-C8H16OH、-C3H6OC2H4O
H、-C3H6OCH2CH(OH)CH3、-C2H4COO
C2H4OH、-C2H4COOCH2CH(OH)C2H5な
どの1価アルコール基、-C3H6OCH2CH(OH)C
H2OH、-C2H4COOCH2CH(OH)CH2OH、
-C3H6OCH2C(CH2OH)3などの多価アルコール
基、-C3H6(OC2H4)4OH、-C3H6(OC2H4)
30OH、-C3H6(OC2H4)10OCH3、-C3H6(O
C2H4)10-(0C3H6)10OC4H9などのポリオキシ
アルキレン基などがある。一方、含フッ素置換基は疎水
疎油性を示す基であり、重合体に耐汚染性を付与し、フ
ッ素原子が炭素数1〜12の炭化水素に結合した置換基
であればなんでもよく、例を挙げるならば、3,3,3
-トリフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラヒ
ドロパーフルオロオクチル基、1,1,2,2−テトラ
ヒドロパーフルオロデシル基等が挙げられ、なかでも
3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
ほかにSi原子に結合している置換基としては炭素数1
〜12の炭化水素基またはトリメチルシロキシ基であ
り、同一でも異なっていても良く、好ましくは炭素数1
〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基である。メ
チル基のような小さな置換基を有するシロキサン鎖は柔
軟性に富み、ガス透過性も良好である。
単位[II]、親水性置換基が結合したシロキサン構造
単位[III]、含フッ素置換基と親水性置換基が共に
結合していないシロキサン構造単位[I]の比率は
[I]/([II]+[III])で1/10ないし1
00/1であり、好ましくは1/5ないし50/1、さ
らに好ましくは1/1ないし20/1である。シロキサ
ン構造単位[I]の割合が少ないとシロキサン鎖の柔軟
性とガス透過性が低下する一方、含フッ素置換基及び親
水性置換基が少なすぎると、耐汚染性が低下したり、親
水性が不足する。また[II]/[III]は1/10
ないし10/1が良く、この範囲を外れると親水性ある
いは耐汚染性の一方が悪化し、性能のバランスが悪くな
る。さらにシロキサン構造単位[I]と[II]及び
[III]の合計数は10〜1000が良いが、より好
ましくは20〜500である。シロキサン鎖が短いと重
合体の柔軟性、ガス透過性が低下する。又、シロキサン
鎖が長すぎるとモノマー自体でも粘度が著しく大きくな
り、モノマーの製造や取扱いが困難となるとともに、重
合率が低下し、好ましくない。
に結合しており、不飽和基の構造としてはアクリレート
基あるいはメタクリレート基が重合性の観点から好まし
い。Si原子との連結基としてウレタン結合を含む炭化
水素基が好ましく、オキシエチレン基を介していても良
い。ウレタン結合は極性が高く、重合体の親水性を増加
させるとともに、強度を大きくする。さらに、他の単量
体との相溶性が高まり重合体の光学的な透明性が良好と
なる。ウレタン連結基が2個結合する構造はジイソシア
ナート化合物との反応により導入され、ウレタン連結基
の間は炭素数4〜13の炭化水素であり、鎖状、環状あ
るいは芳香族化炭化水素であってもよい。より好ましく
は耐光性の良好な脂肪族炭化水素がよい。使用できるジ
イソシアナートの例を挙げるならば、トリメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シク
ロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、4,4´-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、2,4-トリレンジイソシアナートなどがある。
ンモノマーの合成方法は種々考えられるが、例をあげる
ならば、次の方法がある。すなわち、ヒドロシラン(S
i-H)を有する環状シロキサン、フッ素置換炭化水素
基を有する環状シロキサン、炭化水素基のみを有する環
状シロキサンおよび両末端にヒドロキシアルキル基を有
するジシロキサンを、硫酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸、酸性白土などの酸性触媒を用いて開環重合し、両
末端に水酸基を有し、ヒドロシラン含有含フッ素シロキ
サン化合物を得る。その際、それぞれの環状シロキサン
とジシロキサン化合物の仕込み比率を変えることで重合
度およびフッ素置換基、ヒドロシラン基の導入割合が異
なったシロキサン化合物が得られる。次にイソシアネー
ト置換アクリレート、あるいはイソシアネート置換メタ
クリレートをシロキサン末端の水酸基と反応させ両末端
に重合性不飽和基を有するヒドロシラン含有含フッ素シ
ロキサン化合物を得る。ここで、イソシアネート置換メ
タクリレート化合物としては、例えばメタクリロイルオ
キシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネ
ートなどがあり、さらにヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシブチルアクリレートなどの水酸基含有ア
クリレートあるいは水酸基含有メタクリレートと種々の
ジイソシアネート化合物と反応させて得られるアクリレ
ート基あるいはメタクリレート基含有イソシアナート化
合物も利用できる。次に、不飽和炭化水素基を有する親
水性化合物を塩化白金酸など遷移金属触媒を用いヒドロ
シランに付加反応させる、いわゆるヒドロシリル化反応
を利用することで親水性含フッ素シロキサンモノマーを
得ることができる。
カルボン酸などの活性水素化合物が存在すると副反応と
して脱水素反応を起こすことが知られている。従って、
導入する親水性化合物中にこれらの活性水素が存在する
場合、副反応を抑えるためにあらかじめ活性水素をメチ
ルシリル基、アセチル基、アセタール基、アセトニド基
などで保護したり、バッファー剤を添加し、副反応を抑
えなければならない。(例えば米国特許第390785
1号、特開昭62−195389号公報)。また別の合
成ルートとしては両末端に水酸基を有するヒドロシラン
含有含フッ素シロキサン化合物の合成後、先にヒドロシ
リル化による親水性化合物の導入を行い、最後にイソシ
アネート置換メタクリレートなどを反応させ、シロキサ
ン末端に重合性基を導入する方法もある。この場合にも
親水性化合物中にイソシアネートと反応しうる活性水素
が存在する場合には保護基を導入し、イソシアネートと
の反応を妨害しなければならない。また出発原料に環状
シロキサンに代わって、ジメトキシシラン化合物やジエ
トキシシラン化合物などの珪酸エステル誘導体を用いる
こともできる。
される親水性含フッ素シロキサンモノマーの1種叉は2
種以上を該親水性含フッ素シロキサンモノマーのみでま
たは共重合可能なモノマーを1種または2種以上と共重
合させて得られる架橋性重合体を含む親水性樹脂からな
る。ここでいう「親水性樹脂」とは表面の性質としては
水濡れ性が良好で、水をはじかない樹脂を指し、一方、
バルクの性質にあっては含水率が1%以上と大きいこと
を意味している。本発明においては、そのどちらであっ
ても「親水性樹脂」と定義する。親水性樹脂と樹脂中の
親水性含フッ素シロキサンモノマーの割合は好ましくは
10〜100重量%、さらに好ましくは30〜100重
量%であり、樹脂中に親水性含フッ素シロキサン構造が
少なすぎると酸素透過性、柔軟性が不足する。良好な親
水性含フッ素シロキサンモノマーの構造は眼科用レンズ
材料の目標性能、例えば要求される酸素透過性、柔らか
さ、汚れの付着しにくさ、強度、含水率などに応じて、
(1)式の中のYを構成する構成単位の種類及び結合
数、並びにXを構成する残基が選択される。本発明で開
示する親水性含フッ素モノマーからなる樹脂は含水率1
%以下の実質的に水を含まない組成はもちろんのこと、
含水率1%を越える含水性の組成にも適用される。すな
わち、コンタクトレンズ材料としては非含水ソフトレン
ズ材料としても、含水ソフトレンズ材料としても利用で
きる。さらにはその他の眼科レンズ材料である、眼内レ
ンズや角膜レンズとしても有用である。
と共重合可能なモノマーを架橋重合すうることにより、
本発明の親水性重合体を得ることができる。ここで、共
重合可能なモノマーを以下に説明する。本発明において
共重合可能であればどのようなモノマーでも使用できる
が、とりわけ、親水性のモノマーが有用である。すなわ
ち、本発明の親水性含フッ素モノマーと相溶性がよく、
重合体の表面濡れ性をさらに向上させたり、含水率を変
化させるモノマーとして使用できるからである。例えば
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリ
レート、グリセロールメタクリレートなどの水酸基含有
モノマー、3−(1,1,2,2−テトラフルオロエト
キシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの
含フッ素置換基を有する水酸基含有モノマー、メタクリ
ル酸、アクリル酸、イタコン酸などのカルボン酸基含有
モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレートなどのアルキル置換ア
ミノ基含有モノマー、N,N´−ジメチルアクリルアミ
ド、N,N´−ジエチルアクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、ダイアセ
トンアクリルアミド、NビニルNメチルアセトアミド、
Nビニルピロリドンなどのアミド基あるいはイミド基含
有のモノマー、さらにメトキシポリエチレングリコール
モノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノア
クリレートなどのオキシアルキレン基含有モノマーなど
が挙げられる。ここで、オキシアルキレン基の繰返し単
位数は目標とする性能や親水性含フッ素モノマーとの相
溶性に応じて、選択される。
挙げるならばアクリル酸フルオロアルキルエステルおよ
びメタクリル酸フルオロアルキルエステルなどの含フッ
素モノマー、例えば、トリフルオロエチルアクリレー
ト、テトラフルオロエチルアクリレート、テトラフルオ
ロプロピルアクリレート、ペンタフルオロプロピルアク
リレート、ヘキサフルオロブチルアクリレート、ヘキサ
フルオロイソプロピルアクリレート及びこれらのアクリ
レート類に対するメタクリレート類等があげられ、必要
な相溶性、親水性、含水率、耐汚染性に応じて選択でき
る。またアクリル酸アルキルエステルモノマー及びメタ
クリル酸アルキルエステルモノマーなども必要に応じ使
用できる。例を挙げるならばメチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、n−プロピルアクリレート、nブチル
アクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロ
ペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
n−ステアリルアクリレート及びこれらのアクリレート
類に対応するメタクリレート類などがある。
させるために、所望に応じ、以下に述べるモノマーを共
重合させることができる。機械的性質を改善させるため
のモノマーとしては例えば、スチレン、tert−ブチ
ルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化
合物等が挙げられる。また、寸法安定性を向上させるた
めのモノマーとしては、例えばエチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレー
ト、ビニルメタクリレート、アクリルメタクリレート及
びこれらのメタクリレート類に対応するアクリレート
類、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート等
が挙げられる。これらのモノマーは1種もちいてもよい
し、2種以上組み合わせて用いても良い。
的強さ、変形回復性、眼に装用したときの汚れ付着性、
涙液中での寸法安定性とその径時変化などの特性バラン
スを良くするため、これら共重合可能なモノマーを組み
合わせた混合モノマーを使用することができる。更に必
要に応じて、重合前にあるいは重合後に、各種添加剤を
加えても良い。添加剤としては例えば、種々の着色剤、
UV吸収剤、酸化防止剤などがある。
る架橋性重合体は、例えば親水性含フッ素シロキサンモ
ノマーと共重合可能なモノマーの混合物を鋳型に充填し
て公知の方法でラジカル重合させるキャスト重合法、回
転する半面鋳型内に単量体混合物を仕込んで重合させる
方法、叉は共重合体を低温で冷凍切削する方法等により
コンタクトレンズ等に成型することができる。場合によ
りさらにレンズ表面をプラズマ処理、オゾン処理、グラ
フト重合などを施し、表面改質を行っても良い。
混合物中に存在させ、紫外線を照射して重合させる方法
叉はアゾ化合物や有機過酸化物を用いて重合させるラジ
カル重合法が好ましい。用いられる光重合開始剤の1例
をあげるならばベンゾインエチルエーテル、ベンジルジ
メチルケタール、α,α′−ジエトキシアセトフェノン
など、有機過酸化物としてはベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキサイドなど、アゾ化合物として
はアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレ
ロニトリルなどが使用される。上述の架橋性重合体は、
核磁気共鳴分析法(NMR)、化学分解法により特定す
ることができる。
本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではな
い。なお、合成品の構造の確認には赤外吸収スペクトル
法(IR)および核磁気共鳴スペクトル法(1H−NM
R)で分析した。IRはパーキンエルマー社製PE−1
640型を用いKBr板上で測定した。1H−NMRは
ブルカー社製AC−200P型を用い、重クロロホルム
溶液として測定した。また、各評価項目はつぎのように
して求めた。 (1)光学的透明性 目視による。曇りなく透明性良好なものを○、曇りがあ
り、半透明なものを△、白濁し、不透明ないものを×と
した。 (2)水濡れ性 精製水に対する濡れ性を目視で評価した。サンプル片を
一昼夜、精製水中に浸漬した後、垂直に引き上げ、水膜
が5秒以上保持されるモノを○、2〜5秒のものを△、
2秒以下の場合、×とした。 (3)含水率 80℃、24時間真空下乾燥したサンプル片の重量を乾
燥重量とし、次に1週間以上精製水中に保存した後の重
さを含水重量とし、算出した。
−Nを用いた。試料片は直径30mm、厚さ0.3mm
の円盤状のものを測定に供した。測定は25℃の恒温
室、試料片セット場所35℃で測定した。表1における
単位は(ml・cm/cm2・sec・mmHg)×1
0-11。 (5)引張り強度 島津(株)製引張り試験機AGS−50Bを用いた。測
定は25℃の恒温室、試験片は5mm巾20mm長0.
3mm厚を用いた。表1における単位は(g/mm2) (6)汚れ付着性 汚れ付着性は蛋白付着量として評価した。トリス塩酸バ
ッファー液(PH=7.4)中にリゾチーム(0.2
%)を溶解させ、この溶液中に試験片を浸漬し(37℃
3Hr)、精製水中に浸漬し乾燥させた。表面赤外分光
分析を汚染処理前後で測定し、その差スペクトルから蛋
白質由来のアミド基の吸収量を算出した。値が大きい
程、汚れ付着が大きい。なお、表1での値は実際の値を
1000倍した値である。
(A1)の合成] オクタメチルシクロテトラシロキサン150g、1,
3,5-トリメチルトリフルオロプロピルシクロトリシ
ロキサン22.6g、1,3,5,7-テトラメチルシ
クロテトラシロキサン17.4g、1,3-ビス(4-ヒ
ドロキシプロピル)テトラメチルジシロキサン7.2
g、クロロホルム200g、トリフルオロメタンスルホ
ン酸1.5g、をフラスコ中で25℃、24時間撹拌
後、pHが中性になるまで精製水で繰り返し洗浄する。
水を分離後、クロロホルムを減圧下で留去した。残液を
イソプロパノールに溶解、メタノールで再沈澱し分離し
た液を真空下で揮発分を除いたところ、透明粘凋液が得
られた。下記式(7)で表されるヒドロシランを有する
シロキサンジオール(A1)を98g得た。なお、骨格
Yの構造式が各シロキサンのブロック体であるかのよう
な式を示しているが、実際はランダム構造を含んでお
り、ここでは各シロキサンの割合のみを表す。以下の実
施例、比較例においても同様である。
レート(B1)の合成] 上記シロキサンジオール(A1)50g、メタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネート3.9g、乾燥アセトン
100g、ジブチルチンジラウリレート0.02g、を
褐色フラスコ中に加え、窒素雰囲気下で25℃、24時
間撹拌した後、精製水1.4gを加えさらに3時間撹拌
する。アセトンを減圧下で留去し、残液をメタノールで
洗浄後、再度真空下で揮発分を除去したところ、透明な
粘凋液が得られた。下記式(8)で表されるヒドロシラ
ンを有するシロキサンジメタクリレート(B1)48.
7gが得られた。
レート(C1)の合成] 上記シロキサンジメタクリレート(B1)48g、アリ
ルアルコール11.6g、イソプロピルアルコール96
g、酢酸カリウム0.04g、塩化白金酸10mg、ジ
−t−ブチルクレゾール10mgを還流冷却器付きフラ
スコに仕込み、窒素雰囲気下で50℃で3時間加熱撹拌
した。反応液をろ別後、イソプロパノールを減圧下で留
去したのち、5%水入りメタノールで洗浄した。さらに
真空下で、揮発分を除去したところ、透明な粘凋液が得
られた。下記式(9)で示されるアルコール基含有シロ
キサンジメタクリレート(C1)であった。IRと1H
−NMRのスペクトルをそれぞれ(図1)および(図
2)に示す。
レート(B1)50g、2−(トリメチルシロキシ)エ
チルアクリレート20g、トルエン100g、塩化白金
酸10mg、ジ−t−ブチルクレゾール10mgを還流
冷却器付きフラスコに仕込み、窒素雰囲下で5時間加熱
還流した。冷却後、減圧下でトルエンを留去したのち、
酢酸300g、精製水50gを加え、50℃で8時間加
熱し、保護基を外した。次に、真空下で揮発成分を除去
したところ透明で粘凋な液52gが得られた。分析の結
果、実施例1における式(9)において骨格Yが下記式
(10)で示されるアルコール基含有シロキサンジメタ
クリレート(C2)であった。
キシ)エチルアクリレートの代わりに、ビニルアセチッ
クアシッドトリメチルシリルエステルを用いて、同様に
反応、精製を行ったところ、実施例1の式(9)におい
て骨格Yが下式(11)で示されるカルボン酸基含有シ
ロキサンジメタクリレート(C3)が得られた。
レート(B1)40g、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド15g、トルエン100g、塩化白金酸10mg、ジ
−t−ブチルクレゾール10mgを還流冷却器付きフラ
スコに仕込み、窒素雰囲下で5時間加熱還流した。冷却
後、減圧下でトルエンを留去したのち、10%水入りメ
タノールで洗浄し、次に真空下で揮発成分を除去したと
ころ透明で粘凋な液41gが得られた。分析の結果、実
施例1の(9)式において骨格Yが下記式(12)で示
されるアルコール基含有シロキサンジメタクリレート
(C4)であった。
サンジメタクリレート(B1)35gに3−アリロキシ
−1,2−プロパンジオール15g、イソプロピルアル
コール80g、酢酸カリウム0.03g、塩化白金酸6
mg、ジ−t−ブチルクレゾール7mgを還流冷却器付
きフラスコに仕込み、実施例1の(C1)の合成と同様
に反応、精製を行ったところ、透明粘凋液33gが得ら
れた。実施例1の式(9)において骨格Yが下記式(1
3)で示されるアルコール基含有シロキサンジメタクリ
レート(C5)であった。
−プロパンジオールの代わりに、アリルアミン7gを用
いて、実施例5と同様に反応、精製した。その結果実施
例1の式(9)において骨格Yが化式(14)で示され
るアミノ基含有シロキサンジメタクリレート(C6)3
5g得られた。
(A2)の合成] オクタメチルシクロテトラシロキサン190g、1,
3,5−トリメチルトリフルオロプロピルシクロトリシ
ロキサン100g、1,3,5,7−テトラメチルシク
ロテトラシロキサン7.7g、1,3−ビス(2−ヒド
ロキシエチルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン14.4g、クロロホルム300g、トリフルオロメ
タンスルホン酸2.3g、をフラスコ中に仕込み実施例
1のシロキサンジオール(A1)と同様に合成、精製を
したところ、透明粘凋液110gが得られた。分析の結
果、下式(15)に示すヒドロシランを有するシロキサ
ンジオール(A2)であった。
オール(D1)の合成] 上記ヒドロシラン含有シロキサンジオール(A2)35
g、ポリオキシエチレンアリルメチルエーテル(分子量
約400)14g、イソプロピルアルコール100g、
酢酸カリウム0.03g、塩化白金酸6mgを還流冷却
器付きフラスコ中に仕込み、窒素雰囲気下、3時間加熱
還流させた。反応液をろ別後、イソプロパノールを減圧
下で留去したのち、5%水入りメタノールで洗浄した。
さらに真空下で、揮発分を除去し透明な粘凋液42gを
得た。分析の結果、下記式(16)で表されるポリオキ
シエチレン基含有シロキサンジオール(D1)であっ
た。
メタクリレート(C5)の合成] 得られたポリオキシエチレン基含有シロキサンジオール
(D1)40gと乾燥アセトン85gを褐色フラスコに
加え、溶解させた後、メタクリロイルイソシアネート
2.0gを添加し、窒素雰囲気下で25℃で3時間撹拌
した。精製水1.4gを加えさらに2時間撹拌後、アセ
トンを減圧下で留去した。残液を5%水入りメタノール
で洗浄後、再度真空下で揮発分を除去したところ、透明
な粘凋液48.7gが得られた。分析の結果、下記式
(17)で表されるポリオキシエチレン基を有するシロ
キサンジメタクリレート(C5)であった。
オール(A1)の合成において1,3,5,7−テトラ
メチルシクロテトラシロキサンを添加せず、反応を全く
同様に行い、シロキサンジオール(A3)を得た。続い
て、実施例1のヒドロシラン含有シロキサンジメタクリ
レート(B1)の合成と同様の反応を行い、下式(1
8)の親水基を持たないシロキサンジメタクリレート
(R1)を得た。
ンジオール(A1)の合成において、1,3−ビス(4
−ヒドロキシプロピル)テトラメチルジシロキサンの代
わりに1,3−ビス(3−メタクリロキシプロピル)テ
トラメチルジシロキサン11.1gを添加し同様に反
応、精製を行い、シロキサンジメタクリレート(B2)
を得た。続いて、実施例1記載のアルコール基含有シロ
キサンジメタクリレート(C1)の合成の際のシロキサ
ンジメタクリレート(B1)の代わりに、(B2)を用
いて、反応を進めたところ、下記式(19)に示すアル
コール基含有シロキサンジメタクリレート(R2)が得
られた。重合性基とシロキサン鎖との連結はウレタン基
を介さず、エステル基を介している。
オール(A1)の合成において1,3,5−トリメチル
トリフルオロプロピルシクロトリシロキサンを添加せ
ず、反応を全く同様に行った。以下、実施例1記載の方
法に従い、ヒドロシラン含有シロキサンジメタクリレー
ト(B3)、続いてフッ素置換基を有しないアルコール
基含有シロキサンジメタクリレート(R3)を合成し
た。構造は下記式(20)に示す。
ンジメタクリレート(C1)80重量部、2−ヒドロキ
シプロピルメタクリレート(以下HPとする)20重量
部、及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド0.5重量部を添加し、窒素雰
囲気中でマグネチックスターラーにて約1時間撹拌し、
溶解混合させた。その後、窒素雰囲気中で、シリコーン
ゴム製のガスケットを間に入れた2枚のガラス板(厚さ
10mm、巾60mm、長さ90mm)により組み込ん
だセル中に前記混合液液を注入し、該セルを40〜50
℃の温度において紫外線を2時間照射したところ、透明
で柔軟性のあるシート状の重合体を得た。この共重合体
について、水濡れ性、含水率、酸素透過係数、引張り強
度、汚れ付着性を評価した。結果を表1に示した。
シロキサンモノマーについて実施例8と同じ組成、条件
にて重合し、共重合体を得た。その物性評価結果を表1
に記載した。
ーについて実施例8と同じ組成、条件にて重合し、共重
合体を得た。その物性評価結果を表1に記載した。この
表1から明らかなように、本発明の親水性含フッ素シロ
キサンモノマーを用いた重合樹脂は透明性、引張り強
度、汚れ付着性のバランスが良く、さらに酸素透過性が
良好である。
キサンジメタクリレート(C1)80重量部、3,3,
3−トリフルオロエチルメタクリレート(以下3FMと
する)10重量部、n−ブチルメタクリレート(以下n
BAとする)5重量部、メタクリル酸(以下MAAとす
る)3重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(以下HEMAとする)2部、エチレングリコールジメ
タクリレート(以下EDとする)0.5重量部及び2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド0.5重量部を添加し同様に光重合させた。
その結果、柔軟で透明なシートが得られた。このシート
は含水率が0.5%と実質的に非含水材料でありなが
ら、水濡れ性が良好であった。さらに酸素透過係数23
5×10-11ml・cm/cm2・sec・mmHg、引
張り強度295g/mm2とコンタクトレンズとして充
分な性能を示した。
ロキサンジメタクリレート(C1)60重量部、HPを
20重量部、nBAを15重量部および2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
0.5重量部を添加し同様に光重合させた。柔軟で透明
なシートが得られた。このシートは含水率2%で水濡れ
性が良好であった。また酸素透過係数114×10-11
ml・cm/cm2・sec・mmHg、引張り強度2
35g/mm2とコンタクトレンズとして充分な性能を
示した。
N,N−ジメチルアクリルアミドを用いたところ、透明
性が良好で、含水率55%の高含水性のシートが得られ
た。酸素透過係数を測定したところ、85×10
-11(ml・cm/cm2・sec・mmHg)と高い酸
素透過性を示し、高含水性材料たとえば眼科用含水レン
ズに有用である。
ピレン製の凹凸鋳型(レンズ直径13.7mm)に実施
例8記載の親水性含フッ素シロキサンモノマーおよびH
Pの混合液を注入充填し、紫外線を2時間照射し重合し
た。重合後鋳型から取りだしたレンズは透明で柔軟性が
あり、水濡れ性も良い。また、レンズとしての解像力も
良好でレンズ材料として有用であった。
マーは新規な化合物であり、単独重合あるいは共重合に
より、光学的透明性、水濡れ性、耐汚染性、ガス透過
性、柔軟性が良好な親水性樹脂を与えるものであり、コ
ンタクトレンズなどの眼科用レンズ材料として有用であ
る。
ンジメタクリレート(C1)の赤外吸収スペクトル(I
R)図である。
ンジメタクリレート(C1)の核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR)図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 下記式(1)で表されることを特徴とす
る親水性含フッ素シロキサンモノマー。 【化1】 [式中、Xは式(2)で表される不飽和基を持つ置換基
である。 【化2】 R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ炭素数1〜12の炭
化水素基又はトリメチルシロキシ基から選ばれた基であ
る。Yは下記式で表される構造単位[I]、[II]お
よび[III]からなり、構造単位[I]、[II]、
[III]の比率は[I]/([II]+[III])
=1/10ないし100/1であり、さらに[II]/
[III]=1/10ないし10/1であり、[I]、
[II]及び[III]の合計数は10〜1000であ
る。(ここでZ1 は−NHCOO−基又は−OOCNH
−R6−NHCOO−基(R6は炭素数4〜13の炭化水
素基)であり、R5は水素又はメチル基、mは0〜1
0、nは1〜20の整数であり、pはmが0のとき0で
あり、mが1以上のとき1である。qは0〜20の整数
である。) 【化3】 (ここで、R7及びR8はそれぞれ炭素数1〜12の炭化
水素基またはトリメチルシロキシ基で同一でも異なって
いても良く、R9及びR10はそれぞれ炭素数1〜12の
炭化水素基、トリメチルシロキシ基または炭素数1〜1
2のフッ素置換炭化水素基であって、R9又はR10の少
なくとも一方はフッ素置換炭化水素基である。R11及び
R12はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基、トリメチ
ルシロキシ基または親水性置換基からなる基であって、
R11またはR12の少なくとも一方は親水性置換基であ
る。ここでいう親水性置換基とは水酸基、カルボン酸
基、アミノ基、イミノ基、アミド基、オキシアルキレン
基から選ばれた置換基が少なくとも1個結合してなる鎖
状又は環状の炭化水素基をいう。)] - 【請求項2】 親水性置換基が式(3)又は式(4)で
表される基である請求項1記載の親水性含フッ素シロキ
サンモノマー。 【化4】 (ここでR13は炭化水素3〜12の炭化水素であり、炭
素炭素間に酸素原子、−CO−、−COO−、−OOC
−からなる基をはさんでいてもよく、OH基は同一炭素
原子上には1個のみ置換され、aは1より大きい数であ
る。) 【化5】 (ここでR14は炭化水素3〜12の炭化水素であり、炭
素炭素間に酸素原子、−CO−、−COO−、−OOC
−からなる基をはさんでいてもよい。R15、R16は炭素
数2〜4の炭化水素である。bおよびcはそれぞれ0〜
200であり、b+cは少なくとも1である。Z2は水
素原子、炭素数1〜12の炭化水素、R17OH(R17は
炭素数1〜12の炭化水素)または−OCOR18(R18
は炭素数1〜12の炭化水素)から選ばれた基を示
す。) - 【請求項3】 構造Yが下記式で表される構造単位が、
[I’]、[II’]および[III’]からなる請求
項2記載の親水性含フッ素シロキサンモノマー。 【化6】 (R19は親水性基であり、下式(5)又は(6)で表さ
れる基である。) 【化7】 (ここでR13は炭素数3〜12の炭化水素であり、炭素
炭素間に酸素原子、−CO−、−COO−、−OOC−
からなる基をはさんでいてもよく、OH基は同一炭素原
子上には1個のみ置換され、aは1より大きい数であ
る。) 【化8】 (ここでR14は炭化水素3〜12の炭化水素であり、炭
素炭素間に酸素原子、−CO−、−COO−、−OOC
−からなる基をはさんでいてもよい。R15、R16は炭素
数2〜4の炭化水素である。bおよびcはそれぞれ0〜
200であり、b+cは少なくとも1である。Z2は水
素原子、炭素数1〜12の炭化水素、R17OH(R17は
炭素数1〜12の炭化水素)または−OCOR18(R18
は炭素数1〜12の炭化水素)から選ばれた基を示
す。) - 【請求項4】 請求項1記載の親水性含フッ素シロキサ
ンモノマーの1種または2種以上を親水性含フッ素シロ
キサンモノマーのみであるいは共重合可能なモノマーを
1種または2種以上を共重合させて得られる架橋性重合
体からなる親水性樹脂。 - 【請求項5】 請求項2記載の親水性含フッ素シロキサ
ンモノマーの1種または2種以上を親水性含フッ素シロ
キサンモノマーのみであるいは共重合可能なモノマーを
1種または2種以上を共重合させて得られる架橋性重合
体からなる親水性樹脂。 - 【請求項6】 請求項3記載の親水性含フッ素シロキサ
ンモノマーの1種または2種以上を親水性含フッ素シロ
キサンモノマーのみであるいは共重合可能なモノマーを
1種または2種以上を共重合させて得られる架橋性重合
体からなる親水性樹脂。 - 【請求項7】 共重合可能なモノマーが水酸基、カルボ
ン酸基、アミノ基、イミノ基、アミド基、オキシアルキ
レン基から選ばれた置換基を少なくとも1個結合してな
る鎖状または環状の炭化水素基を有する重合性不飽和化
合物である請求項6記載の親水性樹脂。 - 【請求項8】 請求項4記載の親水性樹脂からなる眼科
用レンズ材料。 - 【請求項9】 請求項5記載の親水性樹脂からなる眼科
用レンズ材料。 - 【請求項10】 請求項6記載の親水性樹脂からなる眼
科用レンズ材料。 - 【請求項11】 請求項7記載の親水性樹脂からなる眼
科用レンズ材料。
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JP05083795A JP3441024B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 親水性含フッ素シロキサンモノマー及びその樹脂からなる眼科用レンズ材料 |
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JPH08245737A JPH08245737A (ja) | 1996-09-24 |
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ID=12869868
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