JP3987356B2 - 四方向切換弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は四方向切換弁に関し、特に自動車のヒートポンプ方式冷暖房システムなどにおいて冷暖房モードの切り換え時に冷媒管路の切り換えを行う四方向切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の冷暖房システムにおいて、冷房運転では冷凍サイクルが用いられ、暖房運転には、エンジンの冷却水が熱源として用いられている。しかしながら、この暖房用の熱源は、近年、エンジンの燃焼効率が向上したことにより、冷却水の温度が高くならず、冬期に十分な暖房温度を得ることができなくなってきている。そこで、冷房と一緒に暖房もできるようなシステムのニーズが増えている。このような冷暖房システムでは、室内熱交換器および室外熱交換器に流す冷媒の流れ方向を冷房運転時と暖房運転時とで逆転させる必要があるが、その冷媒流れの切り換えを行うのが四方向切換弁である。
【0003】
図6は四方向切換弁を使用した冷暖房システムの構成を示す図である。
冷暖房システムは、圧縮機101と、四方向切換弁102と、室外熱交換器103と、減圧装置104と、室内熱交換器105と、アキュムレータ106とから構成されている。四方向切換弁102は、4つのポートA〜Dを有している。四方向切換弁102のポートAは、圧縮機101の吐出側に接続され、ポートBは、室外熱交換器103に接続され、ポートCは、室内熱交換器105に接続され、ポートDは、アキュムレータ106に接続されている。
【0004】
四方向切換弁102は、冷房運転時は、実線で示したように、ポートAとポートBとが連通し、ポートCとポートDとが連通するように切り換えられる。したがって、圧縮機101にて圧縮された高温・高圧の冷媒は、四方向切換弁102のポートAに入り、ポートBから室外熱交換器103に送られ、ここで冷媒は熱交換されて冷却若しくは凝縮され、減圧装置104にて断熱膨張されて低温・低圧になる。この低温・低圧となった冷媒は、室内熱交換器105で室内の暖かい空気と熱交換されて蒸発され、四方向切換弁102のポートCおよびポートDを通ってアキュムレータ106に入り、ここで気液分離された冷媒が圧縮機101に戻る。
【0005】
一方、暖房運転のとき、四方向切換弁102は、破線で示したように、ポートAとポートCとが連通し、ポートBとポートDとが連通するように切り換えられる。したがって、圧縮機101にて圧縮された高温・高圧の冷媒は、四方向切換弁102のポートAおよびポートCを通って室内熱交換器105に入り、ここで熱交換されて室内の冷たい空気を加熱する。この室内熱交換器105にて冷却若しくは凝縮された冷媒は、減圧装置104により断熱膨張されて低温・低圧になり、室外熱交換器103での熱交換により蒸発され、四方向切換弁102のポートBおよびポートDを通ってアキュムレータ106に入り、ここで気液分離された冷媒が圧縮機101に戻る。
【0006】
このように、四方向切換弁102は、その冷媒流路を切り換えることにより、冷暖房システムの運転モードを切り換えることができる。
四方向切換弁102としては、本願出願人による特願2001−268492号明細書にて提案した四方向切換弁がある。この四方向切換弁は、ポートBを高圧冷媒が導入されるポートAまたは低圧冷媒を導出するポートDに連通するよう切り換える第1の三方切換弁と、ポートCをポートAまたはポートDに連通するよう切り換える第2の三方切換弁とを分離独立し、第1の三方切換弁および第2の三方切換弁をそれぞれ第1のピストンおよび第2のピストンによって駆動する構成にし、かつ、第1のピストンの調圧室にポートAの高圧またはポートDの低圧を選択的に導入する電磁弁を備え、第1のピストンの調圧室には第1の三方切換弁が切り換え動作することによって低圧または高圧となるポートDと連通する構成にしている。
【0007】
これにより、電磁弁が第1のピストンの調圧室を高圧または低圧にするよう切り換えることによって、ポートAがポートBと連通し、ポートCがポートDと連通する第1の状態と、ポートAがポートCと連通し、ポートBがポートDと連通する第2の状態とを切り換えできるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の四方向切換弁は、第1および第2の三方切換弁の各弁体において、そのポートA側が高温・高圧の冷媒に曝され、ポートD側が低温・低圧の冷媒に曝されており、第1および第2の三方切換弁と第1および第2のピストンとを収容しているボディにおいても、高温・高圧の冷媒が通過する部分と低温・低圧の冷媒の冷媒が通過する部分とが近接配置された構成になっており、弁体およびボディを通して熱が伝わることで、高温・高圧の冷媒は低温・低圧の冷媒によって冷却され、低温・低圧の冷媒は高温・高圧の冷媒によって加熱されてしまうため、この四方向切換弁の中において大きな熱損失が発生し、冷暖房システムの冷凍能力が低下してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、内部での熱損失を抑えた四方向切換弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、第1のポートに導入された流体を第2のポートまたは第3のポートに導出し、前記第3のポートまたは前記第2のポートに導入された流体を第4のポートに導出するよう切り換えるものであって、前記第2のポートを前記第1のポートまたは前記第4のポートに連通するよう切り換える第1の三方切換弁と、前記第3のポートを前記第4のポートまたは前記第1のポートに連通するよう切り換える第2の三方切換弁とを備えた四方向切換弁において、前記第1の三方切換弁および前記第2の三方切換弁をそれぞれ分離された第1のボディおよび第2のボディに収容し、前記第1のボディおよび前記第2のボディに共通の前記第1のポートを第1のパイプで接続し、前記第1のボディおよび前記第2のボディに共通の前記第4のポートを第2のパイプで接続し、前記第1の三方切換弁および前記第2の三方切換弁の弁体をそれぞれ熱伝導性の低い材料で形成した、ことを特徴とする四方向切換弁が提供される。
【0011】
このような四方向切換弁によれば、流体が流れる通路を切り換えたときに、高温の流体が主として流れる側の第1または第2のボディから低温の流体が主として流れる側の第2または第1のボディへの熱伝導を抑えるとともに、第1の三方切換弁および第2の三方切換弁の開弁側と閉弁側とで一方が高温の流体に曝され、他方が低温の流体に曝されている弁体を介しての熱伝導を抑えることができる。これにより、第1および第2のボディ間の熱伝熱、および弁体を介しての熱伝熱を大幅に抑えられるため、四方切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えられ、冷凍能力の低下を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、ヒートポンプ方式の自動車用冷暖房システムに適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図、図2は本発明の第1の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオン時の切換状態を示す縦断面図である。
【0014】
この四方向切換弁は、2つの独立した金属製の筒状のボディ1,2を有している。ボディ1は、その中にシリンダが形成されていて、その中に三方切換弁の弁体を構成するプラグ3とこのプラグ3を駆動するピストン4とが図の上下方向に進退自在に直列配置されている。プラグ3は、熱伝導性の低い材料、たとえば樹脂によって形成される。ピストン4の上部は、キャップ5によって閉止されて、ピストン4との間に調圧室6が形成されている。ピストン4は、軸線方向に延びたシャフトが一体に形成され、その先端は、プラグ3の上面に当接されている。プラグ3は、スプリング7によって図の上方へ付勢されている。プラグ3が配置されるシリンダの内壁には、たとえば樹脂製の断熱スリーブ8が内設され、ピストン4が配置されるシリンダの内壁には、たとえば樹脂製の断熱プラグ9が内設されている。この断熱プラグ9は、プラグ3が図の上方へ移動したときに着座される弁座と一体に形成されている。プラグ3が図の下方へ移動したときに着座される弁座は、ボディ1に一体に形成されている。
【0015】
ボディ2の内部は、ボディ1の内部構成と同じ構成を有している。ボディ2に形成されたシリンダの中に三方切換弁の弁体を構成するプラグ10とこのプラグ10を駆動するピストン11とが図の上下方向に進退自在に直列配置されている。プラグ10は、熱伝導性の低い材料、たとえば樹脂によって形成される。ピストン11の上部は、キャップ12によって閉止されて、ピストン11との間に調圧室13が形成されている。ピストン11は、軸線方向に延びたシャフトが一体に形成され、その先端は、プラグ10の上面に当接されている。プラグ10は、スプリング14によって図の上方へ付勢されている。プラグ10が配置されるシリンダの内壁には、たとえば樹脂製の断熱スリーブ15が内設され、ピストン11が配置されるシリンダの内壁には、たとえば樹脂製の断熱プラグ16が内設されている。この断熱プラグ16は、プラグ10が図の上方へ移動したときに着座される弁座と一体に形成されている。プラグ10が図の下方へ移動したときに着座される弁座は、ボディ2に一体に形成されている。
【0016】
スプリング7が収容されているボディ1内の空間は、スプリング14が収容されているボディ2内の空間とパイプ17によって連通するよう接続され、このパイプ17には、圧縮機から吐出された高温・高圧の冷媒が供給されるポートAが形成されている。ボディ1内のプラグ3とピストン4との間の空間は、ボディ2内のプラグ10とピストン11との間の空間とパイプ18によって連通するよう接続され、このパイプ18には、圧縮機の吸入側に低温・低圧の冷媒を供給するポートDが形成されている。また、ボディ1は、プラグ3が収容される位置に内部熱交換器に通じる配管が接続されるポートCが形成され、ボディ2は、プラグ10が収容される位置に外部熱交換器に通じる配管が接続されるポートBが形成されている。さらに、プラグ3が収容されているボディ1内の空間は、ボディ2内の調圧室13とチューブ19によって連通するよう接続され、パイプ18には、チューブ20によってボディ1の上部に設けられた三方電磁弁21に通じる部分に接続されている。
【0017】
この三方電磁弁21は、固定鉄芯をなすコア22と、可動鉄芯をなすプランジャ23と、電磁コイル24とを備え、これらの軸線位置には、2つのニードル25,26が軸線方向に進退可能に配置されている。ニードル25とコア22との間には、プランジャ23およびニードル25,26をコア22から離れる方向に付勢するスプリング27が配置されている。ニードル25,26は、それぞれ弁体を構成し、ニードル25が着座するときのガイドと弁座は、コア22に一体に形成され、ニードル26が着座するときのガイドと弁座は、キャップ5に一体に形成されている。
【0018】
ニードル25によって連通または遮断される通路は、一方は、チューブ28を介して高圧が導入されるポートAに連通する空間に接続され、他方は、コア22の中心に向かって穿設された通路、コア22の外面に長手方向に形成された溝、プランジャ23の外面に長手方向に形成された溝、およびキャップ5を貫通して形成された通路29を介してピストン4の調圧室6に連通されている。また、ニードル26によって連通または遮断される通路は、一方は、キャップ5内に形成された通路およびチューブ20を介して低圧が導出されるポートDに連通するパイプ18に接続され、他方は、キャップ5を貫通して形成された通路29を介してピストン4の調圧室6に連通されている。
【0019】
以上のように構成された四方向切換弁において、三方電磁弁21が通電されていない、すなわちソレノイドオフ時の状態では、図1に示したように、三方電磁弁21のプランジャ23は、ニードル25,26とともにスプリング27によって付勢されて図の下方へ移動させられている。これにより、上側のニードル25は、下方へ引き下げられて開弁し、一方、下方のニードル26は、その弁座に着座されて閉弁する。したがって、この三方電磁弁21は、ピストン4の上部の調圧室6を、チューブ28を介して高圧のポートAの空間と連通させるとともに、低圧のポートDの空間とは遮断した状態にする。この結果、プラグ3に比べて受圧面積の大きなピストン4が図の下方へ押し下げられ、プラグ3はボディ1に形成された弁座に着座されて閉弁するとともに、断熱プラグ9から離されて開弁する。一方、ピストン11の上部の調圧室13は、チューブ19を介して低圧のポートDの空間と連通されているので、ポートAからパイプ17に導入された高圧冷媒がプラグ10を図の上方へ押し上げ、プラグ10はボディ2に形成された弁座から離されて開弁するとともに、断熱プラグ16に着座して閉弁する。
【0020】
したがって、ポートAはポートBと連通し、ポートCはポートDと連通することになり、自動車用冷暖房システムは、ポートAに受けた圧縮機からの高圧冷媒をポートBから外部熱交換器に流し、ポートCに受けた内部熱交換器からの冷媒をポートDから圧縮機へ流すようになるため、冷房運転の動作モードになる。
【0021】
このとき、ポートAからポートBへプラグ10を介して高温・高圧の冷媒が流れるが、その通路は、プラグ10、断熱スリーブ15および断熱プラグ16によって囲まれているので、ピストン11の下部空間に充満している低温・低圧の冷媒への伝熱が大幅に抑えられ、ボディ2も低温・低圧の冷媒と直接接触する部分が非常に少ないため、ボディ2を介しての伝熱を抑えることができ、この四方向切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えることができる。
【0022】
次に、ソレノイドオンになると、図2に示したように、三方電磁弁21は、そのプランジャ23がスプリング27の付勢力に抗してコア22に吸引されるため、上側のニードル25は、押し上げられてコア22内に形成された弁座に着座されて閉弁し、下側のニードル26は、キャップ5の中に形成された弁座から引き上げられて開弁する。したがって、この三方電磁弁21は、高圧の空間に通じているチューブ28への通路を遮断するとともに、ピストン4の上部の調圧室6を通路29およびチューブ20を介して低圧のポートDのパイプ18と連通した状態にする。
【0023】
ピストン4の上部の調圧室6が低圧のポートDと連通されることにより、ポートAからパイプ17に導入された高圧冷媒がプラグ3を図の上方へ押し上げ、プラグ3はボディ1に形成された弁座から離されて開弁し、断熱プラグ9に着座して閉弁する。一方、ポートCに連通する空間が高圧になることにより、その高圧がチューブ19を介してピストン11の上部の調圧室13に導入されることになる。これにより、プラグ10に比べて受圧面積の大きなピストン11が図の下方へ押し下げられ、プラグ10はボディ2に形成された弁座に着座されて閉弁するとともに、断熱プラグ16から離されて開弁する。
【0024】
したがって、ポートAはポートCと連通し、ポートBはポートDと連通することになり、ポートAに受けた圧縮機からの高圧冷媒をポートCから内部熱交換器に流し、ポートBに受けた外部熱交換器からの冷媒をポートDから圧縮機へ流すようになるため、自動車用冷暖房システムは、暖房運転の動作モードに切り換わることになる。
【0025】
このとき、ポートAからポートCへプラグ3を介して高温・高圧の冷媒が流れるが、その通路は、プラグ3、断熱スリーブ8および断熱プラグ9によって囲まれているので、ピストン4の下部空間にある低温・低圧の冷媒への伝熱が大幅に抑えられ、ボディ1も低温・低圧の冷媒と直接接触する部分が非常に少ないため、ボディ1を介しての伝熱を抑えることができ、この四方向切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えることができる。
【0026】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図である。なお、この図3において、図1に示した四方向切換弁の構成要素と同じまたは同等の要素については、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0027】
この第2の実施の形態に係る四方向切換弁は、第1の実施の形態に係る四方向切換弁に対して2つの三方切換弁のシール性能を向上させた構成にしている。すなわち、ボディ1内に配置された三方切換弁の弁体は、樹脂製のリテーナ30と、このリテーナ30の軸線方向両側に固定されて開閉動作時の移動をガイドするガイド31,32と、リテーナ30とガイド31,32との間に挾持されたシールリング33,34とから構成されている。ボディ2内に配置された三方切換弁の弁体も、同様に、樹脂製のリテーナ35と、ガイド36,37と、シールリング38,39とから構成されている。これらシールリング33,34,38,39は、たとえばゴム、ポリテトラフルオロエチレンなどの可撓性を有する材料が用いられる。これら三方切換弁の弁体構造以外は、第1の実施の形態に係る四方向切換弁の構造と同じであり、したがって、動作も同じである。
【0028】
なお、この第2の実施の形態に係る四方向切換弁では、可撓性のシールリング33,34,38,39を弁体側に設けたが、弁座側に設けてもよい。
図4は本発明の第3の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図、図5は本発明の第3の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオン時の切換状態を示す縦断面図である。なお、この図4および図5において、図1に示した四方向切換弁の構成要素と同じまたは同等の要素については、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0029】
この第3の実施の形態に係る四方向切換弁は、第1の実施の形態に係る四方向切換弁と比較して、低温・低圧の冷媒を流すように切り換えられている三方切換弁の弁体が高温・高圧の冷媒に曝されないようにして低温側への熱伝導をできるだけ抑えた構造にしてある。
【0030】
すなわち、この四方向切換弁は、プラグ3と高温・高圧の冷媒が導入されるパイプ17との間に逆止弁40が配置されている。この逆止弁は、プラグ3との間に配置されたスプリング7によってパイプ17が設けられている側にボディ1と一体に形成された弁座に着座する閉弁方向に付勢されており、ポートAから流入してくる冷媒の流れ方向に対しては開弁するよう作用する。また、この逆止弁40の中には、プラグ3からポートAの側への冷媒流れを許容し、その逆方向への冷媒流れを阻止するように、ボール41とスプリング42とによって構成された逆止弁が設けられている。ボディ2側においても、同様に、プラグ10とパイプ17との間に逆止弁43が配置され、その中に、ボール44とスプリング45とによって構成された逆止弁が設けられている。
【0031】
以上のように構成された四方向切換弁において、ソレノイドオフ時の状態では、図4に示したように、三方電磁弁21の上側のニードル25は高圧通路を開き、下方のニードル26は低圧通路を閉じる。これにより、ピストン4の上部の調圧室6には、逆止弁40、チューブ28を介してポートAから高圧の冷媒が導入されるので、ピストン4が図の下方へ押し下げられ、プラグ3をボディ1に形成された弁座に着座させて閉弁させるとともに、断熱プラグ9から離されて開弁させる。一方、ピストン11の上部の調圧室13は、チューブ19を介して低圧のポートDの空間と連通されているので、ポートAから導入された高圧冷媒が逆止弁43およびプラグ10を図の上方へ押し上げ、プラグ10はボディ2に形成された弁座から離されて開弁するとともに断熱プラグ16に着座して閉弁する。
【0032】
したがって、ポートAはポートBと連通し、ポートCはポートDと連通することになり、自動車用冷暖房システムは、冷房運転の動作モードになる。
このとき、ポートAからポートBへプラグ10を介して高温・高圧の冷媒が流れるが、その通路は、プラグ10、断熱スリーブ15および断熱プラグ16によって囲まれているので、ピストン11の下部空間にある低温・低圧の冷媒への伝熱が抑えられ、低温・低圧の冷媒と直接接触する部分が少ないボディ2を介しての伝熱をも抑えることができ、この四方向切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えることができる。
【0033】
その後、ピストン4の上部の調圧室6がポートAの圧力とほぼ同じ圧力になるまで上昇すると、逆止弁40がボディ1に形成された弁座に着座してパイプ17とこの逆止弁40が収容されている空間との間の連通を遮断する。これにより、プラグ3が熱源から遠ざけられるため、プラグ3への熱伝導がさらに抑えられる。さらに、逆止弁40が収容されている空間の冷媒は、やがてポートCからパイプ18を介してポートDへ流れる低温の冷媒によって冷やされるプラグ3により凝縮していき、その凝縮は逆止弁40の順方向の微少漏れの流れによって冷媒が補充されながら続いていく。その凝縮された冷媒が逆止弁40を介して加熱され、逆止弁40を収容している空間の圧力が所定値より高くなると、スプリング42の付勢力に抗してボール41が押されて開弁し、冷媒がパイプ17の方へ流出することで、逆止弁40より下流側の圧力上昇を制限している。
【0034】
次に、ソレノイドオンになると、図5に示したように、三方電磁弁21の上側のニードル25は高圧通路を閉じ、下側のニードル26は低圧通路を開く。これにより、ピストン4の上部の調圧室6が低圧のポートDと連通されるため、ポートAから導入された高圧冷媒が逆止弁40およびプラグ3を図の上方へ押し上げ、プラグ3はボディ1に形成された弁座から離されて開弁するとともに、断熱プラグ9に着座して閉弁する。一方、ポートCに連通する空間が高圧になることにより、その高圧がチューブ19を介してピストン11の上部の調圧室13に導入されるため、ピストン11が図の下方へ押し下げられ、プラグ10をボディ2に形成された弁座に着座させて閉弁するとともに、断熱プラグ16から離されて開弁する。
【0035】
したがって、ポートAはポートCと連通し、ポートBはポートDと連通することになり、自動車用冷暖房システムは、暖房運転の動作モードに切り換わることになる。
【0036】
このとき、ポートAからポートCへプラグ3を介して高温・高圧の冷媒が流れるが、その通路は、プラグ3、断熱スリーブ8および断熱プラグ9によって囲まれているので、ピストン4の下部空間にある低温・低圧の冷媒への伝熱が抑えられ、低温・低圧の冷媒と直接接触する部分が非常に少ないボディ1を介しての伝熱を抑えることができ、この四方向切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えることができる。
【0037】
また、プラグ10がポートAとポートBとの間の連通を遮断することにより、逆止弁43がボディ2に形成された弁座に着座してパイプ17とこの逆止弁43が収容されている空間との間の連通を遮断する。これにより、プラグ10が熱源から遠ざけられるため、プラグ10への熱伝導がさらに抑えられる。また、逆止弁43の中に配置されている逆止弁は、逆止弁43を収容している空間の圧力が高くなった場合に、開弁して圧力の異常上昇を制限している。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、2つの三方切換弁を収容するボディを分離し、かつ内側に断熱部材を内設して、冷媒が流れる通路を切り換えたときに、高温の冷媒が主として流れる側のボディから低温の冷媒が主として流れる側のボディへの熱伝導を抑えるとともに、各三方切換弁の弁体を熱伝導性の低い材料で構成にした。これにより、冷媒が流れる通路は、断熱部材と熱伝導性の低い弁体とで囲まれた形になるため、冷媒通路からボディへの熱伝熱、一方のボディから他方のボディへの熱伝熱、および弁体を介しての熱伝熱を大幅に抑えられるため、四方切換弁の内部での熱損失が大幅に抑えられ、これによって冷凍能力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオン時の切換状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオフ時の切換状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る四方向切換弁のソレノイドオン時の切換状態を示す縦断面図である。
【図6】四方向切換弁を使用した冷暖房システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2 ボディ
3 プラグ
4 ピストン
5 キャップ
6 調圧室
7 スプリング
8 断熱スリーブ
9 断熱プラグ
10 プラグ
11 ピストン
12 キャップ
13 調圧室
14 スプリング
15 断熱スリーブ
16 断熱プラグ
17,18 パイプ
19,20 チューブ
21 三方電磁弁
22 コア
23 プランジャ
24 電磁コイル
25,26 ニードル
27 スプリング
28 チューブ
29 通路
30 リテーナ
31,32 ガイド
33,34 シールリング
35 リテーナ
36,37 ガイド
38,39 シールリング
40 逆止弁
41 ボール
42 スプリング
43 逆止弁
44 ボール
45 スプリング

Claims (5)

  1. 第1のポートに導入された流体を第2のポートまたは第3のポートに導出し、前記第3のポートまたは前記第2のポートに導入された流体を第4のポートに導出するよう切り換えるものであって、前記第2のポートを前記第1のポートまたは前記第4のポートに連通するよう切り換える第1の三方切換弁と、前記第3のポートを前記第4のポートまたは前記第1のポートに連通するよう切り換える第2の三方切換弁とを備えた四方向切換弁において、
    前記第1の三方切換弁および前記第2の三方切換弁をそれぞれ分離された第1のボディおよび第2のボディに収容し、
    前記第1のボディおよび前記第2のボディに共通の前記第1のポートを第1のパイプで接続し、
    前記第1のボディおよび前記第2のボディに共通の前記第4のポートを第2のパイプで接続し、
    前記第1の三方切換弁および前記第2の三方切換弁の弁体をそれぞれ熱伝導性の低い材料で形成した、
    ことを特徴とする四方向切換弁。
  2. 前記第1のボディおよび前記第2のボディ内の流体が通過する通路は、熱伝導性の低い材料によって囲まれていることを特徴とする請求項1記載の四方向切換弁。
  3. 前記第1のパイプが接続される前記第1のボディおよび第2のボディの内側に、前記第1のボディおよび第2のボディから前記第1のパイプへの流体の流れを阻止する第1および第2の逆止弁をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1または2記載の四方向切換弁。
  4. 前記第1および第2の逆止弁に、前記第1のパイプから前記第1のボディおよび第2のボディへの流体の流れを阻止する第3および第4の逆止弁をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項3記載の四方向切換弁。
  5. 前記第1の三方切換弁および前記第2の三方切換弁の弁体およびこれらの前記弁体が着座する弁座のいずれか一方に可撓性のシール部材を配置したことを特徴とする請求項1または2記載の四方向切換弁。
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