JP3985606B2 - プレス成形品の製造装置および製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレス成形品の製造装置および製造法に関する。具体的には、本発明は、例えば高強度金属板を成形素材とするとともに優れた寸法精度を有するプレス成形品の製造装置および製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、自動車車体を構成する構造部材を模擬したプレス成形品1を示す説明図である。
【0003】
このプレス成形品1は、浅絞りと呼ばれるプレス成形を行われたものであって、薄板を成形素材として比較的大きな曲率半径の曲面1aを有する。プレス成形後にこのプレス成形品1を金型から取り出すと、金型による拘束に起因してプレス成形品1に生じていた応力(いわゆる残留応力)が解放される。このため、プレス成形品1には形状変化が生じ、この形状変化によって寸法精度が悪化する。
【0004】
図12(a) および図12(b) は、いずれも、プレス成形品1に生じる形状変化の一例を示す説明図である。プレス成形品1には、成形後の弾性回復によって長手方向の全域における曲率半径が目標値よりも大きくなるキャンババック(図12(a) 参照)や、あるいは部品全体が捩じられたように変形するねじれ(図12(b) 参照)といった弾性変形が生じる。
【0005】
図13(a) 、図13(b) および図14は、これらの弾性変形のメカニズムを示す説明図である。図13(a) に示すように、プレス成形品1のプレス成形では、成形素材であるブランク5をダイス3とブランクホルダ4とにより狭持した後、図13(b) に示すようにパンチ2をブランク5に押し込むことによって、図14に示すように、凸状の張出し部6とフランジ部7とを有するプレス成形品1が製造される。
【0006】
このプレス成形品1には、図14中に矢印で示すように、張出し部6にはフランジ部7の流入抵抗および部品全体の曲率半径に影響されて製品長手方向への引張応力イが発生する。一方、フランジ部7には、製品短手方向へ材料が縮みながら流入することによって製品長手方向への圧縮応力ロが発生する。
【0007】
このため、このプレス成形品1をプレス成形後に金型から取り出すと、これらの応力が解放される。このため、プレス成形品1の曲率半径が比較的小さい場合には主にフランジ部7と張出し部6との間の応力差によってプレス成形品1の長手方向の両端部を図11(a) に示す方向へ跳ね上げるモーメントが発生し、キャンババックが発生する。一方、プレス成形品1の曲率半径が比較的大きい場合にはこの応力差を打ち消すようにねじれが発生する。
【0008】
このキャンババックやねじれが発生すると、プレス成形品1の寸法が、その全域にわたって目標値から徐々にずれるため、プレス成形品1の端部における寸法誤差は極めて大きなものとなる。また、このように、プレス成形品1のキャンババックやねじれはプレス成形時に不可避的に発生する残留応力が解放されることにより生じるものであることから、特に、ブランク5が高強度材である場合や、ブランク5の板厚が小さくプレス成形品1の剛性が小さい場合には、キャンババックやねじれによる寸法精度の不良は、より大きなものとなる。
【0009】
一般的に、プレス成形品の寸法精度を向上するには、ダイスおよびブランクホルダによるしわ押さえ力を増加することが有効であることが知られる。しかし、上述したプレス成形品1のプレス成形において単にしわ押さえ力を増加するのでは、張出し部6やフランジ部7の加工量を増加させるためにフランジ部7と張出し部6との間の応力差を増加させてしまい、かえってキャンバやねじれの程度を悪化させるおそれがある。また、ブランク5が特に高強度金属板である場合にはワレや型かじりを誘発するおそれもある。
【0010】
また、キャンババックやねじれの発生原因に鑑みれば、プレス成形品の寸法精度の不良を抑制するには、ブランク5として、低強度材や低降伏点材、さらには高ヤング率材を用いればよいことになる。しかしながら、低強度材や低降伏点材は、例えば自動車車体の衝突安全性を低下させることにつながるため、用い難い。また、ヤング率はブランク5の物性によって決定されるため、ブランク5の組成を多少変更する程度では、キャンババックやねじれを大幅に改善することは、期待できない。
【0011】
そこで、これまで、プレス成形品の寸法精度の不良を抑制するために、
(i)弾性回復によって発生する形状変化量を予測し、その予測量を金型形状に織り込む方法、
(ii) プレス成形後の形状変化量に基づいて機械加工により金型形状を繰り返し修正する方法、
(iii)プレス成形品に例えば3点曲げにより曲げモーメントを付与して、キャンババックやねじれ等が生じたプレス成形品の形状を目標形状に矯正する方法、さらに
(iv) 張出し部6のプレス成形時にこの張出し部の一部にコイニング加工を施すことによって張出し部に圧縮残留応力を付与して、張出し部とフランジ部との間に存在する応力差を抑制し、張出し部における引張応力を相殺する方法(「塑性と加工」Vol.17 No.189(1976−10) 参照)
等が行われてきた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記(i) 項および(ii)項に示す、弾性回復により発生する形状変化量の予測量または実測量を金型形状に織り込む方法は、最も一般的に行われている方法ではあるものの、所望の金型形状を得るためには、機械加工による金型修正を、数回〜10数回程度繰り返して行う必要が生じる。この金型修正には、多大な工数と熟練した技能とをともに要するため、プレス成形品の量産開始前の金型調整期間、すなわち生産準備期間を長期化し、例えば新車等の新製品の開発期間の短縮化や製造コストの低下をいずれも阻害する大きな要因となっている。
【0013】
また、上記(iii) 項に示す、プレス成形後の成形品に3点曲げ等により曲げモーメントを付与して形状を矯正する方法では、例えばキャンババック等によりプレス成形品の曲率半径が目標値から大きくずれていると、プレス成形品自体にも破断やしわの発生が助長され易い。破断やしわを生じなくとも、曲げモーメントで補正する方法では局部的に変形し易く、部品全長にわたり狙った曲率半径(キャンバ)を得ることが難しい。このため、プレス成形後の溶接組立ての際に溶接のための重ね合わせ部の隙間が過大なものとなり、溶接不良を生じる。
【0014】
さらに、上記(iv)項に示す、コイニング加工によって張出し部に圧縮応力を付与することにより、張出し部とフランジ部との間の応力のバランスを確保する方法は、ブランクが低強度材である場合には確かに有効である。しかし、この方法によっても、ブランクが例えばハイテンのような高強度材である場合には、十分な圧縮応力を張出し部に付与するには大きな加圧力が必要となり、プレス機の性能を高める必要がある。また、量産時の連続成形では、コイニング加工を行うビードの先端部が早期に削れ落ちてしまい、形状抑制効果を長期間にわたって安定的に維持することができない。このため、この方法を高強度材からなるブランクに適用して工業的規模で実際に行うことは、容易ではない。
【0015】
本発明の目的は、プレス成形品の製造装置および製造法を提供すること、より具体的には、特に高強度金属板を成形素材とするとともに寸法精度に優れ、キャンババックやねじれによる寸法精度の不良を抑制できる、実用性に優れたプレス成形品の製造装置および製造法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形素材である金属板にプレス成形を行うことによってプレス成形品を製造するためのパンチおよびダイスを備え、パンチの先端面の少なくとも一部、およびこの先端面に対峙するダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方には、プレス成形の際に、金属板にエンボス加工を行うための複数の突起物が脱着自在に設けられるとともに他方には複数の突起物それぞれに対応する複数の凹部が設けられ、さらに、複数の突起物の設置密度、および/または、複数の突起物それぞれの設置高さが変更可能であること
を特徴とするプレス成形品の製造装置である。
【0017】
具体的には、成形素材である金属板にプレス成形を行うことによって凸状の張出し部とこの張出し部の周囲のフランジ部とを有するプレス成形品を製造するためのパンチおよびダイスを備え、パンチの先端面の少なくとも一部、およびこの先端面に対峙するダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方または双方には、複数の突起物が脱着自在に設けられるとともに複数の突起物にそれぞれ対応する複数の凹部が設けられ、さらに複数の突起物および複数の凹部が、プレス成形の際に、金属板にエンボス加工を行うことを特徴とするプレス成形品の製造装置である。
【0018】
これらのプレス成形品の製造装置では、複数の突起物が、先端が略球状を呈するピンであることが例示される。
別の観点からは、本発明は、パンチの先端面の少なくとも一部、およびこの先端面に対峙するダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方または双方に、成形素材である金属板にプレス成形を行う際に金属板にエンボス加工を行うための複数の突起物が脱着自在に設けられる製造装置を用いて、複数の突起物の一部または全部を脱着して複数の突起物の設置密度および設置高さのうちの一方または双方を変更して、プレス成形およびエンボス加工を1回または2回以上行うことにより、プレス成形品のキャンバおよびねじれの一方または双方の程度を許容範囲内に抑制することができる複数の突起物の設置密度および設置高さの一方または双方を決定し、決定した設置密度および設置高さの一方または双方となるように、複数の突起物をパンチおよびダイスの一方または双方に装着して金属板にプレス成形を行うことを特徴とするプレス成形品の製造法である。
【0019】
具体的には、パンチの先端面の少なくとも一部、およびこの先端面に対峙するダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方または双方に、複数の突起物が脱着自在に設けられるとともに複数の突起物にそれぞれ対応する複数の凹部が設けられ、さらに、パンチおよびダイスが成形素材である金属板にプレス成形を行う際に複数の突起物および複数の凹部が共働して金属板にエンボス加工を行うことができる製造装置を用いて、複数の突起物の一部または全部を脱着して複数の突起物の設置密度および設置高さの一方または双方を変更して、プレス成形およびエンボス加工を1回または2回以上行うことにより、プレス成形品のキャンバおよびねじれの一方または双方の程度を許容範囲内に抑制することができる複数の突起物の設置密度および設置高さの一方または双方を決定し、決定した設置密度および設置高さの一方または双方となるように、複数の突起物をパンチおよびダイスの一方または双方に装着して金属板にプレス成形を行うことにより、凸状の張出し部と張出し部の周囲のフランジ部とを有し、張出し部の底部の少なくとも一部に、エンボス加工による複数の突出部が形成されるプレス成形品を製造することを特徴とするプレス成形品の製造法である。
【0020】
これらのプレス成形品の製造法では、複数の突出部のうち隣接するものが、互いに反対向きに突出して形成されることが望ましい。
これらのプレス成形品の製造装置または製造法では、「成形素材である金属板」が引張強度が440MPa以上の鋼板であることが例示される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるプレス成形品の製造装置および製造法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
[本発明の基礎的知見事項]
まず、本発明の基となった基礎的知見事項を説明する。
上述したように、キャンババックやねじれによる寸法精度不良は、プレス成形品の面内応力の不釣り合いに起因して発生する。この面内応力の不釣り合いを解消してプレス成形品の寸法精度を向上させるために、「塑性と加工」(Vol.17 No.189(1976 −10))にも開示されているように、凸状の張出し部にコイニング加工によって圧縮応力を付与する方法が知られている。
【0023】
しかしながら、コイニング加工によって張出し部に圧縮応力を付与する方法を行うためには設備費が嵩むという問題があり、また特にブランク5が高強度材である場合には、圧縮応力を安定して与えることが難しい。このため、張出し部にコイニング加工によって圧縮応力を付与する方法を工業的規模で実際に行うことは、容易ではない。
【0024】
そこで、本発明者らは、プレス成形品の張出し部の底部の少なくとも一部に、コイニング加工ではなくてエンボス加工によって突出部を形成し、形成された突出部の設置密度および設置高さがプレス成形品のキャンババックやねじれに及ぼす影響を調査する基礎実験を行った。なお、金属板には、コイニング加工により圧縮応力が付与されるのに対し、エンボス加工により引張応力が付与される。
【0025】
この際、突出部の設置密度および設置高さは、プレス成形機のパンチの先端面に脱着自在に複数の突起物を装着し、これら複数の突起物を脱着してその設置本数および設置高さを適宜変更することにより、変更した。
【0026】
図1および図2は、いずれも、エンボス加工により形成された突出部11の一例を示す断面図である。ここで、「突出部11の設置高さ」とは、図1に示すように、プレス成形品の張出し部10に形成された突出部11の設置高さhを意味する。また、「突出部11の設置密度」とは、図2に示すように、エンボス成形対象部位の面積S( 例えば、張出し部10の底面の総投影面積) に対する突出部11の面積S1 の比(S1 /S)である。
【0027】
この基礎実験により、以下に列記する基礎的知見事項(a) 〜(c) を得た。
(a)張出し部10の底面にエンボス加工により突出部11を形成することにより、キャンバやねじれの発生量を変化させることができる。すなわち、形成する突出部11の設置高さや設置密度を調整することにより、プレス成形品におけるキャンバやねじれの発生量を制御できる。
【0028】
(b)突出部11の設置高さや設置密度は、突出部11をエンボス加工により成形するための突起物を、パンチおよびダイスの一方または双方に脱着自在に装着することにより、パンチまたはダイスの形状を機械加工により修正しなくとも、容易にかつ短期間で変更することができる。このため、突出部11の設置高さや設置密度を変更しても、生産準備期間をこれまでよりも大幅に短縮できる。
【0029】
(c)プレス成形品におけるキャンバやねじれの見込み量を、キャンバやねじれの予測値よりも過大に見込んで製作したパンチおよびダイスを用いて、上記(b) 項に示すようにして突出部11の設置高さや設置密度を調整しながらプレス成形を行うことを、1回または複数回行うことにより、キャンバやねじれを目標範囲に収めることができる、突出部11の設置高さや設置密度を、得ることができる。換言すれば、キャンバやねじれの予測値に不可避的に含まれる誤差を、適正な条件のエンボス加工を行うことによって、事実上消失させることができる。
【0030】
本実施の形態では、これらの基礎的知見事項に基づき、略述すれば、パンチの先端面の少なくとも一部、およびダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方または双方に、ブランクにプレス成形を行う際にこのブランクにエンボス加工を行うための複数の突起物が脱着自在に設けられる製造装置を用いて、ブランクにプレス成形を行うことによってキャンバやねじれの発生量を変化させ、これにより、プレス成形品の形状を適正に制御するものである。そこで、まず、用いる製造装置の構成を説明する。
【0031】
[製造装置12]
図3は、本実施の形態で用いる製造装置12の要部を模式的に示す説明図である。同図に示すように、この製造装置12は、パンチ13、ダイス14および板押さえ15を備え、さらにパンチ13の先端面13a の少なくとも一部には、複数の突起物 (以下、「エンボスピン」という)16 が装着されている。なお、符号20はブランクを示す。
【0032】
本実施の形態では、複数のエンボスピン16は、パンチ13の先端面13a の略全面に設けられた穴部17に、脱着自在に装着される。なお、エンボスピン16は、先端面13a の略全面ではなく、一部に装着してもよい。図3に示すように、先端面13a が上向きになるようにパンチ13が配置されている場合には、エンボスピン16を穴部17に単に差し込むだけでよい。なお、先端面13a が図3に示す向きとは逆に下向きに設けられている場合には、エンボスピン16を例えばねじ止め等の適当な手段により脱着自在に装着すればよい。
【0033】
エンボスピン16の形状は、成形時のブランク20に破断が生じない形状であればいかなる形状でもあってもよい。本実施の形態では、設置密度の変更が容易であること、さらには製作自体が容易であること等の観点から、エンボスピン16として先端が半球状を呈するピンを用いた。しかし、先端が平坦である円筒状や各筒状でもよい。好ましくは半球状である。
【0034】
パンチ13の先端面13a に対峙するダイス14の対向面14a の略全面には、各エンボスピン16にそれぞれ対応する複数の凹部18が設けられている。なお、エンボスピン16が先端面13a の一部に装着される場合には、これに対応して、対向面14a の一部に複数の凹部18が設けられる。本実施の形態では、凹部18の形状は、エンボスピン16に対してほぼ相似の形状としたが、この形状に限定されるものではなく、例えばエンボスピン16との間に大きな隙間を有するようにダイス14の中心側 (図3における上方) へ大きく退避した形状としてもよい。
【0035】
本実施の形態では、エンボスピン16と凹部18との間に、ブランク20の板厚以上の距離の隙間を確保する。この隙間の距離がブランク20の板厚未満であると、ブランク20に対してエンボス加工ではなくしごき加工が行われることとなってブランク20が破断するとともに、上型であるダイス14を下死点まで下降させることができなくなるため、成形不良が発生する。一方、この隙間が過大であると、エンボス形状が緩やかとなるため、プレス成形品の張出し部に付与される引張応力が小さくなり、プレス成形品にエンボス加工により十分な形状変化を与えることができない。このような観点から、このクリアランスは板厚の2倍以下とすることが望ましい。
【0036】
エンボスピン16の設置密度は、パンチ13に取り付けるエンボスピン16の本数を増減することにより、簡単かつ迅速に調節される。また、エンボスピン16の設置高さは、脱着するエンボスピン16として、長さが異なる複数種のエンボスピンを準備しておくことにより、簡単かつ迅速に調節される。
【0037】
エンボスピン16の設置高さは、エンボスピン16の設置高さとブランク20の板厚との比の値 (エンボスピン16の設置高さ/ブランク20の板厚) が0.5 以上10以下となるように、選定することが望ましい。この比の値が0.5 未満であると、プレス成形品に与えられる引張応力が小さく、形状変化が小さくなる。一方、この比の値が10を超えると、エンボスピン16の成形時に破断の危険性が高まるとともに、プレス成形品の表面からの突出量が過大となり、溶接組み立て工程において他部品と干渉するおそれが高まる。
【0038】
また、エンボスピン16の設置密度は、10%以上90%以下となるように、設定することが望ましい。エンボスピン16の設置密度が10%未満であると、設けられたエンボスピン16により与えられる引張応力が小さく、形状変化が小さくなる。一方、エンボスピン16の設置密度が高くなればなる程、計算上は大きな形状変化量を得られることとなるが、エンボスピン16の設置密度は、幾何学的に考察すると、円の最密充填密度である90%を超えることは難しい。
【0039】
本生産 (量産) 段階での正規なパンチおよびダイスの形状を得るための最適な、エンボスピン16の設置密度および設置高さを決定するための金型調整段階、すなわち後述する第1の工程 (本明細書では「プレストライ工程」ともいう) では、エンボスピン16を適宜脱着することにより、エンボスピン16の設置密度およぴ設置高さの一方または双方を調整する。そして、この第1の工程により、キャンバまたはねじりを許容範囲に抑制することができる、エンボスピン16の設置密度または設置高さの適正値を決定し、実生産に向けて、決定した設置密度または設置高さとなるようにエンボスピン16を、例えば溶接等の固定手段によりパンチ13の先端面13a に固定する。
【0040】
なお、本実施の形態は、図3に示すように、エンボスピン16をパンチ13の先端面13a に設ける場合であるが、これに限定されるものではなく、ダイス14側にエンボスピン16を設け、パンチ13にエンボスピン16に相対する凹部を設けるようにしてもよく、あるいは、パンチ13の先端面13a にエンボスピン16および凹部を設けるとともに、これに対応させて、ダイス14の対向面14a に凹部およびエンボスピン16を設けるようにしてもよい。
【0041】
また、本実施の形態では、図3に示すように、エンボスピン16を、その軸方向がパンチ13の先端面13a の接線と直交する方向を指向するようにして、装着した。しかし、これに限定されるものではなく、エンボスピン16の軸方向がプレス方向 (図3における上下方向) と平行になるように、装着してもよい。ただし、図3に示すようにしてエンボスピン16を装着する場合には、エンボスピン16がプレス方向に対して負角になることがあるため、エンボスピン16の脱落等を生じないように注意する必要がある。また、エンボスピン16をプレス方向と平行に設ける場合には、張出形状が偏心するために張出限界が低下することがあるため、この点も考慮する必要がある。
【0042】
この製造装置12は、パンチ13およびダイス14のいずれか一方を昇降する単動方式でもよく、あるいは両方ともに昇降する複動方式でもよい。
ブランク20は、金属板であれば特に限定を要するものではない。特に、弾性回復量が大きい高強度の金属板や、ヤング率が小さい金属板等は好適に用いることができる。一般的には、高張力鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板さらにはチタン合金板等のいわゆる難加工材料からなる金属板を用いることができる。本実施の形態では、ブランク20として、引張強度が440MPa以上の高張力鋼板を用いた。
【0043】
本実施の形態で用いる製造装置12のこれ以外の構成は、この種の製造装置として周知慣用の装置と同じであればよいため、製造装置12の構成に関するこれ以上の説明は省略する。
【0044】
本実施の形態では、この製造装置12を用いて、以下に説明する第1の工程および第2の工程を順次経ることにより、凸状の張出し部と張出し部の周囲のフランジ部とを有するとともに張出し部の底部の少なくとも一部に複数の突出部が形成されるプレス成形品が、工業的規模で製造される。そこで、第1の工程および第2の工程について説明する。なお、以降の説明ではプレス成形品のキャンバを所望の範囲に制御する場合を例にとるが、プレス成形品のねじれを所望の範囲に抑制する場合も、同様に行われる。
【0045】
(i)第1の工程
はじめに、パンチ13およびダイス14それぞれの形状設計に織り込むべきキャンバの見込み量を決定する。図4は、このキャンバの見込み量を決定する考え方を概念的に示す説明図である。
【0046】
図4に示すように、キャンバの見込み量は、経験的データあるいは統計的データに基づいて予測されるキャンバの予測量より大きくなるように、予測誤差を加味して設定し、このキャンバの見込み量に基づいて、パンチ13およびダイス14それぞれの形状を設計および製作する。キャンバの見込み量をキャンバの予測量よりも大きく設定するのは、本実施の形態では、後述するエンボス加工によってキャンバを増加させることになるため、キャンバの見込み量が予測量よりも小さいと、このエンボス加工を行ってもキャンバを目標範囲に制御することができなくなるからである。
【0047】
なお、キャンバの見込み量は、キャンバの予測量の予測精度の高低にも依るが、例えば予測量の1.2 倍程度とすることが例示される。
次いで、このようにして設計および製作されたパンチ13およびダイス14を有する製造装置12を用いて、エンボス加工を行わない条件で、すなわちエンボスピン16の設置密度が0である条件で、ブランク20にプレス成形を行う。このとき、本実施の形態では、上述したように、キャンバの見込み量がキャンバの予測量よりも大きく設定されている。このため、得られるプレス成形品の形状は、目標の寸法よりもキャンバゴーしている状態、すなわち目標値よりも小さなキャンバが発生している状態となる。
【0048】
次に、プレス成形品の量産工程に入る前に、パンチ13の先端面13a の適当な位置に適当な設置密度で適当な設置高さのエンボスピン16を取り付け、張出し部の底部にエンボス加工を行いながらブランク20にプレス成形を行うことを、エンボスピン16の設置密度および設置高さの一方または双方を変更しながら、1回または2回以上行う。本明細書では、このプレス成形工程をプレストライ工程という。
【0049】
エンボスピン16の設置密度および設置高さを変化させてエンボス加工を行うと、これに応じて、プレス成形品の張出し部に与えられる引張応力の値が変化する。このため、プレス成形品の張出し部およびフランジ部の残留応力が変化し、プレス成形品のキャンバが変化する。したがって、プレス成形品の全体の寸法精度が目標値の要求公差範囲内に入るまで、上述したプレストライ工程を行うことにより、プレス成形品のキャンバまたはねじれを目標値に制御可能なエンボスピン16の設置密度および設置高さを決定することができる。
【0050】
このように、第1の工程により、複数のエンボスピン16の一部または全部を脱着して複数のエンボスピン16の設置密度および設置高さを変更してプレス成形することを、1回または2回以上繰り返して行うことにより、プレス成形品のキャンバおよびねじれの一方または双方の程度を許容範囲内に抑制することができる複数のエンボスピン16の設置密度および設置高さの一方または双方を決定することができる。
【0051】
本実施の形態では、第1の工程は以上説明したようにして行われる。
(ii) 第2の工程
第1の工程により、複数のエンボスピン16の設置密度および設置高さの一方または双方を決定した後、エンボスピン16を例えば溶接等の適宜手段によりパンチ13の先端面13a に固定してから、プレス成形品の実生産 (量産) を開始する。
【0052】
なお、エンボスピン16によるエンボス加工によって形成される突出部の形状は、当然のことながら、プレス成形品に残存する。したがって、プレス成形工程に後続して行われる溶接組み立ての際に他の部品と干渉して組み付けに支障をきたす部分には、突出部を形成しないことが望ましい。
【0053】
図5(a) および図5(b) は、いずれも、プレス成形品21の張出し部の底部21b の少なくとも一部に形成された複数の突出部21a を示す説明図である。また、図6は、突出部21a に面外変形が生じた状況を示す説明図である。
【0054】
図5(a) に示すように、プレス成形品21の突出部21a の突出方向を、底部21b に対して同じ側とするとブランク20の板厚内部に応力差が生じ、図5(a) および図6にそれぞれ示すように、底部21b の面直方向へ最大で約1.2mm 程度の面外変形(反り)が部分的に発生し、幅方向の寸法精度が悪化するおそれがある。したがって、このような場合には、図5(b) に示すように、隣接する突出部21a 、21a が互いに反対向きに突出して形成されるようにすれば、面外変形(反り)を約0.1mm 程度に完全に抑制することができるため、望ましい。
【0055】
このように、第2の工程により、第1の工程により決定した設置密度および設置高さのうちの少なくとも一方を満足するように、複数のエンボスピン16をパンチ13および/またはダイス14に装着して、ブランク20にプレス成形およびエンボス加工を行う。これにより、目標寸法を有するプレス成形品を製造することができる。換言すると、本実施の形態によれば、キャンバの予測量の誤差分を、エンボス加工により補正することができ、目標とするキャンバ量を有する寸法精度に優れたプレス成形品を製造することができる。
【0056】
また、本実施の形態では、複数の突出部を複数のエンボスピン16によるエンボス加工により形成するため、コイニング加工に不可欠な鋭利な工具を必要とせずに、加工を行うことができる。このため、金型の加工精度や、量産時に発生する金型の摩耗の影響を、いずれも受け難い。したがって、キャンババックやねじれの抑制効果を長期間にわたって安定して維持することができる。
【0057】
また、本実施の形態によれば、プレストライ工程により、キャンババックまたはねじれに起因した寸法誤差を事実上解消することができる、エンボスピン16の設置密度や設置高さを確実に求めることができる。このため、プレス成形品におけるキャンバやねじれを事実上解消することができる。
【0058】
なお、プレス成形品のねじれを所望の範囲に抑制する場合も、上述したキャンバを所望の範囲に抑制する場合と同様に行うことができる。具体的には、複数の突出部21a を、張出し部の底部21b の短手方向に偏らせて配置することにより、許容公差範囲に収まるようにねじれの程度を制御することが例示される。
【0059】
【実施例】
さらに、本発明を実施例を参照しながら具体的に説明する。
図7は、自動車車体の構成部品であるセンターピラ補強部品 (センターピラーレインフォース)22 の形状例を示す正面図である。同図に示すように、通常、センターピラ補強部品22は、上部に凸状の張出し部22a(図7におけるハッチング部) と、張出し部22a の周囲のフランジ部22b とを有しており、全体が比較的大きな曲率半径の曲面をなしている。また、このセンターピラ補強部品22は、ボディ剛性を高めるとともに、主に側面衝突時のキャビンの変形を最小限に抑制するために、高張力冷延鋼板からなるブランクを成形素材として、プレス成形により製造される。
【0060】
このため、通常の手法によりプレス成形された後に金型から取り出されたセンターピラ補強部品22には、上部先端が跳ね上がり、所望の曲率半径よりも大きな曲率半径を呈するキャンババックが発生する。
【0061】
そこで、本実施例では、図3に示す製造装置12を用いて、板厚が1.0mm の590MPa級高張力冷延鋼板をブランクとして、上述した第1の工程および第2の工程を経て、張出し部22a の底面22c に、突出部径:8mmまたは20mm、突出部最大形成個数:60個のエンボス加工を行いながら、センターピラ補強部品22をプレス成形により製造した。
【0062】
本実施例では、図3に示すように、エンボスピン16は設置個数を容易に変更するためにパンチ13の先端面13a に穴部17を多数設けておき、これらの穴部17にエンボスピン16を抜き差しする構造とした。また、エンボスピン16の設置高さは、長さが異なる数種のエンボスピンを準備しておくことにより、調整できるようにした。図8および表1には、エンボスピン16の形状およびエンボスピン16に相対してダイス表面に設けた凹部18の形状を示す。
【0063】
【表1】
Figure 0003985606
【0064】
また、第1の工程におけるプレストライは、以下に示す手順で行った。まず、経験値からキャンバの予測量を求め、センターピラ補強部品22の先端部におけるキャンバの見込み量を、 (キャンバの予測量+2mm) として、パンチ13およびダイス14を設計および製作した。
【0065】
次に、製作したパンチ13およびダイス14を有する製造装置12を用い、パンチ13にエンボスピン16を一本も装着しないでブランクにプレス成形を行い、成形後に外周のトリム等を行った後、プレス成形品のうちでキャンバが発生しない部位を治具により拘束した。図9は、外周のトリムを行った後のプレス成形品であるセンターピラ補強部品22を、治具23により拘束した状況を示す説明図である。
【0066】
図9に示すように、センターピラ補強部品22を治具23により拘束し、その先端部のキャンバを測定し、この測定値とキャンバ目標値とからキャンバ誤差(キャンバ測定値−キャンバ目標値)を測定した。
【0067】
その結果、キャンバ誤差は、−1.2mm(キャンバゴーの状態)となった。すなわち、所定の寸法を得るためには、残り1.2mm のキャンバ修正を行う必要があることがわかり、この結果から、キャンバの予測量の誤差は、0.8mm 程度であったことがわかった。
【0068】
次に、パンチ13の先端面13a に適当な設置密度および設置高さとなるようにしてエンボスピン16を装着して、エンボスピン16の設置密度や設置高さ等を変更して、複数回のプレス成形をエンボスピン16によるエンボス加工と同時に行って、キャンバ誤差を測定した。測定結果を表2にまとめて示す。
【0069】
【表2】
Figure 0003985606
【0070】
その結果、表2に示すように、条件3、9、10、12および13において、キャンバ誤差は製品として要求される公差±0.5mm 以内となり、目標とする寸法精度を有するプレス成形品が得られた。なお、エンボス設置密度やエンボス設置高さの変更はパンチ上面部へのピンの抜き差しのみで可能であり、エンボス条件変更は極めて容易かつ短時間にて行うことができた。
【0071】
なお、図10には、本発明法および従来法のそれぞれにより、センターピラ補強部品22の量産用のパンチおよびダイスを製作する手順を、対照しながら示すフロー図である。
【0072】
同図に示すように、本発明法および従来法ともに、ステップ (以下、単に「S」と記す) 1の精度変化量予測、S2の見込み量決定、S3のパンチおよびダイスの設計および製作、およびS4のプレストライは、同じである。
【0073】
従来法では、プレストライにより金型形状を修正する必要がある場合には、S5' において機械加工により金型形状を修正する作業を行うが、この修正作業は数回〜10数回程度繰り返して行う必要があるとともに、この金型修正には多大な工数と熟練した技能とをともに要する。このため、S6の金型完成までには、多大な工数、コストと長期間を要する。
【0074】
これに対し、本発明法によれば、S5においてエンボスピン16の脱着をしながらプレス加工を行うことを複数回繰り返すだけで、簡単かつ迅速に、適正な金型形状を決定することができる。このため、S6の金型完成を、少ない工数およびコストで短時間で達成することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、特に高強度金属板を成形素材とするとともに寸法精度に優れ、キャンババックやねじれによる寸法精度の不良を抑制できる、実用性に優れたプレス成形品の製造装置および製造法を提供することができた。すなわち、本発明によれば、寸法精度の高い高強度金属板のプレス成形品を極めて容易な金型調整により、迅速かつ確実に得ることができた。このため、本発明によれば、プレス成形品の生産準備期間を大幅に短縮することができる。
【0076】
このため、本発明によれば、例えば自動車車体の構造部材へ高張力鋼板をより幅広く適用することができるようになり、自動車車体の安全性向上や、自動車車体の軽量化推進による性能向上および燃費向上を図ることができる。さらに、プレスの試作型に要するコストを大幅に削減することができ、自動車の開発コストを削減することもできる。
【0077】
かかる効果を有する本発明の意義は、極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンボス加工により形成された突出部の一例を示す断面図である。
【図2】エンボス加工により形成された突出部の一例を示す断面図である。
【図3】実施の形態で用いる製造装置の要部を模式的に示す説明図である。
【図4】キャンバの見込み量を決定する考え方を概念的に示す説明図である。
【図5】図5(a) および図5(b) は、いずれも、プレス成形品の張出し部の底部の少なくとも一部に形成された複数の突出部を示す説明図である。
【図6】突出部に面外変形が生じた状況を示す説明図である。
【図7】自動車車体の構成部品であるセンターピラ補強部品 (センターピラーレインフォース) の形状例を示す正面図である。
【図8】エンボスピンの形状およびエンボスピンに相対してダイス表面に設けた凹部の形状を示す説明図である。
【図9】外周のトリムを行った後のプレス成形品であるセンターピラ補強部品を、治具により拘束した状況を示す説明図である。
【図10】本発明法および従来法のそれぞれにより、センターピラ補強部品の量産用のパンチおよびダイスを製作する手順を、対照しながら示すフロー図である。
【図11】自動車車体を構成する構造部材を模擬したプレス成形品を示す説明図である。
【図12】図12(a) および図12(b) は、いずれも、プレス成形品に生じる形状変化の一例を示す説明図である。
【図13】図13(a) および図13(b) は、弾性変形のメカニズムを示す説明図である。
【図14】弾性変形のメカニズムを示す説明図である。
【符号の説明】
12 製造装置
13 パンチ
13a 先端面
14 ダイス
14a 対向面
15 板押さえ
16 エンボスピン
17 穴部
18 凹部
20 ブランク

Claims (3)

  1. 成形素材である金属板にプレス成形を行うことによってプレス成形品を製造するためのパンチおよびダイスを備え、
    前記パンチの先端面の少なくとも一部、および該先端面に対峙する前記ダイスの対向面の少なくとも一部のうちの一方には、前記プレス成形の際に、前記金属板にエンボス加工を行うための複数の突起物が脱着自在に設けられるとともに他方には該複数の突起物それぞれに対応する複数の凹部が設けられ、さらに、前記複数の突起物の設置密度、および/または、前記複数の突起物それぞれの設置高さが変更可能であること
    を特徴とするプレス成形品の製造装置。
  2. パンチの先端面の少なくとも一部、および/または該先端面に対峙するダイスの対向面の少なくとも一部に、成形素材である金属板にプレス成形を行う際に該金属板にエンボス加工を行うための複数の突起物が脱着自在に設けられる製造装置を用いて、
    該複数の突起物の一部または全部を脱着して該複数の突起物の設置密度および/または設置高さを変更して、プレス成形およびエンボス加工を1回または2回以上行うことにより、プレス成形品のキャンバおよび/またはねじれの程度を許容範囲内に抑制することができる前記複数の突起物の設置密度および/または設置高さを決定し、
    決定した該設置密度および/または設置高さとなるように、複数の突起物を前記パンチおよび/または前記ダイスに装着して金属板にプレス成形を行うこと
    を特徴とするプレス成形品の製造法。
  3. 前記複数の突出部のうち隣接するものは、互いに反対向きに突出して形成される請求項2に記載されたプレス成形品の製造法。
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