JP3986672B2 - エーテル化合物の製造方法 - Google Patents

エーテル化合物の製造方法 Download PDF

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高品質のエーテル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エーテル化合物を製造する方法として、ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物から水素雰囲気中、触媒の存在下に合成する方法(特開平9−202743号)、及びカルボニル化合物から水素雰囲気中、触媒の存在下に合成する方法(特開平9−95461 号)が知られている。これらの方法はヒドロキシ化合物又はカルボニル化合物の転化率は高いが、得られる反応生成物の精製は行われておらず、化粧料、洗浄剤組成物、潤滑油等に用いる場合、色相、臭い、保存安定性等に更に優れたエーテル化合物が望まれていた。
【0003】
従って、本発明の課題は、化粧料、洗浄剤組成物、潤滑油等に好適な色相、臭い、保存安定性に優れた高品質のエーテル化合物を、簡便且つ安価に供給することができる製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の(a)〜(c)工程を有するエーテル化合物の製造方法である。
(a) ヒドロキシ化合物及び/又はカルボニル化合物を水素雰囲気中で触媒を用いて反応させ、エーテル化合物を含有する反応物を得る工程
(b) 反応物から触媒を分離し反応液を得る工程
(c) 酸化防止剤の存在下で、反応液に水素、水蒸気、窒素又は不活性ガスを接触させる工程
【0005】
【発明の実施形態】
本発明の(a) 工程に用いられるヒドロキシ化合物の一例として、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
【0006】
R1-(OA)n-OH (1)
〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、もしくはこれらの基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換されたフッ素置換基を示す。A は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、n 個のA は同一でも異なっていてもよい。n は0〜500 の数を示す。〕
一般式(1)で表されるヒドロキシ化合物の中では、炭素数1〜22、特に6〜22の脂肪族アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、イソプロピルカルビトール、ブチルカルビトール、又は炭素数1〜22、特に6〜22の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド又は/及びプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数 0.1〜200 )、炭素数5〜8のシクロアルカノール、炭素数2〜10のジオール、フッ素置換基を有する一般式(2)
Rf1(CH2)pOH (2)
〔式中、Rf1 は炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖の含フッ素アルキルを示し、p は1〜10の数を示す。〕
で表される含フッ素アルコール等が望ましく、特に炭素数6〜22の脂肪族アルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,4 −ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオール、1,9 −ノナンジオール等のジオール類、一般式(2)で表される含フッ素アルコールが望ましい。
【0007】
また(a) 工程に用いられるヒドロキシ化合物の他の例として、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
【0008】
R2-X-Y-(OA)m-OH (3)
〔式中、R2は炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、X は-COO- 、-OCO- 、-CO-、-CONR3- 又は-NR3CO- (R3は水素原子又はメチル基)を示し、Y は炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、A は前記の意味を示し、m は0〜20の数を示す。〕
一般式(3)で表されるヒドロキシ化合物の具体例として、炭素数4〜6のアルキレングリコールのモノ脂肪酸(アシル基の炭素数7〜25)のモノエタノールアミドあるいはそのアルキレンオキサイド付加物、アルキルアミン(アルキル基の炭素数6〜24)のグリコール酸アミドあるいはそのアルキレンオキサイド付加物、炭素数6〜24の脂肪族アルコールのグリコール酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
これらのヒドロキシ化合物は1種又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0009】
本発明の(a) 工程に用いられるカルボニル化合物は、カルボニル基を有する化合物の他、酸や加熱により容易にカルボニル基を有する化合物となるものも包含する。
カルボニル化合物の具体例としては、一般式(4)で表される化合物又はこれらの重合体が挙げられる。
【0010】
【化1】
Figure 0003986672
【0011】
〔式中、R4及びR5は水素原子、炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基、もしくはこれらの基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換されたフッ素置換基を示し、R4とR5は同一であっても異なっていてもよい。また、R4とR5が結合した環状構造であってもよい。〕
これらのカルボニル化合物の中では、炭素数3〜19の鎖状ケトン、炭素数1〜19のアルデヒド、炭素数5〜8の環状ケトン、パラホルムアルデヒド、パラアルデヒド、炭素数1〜12の含フッ素鎖状ケトン、炭素数1〜12の含フッ素鎖状アルデヒドが望ましく、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン(4−メチル−2−ペンタノン)等の炭素数3〜6の鎖状ケトンや、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、オクチルアルデヒド等の炭素数1〜12の脂肪族アルデヒド類、シクロヘキサノン等の炭素数5〜6の環状ケトン、パラホルムアルデヒド、パラアルデヒドが特に望ましい。これらのカルボニル化合物は1種又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0012】
本発明の(a) 工程においては、ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物を反応させるか、ヒドロキシ化合物あるいはカルボニル化合物のみを反応させることができるが、ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物を反応させる際の仕込み比は、ヒドロキシ化合物/カルボニル化合物(モル比)=30/1〜1/30が好ましく、更に20/1〜1/20、特に10/1〜1/10が好ましい。
【0013】
本発明の(a) 工程で用いられる触媒としては、パラジウム系触媒;水酸化パラジウム、酸化パラジウム等のパラジウム化合物;ルテニウム、ロジウムあるいは白金触媒;酸化ルテニウム、酸化ロジウム、酸化白金等が挙げられる。また、イリジウム、オスミウム、レニウム等の触媒も用いることができる。これらの触媒は、カーボン、アルミナ、シリカアルミナ、シリカ、ゼオライト等の担体に担持されていてもよい。これらの触媒の中で、好ましくはパラジウム系触媒、更に好ましくはカーボン、アルミナ、シリカアルミナ、シリカもしくはゼオライトに担持されたパラジウム触媒、水酸化パラジウム又は酸化パラジウムであり、特にカーボンに担持されたパラジウム触媒が好ましい。
触媒は通常カーボン、アルミナ等の担体に対して2〜10重量%の割合で担持して使用するが、担体に担持せずにそのまま使用しても構わない。また、20〜60重量%程度の含水品であっても構わない。
触媒はヒドロキシ化合物又はカルボニル化合物に対して 0.1〜10重量%使用するのが、経済的で副反応物が少なく好ましく、更に好ましくは 0.5〜5重量%である。
【0014】
本発明の(a) 工程における水素圧は、加圧下又は大気圧下のいずれでもよく、0.1 (大気圧)〜30MPa が好ましく、 0.1〜20MPa が特に好ましい。
また(a) 工程における反応温度は10〜200 ℃が好ましく、30〜180 ℃が特に好ましい。反応時間は、反応温度、水素圧、触媒量等によって適宜選べばよいが、通常1〜24時間、好ましくは1〜12時間である。
【0015】
(a) 工程においては、目的とするエーテル化合物と共に等モルの水が生成するが、この生成した水を除去しながら反応を行うと、反応が促進され好ましい。具体的に水を除去する方法としては、脱水剤の存在下に反応を行うことにより水を除去する方法、水素等の気体を流通させながら水を除去する方法、共沸脱水等により水を留去する方法等の方法が挙げられる。これらの方法の中では脱水剤の存在下に反応を行うことにより水を除去する方法、あるいは水素を流通させながら水を除去する方法が好ましく、特に脱水部を備えた反応装置を用い水素を流通させながら反応により副生する水を系外に除去し、かつ水と共に反応系外に出た未反応原料を反応系内に戻す方法が好ましい。
【0016】
また、(a) 工程においては、反応に全く影響を及ぼさない溶媒を用いて反応を行ってもよい。溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素系溶媒が挙げられる。溶媒の使用量は、反応液に対して 0.5〜2倍容量が望ましい。
【0017】
本発明の(b) 工程では、(a) 工程で得られた反応物中に含まれる触媒を分離する。分離する方法としては、通常の濾過、沈降分離、遠心分離等の方法を用いることができる。分離回収した触媒は必要に応じて、繰り返し(a) 工程の反応に使用することができる。
【0018】
本発明の(c) 工程で添加する酸化防止剤は、油脂あるいはプラスチックの酸化防止に用いられる酸化防止剤等を用いることができるが、使用する酸化防止剤の蒸気圧と目的とするエーテル化合物の蒸気圧が、同じか近い酸化防止剤を選択することにより、脱臭処理あるいは蒸留処理後に酸化防止剤を再添加する必要がなく好ましい。
【0019】
酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、例えばBHT(2,6 −ジ−t−ブチル−p−クレゾール)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、トコフェロール等、硫黄系酸化防止剤、例えばジラウリル3,3'−チオジプロピオネート等、リン系酸化防止剤、例えばトリフェニルホスファイト等が挙げられる。これらの酸化防止剤の中で、エーテル化合物製品の臭い、保存安定性の点でフェノール系酸化防止剤が望ましく、特にBHT、トコフェロールが望ましい。これらの酸化防止剤の使用量は、エーテル化合物に対して0.0005〜0.1 重量%が好ましく、 0.005〜0.05重量%が更に好ましい。
【0020】
(c) 工程においては、酸化防止剤を含んだ反応液と、水素、水蒸気、窒素又はヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の不活性ガスを接触させて脱臭処理を行うが、これらの中では経済的であることから水素、水蒸気又は窒素が好ましい。
接触方法としては、微加圧(0.3MPa以下)〜常圧又は減圧下、公知の回分式又は連続式の蒸留装置を用いて接触させる方法等があり、これらの中でも、酸化防止剤を含んだ反応液を薄膜状に流した状態で水素、水蒸気、窒素若しくは不活性ガスと接触させる、薄膜連続式の蒸留機を用いる方法が好ましい。このような薄膜連続式の蒸留装置としては、化学工学便覧改訂5版(丸善株式会社、1988年),493 〜494 頁に記載されている流下膜式分子蒸留装置、遠心式分子蒸留装置等が挙げられ、具体的には、スミス式(神鋼パンテック社製)、ザンバイ式・コントロ式(日立製作所製)、ルーワ式(ルーワ(Luwa) 社製)等が挙げられる。
【0021】
接触時に用いる水素、水蒸気、窒素等の量は脱臭できる量であれば特に制限されないが、経済性を考慮すれば、エーテル化合物に対して、0.0001〜10重量倍が好ましく、0.0005〜5重量倍が更に好ましい。0.0001重量倍以上であれば脱臭効果は顕著であり、10重量倍以下であれば経済的に行うことができる。
【0022】
接触時の温度条件は、好ましくは50〜170 ℃、より好ましくは70〜150 ℃である。温度が50℃以上であれば脱臭効果が高く、 170℃以下であれば脱臭操作中にエーテル化合物に新たな着色や臭いを生じるおそれが少ない。また、接触時の圧力は好ましくは 0.1Pa〜0.5MPa、より好ましくは1Pa〜0.3MPaである。 0.1Pa以上で行えば特殊な真空排気装置が不要であり、0.5MPa以下で行えば脱臭効果が高い。
【0023】
更に、目的とするエーテル化合物より沸点の高い不純物を除去する場合には、蒸留によりエーテル化合物を留分として回収しながら前述した脱臭処理を行うことができる。蒸留方法としては、常圧又は減圧下、公知の回分式又は連続式の蒸留装置を用いて接触させる方法等があり、これらの中でも、前述したように反応液を薄膜状に流した状態で蒸留させる、薄膜連続式の蒸留機を用いて接触させるのが好ましい。温度及び圧力条件はエーテル化合物と沸点の高い不純物の相対揮発度によって適宜決めることができる。
【0024】
【実施例】
以下の例における色相、臭い及び保存安定性の評価は次のとおりに行った
・色相の評価:APHA標準液との比較により評価した。
・臭いの評価:パネラーにより、次の基準で官能評価した。
◎:大変良好、○:良好、△:やや不良、×:不良
・保存安定性の評価:製品20gをサンプル瓶に入れて窒素雰囲気下で密栓し、40℃の恒温槽の中に1ヶ月間放置し、1ヶ月後の製品の色相及び臭いを上記の方法で評価した。
【0025】
なお、実施例1〜3はヒドロキシ化合物とカルボニル化合物、実施例4はヒドロキシ化合物、実施例5はカルボニル化合物を用いて、エーテル化合物を製造した例である。
【0026】
実施例1
1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルの製造
〔(a) 工程〕
水素ガス導入管、蒸気凝縮用コンデンサー、凝縮液の分離槽、減圧弁及び攪拌装置を備えた1リットルのオートクレーブにヘキサデシルアルコール181.5 g (0.75mol)、4−メチル−2−ペンタノン 300g(3.0mol)、触媒として5%Pd−C7.26gを仕込み、温度 150℃、圧力 0.25MPaの条件で水素を15NL(0℃,0.1MPa)/hrの割合で反応液中に吹き込みながら反応した。このとき水素と共に反応系外にでた副生物の水と未反応原料の4−メチル−2−ペンタノンの蒸気を、10℃の冷却水の通ったコンデンサーで冷却して凝縮させ、凝縮した水及び4−メチル−2−ペンタノンを分離槽で液−液2層分離し、上層に分離してきた4−メチル−2−ペンタノンを還流管で反応槽へ戻し、下層に分離してきた水は間欠的に、分離槽より抜き出した。
コンデンサーを出た水素は、減圧弁で大気圧まで減圧した後、大気中へ放出させた。反応時間は8時間であり、このときのヘキサデシルアルコールの転化率は99.4%であった。
【0027】
〔(b) 工程〕
反応終了後、この反応物を減圧濾過により反応液と触媒とに分離した。
【0028】
〔(c) 工程〕
反応液に酸化防止剤としてBHTを反応液に対して100ppm添加した。その後、温度 100℃、圧力 5.33kPaの条件下で、過剰の4−メチル−2−ペンタノンを除去し、粗エーテル化合物 240.8gを得た。この粗エーテル化合物に対して以下の条件で脱臭処理を行った。
処理装置:回分式反応器(1L)
温度 :100℃
圧力 :53.2kPa
接触気体:水蒸気
水蒸気/粗エーテル化合物(重量比)=0.1
このようにして目的とする1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルを含む製品 230.0gを得た。ガスクロマトグラフィー(GC)分析による製品中の1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルの組成、色相及び臭い、更にこの製品の保存安定性の評価結果を表1に示す。
【0029】
実施例2
実施例1の(c) 工程を以下のようにした以外は同様に行った。
〔(c) 工程〕
反応液に酸化防止剤としてBHTを反応液に対して100ppm添加した。その後、温度 100℃、圧力 5.33kPaの条件下で、過剰の4−メチル−2−ペンタノンを除去し、粗エーテル化合物 242.8gを得た。この粗エーテル化合物に対して以下の条件で脱臭処理を行った。
Figure 0003986672
このようにして目的とする1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルを含む製品 227.2gを得た。GC分析による製品中の1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルの組成、色相及び臭い、更にこの製品の保存安定性の評価結果を表1に示す。
【0030】
実施例3
実施例1の(c) 工程を以下のようにした以外は同様に行った。
〔(c) 工程〕
反応液に酸化防止剤としてBHTを反応液に対して100ppm添加した。その後、温度 100℃、圧力 5.33kPaの条件下で、過剰の4−メチル−2−ペンタノンを除去し、粗エーテル化合物 241.6gを得た。この粗エーテル化合物に対して以下の条件で脱臭処理と蒸留処理を同時に行った。
Figure 0003986672
このようにして目的とする1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルを含む製品(蒸留留分) 218.8gを得た。GC分析による製品中の1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルの組成、色相及び臭い、更にこの製品の保存安定性の評価結果を表1に示す。
【0031】
比較例1
実施例1の(c) 工程の替わりに以下の操作を行った。
温度 100℃、圧力 5.33kPaの条件下で、反応液から過剰の4−メチル−2−ペンタノンを除去し、1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルを含む粗エーテル化合物 241.5gを得た。GC分析による粗エーテル化合物中の1,3 −ジメチルブチルヘキサデシルエーテルの組成、色相及び臭い、更にこの粗エーテル化合物の保存安定性の評価結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003986672
【0033】
表1の結果から、(c) 工程の脱臭処理を行う本発明の実施例では、色相、臭い、保存安定性に優れるエーテル化合物が得られることが明らかである。
【0034】
実施例4
ジデシルエーテルの製造
〔(a) 工程〕
実施例1の(a) 工程で用いたものと同じ1リットルのオートクレーブにn−デシルアルコール536g(3.4mol)、触媒として5%Pd−C7.26gを仕込み、温度170℃、圧力 0.35MPaの条件で水素を15NL/hrの割合で反応液中に吹き込みながら反応した。このとき水素と共に反応系外にでた副生物の水を、10℃の冷却水の通ったコンデンサーで冷却して凝縮させ、凝縮した水は間欠的に、分離槽より抜き出した。
コンデンサーをでた水素は、減圧弁で大気圧まで減圧した後、大気中へ放出させた。反応時間は10時間であり、このときのn−デシルアルコールの転化率は93%であった。
〔(b) 工程〕
反応終了後、この反応物を減圧濾過により反応液と触媒とに分離した。
【0035】
〔(c) 工程〕
反応液に酸化防止剤としてBHTを反応液に対して100ppm添加した。その後、以下の条件で脱臭処理を行った。
処理装置:回分式反応器(1L)
温度 :100℃
圧力 :53.2kPa
接触気体:水蒸気
水蒸気/反応液(重量比)=0.1
このようにして目的とするジデシルエーテルを含む製品 510.4gを得た。GC分析による製品中のジデシルエーテルの組成は90.0(重量)%であり、色相はAPHA10、臭いは○であった。更にこの製品の保存安定性試験後の色相はAPHA10、臭いは○であった。
【0036】
実施例5
ジヘキシルエーテルの製造
〔(a) 工程〕
水素ガス導入管、攪拌装置を備えた1リットルのオートクレーブにn−ヘキシルアルデヒド500g(5.0mol)、触媒として5%Pd−C 5.0gを仕込み、温度150℃、圧力8.0MPaの水素加圧条件で8時間反応を行った。このときのn−ヘキシルアルデヒドの転化率は92%であった。
【0037】
〔(b) 工程〕
反応終了後、この反応物を減圧濾過により反応液と触媒とに分離した。
【0038】
〔(c) 工程〕
反応液に酸化防止剤としてBHTを反応液に対して100ppm添加した。その後、温度 100℃、圧力6.7kPaの条件下で、未反応のn−ヘキシルアルデヒドを除去し、粗エーテル化合物 410.4gを得た。この粗エーテル化合物に対して以下の条件で脱臭処理と蒸留処理を同時に行った。
Figure 0003986672
このようにして目的とするジヘキシルエーテルを含む製品(蒸留留分)398.5 gを得た。GC分析による製品中のジヘキシルエーテルの組成は98.8(重量)%であり、色相はAPHA30、臭いは○であった。更にこの製品の保存安定性試験後の色相はAPHA40、臭いは○であった。

Claims (3)

  1. 以下の(a)〜(c)工程を有するエーテル化合物の製造方法。
    (a) ヒドロキシ化合物及び/又はカルボニル化合物を水素雰囲気中で触媒を用いて反応させ、エーテル化合物を含有する反応物を得る工程
    (b) 反応物から触媒を分離し反応液を得る工程
    (c) 酸化防止剤の存在下で、反応液に水素、水蒸気、窒素又は不活性ガスを接触させる工程
  2. (c) 工程が、酸化防止剤の存在下で、反応液に水素、水蒸気、窒素又は不活性ガスを接触させた後、あるいはこれらを接触させつつ蒸留によりエーテル化合物を留分として回収する工程である請求項1記載の方法。
  3. (c) 工程を薄膜式蒸留機を用いて行う、請求項1又は2記載の方法。
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