JP3988031B2 - 連続プレス加工方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はワークを連続的にプレス機側に供給し、高速、高精度のプレス加工が可能な連続プレス加工方法及びその装置に関し、特に線幅50μ以下、厚さが50μ以下で開口率が70以上の超薄型構造のエキスパンドメタル等各種精密製品を得るのに好適な連続プレス加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス機にワークを供給する時、移動用スライダーが1ユニットで形成されていたために、一回のプレス加工中に移動用スライダーをその都度、往復運動の始端位置に戻し、再度送るという往復運動を絶えずさせる必要があった。このため、次のワーク送りのタイミングまでに移動用スライダーを始端位置まで戻す必要があり、戻す時間が繰り返し要することから動作時間的にワークの高速供給に限界があった。
【0003】
また従来、例えば厚みが100μ程度のエキスパンドメタルを製造するに際しては、プレス機の金型を構成する一方の固定型(下型)に対してワークをせん断するような位置関係に設置した他方の断面略V字形状の可動型(上型)を可動させてワークに千鳥状に順次、スリットを形成すると共に該スリットは可動型によりスリットが拡開されて開口部を形成し、金型の出口側に押し出された加工後のワークは階段状になって押し出される。
この階段状になって押し出されたワークを平坦状に矯正するためにプレス機とは別に設けた圧延機で一定の圧延圧力をかけて平坦状にしていた。
【0004】
しかし、上記従来のエキスパンドメタルの製法では開口率を任意に設定できないばかりでなく、所望する開口率又は開口率範囲に補正することが出来ず、圧延厚を素材(ワーク)厚以下にすることが出来ないなどの難点があった。
【0005】
さらに、従来、プレス機にてワークに例えば千鳥状のスリットを形成する場合等のスタンピング中、金型内の上型をワークの送り方向と直角の左右又は前後に移動させる装置は、エアシリンダやカムとレバーを組合せた機械的な動力伝達等にて行われていた。エアシリンダの場合、エア圧、エアスピードなど不安定要素を含む精密(mm単位微少動作)、高速追従に不向きであり、動作量(移動量)、動作原点の微調整が出来ないという難点があった。またカムの場合、レバー、シャフトなど部品点数が多くなり、精密、高速化に不向きであり、動作量(移動量)、動作原点の微調整が出来ないという難点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、ワークをプレス機側に供給する場合、従来のようにワークを供給するたび毎にワーク供給機構を旧位置に復帰させ復帰毎に毎回往復運動をさせる必要がなくなるようにするとともに、高速、高精度(微量)にワークを送ることができる連続プレス加工方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
また本発明の他の目的は、エキスパンドメタル等の開口部を有する各種プレート状ワークの開口率及び又は圧延厚を使用目的(材料、製品)にあわせて任意に設定でき、該開口率の補正や圧延厚の補正を可能にすると共に同一ライン上でプレス加工及び圧延加工がなし得るようにし、プレス作業の効率化を図り、特に超薄型の精密加工に適した連続プレス加工方法及びその装置を提供することにある。
【0008】
さらに、本発明の目的は、プレス機の高速回転に追従し、精密(微少)動作、高精度で上型を移動させる動作量(移動量)、動作原点の微調整が出来るようにした連続プレス加工方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る連続プレス加工方法は、板状ワークをプレス機側に連続的に供給しながらプレス加工を行なう連続プレス加工方法であって、該板状ワークの進行方向に所定間隔をおいて設置した2台のワーク供給機構のうち、一方のワーク供給機構が一定のストローク始端位置で前記ワークをクランプした状態で僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行なうと共に、他方のワーク供給機構は前記一方のワーク供給機構が進行移動中、ワークをクランプしない状態で後退移動後一定のストローク始端位置でワークをクランプしない状態で待機し、前記一方のワーク供給機構がストローク終端附近位置に来た時にワークをクランプした状態で前記と同量又は異なる量の僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行ない、一方のワーク供給機構と他方のワーク供給機構とがワークの送り量を多数回連続して送り、交互に繰り返しながら進行移動を行ない板状ワークをプレス機側に連続的に供給し、次に、前記プレス機にセットした金型によりワークに開口部を有するスリット加工を行ない、該金型の出口側にスリット加工済みのワークがたるまない程度のテンションをかけながら一次圧延を行ないスリットを入れたワークが階段状となっているのを補正し、次いで、スリットの開口部が所望する大きさの開口部未満の場合はワークの引張り力を高めて開口部の補正を行ないながらワークのそりを補正すると共にワークの厚みを所望厚みに形成し、スリットの開口部が所望する大きさの開口部の場合はワークの引張り力はそのままの引張り力を維持しながらワークのそりを補正すると共にワークの厚みを所望厚みに形成する二次圧延を行なうことを特徴とする。
【0011】
さらに請求項1記載の連続プレス加工方法は、請求項1記載のワークの拡開した開口部を有するワークをCCDカメラのような無接触型検出部にて画像検出し、該検出した画像信号に基いて開口率を演算処理し、予め設定した開口率又は開口率範囲と比較演算を行ない、所望開口率又は所望開口率範囲である場合はワークの引張り力をそのまま維持し、所望開口率又は所望開口率範囲未満の場合はワークの引張り力を強くして開口率の調整を行なうようにしたものである。
【0012】
請求項1又は2記載の連続プレス加工方法において、金型の一部を左右又は前後に移動させる制御はリニアモータを使用するようにしたものである。
【0013】
本発明に係る連続プレス加工装置は、板状ワークをプレス機側に水平方向に進行させて連続的に供給するワーク供給機構と、該ワーク供給機構にて供給されたワークに千鳥状にスリットを入れて拡開し開口部を形成するように互いにせん断状に配置した上型及び下型を備えたプレス機と、該プレス機でスリットを拡開形成したワークをたるまない程度に引張りながら圧延を行なう引張り・圧延機構とを備えた連続プレス加工装置であって、前記ワーク供給機構はワークの進行方向に沿って上面が平坦な台状のリニアベースと、該リニアベース上の両側に設置した直動ガイドと、該直動ガイド間にワークの進行方向に沿って直列に並べた二つのリニアモーターと、該両リニアモーターの駆動側に固定して水平方向に移動するトップテーブルと、該トップテーブルのそれぞれにワークをクランプした状態で進行したりワークをクランプしない状態で後退運動をするクランプ装置と、一方のワーク供給機構が一定のストローク始端位置で前記ワークをクランプした状態で僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置で待機する動作を繰り返す往復動作を行なうと共に、他方のワーク供給機構は前記一方のワーク供給機構が進行移動中、ワークをクランプしない状態で後退移動後一定のストローク始端位置でワークをクランプしない状態で待機し、前記一方のワーク供給機構がストローク終端附近位置に来た時にワークをクランプした状態で前記と同量又は異なる僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行ない、一方のワーク供給機構と他方のワーク供給機構とがワークの送り量を多数回連続して送り、交互に繰り返しながら進行移動を行なう制御をプレス機側の指令に基いて行なう動作制御部とを備えるとともに前記引張り・圧延機構は、金型の出口側に開口部を有するスリット加工済みのワークがたるまない程度のテンションをかけ、かつスリットを入れたワークが階段状となっているのを補正するためのサーボモータ及び油圧シリンダを備えた一次圧延ロール機構と、スリットの開口部の大きさが所望する大きさ未満の場合は、ワークの引張り力を高めて開口部の大きさを広げる補正を行ないながらワークのそりを補正するすると共にワークの厚みを所望厚みに形成し、スリットの開口部が所望する大きさの開口部の場合はワークの引張り力はそのままの引張り力を維持しながらワークのそりを補正するすると共にワークの厚みを所望厚みに形成する二次圧延を行なうためのサーボモータ及び油圧シリンダを備えた二次圧延ロール機構とを備えているものである。
【0015】
さらに、請求項4記載の連続プレス加工装置において、二次圧延加工後における開口部を有するワークを画像検出するCCDカメラのような無接触型検出部と、該検出部で得られた画像信号に基いてワークの開口率を演算処理し、予め設定した開口率又は開口率範囲と比較演算を行ない、所望開口率又は所望開口率範囲である場合はワークの引張り力をそのまま維持し、所望開口率又は所望開口率範囲未満の場合はワークの引張り力を強くする開口率調整機構とを備えているものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を厚さ及び線幅のそれぞれが50μ以下で、開口率が70以上の超精密プレス加工を行なうエキスパンドメタルの製造法を例にとって説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではなく、他のプレス加工品にも適用できる連続プレス加工方法及びその装置に適用できることは言うまでもない。
先ず、請求項1に係る連続プレス加工方法と請求項4に係る連続プレス加工装置について、ワークの供給方法及びワーク供給機構について述べる。
図1は本発明の一実施例であるワーク供給機構の側面図、図2はその平面図である。
1はワーク2の進行方向に長い平面矩形の上端が平坦な台状のリニアベースである。3はリニアベース1上の両側に沿って設置した直動ガイドである。4は直動ガイド3の間にワークの進行方向に沿って直列に並べた二つのリニアモーターである。5および6は両リニアモーター4の駆動側に固定して水平方向に移動するトップテーブルである。7および8はトップテーブル5および6のそれぞれにワーク2をクランプした状態で搬送するクランプ装置で、7は通常、上ジョウ、8は下ジョウと呼ばれるものである。図中、9はクランプ用シリンダ、10は連結ロッド、11、12はクランパフレームをそれぞれ示す。
【0017】
二つのワーク供給機構33のうち、一方のワーク供給機構が一定のストロークとして例えば50mmのストロークとすると、そのストローク始端位置でワーク2をクランプした状態で僅かなワーク送り量を例えば0.1mmとすると500回という多数回連続して送りを行なう。一方のワーク供給機構が500回という多数回連続して送り続けている間、他方のワーク供給機構はワーク2をクランプしない状態で後退運動後、ストローク始端位置で待機している。他方のワーク供給機構のストロークおよび送り量も一方のワーク供給機構のストロークおよび送り量に合わせておくのが連続送りの関係上望ましいが、用途によっては送り量を変えてもよい。
そして一方のワーク供給機構が一定のストロークである50mmという終端位置まで進行移動後、そのストローク終端位置でクランプしているワーク2を離反し、そのワーク2を離反した後は進行移動方向と逆方向に後退移動するが、この後退時に他方のワーク供給機構はワーク2をクランプして進行移動を行なう。
【0018】
すなわち、他方のワーク供給機構は前記一方のワーク供給機構がワーク2をクランプした状態で僅かなワーク送り量を多数回連続して送り続けている間、ワーク2をクランプしない状態で後退移動して一定のストローク始端位置でワークをクランプしない状態で待機しており、前記一方のワーク供給機構がストローク終端附近位置に来た時にワーク2をクランプした状態で僅かなワーク送り量として例えば0.1mmとすると500回という多数回連続して送り続け、一定のストロークである50mmという終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行なう。
一方のワーク供給機構がワーク2をクランプした状態でストローク終端附近位置に来た時に他方のワーク供給機構はワーク2をクランプして待機状態から進行移動を開始することとしたのは、追随性を高めるためであり、一方のワーク供給機構のストローク終端前数ピッチより、他方のワーク供給機構はワーク2のクランプを始め、2つのワーク供給機構が同時にワーク2をクランプして搬送する状態が存在する。図3(a)〜(f)は2つのワーク供給機構が交互に往復動作を行う模式的説明図である。
こうして、一方のワーク供給機構と他方のワーク供給機構とがワークの送り量を例えば0.1mmという送り量で500回という多数回連続して送り、交互に繰り返しながら進行移動を行なう制御をプレス機側の指令に基いて行なう動作制御部(図示せず)をプレス機操作ボックス13に内臓させている。
【0019】
図4は上型及び下型を備えたプレス機によりワークに千鳥状のスリットを入れた状態を示す平面図、図5はワークに対する上型と下型の位置関係の概略を示す側面図、図6はワークに対する上型と下型の位置関係の概略を示す正面図、図7はワークに形成されたスリットが上型により拡開される状態を示す正面図である。
前記ワーク供給機構にて供給された板状ワーク2は断面V字形状の可動する上型15とその上型15に対し図7に示すようなせん断状に設置された固定した下型16を備えたプレス機14により、千鳥状にスリットが入れられる(図4参照)。そのスリットがさらに断面V字形状の上型により拡開され(図7参照)、所望する開口部に形成される。開口部の形成は9割以上の大部分がプレス機14で形成されて所望形状の開口部となるが、所望する大きさの開口部が得られない場合は、次工程である圧延ロール側の引張り力の調整により補正される。しかし、ここで注意することは所望開口部を得るための張力はワーク2に脆性破壊を与えないようにして張力を与える必要があることである。
【0020】
図8はプレス機にてワークをスタンピング中、金型内の上型を左右又は前後に移動させる装置を示す側面図、図9は図8の平面図である。
図中、15は上型、16は下型、17は上型第一駆動ブラケット、18はカムフォロア、19は上型第二駆動ブラケット、20はブラケット、21はリニアモータ、22はプレス機スライド、23は金型の可動部をそれぞれ示す。
図8に示すように、ワーク2は矢印Aの方向に送られ、プレス機スライド22は図7に示すように、矢印Cのように上下に動作すると仮定した場合、上型15と金型の可動部23はプレス機スライド22に取付けられ、プレス機スライド22と共に矢印Cの方向に上下運動をする。下型16はプレス機14に固定される。金型の可動部23に取付けられた上型第一駆動ブラケット17はリニアモータ21に取付けられたブラケット20およびカムフォロア18を介してリニアモータ21が矢印Bの方向に作動した際、金型の可動部23も同様に動作する。リニアモータ21はブラケット20によりプレス機14本体に取付けられ反力を受ける。
本発明のようにシリンダタイプのようなリニアモータを使用することにより、プレス機の高速回転に追従し、精密(微小)動作、高精度で上型を移動させることが出来る。また部品点数が少なく、エアのような不安定要素が少ない。さらに、リニアモータに任意の指令を入力することにより動作量(移動量)、動作原点の微調整が可能となる。
【0021】
次に、プレス機14でスリットを拡開形成したワーク2をたるまない程度に引張りながら圧延を行なう引張り・圧延機構について説明する。
図10は本発明の一実施例である連続プレス加工装置の全体を示す側面図、図11は図10の平面図、図12はテンションと圧延を兼ねた一次圧延ロール機構を示す側面図、図13は図12の平面図である。
図12及び図13において、24はサーボモータ、25はロール、26は油圧シリンダ、27はフレーム、28はカバーをそれぞれ示す。
引張り・圧延機構は、一次圧延ロール機構と二次圧延ロール機構とを備えている。一次圧延ロール機構はサーボモータ24及び油圧シリンダ26を備えている。金型の出口側に開口部を有するスリット加工済みのワーク2がたるまない程度のテンションをかけるのはサーボモータ24によりロール25の回転数を調整することにより行なう。ワーク2がフィーダ側に正確に行なわれていても、金型の出口側のワーク2がたるむようになると、プレス機での高精度なパンチングに支障をきたす。またスリットを入れたワーク2は階段状となって出てくるのでロール25により平坦状に補正する。ロール25により平坦状に補正するためのロール圧は油圧シリンダ26により調整する。
【0022】
二次圧延ロール機構30では、スリットの開口部の大きさが所望する大きさ未満の場合、ワーク2の引張り力を増すために、二次圧延ロール機構30に設けたサーボモータによりロールの回転数を高めて開口部の大きさを広げる補正を行なう。またワーク2のそりを補正すると共にワーク2の厚みを所望厚みに形成するために二次圧延ロール機構30に設けた油圧シリンダによりロール圧を高めて行う。スリットの開口部が所望する大きさの開口部の場合はワーク2の引張り力はそのままの引張り力を維持しながらワークのそりを補正するすると共にワーク2の厚みを所望厚みに形成する。
図中、31はCCDカメラ、32は金型、33はワーク供給機構、34はアンコイラ、35はルーパーガイド、36は取付けブラケット、37測長器、38はリコイラ、39は取付けブラケット、40はプレス機防振装置をそれぞれ示す。
【0023】
二次圧延加工後における開口部を有するワーク2は画像検出するCCDカメラ31のような無接触型検出部で得られた画像信号に基いてワークの開口率を演算処理し、予め設定した開口率又は開口率範囲と比較演算を行ない、所望開口率又は所望開口率範囲である場合は開口率調整機構(図示せず)によりワークの引張り力をそのまま維持される。したがって、ワークの開口率及び厚みを任意に設定することが出来る。
【0024】
図14はワークの開口率を補正するためのフローシートを示す。
ワークの開口率とはワークの所定面積に対する開口部の占める割合を示したものである。したがって、開口率を決めるには開口部だけでなく線幅等も重要な判断事項となる。フローシートに示すようにワーク2の厚みを補正するのは二次圧延ロール機構30の油圧シリンダーの油圧を変更してロール25圧を変更する。ワークの厚みはマイクロメータ等により測定する。開口率の変更は二次圧延ロール機構30のサーボモータによりロールの回転数を変更して行う。
【発明の効果】
本発明に係る連続プレス加工方法及びその装置は、上記の説明から判るように、ワークをプレス機側に供給する場合、従来のようにワークを供給するたび毎にワーク供給機構を旧位置に復帰させ復帰毎に毎回往復運動をさせる必要がなくなり、ワークを連続的に供給できるとともに、高速、高精度(微量)にワークを送ることができる。
【0025】
また本発明に係る連続プレス加工方法及びその装置は、エキスパンドメタル等の開口部を有する各種プレート状ワークの開口率及び又は圧延厚を使用目的(材料、製品)にあわせて任意に設定でき、該開口率の補正や圧延厚の補正を可能にすると共に同一ライン上でプレス加工及び圧延加工がなし得る。さらにプレス作業の効率化を図り、特に超薄型の精密加工に適した連続プレス加工方法及びその装置である。
【0026】
さらに、本発明に係る連続プレス加工方法及びその装置は、プレス機の高速回転に追従し、精密(微小)動作、高精度で上型を移動させる動作量(移動量)、動作原点の微調整が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるワーク供給機構の側面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 (a)〜(f)は2つのワーク供給機構が交互に往復動作を行う模式的説明図である。
【図4】 上型及び下型を備えたプレス機によりワークに千鳥状のスリットを入れた状態を示す平面図である。
【図5】 ワークに対する上型と下型の位置関係の概略を示す側面図である。
【図6】 ワークに対する上型と下型の位置関係の概略を示す正面図である。
【図7】 ワークに形成されたスリットが上型により拡開される状態を示す正面図である。
【図8】 プレス機にてワークをスタンピング中、金型内の上型を左右又は前後に移動させる装置を示す側面図である。
【図9】 図8の平面図である。
【図10】 本発明の一実施例である連続プレス加工装置の全体を示す側面図である。
【図11】 図10の平面図である。
【図12】 テンションと圧延を兼ねた一次圧延ロール機構を示す側面図である。
【図13】 図12の平面図である。
【図14】 ワークの開口率を補正するためのフローシートを示す。
【符号の説明】
1 リニアベース 2 ワーク
3 直動ガイド 4 リニアモーター
5 トップテーブル 6 トップテーブル
7 クランプ装置(上ジョウ) 8 クランプ装置(下ジョウ)
9 クランプ用シリンダ 13 プレス機操作ボックス
15 上型 16 下型
21 リニアモーター 23 金型の可動部
24 サーボモーター 25 ロール
26 油圧シリンダ 29 一次圧延ロール機構
30 二次圧延ロール機構 31 CCDカメラ
32 金型 33 ワーク供給機構
Claims (5)
- 板状ワークをプレス機側に連続的に供給しながらプレス加工を行なう連続プレス加工方法であって、該板状ワークの進行方向に所定間隔をおいて設置した2台のワーク供給機構のうち、一方のワーク供給機構が一定のストローク始端位置で前記ワークをクランプした状態で僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行なうと共に、他方のワーク供給機構は前記一方のワーク供給機構が進行移動中、ワークをクランプしない状態で後退移動後一定のストローク始端位置でワークをクランプしない状態で待機し、前記一方のワーク供給機構がストローク終端附近位置に来た時にワークをクランプした状態で前記と同量又は異なる量の僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行ない、一方のワーク供給機構と他方のワーク供給機構とがワークの送り量を多数回連続して送り、交互に繰り返しながら進行移動を行ない板状ワークをプレス機側に連続的に供給し、次に、前記プレス機にセットした金型によりワークに開口部を有するスリット加工を行ない、該金型の出口側にスリット加工済みのワークがたるまない程度のテンションをかけながら一次圧延を行ないスリットを入れたワークが階段状となっているのを補正し、次いで、スリットの開口部が所望する大きさの開口部未満の場合はワークの引張り力を高めて開口部の補正を行ないながらワークのそりを補正すると共にワークの厚みを所望厚みに形成し、スリットの開口部が所望する大きさの開口部の場合はワークの引張り力はそのままの引張り力を維持しながらワークのそりを補正すると共にワークの厚みを所望厚みに形成する二次圧延を行なうことを特徴とする連続プレス加工方法。
- 請求項1記載の連続プレス加工方法において、ワークの拡開したスリット目をCCDカメラのような無接触型検出部にて画像検出し、該検出した画像信号に基いて開口率を演算処理し、予め設定した開口率又は開口率範囲と比較演算を行ない、所望開口率又は所望開口率範囲である場合はワークの引張り力をそのまま維持し、所望開口率又は所望開口率範囲未満の場合はワークの引張り力を強くして開口率の調整を行なうことを特徴とする請求項1記載の連続プレス加工方法。
- 請求項1又は2記載の金型の可動部を左右又は前後に移動させる制御はリニアモータを使用することを特徴とする請求項1又は2記載の連続プレス加工方法。
- 板状ワークをプレス機側に水平方向に進行させて連続的に供給するワーク供給機構と、該ワーク供給機構にて供給されたワークに千鳥状にスリットを入れて拡開し開口部を形成するように互いにせん断状に配置した上型及び下型を備えたプレス機と、該プレス機でスリットを拡開形成したワークをたるまない程度に引張りながら圧延を行なう引張り・圧延機構とを備えた連続プレス加工装置であって、前記ワーク供給機構はワークの進行方向に沿って上面が平坦な台状のリニアベースと、該リニアベース上の両側に設置した直動ガイドと、該直動ガイド間にワークの進行方向に沿って直列に並べた二つのリニアモーターと、
該両リニアモーターの駆動側に固定して水平方向に移動するトップテーブルと、該トップテーブルのそれぞれにワークをクランプした状態で進行したりワークをクランプしない状態で後退運動をするクランプ装置と、一方のワーク供給機構が一定のストローク始端位置で前記ワークをクランプした状態で僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置で待機する動作を繰り返す往復動作を行なうと共に、他方のワーク供給機構は前記一方のワーク供給機構が進行移動中、ワークをクランプしない状態で後退移動後一定のストローク始端位置でワークをクランプしない状態で待機し、前記一方のワーク供給機構がストローク終端附近位置に来た時にワークをクランプした状態で前記と同量又は異なる僅かなワーク送り量を多数回連続して送り、一定のストローク終端位置まで進行移動後、該ストローク終端位置でクランプしているワークを離反し、該ワークを離反後進行移動方向と逆方向に後退移動しストローク始端位置に待機する動作を繰り返す往復動作を行ない、一方のワーク供給機構と他方のワーク供給機構とがワークの送り量を多数回連続して送り、交互に繰り返しながら進行移動を行なう制御をプレス機側の指令に基いて行なう動作制御部とを備えるとともに前記引張り・圧延機構は、金型の出口側に開口部を有するスリット加工済みのワークがたるまない程度のテンションをかけ、かつスリットを入れたワークが階段状となっているのを補正するためのサーボモータ及び油圧シリンダを備えた一次圧延ロール機構と、スリットの開口部の大きさが所望する大きさ未満の場合は、ワークの引張り力を高めて開口部の大きさを広げる補正を行ないながらワークのそりを補正するすると共にワークの厚みを所望厚みに形成し、スリットの開口部が所望する大きさの開口部の場合はワークの引張り力はそのままの引張り力を維持しながらワークのそりを補正するすると共にワークの厚みを所望厚みに形成する二次圧延を行なうためのサーボモータ及び油圧シリンダを備えた二次圧延ロール機構とを備えていることを特徴とする連続プレス加工装置。 - 請求項4記載の連続プレス加工装置において、二次圧延加工後における開口部を有するワークを画像検出するCCDカメラのような無接触型検出部と、該検出部で得られた画像信号に基いてワークの開口率を演算処理し、予め設定した開口率又は開口率範囲と比較演算を行ない、所望開口率又は所望開口率範囲である場合はワークの引張り力をそのまま維持し、所望開口率又は所望開口率範囲未満の場合はワークの引張り力を強くする開口率調整機構とを備えていることを特徴とする請求項4記載の連続プレス加工装置。
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