JP3986321B2 - 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料 - Google Patents

無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料 Download PDF

Info

Publication number
JP3986321B2
JP3986321B2 JP2002042311A JP2002042311A JP3986321B2 JP 3986321 B2 JP3986321 B2 JP 3986321B2 JP 2002042311 A JP2002042311 A JP 2002042311A JP 2002042311 A JP2002042311 A JP 2002042311A JP 3986321 B2 JP3986321 B2 JP 3986321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
lead
glass composition
free glass
painting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002042311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003238200A (ja
Inventor
拓也 川村
博道 林
展弘 猪子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2002042311A priority Critical patent/JP3986321B2/ja
Priority to US10/367,845 priority patent/US6881690B2/en
Publication of JP2003238200A publication Critical patent/JP2003238200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3986321B2 publication Critical patent/JP3986321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/22Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions containing two or more distinct frits having different compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5022Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with vitreous materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/80After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone of only ceramics
    • C04B41/81Coating or impregnation
    • C04B41/85Coating or impregnation with inorganic materials
    • C04B41/86Glazes; Cold glazes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/10Compositions or ingredients thereof characterised by the absence or the very low content of a specific material

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛成分を実質的に含有しない絵付け材料用ガラスフラックス(融剤)及びその製法に関し、当該ガラスフラックスを含む絵付け材料及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
陶磁器の絵付け材料として種々の組成のものが利用されている。例えば特開平6−56558号公報には、貴金属による加飾のための上絵付け用盛絵具が開示されている。
一般に絵付け材料は、絵付け用顔料(窯業顔料)とガラスフラックス(融剤)とから構成される。絵付け材料に用いられるガラスフラックスとしては、絵付けによって形成された装飾(以下「絵柄」ともいう。)の鮮明な発色・光沢を実現するとともに絵柄の耐水性や耐化学性を向上させるため、SiO2を主体にするもの(典型的にはSiO2含有率が45質量%以上のもの)が好ましい。
【0003】
ところで、いわゆる上絵付け(オングレーズ装飾ともいう。)においては、陶磁器表面に予め形成された釉(例えば磁器の素地上に硬釉薬によって形成される釉薬層)上に種々の顔料を含む絵付け材料を絵付けした後、750〜900℃程度の比較的低温で当該絵付け物を焼き付ける。このことから、かかるオングレーズ装飾用絵付け材料に含まれるガラスフラックスには、イングレーズ装飾用絵付け材料(通常1000〜1300℃で焼き付けられる。)に含まれるガラスフラックスよりも熔融温度及びその指標としての軟化点が低いことが要求される。
一方、一般にガラス組成物はSiO2含有率が高いものほど軟化点が高くなる傾向にある。そこで、オングレーズ装飾用絵付け材料に含まれるガラスフラックスとしては、SiO2含有率は比較的高く維持しつつもオングレーズ装飾に適する低軟化点を示す組成のものが望まれる。
【0004】
従来、かかる要望を適えるため、軟化点を下げる成分としてPb(鉛)を含有したガラス組成物(有鉛ガラス組成物)がオングレーズ装飾用絵付け材料のガラスフラックスとして用いられていた。例えば、特開平7−267677号公報には、有鉛の絵付け材料用ガラスフラックスが開示されている。
しかし、環境や健康に対する配慮から、絵付け材料用ガラスフラックスとして有鉛ガラス組成物の使用が忌避されるようになり、現在では鉛に代わる軟化点低下作用を奏する成分を含む無鉛ガラス組成物がオングレーズ装飾用絵付け材料のガラスフラックスとして使用されはじめている。例えば特許第2991370号(特開平8−259258号公報)には、鉛に代わってLi2Oその他のアルカリ金属酸化物を熔融助長成分(即ち軟化点を下げる成分)として含むLi2O−Al23−SiO2系無鉛ガラス組成物をガラスフラックスとするオングレーズ装飾及びイングレーズ装飾用絵付け材料が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、鉛を含有しない従来の絵付け材料用ガラスフラックスは、熱膨張に関する配慮が不十分であった。
すなわち、絵付け材料中のガラスフラックスの熱膨張率(熱膨張係数)が陶磁器の素地及び釉面の熱膨張率よりも高すぎると、陶磁器の釉上に施用した絵付け材料を所定の温度で焼き付けた際に、当該熱膨張率差によって絵柄の剥離や過剰に貫入が形成されるといった不具合が発生する虞がある。このため、ガラスフラックスの熱膨張率(熱膨張係数)は、陶磁器の素地及び釉に近似させることが好ましい。
【0006】
しかし、オングレーズ装飾等に使用される絵付け材料用ガラスフラックスとして用いられる従来の無鉛ガラス組成物(例えば熔融助長成分としてアルカリ金属酸化物を含む高SiO含有無鉛ガラス組成物)は、軟化点(熔融温度)が低いものほど熱膨張率が大きくなるといった好ましくない傾向にあった。このため、低軟化点(低熔融温度)と低熱膨張率とを両立させるため、有鉛ガラス組成物フラックスよりもSiO含有率を低めに設定せざるを得なかった。
そこで、高光沢で鮮やかな高品質の絵付け(典型的にはオングレーズ装飾)を実現するために、従来よりも高SiO含有率を維持しつつ低軟化点(低熔融温度)と低熱膨張率とを両立させた絵付け材料用無鉛ガラスフラックスの創成が望まれていた。
【0007】
本発明は、無鉛ガラス組成物から成る絵付け材料用ガラスフラックスに関する上記課題を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、低軟化点と低膨張率とを両立させた高SiO含有率の無鉛ガラスフラックスを提供することである。また、他の目的は、そのような無鉛ガラスフラックスを含む絵付け材料及びその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
本発明によって提供される絵付け材料用無鉛ガラスフラックスは、Li2O−Al23−SiO2系無鉛ガラス組成物(SiO2、Al23及びLi2Oを必須成分として含有する無鉛ガラス組成物をいう。以下同じ。)であって、相対的に、熱膨張率が高く且つ軟化点が低いガラス組成物と、熱膨張率が低く且つ軟化点が高いガラス組成物とを適当な比率で配合させたガラス組成物の混合物である。
【0009】
本発明によって提供される絵付け材料用無鉛ガラスフラックスは、以下の二種の無鉛ガラス組成物(a)及び(b)を配合して構成されたものである。
すなわち、一方の(a)無鉛ガラス組成物は、SiO2と、Al23と、B23と、Li2Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それらの該組成物全体に占める含有率は、SiO245〜60質量%、Al235〜20質量%、B2315〜30質量%、及び、アルカリ金属酸化物5〜10質量%(但しLi2Oは2質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が5.0×10 -6 -1 以上〜7.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物である。
他方の(b)無鉛ガラス組成物は、SiO2と、Al23と、MgO、CaO及びZnOのうちの少なくとも一種である金属酸化物と、Li2Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それらの該組成物全体に占める含有率は、SiO260〜75質量%、Al235〜20質量%、MgO+CaO+ZnO5〜20質量%、及び、アルカリ金属酸化物0.5〜5質量%(但しLi2Oは0.5質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が3.0×10 -6 -1 以上〜5.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物である。
そして、本ガラスフラックスから形成されるガラス成形物(即ちフラックスが熔融した後固化したガラス体)の熱膨張係数は、5.5×10-6-1以下である(以下、熱膨張係数に関する数値はK-1を省略して記載する。)。
【0010】
かかる構成のガラスフラックスによると、上記二種類のLi2O−Al23−SiO2系無鉛ガラス組成物、すなわち、相対的に熱膨張率が高く軟化点が低い組成の(a)無鉛ガラス組成物(以下「高膨張低軟化ガラス組成物」という場合がある。)と、相対的に熱膨張率が低く軟化点が高い組成の(b)無鉛ガラス組成物(以下「低膨張高軟化ガラス組成物」という場合がある。)とを、該フラックスから形成されるガラス成形物(即ち両方のガラス組成物が熔融・混合されて形成されるガラス成形物)の熱膨張係数が5.5×10-6以下となるような配合比で配合した結果、低熱膨張と低軟化点との両立を実現したSiO含有率の高いガラス層を陶磁器の釉上に形成することができる。
従って、本ガラスフラックスを絵付け材料のフラックス成分とすることにより、陶磁器の釉上(例えば磁器の硬釉面上)に剥離や貫入のない質感に優れる絵柄をオングレーズ装飾又はイングレーズ装飾によって形成することができる。
【0011】
膨張係数が上記範囲にある(a)と(b)の無鉛ガラス組成物を配合することにより、低軟化点に加えて特に低熱膨張性(典型的には熱膨張係数が5.0×10-6以下)に優れるオングレーズ装飾に好適なガラスフラックスを提供することができる。
【0012】
本発明の絵付け材料用無鉛ガラスフラックスとして好ましい他の一つのものは、(a)無鉛ガラス組成物(高膨張低軟化ガラス組成物)の軟化点が500〜600℃の範囲内にあり、(b)無鉛ガラス組成物(低膨張高軟化ガラス組成物)の軟化点が700〜800℃の範囲内にある。
軟化点が上記範囲にある(a)と(b)の無鉛ガラス組成物を配合することにより、低熱膨張に加えて特に低温熔融性に優れるオングレーズ装飾に好適なガラスフラックスを提供することができる。
【0013】
また、上述した構成のガラスフラックスとして特に好ましいものは、(a)無鉛ガラス組成物(高膨張低軟化ガラス組成物)と(b)無鉛ガラス組成物(低膨張高軟化ガラス組成物)の配合比が、重量ベースで(a)60〜90部に対して(b)10〜40部(但し(a)と(b)の合計100部)である。
かかる配合比とすることによって、オングレーズ装飾(絵付け)に好ましい低熱膨張と低軟化点(低温熔融性)とを容易に実現することができる。
【0014】
本発明の絵付け材料用無鉛ガラスフラックスとしては、(a)無鉛ガラス組成物及び(b)無鉛ガラス組成物がそれぞれ粉末状に調製されて配合されたものが好ましい。かかる粉末形状のガラスフラックスは、絵付け材料のフラックス成分として好ましく利用することができる。
【0015】
また、本発明は、上述した無鉛ガラスフラックスのうちの少なくとも一つと、適当な絵付け用顔料とを主体に構成された、陶磁器の釉上に絵付けするための絵付け材料を提供する。典型的には、本発明によって提供される絵付け材料はその熱膨張係数が5.5×10-6以下(好ましくは2.0×10-6〜5.0×10-6)に調整されたものである。
かかる構成の本発明の絵付け材料は、フラックス成分として上述のガラスフラックスを含有する結果、陶磁器の釉上(例えば磁器の硬釉上)に剥離や貫入が生じるのを防止して質感に優れる絵柄をオングレーズ装飾又はイングレーズ装飾によって形成することができる。
【0016】
本発明の絵付け材料として好ましい一つのものは、低膨張性セラミック材を20質量%以下の含有率で含有する。低膨張性セラミック材の添加によって、フラックス成分の組成(例えば(a)(b)の配合比やSiO2含有率)を変更することなく熱膨張率の調整を行うことができる。
【0017】
さらに好ましい絵付け材料は、低膨張性セラミック材としてLi、Al、Si及びOを構成元素とするセラミック材を含有するものであり、特にユークリプタイト、スポジュメン及びペタライトから成る群から選択される少なくとも一種のセラミック材を含むものが好ましい。
このようなLi、Al、Si及びOを構成元素とする低膨張性セラミック材は、ガラスフラックスに含まれるLi2Oとともに、陶磁器の釉上(特に磁器の硬釉上)に形成される絵柄(ガラス層)の熱膨張率の低下を助長する。
【0018】
本発明によって提供される絵付け材料として特に好適なものは、上記顔料としてジルコン及び/又はジルコン型顔料が用いられる。そして、全体を100質量%として、50〜75質量%の上述したいずれかの無鉛ガラスフラックス、1〜20質量%の上記低膨張性セラミック材、及び、15〜40質量%のジルコン及び/又はジルコン型顔料から実質的に構成されている。
かかる構成の絵付け材料は貫入や剥離の防止能に優れ、質感に優れる絵柄を形成することができる。
【0019】
また、本発明は、陶磁器の釉上に絵付けするための絵付け材料を製造する方法を提供する。すなわち、本発明によって提供される一つの絵付け材料製造方法は、(a)SiO2 と、Al 2 3 と、B 2 3 と、Li 2 Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体のSiO 2 45〜60質量%、Al 2 3 5〜20質量%、B 2 3 15〜30質量%、及び、アルカリ金属酸化物5〜10質量%(但しLi 2 Oは2質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が5.0×10-6以上〜7.0×10-6未満である無鉛ガラス組成物(好ましくは軟化点が500〜600℃であるもの)、(b)SiO2 と、Al 2 3 と、MgO、CaO及びZnOのうちの少なくとも一種である金属酸化物と、Li 2 Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体のSiO 2 60〜75質量%、Al 2 3 5〜20質量%、MgO+CaO+ZnO5〜20質量%、及び、アルカリ金属酸化物0.5〜5質量%(但しLi 2 Oは0.5質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が3.0×10-6以上〜5.0×10-6未満である無鉛ガラス組成物(好ましくは軟化点が700〜800℃であるもの)、ならびに、(c)絵付け用顔料をそれぞれ調達する工程と、該調達した(a)無鉛ガラス組成物、(b)無鉛ガラス組成物、及び(c)絵付け用顔料を最終的に熱膨張係数が5.5×10-6以下の絵付け材料が得られるように混合する工程とを包含する。
上記組成の各無鉛ガラス組成物を配合することにより、貫入や剥離防止能に優れた絵柄を形成し得る絵付け材料を好適に製造することができる。
【0020】
【0021】
本発明の絵付け材料製造方法として好ましい他の一つは、前記混合工程において、さらに(d)低膨張性セラミック材を混合する方法であり、特に低膨張性セラミック材が、ユークリプタイト、スポジュメン及びペタライトから成る群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする方法が好ましい。かかる(d)セラミック材の添加によって、所望する熱膨張率の絵付け材料を容易に製造し得る。
【0022】
また、特に好ましい製造方法の一つは、(c)絵付け用顔料としてジルコン及び/又はジルコン型顔料を使用する。そして、前記混合工程において、以下の組成の混合物を調製する。すなわち、(a)無鉛ガラス組成物と(b)無鉛ガラス組成物の合量50〜75質量%、(c)絵付け用顔料15〜40質量%、及び、(d)低膨張性セラミック材1〜20質量%(但し(a)(b)(c)及び(d)の合計が100質量%)から実質的に構成され、ここで(a)無鉛ガラス組成物と(b)無鉛ガラス組成物との配合比は重量ベースで(a)無鉛ガラス組成物60〜90部に対して(b)無鉛ガラス組成物10〜40部(但し(a)と(b)の合計100部)である混合物である。
この混合物から成る絵付け材料は、貫入や剥離防止能に優れ、質感に優れる絵柄を形成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の百分率表示(%)は、いずれも質量%(mass%)であり、従来用いられていた重量%(wt%)と同義である。
また、本明細書におけるガラス組成物、ガラスフラックス及び絵付け材料について「熱膨張係数」及び「軟化点」というときは、以下のようにして算出される数値をいう。すなわち、軟化点(屈伏点に同じ)は、対象とするガラス試料について示差熱分析(DTA)を行うことによって求まる値(典型的には示差熱分析を行った際に出現する2つめの吸熱ピークに相当する温度)である。
また、熱膨張係数は、測定対象であるガラス組成物、ガラスフラックス又は絵付け材料を圧縮成形し、軟化点よりも概ね300℃高い温度で100分間焼成することにより長さ20mm×直径5mmの棒状ガラス成形体を作製し、その棒状ガラス成形体についての室温から900℃までの熱膨張差をTMA分析装置(示差熱膨張計)により測定して算出された平均熱膨張係数である。上記の焼成条件は典型的な付焼成条件とほぼ合致する。
【0024】
本発明のガラスフラックスは、上述のように、Li2O−Al23−SiO2系無鉛ガラス組成物であって、含有成分(酸化物)の種類やそれらの含有率が相互に異なる高膨張低軟化タイプ(上記(a)無鉛ガラス組成物)と低膨張高軟化タイプ(上記(b)無鉛ガラス組成物)とを配合して調製され、絵付け材料のフラックス成分として用いられるフラックス(融剤)である。
【0025】
本発明のガラスフラックスを構成する一方の構成要素である高膨張低軟化ガラス組成物は、SiO2と、Al23と、Li2Oを必須成分とする。
SiO2は、陶磁器の釉上に形成されるガラス層(絵柄)の骨格を構成する主成分であり、かかる観点からはシリカ含有率は高いことが望ましい。しかし、SiO2含有率が高すぎると熔融温度(軟化点)が高くなりすぎてしまい、高膨張低軟化ガラス組成物としての目的にそぐわない。一方、SiO2含有率が低すぎると、良好なガラス層が形成されず顔料の良好な発色を損なう虞がある。また、耐水性や耐化学性が低下する。好ましいSiO2含有率は、高膨張低軟化ガラス組成物全体の45〜60%であり、50〜60%程度の含有率が特に好ましい。
【0026】
Al23は、ガラス熔融液の流動性を制御し、当該熔融液の釉上での付着安定性に関与する成分である。好ましいAl23含有率は、高膨張低軟化ガラス組成物全体の5〜20%であり、7〜15%程度の含有率が特に好ましい。Al23含有率が低すぎると付着安定性が低下して、釉上に均一な厚みのガラス層形成を損なう虞がある。一方、Al23含有率が高すぎると、ガラス層の耐化学性を低下させる虞があり好ましくない。
【0027】
Li2Oは、アルカリ金属酸化物の一種であるが、特に軟化点及び熔融温度を低下させ得る成分である。また、耐化学性(特に耐酸性)を向上させるとともに、絵柄(顔料)の鮮やかな発色を促す作用もある。さらには、焼成によってガラス層中に低膨張性結晶を生じさせ得る。なお、Li2Oの一部は他のアルカリ金属酸化物(典型的にはNa2O及びK2O)によって代替することができる。
好ましいアルカリ金属酸化物含有率は高膨張低軟化ガラス組成物全体の5〜10%であり、5〜8%程度の含有率が特に好ましい。但しLi2O含有率は2%以上であることが好ましく、4%以上であることが特に好ましい。従って、上記好ましい範囲のアルカリ金属酸化物含有率から当該Li2O含有率を差し引いた部分が、Li2O以外のアルカリ金属酸化物(Na2O、K2O等)の含有率の好適範囲である。Li2Oを含むアルカリ金属酸化物の含有率が上記数値範囲よりも低すぎると、軟化点及び熔融温度を低下させる効果が得られない。一方、かかる含有率が高すぎると、高膨張低軟化ガラス組成物といえども熱膨張率が高くなりすぎ好ましくない。
【0028】
高膨張低軟化ガラス組成物には、上記の必須構成要素の他、B23を主成分とするものが好ましい。B23は、軟化点及び熔融温度を低下させる効果が高い成分である。また、釉上に形成されたガラス層の透過率を向上させるとともに光沢を増大させ得る成分でもある。好ましいB23含有率は、15〜35%であり、20〜30%程度の含有率が特に好ましい。B23含有率が低すぎると、軟化点及び熔融温度を低下させる効果が得られない。一方、B23含有率が高すぎると、ガラス層(絵柄)の耐水性が低下する虞があり好ましくない。
【0029】
高膨張低軟化ガラス組成物としては、上記SiO2、Al23、B23及びアルカリ金属酸化物のみから構成されるものでもよいが、本発明の目的に反しない限りにおいて、それら主成分の他に種々の副成分(好ましくは副成分合計で高膨張低軟化ガラス組成物全体の10%以下)が含まれ得る。
かかる副成分として好ましいものにZrO2が挙げられる。ZrO2は耐化学性(特に耐アルカリ性)を向上し得る成分である。上述のように、Li2O等のアルカリ金属酸化物を比較的高率に含む高膨張低軟化ガラス組成物としては、ZrO2を概ね2〜10%(特には4〜6%)の含有率で含むものが好ましい。但し、ZrO2含有率が高すぎると軟化点の上昇が著しくなり、好ましくない。
【0030】
本発明のガラスフラックスのもう一方の構成要素たる低膨張高軟化ガラス組成物は、上記高膨張低軟化ガラス組成物と同様、SiO2と、Al23と、Li2Oとを必須成分とする。これら成分の奏する作用効果は上記のとおりであり重複した説明は省略する。
低膨張高軟化ガラス組成物では、SiO2含有率が高膨張低軟化ガラス組成物よりも高く設定され得る。好ましいSiO2含有率は、低膨張高軟化ガラス組成物全体の60〜75%であり、65〜70%の含有率が特に好ましい。SiO2含有率がこの範囲よりも低すぎると低膨張高軟化ガラス組成物としての目的にそぐわない。一方、SiO2含有率がこの範囲よりも高すぎると低膨張高軟化ガラス組成物といえども軟化点及び熔融温度が高くなりすぎるので好ましくない。
【0031】
低膨張高軟化ガラス組成物におけるAl23の含有率は、高膨張低軟化ガラス組成物と同様、低膨張高軟化ガラス組成物全体の5〜20%が好ましく、7〜15%程度の含有率が特に好ましい。
また、Li2Oを含むアルカリ金属酸化物の含有率は、高膨張低軟化ガラス組成物よりも低く設定し得る。好ましいアルカリ金属酸化物含有率は低膨張高軟化ガラス組成物全体の0.5〜5%であり、2〜4%程度の含有率が特に好ましい。但しLi2O含有率は0.5%以上であることが好ましく、1%以上であることが特に好ましい。Li2Oを含むアルカリ金属酸化物の含有率が上記数値範囲よりも高すぎると、熱膨張率が高くなるため好ましくない。
【0032】
低膨張高軟化ガラス組成物は、上記以外の主成分としてMgO、CaO及びZnOのうちの少なくとも一種の金属酸化物を含有する。
MgO、CaO及びZnOは、熱膨張係数の調整を行うことができる成分である。かかる調整機能の他、ZnOは焼成後の絵柄の発色性の向上及び光沢の増大ならびに釉面及び素地に対するガラス層(絵柄)の融着性向上にも寄与する成分である。また、CaOはガラス層(絵柄)の硬度を上げて耐摩耗性を向上させ得る成分であり、MgOはガラス熔融時の粘度調整を行うことができる成分でもある。
典型的には、これら酸化物の少なくとも一種を低膨張高軟化ガラス組成物全体の5〜20%の割合で含有させるのがよく、かかる含有率が7〜20%程度であるものが好ましい。例えば、ZnOの含有率が5〜10%であり、CaO及びMgOの含有率がそれぞれ1〜5%であるものが好ましい。
【0033】
なお、上述した組成は、本発明に係るガラスフラックスの調製のために用いられる高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物の好適な例示であり、特に限定されるものではない。例えば、本発明の目的を達成し得る限りにおいて、低膨張高軟化ガラス組成物は副成分としてB23を適量含むもの(例えばB23含有率1〜2%)であってもよいし、高膨張低軟化ガラス組成物は副成分としてMgO、CaO及び/又はZnOを適量含むもの(例えばB23含有率1〜2%)であってもよい。また、上記の各酸化物の他、種々の目的(例えばガラス層の安定性の向上や透明性(透過率)の調整)のために、P25、BaO、Bi23、La23、TiO2、SnO2等をガラス組成物全体の10%以下(好ましくは5%以下)となるように適宜含ませてもよい。
【0034】
なお、陶磁器の釉面(例えば磁器の硬釉面)にオングレーズ装飾等を施すための絵付け材料用ガラスフラックスに配合される高膨張低軟化ガラス組成物としては、熱膨張係数が5.0×10-6以上〜7.0×10-6未満(特には5.0×10-6以上〜6.0×10-6未満)であるものが好ましい。また、軟化点が500〜600℃の範囲内にあるものが好ましい。従って、そのような熱膨張係数及び/又は軟化点を示すように上記主成分及び副成分それぞれの含有率を決定するとよい。
一方、そのような熱膨張係数及び/又は軟化点を示す高膨張低軟化ガラス組成物と組み合わされる低膨張高軟化ガラス組成物としては、熱膨張係数が3.0×10-6以上〜5.0×10-6未満(特には3.0×10-6以上〜4.0×10-6未満)であるものが好ましい。また、軟化点が700〜800℃の範囲内にあるものが好ましい。従って、そのような熱膨張係数及び/又は軟化点を示すように上記主成分或いは副成分となる酸化物それぞれの含有率を決定するとよい。
【0035】
高膨張低軟化ガラス組成物及び低膨張高軟化ガラス組成物の製造方法に関して特に制限はなく、従来のガラス組成物を製造するのと同様の方法が用いられる。典型的には、当該組成物を構成する各種酸化物成分を得るための化合物(例えば各成分を含有する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、複合酸化物等を含む工業製品、試薬、又は各種の鉱物原料)及び必要に応じてそれ以外の添加物を所定の配合比で乾式又は湿式のボールミル等の混合機に投入し、数〜数十時間混合する。得られた混和物は、乾燥後、耐火性の坩堝に入れ、適当な高温(典型的には1000℃〜1500℃)条件下で加熱・融解させる。次いで、この溶融物を急冷処理(好ましくは熔融物を水中に投下)してガラス状態とする。
こうして得られたガラス質の組成物は、種々の方法で所望する形態に成形することができる。例えば、ボールミールで粉砕したり、適宜篩いがけすることによって、所望する平均粒径(例えば0.1μm〜10μm)の粉末状ガラス組成物を得ることができる。
【0036】
そして、上記のようにして得られた高膨張低軟化ガラス組成物及び低膨張高軟化ガラス組成物を適当な配合比で混合することによって、目的とするガラスフラックスを調製することができる。なお、絵付け材料用ガラスフラックスとしては粉末状に調製されたものが好ましい。かかる粉末状ガラスフラックス(好ましくは平均粒径:1〜10μm)は、粉末状の高膨張低軟化ガラス組成物及び低膨張高軟化ガラス組成物を混合することによって得られる。例えば、それら二種の粉末状ガラス組成物を一般的な混合攪拌手段(例えば種々のミキサー、粉砕機)によって混合・撹拌することによってそれらガラス組成物が均一に混合されて成るガラスフラックスを調製することができる。
【0037】
なお、ガラスフラックスの調製にあたっては、当該フラックスから形成されるガラス層(ガラス成形物)の熱膨張係数が5.5×10-6以下となるように上記二種のガラス組成物の配合比を調整するとよい。一般に陶磁器の素地及び釉面(釉薬層)の熱膨張係数は、5.5×10-6以下(典型的には2.0×10-6〜5.0×10-6)であるところ、かかる絵付け対象物の熱膨張係数とガラスフラックス及びそれを主体に構成される絵付け材料の熱膨張係数とは近似することが好ましい。このことにより、絵付け・焼成したガラス層(絵柄)に剥離や貫入が生じるのをより良く防止することができる。特に磁器の硬釉面等にオングレーズ装飾するための絵付け材料用ガラスフラックスとしては、低軟化点(好ましくは600℃以下)であるうえに熱膨張係数が5.0×10-6以下であることが好ましく、4.0×10-6以下(例えば2.5〜4.0×10-6)であることが特に好ましい。
このような低熱膨張係数のガラスフラックスは、例えば上記好適な熱膨張係数及び軟化点を示すそれぞれSiO2を主体に構成された高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物とを、重量ベースで高膨張低軟化ガラス組成物60〜90部に対して低膨張高軟化ガラス組成物10〜40部(但し合計100部)の配合比で混合することによって、得ることができる。
【0038】
次に、本発明に係る絵付け材料について説明する。本発明によって提供される絵付け材料は、上記ガラスフラックスの他、各種の絵付け用顔料を主要構成要素とする。この種の顔料としては、種々の無機顔料(例えば、ジルコン、トルコ青、マロン、バナジウムジルコニウム黄、コバルトブルー、チタン白等)が例示される。特に、ジルコン(ZrSiO4)及び/又はジルコン型顔料(トルコ青のような、ZrO2・SiO2に種々の金属元素(V、Pr、Fe、Co、Ni等)が固溶した無機顔料をいう。)の利用が好ましい。ジルコン及びジルコン型顔料は、一般に熱膨張率が低く、絵付け材料の熱膨張係数を低下させるための調整材としても機能し得る。
【0039】
また、絵付け材料には、熱膨張を調整するため、種々の低膨張性セラミック材を添加し得る。この種のセラミック材として、コーディエライト、β−ユークリプタイト、β−スポジュメン、ペタライト等が挙げられる。Li、Al、Si及びOを構成元素とするユークリプタイト、スポジュメン及びペタライトの何れか一種以上を含むものが好ましい。特にβ−ユークリプタイトの添加が好ましい。
【0040】
本発明の絵付け材料は典型的には粉末形状で提供されるが、そのような粉末状絵付け材料は、それぞれ粉末状に調製されたガラスフラックス、顔料、及び必要に応じて加えられる上記低膨張セラミック材その他の添加物(グリセリン、テレビン油、脂肪油、ゼラチン等)を、好ましくは最終産物から得られるガラス成形物の熱膨張係数が5.5×10-6以下(より好ましくは5.0×10-6以下、典型的には2.0×10-6〜4.0×10-6)となるような配合比で混合・撹拌することによって製造することができる。
例えば、上記した好適数値範囲に属する熱膨張係数及び軟化点を有する高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物とから成る粉末状ガラスフラックス50〜70%、絵付け用無機顔料(好ましくはジルコン及び/又はジルコン型顔料)15〜40%、及び、低膨張性セラミック材(ユークリプタイト、スポジュメン、ペタライト等)1〜20%から成る混合物(熱膨張係数5.5×10-6以下、好ましくは5.0×10-6以下、典型的には2.0×10-6〜4.0×10-6)が得られるようにこれら粉末原料を混合・撹拌する。
【0041】
あるいは、個別に調製した高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物とを、予め配合することなく(即ち本発明に係るガラスフラックスを予め調製することなく)、顔料や低膨張セラミック材(β−ユークリプタイト等)と一緒に混合することによって絵付け材料を製造してもよい。
例えば、熱膨張係数が5.0×10-6以上〜7.0×10-6未満(より好ましくは5.0×10-6以上〜6.0×10-6未満)のSiO2を主体に構成された高膨張低軟化ガラス組成物と、熱膨張係数が3.0×10-6以上〜5.0×10-6未満(より好ましくは3.0×10-6以上〜4.0×10-6未満)のSiO2を主体に構成された低膨張高軟化ガラス組成物とを無機顔料、その他の添加物(低膨張セラミック材等)と一緒に混合・撹拌してもよい。この場合の好ましい配合比は、混合物全体を100部とした重量割合で、高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物との合量50〜75部、絵付け用無機顔料(好ましくはジルコン及び/又はジルコン型顔料)15〜40部、及び、低膨張性セラミック材(ユークリプタイト、スポジュメン、ペタライト等)1〜20部(但し熱膨張係数5.5×10-6以下、好ましくは5.0×10-6以下、典型的には2.0×10-6〜4.0×10-6となるように配合比を決定する。)である。
このとき添加される高膨張低軟化ガラス組成物と低膨張高軟化ガラス組成物の好ましい配合比は、重量ベースで高膨張低軟化ガラス組成物60〜90部に対して低膨張高軟化ガラス組成物10〜40部(但しこれらの合計100部)である。このような配合によって、陶磁器の釉面(例えば磁器の硬釉面)にオングレーズ装飾等を施すのに適する低膨張率(好ましくは5.0×10-6以下、典型的には2.0×10-6〜4.0×10-6)と低軟化点(好ましくは600℃以下)を実現した絵付け材料を提供することができる。
【0042】
本発明の絵付け材料は、従来の絵付け材料(絵具)と同様に使用することができる。例えば、絵筆等を用いて陶磁器に直接絵付けを行ったり、スクリーン印刷法に用いることができる。あるいは、転写紙を用いて絵付けを行う場合には、当該転写紙の絵付け層を形成するのにも使用することができる。かかるスクリーン印刷法、転写紙使用法等はいずれも従来方法に準じればよく、特に本発明を特徴付けるものではないため詳細な説明は省略する。
【0043】
本発明のガラスフラックスを含む絵付け材料は、低軟化点であるため、750〜900℃程度の温度を焼成温度とするオングレーズ装飾用途に好適である。このため、本発明によると、ガラスフラックスとジルコン等の顔料とを主構成要素とする絵付け材料(好ましくはさらにβ−ユークリプタイト等の低膨張性セラミック材を含む)であって、磁器の硬釉薬層上に白盛等を形成するのに好適な低融点且つ低熱膨張率の絵付け材料を提供することができる。
【0044】
【実施例】
以下に説明する実施例によって、本発明を更に詳細に説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
【0045】
表1に示す高膨張低軟化ガラス組成物(a−1〜a−3の計3種)及び表2に示す低膨張高軟化ガラス組成物(b−1〜b−2の計2種)の中から適宜選択して組み合わせた高膨張低軟化ガラス組成物及び低膨張高軟化ガラス組成物と、粉状ジルコン(顔料)と、粉状β−ユークリプタイトとを原料にして、磁器の硬釉上にオングレーズ装飾(白盛)を施すための絵付け材料を製造した。
すなわち、表3の実施例1〜4及び比較例1〜2の欄に示すように、使用する高膨張低軟化ガラス組成物(表1のa−1〜a−3)及び低膨張高軟化ガラス組成物(表2のb−1〜b−2)を選択し、表中に示す配合比となるように、ガラス組成物、ジルコン及びβ−ユークリプタイトをボールミルに投入し、8〜10時間の混合攪拌処理を行った。これにより、各実施例及び比較例に係る粉状絵付け材料(計6種)を得た。
【0046】
【表1】
Figure 0003986321
【0047】
【表2】
Figure 0003986321
【0048】
【表3】
Figure 0003986321
【0049】
得られた各絵付け材料のガラス組成(酸化物換算)及び熱膨張係数を表4に示す。表示される数値から明らかなように各実施例に係る絵付け材料の熱膨張係数は、いずれも5.0×10-6(より具体的には4.0×10-6)を下回っていた。特に実施例1〜3は、3.0×10-6以下の低膨張率であった。従って、これら実施例に係る絵付け材料は、一般に熱膨張率が4〜6×10-6程度である陶磁器の釉(典型的には磁器の硬釉)上にオングレーズ装飾(上絵付け)するのに適している。
一方、低膨張高軟化ガラス組成物(表2のb−1,2)を含まない比較例1の絵付け材料は、組成的には各実施例と同様であるにも拘わらず、熱膨張係数が5.8×10-6と高く、陶磁器の釉(典型的には磁器の硬釉)上にオングレーズ装飾するのに適していないことが示された。
【0050】
【表4】
Figure 0003986321
【0051】
次に、各実施例及び比較例の絵付け材料(白盛材料)を用いて磁器の釉上にガラス層(絵柄:ここでは白盛)を形成し、その特性を調べた。
すなわち、磁器の素地表面に表5に示す釉薬を施して釉薬層を形成し、その釉上に実施例1〜4及び比較例1〜2に係る絵付け材料をそれぞれ用いて装飾(オングレーズ装飾)した。次いで、当該装飾の施された磁器を880℃で焼成し、各絵付け材料から成る白盛(ガラス層)を形成した。
【0052】
【表5】
Figure 0003986321
【0053】
<光沢>
得られた白盛(ガラス層)についての光沢を目視にて観察したところ、何れも良好な光沢を呈した。特に、実施例1の絵付け材料から成る白盛は、他の実施例及び比較例のものよりも光沢に優れ、従来の有鉛ガラスフラックスを含む絵付け材料から成る白盛と同等かそれ以上の光沢を呈した。
【0054】
<耐アルカリ性>
100℃の0.5M炭酸ナトリウム溶液(pH11.0)に2時間浸漬し、各白盛(ガラス層)の耐アルカリ性を評価した。すなわち、上記アルカリ溶液浸漬後に白盛表面を布で拭き取り、色艶の有無を目視にて評価した。その結果、各実施例の絵付け材料から成る白盛は、比較例1の絵付け材料から成る白盛と比較してアルカリ処理後も色艶が高く維持されていた。特に実施例1の絵付け材料から成る白盛は、耐アルカリ性が高いことが確認された。
【0055】
<耐酸性>
室温の4M酢酸溶液(pH2.5)に24時間浸漬し、各白盛(ガラス層)の耐酸性を評価した。すなわち、上記酢酸溶液浸漬後に白盛表面を布で拭き取り、浸漬前と比較して色艶に変化があるかどうかを目視にて評価した。その結果、各実施例の絵付け材料から成る白盛は、いずれも色艶に変化が認められず、良好な耐酸性を示した。
【0056】
<その他の耐化学性>
市販の洗剤(商品名:デターシェルLK(シエル・インターナシヨナル・ペトロリウム・カムパニーリミテツドの登録商標))を用いて濃度0.15%の洗浄溶液を調製し、70℃で16時間の浸漬を行って、各白盛(ガラス層)の耐洗剤性を評価した。また、80℃の熱湯中に48時間浸漬し、各白盛の耐熱湯性を評価した。すなわち、耐洗剤性試験及び耐熱湯性試験の何れも、浸漬後に白盛表面を布で拭き取り、浸漬前と比較して色艶に変化があるかどうかを目視にて評価した。その結果、各実施例の絵付け材料から成る白盛は、いずれも色艶に変化が認められず、良好な耐洗剤性及び耐熱湯性を示した。
【0057】
<硬度及び破壊靭性値>
磁器の釉上に形成された各白盛の硬度をビッカース硬度に基づいて調べた。すなわち、白盛の形成された磁器を10mm角(厚さ5mm)に切り取り、荷重:5kg、荷重時間:15秒、測定開始時:荷重終了1分後、測定数(n):5の条件で、JIS B 7725に準じて硬度測定機((株)アカシ製品「AVK−C1」)を用いてビッカース硬度を求めた。
また、常法(IF法)に基づいて平面ひずみ破壊靭性KIC(Pa・m1/2)を、式:KIC=(0.026×E1/2×P1/2×a)/C3/2より求めた。式中のEはヤング率(Pa)、Pは圧痕対角長さ(m)、aは荷重(N)、及びCはクラック長さ平均の半分(m)を示す。得られた硬度及びKICの測定値を表6に示す。各実施例の絵付け材料から成る白盛はいずれも充分な硬度及び破壊靭性値を示した。
【0058】
【表6】
Figure 0003986321
【0059】
<貫入の程度>
次に、各白盛の表面に蛍光塗料を塗布し、5分間乾燥した。その後、塗料を拭き取り、紫外線ランプを当てて白盛表面における貫入の有無を確認した。すなわち、白盛表面の貫入に染み込んだ蛍光塗料を検出することにより、貫入の有無を判別した。結果を表6の該当欄に示した。表中の数字は、蛍光の目視による相対的な評価であり、数値が大きいほど蛍光発色が大きいこと即ち貫入がより多く存在していることを示している。この表から明らかなように、比較例1の絵付け材料から成る白盛と比較して、各実施例の絵付け材料から成る白盛は貫入が少なく、特に実施例1に係る絵付け材料から成る白盛には、貫入の発生が認められなかった。
【0060】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、本発明のガラスフラックスを生成するにあたっては、2種類以上の組成の異なる高膨張低軟化ガラス組成物と2種類以上の組成の異なる低膨張高軟化ガラス組成物を配合してもよい

Claims (9)

  1. 陶磁器の釉上に絵付けするための絵付け材料であって、
    無鉛ガラスフラックスであり、以下の(a)及び(b):
    (a)SiO2と、Al23と、B23と、Li2Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体の
    SiO2 45〜60質量%、
    Al23 5〜20質量%、
    23 15〜30質量%、及び
    アルカリ金属酸化物 5〜10質量%(但しLi2Oは2質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であ熱膨張係数が5.0×10 -6 -1 以上〜7.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物;
    (b)SiO2と、Al23と、MgO、CaO及びZnOのうちの少なくとも一種である金属酸化物と、Li2Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体の
    SiO2 60〜75質量%、
    Al23 5〜20質量%、
    MgO+CaO+ZnO 5〜20質量%、及び
    アルカリ金属酸化物 0.5〜5質量%(但しLi2Oは0.5質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であ熱膨張係数が3.0×10 -6 -1 以上〜5.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物;
    を配合して成り、該フラックスから形成されるガラス成形物の熱膨張係数が5.5×10-6 -1 以下となる無鉛ガラスフラックスと、
    絵付け用顔料と
    を主体に構成され、
    該絵付け材料から形成されるガラス成形物の熱膨張係数が5.5×10 -6 -1 以下となる、絵付け材料
  2. 低膨張性セラミック材を20質量%以下の含有率で含有する、請求項1に記載の絵付け材料。
  3. 前記低膨張性セラミック材は、ユークリプタイト、スポジュメン及びペタライトから成る群から選択される少なくとも一種である、請求項2に記載の絵付け材料。
  4. 前記顔料がジルコン及び/又はジルコン型顔料であり、
    50〜75質量%の前記無鉛ガラスフラックス、
    1〜20質量%の前記低膨張性セラミック材、及び
    15〜40質量%のジルコン及び/又はジルコン型顔料、
    から実質的に構成されている、請求項2又は3に記載の絵付け材料。
  5. 陶磁器の釉上に絵付けするための絵付け材料を製造する方法であって、
    (a)SiO 2 と、Al 2 3 と、B 2 3 と、Li 2 Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体の
    SiO 2 45〜60質量%、
    Al 2 3 5〜20質量%、
    2 3 15〜30質量%、及び
    アルカリ金属酸化物 5〜10質量%(但しLi 2 Oは2質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が5.0×10 -6 -1 以上〜7.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物;
    (b)SiO 2 と、Al 2 3 と、MgO、CaO及びZnOのうちの少なくとも一種である金属酸化物と、Li 2 Oを必須とする一種又は二種以上のアルカリ金属酸化物とを主成分とする無鉛ガラス組成物であって、それら主成分の含有率は該組成物全体の
    SiO 2 60〜75質量%、
    Al 2 3 5〜20質量%、
    MgO+CaO+ZnO 5〜20質量%、及び
    アルカリ金属酸化物 0.5〜5質量%(但しLi 2 Oは0.5質量%以上である)であり、それら主成分の合量は該組成物全体の90質量%以上であり、熱膨張係数が3.0×10 -6 -1 以上〜5.0×10 -6 -1 未満である無鉛ガラス組成物;
    (c)絵付け用顔料;
    をそれぞれ調達する工程と、
    前記調達した(a)の無鉛ガラス組成物、(b)の無鉛ガラス組成物、及び(c)の絵付け用顔料を、最終的に熱膨張係数が5.5×10 -6 -1 以下の絵付け材料が得られるように混合する工程と、
    を包含する製造方法。
  6. 前記(a)の無鉛ガラス組成物の軟化点は500〜600℃の範囲内にあり、前記(b)の無鉛ガラス組成物の軟化点は700〜800℃の範囲内にある、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記混合工程において、さらに(d)低膨張性セラミック材を混合する、請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 前記(d)の低膨張性セラミック材は、ユークリプタイト、スポジュメン及びペタライトから成る群から選択される少なくとも一種である、請求項7に記載の製造方法
  9. 前記(c)の絵付け用顔料としてジルコン及び/又はジルコン型顔料を使用し、以下の組成の混合物:
    前記(a)の無鉛ガラス組成物と前記(b)の無鉛ガラス組成物の合量 50〜75質量%、
    前記(c)の絵付け用顔料 15〜40質量%、及び
    前記(d)の低膨張性セラミック材 1〜20質量%(但し(a)(b)(c)及び(d)の合計が100質量%)から実質的に構成され、
    ここで該(a)の無鉛ガラス組成物と該(b)の無鉛ガラス組成物との配合比は、重量ベースで(a)の無鉛ガラス組成物60〜90部に対して(b)の無鉛ガラス組成物10〜40部(但し(a)と(b)の合計100部)である;
    が得られるように前記混合工程が行われる、請求項7又は8に記載の製造方法。
JP2002042311A 2002-02-19 2002-02-19 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料 Expired - Fee Related JP3986321B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002042311A JP3986321B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料
US10/367,845 US6881690B2 (en) 2002-02-19 2003-02-19 Compositions for the decoration of ceramic materials

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002042311A JP3986321B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003238200A JP2003238200A (ja) 2003-08-27
JP3986321B2 true JP3986321B2 (ja) 2007-10-03

Family

ID=27750493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002042311A Expired - Fee Related JP3986321B2 (ja) 2002-02-19 2002-02-19 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6881690B2 (ja)
JP (1) JP3986321B2 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005004068B4 (de) * 2005-01-24 2008-01-17 Schott Ag Blei- und cadmiumfreies Glas und Verfahren zum Glasieren, Emaillieren und Dekorieren von Gläsern oder Glaskeramiken sowie Verwendung des Glases
US20080023889A1 (en) * 2006-07-14 2008-01-31 Cheshire Michael C Brick additives comprising colorants and method
US7695556B2 (en) * 2006-08-30 2010-04-13 Corning Incorporated Ink for printing data carrying mark on honeycomb structures
JP5061613B2 (ja) * 2006-12-28 2012-10-31 セントラル硝子株式会社 プラズマディスプレイ用ガラスセラミックス材料
MX2009005166A (es) * 2008-05-13 2009-11-26 Intercolor S P A Losetas y recubrimientos resistentes al desgaste y metodos para la fabricacion de los mismos.
ITTV20080085A1 (it) * 2008-06-19 2009-12-20 Yuri Schiocchet Struttura in materiale ceramico e relativo procedimento di realizzazione
JP5657860B2 (ja) * 2008-12-19 2015-01-21 釜屋電機株式会社 グレーズド絶縁基板、集合絶縁基板、その製造方法及びヒューズ抵抗器
JP5709085B2 (ja) * 2009-09-15 2015-04-30 日本電気硝子株式会社 抵抗体形成用ガラス組成物
CN101913910B (zh) * 2010-07-30 2011-07-13 湖南醴陵红官窑瓷业有限公司 一种多彩窑变釉底釉及其制作方法
CN101913911B (zh) * 2010-07-30 2011-07-13 湖南华联溢百利瓷业有限公司 一种耐酸腐蚀的铜绿釉及其制作方法
JP2017024954A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 上絵具用ガラスフラックスおよび上絵具
CN106746659B (zh) * 2016-12-21 2019-08-27 景德镇陶瓷大学 一种蓝色羽毛状晶花结晶釉釉料及其配置方法
JP7196081B2 (ja) * 2017-08-31 2022-12-26 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミックス基材用インクジェットインク
GB201812052D0 (en) * 2018-07-24 2018-09-05 Johnson Matthey Plc Particle mixture, kit, ink, methods and article
KR102172417B1 (ko) * 2019-02-22 2020-10-30 엘지전자 주식회사 법랑 조성물 및 이의 제조방법
KR102172460B1 (ko) 2019-02-22 2020-10-30 엘지전자 주식회사 법랑 조성물, 그 제조방법 및 조리기기
KR20200102758A (ko) 2019-02-22 2020-09-01 엘지전자 주식회사 법랑 조성물, 그 제조방법 및 조리기기
KR102172418B1 (ko) 2019-02-22 2020-10-30 엘지전자 주식회사 법랑 조성물, 그 제조방법 및 조리기기
KR102172416B1 (ko) 2019-02-22 2020-10-30 엘지전자 주식회사 법랑 조성물, 그 제조방법 및 조리기기
KR102172459B1 (ko) 2019-02-22 2020-10-30 엘지전자 주식회사 법랑 조성물, 그 제조방법 및 조리기기
FR3104570B1 (fr) * 2019-12-12 2022-01-07 Cie Des Arts De La Table Et De Lemail Article comportant une base au moins partiellement en porcelaine, un décor et un amortisseur de gradient de dilatation thermique et procédé de fabrication d’un tel article.

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2963487B2 (ja) * 1990-03-28 1999-10-18 日本化学工業株式会社 釉薬および施釉物品
JP2616352B2 (ja) 1992-08-10 1997-06-04 鳴海製陶株式会社 盛絵具
JP2856069B2 (ja) 1994-03-29 1999-02-10 鳴海製陶株式会社 ガラスフラックス
JP2959404B2 (ja) * 1994-07-27 1999-10-06 松下電器産業株式会社 硝子質被覆層を形成した物品の製造方法
JPH08133816A (ja) 1994-11-07 1996-05-28 Noritake Co Ltd イングレイズ焼成用磁器組成物
JP2991370B2 (ja) 1995-03-24 1999-12-20 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 無鉛のガラス組成物
JP2975318B2 (ja) 1996-11-29 1999-11-10 株式会社銘品堂 陶磁器用無鉛上絵具
JP3069790B1 (ja) 1999-09-08 2000-07-24 日本フエロー株式会社 陶磁器釉薬用フリットの製造方法
JP2002020186A (ja) * 2000-06-29 2002-01-23 Noritake Co Ltd イングレーズ絵付け盛装飾陶磁器及び転写紙
JP4014468B2 (ja) * 2002-08-07 2007-11-28 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料

Also Published As

Publication number Publication date
US6881690B2 (en) 2005-04-19
JP2003238200A (ja) 2003-08-27
US20030162646A1 (en) 2003-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3986321B2 (ja) 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料
JP4014468B2 (ja) 無鉛ガラスフラックス及び該フラックスを含む絵付け材料
JP3183942B2 (ja) 釉薬組成物及び施釉方法
JP2707527B2 (ja) 鉛分のないガラスフリット組成物及びその調製方法
EP2000443B1 (en) Metallic glaze composition
JP5072657B2 (ja) アルミノシリケートガラスおよびセラミックス系歯冠陶材用の色調調整組成物
US6187701B1 (en) Dental porcelain
JPS58140342A (ja) 透明ほうろうフリツト
JP5179708B2 (ja) 不透明な歯科用セラミック、その製造方法およびその使用方法
JPH05262536A (ja) ガラス組成物
JP2006206430A (ja) ガラスまたはガラスセラミクスの施釉、ほうろう処理および加飾用の鉛フリーおよびカドミウムフリーガラス
EP0204432B1 (en) Low temperature lead and cadmium-free frits
JP2014201477A (ja) 陶磁器用低融点無鉛ガラス組成物
JPS6351984B2 (ja)
JP3799375B2 (ja) 歯科用陶材
JP2991370B2 (ja) 無鉛のガラス組成物
JP2007210812A (ja) 陶磁器用絵具、及び陶磁器用絵具の製造方法
JP2005112705A (ja) セラミックス歯冠用陶材組成物
JP7420209B1 (ja) 釉薬層を備えた陶器
JPS6238306B2 (ja)
JP2001316131A (ja) ガラスセラミックス及びその製造方法
JPH0891869A (ja) ガラスフリット組成物
JPH0417904B2 (ja)
HU176118B (en) Composition for coating ceramics with glaze of high chemical resistance, and process for producing the glazes
JPS6144735A (ja) 低膨脹結晶化ガラスの装飾方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050707

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100720

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110720

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130720

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees